JP2943708B2 - コイン選別装置及びコイン選別方法 - Google Patents

コイン選別装置及びコイン選別方法

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JP2943708B2
JP2943708B2 JP20556896A JP20556896A JP2943708B2 JP 2943708 B2 JP2943708 B2 JP 2943708B2 JP 20556896 A JP20556896 A JP 20556896A JP 20556896 A JP20556896 A JP 20556896A JP 2943708 B2 JP2943708 B2 JP 2943708B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコイン選別装置及び
コイン選別方法に関するものであり、特に詳しくは、硬
貨やゲームメダル等のコインの寸法或いは形状を検出し
て、そのコインの正偽を識別し必要な選別を行うための
コイン選別装置及びコイン選別方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の公知のコインの厚みを測定して選
別する選別方式としては、例えば図5(A)及び(B)
に示すように、被測定コインが通過するコイン搬送路2
に当該コインの通過方向に対して直角の方向に複数の高
さが異なるステップ3a〜3eを設けた階段状部3を設
けると共に、該コイン搬送路2の対向する側壁部8、9
に光学的厚みセンサ12を構成する発光手段10及び受
光手段11を設け、当該受光手段11は、図示の様に当
該側壁部8に沿って、複数個の受光素子11a〜11i
を互いに密接した状態に配列して設けた構造を有するコ
イン選別装置1が知られている。
【0003】係る構造のコイン選別装置1に於いては、
上記した複数個の受光手段11のそれぞれに於ける受光
状態、例えば透光が有ったか遮光状態にあるかによっ
て、当該コインの寸法或いは厚みを測定する様にしたも
のであり、又他の例としては、図6(A)及び(B)に
示すように、図5(A)及び(B)に示された従来例に
於ける階段状部3の代わりにスロープ状部4を設けたも
ので、その他の構成及び測定原理は略図5の構成と類似
しているコイン選別装置も知られている。
【0004】ここで上記従来例のコイン選別装置の作動
について図5及び図6を参照しながら説明する。即ち、
図5(A)は、傾斜状になっている搬送路2の上をコイ
ン20が自転して図中左側から右側に移動していく。該
搬送路2の途中には、階段状になった階段状部3が設け
てあり、その階段状部3の搬送路部2に例えば厚みセン
サ12が搬送路部2を挟む形で対向する側壁部8、9に
設置されている。
【0005】又、該厚みセンサ12が配置されている部
分の少なくとも側壁部9には、該発光手段10の光が該
受光素子に到達しえる様に適宜のスリット部13が設け
られている。該厚みセンサ12は、一方の壁部9に設け
られた発光手段10と、これに対向する壁部8に設けら
れた複数の受光素子11a〜11iからなる受光手段1
1で構成されている。今、コイン20が厚みセンサ12
の受光素子11c〜gを遮光した場合、遮光された受光
素子のうちで最下段の受光素子11cが遮光されている
ことからコイン20の厚みは階段状部3に於けるステッ
プ3bの搬送路2上を通過したと判断される。つまりス
テップ3aの搬送路上をコインが通過したのなら受光素
子11bが遮光されるはずであるが、今の場合は透光状
態であるため、当該コインはステップ2aは通過してな
いことが理解される。
【0006】同時に、遮光された受光素子のうちで受光
素子11gが最上段であることから、コイン20の外形
が受光素子11c〜gの間の大きさであることがわか
る。従って、測定されたコインの厚みと外形の大きさ
は、コイン20の正偽判定のパラメータに使用されるの
である。図6は、図5の従来例に於ける該階段状部3の
ステップ部分をスロープにした搬送路2を有しており、
コイン20の外形の大きさは、図5と同様に遮光された
受光素子の範囲で測定される。従って、コイン20の厚
みは、厚みセンサー12を構成する受光素子b〜gが遮
光された場合、頂角から遮光された受光素子のうちで最
下段の受光素子11bまでの距離(Lとする)と頂角の
角度αにより次の計算式で求められる。
【0007】コイン20の厚み=L×tan(α) 従って、該頂角の角度αをπ/4にすれば、コイン20
の厚み=Lとなる。上記した様に図6の例でも、測定さ
れたコインの厚みと外形の大きさは、コイン20の正偽
判定のパラメータに使用されるのである。一方、コイン
の正偽判定を行う他の従来技術としては、例えば、図7
に示す様な構造のものも使用されている。
【0008】つまり、図7に示すコイン選別装置として
は、測定片14と測定片14の上下方向の変位を測定す
るセンサ15で構成され、コイン20の搬送がない状態
では測定片14の先端部14aが搬送路2に接した状態
になっており、センサ15や測定片14の支点となる部
分は、搬送路2よりコイン20の搬送に邪魔にならない
程度に該コイン搬送路2から離れている。
【0009】今、コイン20が搬送路2上を搬送されて
きた場合、コイン20は測定片14に接触し、測定片1
4を上に持ち上げる。該測定片14が持ち上げられた変
位をセンサ15が測定し、その出力結果をコイン20の
正偽判定の選別のパラメータに使用するのである。ま
た、コイン20の厚みを測定するのではなく、搬送路2
の入口に、固定した寸法の隙間をもつゲートを設け、該
固定寸法より厚い厚み寸法を持ったコインが搬送路2に
入らないよう、コインの厚みを規制する方式がある。
【0010】ここでは、該ゲートの固定寸法は、正コイ
ンのうちで最も厚いコインの厚み寸法に合わせることが
ほとんどである。図1に示すコイン受台16、コイン搬
送路2及びコインの厚み規制ゲート17で構成されたコ
イン選別装置1の例が示されており、図1にて、回転盤
16上のコイン20a、20b、20cは当該回転盤1
6の回転遠心力で該回転盤16の周縁に設けられた固定
壁部16’に沿って移行し、搬送路2へ導かれる。
【0011】該回転盤16と搬送路2の間には厚み規制
ゲート17が設けられており、搬送路2に入るコイン2
0の厚みを規制している。処で、従来に於いては、図1
のE−E断面図である図1(C)に示される様に、係る
厚み規制ゲート17のゲート入口のスリット41の寸法
