JPH11259720A - 貨幣処理装置 - Google Patents

貨幣処理装置

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JPH11259720A
JPH11259720A JP10061722A JP6172298A JPH11259720A JP H11259720 A JPH11259720 A JP H11259720A JP 10061722 A JP10061722 A JP 10061722A JP 6172298 A JP6172298 A JP 6172298A JP H11259720 A JPH11259720 A JP H11259720A
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JP
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transport path
money
distance
currency
charge
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JP10061722A
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English (en)
Inventor
Koji Noda
浩司 野田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現金自動預出金機等に搭載される貨幣処理装
置では、金種判別を行うために搬送硬貨の搬送路幅方向
の影の長さをラインセンサ47で検出し、更にその検出
信号から硬貨の搬送路幅方向の位置を検出しその結果を
硬貨選別の制御等に利用している。しかし、ラインセン
サの搬送路に対する取り付け位置のばらつき等によって
正確に硬貨搬送位置を検出することは困難だった。 【解決手段】 鑑査系搬送路の検出有効幅を決める搬送
ガイド51からラインセンサ47の所定の画素位置まで
の距離を測定して測定結果を硬貨搬送位置の測定に必要
な基準距離データとしてE2 PROM100に記憶して
おき、硬貨の鑑査時にラインセンサによって検出された
硬貨の像の先頭画素の位置とラインセンサの前記所定画
素位置との差の距離を求め、求めた距離を前記基準距離
データから減算して検出有効幅内の硬貨搬送位置を求め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、銀行営
業店等の各種金融機関において現金の入出金取引を自動
的に行う現金自動預出金機等に搭載される貨幣処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】銀行営業店などの金融機関には、硬貨や
紙幣などの貨幣(現金)を取り扱う現金自動預出金機が
設置されている。この現金自動預出金機には、硬貨の入
出金処理を自動的に行う貨幣処理装置が組み込まれてい
る。
【0003】この貨幣処理装置は、入金時に投入硬貨の
真偽や金種の識別を行い、この識別結果に従って入金硬
貨をそれぞれ対応する金種別金庫に収納し、出金時は各
金種別金庫から必要な金種の硬貨を必要な枚数だけ取り
出し、その真偽や金種の識別を行った後、硬貨の払い出
しを行う。
【0004】この種の貨幣処理装置は、投入硬貨の特徴
を光学的および磁気的に識別するための鑑査センサを備
えている。この鑑査センサには、硬貨側面の凹凸形状、
例えばギザギザ模様(50円、100円)や刻印(50
0円)を光学的に検出する側面ギザセンサ、硬貨の外径
を光学的に検出する径センサ、および硬貨の材質を磁気
的に検出する材質センサ等が設けられている。
【0005】径センサは、搬送路の硬貨搬送方向に対し
て垂直に配置されたラインCCDにより硬貨の影を捕
え、捕えた影の搬送路幅方向の最大長をその硬貨の径寸
法として求めるとともに、搬送路幅方向の硬貨の搬送位
置を検出する。この硬貨搬送位置の検出結果は、例え
ば、側面ギザセンサにより得たギザ・刻印検出結果の確
からしさの確認や、鑑査センサの下流に配置された硬貨
選別部で、正しく硬貨の金種別選別作業を行うことがで
きるかどうかの判断等に供される。
【0006】この硬貨の搬送位置は、搬送路の幅方向の
両端部に対向して配設された搬送ガイド(一方の搬送ガ
イド)から硬貨までの距離により表される。そしてこの
搬送ガイド−硬貨間距離は、径センサ(ラインCCD)
の先頭画素から硬貨の影の先頭画素までの間の画素数か
ら、固定値すなわちラインCCDの先頭画素から搬送ガ
イドのガイド面までの画素数を減算することによって求
められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ライン
CCDの先頭画素から搬送ガイドのガイド面までの画素
数は、ラインCCDの取り付け位置精度の限界や、リー
ド端子位置に対する画素位置のばらつき等により必ずし
も一定ではない。例えば、CCDのリード端子が挿入さ
れる穴の位置には±0.15mm程度、リード端子位置
に対する画素位置には±0.3mm程度の誤差が見込ま
れ、最悪で±0.45mm程度の誤差が生じ得る。この
ように従来は、鑑査センサ内の搬送路を搬送される硬貨
の、搬送路幅方向の位置を高精度に検出することは困難
であった。
【0008】この発明は、以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、鑑査系搬送路を搬送され
る硬貨の搬送路幅方向の位置を高精度に検出することが
でき、鑑査系下流で行われる硬貨選別の安定性や、鑑査
結果の信頼性を高められるとともに、電荷結合素子の取
り付け位置異常の診断を自動的かつ正確に行うことので
きる貨幣処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の貨幣処理装置は、請求項1に記載される
ように、貨幣が搬送される搬送路と、前記搬送路の貨幣
搬送方向に対してほぼ垂直に配置され、前記搬送路を搬
送される貨幣の像を検出する電荷結合素子と、前記電荷
結合素子の有効検知幅内に配置され、前記搬送路の幅を
