JP2950715B2 - 電気・電子部品用銅合金 - Google Patents

電気・電子部品用銅合金

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JP2950715B2
JP2950715B2 JP5245470A JP24547093A JP2950715B2 JP 2950715 B2 JP2950715 B2 JP 2950715B2 JP 5245470 A JP5245470 A JP 5245470A JP 24547093 A JP24547093 A JP 24547093A JP 2950715 B2 JP2950715 B2 JP 2950715B2
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幸男 太田
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Yazaki Corp
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Kobe Steel Ltd
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    • C22C9/00Alloys based on copper

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、端子及びコネクタ等の
構成材料として使用される電気・電子部品用銅合金に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、Cuに2.3重量%のFe、0.
03重量%のP及び0.13重量%のZnを添加した鉄
含有銅合金(Cu−Fe−P−Zn合金)は、導電性が
優れており、耐熱性が良好な電気・電子部品用の高力銅
合金材料として公知である(特公昭52−204044
号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この鉄含有銅合金は、
常温において、Cu中へのFeの固溶限以上のFeを含
有する。従って、連続鋳造又は半連続鋳造により作製し
た鉄含有銅合金の鋳塊には、晶出物及び析出物として鉄
が存在する。
【0004】この鉄含有銅合金鋳塊を熱間加工する際に
は、晶出及び析出した鉄を固溶させるために、熱間加工
前の熱処理として、930乃至1050℃の温度での均
質化処理を必要とする。
【0005】また、上記鉄含有合金等の銅合金鋳塊には
500乃至700℃に脆性域があり、この温度域での高
温伸びは6%以下である。更に、これらの鉄含有合金等
の銅合金がSを含有すると、Sが粒界中を移動して脆性
を助長することになる。
【0006】従って、10kgf/mm2以上の残留応
力が存在する鋳塊を均質化処理する過程で、脆性温度域
に30分以上保持すると、加熱割れが発生しやすくな
り、更には熱間圧延工程での割れが発生しやすいという
問題がある。
【0007】そこで、これらの不具合を防止すべく、鋳
塊の昇温速度を最大にする対策がとられているが、例え
ば、厚さ:150mm、幅:550mm、長さ:500
0mm、重量:4t程度に大型化された鋳塊の場合、脆
性温度域を急速に通過させることは困難である。
【0008】一方、上記鉄含有銅合金の強度及び成形加
工性を向上させるためには、Snの添加が有効である
が、Snの添加は脆性を更に促進させてしまうという問
題点を発生させる。
【0009】更に、近年、電気・電子部品は軽量化及び
小型化の要請に伴い、例えば集積回路抵抗器等において
は、電極数の増加及びプリント基盤への高密度実装の必
要上、前記電極の電極間のピッチは、1/10インチ
(2.54mm)から1/20インチ(1.27mm)
又は1/30インチ(0.847mm)へと小さくなっ
てきており、これに対応して端子・コネクタの極間ピッ
チも狭くなってきている。