Tは固定されており、従来では、該ゲート入口のスリッ
ト41寸法Tは正コインのうちで最も厚いコインの厚み
寸法に合わせられているのが通例で有った。
【0012】図3(A)及び(B)に於ける他の従来例
に於いては、搬送コンベア30から搬送路2へコインが
受け渡される前に、剥離ローラ31が設けられており、
搬送路2へ受け渡されるコイン20の厚みを規制してい
る。即ち、該剥離ローラ31の最下端部と該搬送コンベ
ア30の表面とに間隙T(図1(C)のスリット41に
相当する)が設定されており、該寸法Tは正コインのう
ちで最も厚いコインの厚みに合わせられていた。
【0013】更に該剥離ローラ31は、搬送コンベア3
0の移動方向と反対の方向に回転することにより、搬送
路2へ、正コインが有する規定された厚みを有するコイ
ン以外のコインが該コイン搬送路2内に搬送されること
を規制している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のコイン
選別装置1に於ける第1の問題点は、図5の厚み測定方
式では、図8(A)及び(B)に示される様に、搬送路
2に設けられた階段状部3のステップ3aを通過するコ
インの厚みを正確に測定ができない。つまり、当該コイ
ン選別装置1の階段状部3に於ける各ステップ3a〜3
eのそれぞれの厚みは、通常、例えばそれぞれの正コイ
ン20のうちで最も薄い厚みに相当する幅に設定されて
いるが、図8(A)及び(B)に示す事例の場合には、
正コインのうちで最も薄いコインより薄く、外形が同じ
コインであれば、偽コインで有っても正コインとして誤
認識してしまう危険がある。
【0015】その理由は、係るコインの選別方式に於い
ては、直接的にコインの厚みを測定するものでなく、間
接的にコインの厚みを測定し推測するためである。又第
2の問題点は、図6(A)及び(B)に示されたコイン
の厚み測定方式では、変形コインが通過した場合図9
(B)に示す様に、当該コインが有する実質的な厚みよ
り大きい厚みとして測定されるので、本来であれば、係
る変形コインを受け付けてはならないのだが、規定され
た厚みと規定された外径寸法とを有する正コインと判断
してしまう危険があり、係る変形コインをそのまま受付
けてしまうと、後工程で、コイン詰まり等、装置障害を
引き起こすことが考えられる。
【0016】また、場合によって、遮光されるはずのセ
ンサが遮光されずに厚みの誤測定を起こすことが考えら
れる点である。その理由は、上記したと同様に直接的に
コインの厚みを測定するものでなく、間接的にコインの
厚みを測定し推測するためである。次に、従来のコイン
選別装置における第3の問題点は、図7に示される厚み
測定方式では、変形コインが通過した場合、図10
(A)及び(B)に示す様な測定状態が発生し、変形さ
れているにも係わらず、正コインとしての厚み或いは外
径寸法を有するものとして判断され、本来であれば変形
コインを受け付けてはならないのに、正コインと判断し
てしまう危険がある。係る変形コインをそのまま受付け
てしまうと、後にコイン詰まり等、装置障害を引き起こ
すことが考えられる。
【0017】この理由は、コインの厚み測定箇所が固定
されているため、コインの決まった場所の厚みしか測定
できず、コイン全体の厚みを測定できないからである。
従来のコイン選別装置における第4の問題点は、コイン
の厚み規制ゲート17のゲート間隔を例えば、正コイン
のうちで最も厚いコインの厚みに合わせた寸法とする、
固定寸法に設定して、搬送されるコインの規制を行う場
合、該固定寸法より厚いコインが回転盤16や搬送コン
ベアベルト30に投入されると、当該コインの厚み規制
ゲート17を通過できないコインが発生し、それがいつ
までも回転盤16や搬送コンベア30に残留してしま
う。
【0018】通常、係るコイン選別機1では、回転盤1
6や搬送コンベア30に残留センサを設けており、回転
盤16や搬送コンベア30からコインがなくなるまで一
定時間動作を続けるようになっているが、当該一定時間
経過してもコインが残留している場合は、エラーとす
る。そして、コインが投入されると、上記正コイン以外
のコインが混入された結果、エラーとなるまで検出動作
が続けられ、エラー信号が発生した時点でオペレータの
手で検出動作を解除するというようになっているので、
コイン検出処理時間が長くかかってしまうと言う問題が
有った。
【0019】その理由は、コインの厚み規制ゲート17
のゲートの固定寸法Tを正コインのうちで最も厚いコイ
ンの厚みに固定してしまい、多少の寸法の違うコインや
多少の変形コインを受け付けようとしないためである。
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、搬
送されるコインの厚みを正確に測定出来ると共に、被検
査測定コインについて正偽判定を正確に行うと同時に被
検査測定コインについて変形も確実に検出でき、偽コイ
ン及び変形コインの排除を効率的に行いうる、しかもコ
イン選別処理時間を短縮出来るコイン選別装置を提供す
るものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成する為、以下に示す様な基本的な技術構成を採用す
るものである。即ち、本発明に係るコイン選別装置の第
1の態様としては、コイン受台、コイン搬送路、及び該
コイン受台と該コイン搬送路との間にコイン厚み検出手
段が配置されているコイン選別装置に於いて、コイン厚
み検出手段は、当該コイン厚み検出手段を通過するコイ
ンの厚み規制ゲートを有しており、且つ当該厚み規制ゲ
ートに於ける規制ゲート幅が、正コインとして登録され
ている最大の厚みを有するコイン1枚の厚みより大き
く、且つその最大値は、該正コインとして登録されてい
るコインのうちで最少の厚さを有するコインの厚みの2
倍から当該選別されるコインについての製造精度に相当
する値だけ減算した値に設定されているコイン選別装置
であり、又第2の態様としては、コイン受台、コイン搬
送路、及び該コイン受台と該コイン搬送路との間にコイ
ン厚み検出手段が配置されているコイン選別装置に於い
て、コイン厚み検出手段は、光学的手段を用いて当該個
々の被検査コインに於ける当該コインの直径方向の厚み
の変化を記録するコインの厚み検査測定装置と正常なコ
インの厚みデータを予め記憶している記録装置と当該測
定された当該コインの厚み変化測定データと該記憶装置
に記憶されている正常なコインの厚みデータとを比較す
