JP3325172B2 - 有機フッ素化合物 - Google Patents
有機フッ素化合物Info
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- JP3325172B2 JP3325172B2 JP31092095A JP31092095A JP3325172B2 JP 3325172 B2 JP3325172 B2 JP 3325172B2 JP 31092095 A JP31092095 A JP 31092095A JP 31092095 A JP31092095 A JP 31092095A JP 3325172 B2 JP3325172 B2 JP 3325172B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は文献未収載の新規な
有機フッ素化合物に関するものであり、特に耐溶剤性、
耐薬品性のゴムなどの材料用原料および離型剤の材料用
原料として有用な有機フッ素化合物に関するものであ
る。
有機フッ素化合物に関するものであり、特に耐溶剤性、
耐薬品性のゴムなどの材料用原料および離型剤の材料用
原料として有用な有機フッ素化合物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】有機フッ素化合物は従来より合成樹脂、
合成ゴム、フォトレジスト、コンタクトレンズなどの材
料の原料として使用されており、特に耐溶剤性、耐薬品
性、耐熱性が要求されるゴム材料用原料や離型剤の材料
用原料として有用である。
合成ゴム、フォトレジスト、コンタクトレンズなどの材
料の原料として使用されており、特に耐溶剤性、耐薬品
性、耐熱性が要求されるゴム材料用原料や離型剤の材料
用原料として有用である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような特
性を満たすためにはフッ素含有率の高い化合物であるこ
とが必要であるが、従来よりこのようなものは少なかっ
た。本発明者らは良好な耐溶剤性、耐薬品性、耐熱性を
与える合成ゴム材料用の原料及び離型剤の材料用原料を
与える有機フッ素化合物を開発すべく種々検討した結
果、本発明の新規な有機フッ素化合物を見出し本発明を
完成させた。
性を満たすためにはフッ素含有率の高い化合物であるこ
とが必要であるが、従来よりこのようなものは少なかっ
た。本発明者らは良好な耐溶剤性、耐薬品性、耐熱性を
与える合成ゴム材料用の原料及び離型剤の材料用原料を
与える有機フッ素化合物を開発すべく種々検討した結
果、本発明の新規な有機フッ素化合物を見出し本発明を
完成させた。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、下記一般
式
式
【化5】 〔式中のR1は水素原子または置換または非置換のアルキ
ル基、R2は置換または非置換の二価アルキレン基、R3は
水素原子またはアミノアルキル基、Rfは下記(化6)、
(化7)、(化8)のいずれか1種で表される二価のパ
ーフルオロアルキレン基または二価のパーフルオロポリ
エーテル基、aは1または2〕で示される有機フッ素化
合物である。
ル基、R2は置換または非置換の二価アルキレン基、R3は
水素原子またはアミノアルキル基、Rfは下記(化6)、
(化7)、(化8)のいずれか1種で表される二価のパ
ーフルオロアルキレン基または二価のパーフルオロポリ
エーテル基、aは1または2〕で示される有機フッ素化
合物である。
【化6】
【化7】
【化8】
【0005】以下本発明について詳細に説明する。本発
明の有機フッ素化合物において、R1の置換または非置換
のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基
などの直鎖状のアルキル基、イソプロピル基などの分枝
を有するアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロア
ルキル基あるいはこれらの基の水素原子の一部または全
部がハロゲン原子、シアノ基で置換されたシアノエチル
基、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基が例示さ
れる。また本発明の有機フッ素化合物において、R2の置
換または非置換二価アルキレン基としてはエチレン基、
プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基などのア
ルキレン基、シクロへキシレン基などのシクロアルキレ
ン基あるいはこれらの基の水素原子の一部または全部が
ハロゲン原子、シアノ基で置換された基が例示される。
次に本発明の有機フッ素化合物におけるアミノアルキル
基としてはH2NCH2CH2-、H2N(CH2)4-、H2N(CH2)6-などが
例示されるが、本発明の有機フッ素化合物におけるアミ
ノアルキル基はこれらに限定されるものではない。
明の有機フッ素化合物において、R1の置換または非置換
のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基
などの直鎖状のアルキル基、イソプロピル基などの分枝
を有するアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロア
ルキル基あるいはこれらの基の水素原子の一部または全
