JPH0696279B2 - 易破裂性包装材 - Google Patents

易破裂性包装材

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JPH0696279B2
JPH0696279B2 JP63023360A JP2336088A JPH0696279B2 JP H0696279 B2 JPH0696279 B2 JP H0696279B2 JP 63023360 A JP63023360 A JP 63023360A JP 2336088 A JP2336088 A JP 2336088A JP H0696279 B2 JPH0696279 B2 JP H0696279B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は包装材として有用な複合材に関するものであ
る。
更に詳しくは主に固形物の包装形態としてプラスチック
の容器とアルミニゥム箔の蓋材とから構成され、容器の
底部を押圧することによりアルミニゥム箔製の蓋材を破
裂させて内容物を取り出す構造の所謂PTP(Press Throu
gh Pack)包装形態においてプラスチック製の容器に対
する蓋材として有用な易破裂性包装材を提供するもので
ある。
(従来の技術) 一般的なPTP包装形態は内容物を格納するための容器の
部分となるポケットを成形したプラスチックシートの加
工成形体(以下、容器本体という)と、その蓋の部分と
なるアルミニゥム箔との二つの部分とからなり、蓋材で
あるアルミニゥム箔には必要に応じて片面または両面に
文字やデザインを印刷し、更に片面には必要により無色
または着色した透明なオーバーコートを施し、反対の面
には容器本体のフランジ部(ポケット以外の部分)に加
熱圧着することによって接着させ得るようにするために
ヒートシール性の樹脂組成物或いは塗料を塗布してヒー
トシール性の接着剤層を形成させることが通常行なわれ
ている。
容器本体を形成するプラスチックとしては加工性に優れ
ているため古くから塩化ビニル樹脂シートが使用されて
いるが、近年、防湿性に優れ且つ安価であるところから
ポリプロピレン・シートも使用されるようになってき
た。
前記したように蓋材として使用されるアルミニゥム箔に
設けられるヒートシール性接着剤層は一般に熱可塑性の
樹脂組成物または塗料を塗布することにより数μ、精々
5〜6μ程度の厚さの層として形成されるが、近年、ヒ
ートシール強度や包装品質の安定化のためにヒートシー
ル性のある熱可塑性樹脂のフィルムをアルミニゥム箔に
融着させるか或いは接着剤を介して貼着することにより
ヒートシール性接着剤層とする方法が行なわれるように
なって来ており、ポリエチレンやポリプロピレン等のポ
リオレフィン、エチレンやプロピレン等のオレフィン相
互の共重合体或いはそれらのオレフィン類と他のα−オ
レフィン類、例えばブテン−1、ヘキセン−1、4−メ
チルペンテン−1、オクテン−1等との共重合体、エチ
レン−(メタ)アクリル酸共重合体等のカルボキシル基
を有する重合体類の金属塩のように、ナトリウムイオン
または亜鉛イオンのような一価或いは多価の金属イオン
と共に構成されたアイオノマー、塩化ビニリデン共重合
体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の種々の
(共)重合体のフィルム等がその目的のために使用され
ている。
(発明が解決しようとする問題点) アルミニゥム箔にヒートシール性接着剤層を形成させる
ための材料として、長年に渉って種々の重合系および縮
合系の熱可塑性樹脂またはそれらの樹脂を主成分とする
樹脂組成物或いは塗料が検討されてきて、実用に供され
ている。しかし、歴史的に古い塩化ビニル樹脂シートが
容器の材質である場合にはヒートシールによる接着強度
には余り問題は無いが、容器の材質がポリプロピレン・
シート製である場合には充分なヒートシール強度を示す
ものが無いのが実状である。
また、いずれの場合においてもヒートシール加工に際し
て熱によって蓋材がカールする傾向が著しく、そのため
に自動梱包装置等において作業工程の停止を来す等、取
