JPH0586428A - ヒユーズ端子用銅合金 - Google Patents

ヒユーズ端子用銅合金

Info

Publication number
JPH0586428A
JPH0586428A JP27672491A JP27672491A JPH0586428A JP H0586428 A JPH0586428 A JP H0586428A JP 27672491 A JP27672491 A JP 27672491A JP 27672491 A JP27672491 A JP 27672491A JP H0586428 A JPH0586428 A JP H0586428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper alloy
fuse
weight
overcurrent
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27672491A
Other languages
English (en)
Inventor
Motohisa Miyato
元久 宮藤
Isao Hosokawa
功 細川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP27672491A priority Critical patent/JPH0586428A/ja
Publication of JPH0586428A publication Critical patent/JPH0586428A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 過電流に対する遮断性が優れ、強度及び耐熱
性も優れており、更に耐マイグレーション性が優れ、低
コストのヒューズ端子用銅合金を提供することを目的と
する。 【構成】 Fe;1.5乃至3.0重量%、P;0.0
01乃至0.1重量%、Zn;1.0乃至5.0重量%
(但し、1.0重量%を含まず)を含有し、残部がCu
及び不可避的不純物である組成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒューズ端子用材料とし
て必要な過電流に対する遮断性が優れており、強度、耐
熱性及び耐マイグレーション性も優れたヒューズ端子用
銅合金に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、家電製品又は電子機器に
搭載される電気・電子部品は、急速に小型化が進んでい
る。而して、これらの機器の電気回路の異常時の保護
に、ブレーカは必須の部品である。そして、ブレーカも
小型のものが使用されており、特に小型で信頼性が高
く、安価なブレーカとして、過電流溶断型のヒューズが
近時多用されている。
【0003】これらのヒューズは材料の固有抵抗により
過電流時のジュール熱で溶断する。これにより、回路が
開き、電気回路部品が保護される。従来のヒューズは端
子としての接続部とヒューズ部(溶断部)とが同一材料
で構成された一体品であり、端子部としての特性を犠牲
にできないため、過電流に対する遮断性が劣る。一方、
ヒューズ材として遮断性が優れた材料を使用しようとす
ると、端子材としての必須特性である強度及び高温特性
が劣るため、このような材料をヒューズ材として使用す
ることはできない。そこで、従来、端子部とヒューズ部
とに品種が異なる材料を使用したヒューズが開発された
が、この種のヒューズは端子部とヒューズ部との接合が
必要となり、製造コストが高いという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の過
電流溶断型のヒューズは、ヒューズ材としての遮断性が
劣るか、端子材としての強度及び高温特性が劣るもので
あったり、又は製造コストが高いという欠点がある。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ヒューズ材料としての過電流に対する遮断
性が優れ、端子材料として必要となる強度、耐熱性及び
耐マイグレーション性が優れていて安価なヒューズ端子
用銅合金を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るヒューズ端
子用銅合金は、Fe;1.5乃至3.0重量%、P;
0.001乃至0.1重量%、Zn;1.0乃至5.0
重量%(但し、1.0重量%含まず)を含有し、残部が
Cu及び不可避的不純物からなることを特徴とする。
【0007】
【作用】先ず、本発明に係るヒューズ端子用銅合金の各
成分添加理由及び組成限定理由について説明する。Fe FeはCu合金中で400乃至550℃の温度で微細に
析出し、銅合金のマトリックスを強化する作用がある。
しかし、Feの含有量が1.5重量%未満の場合には、
マトリックスの強化への寄与効果が小さい。一方、Fe
含有量が3.0重量%を超えると、銅合金の導電率及び
耐食性が著しく劣化し、熱間加工性が悪くなる。従っ
て、Feの含有量は1.5乃至3.0重量%とする。 Pは、銅合金の溶解及び鋳造中に吸蔵する酸素を除去す
る目的で、銅合金中に0.001乃至0.1重量%添加
する。P含有量が0.001重量%未満の場合は、前述
の脱酸効果が十分でない。また、P含有量が0.1重量
%を超えると、Pが鋳塊中に残留し固溶すると、導電率
が低下したり、応力腐食割れを生じやすくなるので好ま
しくない。また、銅合金の溶解及び鋳造作業中に別途脱
酸処理を行う場合は、Pが0.1重量%を超えて含有し