部がハロゲン原子、シアノ基で置換されたシアノエチル
基、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基が例示さ
れる。また本発明の有機フッ素化合物において、R2の置
換または非置換二価アルキレン基としてはエチレン基、
プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基などのア
ルキレン基、シクロへキシレン基などのシクロアルキレ
ン基あるいはこれらの基の水素原子の一部または全部が
ハロゲン原子、シアノ基で置換された基が例示される。
次に本発明の有機フッ素化合物におけるアミノアルキル
基としてはH2NCH2CH2-、H2N(CH2)4-、H2N(CH2)6-などが
例示されるが、本発明の有機フッ素化合物におけるアミ
ノアルキル基はこれらに限定されるものではない。
【0006】次に本発明の有機フッ素化合物におけるRf
は前記(化2)、(化3)、(化4)のいずれか1種で
示されるものである。
は前記(化2)、(化3)、(化4)のいずれか1種で
示されるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明の有機フッ素化合物の
合成方法の一例を挙げる。例えば下記一般式(化9)あ
るいは(化10)で示される両末端に酸フロライド基あ
るいはエステル基を有する化合物と、例えば式HR1N-R2-
NR3 2(R1、R2、R3は前記と同様)で示されるアミンとを
反応させることにより合成することができる。この反応
は20〜100℃、好ましくは20〜50℃で行わせればよい。
合成方法の一例を挙げる。例えば下記一般式(化9)あ
るいは(化10)で示される両末端に酸フロライド基あ
るいはエステル基を有する化合物と、例えば式HR1N-R2-
NR3 2(R1、R2、R3は前記と同様)で示されるアミンとを
反応させることにより合成することができる。この反応
は20〜100℃、好ましくは20〜50℃で行わせればよい。
【0008】
【化9】 (Rf は前記と同様)
【化10】 (Rf は前記と同様)
【0009】このようにして合成された本発明の有機フ
ッ素化合物は種々の用途に利用することができる。例え
ば両末端にアミノ基を有する本発明の有機フッ素化合物
と前記の一般式(化9)あるいは(化10)で示される
両末端に酸フロライド基あるいはエステル基を有する化
合物とを反応させれば硬化物を得ることができる。この
硬化物はフッ素含有率が高いため耐熱性、耐溶剤性、耐
薬品性、機械的強度などに優れ、また低表面エネルギー
を有するため離型性、撥水性に優れており、シーラン
ト、成形部品、押出部品、被覆材料、離型剤などの材料
として有用である。
ッ素化合物は種々の用途に利用することができる。例え
ば両末端にアミノ基を有する本発明の有機フッ素化合物
と前記の一般式(化9)あるいは(化10)で示される
両末端に酸フロライド基あるいはエステル基を有する化
合物とを反応させれば硬化物を得ることができる。この
硬化物はフッ素含有率が高いため耐熱性、耐溶剤性、耐
薬品性、機械的強度などに優れ、また低表面エネルギー
を有するため離型性、撥水性に優れており、シーラン
ト、成形部品、押出部品、被覆材料、離型剤などの材料
として有用である。
【0010】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明の有機フッ素化
合物を詳細に説明する。 (本発明の有機フッ素化合物の合成例) 撹拌機、温度計、ジムロート、滴下ロートを備えた 300
mlの四つ口セパラブルフラスコにトリス(2−アミノエ
チル)アミン 14.6g、メタキシレンヘキサフロライド 5
0gを仕込み、撹拌しながら滴下ロートより下記式
合物を詳細に説明する。 (本発明の有機フッ素化合物の合成例) 撹拌機、温度計、ジムロート、滴下ロートを備えた 300
mlの四つ口セパラブルフラスコにトリス(2−アミノエ
チル)アミン 14.6g、メタキシレンヘキサフロライド 5
0gを仕込み、撹拌しながら滴下ロートより下記式
【化11】 で示される両末端に酸エステル基を有する化合物 51.0g
とメタキシレンヘキサフロライド 50gの混合物を25℃で
滴下した。滴下後25℃で2時間反応させた後、溶剤を減
圧留去したところ淡黄色透明な液体 50.5gが得られた。
とメタキシレンヘキサフロライド 50gの混合物を25℃で
滴下した。滴下後25℃で2時間反応させた後、溶剤を減
圧留去したところ淡黄色透明な液体 50.5gが得られた。
【0011】この液体は粘度 24,500cSt(25℃)、比重
1.83(25℃)、屈折率1.3178(25℃)であった。またこ
の液体の赤外線吸収スペクトルを測定したところ以下の
吸収が認められた。(図1参照) 1,100〜1,350cm-1 νC−F 1,710cm-1 νC=0 3,200〜3,400cm-1 νN−H また 1H−NMRにより測定したところ以下の吸収が認
められた。 δ2.77 (m, CH2, 24H) δ3.54 (m, NH2, 8H)
1.83(25℃)、屈折率1.3178(25℃)であった。またこ
の液体の赤外線吸収スペクトルを測定したところ以下の
吸収が認められた。(図1参照) 1,100〜1,350cm-1 νC−F 1,710cm-1 νC=0 3,200〜3,400cm-1 νN−H また 1H−NMRにより測定したところ以下の吸収が認
