JP2821003B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2821003B2
JP2821003B2 JP2116178A JP11617890A JP2821003B2 JP 2821003 B2 JP2821003 B2 JP 2821003B2 JP 2116178 A JP2116178 A JP 2116178A JP 11617890 A JP11617890 A JP 11617890A JP 2821003 B2 JP2821003 B2 JP 2821003B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、画像形成装置、詳しくは該装置における転
写紙の搬送経路に関する。
〔従来の技術〕
一般に、複写機等の画像形成装置においては、その転
写機能の多用化に伴い、単に転写紙の片面転写に止まら
ず、両面転写あるいは合成転写等が必要とされ、このた
め転写紙の搬送経路には上述の各種転写形態に対応して
種々の工夫が施されている。
従来のこの種の画像形成装置としては、例えば特開昭
62−51518号公報に記載のものがあり、これを第11図に
示す。第11図において、本従来例における画像形成装置
1の片面転写の場合には、転写紙供給部2の転写紙3が
給紙ローラ4により搬送され、さらにレジストローラ5
により給紙タイミングを制御された後、転写部6に給紙
される。そして、転写部6において、画像が転写された
転写紙3は定着部7において該画像が定着された後、排
出トレイ8に排出される。一方、両面転写の場合には、
定着部7から排出された片面転写済の転写紙3が、両面
転写用経路9側に切り換えられた第1切換部材10に案内
されて両面転写用経路9内を搬送され、さらに第2切換
部材11および排出ローラ12により中間トレイ13上に集積
される。なお、この際、両面転写用経路9内を搬送され
る転写紙3は表裏が反転され、中間トレイ13上に集積さ
れたときには、未転写の裏面を上方として両面転写を待
機した状態にある。次いで、第2切換部材11がレジスト
ローラ5側に切り換えられ、中間トレイ13上の転写紙3
は再給紙ローラ14により搬送されてレジストローラ5を
経由した後、転写部6および定着部7に順次に給紙さ
れ、片面転写の場合と同様にして両面転写済の転写紙3
が排出トレイ8に排出される。なおこのとき、第1切換
部材10が排出トレイ8側に切り換えられていることは勿
論である。
そして、中間トレイ13は基端部13aを中心として開閉
可能であり、第11図中実線で示すように、中間トレイ13
が開放された第1の位置にあるときには、中間トレイ13
は上述のように、両面転写時における片面転写済の転写
紙3を集積して転写部6に再給紙する機能を有し、さら
に手差しによる転写紙3の給紙用としての機能も兼ね備
えている。また、手差しによらない自動給紙に基づく片
面転写の場合には、中間トレイ13に転写紙3を集積する
必要がないため、中間トレイ13は閉じられて図中仮想線
で示す第2の位置にあり、不必要な突出部を画像形成装
置1に収納して画像形成装置1の小型化が図られてい
る。なお、第11図中、符号15は感光体ドラムであり、感
光体ドラム15は図中矢印で示す時計方向に回転しながら
スキャナ光学系16により原稿台17に載置された原稿18の
静電潜像が形成される。次いで、現像ユニット19により
現像された感光体ドラム15上の画像が、前述のように給
紙された転写紙3に転写チャージャ20を介して転写され
た後、搬送ベルト21により定着部7に搬送される。そし
て、上述の各機器、ユニットが前述の転写部6の主要構
成要素を構成していることは言うまでもない。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来の画像形成装置にあっ
ては、転写紙3の両面転写の場合に、中間トレイ13が開
放されて第1の位置にあり、中間トレイ13が装置本体か
ら突出状態にあるため、使用時における装置自体の省ス
ペース化が図れないという不具合があった。
〔発明の目的〕
本発明は、上述のような従来技術の課題を背景として
なされたものであり、両面転写時に両面転写トレイを装
置本体に収納して、装置自体の省スペース化を図ること
のできる画像形成装置を提供することを目的としてい
る。
〔発明の構成〕
本発明は、上記目的達成のため、像担持体と、像担持