ていると、造塊又は得られた鋳塊の後工程での熱間圧延
性が低下する。Zn Znは電圧が印加された電気・電子部品の回路内に水分
が侵入したり、結露が生じたりした場合に、Cuのマイ
グレーション現象が生じることを抑制し、漏洩電流が発
生することを抑制するために必須の元素である。
【0008】従来から、黄銅中にはCu基材中にZnが
多量に含有されるため、電極間に水分の侵入及び結露が
生じても、CuよりもZnの方が電気化学的に卑なた
め、CuよりもZnが優先的にイオン化し、Cuのマイ
グレーション現象が生じにくくなる。Znイオンは乾燥
するとZnOとなり、この酸化物は電気抵抗が高い。従
って、電極間での漏洩電流の値を抑制できる。
【0009】しかし、Zn含有量が1.0重量%以下の
場合は、黄銅と同等の耐マイグレーション性が得られな
い。一方、Zn含有量が5.0重量%超えた場合は、耐
マイグレーション性は向上するが、導電率の低下が大き
くなり、また応力腐食割れを起こし易くなる。従って、
Zn含有量は1.0乃至5.0重量%(但し、1.0重
量%は含まず)とする。
【0010】
【実施例】次に、本発明に係る耐マイグレーション性が
優れたヒューズ端子用銅合金の実施例について、その比
較例と比較して説明する。
【0011】下記表1に示す化学成分の合金を、小型電
気炉で木炭被覆下にて溶解し、傾注式の鋳鉄製の鋳型に
鋳込み、厚さが50mm、幅が80mm、長さが180
mmの鋳塊を製作した。これらの鋳塊は表裏面を夫々約
2mm面削し、950℃の温度に加熱した後、熱間圧延
し、厚さが15mmにまで減少した後、750℃の温度
から水中に急冷した。
【0012】この熱間圧延材は表面の酸化スケールを機
械的及び化学的に除去し、冷間圧延により板厚が0.4
5mmと0.64mmの圧延材を調整した。但し、冷間
圧延の途中で、575℃に2時間加熱した後500℃に
4時間加熱する2段焼鈍を行った。
【0013】その後、得られた冷間圧延材に対し、引張
試験、導電率測定、応力緩和試験、過電流溶断試験及び
耐マイグレーション性試験を実施した。その試験結果を
下記表2に示す。
【0014】但し、引張強さ及び伸びはJIS13号試
験片にて行い、また、導電率はJISH0505に基づ
いて測定した。応力緩和率は、図1に示す片持はり式の
応力負荷方法により、耐力の80%の表面最大曲げ応力
を加えて160℃の雰囲気中に1000時間保持するこ
とにより、一定時間経過後の残存応力から、下記数式1
に基づいて、応力緩和率を算出した。
【0015】
【数1】応力緩和率(%)=I/I×100 但し、Iは、図1に示すように応力負荷点におけるた
わみ量(mm)、Iは、1000時間経過後の応力負
荷点における応力除去後の永久変形量(mm)である。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】過電流試験は中央部が0.45mm角で2
0mm長さの角線であり、両端部が5mm幅で長さが1
0mmの平板状をなすヒューズ端子を使用して行った。
このヒューズ端子はプレスにより成形加工したものであ
り、その両端間にDC12V及び38Aの電流を印加し
て溶断までの時間を計測した。
【0019】耐マイグレーション性の試験は、厚さが
0.64mm、幅が3mm、長さが80mmの試験片
1,2を2枚1組にして図2及び図3に示すようにして
実施した。即ち、図2に示すように、試験片1,2をポ
リスチレン樹脂(ABS)板3の上に、相互に平行に置
き、試験片1,2の端部に蓄電池(14V)4、電流計
5及び可変抵抗器7の直流回路を接続し、これらの回路
に並列に電圧計6を接続した。そして、図3に示すよう
に、試験片1,2間に直流電圧を印加した状態で、水道
水8内に浸漬した。この浸漬試験においては、5分間浸
漬及び5分間乾燥を50サイクル繰り返した。そして、
この場合の最大漏洩電流を電流計5により測定した。
【0020】一方、室温から700℃まで加熱して焼鈍
し、焼鈍後の導電率の変化を調べた。その結果を図4に
示す。
【0021】その結果、表2に示すように、本発明の実
施例合金No.1〜6は、比較例No.8,9の従来の合金に
比して、過電流試験における溶断時間が短く遮断性に優
れていると共に、端子材に要求される応力緩和特性及び
耐マイグレーション性も優れている合金である。また、
本願特許請求の範囲から外れる比較例No.7の合金は本
実施例合金に比して耐マイグレーション性が劣るもので
あった。
【0022】一方、図4に示すように、本発明の実施例
合金は過電流時のジュール熱でヒューズ部の温度が上昇
し、FeがCu中に固溶して導電率が急激に低下する。
従って、過電流試験において溶断し易いことが判る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るヒュ
ーズ端子用銅合金は、従来のヒューズ端子用銅合金より
も過電流に対して優れた遮断性を有し、また、高温下で
の応力緩和特性及び耐マイグレーション性が優れてお
り、その製造コストが低く、ヒューズ端子用材料として
極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】応力緩和率の測定方法を示す図である。
【図2】耐マイグレーション性の指標となる最大漏洩電
流の測定方法を示す斜視図である。
【図3】同じくその断面図である。
【図4】焼鈍後の導電率の変化を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1,2;試験片 4;蓄電池 5;電流計 6;電圧計 8;水道水

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe;1.5乃至3.0重量%、P;
    0.001乃至0.1重量%、Zn;1.0乃至5.0
    重量%(但し、1.0重量%含まず)を含有し、残部が
    Cu及び不可避的不純物からなることを特徴とするヒュ
    ーズ端子用銅合金。
JP27672491A 1991-09-27 1991-09-27 ヒユーズ端子用銅合金 Pending JPH0586428A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27672491A JPH0586428A (ja) 1991-09-27 1991-09-27 ヒユーズ端子用銅合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27672491A JPH0586428A (ja) 1991-09-27 1991-09-27 ヒユーズ端子用銅合金

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0586428A true JPH0586428A (ja) 1993-04-06

Family

ID=17573458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27672491A Pending JPH0586428A (ja) 1991-09-27 1991-09-27 ヒユーズ端子用銅合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0586428A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995009252A1 (fr) * 1993-09-30 1995-04-06 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Alliage de cuivre pour composants electriques et electroniques

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995009252A1 (fr) * 1993-09-30 1995-04-06 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Alliage de cuivre pour composants electriques et electroniques

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS60245754A (ja) 高力高導電銅合金
US4822562A (en) Copper alloy excellent in migration resistance
JPH0673474A (ja) 強度、導電率及び耐マイグレーション性が優れた銅合金
JPH03226536A (ja) ばね特性、強度及び導電性に優れた耐マイグレーション性端子・コネクタ用銅合金
JPH0586428A (ja) ヒユーズ端子用銅合金
JP2020002439A (ja) ヒューズ用銅合金
JP2722401B2 (ja) 耐マイグレーション性に優れた高導電性電気・電子部品配線用銅合金
JPS60245752A (ja) 高力高導電銅合金
JPH04180531A (ja) 通電材料
JPH088056B2 (ja) ヒューズ端子材用銅合金
JPH06179932A (ja) 導電性ばね用銅合金
JPS6256937B2 (ja)
JPS62199741A (ja) 耐マイグレ−シヨン性に優れた端子・コネクタ−用銅合金。
JPS61264144A (ja) 半田耐熱剥離性に優れた高力高導電銅合金
JPS64451B2 (ja)
JPS62146231A (ja) 耐マイグレ−シヨン性に優れた高導電性銅合金
JPH04231433A (ja) 通電材料
JPS63213628A (ja) ヒユ−ズ用銅合金
JPH0499838A (ja) 通電材料
JPH06336632A (ja) 導電用高力銅合金
JP2851262B2 (ja) 耐マイグレーション性に優れるヒューズ材用銅合金の製造方法
JP2977839B2 (ja) 耐マイグレーション性に優れる高導電性電気・電子部品用銅合金
JP2002003966A (ja) 半田接合性に優れる電子電気機器用銅合金
JPH01168831A (ja) 通電材料
JPH0118139B2 (ja)