扱い上において屡々障害となっているが、ヒートシール
温度を低くすることによってカールを抑制すると接着強
度が得られないという問題がある。
ヒートシール性の熱可塑性樹脂フィルムをアルミニゥム
箔に貼着することによりヒートシール性接着剤層を設け
る場合にはヒートシール強度の大きい熱可塑性樹脂フィ
ルムを使用すると、アルミニゥム箔との複合化による補
強効果が大きくなるために容器の底部を押圧しても蓋材
が容易に破裂せず、蓋材の破裂強度を適切にするために
は蓋材と容器とのヒートシール強度を犠牲にしなければ
ならないという矛盾する問題がある。またアルミニゥム
箔を非常に薄くすることによって破裂強度を調節した場
合には通常の取扱過程において破損を起し易いという問
題等があって満足すべき対策が無いのが実状である。
(問題を解決するための手段) 本発明者等はこのような種々の問題点を解決するため
に、PTP包装において容器の材質として塩化ビニル樹脂
シートおよびポリオレフィンン系樹脂、特にポリプロピ
レン・シートのいずれを使用した場合においても、ヒ
ートシール強度が充分に大きく、容器の底部を押圧す
ることにより簡単に破裂して内容物を容易に取り出すこ
とが可能で、しかも通常の取扱いでは破損を生じない
強度を有し、更にはヒートシールの際に起こるカール
が非常に少ない蓋材として使用し得る易破裂性包装材を
開発することを目的として鋭意、研究を重ねた結果、本
発明に到達したのである。
即ち、本発明はヒートシール性フィルムをアルミニゥム
箔に積層した複合材からなり、PTP包装の蓋材に用い
る、破り裂くことにより開封すべき包装材であって、前
記ヒートシール性フィルムが、カルボキシル基を有する
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の1種または2種
以上20〜70重量%と、スチレン(共)重合体の1種また
は2種以上80〜30重量%とからなる樹脂混合物(C)
[但し(A)+(B)=100%である]を、厚さ10〜50
μmのフィルムにあらかじめ成形したものであり、前記
アルミニゥム箔の厚さが5〜30μmであり、かつ複合材
の厚さが15〜60μmの範囲にある易破裂性包装材を提供
するものである。さらに本発明は、内容物を格納するた
めのポケットを形成したプラスチックシートの加工成形
体からなる容器本体と、その容器本体に加熱圧着され
る、前記易破裂性包装材製の蓋材とからなる、PTP包装
材に関する。このような樹脂組成並びに構成をとること
により塩化ビニル樹脂製およびポリオレフィン、特にポ
リプロピレン製のいずれのPTP包装容器の蓋材としても
優れたヒートシール強度を有し、且つ容器底部の押圧に
よる蓋材の破裂性が優れているとともに、通常の取扱い
によっては破損しない充分な強度を有し、更にヒートシ
ールを行なう際に発生するカールが著しく小さいことを
見出して本願の発明を完成したのである。
また特に本発明の易破裂性包装材においては一般的に前
記ヒートシール性フィルムの厚さおよびアルミニゥム箔
の厚さがそれぞれ10乃至50μおよび5乃至30μの範囲に
あり、且つ複合材の厚さが15乃至60μの範囲にあること
が更に易破裂性およびカール防止効果にとって好まし
い。
本発明の易破裂性包装材を構成するヒートシール性フィ
ルムを成形するための樹脂混合物(C)の成分であるカ
ルボキシル基を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体
(A)としてはエチレン−酢酸ビニル共重合体にカルボ
キシル基を化学的に結合した形で有するものが適当であ
り、その導入方法には特に制約はない。即ち、(メタ)
アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸およびシトラコン酸等の重合性不飽和カルボン酸
或いはそれらの無水物等をエチレン−酢酸ビニル共重合
体の重合時に第三成分として共重合させる方法或いはエ
チレン−酢酸ビニル共重合体にグラフト重合または他の
不飽和重合性単量体と共にグラフト共重合させる方法や
無水マレイン酸、フマル酸またはイタコン酸等のジカル
