JP4379051B2 - 硬貨取扱装置 - Google Patents
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図1、図2に示すように、本実施例の硬貨取扱装置1は、複数の金種を混合した硬貨Cが投入される入金ホッパ2の下に繰出部3が配置され、繰出部3は、繰出モータ4により回転する回転円盤5とその外周を囲う外周ガイド6および外周ガイド6の一部を切り欠いて取扱う全ての硬貨Cが一枚のみ通過できる隙間を設けた分離ゲート7とから構成されている。
搬送路12のブレード16の下流には、判定通路部8と略直角に連結する選別通路部18が設けられており、その接続部19には図3に示す硬貨Cの外側を案内して硬貨Cを判定通路部8から選別通路部18へ略直角に転向させるための案内板20が設けられ、判定通路部8を搬送された硬貨Cを選別通路部18へ受け渡す。これにより、本実施例の入金搬送機構は略L字状に形成される。
選別ガイド板21には、図4に示すようにその一の側に搬送ベルト23の方向に突出する基準ガイド板25と硬貨Cの金種を選別するための矩形の開口である複数の落下孔26が設けられており、落下孔26の基準ガイド板25の反対側の端部と基準ガイド板25の基準面25aとの寸法は、硬貨Cをその外径により選別することができるように選別する硬貨Cの外径の小さい金種から順に所定の寸法で設定されている。
それぞれの落下孔26の下側には、硬貨Cの落下を検知するための受光部と発光部とを対向配置した光学式等の落下検知センサ28aを設けた金種別通路28が配置され、各金種の硬貨を一時集積するための一時庫30との間を接続している。
また、一時庫30は係員に硬貨Cを返却するための返却箱34の上方へ移動可能なように構成されており、係員へ硬貨Cを返却する際に返却箱34の上方に移動してシャッタ31を開作動させ、一時庫30の硬貨Cを返却箱34へ落下させて排出する。
なお、上記の通過検知センサ12aおよび落下検知センサ28aは、受光部と発光部とを対向配置した光学式センサとして説明したが、硬貨Cの通過や落下を検知することができるものであれば上記の例に限るものではない。またこれらのセンサの取付位置はそれぞれの機能を発揮できる位置であればどの位置に設置するようにしてもよい。
硬貨Cを入金する入金処理の場合は、係員が入金ホッパ2に金種を混合した硬貨Cを投入すると、その硬貨Cは繰出部3の回転円盤5の上に集積される。
これを検知した制御部38は、搬送モータ10と22に電力を供給して搬送路12および搬送路24を稼動させ、繰出モータ4にも電力を供給して回転円盤5を回転させる。
判定部13へ搬送された硬貨Cは、判定部13で真偽、金種等が判定され、その判定結果は制御部38へ転送される。
判定結果が正常硬貨、つまり金種を認識した硬貨の場合は、制御部38はその判定結果を受取ってからの経過時間の計測を開始し、ソレノイド15を非通電として硬貨Cを選別通路部18の方向へ導く。
この時、硬貨Cは基準ガイド板25の基準面25aに接触しながら搬送され、硬貨の外径に応じて該当する金種の落下孔26からその金種別通路28へ落下し、その落下が落下検知センサ28aにより検知される。この落下検知信号は制御部38に伝えられ、制御部38はその送信先によりその金種を認識して枚数を計数すると共に、該当する硬貨Cの経過時間の計測を終了する。
また、表示した入金情報が確定されなかった場合は、制御部38は一時庫30を返却箱34の上方へ移動させ、シャッタ31を開作動させて返却箱34に硬貨Cを排出し、係員に返却する。
以上のようにして、硬貨取扱装置1による硬貨Cの入出金処理が行われる。この入金処理の過程で硬貨ジャム等の障害が発生した場合は、以下のように作動する。
これにより、判定通路部8の障害発生時に選別通路部18に存在していた硬貨Cは全て計数されて一時庫30に集積され、選別通路部18には硬貨Cが存在せず、かつ一時庫30に集積されている硬貨Cはその入金が計数されているので、係員は判定通路部8のみを開放して障害を発生させた硬貨Cや残留している硬貨を取り除く復旧処置を行うことができ、その後に判定通路部8から取り除いた硬貨Cを入金ホッパ2へ再投入することにより入金処理を継続することができる。
