JP2000273561A - 端子用銅基合金及びその製造方法 - Google Patents

端子用銅基合金及びその製造方法

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JP2000273561A
JP2000273561A JP11080280A JP8028099A JP2000273561A JP 2000273561 A JP2000273561 A JP 2000273561A JP 11080280 A JP11080280 A JP 11080280A JP 8028099 A JP8028099 A JP 8028099A JP 2000273561 A JP2000273561 A JP 2000273561A
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annealing
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copper
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Kazuhito Ichinose
一仁 一之瀬
Toshiyuki Osako
敏行 大迫
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度、導電性、曲げ加工性および耐応力緩和
特性のいずれにも優れた端子用銅基合金及びその合金条
の製造方法を提供する。 【解決手段】 Mn:0.45〜3.0%、Sn:0.
5〜2.0%、P:0.01〜1.0%を含有し、また
はさらにZn:0.01〜2.0%を含有し、残部がC
uと不可避不純物からなり、Mn/Pの値が45より小
さい端子用銅基合。合金鋳塊を溶製する第1工程、所定
開始温度、所定終了温度で熱間圧延し急冷する第2工
程、冷間圧延し、所定温度で中間焼鈍し、冷間圧延と中
間焼鈍を繰り返して圧延率85%以上とする第3工程、
所定圧延率で仕上げ冷間圧延する第4工程、および所定
温度で低温焼鈍する第5工程からなる合金条の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用のコネク
タ端子などに用いられる端子用銅基合金、及び、その合
金条の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のエレクトロニクスの発展に伴い、
自動車のコネクタ端子などの端子は、より一層の高密度
化、小型化、軽量化、そして信頼性向上が求められ、ま
た、エンジンの高性能化によりエンジンルーム内の温度
が上昇するに伴い、エンジンルームに使用される端子
も、より高信頼性及び高耐熱性が要求されるようになっ
てきている。
【0003】自動車用のコネクタ端子などの端子の信頼
性が向上するには、具体的には、強度、ばね特性、導電
性、曲げ加工性、耐応力緩和特性、耐食性に優れるこ
と、が必要である。例えば、導電率、耐応力緩和特性を
兼ね備えていないと、端子の自己発熱による酸化、めっ
き剥離、応力緩和、回路の電圧降下、ハウジングの軟化
や変形が生じる可能性がある。
【0004】従来より、端子には、黄銅、リン青銅や、
Cu−Ni−Sn−P系合金などの銅基合金が使用され
ていた。
【0005】しかし、端子用銅基合金として従来用いら
れてきた黄銅は、安価ではあるが、導電率が低く、例え
ばC2600で27%IACSであり、耐食性や耐応力
緩和特性にも問題があった。また、リン青銅は、強度は
優れているが、導電率が低く、例えばC5210で12
%IACS程度であり、耐応力緩和特性にも問題があ
り、さらに価格も高く経済的ではなかった。
【0006】Cu−Ni−Sn−P系合金は、これらの
二種の合金の欠点を補うため開発されたものである。特
公平8−9745号には、Cu−Ni−Sn−P系合金
鋳造塊を熱間圧延した後、冷間圧延と熱処理を繰り返し
て、端子用銅基合金条を製造する方法が記載されてい
る。
【0007】しかしながら、このようにして製造され
た、例えばCu−1.0Ni−0.9Sn−0.05P
(数値は重量%)の銅基合金条は、強度、耐応力緩和特
性については優れているものの、導電率は38%IAC
Sと低く、曲げ加工性も十分とはいえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、強度、ばね限界値、導電率、耐応力緩和特性、曲
げ加工性のいずれにも優れた端子用銅基合金及びこの合
金条の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、前記課題について鋭意検討した結果、C
u−Mn−Sn−P系合金、または、Cu−Mn−Sn
−P−Zn系合金の最適組成及び最適製造条件を選ぶこ
とにより、優れた強度、ばね限界値、導電率、耐応力緩
和特性、及び、曲げ加工性が得られることを見いだし、
本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明の第1の端子用銅基合金
は、重量%で、Mn:0.45〜3.0%、Sn:0.