る演算装置、当該演算装置からの出力に応答して作動す
る非正常変形コイン排斥装置の駆動装置とから構成され
ているコイン選別装置とから構成されているである。
【0021】
【実施の形態】本発明に係るコイン選別装置は、上記し
た様に厚み規制ゲートのゲート入口寸法を従来の基準よ
り大きくすることにより、従来では規制されて搬送路に
搬送されずに回転盤に残留していたコインも搬送路に搬
送されるようになり、回転盤での残留エラーの発生率が
減少し、コイン選別処理時間の短縮となる。
【0022】また、本発明に於けるコイン選別装置に於
いては、搬送されてくるコインの厚みをレーザー式変位
センサ等の光学的な手段を用いて、直接的に被測定コイ
ンの厚みを測定するこにより、コインの厚みのみなら
ず、コイン全体の厚み変位をみることが可能となり、従
って正確なコイン厚みが測定でき、正確なコインの正偽
判定の選別パラメータを得ることができる。また、本発
明に於いては、コイン全体の厚み変位からコインの変形
をも検出することも可能となり、それによって、変形コ
インが後工程の検査装置に導入されて、コイン詰まり等
の障害の発生を防止することもでき、障害率の低減に寄
与することが可能となる。
【0023】
【実施例】以下に、本発明に係るコイン選別装置の具体
例の構成を図面を参照しながら詳細に説明する。図1
(A)は、本発明に係るコイン選別装置1の一具体例の
構成を示す平面図であり、図中、コイン受台16、コイ
ン搬送路2、及び該コイン受台16と該コイン搬送路2
との間にコイン厚み検出手段40が配置されているコイ
ン選別装置1に於いて、コイン厚み検出手段40は、当
該コイン厚み検出手段40を通過するコイン20の厚み
規制ゲート17を有しており、且つ図1(C)に示す様
に、当該厚み規制ゲート17に形成されるスリット部4
1の幅Tが、正コインとして登録されている最大の厚み
を有するコイン1枚の厚みTMAX より大きく、且つ正コ
インとして登録されているコインのうちで最少の厚さT
MIN を有するコインの厚みの2倍より小さい寸法に設定
されているコイン選別装置1が示されている。
【0024】つまり、本発明に於けるコイン選別装置1
に於いては、該回転円盤16からなるコイン受台16と
これに接続されているコイン搬送路2との間に設けられ
ているコイン厚み検出手段40を構成するコインの厚み
規制ゲート17のゲート入口部を構成するスリット部の
幅41の寸法Tを大きくし、コインの受付率(搬送率)
を増し、後述するコインの厚み測定の結果でコインの正
偽判定を行うことにより、コイン選別処理時間の短縮を
行う様に構成されたものである。
【0025】即ち、本発明のコイン選別装置は、搬送路
2に搬送されるコイン20の厚みを規制する厚み規制ゲ
ート17のゲート入口部の当該スリット部41の幅寸法
Tを従来の寸法より大きくすることにより、コインの受
付マージンをアップし、従来では規制されて搬送路2に
搬送されずに回転盤等のコイン受台16内に残留してい
たコイン20も搬送路2に搬送されるようになり、回転
盤での残留エラーの発生率が減少し、コイン計数処理時
間の短縮となる。
【0026】本発明に於いては、上記したコイン選別装
置1のコインの厚み規制ゲート17と、後述するその後
の工程に於ける、当該コインの厚み及びその変化の程度
をより正確に検出する手段との組み合わせにより、より
効率的なコイン選別操作を実行しえる様にしたものであ
る。以下に、本発明に係るコイン選別装置1の構成及び
その動作を図1(A)〜(C)を参照しながらより詳細
に説明する。
【0027】即ち、本発明に係る該コイン選別装置1
は、当該コイン選別装置に投入されたコインを一枚一枚
分離し、搬送路に搬送し、搬送されるコイン20の正偽
判定を行うものであって、図1(A)より明らかな様
に、コイン受台を構成する回転盤16は、所定の投入口
(図示せず)から投入されるコイン20a〜cの受皿と
して機能するものであり、図示はしてないが該回転盤1
6に接続しているモータにより回転し、遠心力を利用し
てコイン20を搬送路2へと送る働きをする。
【0028】本発明に於いては、該コイン受台である回
転盤16と該搬送路2との間に、コイン厚み検出手段4
0を配置したものであり、該回転盤16から搬送されて
くるコイン20を、適宜の繰り出しローラ18a,18
b、或いは適宜の搬送ローラ18c更には、適宜の搬送
ベルト19等により、該コイン搬送路2に送り出す間に
コインの厚みを該コイン厚み検出手段40で測定し、更
に該コイン厚み検出手段40以後のコイン搬送路2に配
置されている図示していない他のコイン選別センサ手段
へと搬送し、総合的なコインの正偽判定を行いその結
果、正コインであれば予め定められた所定の収納部(図
示せず)へ、又偽コインであれば所定の排除口(リジェ
クト口)へ、当該コインを搬送する様に構成されてい
る。
【0029】本発明に係るコイン選別装置1の第1の態
様に於いては、上記したコイン厚み検出手段40として
コインの厚み規制ゲート17を使用するものであって、
当該コインの厚み規制ゲート17の通路である規制ゲー
ト幅、即ちスリット部41の幅Tが、正コインとして登
録されている最大の厚みを有するコイン1枚の厚みT
MAX より大きく、且つ正コインとして登録されているコ
インのうちで最少の厚さTMIN を有するコインの厚みの
2倍より小さい寸法に設定するものである。
【0030】即ち、本態様に於いては、該コインの厚み
規制ゲート17は、回転盤16から搬送路2へとコイン
が搬送される時に通過するゲートを構成し、正コインと
して受け付けるコインに対し、大分厚みがあるコインや
2枚重なったコインが搬送路2へ搬送されないように、
搬送路2へ搬送されるコインの厚みを規制する機能を有
している。
【0031】本発明に於いては、可能な限りいかなるコ
インも受け付けて選別処理時間を短縮する事を目的にし
ているため、当該スリット部41の幅Tを、正コインと
して受け付けるべきコインの中で最も厚いコインの厚み
Tmaxより大きく、正コインとして受け付けるべきコ
インの中で最も薄いコインの厚みTminの2倍から少
し小さい寸法Tに設定するものである。
【0032】本発明に於ける上記少し小さい寸法とは、
例えば、それぞれのコインに於ける製造精度を配慮する
ものであり、具体的には、当該コインの製造精度をαと
すると当該αの値に相当する分を2Tminから差し引
く事を意味する。又、同様にコインの中で最も厚い厚み
Tmaxに付いても、正確には、該コインの製造精度α