規制するガイド部材と、前記電荷結合素子の出力を基に
前記搬送路を搬送された貨幣の端面位置を検出する検出
手段と、予め検出された前記ガイド部材の位置が記憶さ
れた記憶手段と、前記検出手段により検出された貨幣の
端面位置と前記記憶手段に記憶された前記ガイド部材の
位置とに基づいて前記ガイド部材から前記貨幣までの距
離を求める距離算出手段とを具備することを特徴とす
る。
【0010】また、本発明の貨幣処理装置は、請求項2
に記載されるように、貨幣が搬送される搬送路と、前記
搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置され、前
記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結合素子
と、前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前記
搬送路の幅を規制するガイド部材と、前記電荷結合素子
の出力から前記搬送路を搬送された貨幣の端面位置を検
出する検出手段と、前記搬送路の有効検知幅の一端から
前記電荷結合素子の搬送路幅方向の所定の画素位置まで
の距離情報が予め記憶された記憶手段と、前記検出手段
により検出された貨幣の端面位置と前記電荷結合素子の
前記所定の画素位置との関係を求め、求めた位置関係と
前記記憶手段に記憶された距離情報に基づいて前記ガイ
ド部材から前記貨幣までの距離を求める距離算出手段と
を具備することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の貨幣処理装置は、請求項
3に記載されるように、貨幣が搬送される搬送路と、前
記搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置され、
前記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結合素
子と、前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前
記搬送路の幅を規制するガイド部材と、前記電荷結合素
子の出力から前記搬送路を搬送された貨幣の端面位置を
検出する検出手段と、前記搬送路の有効検知幅の一端か
ら前記電荷結合素子の搬送路幅方向の所定の画素位置ま
での距離情報が予め記憶された記憶手段と、前記検出手
段により検出された貨幣の端面位置と前記電荷結合素子
の前記所定の画素位置との差を求め、求めた差と前記記
憶手段に記憶された距離情報に基づいて前記ガイド部材
から前記貨幣までの距離を求める距離算出手段とを具備
することを特徴とする。
【0012】さらに、本発明の貨幣処理装置は、請求項
4に記載されるように、貨幣が搬送される搬送路と、前
記搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置され、
前記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結合素
子と、前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前
記搬送路の幅を規制するガイド部材と、前記電荷結合素
子の出力から前記搬送路を搬送された貨幣の端面位置を
検出する検出手段と、前記搬送路の有効検知幅の一端か
ら前記電荷結合素子の所定の画素位置までの距離を測定
する距離測定手段と、前記距離測定手段により測定され
た距離情報を記憶する記憶手段と、前記検出手段により
検出された貨幣の端面位置と前記電荷結合素子の前記所
定の画素位置との位置関係を求め、求めた位置関係と前
記記憶手段に記憶された距離情報に基づいて前記ガイド
部材から前記貨幣までの距離を求める距離算出手段とを
具備することを特徴とする。
【0013】さらに、本発明の貨幣処理装置は、請求項
5に記載されるように、貨幣が搬送される搬送路と、前
記搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置され、
前記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結合素
子と、前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前
記搬送路の幅を規制するガイド部材と、前記電荷結合素
子の出力から前記搬送路を搬送された貨幣の端面位置を
検出する検出手段と、前記搬送路の有効検知幅の一端か
ら前記電荷結合素子の所定の画素位置までの距離を測定
する距離測定手段と、前記距離測定手段により測定され
た距離情報を記憶する記憶手段と、前記検出手段により
検出された貨幣の端面位置と前記電荷結合素子の前記所
定の画素位置との差を求め、求めた差と前記記憶手段に
記憶された距離情報に基づいて前記ガイド部材から前記
貨幣までの距離を求める距離算出手段とを具備すること
を特徴とする。
【0014】本発明の貨幣処理装置によれば、搬送路の
有効検出幅の一端から電荷結合素子の搬送路幅方向の所
定の画素位置までの距離情報を基準に、搬送路上の検出
有効幅における貨幣の搬送位置を測定することによっ
て、より高精度に貨幣の搬送位置を測定することができ
る。
【0015】さらに、本発明の貨幣処理装置は、請求項
6に記載されるように、距離算出手段により算出された
ガイド部材から貨幣までの距離に基づいて貨幣搬送の診
断を行う手段をさらに有することを特徴とする。
【0016】この発明により、搬送路上の有効検出幅に
おける貨幣の正確な搬送位置に基づいて、貨幣搬送の異
常の有無をより高精度に判定することができ、例えば貨
幣搬送位置が異常である場合は、鑑査系の下流側にて行
われる貨幣の金種別選別処理のリトライを行うように制
御できるなど、信頼性の向上を図ることができる。
【0017】また、本発明の貨幣処理装置は、請求項7
に記載されるように、距離測定手段により測定された距
離情報に基づいて、電荷結合素子の取り付け位置異常の
有無を判断する手段をさらに有することを特徴とする。
【0018】この発明により、電荷結合素子の取り付け
位置異常を容易且つより正確に発見することが可能とな
る。
