JP2961164B2 - 含フッ素エポキシ化合物 - Google Patents
含フッ素エポキシ化合物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、エポキシ系樹脂の改質剤等として有用な
新規な含フッ素エポキシ化合物に関する。
新規な含フッ素エポキシ化合物に関する。
従来の技術 従来から、エポキシ系樹脂は接着剤、塗料、樹脂架橋
剤、プラスチックのコーティング剤または樹脂の可撓性
付与剤等として多くの分野において利用されているが、
特に電気電子産業の著しい発達により、半導体等の超精
密部門においてはより一層高い信頼性が要求されてい
る。
剤、プラスチックのコーティング剤または樹脂の可撓性
付与剤等として多くの分野において利用されているが、
特に電気電子産業の著しい発達により、半導体等の超精
密部門においてはより一層高い信頼性が要求されてい
る。
しかしながら、従来から利用されているエポキシ系樹
脂の場合には、耐湿性、防汚性、耐候性、難燃性および
耐熱性等の特性が不十分なため、その改良が要請されて
いる。
脂の場合には、耐湿性、防汚性、耐候性、難燃性および
耐熱性等の特性が不十分なため、その改良が要請されて
いる。
発明が解決しようとする課題 この発明はこのような要請に応え、エポキシ系樹脂の
改質剤等として有用な含フッ素エポキシ化合物を提供す
るためになされたものである。
改質剤等として有用な含フッ素エポキシ化合物を提供す
るためになされたものである。
課題を解決するための手段 即ちこの発明は、一般式(I): (式中、Rfは含フッ素基C6F11−、C9F17−、 を示し、RおよびR′は同一もしくは異なっていてもよ
い残基であって、 (i)グリシジルエーテル基または (ii)グリシジルエーテル基、前記の含フッ素基および
水酸基から成る群から選択される1種もしくはそれ以上
の基によって置換された炭素原子数1〜30のアルキル残
基もしくはアルキレンオキシ残基 を示す) で表わされる含フッ素エポキシ化合物に関する。
い残基であって、 (i)グリシジルエーテル基または (ii)グリシジルエーテル基、前記の含フッ素基および
水酸基から成る群から選択される1種もしくはそれ以上
の基によって置換された炭素原子数1〜30のアルキル残
基もしくはアルキレンオキシ残基 を示す) で表わされる含フッ素エポキシ化合物に関する。
一般式(I)において、Rfは次の含フッ素基を示す: ポリフルオロアルケニル残基C6F11−またはC9F17−と
してはヘキサフルオロプロペンのダイマーまたはトリマ
ーから誘導される下記の残基が例示される。
してはヘキサフルオロプロペンのダイマーまたはトリマ
ーから誘導される下記の残基が例示される。
一般式(I)において、RおよびR′は同一もしくは
異なっていてもよい残基であって、 (i)グリシジルエーテル基または (ii)グリシジルエーテル基、前記の含フッ素基および
水酸基から成る群から選択される1種もしくはそれ以上
の基によって置換された炭素原子数1〜30、好ましくは
1〜20のアルキル残基もしくはアルキレンオキシ残基 を示す 一般式(I)で表わされる特に好適な含フッ素エポキ
シ化合物としては次の化合物が例示される: 上記の(I a)〜(I c)の化合物は、例えば既知の次
のヒドロキシエポキシ化合物(I′ a)〜(I′ c)を
非水極性溶媒中において、塩基性触媒の存在下でペルフ
ルオロノネンC9F18と反応させることによって調製する
ことができる: 非水極性溶媒としては、アセトニトリル、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチルピロリドン、テトラヒドロフランおよびジエチル
エーテル等が例示されるが、アセトニトリルおよびジメ
チルホルムアミドが特に好ましい。
異なっていてもよい残基であって、 (i)グリシジルエーテル基または (ii)グリシジルエーテル基、前記の含フッ素基および
水酸基から成る群から選択される1種もしくはそれ以上
の基によって置換された炭素原子数1〜30、好ましくは
1〜20のアルキル残基もしくはアルキレンオキシ残基 を示す 一般式(I)で表わされる特に好適な含フッ素エポキ
シ化合物としては次の化合物が例示される: 上記の(I a)〜(I c)の化合物は、例えば既知の次
のヒドロキシエポキシ化合物(I′ a)〜(I′ c)を
非水極性溶媒中において、塩基性触媒の存在下でペルフ
ルオロノネンC9F18と反応させることによって調製する
ことができる: 非水極性溶媒としては、アセトニトリル、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチルピロリドン、テトラヒドロフランおよびジエチル
エーテル等が例示されるが、アセトニトリルおよびジメ
チルホルムアミドが特に好ましい。