5〜2.0%、P:0.01〜1.0%を含有し、残部
がCuと不可避不純物からなり、かつ該Mn%と該P%
との比の値が45より小さいことを特徴とする。
【0011】また、本発明の第2の端子用銅基合金は、
重量%で、Mn:0.45〜3.0%、Sn:0.5〜
2.0%、P:0.01〜1.0%、Zn:0.01〜
2.0%を含有し、残部がCuと不可避不純物からな
り、かつ該Mn%と該P%との比の値が45より小さい
ことを特徴とする。
【0012】また、本発明の第1の端子用銅基合金条の
製造方法は、(1)重量%で、Mn:0.45〜3.0
%、Sn:0.5〜2.0%、P:0.01〜1.0%
を含有し、残部がCuと不可避不純物からなり、かつ該
Mn%と該P%との比の値が45より小さい合金鋳塊を
鋳造する第1工程、(2)開始温度を650〜900
℃、終了温度を600〜750℃として熱間圧延し急冷
する第2工程、(3)冷間圧延し、次に焼鈍温度を45
0〜600℃として中間焼鈍し、必要によりさらに該冷
間圧延及び該中間焼鈍を繰り返し、圧延率を85%以上
とする第3工程、(4)圧延率を50〜60%として仕
上げ冷間圧延する第4工程、及び、(5)焼鈍温度を2
50〜400℃として低温焼鈍する第5工程からなるこ
とを特徴とする。
【0013】また、本発明の第2の端子用銅基合金条の
製造方法は、(1)重量%で、Mn:0.45〜3.0
%、Sn:0.5〜2.0%、P:0.01〜1.0
%、Zn:0.01〜2.0%を含有し、残部がCuと
不可避不純物からなり、かつ該Mn%と該P%との比の
値が45より小さい合金鋳塊を鋳造する第1工程、
(2)開始温度を650〜900℃、終了温度を600
〜750℃として熱間圧延し急冷する第2工程、(3)
冷間圧延し、次に焼鈍温度を450〜600℃として中
間焼鈍し、必要によりさらに該冷間圧延及び該中間焼鈍
を繰り返し、圧延率を85%以上とする第3工程、
(4)圧延率を50〜60%として仕上げ冷間圧延する
第4工程、及び、(5)焼鈍温度を250〜400℃と
して低温焼鈍する第5工程からなることを特徴とする。
【0014】本発明の製造方法における第2工程で得ら
れた熱間圧延物は、100μm以下の結晶粒径を有す
る。また、本発明の製造方法における第3工程で得られ
た中間焼鈍物は、5μm以下の再結晶粒径を有する。
【0015】上記本発明によれば、引張強さが500M
Pa以上、ばね限界値が400MPa以上、応力緩和率
が10%以下、かつ、導電率が40%IACS以上を実
現する。
【0016】
【発明の実施の形態】(1)合金元素 本発明の銅基合金中の添加元素、及び、本発明の銅基合
金条の製造方法の第1工程で銅基合金鋳塊を溶製する際
の添加元素は、次の作用効果を奏する。 (a)Mn Mnは、Cuマトリクス中に固溶して、強度、ばね特性
および耐応力緩和特性を向上させる。また、共存するP
と形成したMn−P系金属間化合物(Mn3 P)は、マ
トリクス中に均一微細に分散析出して、導電性を向上さ
せ、強度、ばね特性および耐応力緩和特性をさらに向上
させる。
【0017】上記Mnの作用効果は、Mn組成が0.2
重量%未満では十分得ることができず、3.0重量%を
超えると飽和してしまう。従って、Mn組成は0.2重
量%以上が必要であるが、後述する「Mn重量%とP重
量%との比の値」と、「P重量%の値」との関係で、M
n組成は0.45重量%以上、3.0重量%以下とす
る。 (b)Sn Snは、Cuマトリクス中に固溶して、強度およびばね
特性を向上させる。
【0018】上記Snの作用効果は、Sn組成が0.5
重量%未満では十分得ることができず、Sn組成が2.
0重量%を超えると飽和してしまう。従って、Sn組成
は0.5重量%以上が必要で、2.0重量%以下が好ま
しい。 (c)P Pは、Cuマトリクス中に固溶しているだけでなく、分
散析出するMn−P系金属間化合物(Mn3 P)を共存
するMnと形成する。これにより、強度、導電性、ばね
特性および耐応力緩和特性を向上させる。なお、Pは、
鋳塊溶製時に溶湯の脱酸剤として作用する。
【0019】上記Pの作用効果は、P組成が0.01重
量%未満では十分得ることができず、P組成が1.0重
量%を超えると飽和してしまう。従って、P組成は0.