【0019】さらに、本発明の貨幣処理装置は、請求項
8に記載されるように、記憶手段が、前記距離情報に加
えて前記貨幣の鑑査を行うために用いられる鑑査基準情
報が記憶された着脱自在な不揮発性メモリであることを
特徴とする。
【0020】通常、搬送路を搬送される貨幣の径および
搬送位置を検出するための電荷結合素子を備えた鑑査装
置は、貨幣の鑑査を行うために用いられる鑑査基準情報
が記憶される不揮発性メモリとセットで保守(交換)さ
れるので、この不揮発性メモリに距離情報を記憶するよ
うにしたことによって、部品交換作業の工数増大を防止
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0022】図1は、現金自動預出金機(ATM)等に
搭載される循環式の硬貨処理装置の全体的な構成を示す
図である。
【0023】同図において、1は入出金口としての回転
可能な受皿で、入金時には装置外部から各種混合した硬
貨群がここに投入され、出金時には払い出す各金種の硬
貨が放出される。受皿1は、硬貨が投入されると回転す
ることにより硬貨を鉛直下方に配設された遠心円盤構造
の上部繰出部2に落下させる。上部繰出部2は、受皿1
から落下された硬貨を遠心力で分離するとともに、円盤
2aの出口に設けられた高さ規制ガイド(図示しない)
で規制して1枚ずつ硬貨を繰り出す。
【0024】上部繰出部2の円盤2aの出口の付近に
は、硬貨を搬送路4へ一枚ずつ繰り出すピックアップロ
ーラ3が配設されている。搬送路4は、離間配置された
一対のローラ4a、4b間にかけ渡されたエンドレス状
の搬送ベルト6を略水平な搬送面5に押し付けて走行さ
せる。搬送路4の片側には搬送面5に対して垂直な搬送
基準面(図示せず)が形成されている。
【0025】ピックアップローラ3は、上部繰出部2か
ら繰り出された硬貨を搬送基準面に押し付ける方向に送
り出すように僅かに傾斜して設けられている。搬送路4
に送り出された硬貨は、ピックアップローラ3と搬送路
4との回転速度比により、所定ピッチづつ離間されて1
枚ずつ搬送される。
【0026】上部繰出部2はピックアップローラ3より
硬貨の繰出能力を高く設定してあることによって、ピッ
クアップローラ3の手前には繰り出しを待つ硬貨の繋が
りが形成される。ここで後続の硬貨はピックアップロー
ラ3の回転速度で送られ、自身の径だけ進む時間内に先
に繰り出された硬貨は下流の搬送路4の搬送速度で搬送
される。
【0027】搬送路4は、上部繰出部2から繰り出され
る硬貨を、搬送面5と搬送べルト6との間に挟持しなが
ら搬送して、硬貨の特徴(真偽や種類など)を光字的お
よび磁気的に識別する鑑査センサ7へ送る。鑑査センサ
7を通過した硬貨は、再び搬送路4によって更に下流へ
と搬送されて選別部8へ送られる。
【0028】選別部8は、搬送路4によって搬送される
硬貨を鑑査センサ7の識別結果に基づき金種別(種類
別)に選別する。選別部8には複数の対向式ゲート9が
硬貨搬送方向に並べられている。これらの対向式ゲート
9は、鑑査センサ7による硬貨識別結果に基づいて個々
に開閉駆動されることで硬貨を金種別に選別する。選別
部8によって選別された硬貨は、その下方に配設された
金種別金庫(金種別集積部)10内に投入され、金種別
に整列されて集積される。
【0029】鑑査センサ7でリジェクト硬貨であること
が識別された硬貨或いはリトライ硬貨は、選別部8を通
過し、金種別金庫10の下流側に配設されたUターン搬
送路11を介して下流搬送路12に導かれ、この下流搬
送路12によって受皿1へと返却される。
【0030】また、鑑査センサ7の下流側には、金種別
金庫10が満杯のとき過剰硬貨を収納するためのオーバ
ーフローボックス13が配置されており、周知の対向式
ゲート14などによって硬貨がここへ投入される。オー
バーフローボックス13が満杯となった場合などには、
選別部8の下流に配設された金庫15に対向式ゲート1
6などにより過剰硬貨の回収が行われる。なお、装置外
部から硬貨を補充する場合にも、この金庫15に補充硬
貨が投入される。
【0031】金種別金庫10に所定数量の硬貨が収納さ
れていないとき、出金処理に備えて金庫15から金種別
金庫10への補充動作が行われる。すなわち、金庫15
の下部に設けられた往復ピッカなどで構成される硬貨投
出部(図示しない)により、金庫15から指定数量の硬
貨を取り出し、金種別金庫10の下方に配設された下部
繰出部17に投入する。下部繰出部17は、上記上部繰
出部2と同様の遠心円盤構造である。
【0032】下部繰出部17は、金庫15から投出され
た硬貨を1枚ずつ繰り出し、平べルトなどで構成された
挟込式の縦コンベア18へ送り、この縦コンベア18を
介して上部繰出部2へ硬貨を搬送する。上部繰出部2に
搬送された硬貨は、前述同様に1枚ずつ繰り出されて搬
送路4で搬送され、鑑査センサ7において真偽や種類の
識別が行われた後、選別部8により選別されて所定の金
種別金庫10に収納される。
【0033】以上は硬貨の入金処理系についての説明で
あるが、次に、硬貨の出金処理系について説明する。出
金処理とは、金種別金庫10から硬貨を取り出して受皿
1へ払い出すまでの処理である。
【0034】各金種別金庫10の下部には、各金種別金
庫10から指定数量の硬貨を取り出して下部繰出部17
に投出するための往復ピッカなどで構成される硬貨投出
部19が配設されている。下部繰出部17は各金種別金
庫10から投出された硬貨を1枚ずつ繰り出して縦コン
ベア18へ送る。硬貨はこの縦コンベア18を介して上
部繰出部2へ搬送される。上部繰出部2に搬送された硬
貨は、前述同様に1枚ずつ繰り出されて搬送路4で搬送
され、鑑査センサ7において種類や数量が確認された
後、出金指示枚数だけ最下流まで搬送され、Uターン搬
送路11を介して下流搬送路12に導かれ、この下流搬
送路12によって受皿1へ投出される。
【0035】なお、20は出金硬貨やリトライ硬貨など
を一時保留する一時保留部、21は異物を回収する異物
回収庫である。一時保留される硬貨は、対向式ゲート2
0aを選択的に開閉することにより一時保留部20へ案
内される。
【0036】図2は鑑査センサ7の外観を示す図であ