を考慮する事が望ましい。
【0033】従って、本発明に於ける理想的なスリット
部41の幅Tとしては、以下の様に表される。 Tmax+α ≦ T ≦ 2Tmin−α 但し、Tmax+α ≧ 2Tmin−αの場合は、次
の様になる。 T = Tmax+α 本発明に於いても、該コイン厚み検出手段40のコイン
の厚み規制ゲート17に於けるスリット部41を通過で
きずに回転盤16上に残留してしまうコイン20が当然
発生する事になるが、係るコイン20を検出するため
に、コイン残留センサ42a〜bが設けられる事が望ま
しい。
【0034】次に本発明に係るコイン選別装置1の第2
の態様に付いて図1及び図2を参照しながら説明する。
即ち、本態様に於いては、当該コイン選別装置1の基本
的な構成は、図1(A)に示す様な第1の態様のコイン
選別装置1と同一であるが、当該コイン厚み検出手段4
0が、光学的手段を用いて当該コインの厚みの変化を記
録するコインの厚み変化測定手段43で構成されている
ものであって、該コインの厚み変化測定手段43は、例
えばレーザー発光手段10とレーザー受光手段11とで
構成され、更に、該コインの厚み変化測定手段43に加
えて、正常なコインの厚みデータを予め記憶している記
録装置47と当該コインの厚み変化測定手段43により
測定された当該コインの厚み変化測定データと該記憶装
置47に記憶されている正常なコインの厚みデータとを
比較する演算装置46及び当該演算装置46からの出力
に応答して、該コイン搬送路2に設けられた適宜のコイ
ン搬送路切り替え機能を有する非正常コイン排斥装置5
1を作動させる、例えばソレノイド機構を有する非正常
コイン排斥装置駆動装置48とから構成されている制御
部50が設けられている点が特徴である。
【0035】本態様に於ける該コインの厚み変化測定手
段43は、例えば搬送されるコインの厚みをレーザー式
変位センサ等で測定し、測定した変位波形データを該記
録装置に予め記録されている正常コインの波形データと
比較して、偽コインか変形コインかどうかを判断するよ
うにする事が出来る。係るレーザー式変位センサとして
は、例えば図示されている様に、レーザー光発生手段1
0とレーザー光受光手段11を該コイン搬送路2の両側
にそれぞれ配置して、当該レーザー光49の照射全面積
Xが当該コイン20によって遮光される部分Zと透光す
る部分Yとをレーザー光受光手段11側で測定すること
によってその比率を、前記した様に該記憶装置47に記
憶されている正常なコインを通過させた場合に得られる
該遮光される部分Zと該透光する部分Yの値或いは変化
値を示す基準データとを比較する事により、搬送されて
くるコイン全体の厚み変位をみることが可能となり、正
確なコイン厚みが測定でき、正確なコインの正偽判定の
選別パラメータを得ることができる。また、コイン全体
の厚み変位データからコインの変形を検出することも可
能となり、コイン詰まり等の障害防止もできる。 つま
り、本発明に於ける係る第2の態様に於いては、コイン
の厚み測定を直接的に、しかもコイン全体について行う
ことにより、コイン全体の厚みを測定すると共にコイン
の変形も検出でき、それによってコインの正確な正偽判
定を行うことが出来る。
【0036】本発明に於ける該第2の態様に於いては、
ゲートを通過してコイン搬送路を搬送されるコインの厚
みをレーザー式変位センサー等で測定し、その測定結果
をもとに、図示されていない搬送路2の下流に位置する
他の外形センサや材質センサ、孔の有無判別センサ、模
様の有無或いは模様の一致有無センサ等の判別センサで
更に詳細な正偽の判定を行う様にしても良い。
【0037】本発明に於けるコイン選別装置1に関する
上記第2の態様は、このまま単独で使用する事が出来る
が、図1に示す様に、第3の態様として、前記した第1
の態様に於けるコインの厚み規制ゲート17と組み合わ
せて使用する事も可能である。この場合には、本発明に
係る該コイン厚み検出手段40は、該コインの厚み規制
ゲート17と該コインの厚み変化測定装置43とから構
成される事になる。
【0038】そして、係る第3の態様に於いては、図1
(A)に示す様に、該コイン受台16に続いて該コイン
厚み検出手段40を構成するコインの厚み規制ゲート1
7及び該コインの厚み変化測定装置43がこの順序に該
コイン搬送路2に沿って配列されている事が望ましい。
ここで、上記した本発明に係るコイン選別装置1の第3
の態様に付いてその構成と動作を詳細に説明する。
【0039】図1は、本発明に係るコイン選別装置1の
第3の態様の具体例をも示す平面図であり、該コイン受
台16から該コインの厚み規制ゲート17までのコイン
の搬送及びコイン厚み検出方法は、上記した本発明に係
る第1の態様で説明したので、省略し、該コインの厚み
規制ゲート17以降の構成と動作に付いて説明する。即
ち、該コイン厚み検出手段40のコインの厚み規制ゲー
ト17に設けられたスリット部41を通過したコイン2
0は、コイン搬送路2の送り出され適宜の搬送手段によ
って、コインの厚み変化測定装置43を通り更に図示さ
れていない他のコイン正偽判別手段に送られる為搬送を
継続される。
【0040】尚、本具体例に於いては、搬送路2には搬
送中のコイン20の搬送動作の安定と搬送路2外への飛
び出し防止のために柵44が設けられている。しかし、
後述する様に該搬送路2を挟み対向して設置されてる本
発明のコインの厚み変化測定装置43がある部分には、
コインの厚み変化測定手段43のレーザー光49が搬送
路2の柵44でコインの厚みが測定できなくなることを
防ぐために、切り込み13が設けてある。 又該コイン
の厚み変化測定手段43を構成する発光手段10は、レ
ーザ光49を発光し、レーザ光49が物体で遮蔽される
と、その遮られたレーザ光49の該受光手段11に於け
る受光量の減少が発生し、その減光の変化量を測定し、
コインの厚みや外形等を測定する。
【0041】本態様に於ける上記搬送手段としては、図
示の様に例えば、繰り出しローラ18a、18ba及び
適宜のプーリー等19’に張設された搬送ベルト19等
が設けられている。上記した繰り出しローラ18aは、
コイン20の搬送方向に対しやや斜めに向いて設置さ
れ、該コインの厚み規制ゲート17を通過したコイン2
0を搬送路2の柵44に沿うように寄せる機能を有して
いる。
【0042】又、該繰り出しローラ18bは、一枚一枚
に分離されたコイン20を、搬送ベルト19に受け渡す
働きをする。該搬送ベルト19は、コイン20を搬送路