塩基性触媒としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ム、トリエチルアミンおよびN,N−ジメチルアニリン等
が例示されているが、炭酸カリウムおよびトリエチルア
ミンが特に好ましい。
ム、トリエチルアミンおよびN,N−ジメチルアニリン等
が例示されているが、炭酸カリウムおよびトリエチルア
ミンが特に好ましい。
反応温度は通常は0〜40℃、好ましくは0〜20℃であ
る。
る。
また、上記の含フッ素エポキシ化合物(I d)〜(I
f)は、例えば、上記のヒドロキシエポキシ化合物
(I′ a)〜(I′ c)に、非水極性溶媒中において、
p−ペルフルオロノネニルオキシ安息香酸の酸クロリド
を塩基性触媒の存在下で反応させることによって調製す
ることができる。
f)は、例えば、上記のヒドロキシエポキシ化合物
(I′ a)〜(I′ c)に、非水極性溶媒中において、
p−ペルフルオロノネニルオキシ安息香酸の酸クロリド
を塩基性触媒の存在下で反応させることによって調製す
ることができる。
非水極性溶媒としては前記のものを使用すればよく、
また、塩基性触媒としてはトリエチルアミンやN,N−ジ
メチルアニリン等の第3級アミン類が好ましい。
また、塩基性触媒としてはトリエチルアミンやN,N−ジ
メチルアニリン等の第3級アミン類が好ましい。
反応温度は通常は0〜40℃、好ましくは0〜20℃であ
る。
る。
上記の反応において、ヒドロキシエポキシ化合物のヒ
ドロキシ基のRfによる置換率を適当に調節することによ
って、含フッ素エポキシ化合物(I)の防湿性や防汚性
等の特性を適宜調整することにができる。
ドロキシ基のRfによる置換率を適当に調節することによ
って、含フッ素エポキシ化合物(I)の防湿性や防汚性
等の特性を適宜調整することにができる。
実 施 例 以下、本発明を実施例によって説明する。
実施例1 温度計、撹拌機、冷却管および滴下漏斗を備えた四つ
口フラスコ(300ml)内にヒドロキシエポキシ化合物
(I′ a)20.2g(0.075モル)およびアセトニトリル80
mlを入れ、十分に撹拌混合し、さらに炭酸カリウム5.2g
(0.038モル)を加えて十分に撹拌混合した。反応フラ
スコを氷浴を用いて冷却し、反応液が5℃以下になった
後、ペルフルオロノネン16.7g(0.037モル)を約60分間
かけて滴下した。滴下終了後、撹拌をさらに17時間続行
し、次いで反応混合物を濾過処理に付し、母液を濃縮し
た。濃縮母液にジエチルエーテル80mlを加えて一夜静置
した後、シリカゲル80mlを充填したショートカラムを用
いて微細な析出物を濾別し、母液を濃縮することによっ
て、含フッ素エポキシ化合物(I a)を淡黄色粘稠液体
として18.8g得た。
口フラスコ(300ml)内にヒドロキシエポキシ化合物
(I′ a)20.2g(0.075モル)およびアセトニトリル80
mlを入れ、十分に撹拌混合し、さらに炭酸カリウム5.2g
(0.038モル)を加えて十分に撹拌混合した。反応フラ
スコを氷浴を用いて冷却し、反応液が5℃以下になった
後、ペルフルオロノネン16.7g(0.037モル)を約60分間
かけて滴下した。滴下終了後、撹拌をさらに17時間続行
し、次いで反応混合物を濾過処理に付し、母液を濃縮し
た。濃縮母液にジエチルエーテル80mlを加えて一夜静置
した後、シリカゲル80mlを充填したショートカラムを用
いて微細な析出物を濾別し、母液を濃縮することによっ
て、含フッ素エポキシ化合物(I a)を淡黄色粘稠液体
として18.8g得た。
化合物(I a)の特性は次の通りである。
屈折率:1.3783(24℃) エポキシ当量(WPE):239 1R:2900cm-1(C−H伸縮)、1300〜1050cm-1(C−
F伸縮) 発明の効果 この発明による含フッ素エポキシ化合物(I)は多く
の分野、特に、高い信頼性が要求される半導体等の超精
密部門において汎用されているエポキシ系樹脂類に優れ
た耐湿性、防汚性、耐候性、難燃性および耐熱性等の特
性を付与する改質剤等として有用である。
F伸縮) 発明の効果 この発明による含フッ素エポキシ化合物(I)は多く
の分野、特に、高い信頼性が要求される半導体等の超精
密部門において汎用されているエポキシ系樹脂類に優れ
た耐湿性、防汚性、耐候性、難燃性および耐熱性等の特
性を付与する改質剤等として有用である。
本発明は主としてエポキシ系樹脂類を対象としてなさ
れたものであるが、含フッ素エポキシ化合物(I)は他
の樹脂類の改質剤等としても使用し得る。
れたものであるが、含フッ素エポキシ化合物(I)は他
の樹脂類の改質剤等としても使用し得る。
さらに本発明による含フッ素エポキシ化合物(I)は
潤滑剤、離型剤、化粧剤またはこれらの原料および防曇
剤等としても利用することができる。
潤滑剤、離型剤、化粧剤またはこれらの原料および防曇
剤等としても利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友田 英幸 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1―1 株式 会社ネオス内 (56)参考文献 特開 昭63−210157(JP,A) 特開 昭63−196644(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 303/00 - 303/24
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(I): (式中、Rfは含フッ素基C6F11−、C9F17−、 を示し、RおよびR′は同一もしくは異なっていてもよ
い残基であって、 (i)グリシジルエーテル基または (ii)グリシジルエーテル基、前記の含フッ素基および
水酸基から成る群から選択される1種もしくはそれ以上
の基によって置換された炭素原子数1〜30のアルキル残
基もしくはアルキレンオキシ残基 を示す) で表わされる含フッ素エポキシ化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28559090A JP2961164B2 (ja) | 1990-10-22 | 1990-10-22 | 含フッ素エポキシ化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28559090A JP2961164B2 (ja) | 1990-10-22 | 1990-10-22 | 含フッ素エポキシ化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04159272A JPH04159272A (ja) | 1992-06-02 |
JP2961164B2 true JP2961164B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=17693522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28559090A Expired - Fee Related JP2961164B2 (ja) | 1990-10-22 | 1990-10-22 | 含フッ素エポキシ化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2961164B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8962879B2 (en) | 2012-11-14 | 2015-02-24 | E I Du Pont De Nemours And Company | Perfluoropolyvinyl modified aryl intermediates/monomers |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100542661B1 (ko) * | 2003-01-21 | 2006-01-11 | 한국화학연구원 | 불소 치환기 함유 에폭시 수지 및 이의 제조방법 |
US9145356B2 (en) | 2012-11-14 | 2015-09-29 | E I Du Pont De Nemours And Company | Perfluoropolyvinyl modified aryl intermediates and monomers |
US9365476B2 (en) | 2012-11-14 | 2016-06-14 | E I Du Pont De Nemours And Company | Aryl compounds modified with perfluorovinyl ethers |
US9193702B2 (en) | 2013-10-31 | 2015-11-24 | E I Du Pont De Nemours And Company | Fluorinated aryl epoxide compounds |
-
1990
- 1990-10-22 JP JP28559090A patent/JP2961164B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8962879B2 (en) | 2012-11-14 | 2015-02-24 | E I Du Pont De Nemours And Company | Perfluoropolyvinyl modified aryl intermediates/monomers |
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JPH04159272A (ja) | 1992-06-02 |
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