る。この鑑査センサ7は搬送面5および搬送ベルト6に
対して脱着可能である。この鑑査センサ7は、硬貨を搬
送する搬送面7aと、この搬送面7aに対して垂直かつ
硬貨搬送方向(図中矢印a方向)に沿って設けられたセ
ンサ基準面7bとを有する。搬送面7aの高さは搬送路
4の搬送面5と略同じであり、センサ基準面7bは搬送
路4の図示しない搬送基準面より僅かに外側、例えば搬
送基準面より約0.3mm奥まった位置に配置されてい
る。したがって、鑑査センサ7を通過する硬貨は、セン
サ基準面7bから水平方向に所定距離(約0.3mm)
離間された位置で搬送面7a上を搬送されることとな
る。
【0037】また、鑑査センサ7は、硬貨の搬送方向上
流側から、硬貨側面の凹凸形状、例えばギザギザ模様
(50円、100円)や刻印(500円)を光学的に検
出する側面ギザセンサ30、硬貨の外径を光学的に検出
する径センサ40、および硬貨の材質を磁気的に検出す
る透過磁束量検出型の材質センサ60を備えている。セ
ンサ基準面7bには、側面ギザセンサ30からの光を搬
送路上に通過可能な開口部31が設けられている。
【0038】図3および図4に示すように、側面ギザセ
ンサ30は、硬貨Cの側面に光を照射する発光素子(発
光ダイオードや半導体レーザ等)32、この発光素子3
2から発せられる光を硬貨Cの側面に集光する集光レン
ズ33、硬貨Cの側面で生じる反射光を取り込むための
集光レンズ34、この集光レンズ34を介して光を受け
る受光素子(例えばフォトダイオード)35、粉塵の侵
入を防止するために開口部31に覆われたガラスなどの
透明ガイド36を備えている。発光側の光軸および受光
側の光軸は、センサ基準面7bに対してそれぞれ約45
゜の角度をなしている。しかして、発光素子32から発
せられた光は、集光レンズ33によって、搬送面7a上
を搬送される硬貨Cの側面に集光され、この側面からの
反射光が集光レンズ34を介して受光素子35によって
受光される。
【0039】側面ギザセンサ30は、発した光の焦点が
センサ基準面7bより所定距離例えば0.3mm内側に
離れた位置で結ばれるように位置決めされている。すな
わち、側面ギザセンサ30の検出精度はセンサ基準面7
bからの正確な硬貨搬送位置に依存しており、センサ基
準面7bから0.3mm離れた位置で硬貨が搬送される
場合を最適とする。
【0040】図5は、側面ギザセンサ30によって検出
される信号(硬貨Cの側面からの反射光)を処理する処
理回路の構成を示す図である。硬貨Cの側面によって反
射されて受光素子35によって受光されたアナログ信号
は、増幅回路37によって増幅された後、直流成分がカ
ットされ、コンパレータ等によりディジタル信号に変換
される。このディジタル信号化された出力信号は、タイ
マー/カウンターコントローラ38に入力され、ここ
で、硬貨側面の凹凸数(例えば、凹凸幅毎の凹凸数)が
検出される。
【0041】なお、タイマー/カウンターコントローラ
38によりディジタル信号の凹凸幅を検出し、凹凸幅毎
に凹凸数を検出することにより、硬貨側面の凹凸形状を
更に詳細に検出できる。また、増幅回路37で増幅され
たアナログ信号の一部は、A/Dコンバータ39を介し
て後述する鑑査CPUに取り込まれ、ここで、側面ギザ
センサ30の出力信号のレベルが検出される。
【0042】図6に硬貨Cの側面にギザギザ模様のある
場合(50円硬貨や100円硬貨など)の側面ギザセン
サ30のアナログ信号出力およびディジタル信号出力の
例を示し、図7に硬貨Cの側面に刻印がある場合(50
0円硬貨)の側面ギザセンサ30のアナログ信号出力お
よびディジタル信号出力の例を示す。これら図6および
図7から明らかなように、側面ギザセンサ30から出力
されるディジタル信号の凹凸数や凹凸幅から硬貨Cの側
面形状を容易に検出でき、この凹凸数や凹凸幅を予め用
意した基準値と比較することにより、硬貨Cの種類を特
定できる。
【0043】次に、径センサ40の詳細について説明す
る。
【0044】図8に示すように、径センサ40は、例え
ばサファイアガラスなどの強固で透明な材質からなる搬
送面41と、搬送面41の上方に搬送面幅方向に沿って
配設されたLEDアレイ等の光源42と、光源42の光
を搬送面41に導く光学スリット44と、搬送面41の
下方側に配設された光学スリット45と、光学スリット
45を通った光を集光するセルフォックスレンズなどの
集光レンズ46と、集光レンズ46を通して光を受光す
るCCD(電荷結合素子)型のラインセンサ47を備え
ている。搬送面41の裏側と集光レンズ46との間に
は、搬送ベルト6をマスクするとともに、搬送ベルト6
の振れによる検知精度悪化を防止するためのガイド部材
49が設けられている。
【0045】また、搬送面41の搬送幅方向両端部に
は、搬送面41上の硬貨Cの搬送路幅方向の搬送可能域
を制限するとともに、径センサ40の搬送路幅方向の検
出有効幅を形成する搬送ガイド51,52が設けられて
いる。各搬送ガイド51,52のうち一方の搬送ガイド
51のガイド面51aは上述したセンサ基準面7bと同
一面となっている。
【0046】このような構成を有する径センサ40にお
いて、搬送面41上を硬貨Cが搬送されてくると、光源
42から発せられた光が硬貨Cによって遮られ、そのと
きに生じる硬貨の影による明暗信号がラインセンサ47
によって検出される。本実施形態の硬貨処理装置では、
この検出された硬貨の影から、その硬貨の外径ととも
に、その硬貨の搬送位置すなわち一方の搬送ガイド51
のガイド面51aから硬貨までの距離の検出を行ってい
る。これら硬貨の外径と搬送位置の測定方法については
後で詳述する。
【0047】材質センサ60は、図9に示すように、搬
送面41の幅方向に沿う一方側に開放部60aを有し、
さらに、搬送面41の下方において搬送路幅方向に延設
された幅広の1次コア61、この1次コア61に巻回さ
れた励磁用の1次コイル62、この1次コイル62に重
ね巻きされて1次コイル62からの電磁誘導を受ける第
1の2次コイル63、搬送面41の上方において搬送路
幅方向に沿って延設された幅広の2次コア64、この2
次コア64に巻回されて1次コイル62からの電磁誘導
を受ける第2の2次コイル65を備えている。1次コイ