められた。 δ2.77 (m, CH2, 24H) δ3.54 (m, NH2, 8H)
【0012】以上の事実からこの化合物は下記式(化1
2)で示される化合物であることが確認された。これは
本発明の有機フッ素化合物の一例である。
2)で示される化合物であることが確認された。これは
本発明の有機フッ素化合物の一例である。
【化12】
【0013】
【発明の効果】本発明は文献未収載の新規な有機フッ素
化合物であり、この化合物はシーラント、成形部品、押
出部品、被覆材料、離型剤などの材料用原料として極め
て有用である。即ちこの化合物と例えば両末端に酸フロ
ライド基を有する化合物との反応硬化物はフッ素含有率
が高いので耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性に優れ、低表面
エネルギーを有するためシーラント、成形部品、押出部
品、被覆材料、離型剤の材料として極めて有用である。
化合物であり、この化合物はシーラント、成形部品、押
出部品、被覆材料、離型剤などの材料用原料として極め
て有用である。即ちこの化合物と例えば両末端に酸フロ
ライド基を有する化合物との反応硬化物はフッ素含有率
が高いので耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性に優れ、低表面
エネルギーを有するためシーラント、成形部品、押出部
品、被覆材料、離型剤の材料として極めて有用である。
【図1】実施例で得られた本発明の有機フッ素化合物の
赤外線吸収スペクトルのチャートである。
赤外線吸収スペクトルのチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 233/36 C07C 235/10 C08G 65/333 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式 【化1】 〔式中のR1は水素原子または置換または非置換のアルキ
ル基、R2は置換または非置換の二価アルキレン基、R3は
水素原子またはアミノアルキル基、Rfは下記(化2)、
(化3)、(化4)のいずれか1種で表される二価のパ
ーフルオロアルキレン基または二価のパーフルオロポリ
エーテル基、aは1または2〕で示される有機フッ素化
合物。【化2】 【化3】 【化4】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31092095A JP3325172B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 有機フッ素化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31092095A JP3325172B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 有機フッ素化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09151171A JPH09151171A (ja) | 1997-06-10 |
JP3325172B2 true JP3325172B2 (ja) | 2002-09-17 |
Family
ID=18010984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31092095A Expired - Fee Related JP3325172B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 有機フッ素化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3325172B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI250894B (en) * | 2002-01-03 | 2006-03-11 | Sipix Imaging Inc | Functionalized halogenated polymers for microencapsulation |
JP4498218B2 (ja) * | 2005-06-03 | 2010-07-07 | 信越化学工業株式会社 | 含フッ素アミド化合物及びその製法 |
JP4807784B2 (ja) * | 2006-07-14 | 2011-11-02 | 信越化学工業株式会社 | 含フッ素硬化性組成物 |
JP5352971B2 (ja) * | 2007-07-13 | 2013-11-27 | ユニマテック株式会社 | 含フッ素ポリエーテルオリゴマー、その製造方法およびそれを含有する硬化性組成物 |
JP5146690B2 (ja) | 2009-09-09 | 2013-02-20 | 信越化学工業株式会社 | 室温硬化性フルオロポリエーテル系ゴム組成物及びその硬化物 |
-
1995
- 1995-11-29 JP JP31092095A patent/JP3325172B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09151171A (ja) | 1997-06-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |