JP2847219B2 - エポキシ樹脂用硬化剤およびこれを用いた含リンエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂用硬化剤およびこれを用いた含リンエポキシ樹脂組成物

Info

Publication number
JP2847219B2
JP2847219B2 JP14448190A JP14448190A JP2847219B2 JP 2847219 B2 JP2847219 B2 JP 2847219B2 JP 14448190 A JP14448190 A JP 14448190A JP 14448190 A JP14448190 A JP 14448190A JP 2847219 B2 JP2847219 B2 JP 2847219B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
curing agent
phosphorus
resin composition
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14448190A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0439324A (ja
Inventor
征爾 志村
正己 只佐
原  義房
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
NIPPON KAGAKU KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON KAGAKU KOGYO KK filed Critical NIPPON KAGAKU KOGYO KK
Priority to JP14448190A priority Critical patent/JP2847219B2/ja
Publication of JPH0439324A publication Critical patent/JPH0439324A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2847219B2 publication Critical patent/JP2847219B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エポキシ樹脂用の新規なアミン系硬化剤及
びこれを用いた含リンエポキシ樹脂組成物に関する。更
に言えば、エポキシ樹脂の諸物性、特に難燃性および接
着性を改良した含リンエポキシ樹脂組成物に関するもの
である。
[従来の技術] 一般に、エポキシ樹脂は、優れた接着特性があるため
各種の分野における接着剤,封止材,被覆材等として使
用されている。
エポキシ樹脂の物性の如何はエポキシ樹脂の物性は勿
論のことであるが、硬化剤の性能によって大きく左右さ
れるために、これまで実に多くの硬化剤が知られ、かつ
使用されてきた。
他方、エポキシ樹脂は、その使用の分野において、難
燃性が要求される場合が多く、難燃剤として、例えば、
テトラブロモビスフェノールA、ヘット酸およびこれら
の誘導体、あるいはリン系難燃剤等が用いられている。
それ等の中で、リン系難燃剤としてはリン酸エステル
型をホスフェートおよびホスホネート、又はそのハロゲ
ン化誘導体が多く用いられ、さらにその他のものとして
トリフェニルホスフィンが知られている。[ジャーナル
オブ アプライド ポリマー サイエンス(J.Applie
d Pojymer Science),12,143〜158頁(1968年)] 上記の難燃剤を用いた難燃性の付与は、一般的にはエ
ポキシ樹脂に配合させるもので、いわゆる添加型であ
り、多くの場合、作業性、適合性、耐熱性、耐水性、電
気特性、強度等の諸物性の1つ又は2つ以上の低下につ
ながり、エポキシ樹脂本来の優れた特性を維持できない
欠点を有する。
このような欠点を有する添加型の難燃剤に代わるもの
として、エポキシ樹脂と反応して難燃性を付与する機能
を有する、いわゆる反応型のリン系難燃剤として、トリ
ス(ヒドロキシプロピル)ホスフィンオキシドが知られ
ている(特開昭57−195141号公報)。しかしながら、こ
の化合物は、融点が高く、一般の有機化合物との相溶性
が低く、しかも一部反応型とは言え、反応に関与する水
酸基とエポキシ樹脂との反応性は低く、そのために添加
型と同様の欠点を有し、その使用は自ずと限定されてい
る。
また、エポキシ樹脂に有効な硬化型としてジエチレン
トリアミン等のアミン系硬化剤が知られている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、叙上の事実に鑑み、これを改善すべく
種々研究した結果、従来のアミン系硬化剤に代って、す
ぐれた硬化性能を有する新規な硬化剤を知見し、更にこ
れを用いたエポキシ樹脂の諸物性が著しく改善されるこ
とが判明した。すなわち、本発明の目的は、エポキシ樹
脂用の新規なアミン系硬化剤、およびこれを用いてエポ
キシ樹脂の他の特性を損なうことなく、特に難燃性と接
着性を改善した含リンエポキシ樹脂組成物を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、次の一般式(I); (式中、R1は水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル
基でn=1のときは水素原子、R2は同種又は異種の炭素
原子数2〜8のアルキレン基、Χは水素原子、水酸基,
カルボキシル基,シアノ基,アミノ基およびハロゲンか