2の搬送面に鋏み込む様に押しつけて、プーリー19’
が回転することで搬送ベルト19も回転し、その動作で
コイン20を搬送して行く。他に、図示はしていない
が、コイン選別装置として、上記した本発明に係るコイ
ン厚み検出手段40の下流にコイン20の材質・外形・
穴の有無・模様等を各々検出して被検査コインの正偽を
判断する公知の判定手段、或いは、正コインを装置内に
取り込む収納部、又は偽コインを装置外に返却する排除
口、更には該搬送路2から上記収納部と排除口へ当該コ
インに関する正偽判定の結果に基づいてコイン20の搬
送先を振り分けるゲート等が配置されていても良い。
【0043】次に本発明に係る第3の態様のコイン選別
装置1について、その動作を図1を参照して説明する。
即ち、コイン選別装置1のコイン投入口にコイン20が
投入されると、コイン20は回転盤16に落ちてくる。
操作者の選別開始の操作、例えば、図示してないスター
トキーの押下により、該回転盤16は図の矢印方向に回
転を始め、コイン選別動作を開始する。回転盤16が回
転すると、回転盤16上のコイン20は遠心力により回
転盤16の端16’に寄り、回転盤16からコインの厚
み規制ゲート17のゲート入口部であるスリット部41
に入って行く。
【0044】該回転盤16は、例えば残留センサ42a
(発光側)及び42b(受光側)からなる残留コイン検
出手段42或いは適宜の近接センサ等を使用した残留コ
イン検出手段42を用いて、回転盤16上のコイン20
の有無を監視しており、一定時間透光状態が続くと、回
転盤16上のコインが無くなったと判断し、回転盤16
の回転を停止する。また、該コインの厚み規制ゲート1
7を通過できずにいつまでも回転盤16上に残留するコ
インがある場合は、コイン厚みが厚すぎるか2枚重なっ
ているか等、異常なコインであることが考えられるの
で、かかるコインは、不良或いは偽コインとして取り除
く必要がある。
【0045】そこで、一定時間経過しても残留コイン検
出手段42が回転盤16上にコインを検出する場合は、
残留エラーの障害として動作を停止し、当該コイン選別
装置1の操作者に通知する。通知を受けた操作者は残留
コインを取り除き障害復旧を行わなければならず、残留
エラーを通知するまで動作していた時間、復旧処理にか
けた時間とが掛かるので、コイン選別処理時間を長くし
てしまう。
【0046】そのため、上記した様に、本発明に於いて
は、該コインの厚み規制ゲート17スリット部41の幅
寸法Tを可能な限り大きくし(正コインの中の最大厚み
以上で正コインの中の最少厚みの2倍未満)、可能な限
りいかなるコインを受け付けるようにし、残留エラーを
減少させ、コインの選別処理時間を短縮させている。該
コインの厚み規制ゲート17を通過したコイン20は、
繰り出しローラ18aにより搬送路2の柵44に寄せら
れ、繰り出しローラ18bにより一枚一枚分離され、搬
送ベルト19に受け渡される。この間、コイン20は繰
り出しローラ18bと搬送ベルト19の間で、搬送路2
を挟んで対向して設置されるコインの厚み変化測定装置
43の発光手段10と受光手段11との間に形成されて
いるレーザ光束49を遮って通過する。
【0047】その結果、所定の厚みを有するコイン20
が該レーザ光束49を横切ると、該受光手段11による
当該レーザ光束49の受光量が、当該コインの厚み或い
は厚みの変化に従って変化する。そこで、係るコインが
当該コインの厚み変化測定手段43を通過した時に遮蔽
される当該レーザ光束49の変化を該受光手段11によ
り測定する。
【0048】該測定データは、演算手段46、記憶手段
47及び非正常コイン排斥装置51を駆動する駆動装置
48で、その具体例としてのコイン通路切り替え手段と
から構成される制御部50に送信され、コイン20の厚
みのデータ及びコインの変形の有無が判定され、当該測
定された上記データを該記憶手段47に既に記憶されて
いる正コインの厚みのデータと比較され、コイン20の
正偽判定が行われる。
【0049】コイン20に変形が無く、正コインの厚み
データと測定データが一致した場合は、搬送ベルト19
によりコイン20を搬送し、当該コイン厚み検出手段4
0の下流に設置されているコイン20の材質・外形・穴
の有無・模様等を検出する、図示されていない他の正偽
判定センサに導入されコインでの正偽判定を続行する。
【0050】コイン20に変形が認められたり、正コイ
ンのデータと不一致の場合は、搬送ベルト19によりコ
イン20を搬送し、該コイン厚み検出手段40の下流に
設置されている他の正偽判定センサによるコインの正偽
判定は行わず、上記制御部50のコイン通路切り替え手
段の様な非正常コイン排斥装置51の駆動装置48を駆
動させて、搬送路2から当該コイン20を図示されてい
ない排除口(リジェクト口)に通ずる通路に切り替える
事により、不良コイン或いは偽コインは装置外(操作
者)に返却される。
【0051】次に、本発明に係るコイン選別装置1に於
けるコイン20の厚み測定および変形検出の動作につい
て、図1、図4、図11及び図12を参照して説明す
る。図4(A)は、本発明のコイン選別装置1に於いて
使用されるコイン厚み変化測定装置43に設けられた発
光手段10と受光手段11に於いて、コイン20が搬送
されず当該厚み変化測定装置43が待機状態にある場合
を示す図であり、レーザ光49の束が発光手段10から
受光手段11へ透光している状態を表している。
【0052】この待機状態のレーザ透光量Xを基準値と
し、制御部50では、当該厚み変化測定装置43からの
出力値を監視している。図4(B)はコイン20が該厚
み変化測定装置43を通過している状態を示すもので有
って、レーザ光49の束の一部がコイン20で遮られて
いる状態を表している。
【0053】コイン20は該厚み変化測定装置43を通
過する時、レーザ光49の束の一部をコイン20の厚み
分遮蔽するので、コイン20の通過によりレーザ光49
の透光量はYに変位する。従って、基準透光量Xから変
位透光量Yを引いた変位量Zからコイン20の厚みが測
定できるのである。また、図11(A)に示す様に、正
コイン20がレーザ光49を遮蔽し始めてから、当該コ
インが該厚み変化測定装置43を通過して再度、完全な
レーザ光49の透光状態になるまで、即ち、コイン20
の搬送方向に対し当該コインの先端から後端までのコイ
ン20の全体の厚みの変化を示す透光量Xの時系列的変
化を波形に表わすと、例えば図4(B)に示す様なグラ
フになる。
【0054】又、図12(A)に示す様に、変形コイン