ル62は、正弦波発振器66から発せられる正弦波信号
により励磁される。
【0048】第1および第2の2次コイル63、65か
らの出力は、それぞれ増幅回路67を介して所定レベル
に増幅された後、コンデンサなどからなる直流成分カッ
ト同路68により直流成分をカットされ、全波整流回路
69で全波整流され、LPF(ローパスフィルタ)70
を通して平滑化されて直流化され、第1の2次コイル整
流出力V21および第2の2次コイル整流出力V22として
演算回路71に供給される。
【0049】演算回路71では、これらの整流出力V21
およびV22に基づいて、下記の計算式に従って出力信号
Vout を演算する。ここで、AMP1、AMP2、およびAMP3は
定数である。
【0050】 Vout =AMP1*[AMP2*V21−AMP3*V22] そして、この出力信号Vout が増幅回路72を介してA
/Dコンバータ73に入力され、ここで定期的にディジ
タル信号に変換され、材質センサ60の出力信号として
出力される。そして、この出力信号の最大値(ピーク)
を検出することにより、材質センサ60を通過した硬貨
Cの材質が測定される。
【0051】なお、鑑査センサ7における側面ギザセン
サ30、径センサ40、および材質センサ60の配置順
序については、適宜に設定可能である。
【0052】図10は本実施形態の硬貨処理装置の制御
系の構成を示すブロック図である。同図に示すように、
この硬貨処理装置の制御系は、装置全体の動作を制御す
る上位・メカ制御系のCPU(以下、上位CPUと称す
る)80および鑑査センサ7を制御するCPU(以下、
鑑査CPUと称する)90を備えている。
【0053】上位CPU80および鑑査CPU90には
それぞれ、プログラムが記録されたROM81、91、
処理データなどを一時的に記憶するRAM82、92、
および相互の割り込み動作を制御するICU(割り込み
コントローラ)83、93が接続されている。上位CP
U80と鑑査CPU90との間の通信はデュアルポート
RAM85を介して行われる。
【0054】鑑査CPU90には、鑑査センサ7内の径
センサ40および側面ギザセンサ30によって検出され
たクロックおよび凹凸数をカウントするカウンタ95
と、材質センサ60からの出力信号をディジタル化する
A/Dコンバータ73が接続されている。鑑査センサ7
内の各センサ40、30、60は調整回路84によって
オフセット調整、ゲイン調整することが可能である。ま
た、鑑査CPU90には、パラレルI/O96を通じ
て、作業員用のキー入力部98および表示部97が接続
されている。さらに、鑑査CPU90には不揮発性メモ
リであるE2 PROM100が接続されている。このE
2 PROM100には、鑑査センサ7により基準媒体
(基準硬貨)の鑑査を実施することによって得られる鑑
査基準データ、さらには前述した硬貨搬送位置を測定す
るために必要なデータが記憶される。
【0055】このE2 PROM100に記録される鑑査
基準データは例えば以下のようにして得られる。
【0056】まず、基準媒体(基準硬貨)を各金種毎に
所定枚数ずつ例えば100枚ずつ用意する。この基準硬
貨とは、例えば、摩耗や汚れなどの特徴量の分布が市場
流通硬貨のそれと近似した硬貨群である。鑑査基準デー
タの設定はキー入力部98と表示部97を用いて行われ
る。
【0057】図11にこのキー入力部98と表示部97
の構成を示す。同図に示すように、キー入力部98は、
オン/オフの切換えが可能な8ビットからなるディップ
スイッチS1 と、円周に沿った4つの位置A,B,C,
Dで切換え可能な2つのロータリースイッチS2 、S3
と、プッシュスイッチS4 とを備えている。このキー入
力部98の近傍には、各スイッチによるスイッチング状
態を表示するための7セグのLEDを備えた表示部97
が設けられている。
【0058】以下に、鑑査基準データを得る動作につい
て図12を参照して説明する。
【0059】基準硬貨の鑑査を実施する前に、鑑査セン
サ7内の各センサ30、40、60のオフセット(無負
荷時の出力)調整および感度調整を行う(ステップ13
−1)。各センサの調整が完了した後、キー入力部98
のディップスイッチS1 のビット1をONにする(n=
1)(ステップ13−2)。これで、鑑査CPU90に
対して、いまから1円の基準硬貨を流すことが通知され
る。
【0060】次に、入出金口より受皿1内に100枚の
1円基準硬貨を投入し、上部繰出部2およびピックアッ
プローラ3等により1枚ずつ搬送路4に繰り出して鑑査
センサ7を通過させる(ステップ13−3)。100枚
すべての硬貨の鑑査が終了すると基準データを設定つま
り各センサ30、40、60で検出された硬貨の特徴量
の平均値と標準偏差を算出し(ステップ13−4)、算
出された基準データを診断して(ステップ13−5)、
異常が無ければ、E2 PROM100に1円基準硬貨の
鑑査基準データとして記録する(ステップ13−6)。
また、算出された平均値と標準偏差に問題がある場合は
エラー表示を行う(ステップ13−7)。このエラー表
示は例えば表示部97で行うことが可能である。1円基
準硬貨の鑑査基準データのE2 PROM100への記録
が完了したらディップスイッチS1 のビット1をOFF
にする。
【0061】この後、ディップスイッチS1 のビット2
をONにして5円の基準硬貨についても同じ手順を繰り
返し、以降ディップスイッチS1 のビット3以降のビッ
トを順番にONにすることによって、10円、50円、
100円、500円の基準硬貨についても同様に鑑査基
準データのE2 PROM100への記録を行う。以上に
より鑑査基準データの設定が完了となる(ステップ13
−8)。
【0062】鑑査CPU90は、例えば起動時に、鑑査
センサ7内のE2 PROM100から鑑査基準データを
読み込み、これに基づき判定テーブルの設定を次のよう
に行う。
【0063】鑑査基準データは、金種別に、100枚の
基準硬貨の特徴量の平均値と標準偏差からなる。そこ
で、例えば、 平均値±3×σ(ただし、σは標準偏差) の範囲を当該金種硬貨の正規分布とする内容の判定テー
ブルを設定する。この場合の正硬のリジェクト率は0.