入金処理時に選別通路部18に障害が発生した場合は、制御部38が判定通路部8の搬送路12の最下流に配置されている通過検知センサ12aが硬貨Cの通過を検知してから規定時間を経過しても該当する落下検知センサ28aがその硬貨Cの落下を検知しない等により選別通路部18の障害発生を検出し、繰出モータ4への電力の供給を停止し、次いで搬送モータ10および搬送モータ22を停止して全ての部位の稼動を停止させ、入金処理を停止させる。
この選別通路部18に残留している硬貨Cを取り除く際に、その硬貨Cを誤って落下孔26へ落下させてしまうことがあり、一時庫30に集積されている硬貨Cに未計数の硬貨Cが混入している可能性があるので、制御部38は係員の復旧処置の終了を検知した後に一時庫30を返却箱34の上方へ移動させ、一時庫30に集積されている硬貨Cを返却箱34へ排出して係員に返却する。
なお、上記の判定通路部8の障害発生時における一時庫30に集積された硬貨Cの入金の計数は落下検知センサ28aにより計数されるとして説明したが、正確さを期すために判定部13で判定された最後の硬貨Cの一時庫30への落下を検知した場合のみ上記の判定通路部8の障害発生時における作動を行うようにし、最後の硬貨Cの落下を検知しない場合は選別通路部18の障害発生時の場合と同様にして一時庫30に集積されている硬貨Cを返却箱34へ排出して係員に返却するようにしてもよく、最後の硬貨Cの落下を検知しない旨を図示しない表示部に表示して係員に報知するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施例では、障害の発生した部位とその上流の部位の稼動を停止させると共に、その下流の部位の現在の処理を継続させてその処理の終了後に稼動を停止するようにしたことによって、下流の部位に存在する硬貨を全て計数した後に障害が発生した部位のみを開放して復旧処置を行うことができ、硬貨取扱装置の障害発生時の復旧に要する時間を短縮して業務効率の向上を図ることができる。
更に、判定通路部と選別通路部を略直角に連結するようにしたことによって、硬貨取扱装置の小型化を図ることができる。
なお、図2に示す硬貨取扱装置1、図3に示す接続部19および図4に示す落下孔26近傍の構成は上記実施例1と同様である。また実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例の判定通路部8には、上記実施例1の搬送路12と同様にガイド板と搬送ベルトと所定の間隔で配置された通過検知センサとにより構成された導入搬送路40が設けられており、実施例1の接続部19と同様の接続部41により搬送路12と略直角に連結している。
また、本実施例の選別通路部18には、搬送路24の搬送ベルト23と選別ガイド板21との開閉を検知する開閉検知センサ42が設けられている。
なお、開閉検知センサ42は、反射により反射部位の存在の有無を検知する光学式センサであってもよく、プッシュスイッチ等の機械式センサであってもよい。また開閉検知センサ42の取付位置は、搬送ベルト23と選別ガイド板21との開閉を検知することができる位置であればどのような位置に設置してもよい。
本実施例の硬貨Cの入金処理および出金処理の作動は、上記実施例1の作動と同様であるのでその説明を省略する。この場合に、入金処理において繰出部3から繰出される硬貨Cは、判定通路部8の導入搬送路40へ繰出され、導入搬送路40および接続部41を経由して搬送路12に受け渡されて判定部13へ搬送される。
なお、繰出部3に障害が発生した場合の障害発生の検出は、判定通路部8の最も繰出部3に近い位置に配置されている通過検知センサ12a、つまり導入搬送路40に配置されている最上流の通過検知センサにより検出する。
本実施例において、繰出部3および判定通路部8に障害が発生した場合の復旧処置時に係員が誤って選別通路部18を開放してしまった場合は、以下のように作動する。
係員が硬貨Cを取り除く作業中に誤って選別通路部18を開放した場合は、開閉検知センサ42が選別通路部18の開放を検知し、この信号を受取った制御部38は、選別通路部18に残留している硬貨Cを誤って落下孔26へ落下させて一時庫30に集積されている硬貨Cに未計数の硬貨Cが混入している可能性があるので、制御部38は開閉検知センサ42の閉状態の検知後で係員の復旧処置の終了を検知した時に一時庫30を返却箱34の上方へ移動させ、一時庫30に集積されている硬貨Cを返却箱34へ排出して係員に返却する。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1の効果に加えて、選別通路部の搬送路に開閉検知センサを設け、開閉検知センサが搬送路の開閉を検知した時に一時庫に集積されている硬貨を返却箱へ排出するようにしたことによって、係員が誤って選別通路部を開放してしまった場合においても、未計数の硬貨の一時庫への混入の懸念を払拭することができる。
