JP2941021B2

JP2941021B2 - 画像形成装置

Info

Publication number: JP2941021B2
Application number: JP2236653A
Authority: JP
Inventors: 和久須藤; 一成山田; 聡高野; 尚石島
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1990-09-06
Filing date: 1990-09-06
Publication date: 1999-08-25
Anticipated expiration: 2014-08-25
Also published as: JPH04116570A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は画像形成装置に係り、例えば、複写機に適用
される画像形成装置に関する。

〔従来の技術〕

近時、画像形成装置である複写機の分野においては、
画質の向上と動作速度の高速化が高度に要求されてい
る。

従来のこの種の画像形成装置としては、例えば特開昭
60−132863号公報に記載されたものがある。このもの
は、給紙カセットに収納された転写紙を所定の転写位置
に搬送して像担持体の現像像を転写して画像を形成する
ものである。また、このものは、定着器の下流側に第１
フラッパを設けて、合成複写時および両面複写時にはこ
の第１フラッパにより１回転済みの転写紙を中間トレイ
に給紙する。次いで、両面複写の場合、再度中間トレイ
から給紙される転写紙第２フラッパにより表裏を反転さ
せて転写位置に搬送する。また、合成複写の場合、再度
中間トレイから給紙される転写紙を第２フラッパの切り
換えにより、スイッチバック搬送手段に給紙して、この
スイッチバック搬送手段により転写紙の紙面方向を１回
目の搬送時と同じにして２回目の搬送ができるように
し、画像乱れの低減を図っている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかながら、このような従来の画像形成装置にあって
は、下述のような理由により、画像形成動作終了後、次
ぎの画像形成動作の開始を指令してから動作開始までに
長時間を要するといった問題があった。

すなわち、従来の画像形成装置にあっては、中間トレ
イやスイッチバック搬送手段が設けられているが、画像
形成動作の開始を指令してから動作開始までに、転写紙
を中間トレイやスイッチバック搬送手段に待機させてお
くといった機能が設けられていない。このため、画像形
成動作を開始するとき、画像形成動作の開始を指令して
から初めて給紙カセットから転写紙の給紙が開始され、
画像形成動作の開始指令から転写位置で転写紙に現像像
が転写されるまでに長時間を要し、上述のような不具合
が発生する。

〔発明の目的〕

そこで、本発明は、未転写転写紙を給紙手段から転写
直前の位置まで予め給紙した状態で待機させておくこと
ができ、転写ズレがなく、未転写紙への画像記録に対し
て待時間を短縮することができるとともに、このときに
予め給紙した状態で待機させておいた転写紙と異なる転
写紙が選択されたとき該転写紙に画像が形成されるのを
防止することを目的としている。

〔発明の構成〕

本発明に係る画像記録装置は、上記目的を達成するた
め、像担持体と、第１の転写紙および第１の転写紙と異
なる大きさの第２の転写紙を載置した転写紙載置台にそ
れぞれ対応して設けられ、対応する転写紙載置台の転写
紙を給紙する給紙手段と、給紙手段から給紙される転写
紙を所定位置から像担持体に搬送するとともに該転写紙
の搬送タイミングを制御するタイミング制御手段と、給
紙手段とタイミング制御手段の間に設けられ、転写紙を
搬送する第１の搬送路および第１の搬送路からタイミン
グ制御手段に向かって延在する第２の搬送路から成る転
写紙搬送路と、該転写紙搬送路の所定箇所に設けられ、
給紙手段から第１の搬送路に搬送した転写紙を該第１の
搬送路における搬送方向に対して紙面の向きを同一方向
に保ちながら第２の搬送路に逆方向に搬送するように正
逆回転するローラおよび転写紙を挟んで該ローラに対向
するとともにローラが当接離隔可能な当接部材から成る
スイッチバック手段と、転写紙搬送路上に設けられ転写
紙の搬送方向先端部を把持するように作動する転写紙グ
リップ手段と、第１の転写紙がタイミング制御手段に向
かって第２の搬送路上を搬送するとき所定のタイミング
で転写紙グリップ手段を作動させる第１の制御手段と、
給紙手段から第２の転写紙が給紙されたことに連動して
ローラを当接部材から離間させるとともに、給紙手段に
よって第２の転写紙に加わる駆動力が解除されるのに伴
ってローラを第２の転写紙を介して当接部材に当接され
る第２の制御手段と、を備えたことを特徴とするもので
あり、また、前記第１の制御手段が、第２の転写紙の画像成
形動作中に前記転写紙グリップ手段を作動し続け、転写
紙グリップ手段が、第１の制御手段によって作動される
とき転写紙搬送路の一部を構成するようにしてもよく、さらに、前記ローラと該ローラに当接する第２の転写
紙の間の摩擦係数μｒとし、当接部材と該当接部材に当
接する第１の転写紙の間の摩擦係数をμｆとし、第１お
よび第２の転写紙の間の摩擦係数をμｐとしたとき、μ
ｒ＞μｆ＞μｐ、となるようにしてもよい。

以下、本発明を図面に基づいて説明する。

第１〜14図は本発明に係る画像形成装置の一実施例を
示す図である。

まず、構成を説明する。

第１図において、１は画像形成装置である複写機の本
体であり、複写機本体１は、その上部に設けられた原稿
載置台２と、内部から排出される複写（記録）済みの転
写紙を載置する排紙トレー３と、コピースタートボタン
4a、テンキー4b、カセット選択キーおよび設定枚数やジ
ャム発生を表示する表示部4cを有する操作表示ユニット
４と、前面側に開閉可能に取り付けられた手差しトレー
５と、図示しないトナーカートリッジおよび排トナータ
ンクを装着するための装着部６と、転写紙補給時等に支
点部7a、7bを支点に開閉されるドアユニット７とを具備
している。なお、手差しトレー５は通常の閉じた状態で
蓋となる一方、図中手前側に開いた状態でほぼ水平な手
差し給紙用のトレーとなり、外部から手差しされる転写
紙を案内する（詳細は後述する）。

第２図（ａ）（ｂ）において、８は記録部であり、記
録部８には、自動給紙部9A、9B、9Cの何れかから搬送路
10を通して転写紙Ｐが自動給紙されるようになってい
る。自動給紙部9A〜9Cは、それぞれ符号Ａ、Ｂ、Ｃを省
略して説明するが、未転写の第１の転写紙Ｐおよび第１
の転写紙と異なる大きさの未転写の第２の転写紙Ｐを紙
面をほぼ上下に向けて載置する複数の給紙カセット11
と、これら給紙カセット11上に載置された複数の転写紙
Ｐのうち最上の転写紙Ｐをピックアップするよう給紙カ
セット11に装着されたピックアップコロ12と、ピックア
ップコロ12によりピックアップされた転写紙Ｐを搬送路
10に供給するようドアユニット７に収装された複数の給
紙ローラ13とを有している。ピックアップコロ12および
給紙ローラ13が複数の給紙カセット11に対応して設けら
れ、対応する給紙カセットの転写紙を給紙する給紙手段
を構成する。

また、記録部８は、公知の構成であるので詳細は説明
しないが、像担持体である感光体ドラム14、帯電チャー
ジャ15、露光光学系16および現像ユニット17からなる像
形成手段18と、自動給紙部9A〜9Cにより給紙された未転
写の転写紙Ｐに像形成手段18の現像像を転写する転写チ
ャージャ19と、自動給紙部9A〜9Cから給紙される転写紙
Ｐを所定位置から転写チャージャ19へ搬送するととも
に、この転写紙Ｐの搬送タイミングを制御するレジスト
ローラ21と（タイミング制御手段）、転写チャージャ19
により現像像を転写された転写紙Ｐを加熱して像を定着
させるとともに常時排紙方向に回転する定着ローラ22
と、転写チャージャ19から定着ローラ22に転写紙Ｐを搬
送する搬送ベルト23等から構成されている。ここで像形
成手段18は、帯電チャージャ15により帯電した感光体ド
ラム14を、光源および複数のミラーを含む第１、第２ス
キャナ24、25等からなる露光光学系16により画情報を含
む原稿反射光で露光し、感光体ドラム14上に潜像を形成
した後、該潜像を現像ユニット17により現像して感光体
ドラム14上に顕像（現像像）を形成する。また、レジス
トローラ21は、転写紙Ｐの搬送タイミングを制御するた
め、感光体ドラム14の回転に同期して間欠的に回転する
ようになっている。