3%となる。図13(A)に作成された材質検知用の判
定テーブルの例を、図13(B)に径検知用の判定テー
ブルの例を示す。次に、図14を参照して、径センサ4
0の検出信号を基に硬貨Cの外径を測定する方法につい
て説明する。
【0064】図14において、(a)はラインセンサ4
7の1スキャンに対応するCCD出力信号で、このCC
D出力信号(a)の論理レベルは硬貨Cの存在する領域
でHigh、それ以外の領域でLowとなる。(b)は
ラインセンサ47の1画素に対応した基準クロックであ
り、(c)は図16に示す搬送ガイド51、52間の検
出有効領域でHighとなる有効画素領域信号である。
(d)はCCD出力信号(a)、基準クロック(b)お
よび有効画素領域信号(c)の論理積をとることによっ
て得られた径検出有効クロックであり、この径検出有効
クロック(d)のクロック数の最大値が硬貨Cの外径の
測定結果となる。
【0065】硬貨Cの搬送位置は、搬送ガイド51のガ
イド面51aから硬貨Cの影の先端までの画素数である
から、ラインセンサ47の先頭画素から硬貨の影の開始
位置画素までの画素数X1より無効画素数X2、つまり
ラインセンサ47のスキャン先頭画素から搬送ガイド5
1のガイド面51aまでに存在する画素数X2を減算し
た値X3となる(図14(e))。
【0066】しかし、この値X3は、ラインセンサ47
の取り付け位置のばらつきやリード端子位置に対する画
素位置のばらつきを無視した場合のものである。したが
って、上記の方法では正確な硬貨搬送位置の測定は保証
されない。
【0067】そこで本実施形態では、次のようにして、
より正確な硬貨搬送位置の測定を実現している。
【0068】まず、硬貨搬送位置の測定に必要な基準距
離データの作成を行う。この測定用基準距離データの作
成は、例えば、図11に示した8ビットのディップスイ
ッチS1 のビット8をONにして基準距離データの作成
モードを指定することによって開始される。
【0069】測定用基準距離データの作成モードを起動
した後、図15、図16に示すように搬送ガイド51の
ガイド面51aに調整片101の一端面を合せてセット
し、この調整片101で、搬送ガイド51のガイド面5
1aから、ラインセンサ47の搬送ガイド51側の先頭
画素より数えてn番目の画素の位置までの光学スリット
45の領域を覆う。その際、図示されるような搬送ガイ
ド51,52間の距離(有効画素領域長)分の最大幅を
もつL字状の調整片101を用いることで、容易に、調
整片101の一端面を搬送ガイド51のガイド面51a
に密着して配置することができる。
【0070】図17に示すように、このような調整片1
01をセットしてラインセンサ47をスキャン駆動する
ことによって得られたCCD出力信号(a)、基準クロ
ック(b)および有効画素領域信号(c)の論理積をと
ると、(d)に示すような遮光領域長分の有効クロック
が得られる。この遮光領域長分の有効クロック(d)の
なかから、搬送ガイド51のガイド面51aの画素位置
とラインセンサ47の先頭画素より数えてn番目の画素
位置をそれぞれ検出し、これら画素位置間の距離データ
である有効クロック数(Cnt2)を求める。そしてこ
の距離データ(Cnt2)を、硬貨搬送位置の測定に必
要な測定用基準距離データとしてE2PROM100に
書き込んで登録する。
【0071】次に、この測定用基準距離データを用いて
硬貨搬送位置を測定する場合の動作を説明する。図18
に示すように、硬貨Cの搬送時に得られたCCD出力信
号(a)と基準クロック(b)と有効画素領域信号
(c)との論理積をとると、(d)に示すような径検出
有効クロックが得られる。ここで、E2 PROM100
に記憶された測定用基準距離データ(Cnt2)を基に
搬送ガイド51のガイド面51aの画素位置からライン
センサ47のn番目の画素位置までの領域でHighと
なる信号(e)を生成し、この信号(e)と径検出有効
クロック(d)との論理積をとると(f)に示すような
硬貨の影の先端画素からn番目の画素位置までの間の距
離データを示す有効クロック(Cnt1)が得られる。
しかして、この距離データ(Cnt1)をE2 PROM
100に記憶された測定用基準距離データ(Cnt2)
から減算することにより、搬送ガイド51のガイド面5
1aから硬貨Cまでの正確な距離を求めることができ
る。
【0072】鑑査CPU90は、以上のように測定した
硬貨搬送位置が所定の範囲内に収まっているか否かを判
定し、収まっていなければ硬貨搬送エラーと判断し、上
位CPU80を通じて例えば操作員にその旨を報知する
などして、その硬貨の搬送と鑑査のやり直しを要求す
る。例えば、側面ギザセンサ30により得られる検出信
号は搬送ガイド面51aと同一面にあるセンサ基準面7
bから硬貨までの距離によって変動するので、測定され
た硬貨搬送位置が予定されている位置から大きく外れて
搬送されてきた場合は、その硬貨の搬送と鑑査をやり直
すようにすることで、側面ギザセンサ30の検出信号に
基づく鑑査結果に対しての信頼性を高めることができ
る。
【0073】さらに、鑑査CPU90は、調整片101
を用いた測定用基準距離データ(Cnt2)の測定の際
に、測定した距離データが予め決められた範囲に収まっ
ているかどうかを判断し、収まっていない場合はライン
センサ47の取り付け位置のずれが許容値を越えている
と判断し、上位CPU80を通じて例えば操作員にその
旨を報知する。ラインセンサ47の取り付け位置の大き
なずれは、ラインセンサ47の検出不能域を生み出す要
因となるので、測定用基準距離データの測定段階でこの
ような不具合を検知することによって信頼性の向上を図
ることができる。 また、硬貨搬送位置の測定結果は、
側面ギザセンサ30による検出結果の信頼性向上に寄与
されるのみならず、鑑査センサ7の下流に配設された硬