が厚み変化測定装置43を通過して場合に於ける同様の
グラフは、例えば図12(B)に示した様になる。即
ち、図11(A)に示す様に、待機状態では当該厚み変
化測定装置43のレーザ49による透光量がXであった
のが、コイン20がレーザ光49を遮ると同時に透光量
は変位透光量Yに減る。コイン20のコイン表面は通常
は平面であるので厚みに変化はない。従って、コイン2
0がレーザ光49を遮蔽し始め、レーザ光49を通過す
るまでの透光量は変位透光量Yのまま一定である。(す
なわちコイン20全体の厚みが一定である事を示す。)
一方、コイン20がレーザ光49を通過すると、該厚み
変化測定装置43は再び待機状態となり、当該レーザ光
49の透光量は透光量Xに戻る。
【0055】しかし、図12(A)に示す様に、変形コ
イン20が通過した場合は、図12(B)のとおり変位
透光量Yはコイン20の通過とともに変化し一定の透光
量に落ち着かない。従って、変位透光量Yが一定の透光
量になっているか、不安定な透光量になっているかを測
定すれば、コイン20が変形しているかどうかをみるこ
とができ、変位透光量Yが不安定な透光量であれば、コ
イン20は変形していると判定されるのである。
【0056】但し、普通に流通するコインでも通常は、
摩耗や傷で多少変形しているものがあるので、変位透光
量Yは少なからず不安定な値を示すことになる。そこ
で、本発明に於いては、最大変位透光量Ymaxと最少
変位透光量Yminの差Δyが、あらかじめ決められて
かつ適宜の記憶手段に記憶してある、所定の変位差の範
囲に入っているかどうかという条件、或いはレーザ光4
9の当該コイン20による遮蔽の開始から当該コインの
通過までの変位透光量Yの一定した変位透光量の全体値
Xに占める割合が、あらかじめ定められた適宜の記憶手
段に記憶してある所定の割合の範囲に入っているかどう
かという条件等の判定条件を設け、コイン20の変形判
定を行うのである。
【0057】また、変位透光量Yの平均値Ymidを求
めることにより、変位量Z(=基準透光量X−平均値Y
mid)を求めて、係る変位量Zを、正コインについて
あらかじめ定められ、適宜の記憶手段に記憶されている
所定の変位量Zと比較演算を行い、被検査コインの変位
量Zが当該記憶手段に記憶されている正コインについて
基準変位量Zの範囲に入っているかどうかという条件、
或いはレーザ光49がコイン20により遮蔽され始めて
から通過するまでの変位透光量Yの一定していた変位透
光量の全体に占める割合が、正コインに付いてあらかじ
め決られており且つ所定の記憶手段に記憶されている所
定の変位割合の範囲に入っているかどうかという条件等
の条件を設けて、コイン20の厚みの正偽判定を行うの
である。
【0058】以上説明した本発明に係るコイン選別装置
1を使用する事によって、回転盤16での残留エラーの
発生率が減少し、コイン選別処理時間が短縮される。
又、搬送されるコイン20の厚みを正確に測定でき、正
確なコインの正偽判定が行える。更に、搬送されるコイ
ン20の変形を検出でき、コイン詰まり等の障害の発生
を防止でき、障害率の低減化を図る事が出来る。
【0059】次に、本発明に係るコイン選別装置1の他
の具体例に付いて、図13及び図14を参照して説明す
る。即ち、図13(A)及び(B)は、図1に示されて
いる本発明に係る具体例の回転盤16の代わりに、搬送
コンベア30を使用すると共に、コイン厚み検出手段4
0として、厚み規制ゲート17の代わりに剥離ローラ3
1に置き換えた構成を有するものである。
【0060】即ち、本具体例に於いては、図示しないコ
イン選別装置1のコイン投入口から投入されたコイン2
0は、残留センサ42の周辺に落ちて溜る。該搬送コン
ベア30の表面にはコイン20の滑り落下防止の突起物
32が設けられており、当該搬送コンベア30が搬送ロ
ーラ33a〜bの回転により矢印方向に回り、コイン2
0を搬送路2へと運んで行く。
【0061】該搬送コンベア30で運ばれるコイン20
は搬送コンベア30の端部に於いて当該端部と対向して
設けられている、該搬送コンベア30の回転方向とは逆
の方向に回転する剥離ローラ31に到達する。該搬送コ
ンベア30の端部Eと該剥離ローラ31間は、予め定め
られた隙間Tに設定されており、該隙間Tは、前記した
コイン厚み検出手段43に於けるスリット41の幅Tと
同じ基準で設定される事が望ましい。
【0062】そして、搬送されてきたコイン20の厚み
が、該隙間Tに範囲に入らないより厚いコイン20は剥
離ローラ31により弾かれ、残留センサ42の周辺に落
下して行く。いつまでもコインが搬送できず、一定時間
経過しても残留センサ42がコイン20の残留を検出す
る場合には、残留エラーとする。又、2又枚重なったコ
イン20が該剥離ローラ31に到達すると、上に乗って
いるコイン20は該剥離ローラ31の回転により弾か
れ、下のコイン20は該間隙Tを通過する。
【0063】更に、該剥離ローラ31を通過したコイン
20は繰り出しローラ35により、適宜のプーリー36
に張設された搬送ベルト37に引き渡される。その際、
搬送路2を挟んで対向して設置されているコイン厚み検
出手段40を構成するもう一方の厚み変化測定装置43
を通過する。 該厚み変化測定装置43は、前記したと
同様に発光手段10から受光手段11で構成され、該発
光手段10から照射されたレーザー光49を該受光手段
11で受光する際の当該コインにより遮蔽されたレーザ
ー光49の受光量の変化を前記したと同様の原理を使用
してコイン20の厚みおよび変形が測定され、コイン2
0の正偽判定が行われる。
【0064】そして、正コインと判定されれば、下流に
位置する他の正偽判定センサ(図示せず)にて正偽判定
の動作を続行する。偽コインと判定されれば、下流に位
置する当該コインを収納部と排除口との何れかへの振分
ける振り分けゲートを構成する排除口(図示せず)へ導
かれ、操作者に返却される。図14(A)及び(B)
は、上記した具体例に於けるコイン受台として、搬送路
2をコイン20が自転していく様に構成した例を示すも
のである。
【0065】つまり、搬送路2はコイン20が自転する
ように斜めになっており、途中に搬送路2を挟んで対向
して設置されている、前記したものと同様の構成からな
る厚み変化測定装置43が配置されている例を示してい
る。本具体例に於いては、該厚み変化測定装置43で使
用されるレーザー光49が該コイン搬送路2によって遮
蔽されない様にするための切り欠き部13を有してい
る。