体上に潜像を形成するとともに該潜像を現像して現像像
を形成する像形成手段と、転写紙を載置し、該転写紙を
搬送する搬送経路を有するとともに転写紙を手差し可能
な転写紙載置手段と、転写紙載置手段に載置された転写
紙を像担持体に給紙する給紙手段と、像担持体に給紙さ
れた転写紙に像担持体の現像像を転写する転写手段と、
転写された転写紙を搬送する搬送経路を有するとともに
転写紙の表裏を反転させる反転手段と、を備えた画像形
成装置において、前記転写紙載置手段の搬送経路が反転
手段の搬送経路の一部を構成するようにしたことを特徴
とするものである。
以下、本発明の実施例に基づいて具体的に説明する。
第1図〜第10図は本発明に係る画像形成装置の一実施例
を示す図である。
まず、構成を説明する。第1図において、符号31は画
像形成装置としての複写機本体であり、複写機本体31
は、その上部に設けられた原稿載置台32と、内部から排
出される転写済みの転写紙を載置する排紙トレー33と、
コピースタートボタン34a、テンキー34bおよび設定枚数
やジャム発生を表示する表示部34c等を有する操作パネ
ル34と、複写機本体31の前面側に開閉可能に取り付けら
れた手差しトレー35と、図示しないトナーカートリッジ
および排トナータンクを装着するための装着部26と、転
写紙補給時等に支点部37a、37bを中心として開閉される
ドアユニット37とを具備している。なお、手差しトレー
35は通常の閉じた状態では複写機本体31のカバーとな
り、図中手前側に開いた状態ではほぼ水平な手差し給紙
用のトレーとなり、外部から手差しされる転写紙を案内
する(詳細は後述する)。
第2図(a)、(b)においては、符号38は記録部で
あり、記録部38には、自動給紙部39A、39B、39Cのうち
いずれかから搬送路40を通して転写紙Pが自動給紙され
るようになっている。自動給紙部39A〜39Cは、それぞれ
符号A、B、Cを省略して説明するが、未転写の転写紙
Pを紙面をほぼ上下に向けて載置する給紙カセット41
と、給紙カセット41上に載置された複数の転写紙Pのう
ち最上位の転写紙Pをピックアップするよう給紙カセッ
ト41に装着されたピックアップローラ42と、ピックアッ
プローラ42によりピックアップされた転写紙Pを搬送路
40に供給するように第1図に示すドアユニット37に収装
された給紙ローラ43とを有している。なお、給紙ローラ
43A〜43Cは上述のように、第1図に示すドアユニット37
に収装されており、このため第1図において、ドアユニ
ット37が支点部37a、37bを中心として手前側に開放され
ると、給紙カセット41A〜41Cがピックアップローラ42A
〜42Cとともに第2図(a)、(b)中央印A方向に引
き出し可能であり、転写紙Pの補給、あるいは交換が容
易にできるようになっている。
一方、前述の記録部38は、公知の構成であるので詳細
な説明は省略するが、像担持体としての感光体ドラム4
4、帯電チャージャ45、露光光学系46および現像系47か
らなる像形成ユニット48と、自動給紙部39A〜39Cにより
給紙された未転写の転写紙Pに像形成ユニット48により
感光体ドラム44に形成された現像像を転写する転写チャ
ージャ49と、自動給紙部39A〜39Cから給紙される転写紙
Pを所定位置から転写チャージャ49へ搬送するととも
に、この転写紙Pの搬送タイミングを制御するレジスト
ローラ対50と、転写チャージャ49により現像像が転写さ
れた転写紙Pを加熱して該現像像を定着させ、常時排紙
方向に回転して定着された転写紙Pを排出する定着ロー
ラ51と、転写チャージャ49から定着ローラ51に転写紙P
を搬送する搬送ベルト52等から構成されている。ここ
で、上述の記録部38の構成要素のうち像形成ユニット48
は、帯電チャージャ45により帯電した感光体ドラム44
を、光源および複数のミラーを含む第1、第2スキャナ
53、54等からなる露光光学系46により画情報を含む原稿
反射光で露光し、感光体ドラム44上に潜像を形成した
後、該潜像を現像系47により現像して感光体ドラム44上
に顕像(現像像)を形成する。また、レジストローラ対
50は、感光体ドラム44上の顕像と同期して転写紙Pを送
り出すために間欠回転するようになっている。なお、レ
ジストローラ対50の直前に、転写紙Pの紙幅方向中央で
常時搬入方向に回転する搬入ローラを設け、転写紙Pの
スキューを防止するようにすることが好ましい。そし