【0010】このように、電気・電子部品の電極間ピッ
チが狭くなると、湿気の結露又は水分の侵入によって電
極間の水分が付着した部分にイオンが溶出し、このイオ
ン化した金属元素が陰極に移動して析出し、メッキ(電
析)と同じように陰極から樹脂状に金属結晶が成長し、
陽極側まで達して短絡するという不具合が生じ易い。こ
れはマイグレーション現象といわれるが、電気・電子部
品用銅合金の場合には、Cuのマイグレーション現象が
生じ易く、これが発生した場合には電極間が短絡すると
いう問題点がある。
【0011】更に、現状の電気・電子部品用銅合金は、
条材をプレス打ち抜き(スタンピング)することによっ
て成形される場合が多く、従って、コスト面の見地か
ら、使用される金属の工具寿命(耐摩耗性)の改善も要
求されるようになっている。
【0012】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、前述のCu−Fe−P−Zn系合金の欠
点、即ち熱間加工工程中の加熱中又は熱間加工中に鋳塊
割れが生じ易いという従来の問題点を解消することがで
き、また、銅合金を材料とする電気・電子部品の高密度
化に伴い発生しやすい銅のマイグレーション現象による
短絡を防止でき、更に金型の工具寿命(耐摩耗性)も改
善でき、製造コストを低減できる電気・電子部品用銅合
金を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電気・電子
部品用銅合金は、Fe:1.8乃至2.0重量%、P:
0.025乃至0.040重量%、Zn:1.7乃至
1.9重量%、Sn:0.40乃至1.0重量%及びC
a:0.0001乃至0.01重量%を含有し、残部が
Cu及び不可避的不純物からなることを特徴とする。
【0014】また、Cr:0.001乃至0.01重量
%及びMg:0.001乃至0.01重量%から選択さ
れた1種又は2種の元素を総量で0.001乃至0.0
1重量%含有してもよい。
【0015】
【作用】本発明は銅合金への特定の合金元素の添加によ
り、鋳塊でのFeの結晶粒界への析出を抑制し、粒界の
脆化及び中高温脆性を改善すると共に、電気・電子部品
のマイグレーションの形成を抑制し、更に金型の工具寿
命(耐摩耗性)を改善したものである。特に、本発明は
銅合金中にSnを添加し、強度及び成形加工性を向上さ
せる一方、Snの添加により生じる熱間加工性の低下を
Caの微量添加による単体Sの除去によって補い、更に
は、Znの適量添加により、耐マイグレーション性の向
上及び打ち抜き時(スタンピング)の金型の摩耗量を低
減させたものである。
【0016】以下、各添加元素の添加理由及び組成限定
理由について説明する。
【0017】Fe:1.8乃至2.0重量% Feはγ鉄として析出することにより、素材の強度の向
上に寄与するが、含有量が1.8重量%以下では目的と
する高強度が得られない。また、Feを2.0重量%を
超えて含有した場合は、Feの晶出物が多くなりすぎ、
その後、熱処理を施してもFeの析出物は減少し難くな
る。更に、このFe晶出物は硬さが大きいため、金型の
耐摩耗性を低下させてしまう。従って、Feの含有量は
1.8乃至2.0重量%とする。
【0018】P:0.025乃至0.040重量% Pは含有量が0.025重量%未満では、溶湯中の脱酸
効果は十分ではなく、また、0.040重量%を超えて
Pを含有すると、共晶Cu+Cu3Pが生じ、熱間加工
性の劣化をもらたす。従って、Pの含有量は0.025
乃至0.040重量%とする必要がある。
【0019】Zn:1.7乃至1.9重量% Znは電圧が印加された電気・電子部品の極間に水の侵
入又は結露等が生じた場合のCuのマイグレーションの
形成を抑制し、漏洩電流を抑制するために必須の元素で
ある。また、Znの添加は金型工具寿命の延長にも寄与
する。
【0020】Zn含有量が1.7重量%未満の場合は、
マイグレーション抑制効果は小さく、Zn含有量が1.