本実施例の硬貨Cの入金処理、出金処理の作動および入金処理時に繰出部3、判定通路部8、選別通路部18に障害が発生した場合の作動は上記実施例1の作動と同様であるのでその説明を省略する。
すなわち、制御部38は、上記実施例1の入金処理の作動と同様に判定部13の判定結果が正常硬貨の場合は、その判定結果を受取ってからの経過時間の計測を開始し、所定の時間の経過後に、該当する硬貨Cが該当する金種の落下孔26へは落下せずに他の落下孔26に落下し、その落下検知センサ28aから落下検知信号が伝えられたこと等により誤選別を検出する。
これにより、係員は返却された硬貨Cを入金ホッパ2へ再投入することにより入金処理を継続することができる。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1の効果に加えて、誤選別を検出した時に判定通路部や選別通路部に残留している硬貨を全て一時庫に集積した後に一時庫に集積されている硬貨を返却箱へ排出するようにしたことによって、誤選別の場合においても作業を中断することなく入金処理を継続することができ、入金処理業務の効率化を図ることができる。
2 入金ホッパ
3 繰出部
4 繰出モータ
5 回転円盤
6 外周ガイド
7 分離ゲート
8 判定通路部
9 ガイド板
10、22 搬送モータ
11、23 搬送ベルト
12、24 搬送路
12a 通過検知センサ
13 判定部
14 リジェクト通路
15 ソレノイド
16 ブレード
17 リジェクト庫
18 選別通路部
19、41 接続部
20 案内板
21 選別ガイド板
25 基準ガイド板
25a 基準面
26 落下孔
27 選別部
28 金種別通路
28a 落下検知センサ
30 一時庫
31 シャッタ
32 シュータ
33 金種別収納庫
34 返却箱
35 出金箱
36 回収カセット
40 導入搬送路
42 開閉検知センサ
Claims (2)
- 投入される硬貨を受入れ、これを繰出す繰出部と、
前記繰出された硬貨の真偽や金種を判定する判定部と、前記繰出部に連結する搬送路と、前記搬送路に所定の間隔で配置された硬貨の通過を検知する通過検知センサとを有する判定通路部と、
前記判定された硬貨の金種を選別するための複数の落下孔が設けられた選別ガイド板と、前記選別ガイド板に対向配置され、前記選別ガイド板との間に硬貨を挟持して搬送する搬送ベルトと、前記落下孔から落下する硬貨を検知する落下検知センサとを有する選別通路部と、
選別後の硬貨を集積する一時庫と、
硬貨を返却する返却箱と、
前記選別通路部の前記選別ガイド板と前記搬送ベルトとの開閉を検知する開閉検知センサとを備えた硬貨取扱装置において、
前記一時庫へ選別後の硬貨を集積する硬貨処理中に、前記通過検知センサによって、前記繰出部と判定通路部とのいずれかの部位に、硬貨を1枚毎に搬送できない障害の発生を検知した時は、前記通過検知センサにより前記障害の発生を検知した部位を含む上流側の部位の駆動を停止すると共に、前記障害が発生した部位の下流側の部位は現在の処理の終了後に駆動を停止し、その復旧処置の終了後に、前記障害が発生した部位から取り除かれた硬貨を前記繰出部へ受入れて、前記停止していた硬貨処理を再開し、
前記硬貨処理中に、前記通過検知センサと前記落下検知センサとによって、前記選別通路部における前記障害の発生を検知した時は、前記選別通路部を含む上流側の部位の駆動を停止し、前記選別通路部の障害の復旧処置中に、前記開閉検知センサが開状態の検知後に閉状態を検知したことによって、前記障害の復旧処置の終了を検知した後に、前記一時庫に集積されている全ての硬貨を前記返却箱に排出することを特徴とする硬貨取扱装置。 - 請求項1において、
前記繰出部と判定通路部とのいずれかの障害の復旧処置中に、前記開閉検知センサが開状態の検知後に閉状態を検知した時は、当該復旧処置の終了後に、前記一時庫に集積されている全ての硬貨を前記返却箱に排出することを特徴とする硬貨取扱装置。
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