JPH0794554B2 - 含フッ素ポリイミドの製造方法 - Google Patents
含フッ素ポリイミドの製造方法Info
- Publication number
- JPH0794554B2 JPH0794554B2 JP475988A JP475988A JPH0794554B2 JP H0794554 B2 JPH0794554 B2 JP H0794554B2 JP 475988 A JP475988 A JP 475988A JP 475988 A JP475988 A JP 475988A JP H0794554 B2 JPH0794554 B2 JP H0794554B2
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- fluorine
- polyimide
- refractive index
- dielectric constant
- following general
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は誘電率、屈折率の小さい含フッ素ポリイミドの
製造方法に関する。
製造方法に関する。
ポリイミドは種々の有機ポリマーの中で耐熱性に最も優
れているため、宇宙、航空分野から電子通信分野まで幅
広く使われ始めている。特に最近では、単に耐熱性に優
れているだけでなく、用途に応じて種々の性能を合せ持
つことが期待されている。例えば、プリント板や層間絶
縁膜などでは、誘電率が小さいことが期待され、光通信
関係特に光導波路のクラツド材には屈折率が小さいこと
が期待されている。しかしながら、これらの性能に十分
満足のいくポリイミドは得られていない。これらの低誘
電性、低屈折性ポリイミドを得るためには、これらの性
能を発現する置換基を導入する方法が考えられる。例え
ばエポキシ樹脂においては、本発明者らは、ジヤーナル
オブ ポリマー サイエンス(Journal of Polymer S
cience)のパート(Part)C、ポリマー レタース(Po
lymer Letters)第24巻、第249頁(1986)に示されてい
るようにエポキシ樹脂の硬化剤に多フツ素置換基を導入
することによりこれまでのエポキシ樹脂の中で最も低い
誘電率を達成している。また特開昭61−44969号公報で
示されているように、屈折率においても多フツ素置換基
を導入することにより、これまでのエポキシ樹脂の中で
も最も低い値を達成している。このようにフツ素置換基
を導入することにより、誘電率、屈折率の低減が期待で
きる。
れているため、宇宙、航空分野から電子通信分野まで幅
広く使われ始めている。特に最近では、単に耐熱性に優
れているだけでなく、用途に応じて種々の性能を合せ持
つことが期待されている。例えば、プリント板や層間絶
縁膜などでは、誘電率が小さいことが期待され、光通信
関係特に光導波路のクラツド材には屈折率が小さいこと
が期待されている。しかしながら、これらの性能に十分
満足のいくポリイミドは得られていない。これらの低誘
電性、低屈折性ポリイミドを得るためには、これらの性
能を発現する置換基を導入する方法が考えられる。例え
ばエポキシ樹脂においては、本発明者らは、ジヤーナル
オブ ポリマー サイエンス(Journal of Polymer S
cience)のパート(Part)C、ポリマー レタース(Po
lymer Letters)第24巻、第249頁(1986)に示されてい
るようにエポキシ樹脂の硬化剤に多フツ素置換基を導入
することによりこれまでのエポキシ樹脂の中で最も低い
誘電率を達成している。また特開昭61−44969号公報で
示されているように、屈折率においても多フツ素置換基
を導入することにより、これまでのエポキシ樹脂の中で
も最も低い値を達成している。このようにフツ素置換基
を導入することにより、誘電率、屈折率の低減が期待で
きる。
しかしながら、これまでにポリイミドにフツ素置換基を
導入して低誘電率、低屈折率を達成したという報告はな
い。
導入して低誘電率、低屈折率を達成したという報告はな
い。
本発明の目的は、従来のポリイミドでは有していなかっ
た低誘電率、低屈折率を有する含フッ素ポリイミドの製
造方法を提供することにある。
た低誘電率、低屈折率を有する含フッ素ポリイミドの製
造方法を提供することにある。
本発明を概説すれば 下記一般式III: で表わされる繰り返し単位を含有している含フッ素ポリ
イミドの製造方法に関する発明であって、下記一般式
[I]: 〔式中Yは−O−(CH2)n(CF2)mF基(nは1又は
2、mは0〜10の数を示す)、 を示す〕で表わされる含フッ素芳香族ジアミンを含有す
るジアミンと、下記一般式II: (式中Xは4価の有機基を示す)で表わされるテトラカ
ルボン酸二無水物とを反応させることを特徴とする。
イミドの製造方法に関する発明であって、下記一般式
[I]: 〔式中Yは−O−(CH2)n(CF2)mF基(nは1又は
2、mは0〜10の数を示す)、 を示す〕で表わされる含フッ素芳香族ジアミンを含有す
るジアミンと、下記一般式II: (式中Xは4価の有機基を示す)で表わされるテトラカ
ルボン酸二無水物とを反応させることを特徴とする。
本発明者らは、フツ素化ポリイミドの分子構造について
種々検討し、側鎖に直鎖状のポリフルオロアルキル基を
エーテル結合を介して導入したI式の含フツ芳香族ジア
ミンを用いることにより、誘電率、屈折率とも従来のポ
リイミドに比較して小さい含フツ素ポリイミドが得られ
ることを明らかにした。
種々検討し、側鎖に直鎖状のポリフルオロアルキル基を
エーテル結合を介して導入したI式の含フツ芳香族ジア
ミンを用いることにより、誘電率、屈折率とも従来のポ
リイミドに比較して小さい含フツ素ポリイミドが得られ
ることを明らかにした。
本発明に使用できるテトラカルボン酸二無水物として
は、上記II式で示されるもの、及びそれらの混合物はす
べてよく、例えば、Xとして などがある。
は、上記II式で示されるもの、及びそれらの混合物はす
べてよく、例えば、Xとして などがある。
また本発明に使用できる含フツ素芳香族ジアミンはI式
で示されるもの、及びそれらの混合物はすべてよい。ま
た一般の芳香族ジアミン、脂肪族ジアミンと併用しても
よい。
で示されるもの、及びそれらの混合物はすべてよい。ま
た一般の芳香族ジアミン、脂肪族ジアミンと併用しても
よい。
本発明においては、まずI式で示される含フツ素芳香族
ジアミンを含有するジアミンとテトラカルボン酸二無水
物との反応からポリアミド酸を製造する。この時の配合
割合はジアミン1モルに対してテトラカルボン酸二無水
物1モルが最もよいが、0.9〜1.1モルの範囲でもよい。
反応条件は通常のポリアミド酸の重合条件と同じでよ
く、一般的にはN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど
の有機溶媒中で反応させる。
ジアミンを含有するジアミンとテトラカルボン酸二無水
物との反応からポリアミド酸を製造する。この時の配合
割合はジアミン1モルに対してテトラカルボン酸二無水
物1モルが最もよいが、0.9〜1.1モルの範囲でもよい。
反応条件は通常のポリアミド酸の重合条件と同じでよ
く、一般的にはN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど
の有機溶媒中で反応させる。
次に得られたポリアミド酸のイミド化によるポリイミド
の合成であるが、これも通常のポリイミドの合成法が使
用できる。
の合成であるが、これも通常のポリイミドの合成法が使
用できる。
以下実施例により本発明の含フツ素ポリイミド及びその
製造方法について詳細に説明するが、本発明はこれら実
施例に限定されない。
製造方法について詳細に説明するが、本発明はこれら実
施例に限定されない。
実施例1 ナスフラスコに6−(1H,1H−ペンタデカフルオロオク
タノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン5.06g、N−メチル
−2−ピロリドン(NMP)60gを加えた。この混合物が均
一溶液になるまで室温でかくはんした。この溶液に3,
3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物
6.44gを加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温で3
日間かくはんし、ポリアミド酸のNMP溶液を得た。この
ものをアルミ板上に流し、ドクターブレードで平たんに
した後、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時
間加熱キユアした。このアルミ板を10重量%HCl水溶液
に浸し、アルミ板を溶解して含フツ素ポリイミドフイル
ムを得た。後記第1表に示すように、このものの1kHzで
の誘電率(ε)は3.0、屈折率(▲n20 D▼)は1.536で
あつた。
タノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン5.06g、N−メチル
−2−ピロリドン(NMP)60gを加えた。この混合物が均
一溶液になるまで室温でかくはんした。この溶液に3,
3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物
6.44gを加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温で3
日間かくはんし、ポリアミド酸のNMP溶液を得た。この
ものをアルミ板上に流し、ドクターブレードで平たんに
した後、100℃で1時間、200℃で1時間、300℃で1時
間加熱キユアした。このアルミ板を10重量%HCl水溶液
に浸し、アルミ板を溶解して含フツ素ポリイミドフイル
ムを得た。後記第1表に示すように、このものの1kHzで
の誘電率(ε)は3.0、屈折率(▲n20 D▼)は1.536で
あつた。
比較例1 実施例1の6−(1H,1H−ペンタデカフルオロオクタノ
キシ)−1,3−ジアミノベンゼンの代りに、1,3−ジアミ
ノベンゼンを用いて同様の操作を行い、ポリイミドフイ
ルムを得た。後記第1表に示すように、このものの1kHz
での誘電率は3.5、屈折率(▲n20 D▼)は1.675であつ
た。
キシ)−1,3−ジアミノベンゼンの代りに、1,3−ジアミ
ノベンゼンを用いて同様の操作を行い、ポリイミドフイ
ルムを得た。後記第1表に示すように、このものの1kHz
での誘電率は3.5、屈折率(▲n20 D▼)は1.675であつ
た。
これらの結果から、本発明の含フツ素ポリイミドフイル
ムは従来のものと比較して、低誘電率、かつ低屈折率の
性質を有していることが明らかとなつた。
ムは従来のものと比較して、低誘電率、かつ低屈折率の
性質を有していることが明らかとなつた。