ら選ばれたいずれかを表わし、nは1〜3の整数を表わ
す。) で示されるアミノアルキルホスフィンオキシドを有効成
分とするエポキシ樹脂用硬化剤である。
更に、本発明は、エポキシ樹脂及び硬化剤を主成分と
するエポキシ樹脂組成物において、前記一般式(I)で
示されるアミノアルキルホスフィンオキシドをアミン系
硬化剤の全部又は一部として使用してなることを特徴と
する含リンエポキシ樹脂組成物である。
以下、本発明について詳説する。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、下記の一般式
(I); で示されるアミノアルキルホスフィンオキシドを有効成
分とするエポキシ樹脂用の新規なアミン系硬化剤であ
る。
前記一般式(I)において、R1は水素原子又は炭素原
子数1〜4のアルキル基を表わすが、ただしn=1のと
きは水素原子である。
R2は同種又は異種の炭素原子数2〜8のアルキレン基
を表わす。
Χは水素原子,水酸基,カルボキシル基,シアノ基,
アミノ基およびハロゲンから選ばれたいずれかを表わ
し、nは1〜3の整数を表わす。
前記一般式(I)で示されるアミノアルキルホスフィ
ンオキシドの具体例を示すと、トリス(3−アミノプロ
ピル)ホスフィンオキシド,n−プロピルビス(3−アミ
ノプロピル)ホスフィンオキシド,iso−ブチルビス(3
−アミノプロピル)ホスファンオキシド,3−ヒドロキシ
プロピルビス(3−アミノプロピル)ホスフィンオキシ
ド,2−シアノエチルビス(3−アミノプロピル)ホスフ
ィンオキシド,n−オクチルビス(3−アミノプロピル)
ホスフィンオキシド,2−カルボキシエチルビス(3−ア
ミノプロピル)ホスフィンオキシド、及びこれらの二種
以上の混合物が挙げられる。
また、前記一般式(I)で示されるアミノアルキルホ
スフィンオキシドは公知の方法により製造することがで
きる。その具体的な方法としては、先ず、フリーラジカ
ル発生触媒の存在下、1,2−不飽和アミンとホスフィン
を反応させることによりアルキルホスフィンを得た後、
このアルキルホスフィンを過酸化水素で酸化することに
よって対応するホスフィンオキシドへ転化し容易に製造
することができる。
例えば、トリス(3−アミノプロピル)ホスフィンオ
キシドは、フリーラジカル発生触媒の存在下、アリルア
ミンとホスフィンを反応させて得られるトリル(3−ア
ミノプロピル)ホスフィンを過酸化水素にて酸化し容易
に製造することができる。また、モノ−iso−ブチルビ
ス(3−アミノプロピル)ホスフィンオキシドは、先ず
iso−ブテンをホスフィンと反応させ、次いでアリルア
ミンと反応させることにより製造することができる。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤は、前記一般式(I)
で示されるアミノアルキルホスフィンオキシドを単独使
用するものでも、又は一部として使用して他の硬化剤と
併用したものでもよい。併用する他の硬化剤としては、
従来公知のアミン系硬化剤が好ましく、例えばジエチレ
ントリアミン,トリエチレンテトラミン,テトラエチレ
ンペンタミンの脂肪族ポルアミン、メタキシレンジアミ
ン,ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミン、
メンテンジアミン,イソホロンジアミン等の脂環族ジア
ミン,ポリアミドポリアミン等が代表的に挙げられる。
また、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤中における前記
一般式(I)で示されるアミノアルキルホスフィンオキ
シドの含有量は、エポキシ樹脂,硬化剤の種類により異
なるが、難燃性の硬化を得るためには30〜100重量%、
好ましくは60〜100重量%の範囲が望ましい。
次に、本発明の含リンエポキシ樹脂組成物(以下、エ
ポキシ樹脂組成物と記す)は、エポキシ樹脂及び前記一
般式(I)で示されるアミノアルキルホスフィンオキシ
ドを有効成分とするアミン系硬化剤を主成分とする組成
物からなるものである。
エポキシ樹脂には、一般に使用されている公知のエポ
キシ樹脂を使用することができ、例えばフェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ
樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジル
アミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合のエポキシ化に
より誘導されるエポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、ハロ
ゲン化エポキシ樹脂、ポリブタジエン変成エポキシ樹
脂、アクルイロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム変成
エポキシ樹脂、アクロレイン、フェノール及びエピクロ
ロヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂、ベンズアルデ
ヒド、フェノール及びエピクロロヒドリンから誘導され
るエポキシ樹脂の1分子中にエポキシ基を2個以上有す
るもの等、及びこれらの二種以上の混合物が挙げられ
る。
また、エポキシ樹脂用硬化剤としては、上述の一般式
(I)で示されるアミノアルキルホスフィンオキシドを
有効成分とするアミン系硬化剤が用いられ、該硬化剤の
使用量はエポキシ樹脂のエポキシ当量に対する全アミン
当量を考慮すれば良く、一般的に使用される当量比は0.