01重量%以上が必要で、1.0重量%以下が好まし
い。 (d)Mn重量%とP重量%との比の値 Mn−P系金属間化合物(Mn3 P)を十分に分散析出
させるために、Mn重量%とP重量%との比の値を45
より小さくする必要がある。この値が45以上になる
と、Mn−P系金属間化合物(Mn3 P)の析出量が非
常にわずかになってしまうために、導電性および耐応力
緩和特性を向上させることができない。 (2)熱間圧延 (a)溶体化処理する、(b)熱間圧延後の結晶粒径を
100μm以下(通常は10μm以上)に調整するため
に、開始温度を650〜900℃、終了温度を600〜
750℃として熱間圧延する。ここで、溶体化処理は、
Mn、Pを十分固溶させる(後工程でMn3 P化合物と
して時効析出させる(後述))ためのものである。開始
温度が650℃未満では、圧延の進行に伴う温度降下の
ためにMn、Pの固溶が不十分となり易く、後工程で上
記時効析出効果(時効性)が充分得られない。一方、9
00℃より高い温度になると、その温度が融点近傍であ
るため熱間圧延自体が行えなくなる。また、終了温度が
600℃未満では、Mn、Pの固溶が不十分となる。一
方、750℃を超えると、曲げ加工性を充分向上させる
ことが不可能となってしまう。何故なら、結晶粒径を1
00μm以下に調整できず(結晶粒径が100μmを超
え)、後工程の冷間圧延・中間焼鈍後における(仕上げ
圧延に供する)再結晶粒径を5μm以下に調整すること
ができなくなるからである(後述の冷間圧延・中間焼鈍
参照)。 (3)急冷 常温で単一相(過飽和状態)組織にするために、溶体化
処理した熱間圧延物を急冷する。この急冷は、通常行わ
れている水冷・空冷・油冷などにより行えばよい。 (4)冷間圧延・中間焼鈍 上記急冷で得た熱間圧延物は通常、面削する。次に、冷
間圧延した後、焼鈍温度を450〜600℃として中間
焼鈍する。この冷間圧延・中間焼鈍は、1回で済ませて
もよいが、効率よく冷間圧延を行うために複数回行って
もよい。1回で済ませる場合は、圧延率を85%以上と
して冷間圧延した後、焼鈍温度を450〜600℃とし
て中間焼鈍する。また、複数回行う場合は、冷間圧延
し、次に焼鈍温度を450〜600℃として中間焼鈍し
た後、該冷間圧延および該中間焼鈍を繰り返して圧延率
を85%以上とする。このように冷間圧延率の圧延率を
85%以上とするのは、(a)熱間圧延で固溶したMn
とPからMn3 P化合物を時効析出させる、(b)5μ
m以下の再結晶粒径にするためである。時効析出するM
3 P化合物の粒径は、MnとPの組成にもよるが20
nm以下で微細である。冷間圧延・中間焼鈍において再
結晶が充分進行しないか、再結晶粒径が5μmを超える
と、曲げ加工性を充分向上させることが不可能となって
しまう。
【0020】圧延率が85%未満では、熱間圧延後の結
晶粒径が100μm以下でも、後工程の仕上げ圧延に供
する再結晶粒径を5μm以下に調整することが難しくな
る。また、中間焼鈍温度が450℃未満では再結晶が充
分進行せず、一方600℃より高い温度になると再結晶
粒が5μmより粗大になってしまう。 (5)仕上げ冷間圧延 仕上げ冷間圧延の圧延率は、50〜60%とする。50
%未満では、強度および耐応力緩和特性が低下し、一
方、60%を超えると、曲げ加工性が低下する。 (6)低温焼鈍 Mn3 P化合物を十分に析出させると同時に、再結晶を
進行させることなく歪取りを行って、十分な曲げ加工性
を与えるために行う。そのために、低温焼鈍温度を25
0〜400℃とする。250℃未満では、上記析出反応
が起こらず曲げ加工性が低下する。一方、400℃を超
えると、歪取りは行い得るが再結晶が進行してしまい、
強度および耐応力緩和特性が低下する。
【0021】
【実施例】以下、実施例、比較例および従来例により、
本発明をさらに具体的に説明する。なお、これら実施例
および比較例における合金鋳塊組成を表1〜表4に記載
した。また、従来例における合金条組成を表4に記載し
た。
【0022】実施例1〜30 (1)合金鋳塊の溶製 Mn重量%とP重量%との比の値Mn/Pが異なる組成
の合金鋳塊を大気溶解炉を用いて溶製した。 (2)熱間圧延・急冷 合金鋳塊を熱間圧延開始温度850℃に加熱し、厚さ1
5.0mmまで熱間圧延した。熱間圧延終了温度は、い
ずれも650℃とした。この後、常温の水中に浸漬して
急冷した。 (3)冷間圧延・中間焼鈍 急冷した熱間圧延物の表面を面削して厚さ13.0mm
とした後、冷間圧延した。冷間圧延は、圧延率が95%
(実施例1〜実施例15)または85%(実施例16〜
実施例30)となるまで、600℃の中間焼鈍を間で行
って繰り返した。最後の中間焼鈍で得られた条の再結晶
粒径は、検鏡の結果、実施例1〜実施例15では2〜
2.5μm、実施例16〜実施例30では4〜5μmで
あった。 (4)仕上げ冷間圧延 圧延率60%の仕上げ冷間圧延を行った。 (5)低温焼鈍 350℃で低温焼鈍を行って、板厚0.25mmの条材
を製造した。 (6)測定など 製造した条材について検鏡した。その結果、いずれの実
施例もMn3 P化合物が均一微細に分散析出していた。
【0023】また、上記条材の引張強さおよび導電率を
測定するとともに、曲げ加工性および耐応力緩和特性を
調査した。得られた結果を表5に示す。 (a)引張強さおよび導電率 引張強さの測定はJIS H 2241に、導電率の測
定はJIS H 0505に準拠した。 (b)曲げ加工性 曲げ加工性は、90°W曲げ加工試験で評価した。試験
はCES−M0002−6に準拠し、曲げ半径が0.1
〜2.0mmの治具で90°W曲げ加工し、中央山表面
の状況を調べた。なお、曲げ軸は圧延方向に対して平行
方向(BadWay)とした。そして、割れおよびシワ
が発生しない最小曲げ半径Rを板厚tで割った値、すな
わち最小曲げ半径比R/tを求めた。最小曲げ半径比R
/tが小さいほど、曲げ加工性がよい。 (c)耐応力緩和特性 応力緩和試験では、試験片の中央部の応力が400MP
aとなるようにアーチ曲げを行い、150℃の温度で1
000時間保持した後、試験片の曲げぐせを治具を用い
て求めた。すなわち、次式により応力緩和率を算出し
た。なお、次式において、L0 は治具の長さ(mm)、
1 は曲げぐせをつける前の試料端間の水平距離(m
m)、L2 は曲げぐせをつけた後の試料端間の水平距離
(mm)である。
【0024】
【数1】
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】
【表8】
【0033】比較例0〜75 Mn重量%とP重量%との比の値Mn/Pが45の合金
鋳塊を溶製した以外は、実施例1と同様に試験した。そ
の他の結果を表6〜表8に示す。
【0034】市販端子用リン青銅条(従来例1)および
市販端子用黄銅条(従来例2)について、実施例1と同
様の測定などを行った(検鏡を除く)。得られた結果を
表2に示す。
【0035】以上の結果から、実施例1〜30の合金条
はいずれも、引張強さが550MPa以上、導電率が5
0%IACS以上、最小曲げ半径比が1以下、そして応
力緩和率が10%以下であり、いずれの特性にも優れて
いることがわかる。
【0036】これに対して、比較例および従来例の合金
条は、次の(1)〜(7)で述べるように、引張強さ、
導電率、最小曲げ半径比および応力緩和率のうちの少な
くとも一つが、実施例が満足する上記領域から外れて劣
っている。 (1)Mn/Pが45の比較例0の合金条は、導電率お
よび応力緩和率が劣っている。 (2)冷間圧延・中間焼鈍における圧延率が少なく、再
結晶粒径が大きい比較例1〜15の合金条は、最小曲げ
半径比が劣る。また、導電率も劣っている。 (3)仕上げ冷間圧延における圧延率が少ない比較例1
6〜30の合金条は、引張強さおよび応力緩和率が劣っ
ている。また、導電率も劣っている。 (4)仕上げ冷間圧延における圧延率が多い比較例31
〜45の合金条は、最小曲げ半径比が劣っている。 (5)低温焼鈍における焼鈍温度が低い比較例46〜6
0の合金条は、最小曲げ半径比が劣る。また、応力緩和
率も劣っている。 (6)低温焼鈍における焼鈍温度が高い比較例61〜7
5の合金条は、引張強さおよび応力緩和率が劣ってい
る。 (7)従来例1の合金(リン青銅)条および従来例2の
合金(黄銅)条はいずれも、導電率および応力緩和率が
劣っている。
【0037】
【発明の効果】本発明の端子用銅基合金及びその銅基合
金条の製造方法によれば、強度、導電性、曲げ加工性お
よび耐応力緩和特性のすべてに優れた、従って自動車な
どの端子用に用いて極めて好適な銅基合金条を提供する
ことができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22F 1/00 604 C22F 1/00 604 623 623 661 661A 682 682 683 683 684 684C 685 685Z 686 686B 691 691B 694 694A 694B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、Mn:0.45〜3.0%、
    Sn:0.5〜2.0%、P:0.01〜1.0%を含
    有し、残部がCuと不可避不純物からなり、かつ該Mn
    %と該P%との比の値が45より小さい端子用銅基合
    金。
  2. 【請求項2】 重量%で、Mn:0.45〜3.0%、
    Sn:0.5〜2.0%、P:0.01〜1.0%、Z
    n:0.01〜2.0%を含有し、残部がCuと不可避
    不純物からなり、かつ該Mn%と該P%との比の値が4
    5より小さい端子用銅基合金。
  3. 【請求項3】 引張強さが500MPa以上、ばね限界
    値が400MPa以上、応力緩和率が10%以下、か
    つ、導電率が40%IACS以上の特性を有している請
    求項1または請求項2のいずれかに記載の端子用銅基合
    金。
  4. 【請求項4】 (1)重量%で、Mn:0.45〜3.
    0%、Sn:0.5〜2.0%、P:0.01〜1.0
    %を含有し、残部がCuと不可避不純物からなり、かつ
    該Mn%と該P%との比の値が45より小さい合金鋳塊
    を鋳造する第1工程、(2)開始温度を650〜900
    ℃、終了温度を600〜750℃として熱間圧延し急冷
    する第2工程、(3)冷間圧延し、次に焼鈍温度を45
    0〜600℃として中間焼鈍し、必要によりさらに該冷
    間圧延及び該中間焼鈍を繰り返し、圧延率を85%以上
    とする第3工程、(4)圧延率を50〜60%として仕
    上げ冷間圧延する第4工程、及び、(5)焼鈍温度を2
    50〜400℃として低温焼鈍する第5工程からなる端
    子用銅基合金条の製造方法。
  5. 【請求項5】 (1)重量%で、Mn:0.45〜3.
    0%、Sn:0.5〜2.0%、P:0.01〜1.0
    %、Zn:0.01〜2.0%を含有し、残部がCuと
    不可避不純物からなり、かつ該Mn%と該P%との比の
    値が45より小さい合金鋳塊を鋳造する第1工程、
    (2)開始温度を650〜900℃、終了温度を600
    〜750℃として熱間圧延し急冷する第2工程、(3)
    冷間圧延し、次に焼鈍温度を450〜600℃として中
    間焼鈍し、必要によりさらに該冷間圧延及び該中間焼鈍
    を繰り返し、圧延率を85%以上とする第3工程、
    (4)圧延率を50〜60%として仕上げ冷間圧延する
    第4工程、及び、(5)焼鈍温度を250〜400℃と
    して低温焼鈍する第5工程からなる端子用銅基合金条の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 第2工程で得られた熱間圧延物は、10
    0μm以下の結晶粒径を有する請求項4または請求項5
    のいずれかに記載の端子用銅基合金条の製造方法。
  7. 【請求項7】 第3工程で得られた中間焼鈍物は、5μ
    m以下の再結晶粒径を有する請求項4または請求項5の
    いずれかに記載の端子用銅基合金条の製造方法。
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WO2002053790A1 (fr) * 2000-12-28 2002-07-11 Nippon Mining & Metals Co., Ltd. Alliage de cuivre haute resistance ayant une excellente aptitude au pliage et son procede de fabrication, terminal et connecteur comportant cet alliage
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