第３図に示すように、自動給紙部9A〜9Cとレジストロ
ーラ21の間の搬送経路71（転写紙搬送路）は、前記搬送
路10（第１の搬送路）およびスイッチバック搬送路30
（第２の搬送路）から構成されており、搬送路10は中継
ローラ29により転写紙Ｐをスイッチバック搬送路30に導
くための通路となっている。そして、このスイッチバッ
ク搬送路30には、スイッチバック機構31が設けられてい
る。スイッチバック機構31は、具体的には、可撓性の素
材（例えば、マイラ）によって形成され、両搬送路10、
30の接続部分のガイドプレート32に搬送路10からスイッ
チバック搬送路30への転写紙Ｐの搬送のみを許容するよ
うな姿勢で片持ち支持された逆流防止部材33と、転写紙
Ｐが通過する際の逆流防止部材33の他端の変位を検知す
るよう設置され、スイッチバック搬送路30に転写紙Ｐを
搬入されることを検知する中継センサ34と、スイッチバ
ック搬送路30に設けられて転写紙Ｐの搬送状態を検知す
るスイッチバックセンサ35と、発泡ポリウレタンゴム等
から形成され、スイッチバック搬送路30のほぼ中央部に
配置されたフリクションパッド36と、例えばノーソレッ
クス系のゴムから形成され、スイッチバック搬送路30を
挟んでフリクションパッド36（当接部材）と上下に対向
する位置で正逆回転する正逆接離ローラ37（ローラ）
と、正逆接離ローラ37をフリクションパッド36に接近、
離隔させ、両者間で転写紙Ｐを挟持、解放させることが
できる接離ソレノイド機構38（第４図参照）と、後述す
る第１の制御手段により作動される図示しないソレノイ
ド等とともに転写紙グリップ手段を構成し、このソレノ
イド等により駆動されて揺動し、正逆接離ローラ37の近
傍において正逆接離ローラ37からレジストローラ21側に
送り出された転写紙Ｐの搬送方向先端部をガイドプレー
ト32との間で所定のタイミングでクランプすることがで
きるクランパ39（転写紙グリップ手段）とを具備してい
る。このクランパ39は第３図で実線で示す位置にあると
きに転写紙Ｐを把持し、このときに搬送経路71の一部を
構成するようになっている。また、スイッチバック機構
31は、自動給紙部9A〜9Cから搬送路10を通して矢印D₁方
向（第１の搬送方向）に給紙された転写紙Ｐを、正逆接
離ローラ37の正転（図中、時計方向回転）によりスイッ
チバック搬送路30内に搬入する一方、正逆接離ローラ37
の逆転によりD₁方向に対して紙面の向きを保ちながら後
退する方向D₂方向（第２の搬送方向）に向けてレジスト
ローラ21に供給する（以下、これを単にスイッチバック
ともいう）スイッチバック手段を構成しており、スイッ
チバック機構31の転写紙排出位置とレジストローラ21の
転写紙搬送開始位置との水平レベルをほぼ同一にするこ
とにより、レジストローラ21の停止時にこのレジストロ
ーラ21に保持された転写紙Ｐがほぼ水平になるようにし
ている。なお、接離ソレノイド機構38は、後述する制御
手段とともに第２の制御手段を構成し、第４図に示すよ
うに、プランジャ41aを軸方向に移動させるソレノイド4
1と、ソレノイド41に応動して支点部42aを中心に回動す
る回動部材42と、回動部材42に取り付けられ、正逆接離
ローラ37を回転自在に支持する支持部材43と、複写機本
体１のフレーム1aと回動部材42の間に張設されたスプリ
ング44とからなる。また、第５図に示すように、正逆接
離ローラ37に搬送されるべき転写紙Ｐの摩擦係数を
μ_ｒ、転写紙Ｐ同士の摩擦係数をμ_ｐ、クランプ39にク
ランパされた転写紙Ｐとフリクションパッド36の摩擦係
数をμ_ｆとするとき、μ_ｒ＞μ_ｆ＞μ_ｐとなるようにフ
リクションパッド36および正逆接離ローラ37の材質を選
定し、クランパ39により転写紙Ｐがクランプされた状態
で他の転写紙Ｐをスイッチバックできるようにしてい
る。本実施例においては、0.4＜μ_ｐ＜0.7、μ_ｒ＞1.
6、1.0＜μ_ｆ＜1.2である。

再び、第２図において、定着ローラ22の下流側には、
分離爪51、排紙センサ52および排紙切換え爪53が設けら
れており、分離爪51は定着ローラ22に近接させた爪先端
で定着ローラ22から転写紙Ｐを剥すようになっている。
排紙センサ52は定着ローラ22の出口側で転写紙Ｐの有無
および通過を検知し、前記コントローラに排紙情報を送
る。排紙切り換え爪53は、定着ローラ22から排紙トレー
３への片面排紙通路54と定着ローラ22から下降して再度
搬送路10に合流する両面再給紙通路55とのうち一方を閉
塞するとともに他方を開放し、両通路54、55を切り替え
るようになっている。また、両面再給紙通路55はその一
部が手差しトレー５によって形成されており、第２図に
仮想線で示すように、手差しトレー５が同図の矢印Ｂ方
向にひらいたときに、両面再給紙通路55の下部が手差し
給紙通路となる。具体的には、第２、６図に示すよう
に、両面再給紙通路55は手差しトレー５とこれに対向す
るガイド部材56によって形成されており、手差しトレー
５は通常は閉状態で搬送用の部材として機能し、開状態
となる手差し時にのみ手差しトレーとして機能する。両
面再給紙通路55の下部にはスポンジコロ等の寄せコロ5
7、一対のジョガーフェンス58A、58B、先端ストッパ5
7、呼出コロ60、ピックアップコロ61およびトレーセン
サ62が設置されており、定着ローラ22から両面再給紙通
路55内に入った転写紙Ｐは再給紙方向に常時回転する寄
せコロ57と、ジョガーフェンス58A、58Bおよび先端スト
ッパ59とによって定位置にスタックされ、呼出コロ60お
よびピックアップコロ61によって再度搬送、呼出コロ60
およびピックアップコロ61によって再度搬送路10に給紙
される。トレーセンサ62は、両面コピー時は先端ストッ
パ59前にスタックされた転写紙Ｐの有無および紙幅を検
知し、片面コピー時には手差しトレー５に転写紙Ｐが挿
入されたことを検知する。また、両面再給紙通路55の上
部側には開閉センサ63が設けられており、開閉センサ63
は手差しトレー５の開閉を検知する。そして、手差しト
レー５は、開閉センサ63の検知信号に基づき、図示しな
いトレイロックによってコピー動作中の閉状態において
開かないようロックされる。

ここで、第７図に本装置の作動を制御する制御部を示
す。第７図において、81はマイクロコンピュータからな
るCPUであり、CPU81は前述の操作表示ユニット４、前述
の各種のフォトセンサやスイッチ等のセンサ類、DC電源
82、ランプやヒータを駆動するACドライバー83、前述の
各種のローラ等の駆動を制御するモータコントローラ8
4、前述の各種ソレノイドやソレノイド等のアクチュエ
ータ類、ROM85、不揮発性のRAM86に接続されている。CP
U81は上述の接続間の信号の授受により、後述するよう
に本装置の作動を制御する。また、CPU81は、ROM85に格
納された第８〜10図のフローチャートに従うプログラム
を適宜実行することにより、DC電源82の電源ONにより、
複数のピックアップコロ12等からなる給紙手段のうちの
ひとつを選択して作動させるとともにレジストローラ21
およびスイッチバック機構31の作動を制御するものであ
り、制御手段を構成する。操作表示ユニット４のコピー
スタートボタン4aは、操作者の操作により画像形成動作
を開始させる指令信号を入力してCPU81に出力するもの
である。

また、CPU81は、第１の制御手段を構成し、レジスト
ローラ21の前に待機していた第１の転写紙Ｐと異なるサ
イズの第２の転写紙Ｐが選択された場合、操作表示ユニ
ット４の入力キーからの信号に基づいてソレノイド41に
信号を出力し、正逆接離ローラ37を回転させてレジスト
ローラ21前に待機していた転写紙Ｐをレジストローラ21
から離し、進行方向後端がスイッチバックセンサ35によ
り検知されると、このセンサ35からの信号に基づいてク
ランパ39を作動する。また、このとき、CPU81は、第２
の転写紙Ｐを給紙するべくピックアップコロ12に信号を
出力して休止カセット11上に積載された第２の転写紙Ｐ
を中継ローラ29まで搬送し、第２の転写紙Ｐの先端が中
継センサ34により検知されると、この中継センサ34の出
力信号に基づいて接離ソレノイド機構38を作動し、正逆
接離ローラ37をフリクションパッド36から離間させてこ
の転写紙Ｐの挿入に備える。この後、第２の転写紙Ｐが
正逆接離ローラ37のニップ内に進入すると、正逆接離ロ
ーラ37をフリクションパッド36に当接させるように制御
する第２の制御手段をも構成している。

さらに、表示ユニット４の表示部4cは、RAM86に記憶
されたピックアップコロ12等に対応する給紙カセット11
の転写紙のサイズを表示する機能を有するものである。

次に、第８〜10図のフローチャートおよび第11〜14図
に従って作用を説明する。なお、第８〜10図中S1〜S38
はフローチャートの各ステップを示す。

まず、給紙カセット11Aに第１の転写紙Ｐが載置さ
れ、給紙カセット11Bに第２の転写紙Ｐが載置されてい
るものとする。

第８図のS1で、メインスイッチの操作によりDC電源82
がONされると、S2で、レジスト部に転写紙Ｐが待機して
いるか否かを判別し、待機していない場合にはS2に進ん
で、S1に１をセットする。このとき、例えば、本装置で
一番大量に使用されている第１の転写紙Ｐを選択する。
次いで、S4に進んでレジスト部搬送モードを実行する。

レジスト部搬送モードにおいては、S3で、S1にセット
された１に対応する例えば、自動給紙部9Aの給紙ソレノ
イド、給紙クラッチおよび駆動モータを作動させ、自動
給紙部9Aによる第１の転写紙の給紙を開始させる（第11
図（ａ））。次いで、移動中の第１の転写紙Ｐが中継セ
ンサ34により検知されると、正逆接離ローラ37をフリク
ションパッド36から離隔させる（第11図（ｂ））。次い
で、転写紙Ｐがスイッチバックセンサ35により検知され
ると、所定時間経過後に正逆接離ローラ37をフリクショ
ンパッド36に当接させ、正逆接離ローラ37を正転させる
（第11図（ｃ））。次いで、転写紙Ｐの後端が中間セン
サ34により検知されると、正逆接離ローラ37を反転させ
る。（第11図（ｄ））。次いで、正逆接離ローラ37の駆
動モータを停止させ、操作表示ユニット４の表示部4c
に、給紙カセット11Aに載置されている転写紙Ｐの紙サ
イズを表示し、待機モードを終了する（第11図
（ｅ））。なお、S1においてメインスイッチON時に既に
第１の転写紙Ｐがレジストローラ21に待機しているとき
は、メインスイッチON後、直ぐにS5に進む。S5におい
て、給紙カセット11等の選択キーが作動されたか否かを
表示部4cのカセットキー選択スイッチの信号に基づいて
判別し、作動されていたと判断してときにはS6に進んで
レジストレジストローラ21前に待機していた転写紙Ｐの
サイズS1とカセット選択キーによって選択された転写紙
ＰのサイズS2と合致しているか否かを判別する。合致し
ている場合にはレジストレジストローラ21前に待機して
いた転写紙Ｐと選択した転写紙Ｐが一致していたものと
判断してS7に進み、一方、合致していない場合にはS8に
進んでクランプモード（CM）のフラグを立ててS7に進
む。次いで、S7でコピースタートキーがONされていた場
合にはS9に進み、フラグが立っているか否かを判別し、
立っていない場合にはS10に進む。

一方、フラグが立っている場合にはS11に進み第９図
に示すクランプ作動モードを実行する。以下、この作動
モードを第13図（ａ）〜（ｈ）を参照して説明する。

クランプおよびスイッチバックすなわち、フラグが立っている場合には、レジストロ
ーラ21の前に待機していた転写紙Ｐと異なるサイズの第
２の転写紙Ｐ（給紙カセット11B上の第２の転写紙Ｐ）
が選択されたものと判断されるため、この場合、まず、
S21で駆動モータを作動させることによりレジストロー
ラ21を逆転させるとともに、正逆接離ローラ37を正転さ
せ、レジストローラ21前に待機していた第１の転写紙Ｐ
をレジストローラ21から離隔させる（第13図（ａ））。
次いで、S22で第１の転写紙Ｐの進行方向後端がスイッ
チバックセンサ35にり検知されたか否かを判別し、検知
された場合にはS23でタイマT₃のカウンタをスタートさ
せ、S24でT₃がT₃＝t₃になるとS25に進む。但し、T₃はス
イッチバックセンサ35から分離ローラ37のニップ間の距
離をl₃、線速をｖとしたときにt₃＝l₃/vとなるように設
定されている。

S25では、クランパ39を解除するとともに正逆接離ロ
ーラ37を第13図（ｂ）に示すように逆転させてS26に進
み、タイマT₄のカウンタをスタートさせ、S27でT₄がT₄
＝t₄になるとS28に進む。但し、T₄はスイッチバックセ
ンサ35からクランバ39の作動軸間をl₄、線速をｖとした
ときにt₄＝l₄/vとなるように設定されている。S28でク
ランパ39を作動するとともに正逆接離ローラ37の作動を
停止する。このため、第１の転写Ｐはクランパ39に把持
される。

次いで、給紙ローラ13Bは給紙カセット11B上に積載さ
れた第２の転写紙Ｐの最上位紙を中継ローラ29まで搬送
する。次いで、最上位紙第２の転写紙Ｐの先端が中継セ
ンサ34により検知されると、正逆接離ローラ37がフリク
ションパッド36から離れ（第13図（ｄ））、この第２の
転写紙Ｐの挿入に備える。第２の転写紙Ｐが正逆接離ロ
ーラ37のニップ内に進入すると、正逆接離ローラ37はフ
リクションパッド36に当接して第13図（ｅ）に示すよう
に回転し、第２の転写紙Ｐの後端が逆流防止部材33を通
過すると、正逆接離ローラ37が逆転され、第２の転写紙
Ｐがスイッチバックされる。第２の転写紙Ｐは中継ロー
ラ29により搬送され続け、その先端がクランパ39により
保持された第１の転写紙Ｐと正逆接離ローラ37との間に
入り込む。また、給紙ローラ13Bは所定時間後に二枚目
の転写紙Ｐを搬送し始める。ここで、第１の転写紙Ｐが
クランパ39にクランプされた状態でこの第２の転写紙Ｐ
上を第１の転写紙Ｐがスイッチバックできるのは、前述
したようにそれぞれの間で摩擦係数の関係がμ_ｒ＞μ_ｆ
＞μ_ｐとなっているからである。また、第２の転写紙Ｐ
に画像を形成する動作を行っている間はクランパ39は第
１の転写紙Ｐを把持し続けている。

第８図において、S10において後述するコピー動作の
終了後にS12に進みフラグ１が立っているか否かを判別
し、立っていると判断したときにはS13に進んで第10図
に示すクランプ解除モードを実行した後S14に進んでフ
ラグを解除する。

クランプ解除、レジスト前待機第10図において、S31でクランパ39を解除するととも
に駆動モータを作動させて正逆接離ローラ37を正転させ
る（第14図（ａ））。このため、第１の転写紙Ｐがクラ
ンパ39で保持されるのが解除される。次いで、S32で第
１の転写紙Ｐの後端がスイッチバックセンサ35によって
検知されたか否かを判別し、検知された場合にはS33で
タイマT₃のカウンタをスタートさせ、S34でT₃がT₃＝t₃
になるとS35に進む。S35ではクランパ39を作動して下方
に回動させるとともに、正逆接離ローラ37を反時計方向
に逆転させた（第14図（ｂ））後、S36に進んでタイマT
₂のカウンタをスタートさせ、S37でT₂がT₂＝t₂になると
S38に進む。但し、T₂は正逆接離ローラ37のニップとレ
ジストローラ21のニップとの間をl₂、線速をｖとしたと
きにt₂＝l₂/vとなるように設定されている。S38では駆
動モータの作動を停止するため、転写紙Ｐがレジストロ
ーラ21のニップに到達して停止する。また、このときに
レジストローラ21の前で待機している第２の転写紙Ｐの
サイズを走行する。

次に第８図のS10で実行される各種の制御を説明す
る。

スイッチバック（但し、クランプモード実行時を除く）まず、操作表示ユニット４のコピースタートボタン4a
がONされると、第12図（ａ）、（ｂ）に示すように、コ
ピースタートにより、給紙カセット11A上に載置された
第１の転写紙Ｐが給紙ローラ13Aによって中継ローラ29
まで搬送される。また、レジストローラ21に保持されて
待機していた第１の転写紙Ｐが、レジストローラ21の回
転により感光体ドラム14側へ所定のタイミングで搬送さ
れ、転写終了後は定着ローラ22に送られる。次いで、最
上位転写紙Ｐが正逆接離ローラ37のニップ内に進入する
と、正逆接離ローラ37がフリクションパッド36に当接し
て第12図（ｃ）に示すように回転する。第１の転写紙Ｐ
の後端が逆流防止部材33を通過すると、正逆接離ローラ
37が第12図（ｄ）に示すように逆転され第１の転写紙Ｐ
がスイッチバックされる。なお、給紙ローラ13Aは所定
時間後に二枚目の第１の転写紙Ｐを給紙し始める。次い
で、二枚目の第１の転写紙Ｐが中継センサ34により検知
されると、正逆接離ローラ37がフリクションパッド36か
ら離れ、この二枚目の第１の転写紙Ｐは中継ローラ29に
より搬送され続けてその先端がフリクションパッド36と
最上位転写紙Ｐの間に入り込む。次いで、最上位転写紙
Ｐの後端がレジストローラ21の回転に伴って正逆接離ロ
ーラ37のニップから抜け出ると、正逆接離ローラ37がフ
リクションパッド36に当接して第12図（ｆ）に示すよう
に回転し、二枚目の第１の転写紙Ｐのスイッチバック動
作を開始する。

排紙、両面スタックおよび再給紙一方、定着ローラ22による記録画像の定着後、排紙さ
れた転写紙Ｐは排紙切換え爪53を両面再給紙通路55がわ
に切り換えることによって両面再給紙通路55に搬入さ
れ、寄せコロ57によりその先端が先端ストッパ59に突き
当たるまで搬送され、スタックされる。なお、両面コピ
ーモードでなければ、転写紙Ｐは排紙トレー３に排紙さ
れる。ここで、ジョガーフェンス58A、58Bは、転写紙Ｐ
が複数毎スタックされる場合一枚ずつスタックされる動
作に連動して転写紙Ｐのサイドを備え、再給紙方向に対
して横方向のレジストを合わせる。両面コピーモードが
スタートすると、まず、先端ストッパ58が倒れ、片面側
のコピーが終了して再給紙位置にスタックされた転写紙
Ｐが呼出コロ60によりピックアップコロ61に送り込ま
れ、一枚ずつ分離されてスイッチバック搬送路30に搬送
される。そして、搬送された転写紙Ｐは、スイッチバッ
ク機構31よりはじめて反転し、裏面コピー可能な状態と
なる。裏面コピーが完了したら転写紙Ｐは、排紙トレー
３側に切り換えられた排紙切換え爪53により排紙トレー
３に排紙され、一連の複写動作が終了する。なお、本実
施例においては、両面スタックする転写紙Ｐのサイズを
A6（ハガキ）からA4Y（Ｙは横送り）、LT（レターサイ
ズ）−Ｙ（ただし、長さは216mm以下）の小サイズとし
てそれ以上の長さの転写紙（例えばB4、A4−Ｔ、A3等）
は、一枚だけの両面コピーとするのがよい。

手差し給紙手差しトレー５を水平に開口すると、開閉センサ63に
よりこれが検知されて手差しモードとなり、排紙切換え
爪53が排紙トレー３側に切り換えられ、同時に両面モー
ドの選択が不可となる。そして、寄せコロ57が上へ、ジ
ョガーフェンス58A、58Bが両サイドへと後退し、手差し
された複数枚の転写紙Ｐは先端ストッパ59に先端が突き
当たった位置でスタックされる。このとき、トレーセン
サ62により転写紙Ｐの有無と紙幅が検地され、次いで、
ジョガーフェンス58A、58Bが転写紙Ｐのサイズ位置まで
復帰し、転写紙Ｐのサイドを揃える。なお、ジョガーフ
ェンス58A、58Bを手動で操作するようにしてもよい。ス
タックされた転写紙Ｐは、給紙開始と同時に先端ストッ
パ59が前方に倒れることによって、呼出コロ60によりピ
ックアップコロ61に送られ、分離されて中継ローラ29へ
送られ、スイッチバック搬送路30に搬送される。

このように本実施例においては、メインスイッチON後
において、操作表示ユニット４のコピースタートボタン
4aがONされる前に、前回の画像形成動作に用いられた転
写紙Ｐをレジストローラ21まで搬送して待機させている
ので、コピースタートボタン4aがONされてから直ぐに画
像形成動作を開始することができ、画像形成動作終了
後、次ぎのコピースタートボタン4aのONから画像形成動
作開始までの時間を短縮することができる。さらに、レ
ジストローラ21の前に待機して板第１の転写紙Ｐと異な
る第２の転写紙Ｐがカセット選択キーによって選択され
たときにクランパ39によって第１の転写紙Ｐを把持し状
態で第２の転写紙Ｐをレジストローラ21によって搬送す
るようにしているので、レジストローラ21の前に待機さ
せておいた第１の転写紙Ｐと異なる第２の転写紙Ｐが選
択されたときに該転写紙Ｐと異なる転写紙に画像が形成
されるのを防止することができる。

また、第２の転写紙Ｐの画像成形動作中にクランパ39
を作動して第１の転写紙Ｐを把持し続け、このときにク
ランパ39が、転写紙搬送路71の一部を構成するようにし
ているので、第２の転写紙Ｐを確実に搬送することがで
きる上に新たに転写紙Ｐの搬送路を設ける必要がなく、
装置を小型化することができる。

さらに、正逆正逆接離ローラ37と該ローラ37に当接す
る第２の転写紙Ｐの間の摩擦係数μｒとし、フリクショ
ンパッド36と該パッド36に当接する第１の転写紙Ｐの摩
擦係数をμｆとし、第１および第２の転写紙の間の摩擦
係数をμｐとしたとき、μｒ＞μｆ＞μｐ、となるよう
にしたので、第１の転写紙Ｐがクランパ39にクランプさ
れた状態で、この第２の転写紙Ｐ上で第１の転写紙Ｐを
スイッチバックさせることができる。

〔効果〕

本発明によれば、転写紙搬送路上に設けられ転写紙の
搬送方向先端部を把持するように作動する転写紙グリッ
プ手段を設けているので、レジストローラの前に待機さ
せておいた転写紙と異なる転写紙が選択されたときに該
転写紙と異なる転写紙に画像が形成されるのを防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１〜14図は本発明に係る画像形成装置の一実施例を示
す図であり、第１図はその外観斜視図、第２図（ａ）
（ｂ）はその断面図、第３図はその要部拡大図、第４図
はその搬送ローラを上下動させるソレノイド機構の構成
図、第５図はそのスイッチバック機構を説明するための
要部拡大図、第６図はその手差しトレー部の斜視図、第
７図はその制御部のブロック図、第８〜10図はその転写
紙をクランプするプログラムのフローチャート、第11〜
14図はそれぞれその作用説明図である。 10……搬送路（第１の搬送路）、 11A、11B、11C……給紙カセット（転写紙載置台）、 12A、12B、12C……ピックアップコロ、 13A、13B、13C……給紙ローラ、 14……感光体ドラム（像担持体）、 21……レジストローラ（タイミング制御手段）、 30……スイッチバック搬送路（第２の搬送路）、 31……スイッチバック機構（搬送方向逆転手段）、 36……フリクションパッド（当接部材）、 37……正逆正逆接離ローラ（ローラ）、 38……接離ソレノイド機構（第２の制御手段）、 39……クランパ（転写紙グリップ手段）、 71……搬送経路（転写紙搬送路）、 81……CPU（第１および第２の制御手段）。

フロントページの続き (72)発明者石島尚東京都大田区中馬込１丁目３番６号株式会社リコー内 (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B65H 29/58 G03G 15/00

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】像担持体と、第１の転写紙および第１の転
写紙と異なる大きさの第２の転写紙を載置した転写紙載
置台にそれぞれ対応して設けられ、対応する転写紙載置
台の転写紙を給紙する給紙手段と、給紙手段から給紙さ
れる転写紙を所定位置から像担持体に搬送するとともに
該転写紙の搬送タイミングを制御するタイミング制御手
段と、給紙手段とタイミング制御手段の間に設けられ、
転写紙を搬送する第１の搬送路および第１の搬送路から
タイミング制御手段に向かって延在する第２の搬送路か
ら成る転写紙搬送路と、該転写紙搬送路の所定箇所に設
けられ、給紙手段から第１の搬送路に搬送した転写紙を
該第１の搬送路における搬送方向に対して紙面の向きを
同一方向に保ちながら第２の搬送路に逆方向に搬送する
ように正逆回転するローラおよび転写紙を挟んで該ロー
ラに対向するとともにローラが当接離隔可能な当接部材
から成るスイッチバック手段と、転写紙搬送路上に設け
られ転写紙の搬送方向先端部を把持するように作動する
転写紙グリップ手段と、第１の転写紙がタイミング制御
手段に向かって第２の搬送路上を搬送するとき所定のタ
イミングで転写紙グリップ手段を作動させる第１の制御
手段と、給紙手段から第２の転写紙が給紙されたことに
連動してローラを当接部材から離間させるとともに、給
紙手段によって第２の転写紙に加わる駆動力が解除され
るのに伴ってローラを第２の転写紙を介して当接部材に
当接させる第２の制御手段と、を備えたことを特徴とす
る画像形成装置。
【請求項２】前記第１の制御手段が、第２の転写紙の画
像成形動作中に前記転写紙グリップ手段を作動し続け、
転写紙グリップ手段が、第１の制御手段によって作動さ
れるとき転写紙搬送路の一部を構成するようにしたこと
を特徴とする請求項第１記載の画像形成装置。
【請求項３】前記ローラと該ローラに当接する第２の転
写紙の間の摩擦係数μｒとし、当接部材と該当接部材に
当接する第１の転写紙の間の摩擦係数をμｆとし、第１
および第２の転写紙の間の摩擦係数をμｐとしたとき、 μｒ＞μｆ＞μｐ、となるようにしたことを特徴とする請求項第１または第
２記載の画像形成装置。