9重量%を超えた場合は、導電率が低くなり、また応力
腐食割れを起こし易くなる。更に、工具寿命について
も、Znを1.9重量%を超えて添加してもそれ以上の
寿命の増大効果が得られない。従って、Znの含有量は
1.7乃至1.9重量%とする。
【0021】Sn:0.40乃至1.0重量% Snは素材に固溶して、強度及び成形加工性を向上させ
る効果を有する。しかし、Snの添加量が0.40重量
%未満ではその効果は小さく、また、1.0重量%以上
Snを含有すると導電率の低下を将来する。従って、S
nの含有量は0.40乃至1.0重量%とする。
【0022】Ca:0.0001乃至0.01重量% Caは硫化物生成自由エネルギが最も低い元素である。
従って、原料、炉材又は雰囲気から混入するSを安定な
Caとの化合物の形(CaS)で浮上させ、残留Sは母
相中にMgSの形で固定して除去し、熱間加工性を向上
させる元素である。しかしながら、Ca含有量が0.0
001重量%未満では上述の添加効果は少ない。一方、
Mgが0.01重量%未満の場合、Sは粒界中を移動し
て粒界割れを助長する。一方、Caの含有量が0.01
重量%を超えると、製造コストが高くなり、不利であ
る。従って、Caの含有量は0.0001乃至0.01
重量%とする。なお、Caは、先ず、酸素との化合物を
生成し、酸素がない場合に始めてSとの化合物を形成す
る。従って、Caの添加に先立ち、Mg及びP等の安価
な元素の添加により、酸素を除去しておく必要がある。
【0023】Cr,Mg Cr及びMgはいずれもCaと共添されることにより、
熱間加工性を向上させる元素である。更に詳しくは、C
rは鋳塊における結晶粒界を強化し、MgはCaと同様
に、Sを安定なMgとの化合物の形で母相中に固定し、
熱間加工性を向上させる元素である。
【0024】そこで、必要に応じて、Cr:0.001
乃至0.01重量%及びMg:0.001乃至0.01
重量%の内からいずれか一種以上を総量で0.001乃
至0.01重量%含有する。
【0025】Cr及びMgはいずれも添加量が0.00
1重量%未満では、熱間割れの抑制効果を十分に得られ
ない。また、Cr及びMgを単独で及び総量で、0.0
1重量%を超えて含有すると、溶湯が酸化しやすくな
り、良好な鋳塊が得られず、導電率も低下するという弊
害が生じる。
【0026】従って、Cr及びMgの含有量はいずれも
0.001乃至0.01重量%であり、その総量もM
g:0.001乃至0.01重量%とする。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る電気・電子部品
銅合金について、その特性を比較例合金と比較して説明
する。先ず、下記表1に示す組成の銅合金を電気炉によ
り大気中で木炭被覆下で溶解し、厚さが150mm、幅
が550mm、長さが5000mmの鋳塊を溶製した。
【0028】
【表1】
【0029】このようにして溶製した各鋳塊を切断し、
厚さが40mm、幅が180mm、長さが250mmの
熱間圧延試験片を作製した。熱間圧延条件は、圧延開始
温度を950℃とし、1パス毎の圧下率を約25%とし
て、3パスにて圧延を完了した。圧延終了温度は650
℃以上であり、厚さ15mmに仕上げた。
【0030】更に、上記鋳塊から厚さが5mm、幅が2
0mm、長さが150mmの中高温脆性の評価試験片を
作製した。中高温脆性の評価試験は3点支持曲げにて1
0kgf/mm2の応力を負荷し、600℃にて1時間
保持し、冷却後常温にて内側面曲げ半径30mmで90
°に曲げて、割れの有無を評価した。
【0031】また、機械的特性の測定及び耐マイグレー
ション性の試験のために、各鋳塊の一部を950℃で1
時間加熱した後、熱間圧延を行い、厚さが15mmの板
材にした後、これを水中に急冷した。
【0032】上記熱間圧延材の表面の酸化スケールをグ
ラインダにより除去した後、冷間圧延を行い、0.5m
mの板厚にした後、575℃に2時間加熱し、更に45
0℃に4時間加熱する二段焼鈍による析出処理を施し
た。次いで、冷間圧延を行い、厚さが0.25mmの圧
延材を製作し、400℃の最終歪除去焼鈍を施し、供試