ボン酸類をエチレン−酢酸ビニル共重合体に付加させる
方法等の常法を任意に選択することによりカルボキシル
基が導入される。また、例えばエチレン−酢酸ビニル共
重合体の部分加水分解物のヒドロキシル基をマレイン
酸、フマル酸、イタコン酸等の多価カルボン酸で半エス
テル化することによってカルボキシル基を導入する方法
等の合成法を利用したものでもよい。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体はエチレン、酢酸
ビニルおよびカルボキシル基含有単量体以外に他の変性
用単量体が共重合されていてもよい。
これらのエチレン−酢酸ビニル共重合体はいずれも使用
が可能であるが、樹脂混合物(C)を製造するために組
み合わせるスチレン(共)重合体(B)に対する相溶性
の程度、融点、二次転移点等の諸物性を考慮して適切な
ものを選択すべきである。
本発明の易破裂性包装材を構成するヒートシール性フィ
ルムを成形するための樹脂混合物(C)の他の成分であ
るスチレン(共)重合体(B)としてはスチレン単独重
合体の他、ジェンモノマーとの共重合体、アクリロニト
リルとの共重合体等、広く市販されているものを始めと
して不飽和カルボン酸単量体との共重合体や、種々の他
の共単量体との共重合体があり、またランダム共重合、
グラフト共重合、ブロック共重合などの重合様式の相違
によっても種々の物性のものが得られるが、樹脂混合物
(C)において配合される他の成分、即ちカルボキシル
基を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の有す
る諸物性を考慮して適宜、選択する必要がある。
本発明の易破裂性包装材を構成するヒートシール性フィ
ルムの成形にあたっては樹脂混合物(C)に対して、一
般にプラスチックフィルムの製造時に使用される種々の
配合剤類、例えば染料、顔料、充填剤、滑剤、発泡剤、
酸化防止剤、可塑剤等の添加は必要に応じて任意に行な
い得る。例えば、樹脂混合物(C)に対して発泡剤を添
加して成形するとヒートシール性発泡フィルムが得られ
るがフィルムにクッション性が付与されるため、不均一
な基材表面に対して密着性の向上が期待されるなど通常
のプラスチックフィルムにおいて行なわれる手段は殆ど
そのまま適用され得る。
本発明の易破裂性包装材において使用するヒートシール
性フィルムの成形法としては特に制限はなく、キャステ
ィング法、インフレーション法、Tダイ押出し法、カレ
ンダー法等の通常のフィルム成形加工法がいずれも適用
可能であり、かつ延伸を加えることにより破裂性に方向
性を持たせ得るなどの処理方法も常法が殆ど適用でき
る。
また該ヒートシール性フィルムの厚さについては特に制
限は無く積層すべきアルミニゥム箔の厚さおよび強度や
製品である包装材の厚さ及び価格等を考慮して適宜、設
定するべきものであるが、フィルム強度や成形方法から
の制約があり、前記したように通常は5乃至50μの範囲
のものが好ましい。
本発明の易破裂性包装材において使用するアルミニゥム
箔としても制約はなく、硬質或いは軟質のいずれでも適
用可能である。厚さにも特に制限はないが前記したよう
に5乃至30μの厚さの物が好ましい。PTP包装用にアル
ミニゥム箔単独で通常、使用される10乃至30μの範囲の
ものをそのまま適用してもよい。しかしヒートシール性
フィルムと積層されることにより材料全体の強度が向上
することを考慮すれば5乃至25μのアルミニゥム箔が特
に好ましい。
本発明の目的である前記のヒートシール性フィルムとア
ルミニゥム箔とを積層して得られる包装材全体の厚さは
前記したように15乃至60μの範囲になるようにヒートシ
ール性フィルム及びアルミニゥム箔の厚さを選択するこ
とが好ましい。
積層工程についても特に制約はなく、装置としては平板
プレス方式、ロールプレス方式等いずれの方式でもよ
く、公知のラミネーターがそのまま適用される。
積層方法としてはアルミニゥム箔にヒートシール性フィ
ルムを直接、加熱圧着して融着させる方法も可能であ
り、またラミネーション用の接着剤を使用して積層する
ことも可能であるが、ドライラミネーション法が最も一
