JPH0118139B2 - - Google Patents

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JPH0118139B2
JPH0118139B2 JP55172319A JP17231980A JPH0118139B2 JP H0118139 B2 JPH0118139 B2 JP H0118139B2 JP 55172319 A JP55172319 A JP 55172319A JP 17231980 A JP17231980 A JP 17231980A JP H0118139 B2 JPH0118139 B2 JP H0118139B2
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JP
Japan
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copper
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JP55172319A
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Kazuo Sawada
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、電子機器や電気機器等の配線接続に
用いられる端子金具の素材として使用されるばね
特性の優れた端子用銅合金およびその製造法に関
するものである。 従来、配線接続のために必要な端子金具の素材
として、一般的には黄銅が用いられてきた。 黄銅は強度やばね性においてリン青銅等の高価
格合金には劣るものの、価格的に有利なため広く
用いられているものである。 しかしながら、近年電子機器や電子機器に要求
される信頼性がますますきびしくなり、又それら
の小型化が進むと共に、それらの配線に必要な端
子金具材料にも一層の高特性が要求されるように
なつてきた。 このため低価格で、かつ優れた特性を有する端
子金具用材料が求められるようになつてきた。 例えば小型化要求のある端子金具が、加工中、
組立中又は使用中に変形したりしない十分な強度
を有すると同時に、複雑な形状の端子金具へのプ
レス成形加工工程において、苛酷な曲げ加工によ
つても折損したり、曲げ部が強度低下しないこ
と、又ばね特性や強度における一層の安定した特
性の向上要求、さらには使用時の応力緩和による
接続特性低下を防止するため、耐クリープ性が良
好なことがより強く望まれてきた。 本発明は、上述の端子用素材としての要求に対
処するため成されたもので、熱、電気の伝導性を
低下させることなく、又大幅な価格的高騰を招く
ことなく、上述の要求を満足する端子用銅合金お
よびその製造法を提供せんとするものである。 本発明の第1の発明は、Zn10〜36重量%(以
下、単に%と記す)、Zr0.02〜0.2%を含有し、残
部が本質的に銅より成ることを特徴とする端子用
銅合金である。 本発明の第2の発明は、Zn8〜25%、Zr0.02〜
0.2%およびSn3%以下を含有し、残部が本質的に
銅より成ることを特徴とする端子用銅合金であ
る。この第2の発明の合金は、特に耐応力腐食割
れ性の要求の強い用途で、Zn含有量を25%以下
に抑えたい場合などに有効である。 第1の発明において、Zn含有量を10〜36%と
規定したのは、10%未満では強度、ばね特性が十
分でなく、又36%を越えて添加しても、加工性を
害するだけでそれ以上の特性改善効果が少ないた
めである。 又第1および第2の発明において、Zrを0.02〜
0.2%と規定したのは、0.02%未満では特性の改
善効果が少なく、又0.2%を越えて添加しても、
返つて均一な合金組成とし難かつたり、熱間での
変形抵抗がいたずらに上昇して加工性を害したり
する恐れがあるのみで、それ以上の特性改善効果
が少ないためである。 Zrの添加の効果は、熱、電気の伝導性を害す
ることなく、端子金具などに加工すべき素材条の
曲げ加工性の向上をもたらすと共に、十分な強度
を有しながらばね特性を改善することである。 普通の黄銅等の銅合金はばね特性改善の目的で
低温焼鈍処理を行なうことが多く、黄銅では強度
を低下させることなく、優れたばね特性が得られ
る低温焼鈍条件幅は狭かつたが、本発明による
Zr添加により、この条件幅を広げ、工業的に容
易にばね特性の優れた製品を提供できるものであ
る。 又さらに、Zr添加により耐クリープ特性が改
善され、端子用途等に使用して良好な接続特性が
維持され易くなるものである。 第2の発明において、Zn含有量を8〜25%と