貨選別部8での金種別硬貨選別作業の安定化にも寄与す
る。
【0074】図19に硬貨の選別部8の構成の要部を示
す。同図に示すように、選別部8は、金種別に硬貨を金
種別金庫に落し込むための対向式ゲート9を硬貨の搬送
方向に並べて構成されている。個々の対向式ゲート9の
上流側端部の上方および下方には硬貨の通過を検出する
ための発光側と受光側の通過センサ105,106が対
向して配置されている。
【0075】ある対向ゲート9(9b)の上流側端部の
通過センサ105,106で硬貨Cの通過が検出される
と、その対向ゲート9の1つ下流側の対向ゲート9(9
c)が所定のタイミングで開き、その硬貨Cは開いた対
向ゲート9(9c)より金種別金庫内に落される。した
がって、硬貨Cの搬送路幅方向における搬送位置が正規
の位置から大きくずれている場合、通過センサ105,
106による硬貨Cの先端の検出タイミングもずれ、こ
れに伴って対向ゲート9の開口タイミングもずれること
によって、硬貨Cの落し込み失敗等の不具合が生じる危
険がある。
【0076】本実施形態の貨幣処理装置においては、硬
貨のより正確な搬送位置を測定し、その測定結果を上位
CPU80に通知することによって、上位CPU80で
は、例えば、通過センサ105,106による硬貨検出
時に対しての対向ゲート9の開閉タイミングに適切な補
正を加えたり、選別処理のリトライを行うなど、硬貨選
別の不具合を防止するよう制御を行うことができる。
【0077】以上は硬貨を鑑査するセンサを有する硬貨
処理装置に本発明を適用したものについて説明したが、
紙幣を鑑査するセンサを有する硬貨処理装置にも本発明
は同様に適用することが可能である。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、鑑
査系搬送路を搬送される硬貨の搬送路幅方向の位置を高
精度に検出することができる。これにより、例えば鑑査
系下流での硬貨選別の制御や鑑査結果の信頼性の診断に
有効な情報を与えることができるとともに、電荷結合素
子の取り付け位置の異常診断を正確に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る硬貨処理装置の全体
的な構成を示す図である。
【図2】図1の硬貨処理装置の鑑査センサを示す斜視図
である。
【図3】図2の鑑査センサに組み込まれた側面ギザセン
サを示す断面図である。
【図4】図3の側面ギザセンサの構成を示す透視平面図
である。
【図5】図4の側面ギザセンサからの出力信号を処理す
る処理回路を示す図である。
【図6】側面にギザギザ模様のある硬貨(50円硬貨や
100円硬貨)を搬送したときに側面ギザセンサにより
検出されたディジタル信号波形の一例をそのときのアナ
ログ波形とともに示したグラフである。
【図7】側面に刻印のある硬貨(500円硬貨)を搬送
したときに側面ギザセンサにより検出されたディジタル
信号波形の一例をそのときのアナログ波形とともに示し
たグラフである。
【図8】図2の鑑査センサに組み込まれた径センサの構
成を示す断面図である。
【図9】図2の鑑査センサに組み込まれた材質センサを
その信号処理回路とともに示した図である。
【図10】図1の硬貨処理装置の制御系の構成を示すブ
ロック図である。
【図11】図1の硬貨処理装置の作業員による入力操作
のなされるキー入力部を示す概略図である。
【図12】鑑査基準データを作成する処理の手順を示す
フローチャーである。
【図13】材質検知用の判定テーブルおよび径検知用の
判定テーブルの例を示す図である。
【図14】経センサの検出信号をもとに硬貨の外径を測
定する方法について説明するための図である。
【図15】硬貨搬送位置の測定用基準距離データを作成
するための鑑査センサへの調整片のセット方法を示す斜
視図である。
【図16】同じく硬貨搬送位置の測定用基準距離データ
を作成するための鑑査センサへの調整片のセット方法を
示す平面図である。
【図17】硬貨搬送位置の測定用基準距離データを作成
する方法を説明するための図である。
【図18】測定用基準距離データを用いて硬貨搬送位置
を測定する方法を説明するための図である。
【図19】硬貨選別部の要部を示す図である。
【符号の説明】
7……鑑査センサ 30……ギザセンサ 40……径センサ 41……搬送面 42……光源 44、45……光学スリット 46……集光レンズ 47……ラインセンサ 51、52……搬送ガイド 80……上位CPU 90……鑑査CPU 100……E2 PROM 101……調整片

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貨幣が搬送される搬送路と、 前記搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置さ
    れ、前記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結
    合素子と、 前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前記搬送
    路の幅を規制するガイド部材と、 前記電荷結合素子の出力を基に前記搬送路を搬送された
    貨幣の端面位置を検出する検出手段と、 予め検出された前記ガイド部材の位置が記憶された記憶
    手段と、 前記検出手段により検出された貨幣の端面位置と前記記
    憶手段に記憶された前記ガイド部材の位置とに基づいて
    前記ガイド部材から前記貨幣までの距離を求める距離算
    出手段とを具備することを特徴とする貨幣処理装置。
  2. 【請求項2】 貨幣が搬送される搬送路と、 前記搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置さ