【0066】本具体例に於いては、図示しない投入部か
ら投入されたコイン20は、搬送路2を自転していく。
搬送路2の途中に設置されている厚みセンサ10を通過
する際、前記したと同様の構成及び測定原理を使用し
て、コイン20の厚みおよび変形が測定され、コイン2
0の正偽判定が行われる。正コインと判定されれば、下
流に位置する他の正偽判定センサ(図示せず)にて正偽
判定の動作を続行する。
【0067】又、偽コインと判定されれば、当該コイン
は該コイン搬送路2の下流に位置する収納部と排除口へ
の振分ゲート(図示せず)で排除口へ導かれ、操作者に
返却される。上記した本発明に係るコイン選別方法の具
体例を要約すると以下の様になる、即ち、コイン受台、
コイン搬送路、及び該コイン受台と該コイン搬送路との
間にコイン厚み検出手段が配置されているコイン選別装
置に於いて、コイン厚み検出手段は、当該コイン厚み検
出手段を通過するコインの厚み規制ゲートと光学的手段
を用いて当該コインの厚みの変化を記録するコインの厚
み変化測定装置で構成し、当該規制ゲートの規制ゲート
幅を、正コインとして登録されている最大の厚みを有す
るコイン1枚の厚みより大きく、且つ正コインとして登
録されているコインのうちで最少の厚さを有するコイン
の厚みの2倍より小さい寸法に設定して被測定コインに
対する第1の選別操作を実行し、該第1の選別操作で許
容された当該被測定コインに対して該コインの厚み変化
測定装置により測定された当該コインの厚み変化測定デ
ータを予め記憶されている正常なコインの厚み変化デー
タと比較する第2の選別操作を実行して、被測定コイン
の正常、非正常を判断するコイン選別方法である。
【0068】又、本発明に於けるコイン選別装置を通過
したコインが更に該コイン搬送路2の下流で検査測定を
受ける方法としては特に限定されるものではなく、上記
で例示した様なコインの正常・非正常を判別しえるもの
であれば如何なる方法でも採用出来るが、例えば特開昭
63−249289号に示される様なコインの材料セン
サーを用いた被測定コインの正常、非正常選別方法及び
選別機構を使用する事も出来る。
【0069】
【発明の効果】本発明に係るコイン選別装置に於ける第
1の効果は、回転盤での残留エラーの発生率が減少し、
コイン計数処理時間が短縮されることである。つまり、
本発明に於いて、コイン厚み検出手段に於ける厚み規制
ゲート17のスリット部41の寸法が大きくなり、搬送
されるコインの受付搬送率がアップし、コインの厚み測
定の結果でコインの正偽判定がされためである。更に、
本発明に於いては、該コインの厚み規制ゲートを通過で
きないで回転盤に残留するコインの数が減るため、コイ
ン選別操作の時間が短縮され、選別作業の効率も改善出
来る。
【0070】本発明に於ける第2の効果は、搬送される
コインの厚みを正確に測定でき、正確なコインの正偽判
定が行えることである。即ち、本発明に於いては、レー
ザー式変位センサ等の厚み変化測定装置を使用する事に
よって、コイン全体の厚みを直接的に測定出来ると当時
に当該コインの厚みの変位が測定できるためである。
【0071】本発明における第3の効果は、コイン厚み
の測定結果(厚み変位)から、コインの変形等が検出で
き、それによって変形コインの排除を効果的に行うため
コイン詰まり等の障害防止を行えることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)〜(C)は、本発明に係るコイン選
別装置の1具体例に於ける構成を説明する平面図及び断
面図である。
【図2】図2は、本発明に係るコイン選別装置に於いて
使用されるコインの厚み変化測定装置の構成の概略を示
すブロックダイアグラムである。
【図3】図3(A)〜(B)は、本発明に係るコイン選
別装置の他の具体例に於ける構成を示す平面図及び断面
図である。
【図4】図4(A)〜(B)は、本発明に係るコイン選
別装置に使用されるコインの厚み変化測定装置の構成及
び測定原理を説明する断面図である。
【図5】図5(A)〜(B)は、従来のコイン選別装置
に於けるコイン選別方法の一例を示す側面図及び断面図
である。
【図6】図6(A)〜(B)は、従来のコイン選別装置
に於けるコイン選別方法の他の例を示す側面図及び断面
図である。
【図7】図7は、従来のコイン選別装置に於けるコイン
選別方法の別の例を示す斜視図である。
【図8】図8(A)〜(B)は、従来のコイン選別方法
に於ける問題点を説明する断面図である。
【図9】図8(A)〜(B)は、従来のコイン選別方法
に於ける他の問題点を説明する断面図である。
【図10】図10(A)〜(B)は、従来のコイン選別
方法に於ける別の問題点を説明する断面図である。
【図11】図11(A)〜(B)は、本発明に係るコイ
ン選別装置に使用されるコインの厚み変化測定装置の測
定原理を説明する断面図である。
【図12】図12(A)〜(B)は、本発明に係るコイ
ン選別装置に使用されるコインの厚み変化測定装置の測
定原理を説明する断面図である。
【図13】図13(A)〜(B)は、本発明に係るコイ
ン選別装置の別の具体例に於けるコインの厚み変化測定
装置の構成を示す側面図及び断面図である。
【符号の説明】
1…コイン選別装置 2…コイン搬送路 3…階段状部 4…テーパー部 8、9…側壁部 10…発光手段 11…受光手段11 11a〜11i…受光素子 12…厚みセンサー 13…厚みセンサースリット部 14…測定片 15…変位を測定するセンサ 16…コイン受台、回転盤 16’…固定壁部 17…コインの厚み規制ゲート 18a,18b、18c…搬送ローラ 19…搬送ベルト 20…コイン 30…搬送コンベア 31…剥離ローラ 32…滑り落下防止の突起物 33a〜33b…搬送ローラ 35…繰り出しローラ35 36…プーリー36 37…搬送ベルト37 40…コイン厚み検出手段 41…スリット 42、42a、42b…残留センサ 43…コイン厚み検出手段 44…棚部 46…演算手段 47…記憶手段 48…非正常コイン排斥装置の駆動装置 49…レーザー光 50…制御部 51…非正常コイン排斥装置

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイン受台、コイン搬送路、及び該コイ
    ン受台と該コイン搬送路との間にコイン厚み検出手段が
    配置されているコイン選別装置に於いて、コイン厚み検
    出手段は、当該コイン厚み検出手段を通過するコインの
    厚み規制ゲートを有しており、且つ当該厚み規制ゲート