規定したのは、25%を越えると応力腐食割れが発
生する恐れが高くなるためであり、8%未満で
は、Sn3%以下添加しても強度やばね特性の十分
な性能が得られないためである。 又第2の発明において、Sn3%以下を添加する
のは、Zn量低下による強度低下やばね特性低下
を補なうためであり、3%を越えると熱間加工性
を害する恐れがある。 なお本発明において、P、B等の脱酸剤の残留
や、Fe等の不可避的に混入される不純物元素な
どが、合計で0.5%を越えない範囲で含有される
ことは何等差支えない。 次に、本発明の第3の発明は、第1および第2
の発明の合金組成より成る銅合金鋳塊を、熱間加
工を施した後、少なくともそれぞれ1回以上の冷
間加工と350゜〜450℃の温度での中間焼鈍処理を
経た後、加工度30%以上の冷間加工を施し、所望
素材厚とし、さらに端子金具への加工前又は加工
後に170゜〜300℃の温度での低温焼鈍処理を施す
方法である。 本発明の製造方法において、少なくともそれぞ
れ1回以上の冷間加工と中間焼鈍処理を施すの
は、所望板厚に加工するのに、曲げ特性等の特性
上からも、又精度上からも極端に大きな冷間加工
度を取ることは好ましくなく、又所望板厚近傍ま
で熱間加工すると、その後の表面切削等のロス率
が大きくなるため、この方法は通常加工上必要な
ことである。 この中間焼鈍の軟化温度は、後の製品のばね特
性や曲げ特性上350゜〜450℃程度が好ましい。350
℃未満では、中間焼鈍本来の軟化の意味が失われ
易く、又450℃を超えると製品のばね特性や曲げ
特性が損われ易い。 又本発明の製造方法において、最終冷間加工の
加工度を30%以上とするのは、30%未満では十分
な強度やばね特性を得にくいためである。 又低温焼鈍処理は、より望ましくは最終的な製
品端子金具の形状に加工された後施すのが良い
が、場合によつては所望素材厚の板又は条の状態
で行われることも、全く未処理であるよりは望ま
しい。 この低温焼鈍の温度を170゜〜300℃とするのは、
170℃未満では処理によるばね特性改善効果が十
分でなく、300℃を越えると強度やばね特性の低
下を招く恐れがあるためである。 実施例 1 表1に示す組成の合金を、通常の電気銅地金を
木炭被覆下で溶解し、溶湯中にZn、Snは単体で、
ZrはCu―15%Zr母合金の形で添加して溶製し、
断面32mm×80mmの鋳塊に鋳造した。 この鋳塊を軽く表面切削した後、途中幅2.2mm
×厚さ0.8mmにおける400℃で2時間の中間焼鈍を
はさんで冷間圧延し、厚さ0.32mmの条材を作成し
た。
【表】 得られた厚さ0.32mmの条件のそのままの状態
と、200℃で1.5時間の低温焼鈍後のものについ
て、素材の圧延方向と平行に切出した試片により
引張強さ、ばね限界値および導電率を測定した結
果は表2に示す通りである。 又素材の圧延方向と平行および垂直な方向にそ
れぞれ切出した試片について、曲げ半径0.2mmに
て180゜曲げた時のクラツクの発生の有無を観察し
て曲げ加工性を試験した結果は表3に示す通りで
ある。
【表】
【表】
【表】 表2、3より、引張強さとばね特性において、
本発明合金のNo.1〜4は、他に比べ冷間圧延のま
までは差が小さいが、低温焼鈍後は特性が大きく
改善されること、曲げ加工性においても本発明合
金は方向性が少なく、クラツクの発生が無いこと
が分る。 Zr量の少ない比較例No.5は、従来例に比べ何
ら改善効果がない。 なお本発明合金はZrを微量添加した合金であ
るので、従来例に比べ導電率においても何ら悪影
響は見られない。これは従来材料と同様に熱、電
気を伝導することを示すものである。 次に表1に示すNo.3(本発明)およびNo.7(従来
例)の冷間圧延のままの条材の試料を、各種温度
で1.5時間低温焼鈍した時の引張強さσBとばね限
界値Sの変化は第1図に示す通りである。図にお
いて常温は冷間圧延のままを示す。 第1図より、例えばばね限界値が約60Kg/mm2
上で、引張強さが約70Kg/mm2以上となるような低
温焼鈍温度は、本発明合金では170゜〜300℃で、
その幅は大略130℃と言つた広い温度幅を有する
が、従来例では同じく180゜〜210℃で、その幅は
30℃程度しかないことが分る。 これは、本発明がZr添加により結晶粒が微細
化されたことや、ばね限界値が向上する低温焼鈍
温度条件で再結晶の発生が遅れるため、強度低下
が少ないこと等によるものと考えられる。 いずれにしても、本発明は170゜〜300℃程度の
温度範囲での低温焼鈍により、強度、ばね特性に
優れた材料が容易に得られることが分る。 実施例 2 実施例1において得られた厚さ0.32mmの冷間圧
延したままの条材を用いて、プレス加工により第
2図に示すような端子金具を作成し、これを200
℃で1.5時間の低温焼鈍を施した後、第2図に示
すように7/0.32mmφの電線をかしめて接続し、
端子金具と電線の接触抵抗測定用試料とした。 第2図において、端子金具1は電気接触部2、
電線導体かしめ部3、電線被覆部把持部4より成
り、導体かしめ部3および被覆部把持部4にそれ
ぞれ電線の導体5および被覆部6をかしめにより
把持している。又A点は導体かしめ部3外周の電
気接続部側の点、B点は導体かしめ部3出口の外
側の電線導体の点、C点はB点より100mmの所の
被覆をはがした電線導体の点であり、点A―C間
の電気抵抗と点B―C間の電気抵抗を測定し、そ
の差を端子金具と電線の接触抵抗とした。 端子金具の圧着直後(初期)と、120℃で45分
保持と室温で15分保持を1サイクルとして1000サ
イクルおよび5000サイクルのヒートサイクルテス
トを行なつた後に、それぞれ測定した接触抵抗は
表3に示す通りである。
【表】 表3より、本発明合金No.1〜4を用いた端子金
具と電線の接触抵抗は、苛酷なヒートサイクルを
5000サイクル繰返した後もほとんど増加しないこ
とが分る。これは本発明合金が耐クリープ性に優
れ、導体かしめ部3に応力緩和が発生しにくいた
め、良好な接続性が維持されるものと考えられ
る。 これに対し、比較例および従来例合金を用いた
端子の接触抵抗は5000サイクル後著しく劣化す
る。 以上述べたように、本発明の第1の発明は、
Zn10〜36%、Zr0.02〜0.2%を含有し、残部が本
質的に銅より成るから、Zrの添加により、結晶
粒を微細化し、従来の黄銅の熱、電気の伝導性を
何ら損なうことなく、曲げ加工性や強度、ばね特
性に優れた製品を容易に製造し得ると共に、耐ク
リープ性に優れ、応力緩和が発生しにくいため、
端子の電線導体かしめ部のヒートサイクルによる
接触抵抗の低下がほとんどなく、端子接続部の良
好な接触性が長期に亘つて維持される端子金具用
材料を提供する効果がある。 本発明の第2の発明は、Zn8〜25重量%、
Zr0.02〜0.2%およびSn3%以下を含有し、残部が
本質的に銅より成るから、Snの添加によりZn量
の低下による強度低下やばね特性低下を補なうの
で、上述の第1の発明と同様な優れた効果を有す
ると共に、Zn量を25%以下に抑制することによ
り、特に耐応力腐食割れ性の優れた端子用材料を
提供する効果がある。 又本発明の製造法は、前述のように本発明合金
鋳塊を、熱間加工を施した後、冷間加工と中間焼
鈍処理を経た後、加工度30%以上の冷間加工を施
し、さらに170゜〜300℃の温度での低温焼鈍を施
すため、優れた強度とばね特性を得る低温焼鈍処
理の温度条件幅が従来合金に比べ広いので、高特
性の製品を工業的に安定して容易に製造し得、本
発明合金の最適な製造法を提供するものである。 又本発明は、原材料が黄銅成分のほか微量の
Zr、必要により少量のSnを含有するだけである
から、低価格であり、又加工も上述のように容易
であるので、経済的に製造し得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明および従来合金の低温焼鈍にお
ける温度と引張強さ、ばね限界値の関係を示す図
である。第2図は端子金具に電線を接続した状態
の例を示す上面図である。 1…端子金具、2…電気接続部、3…電線導体
かしめ部、4…電線被覆部把持部、5…電線の導
体、6…電線被覆部、A,B,C…点。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Zn10〜36重量%、Zr0.02〜0.2重量%を含有
    し、残部が本質的に銅より成ることを特徴とする
    端子用銅合金。 2 Zn8〜25重量%、Zr0.02〜0.2重量%および
    Sn3重量%以下を含有し、残部が本質的に銅より
    成ることを特徴とする端子用銅合金。 3 Zn10〜36重量%、Zr0.02〜0.2重量%を含有
    し、残部が本質的に銅より成る銅合金鋳塊を、熱
    間加工を施した後、少なくともそれぞれ1回以上
    の冷間加工と350゜〜450℃の温度での中間焼鈍処
    理を経た後、加工度30%以上の冷間加工を施し、
    さらに端子金具への加工前又は加工後に170゜〜
    300℃の温度での低温焼鈍処理を施すことを特徴
    とする端子用銅合金の製造法。
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