材とした。この供試材からJIS5号引張試験片及び耐
マイグレーション試験片(幅:3mm、長さ:80m
m)等の各種試験片を製作した。
【0033】図1及び図2は、上記試験片を使用した耐
マイグレーション性試験用(漏洩電流測定用)の試験装
置である。図1及び図2において、1a、1bは試験
片、2は厚さ1mmのABS樹脂、3はABS樹脂2の
押え板である。4は押え板3を押圧固定するための塩ビ
製クリップ、5はバッテリー、6は電線である。試験片
1a、1bは端部に電線6が接続されている。
【0034】図1及び図2に示す2枚の試験片1a、1
bにバッテリー5から直流電圧14Vを印加して、水道
水中に5分間浸漬した後、続いて10分間乾燥する乾燥
試験を50回行い、その間の最大漏洩電流を高感度レコ
ーダー(図示せず)で測定した。
【0035】また、金型の工具寿命(耐摩耗性)につい
ては、図3のような装置を製作して評価した。即ち、市
販のボール10をボールホルダー11に取り付け、銅合
金条材の供試材12にボール10を押し付けた後、ホル
ダー11を回転させ、供試材12を図中矢印にて示す方
向に定速で進行させた後のボール10の摩耗量を図4に
示す方法で算出することにより、金型の工具寿命(耐摩
耗性)を評価した。即ち、図4(a)に示すように、ボ
ール10の磨耗面15の半径をcとした。そして、図4
(b)に示すように、磨耗部の高さをhとすると、高さ
hは下記数式1により表される。
【0036】
【数1】 h=r−(r2−c21/2 但し、rは球の半径である。そして、この図4(b)に
示す磨耗部の体積vは下記数式2により表される。
【0037】
【数2】 v=πh2(r−h/3) この数式1、2により磨耗部の体積vを求め、これに球
の比重(7.9)を積算して、球の磨耗部の重量を求
め、これを磨耗量とした。
【0038】以上説明した各種試験の他に、引張強さ、
伸び、硬さ及び導電率も測定した。引張強さ及び伸びに
ついては、供試材より圧延方向に平行に切り出したJI
S5号試験片を使用して引張り試験した。硬さは、ビッ
カース硬度計を使用して荷重500gで測定した。
【0039】導電率は、JIS H0505に従って、
供試材から圧延方向に平行に切り出した試験片(幅:1
0mm、長さ:300mm)について、その電気抵抗を
ダブルブリッジにより測定し、平均断面積法により導電
率を算出した。
【0040】これらの試験結果を下記表2及び表3に示
す。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】表2は熱間圧延試験及び応力負荷試験結果
を示す。両試験に関して、熱間加工試験結果の良好な材
料については応力負荷試験結果も良好であり、熱間圧延
試験にて割れが発生しているものについては応力負荷試
験にても割れの発生が認められる。これから両試験が相
対応していることがわかる。
【0044】表2の結果から明らかなように、本実施例
合金No.1乃至No.6においては、加熱中の昇温途
中における最も脆化しやすい温度である600℃で、1
0kgf/mm2の応力が負荷された状態に1時間保持
しても全く割れが生じていない。また、950℃からの
熱間圧延試験においても、いずれも割れは生じていな
い。更に、表3に示すように本実施例合金No.1乃至
NO.6は、引張強さが510N/mm2以上、伸びが
13%以上及び硬さがHV160以上と機械的特性が優
れており、導電率も43%IACS以上を有している。
【0045】また、耐マイグレーション性においても、
本実施例合金No.1乃至No.6は最大漏洩電流が
0.50A以下と小さく、耐マイグレーション性が優れ
ている。金型の工具寿命(耐摩耗性)については、ボー
ル摩耗量は2.3×10-7g以下と少なく、工具寿命の
向上を期待できる。
【0046】即ち、本発明合金においては、Caを0.
0001乃至0.01重量%含有し、単体Sを低減する
ことによって、熱間加工性が向上しており、更に、Cr
を0.001乃至0.01重量%及びMgを0.001
乃至0.01重量%のうち、1種又は2種を総量で0.