実施例2〜24 実施例1と同様の方法を用いて、種々のジアミンと種々
の酸無水物を等モルずつ用いることにより含フツ素ポリ
イミドフイルムを得た。第1表に用いたジアミン、及び
酸無水物の構造と合成した含フツ素ポリイミドの1kHzで
の誘電率(ε)、及び屈折率(▲n20 D▼)を示す。
の酸無水物を等モルずつ用いることにより含フツ素ポリ
イミドフイルムを得た。第1表に用いたジアミン、及び
酸無水物の構造と合成した含フツ素ポリイミドの1kHzで
の誘電率(ε)、及び屈折率(▲n20 D▼)を示す。
これらの結果からも本発明の含フツ素ポリイミドフイル
ムは、従来のポイリイミドフイルムと比較して、低誘電
率、及び低屈折率の性質を示すことが明らかである。
ムは、従来のポイリイミドフイルムと比較して、低誘電
率、及び低屈折率の性質を示すことが明らかである。
以上説明したように、本発明の含フツ素ポリイミドは、
従来のポリイミドと比較して、誘電率が0.1〜0.8小さ
く、また、屈折率が0.003〜0.190小さいため、プリント
板や電子部品の層間絶縁膜、及び光部品特に光導波路の
クラッド材等に使用した場合その部品の性能を向上させ
る利点がある。
従来のポリイミドと比較して、誘電率が0.1〜0.8小さ
く、また、屈折率が0.003〜0.190小さいため、プリント
板や電子部品の層間絶縁膜、及び光部品特に光導波路の
クラッド材等に使用した場合その部品の性能を向上させ
る利点がある。
フロントページの続き (72)発明者 石沢 真樹 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 市野 敏弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 西 史郎 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】下記一般式[I]: 〔式中Yは−O−(CH2)n(CF2)mF基(nは1又は
2、mは0〜10の数を示す)、 を示す〕で表わされる含フッ素芳香族ジアミンを含有す
るジアミンと、 下記一般式II: (式中Xは4価の有機基を示す)で表わされるテトラカ
ルボン酸二無水物とを反応させることを特徴とする 下記一般式III: で表わされる繰り返し単位を含有している含フッ素ポリ
イミドの製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP475988A JPH0794554B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 含フッ素ポリイミドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP475988A JPH0794554B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 含フッ素ポリイミドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01182324A JPH01182324A (ja) | 1989-07-20 |
JPH0794554B2 true JPH0794554B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=11592819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP475988A Expired - Lifetime JPH0794554B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 含フッ素ポリイミドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794554B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2608633B2 (ja) * | 1990-02-13 | 1997-05-07 | 日本電信電話株式会社 | 誘電体多層膜フィルタおよびその製造方法並びにこれを用いた光学要素 |
US5354839A (en) * | 1992-04-07 | 1994-10-11 | Mitsui Toatsu Chemicals, Incorporated | Polyimide and preparation process of same |
US5470943A (en) * | 1994-01-07 | 1995-11-28 | Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. | Polyimide |
KR100319489B1 (ko) * | 1999-11-25 | 2002-01-05 | 김충섭 | 과불소알킬-실록산그룹함유 고분자 및 이를 이용한 고분자분리막 |
-
1988
- 1988-01-14 JP JP475988A patent/JPH0794554B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01182324A (ja) | 1989-07-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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