8〜1.2、特に好ましくは0.8〜1.0が望ましく、当量比が
この範囲外の場合では反応当量関係が損われて、一般的
に硬化が不満足の傾向が見られるために好ましくない。
また、本発明においては、難燃化剤を併用することが
でき、難燃化剤としては特に制限はなく、公知のものを
使用することができ、例えばヘキサブロモベンゼン、三
酸化アンチモン、テトラブロモビスフェノールA、ヘキ
サブロモビフェニル、デカクロロビフェニル、赤リン等
を挙げられ、これらは一種または二種以上を用いること
ができる。難燃化剤の使用量は、エポキシ樹脂100重量
部に対して100重量部以下が好ましい。この値を越える
と物性の低下を起こすので好ましくない。
また、本発明においては、充填剤として無機フィラー
を添加することができる。無機フィラーとしては、特に
制限はなく、公知のものを使用することができる、例え
ば石英ガラス、結晶性シリカ、溶融シリカ、ガラス繊
維、タルク、アルミナ、水和アルミナ、ケイ酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシウム、ケ
イ酸ジルコニウム、クレー、マイカ等が挙げられ、これ
らは一種または二種以上を用いることができる。
さらに、本発明においては、例えばカーボンブラッ
ク,ベンガラ,フタロシアニングリーン等の着色剤、シ
ラン系カップリング剤,チタニウム系カップリング剤等
の耐湿性及び接着性改良材、微粉末シリカ,微粉末炭酸
カルシウム等の揺変材(増粘剤)、シリコンオイル系等
の消泡等を併用することもできる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各成分を常法に
従って所望の混合機を用いて調整することにより得るこ
とができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化条件はエポキシ樹
脂、硬化剤の種類やその使用量により異なるが、常温〜
100℃で数分〜数日で行なわれる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の用途としては、特に限
定されることなくエポキシ樹脂を使用するあらゆる用途
に使用できるが、特に耐燃性接着剤、耐燃性塗料として
有効である。また、電子部品及び電子機器を封止する場
合にも好適である。
また、成形方法としては、一般にエポキシ樹脂組成物
の成形方法として従来公知のもの、例えばキャスティン
グ、ポッティング、エンカプシュレーション、インジェ
クション成形、圧縮成形、熱プレス成形、シーリング、
加圧加熱成形、熱ロール成形、トランスファー成形、遠
赤外線硬化成形等を適用することができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を、接着用、封止
用以外にも被覆用、絶縁用等に使用することもでき、更
に適当な溶剤、例えばメチルエチルケトン、スチレンモ
ノマー、ブチルカルビノール等に溶解して含浸用として
使用することもできる。
[実施例] 以下、製造例,実施例および比較例を示し、本発明を
さらに具体的に説明する。
製造例1 トリス(3−アミノプロピル)ホスフィンオキサイドの
製造 1の圧力反応器に200mlのトルエンを入れ、反応器
を窒素ガスでパージし、34g(1.00モル)のホスフィン
を入れた後、撹拌しながら加熱し温度を80℃とした。次
いで、あらかじめ1.64gのアゾビスブチロニトリルを溶
解した205g(3.60モル)のアリルアミンを高圧ポンプで
断続的に圧入した。発熱を伴うので、圧入量でコントロ
ールしながら、温度を80〜85℃に保持し、反応を行っ
た。反応には約3時間を要した。さらに、同温度で2時
間撹拌を続け、反応を完結した。この間、圧力は16.5kg
/cm2(80℃、アソビスブチロニトリルとアリルアミン添
加前)から1.0kg/cm2(80℃)へ降下した。
以後、反応器を窒素ガスでパージしてから反応液を取
り出し、減圧下で加熱(約80℃/20mmHg)し、過剰のア
クリルアミン及びトルエンを蒸留で除去した。次に真空
蒸留を行い沸点165〜169℃/0.5mmHgの主留分を得た。得
られた生成物は無色透明の液体で、その収量は166gであ
った。
次に、得られた生成物を同量の水に溶解し、78.7gの3
5%過酸化水素を同量の水にて希釈した溶液を撹拌下に
滴下し酸化した。激しい発熱反応であるので冷却し、温
度を50℃以下に保持して反応させた。
過酸化水素による酸化の後、減圧下で約80℃に加熱
し、蒸留により反応生成物から溶媒の水を除去した。除
去を完全にするための最後の減圧度は約1mmHgとし濃縮
物として目的物を得た。生成物は室温では結晶化しにく
いmp.35〜37℃の結晶であった。その収量は179gであっ
た。
この生成物の分析結果を以下に示す。
アミン当量:37.3 元素分析 P:13.8%,N:6.5% 製造例2 モノ−iso−ブチルビス(3−アミノプロピル)ホスフ
ィンオキシドの製造 1の圧力反応器に200mlのトルエンを入れ、反応器
を窒素ガスでパージ、56g(1.0モル)のブテンと51g
(1.5モル、50%過剰)のホスフィンを入れた後、撹拌
しながら加熱し温度を80℃とした。次いで、アソビスブ
チロニトリル0.66gをトルエン100mlに溶解した溶液を断
続的に圧入し反応させた。発熱を伴うので、温度を80〜
85℃に保持し、約1時間で反応させた。さらに同温度に
保持したまま1時間撹拌を続け、反応を完結させた。こ
の間圧力は18.5kg/cm2(80℃、アソビスブチロニトリル
添加前)から17.8kg/cm2(80℃)となった。