般的である。ラミネーション用の接着剤は市販の有機溶
剤系或いは水性系、場合によってはホットメルト系の製
品を任意に使用出来る。
また、積層に供する前記アルミニゥム箔に対して、前記
ヒートシール性フィルムとの積層面に予め着色や文字或
いはデザインの印刷等を通常のPTP包装材における場合
と同様に施しておくことは何等差支えない。
(作用及び効果) 本発明の易破裂性包装材を構成するヒートシール性フィ
ルムを成形するための樹脂混合物(C)の成分であるカ
ルボキシル基を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体
(A)はPTP包装の容器の基材である塩化ビニル樹脂シ
ートおよびポリプロピレン・シートの両者に対する、本
発明の易破裂性包装材のヒートシール性フィルムのヒー
トシール接着力に寄与するものであり、フィルム強度等
の機械的性質は主として、このカルボキシル基を有する
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)に依存するもので
ある。
前記の樹脂混合物(C)の他の成分樹脂であるスチレン
(共)重合体(B)は前記のカルボキシル基を有するエ
チレン−酢酸ビニル共重合体(A)と所定量の割合で混
合することにより、樹脂混合物(C)を成形して得られ
るヒートシール性フィルムの破裂抵抗値を小さくする作
用を有し、本発明の易破裂性包装材をPTP用の蓋材に使
用した場合に容器の開封にあたり底部を押圧した時の抵
抗力を低下させ、易破裂性を付与する。しかし、カルボ
キシル基を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
に主として依存する他の一般物性を低下させることはな
く維持される。
本発明の易破裂性包装材を構成するヒートシール性フィ
ルムを成形するための樹脂混合物(C)はカルボキシル
基を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)20〜70
%とスチレン(共)重合体(B)80〜30%とから成る
が、カルボキシル基を有するエチレン−酢酸ビニル共重
合体(A)の混合割合が20%を下回り、スチレン(共)
重合体(B)の混合割合が80%を超えると樹脂混合物
(C)を形成して得られるヒートシール性フィルムのヒ
ートシール接着力が低下する。カルボキシル基を有する
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の混合割合が70%
を超え、スチレン(共)重合体の混合割合が30%以下に
なると樹脂混合物(C)の成形により得られるヒートシ
ール性フィルムの強度が大きくなり該フィルムをアルミ
ニゥム箔に積層して得られる包装材をPTP用の蓋材とし
て用いた時に容器底部を押圧しても容易に破裂しなくな
る。
更に、前記ヒートシール性フィルムは熱に対する寸法安
定性が優れているため本発明の易破裂性包装材は高温の
雰囲気中に暴露されても収縮を起して包装物体を変形さ
せたり、接着面の剥離を生じたりするようなことはな
い。
また前記ヒートシール性フィルムは樹脂混合物(C)の
組成によって半透明乃至不透明のものが得られるので、
アルミニゥム箔の艷面側に積層することにより光線の反
射を抑制して艷消面とする効果があり、しかもヒートシ
ールを行なった部分も不透明性の程度が変化することが
ないのでアルミニゥム箔の艷面に積層することにより艷
消面と同様の外観にすることが出来る。
以下、実施例によって更に詳細に説明する。
[実施例1] モディックE−300H(三菱油化(株)製カルボキシル基
変性エチレン−酢酸ビニル共重合体;メルトインデック
ス2.5,比重0.95、ビカット軟化点43℃)50部とダイヤレ
ックスHT−516(三菱モンサント化成工業(株)製ポリ
スチレン樹脂、メルトインデックス2.2、比重1.05、ビ
カット軟化点94℃)50部とを混合して樹脂混合物を作成
し、インフレーションフィルム押出し成形機を使用して
シリンダー温度160℃、ダイス温度200℃の条件下で厚さ
30μのヒートシール性フィルムを製造した。得られたフ
ィルムを厚さ20μの軟質アルミニゥム箔にポリウレタン
系の二液性ドライラミネーション用接着剤(武田薬品工
業(株)製、タケラックA310/タケネートA−3)を使
用して貼り合せて、厚さ約50μの包装材を作成した。
この包装材を厚さ250μのポリプロピレン・シート(住
友ベークライト(株)製、NS2400A)にヒートシール温
度180℃、圧力3kg/cm2.、加圧時間1秒間の条件下でヒ
ートシールを行なった。この試料を180度剥離試験(15m
m幅)によってヒートシール強度を測定したところ1.4kg
であり、用途により必要とされる接着強度は異るが、通
常、PTP包装においては1kg以上であれば充分に満足すべ
きものとされる。
同様にして、この包装材を厚さ250μの硬質塩化ビニル
樹脂シート(住友ベークライト(株)製、VSS1202)に
ヒートシール温度130℃、圧力5kg/cm2、加圧時間1秒間
の条件下でヒートシールを行ない、ヒートシール強度を
測定したところ1.2kgであった。
また、前記の二種の基材シートにヒートシールを行なっ
た試料について、カールの大きさを20mmの長さの試料片
がカールによって円弧を描くときの弦の長さ、即ちその
時の両縁間の距離によって測定した。実用上、16mm以下
にならないことが好ましいが、基材がポリプロピレン・
シートおよび塩化ビニル樹脂シートの各場合について、
それぞれ17.5mmおよび18.4mmの値が得られた。
次に包装材の破裂強さ(JIS P8112)及び巾15mm当りの
引張り強さを測定した。破裂強さは2kg/cm2を超えるとP
TP包装が押圧により破り難くなり、取り扱い上の強さと
しては引張り強さとして2kg以上あればよい。本実施例
の包装材の破裂強さは1.3kg/cm2、引張り強さは2.6kgの
値が得られた。
更に本実施例において使用した厚さ250μのポリプロピ
レン・シートおよび塩化ビニル樹脂シートに医薬用カプ
セル格納用のポケットを成形し、前記のヒートシール強
度試験の場合と同一条件で、本実施例の包装材を蓋材と
して使用し、カプセルを格納してヒートシールしてそれ
ぞれPTP包装体を作成した。いずれも包装体としては十
分な強度があり、かつ指頭で容器底部を押圧すると簡単
に蓋材が破裂してカプセルを容易に取り出すことが出来
た。
[実施例2] 実施例1において、カルボキシル基を有するエチレン−
酢酸ビニル共重合体(A)として、アドマーVE100(三
井石油化学工業(株)製カルボキシル基変性エチレン−
酢酸ビニル共重合体;メルトインデックス2.0,比重0.9
3、ビカット軟化点74℃)60部を使用し、ダイヤレック
スHT−516の配合量を40部として樹脂混合物(C)を
得、同様に成形して厚さ20μのヒートシール性フィルム
を製造し、同様にして厚さ25μの軟質アルミニゥム箔と
貼り合せて厚さ約45μの包装材を作成した。
この包装材について実施例1の場合と同様に諸特性を測
定した。
即ち、ヒートシール強度はポリプロピレン・シートに対
して1.1kg、塩化ビニル樹脂シートに対して1.15kgであ
り、カール度はポリプロピレン・シートおよび塩化ビニ
ル樹脂シートの各場合について、それぞれ16.8mmおよび
17.5mmであった。
包装材の破裂強さおよび引張り強さは、それぞれ1.5kg/
cm2および2.7kgであった。
[比較例1] 実施例1で使用した厚さ20μの軟質アルミニゥム箔にポ
リプロピレン・シート用ヒートシール剤としてハードレ
ン13−L(東洋化成工業(株)製、塩素化ポリプロピレ
ン溶液、塩素含量26%、不揮発分30%トルエン溶液)
を、塩化ビニル樹脂シート用としてディックシールA−
100Z−3(大日本インキ化学(株)製塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体系溶液、不揮発分25%メチルエチルケト
ン/トルエン溶液)をそれぞれ5g./m2(固形分)の割合
で塗工、乾燥して通常のPTP蓋材として使用される塗布
型の包装材を作成し、実施例1の場合と同様に諸特性を
測定した。
ヒートシール強度はポリプロピレン・シートに対して0.
91kg、塩化ビニル樹脂シートに対しては1.6kgであり、
カール度はポリプロピレン・シートおよび塩化ビニル樹
脂シートの各場合について、それぞれ14.8mmおよび15.3
mmであった。
ポリプロピレン・シート用包装材および塩化ビニル樹脂
シート用包装材の破裂強さおよび引張り強さは、それぞ
れ1.3kg/cm2および1.43kg/cm2とそれぞれ2kgおよび2.1k
gであった。
上記の二種の包装材を基材シートを交換してヒートシー
ルを行なったが、いずれも全く接着性を示さなかった。
[比較例2] 実施例1においてモディックE−300Hおよびダイヤレッ
クスHT−516を、それぞれ15部および85部とした以外は
全く同様に処理を行なった。
本比較例で得られたヒートシール性フィルムのヒートシ
ール強度は、ポリプロピレン・シートおよび塩化ビニル
樹脂シートのいずれに対しても接着強度が0.3kg以下で
殆ど接着性を示さなかった。
[比較例3] 実施例1においてモディックE−300Hおよびダイヤレッ
クスHT−516を、それぞれ80部および20部とした以外は
全く同様に処理を行なった。
得られた包装材について実施例1の場合と同様に諸特性
を測定した。即ち、ヒートシール強度はポリプロピレン
・シートに対して1.4kg、塩化ビニル樹脂シートに対し
て1.68kgであり、カール度はポリプロピレン・シートお
よび塩化ビニル樹脂シートのそれぞれの場合について、
17.58mmおよび18.3mmであった。
包装材の破裂強さおよび引張り強さは、それぞれ2.8kg/
cm2および3.1kgであった。
更に実施例1と同様にしてポリプロピレン・シートおよ
び塩化ビニル樹脂シートに医薬用カプセル格納用のポケ
ットを成形したものに、本比較例の包装材を蓋材として
使用し、カプセルを格納してヒートシールを行ない、そ
れぞれPTP包装体を作成した。いずれも包装体として十
分な強度があるが、容器底部を指頭で押圧しても簡単に
蓋材が破裂せず、大きな圧力を加えると容器が変形する
がカプセルは容易に取り出すことが出来なかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 吉孝 大阪府八尾市太田新町9丁目151番地 株 式会社リーダー内 (72)発明者 中橋 孝治 大阪府八尾市太田新町9丁目151番地 株 式会社リーダー内 (56)参考文献 特開 昭56−63418(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒートシール性フィルムをアルミニゥム箔
    に積層した複合材からなり、PTP包装の蓋材に用いる、
    破り裂くことにより開封すべき包装材であって、前記ヒ
    ートシール性フィルムが、カルボキシル基を有するエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体(A)の1種または2種以上
    20〜70重量%と、スチレン(共)重合体の1種または2
    種以上80〜30重量%とからなる樹脂混合物(C)[但し
    (A)+(B)=100%である]を、厚さ10〜50μmの
    フィルムに成形したものであり、 前記アルミニゥム箔の厚さが5〜30μmであり、かつ複
    合材の厚さが15〜60μmの範囲にある ことを特徴とする易破裂性包装材。
  2. 【請求項2】内容物を格納するためのポケットを形成し
    たプラスチックシートの加工成形体からなる容器本体
    と、その容器本体に前記ポケットを塞ぐように加熱圧着
    される請求項1記載の易破裂性包装材製の蓋材とからな
    る、PTP包装材。
  3. 【請求項3】前記容器本体が塩化ビニル樹脂シート製で
    ある請求項2記載のPTP包装材。
  4. 【請求項4】前記容器本体がポリプロピレンシート製で
    ある請求項2記載のPTP包装材。
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