    れ、前記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結
    合素子と、 前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前記搬送
    路の幅を規制するガイド部材と、 前記電荷結合素子の出力から前記搬送路を搬送された貨
    幣の端面位置を検出する検出手段と、 前記搬送路の有効検知幅の一端から前記電荷結合素子の
    搬送路幅方向の所定の画素位置までの距離情報が予め記
    憶された記憶手段と、 前記検出手段により検出された貨幣の端面位置と前記電
    荷結合素子の前記所定の画素位置との関係を求め、求め
    た位置関係と前記記憶手段に記憶された距離情報に基づ
    いて前記ガイド部材から前記貨幣までの距離を求める距
    離算出手段とを具備することを特徴とする貨幣処理装
    置。
  3. 【請求項3】 貨幣が搬送される搬送路と、 前記搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置さ
    れ、前記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結
    合素子と、 前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前記搬送
    路の幅を規制するガイド部材と、 前記電荷結合素子の出力から前記搬送路を搬送された貨
    幣の端面位置を検出する検出手段と、 前記搬送路の有効検知幅の一端から前記電荷結合素子の
    搬送路幅方向の所定の画素位置までの距離情報が予め記
    憶された記憶手段と、 前記検出手段により検出された貨幣の端面位置と前記電
    荷結合素子の前記所定の画素位置との差を求め、求めた
    差と前記記憶手段に記憶された距離情報に基づいて前記
    ガイド部材から前記貨幣までの距離を求める距離算出手
    段とを具備することを特徴とする貨幣処理装置。
  4. 【請求項4】 貨幣が搬送される搬送路と、 前記搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置さ
    れ、前記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結
    合素子と、 前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前記搬送
    路の幅を規制するガイド部材と、 前記電荷結合素子の出力から前記搬送路を搬送された貨
    幣の端面位置を検出する検出手段と、 前記搬送路の有効検知幅の一端から前記電荷結合素子の
    所定の画素位置までの距離を測定する距離測定手段と、 前記距離測定手段により測定された距離情報を記憶する
    記憶手段と、 前記検出手段により検出された貨幣の端面位置と前記電
    荷結合素子の前記所定の画素位置との位置関係を求め、
    求めた位置関係と前記記憶手段に記憶された距離情報に
    基づいて前記ガイド部材から前記貨幣までの距離を求め
    る距離算出手段とを具備することを特徴とする貨幣処理
    装置。
  5. 【請求項5】 貨幣が搬送される搬送路と、 前記搬送路の貨幣搬送方向に対してほぼ垂直に配置さ
    れ、前記搬送路を搬送される貨幣の像を検出する電荷結
    合素子と、 前記電荷結合素子の有効検知幅内に配置され、前記搬送
    路の幅を規制するガイド部材と、 前記電荷結合素子の出力から前記搬送路を搬送された貨
    幣の端面位置を検出する検出手段と、 前記搬送路の有効検知幅の一端から前記電荷結合素子の
    所定の画素位置までの距離を測定する距離測定手段と、 前記距離測定手段により測定された距離情報を記憶する
    記憶手段と、 前記検出手段により検出された貨幣の端面位置と前記電
    荷結合素子の前記所定の画素位置との差を求め、求めた
    差と前記記憶手段に記憶された距離情報に基づいて前記
    ガイド部材から前記貨幣までの距離を求める距離算出手
    段とを具備することを特徴とする貨幣処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5記載のいずれかの貨幣処
    理装置において、 前記距離算出手段により算出された前記ガイド部材から
    前記貨幣までの距離に基づいて貨幣搬送の診断を行う手
    段をさらに有することを特徴とする貨幣処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項4または5記載の貨幣処理装置に
    おいて、 前記距離測定手段により測定された距離情報に基づい
    て、前記電荷結合素子の取り付け位置異常の有無を判断
    する手段をさらに有することを特徴とする貨幣処理装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至5記載のいずれかの貨幣処
    理装置において、 前記記憶手段が、前記距離情報に加えて前記貨幣の鑑査
    を行うために用いられる鑑査基準情報が記憶された着脱
    自在な不揮発性メモリであることを特徴とする貨幣処理
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002342814A (ja) * 2001-05-22 2002-11-29 Takasago Electric Ind Co Ltd メダル通過検出装置およびその装置が用いられたスロットマシン
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