冷却後、過剰のホスフィンを抜きとり再度80℃とし
た。次いで、1.15gのアソビスブチロニトリルを溶解し
た137g(2.4モル、20%過剰)のアリルアミンを高圧ポ
ンプで圧入し反応させた。発熱を伴うので、温度を80〜
85℃に保持し、約3時間にて反応させた。さらに、同温
度に保持したまま2時間撹拌し反応を完結させた。
冷却後、反応器を窒素ガスでパージした後、反応液を
取り出し、減圧下で加熱(約80℃/20mmHg)し、過剰の
アリルアミン及びトルエンを蒸留により除去した。次い
で、真空蒸留を行い沸点145〜150℃/5mmHgの主留分を得
た。得られた生成物は無色透明の液体で、その収量は15
5gであった。
次に、得られた生成物を同量の水に溶解し、35%過酸
化水素73.8gを同量の水にて希釈した溶液を撹拌下に滴
下し酸化した。激しい発熱反応であるために冷却して温
度を50℃以下に保持して反応させた。
過酸化水素による酸化後、減圧下で約80℃に加熱し、
蒸留にて反応生成物から溶媒の水を除去した。除去を完
全に行うため、最終的に減圧度を1mmHgまで持って行
き、濃縮物として目的物を得た。得られた生成物は無色
透明な液体で、その収量は167gであった。
この生成物の分析結果を以下に示す。
アミン当量:55.4 元素分析 P:13.9%,N:6.4% 実施例1〜3および比較例1 ビスフェノールA系の液状エポキシ樹脂(アラルダイ
トGY−260 エポキシ当量189),製造例1,2で得たア
ミノアルキルホスフィンオキシド硬化剤およびジエチレ
ントリアミンを表1に示す配合で混合した。これをテフ
ロン(登録商標)製平パットに注ぎ、100℃,30分間で硬
化し試験片を得た。
また、引張りせん断接着強さ試験は、軟鉄を使用し、
100℃,30分間の硬化条件で接着し、試験片とした。試験
結果を表1に示す。なお、表中で部は重量部を表す。
(注) (1)アラルダイトGY−260、チバカイギー(株)製 (2)150×100×30mmの銅製ブロック上で測定 (3)JIS K6911(5.18.1)の方法 (4)JIS K6850の方法 (5)JIS K6911(5.24.1)の方法 [発明の効果] 以下に本発明の効果を列挙する。
(1)本発明の硬化剤の主成分として含有される一般式
(I)で示されるアミノアルキルホスフィンオキシド
は、リンを含有するアルキルアミンとしての特性を有
し、そのままエポキシ樹脂の硬化剤成分として使用する
ことができ、かつリンを含有するためにエポキシ樹脂の
主骨格にリン元素を組み込むことができる。しかも、P
−C結合であるため、耐加水分解性、耐熱性に優れ、か
つエポキシ樹脂の物性の低下を起こすことがない。
(2)本発明の硬化剤は、難燃元素であるリンを含有す
るアミノアルキルホスフィンオキシドを硬化剤成分とす
る為、耐燃性を付与することができると共に、窒素も含
有するためその相剰効果により耐熱性はさらに向上され
る。
(3)硬化剤の反応基が−NH2基,−NH基であるため、
エポキシ樹脂との反応性が高く、硬化に触媒は不要であ
り、低温硬化等が可能である。
(4)硬化剤と反応したエポキシ樹脂中に、極性表面と
容易に配位結合をつくるP=O結合を含有するため、接
着力に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−29495(JP,A) 特開 昭51−33200(JP,A) 特開 昭62−223215(JP,A) 特開 平5−500981(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/50 - 59/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I); (式中、R1は水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル
    基でn=1のときは水素原子、R2は同種又は異種の炭素
    原子数2〜8のアルキレン基、Χは水素原子,水酸基,
    カルボキシル基,シアノ基,アミノ基およびハロゲンか
    ら選ばれたいずれかを表わし、nは1〜3の整数を表わ
    す。) で示されるアミノアルキルホスフィンオキシドを有効成
    分とするエポキシ樹脂用硬化剤。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂及び硬化剤を主成分とするエ
    ポキシ樹脂組成物において、請求項1記載のアミノアル
    キルホスフィンオキシドをアミン系硬化剤の全部又は一
    部として使用してなることを特徴とする含リンエポキシ
    樹脂組成物。
JP14448190A 1990-06-04 1990-06-04 エポキシ樹脂用硬化剤およびこれを用いた含リンエポキシ樹脂組成物 Expired - Fee Related JP2847219B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14448190A JP2847219B2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 エポキシ樹脂用硬化剤およびこれを用いた含リンエポキシ樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14448190A JP2847219B2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 エポキシ樹脂用硬化剤およびこれを用いた含リンエポキシ樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0439324A JPH0439324A (ja) 1992-02-10