    に於ける規制ゲート幅が、正コインとして登録されてい
    る最大の厚みを有するコイン1枚の厚みより大きく、
    つその最大値は、該正コインとして登録されているコイ
    ンのうちで最少の厚さを有するコインの厚みの2倍から
    当該選別されるコインについての製造精度に相当する値
    だけ減算した値に設定されている事を特徴とするコイン
    選別装置。
  2. 【請求項2】 コイン受台、コイン搬送路、及び該コイ
    ン受台と該コイン搬送路との間にコイン厚み検出手段が
    配置されているコイン選別装置に於いて、コイン厚み検
    出手段は、光学的手段を用いて当該個々の被検査コイン
    に於ける当該コインの直径方向の厚みの変化を記録する
    コインの厚み検査測定装置と正常なコインの厚みデータ
    を予め記憶している記録装置と当該測定された当該コイ
    ンの厚み変化測定データと該記憶装置に記憶されている
    正常なコインの厚みデータとを比較する演算装置、当該
    演算装置からの出力に応答して作動する非正常変形コイ
    ン排斥装置の駆動装置とから構成されている事を特徴と
    するコイン選別装置。
  3. 【請求項3】 該厚み変化測定装置は搬送される当該個
    々の被検査コインに於ける当該コインの直径方向のコイ
    ンの厚みをレーザー式変位センサで測定し、測定した変
    位波形データを該記録装置に予め記録されている正常コ
    インの波形データと比較して変形コインかどうかを判断
    するものである事を特徴とする請求項2記載のコイン選
    別装置。
  4. 【請求項4】 コイン受台、コイン搬送路、及び該コイ
    ン受台と該コイン搬送路との間にコイン厚み検出手段が
    配置されているコイン選別装置に於いて、コイン厚み検
    出手段は、当該コイン厚み検出手段を通過するコインの
    厚み規制ゲートを有しており、且つ当該厚み規制ゲート
    に於ける規制ゲート幅が、正コインとして登録されてい
    る最大の厚みを有するコイン1枚の厚みより大きく、且
    つその最大値は、該正コインとして登録されているコイ
    ンのうちで最少の厚さを有するコインの厚みの2倍から
    当該選別されるコインについての製造精度に相当する値
    だけ減算した値に設定されている第1の検出手段と、光
    学的手段を用いて当該個々の被検査コインに於ける当該
    コインの直径方向の厚みの変化を記録するコインの厚み
    変化測定装置と正常なコインの厚みデータを予め記憶し
    ている記録装置と当該測定された当該コインの厚み変化
    測定データと該記憶装置に記憶されている正常なコイン
    の厚みデータとを比較する演算装置、当該演算装置から
    の出力に応答して作動する非正常変形コイン排斥装置の
    駆動装置とから構成されている第2の検出手段とから構
    成されている事を特徴とするコイン選別装置。
  5. 【請求項5】 該第2の検出手段に於ける該厚み変化測
    定装置は搬送される個々の被検査コインの直径方向の厚
    みをレーザー式変位センサで測定し、測定した変位波形
    データを該記録装置に予め記録されている正常コインの
    波形データと比較して変形コインかどうかを判断するも
    のである事を特徴とする請求項4記載のコイン選別装
    置。
  6. 【請求項6】 コインの移動方向に沿って該第1と第2
    の検出手段がこの順に配置されている事を特徴とする請
    求項4記載のコイン選別装置。
  7. 【請求項7】 コイン受台、コイン搬送路、及び該コイ
    ン受台と該コイン搬送路との間にコイン厚み検出手段が
    配置されているコイン選別装置に於いて、コイン厚み検
    出手段を、当該コイン厚み検出手段を通過するコインの
    厚みを規制する規制ゲートで構成し、当該規制ゲートの
    規制ゲート幅を、正コインとして登録されている最大の
    厚みを有するコイン1枚の厚みより大きく、且つその最
    大値は、該正コインとして登録されているコインのうち
    で最少の厚さを有するコインの厚みの2倍から当該選別
    されるコインについての製造精度に相当する値だけ減算
    した値に設定してコインの選別を行う事を特徴とするコ
    イン選別方法。
  8. 【請求項8】 コイン受台、コイン搬送路、及び該コイ
    ン受台と該コイン搬送路との間にコイン厚み検出手段が
    配置されているコイン選別装置に於いて、コイン厚み検
    出手段を、光学的手段を用いて当該個々の被検査コイン
    に於ける当該コインの直径方向の厚みの変化を記録する
    コインの厚み変化測定装置で構成し、該コインの厚み変
    化測定装置により測定された当該コインの厚み変化測定
    データを予め記憶されている正常なコインの厚み変化デ
    ータと比較して、被測定コインの正常、非正常を判断す
    る事を特徴とするコイン選別方法。
  9. 【請求項9】 コイン受台、コイン搬送路、及び該コイ
    ン受台と該コイン搬送路との間にコイン厚み検出手段が
    配置されているコイン選別装置に於いて、コイン厚み検
    出手段を、当該コイン厚み検出手段を通過するコインの
    厚み規制ゲートと光学的手段を用いて当該コインの厚み
    の変化を記録するコインの厚み変化測定装置で構成し、
    当該規制ゲートの規制ゲート幅を、正コインとして登録
    されている最大の厚みを有するコイン1枚の厚みより大
    きく、且つその最大値は、該正コインとして登録されて
    いるコインのうちで最少の厚さを有するコインの厚みの
    2倍から当該選別されるコインについての製造精度に相
    当する値だけ減算した値に設定して被測定コインに対す
    る第1の選別操作を実行し、該第1の選別操作で許容さ
    れた当該被検査コインの各々に対して該被検査コインの
    厚み変化測定装置により測定された当該被検査コインの
    直径方向の厚み変化測定データを、予め記憶されている
    正常なコインの厚み変化データと比較する第2の選別操
    作を実行して、被測定コインの正常、非正常を判断する
    事を特徴とするコイン選別方法。
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