001乃至0.01重量%含有することによって更に熱
間加工性が向上している。また、Snを0.40乃至
1.0重量%含有することにより機械的特性が向上し、
Znを1.7乃至1.9重量%含有することにより、耐
マイグレーション性及び金型の工具寿命(耐摩耗性)が
向上している。
【0047】これらの本発明の実施例合金に対して、比
較例合金No.7乃至No.9においては、表2に示す
ように、950℃からの熱間圧延試験で耳割れ及び表面
割れが発生し、比較例合金No.7では2パスで、比較
例合金No.8,9では3パスで崩壊した。また、これ
らは600℃における応力負荷試験においては貫通割れ
を生じている。
【0048】比較例合金No.10及びNo.11にお
いては、良好な鋳塊を得られず、後の試験を中断した。
【0049】比較例合金No.12においては、熱間圧
延試験で耳割れ及び表面割れが発生し、2パスで崩壊し
た。また、応力負荷試験においては貫通割れが生じてい
る。
【0050】また、比較例合金No.13においては、
表3に示すように最大漏洩電流が1.22Aと高く、耐
マイグレーション性が劣り、また、工具摩耗量も5.8
×10-7gと大きく、金型の工具寿命(耐摩耗性)が劣
っている。
【0051】更に、比較例合金No.14は導電率が劣
り、比較例合金NO.15は機械的特性が劣っている。
【0052】比較例合金No.16は機械的特性は優れ
ているが導電率が低い。
【0053】即ち、比較例合金No.7乃至No.10
においては、Ca、Cr及びMgの含有量が本発明の特
許請求の範囲にて規定した範囲を逸脱しているため、熱
間加工時に割れが生じている。更に、比較例合金No.
7乃至No.9においては、Caを添加していないた
め、S含有量が大きくなり、熱間加工時に割れを生じて
いる。比較例合金No.10においては、Crの含有量
が本発明の特許請求の範囲にて規定した範囲を超えてい
るので、鋳塊肌が荒くなり、良好な鋳塊が得られていな
い。
【0054】また、比較例合金No.11においては、
P含有量が本発明の特許請求の範囲にて規定した範囲よ
りも少ないため、脱酸効果が十分でなく、良好な鋳塊が
得られていない。
【0055】比較例合金No.12においては、P含有
量が本発明の特許請求の範囲を超えて含有されているた
め、熱間加工性の低下を招いている。
【0056】また、比較例合金No.13においては、
Zn含有量が本発明の特許請求の範囲にて規定した範囲
よりも少ないため、耐マイグレーション性及び金型の工
具寿命(耐摩耗性)が劣っている。
【0057】比較例合金No.14においては、Zn含
有量が本発明の特許請求の範囲にて規定した範囲を超え
ているため、導電率が劣っている。
【0058】比較例合金No.15においては、Sn含
有量が本発明の特許請求の範囲にて規定した範囲より少
ないため、機械的特性が劣り、比較例合金No.16に
おいては、本発明で規定した上限値を超えてSnを含有
しているため、導電率が低い。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明合金は中高
温における脆性が改善され、熱間圧延が可能であり、機
械的特性及び成形加工性が優れており、またCuのマイ
グレーション現象が抑制され、電極間の短絡がなく、更
に工具摩耗性が優れているため、金型寿命が延長され、
金型交換に要するコストを低減することができる経済的
な電気・電子部品用銅合金が得られることを示してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】最大漏洩電流を測定するための実験装置の平面
図である。
【図2】最大漏洩電流を測定するための実験装置の平面
図である。
【図3】工具摩耗試験装置の概略図である。
【図4】工具摩耗試験条件及びボール摩耗量の測定方法
を示す模式図である。
【符号の説明】
1a,1b;試験片 2;ABS樹脂 3;押え板 4;クリップ 5;バッテリー 6;電線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 幸男 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢 崎部品株式会社内 (72)発明者 角田 直樹 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢 崎部品株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 9/00 - 9/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe:1.8乃至2.0重量%、P:
    0.025乃至0.040重量%、Zn:1.7乃至
    1.9重量%、Sn:0.40乃至1.0重量%及びC
    a:0.0001乃至0.01重量%を含有し、残部が
    Cu及び不可避的不純物からなることを特徴とする電気
    ・電子部品用銅合金。
  2. 【請求項2】 Fe:1.8乃至2.0重量%、P:
    0.025乃至0.040重量%、Zn:1.7乃至
    1.9重量%、Sn:0.40乃至1.0重量%及びC
    a:0.0001乃至0.01重量%を含有し、更に、
    Cr:0.001乃至0.01重量%及びMg:0.0
    01乃至0.01重量%から選択された1種又は2種の
    元素を総量で0.001乃至0.01重量%含有し、残
    部がCu及び不可避的不純物からなることを特徴とする
    電気・電子部品用銅合金。
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