JP2847219B2 true JP2847219B2 (ja) 1999-01-13

Family

ID=15363316

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14448190A Expired - Fee Related JP2847219B2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 エポキシ樹脂用硬化剤およびこれを用いた含リンエポキシ樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2847219B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4568937B2 (ja) * 2000-01-17 2010-10-27 住友ベークライト株式会社 難燃性樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
EP1992229A1 (en) 2007-05-14 2008-11-19 Sara Lee/DE N.V. Sustained released insecticidal compositions
JP5031681B2 (ja) 2008-06-23 2012-09-19 キヤノン株式会社 インクジェット用記録媒体
JP2016222865A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 株式会社ダイセル 白色リフレクター用硬化性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物、光半導体素子搭載用基板、並びに光半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0439324A (ja) 1992-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4242771B2 (ja) 耐熱性エポキシ接着剤フィルム
US4153621A (en) Glycidyl ethers derived from 3,3',5,5'-tetraalkyl-4,4'-dihydroxybiphenyl
JP2695273B2 (ja) ダイ接着用接着剤として使用するための高純度エポキシ配合物
EP0169066B1 (en) Fast curing expoxy resin compositions
JP6657385B2 (ja) エポキシ末端ブタジエン及びブタジエンアクリロニトリルコポリマー
US3683044A (en) Heat-curable composition comprising polyglycidyl xylylene-diamine and process for preparation of polyglycidyl xylylenediamine
JPH0613601B2 (ja) エポキシド樹脂の硬化方法
WO2003031492A1 (en) Thermally reworkable epoxy resins and compositions based thereo n
JP3659532B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3876630B2 (ja) 硬化性組成物
JP2847219B2 (ja) エポキシ樹脂用硬化剤およびこれを用いた含リンエポキシ樹脂組成物
JP3591786B2 (ja) ホスファゼン誘導体、樹脂組成物及びその硬化物
JPH07196770A (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JP3659533B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH0379624A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3480552B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPS6310619A (ja) 硬化性エポキシド組成物
JP2006057013A (ja) 樹脂組成物
JP3729472B2 (ja) エポキシ樹脂の製造方法
JP4463453B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3446165B2 (ja) フェノ−ル・ジシクロペンタジエン共縮合樹脂及びこれを含有するエポキシ樹脂
JP2003128882A (ja) 液状エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2000001525A (ja) 液状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH0848749A (ja) エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JPH07501565A (ja) リン含有樹脂

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees