JPH0676630B2 - 配線接続具用銅合金 - Google Patents
配線接続具用銅合金Info
- Publication number
- JPH0676630B2 JPH0676630B2 JP61307410A JP30741086A JPH0676630B2 JP H0676630 B2 JPH0676630 B2 JP H0676630B2 JP 61307410 A JP61307410 A JP 61307410A JP 30741086 A JP30741086 A JP 30741086A JP H0676630 B2 JPH0676630 B2 JP H0676630B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- less
- solder
- copper alloy
- copper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Conductive Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は端子、コネクター、自動車ジャンクションブロ
ック等のバスバー、自動車用ヒューズ材等の導電部材に
適する配線接続具用銅合金に関するものである。
ック等のバスバー、自動車用ヒューズ材等の導電部材に
適する配線接続具用銅合金に関するものである。
従来、上記配線接続具用の部材としては、純銅、りん青
銅や低合金銅、あるいは黄銅が用いられている。そして
これらの部材に共通して要求される特性は、電気伝導率
が高いこと、強度が高いこと、Snあるいは半田とのなぢ
みが良いこと、耐食性があることである。そしてこれら
の要求される特性に対して純銅、りん青銅、低合金銅、
黄銅はそれぞれ次のような欠点を有する。すなわち、純
銅はSnや半田とのなぢみ性が良く、応力腐食割れを起さ
ず、導電率が高いという長所があるものの、強度が弱く
マイグレーションによる腐食を起すという欠点がある。
りん青銅は電気伝導率、耐酸化性の面で問題がある。ま
たFe入り銅等の低合金銅は耐食性のうちの耐酸化性が劣
ること、および時効析出処理等を要するので製造し難い
という欠点がある。なお、ここで耐酸化性とは加熱酸化
特性であらわすが酸化皮膜の性状が悪いと雨水等に対す
る絶縁抵抗が低下し、マイグレーションと呼ばれる腐食
による短絡現像を起こすことがある。さらに、黄銅は電
気伝導率、応力腐食割れ性、Snあるいは半田とのなぢみ
性に問題がある。
銅や低合金銅、あるいは黄銅が用いられている。そして
これらの部材に共通して要求される特性は、電気伝導率
が高いこと、強度が高いこと、Snあるいは半田とのなぢ
みが良いこと、耐食性があることである。そしてこれら
の要求される特性に対して純銅、りん青銅、低合金銅、
黄銅はそれぞれ次のような欠点を有する。すなわち、純
銅はSnや半田とのなぢみ性が良く、応力腐食割れを起さ
ず、導電率が高いという長所があるものの、強度が弱く
マイグレーションによる腐食を起すという欠点がある。
りん青銅は電気伝導率、耐酸化性の面で問題がある。ま
たFe入り銅等の低合金銅は耐食性のうちの耐酸化性が劣
ること、および時効析出処理等を要するので製造し難い
という欠点がある。なお、ここで耐酸化性とは加熱酸化
特性であらわすが酸化皮膜の性状が悪いと雨水等に対す
る絶縁抵抗が低下し、マイグレーションと呼ばれる腐食
による短絡現像を起こすことがある。さらに、黄銅は電
気伝導率、応力腐食割れ性、Snあるいは半田とのなぢみ
性に問題がある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、従
来の銅合金のもつ欠点を改良し、電気部品用部材として
好適な諸条件を満足する銅合金を提供することを目的と
するものである。
来の銅合金のもつ欠点を改良し、電気部品用部材として
好適な諸条件を満足する銅合金を提供することを目的と
するものである。
本発明は1.5重量%を超え4.5重量%以下のZn、0.2重量
%以上0.8重量%未満のSn、0.01重量%以上0.3重量%未
満のFe、0.005重量%以上0.4重量%以下のPを含有し、
残部がCuおよび不可避不純物からなっており、電気伝導
率が高く、強度が強く、耐食性が高い特徴をあわせもつ
ことを合金成分により可能としたものである。
%以上0.8重量%未満のSn、0.01重量%以上0.3重量%未
満のFe、0.005重量%以上0.4重量%以下のPを含有し、
残部がCuおよび不可避不純物からなっており、電気伝導
率が高く、強度が強く、耐食性が高い特徴をあわせもつ
ことを合金成分により可能としたものである。
次に本発明を構成する合金成分の限定理由を説明する。
Zn含有量を1.5重量%を超え4.5重量%以下に限定してい
るのは、1.5重量%以下では耐酸化性が十分でなく溶解
鋳造性も劣ってくるからであり、4.5重量%を超えると
電気伝導率が45%IACSを切るようになり自動車用ヒュー
ズ材やバスバーや端子などの高電流を流す電気部品には
不適当な結果をもたらしまた耐応力腐食割れ性も劣化
し、溶融Snや半田とのなぢみ性も低下する。
るのは、1.5重量%以下では耐酸化性が十分でなく溶解
鋳造性も劣ってくるからであり、4.5重量%を超えると
電気伝導率が45%IACSを切るようになり自動車用ヒュー
ズ材やバスバーや端子などの高電流を流す電気部品には
不適当な結果をもたらしまた耐応力腐食割れ性も劣化
し、溶融Snや半田とのなぢみ性も低下する。
Sn含有量を0.2重量%以上0.8重量%未満に限定している
のは、0.2重量%未満では銅の中に固溶して抗張力で代
表される強度を向上させるSnの効果が十分でなく、0.8
重量%以上では電気伝導率が下がり電気部品には不適当
な結果をもたらすからである。
のは、0.2重量%未満では銅の中に固溶して抗張力で代
表される強度を向上させるSnの効果が十分でなく、0.8
重量%以上では電気伝導率が下がり電気部品には不適当
な結果をもたらすからである。
Fe含有量0.01重量%以上0.3重量%未満に限定している
のは、0.01重量%未満では強度をあげるFeの効果あるい
は溶融Snあるいは半田と銅合金との界面にFeが集まり界
面張力を下げ、Snあるいは半田とのなぢみを良くするFe
の効果が十分でなく、0.3重量%以上だと導電率の低下
と加工性の低下を招く。
のは、0.01重量%未満では強度をあげるFeの効果あるい
は溶融Snあるいは半田と銅合金との界面にFeが集まり界
面張力を下げ、Snあるいは半田とのなぢみを良くするFe
の効果が十分でなく、0.3重量%以上だと導電率の低下
と加工性の低下を招く。
P含有量を0.005重量%以上0.4重量%以下と限定したの
は0.005重量%未満ではFeと相乗効果を発揮して向上さ
せる効果や鋳造性を改善する効果あるいはSnあるいは半
田とのなぢみを良くする効果が十分でなく、0.4重量%
を超えると導電率および加工性を劣化させる。
は0.005重量%未満ではFeと相乗効果を発揮して向上さ
せる効果や鋳造性を改善する効果あるいはSnあるいは半
田とのなぢみを良くする効果が十分でなく、0.4重量%
を超えると導電率および加工性を劣化させる。
なお本発明合金にCr,Ni,Co,Mg,Mn,Zrの少なくとも1種
を0.05重量%以上2重量%以下の量で必要によりさらに
添加すれば強度の向上をはかることができる。
を0.05重量%以上2重量%以下の量で必要によりさらに
添加すれば強度の向上をはかることができる。
以下に実施例を示す。
実施例 第1表に示される本発明合金および従来合金を高周波溶
解炉で黒鉛るつぼを用いて木炭被覆下で溶解し、金型鋳
造した。得られた35×90×150mmのインゴットを面削し
て厚さ25mmとし、800℃で熱延して厚さ12mmとした。こ
の板を両面面削して厚さ10mmとしたのち、冷間圧延と焼
純をくり返して、最終加工率40%で板厚0.3mmの試験材
を製作した。
解炉で黒鉛るつぼを用いて木炭被覆下で溶解し、金型鋳
造した。得られた35×90×150mmのインゴットを面削し
て厚さ25mmとし、800℃で熱延して厚さ12mmとした。こ
の板を両面面削して厚さ10mmとしたのち、冷間圧延と焼
純をくり返して、最終加工率40%で板厚0.3mmの試験材
を製作した。
この試験材より試験片を切り出し引張強度、伸び、導電
率を測定した。
率を測定した。
溶融Snあるいは半田とのなぢみ性をみるために共晶半田
を代表として用い半田の拡がり性を調べた。各合金の表
面をペーパー研磨し、フラックス(MILに準拠したRMAタ
イプ)を塗布して半田(0.13g)をのせ350℃雰囲気中
で、半田を30秒間溶解し冷却後その拡がり面積を測定し
た。
を代表として用い半田の拡がり性を調べた。各合金の表
面をペーパー研磨し、フラックス(MILに準拠したRMAタ
イプ)を塗布して半田(0.13g)をのせ350℃雰囲気中
で、半田を30秒間溶解し冷却後その拡がり面積を測定し
た。
また耐食性を見るために2つにの試験をした。その1は
高温酸化減量試験である。30×50mmの大きさに切断した
試料の両面を#1000のエメリー紙で研磨した後、大気中
で350℃×2Hrの加熱をした。生成した酸化皮膜を10%硫
酸を用いてはくりした後秤量し酸化減量を求めた。その
2は応力腐食割れ試験である。CuSO4・5H2O 125g/l,(N
H4)2SO4 590g/l,NH4OH 71ml/lからなるマトソン氏液中
に負荷曲げ応力20kg/mm2をかけ48Hr保持した。
高温酸化減量試験である。30×50mmの大きさに切断した
試料の両面を#1000のエメリー紙で研磨した後、大気中
で350℃×2Hrの加熱をした。生成した酸化皮膜を10%硫
酸を用いてはくりした後秤量し酸化減量を求めた。その
2は応力腐食割れ試験である。CuSO4・5H2O 125g/l,(N
H4)2SO4 590g/l,NH4OH 71ml/lからなるマトソン氏液中
に負荷曲げ応力20kg/mm2をかけ48Hr保持した。
これらの結果を第2表に示す。応力腐食割れ試験での
「×」の記載はこの期間に試料が破断したことを示す。
「×」の記載はこの期間に試料が破断したことを示す。
第2表に見るように本発明合金は強度、導電率、半田と
のなぢみ性、耐食性において良好であるが比較合金3,4
では導電率が不足し、従来合金5(低合金銅)では強度
および酸化減量が、6(丹銅)は強度、半田拡がり性お
よび応力腐食割れ性が、7(黄銅)は導電率、拡がり面
積、応力腐食割れ性が、8(りん青銅)は導電率、酸化
減量が劣っていることがわかる。
のなぢみ性、耐食性において良好であるが比較合金3,4
では導電率が不足し、従来合金5(低合金銅)では強度
および酸化減量が、6(丹銅)は強度、半田拡がり性お
よび応力腐食割れ性が、7(黄銅)は導電率、拡がり面
積、応力腐食割れ性が、8(りん青銅)は導電率、酸化
減量が劣っていることがわかる。
以上のような本発明によれば、電気部品用部材として要
求される、Snあるいは半田とのなぢみが良いこと、電気
導電率が高いこと、強度が高いこと、耐食性があること
等の諸特性をすべて満足する電気部品用銅合金が得られ
るという効果を有するものである。
求される、Snあるいは半田とのなぢみが良いこと、電気
導電率が高いこと、強度が高いこと、耐食性があること
等の諸特性をすべて満足する電気部品用銅合金が得られ
るという効果を有するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】1.5重量%を超え4.5重量%以下のZn、0.2
重量%以上0.8重量%未満のSn、0.01重量%以上0.3重量
%未満のFe、0.005重量%以上0.4重量%以下のPを含有
し、残部がCuおよび不可避不純物からなることを特徴と
する耐応力腐食割れ性に優れ、溶融Snおよび半田とのな
ぢみ性が良い配線接続具用銅合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61307410A JPH0676630B2 (ja) | 1986-12-23 | 1986-12-23 | 配線接続具用銅合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61307410A JPH0676630B2 (ja) | 1986-12-23 | 1986-12-23 | 配線接続具用銅合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63161134A JPS63161134A (ja) | 1988-07-04 |
JPH0676630B2 true JPH0676630B2 (ja) | 1994-09-28 |
Family
ID=17968719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61307410A Expired - Lifetime JPH0676630B2 (ja) | 1986-12-23 | 1986-12-23 | 配線接続具用銅合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0676630B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6679956B2 (en) | 1997-09-16 | 2004-01-20 | Waterbury Rolling Mills, Inc. | Process for making copper-tin-zinc alloys |
US5893953A (en) * | 1997-09-16 | 1999-04-13 | Waterbury Rolling Mills, Inc. | Copper alloy and process for obtaining same |
KR101260911B1 (ko) | 2010-02-08 | 2013-05-06 | 주식회사 풍산 | 고강도, 고전도성을 갖는 동합금 및 그 제조방법 |
JP5572754B2 (ja) | 2012-12-28 | 2014-08-13 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用導電部品及び端子 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57108235A (en) * | 1980-12-24 | 1982-07-06 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Copper alloy for lead frame |
JPS5931839A (ja) * | 1982-08-17 | 1984-02-21 | Kobe Steel Ltd | 高力導電性銅合金 |
JPS62116745A (ja) * | 1985-11-13 | 1987-05-28 | Kobe Steel Ltd | 耐マイグレ−シヨン性に優れたりん青銅 |
-
1986
- 1986-12-23 JP JP61307410A patent/JPH0676630B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63161134A (ja) | 1988-07-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3699701B2 (ja) | 易加工高力高導電性銅合金 | |
JP4068626B2 (ja) | 電子材料用Cu−Ni−Si−Co−Cr系銅合金及びその製造方法 | |
KR950004935B1 (ko) | 전자 기기용 구리 합금 | |
KR20010062360A (ko) | 표면특성이 우수한 전자 재료용 구리합금 및 그 제조방법 | |
JP2521880B2 (ja) | 電子電気機器用銅合金とその製造法 | |
JPH0478704B2 (ja) | ||
JPS6160846A (ja) | 半導体装置用銅合金リ−ド材 | |
JPS63307232A (ja) | 銅合金 | |
JPS63149345A (ja) | 耐熱性を向上させた高力高導電銅合金 | |
JPH04311544A (ja) | 通電材料 | |
JPH0676630B2 (ja) | 配線接続具用銅合金 | |
JPH0987814A (ja) | 電子機器用銅合金の製造方法 | |
JP3807475B2 (ja) | 端子・コネクタ用銅合金板及びその製造方法 | |
JP2813652B2 (ja) | 導電用高力銅合金 | |
JPH0565571B2 (ja) | ||
JPH04231432A (ja) | 通電材料 | |
JPS63161135A (ja) | 電気部品用銅合金 | |
JPH04231433A (ja) | 通電材料 | |
JPH06184678A (ja) | 電気部品用銅合金 | |
JP4728535B2 (ja) | 電子電気機器用配線部品用の銅基合金板材 | |
JP2514234B2 (ja) | 強度と導電性に優れる端子・コネクタ―用銅合金 | |
JPH0672277B2 (ja) | 導電部材用銅合金 | |
JPS63109132A (ja) | 高力導電性銅合金及びその製造方法 | |
JP2000273561A (ja) | 端子用銅基合金及びその製造方法 | |
JPH04231444A (ja) | 通電材料の製造方法 |