て、上述の像形成ユニット48は像担持体としての感光体
ドラム44上に潜像を形成するとともに該潜像を現像して
現像像を形成する像形成手段を構成し、また転写チャー
ジャ49は像担持体としての感光体ドラム44に給紙された
転写紙Pに感光体ドラム44の現像像を転写する転写手段
を構成している。なお、複写機本体31は上部の記録部38
と下部の自動給紙部39が分割可能であり、第2図(b)
は複写機本体31の上部を回動して記録部38を開放した状
態を示している。
ここで、第3図は、第2図(a)におけるIII部の要
部拡大図であり、第3図に基づいてスイッチバック搬送
ユニット61の構成を説明する。すなわち、第2図(a)
に示す自動給紙部39A〜39Cとレジストローラ対50の間の
搬送経路は、第3図において、前述の搬送路40およびス
イッチバック搬送路62から構成されており、搬送路40は
中継ローラ63により搬送される転写紙Pをスイッチバッ
ク搬送路62へ導くための通路となっており、スイッチバ
ック搬送路62に、上述のスイッチバック搬送ユニット61
が設けられている。そして、スイッチバック搬送ユニッ
ト61は、具体的には、弾性体(例えば、マイラ)によっ
て形成され、両搬送路40、62の接続部分のガイドプレー
ト64に搬送路40からスイッチバック搬送路62への転写紙
Pの搬送のみを許容するような状態で片持ち支持された
逆流防止部材65と、転写紙Pが逆流防止部材65を通過す
る際の転写紙Pの先後端を検出するよう設置され、スイ
ッチバック搬送路62に転写紙Pが搬入されることを検出
する中継センサ66と、スイッチバック搬送路62に設けら
れて転写紙Pの有無を検出するスイッチバックセンサ67
と、発泡ポリウレタンゴム等から形成され、スイッチバ
ック搬送路62のほぼ中央部に配置されたフリクションパ
ッド68と、例えばノーソレックス系のゴムから形成さ
れ、スイッチバック搬送路62を挟んでフリクションパッ
ド68と上下に対向する位置で正逆回転して転写紙Pの搬
送方向を切り換える接離ローラ69と、接離ローラ69をフ
リクションパッド68に当接、離隔させ、フリクションパ
ッド68上の転写紙Pを搬送、停止させる、第4図に示す
接離ソレノイド機構70と、図示しないソレノイド等によ
り駆動されて揺動し、接離ローラ69の近傍において接離
ローラ69からレジストローラ対50側に送り出された転写
紙Pの先端をガイドプレート64との間でクランプするこ
とができるクランパ71とを具備している。このように構
成されたスイッチバック搬送ユニット61は、第2図に示
す自動給紙部39A〜39Cから搬送路40を通して矢印D1で示
す第1の搬送方向に給紙された転写紙Pを、接離ローラ
69の正転(図中、時計方向回転)によりスイッチバック
搬送路62内に搬入する一方、接離ローラ69の逆転により
D1方向に対して紙面の向きを保ちながら該転写紙Pを逆
方向の矢印D2で示す第2の搬送方向に向けてスイッチバ
ック搬送路62から排出し、レジストローラ対50に供給す
る。なお、以下スイッチバック搬送ユニット61における
転写紙Pの搬送方向の逆転を単にスイッチバックとい
う。また、前述のように接離ローラ69を上下動させてフ
リクションパッド68上の転写紙Pを搬送、停止させる接
離ソレノイド機構70は、第4図に示すように、プランジ
ャ72aを軸方向に移動させるソレノイド72、接離ローラ6
9を軸支するブラケット73、図中下端に該ブラケット73
を支持し、下端部が支軸74を介して複写機本体31のフレ
ーム31aに回動自在に支持され、さらに上端がプランジ
ャ72aの突出端に連結されたアーム部材75およびアーム
部材75の上端部と上述のフレーム31aの間に介装された
スプリング76からなっている。そして、ソレノイド72が
OFFの状態では、プランジャ72aが軸方向にフリーである
ため、スプリング76の付勢力によってアーム部材75が支
軸74を中心として図中時計方向に回動し、接離ローラ69
を上方向に移動させてフリクションパッド68から離隔さ
せる。一方、ソレノイド72がONとなると、プランジャ72
aがソレノイド72により駆動されて図中左方向に移動
し、アーム部材75が支軸74を中心として図中反時計方向
に回動し、同時に接離ローラ69を下方向に移動させてフ
リクションパッド68に当接するようになっている。さら
に、接離ローラ69は図示しないステッピングモータ等に
よって正逆回転するようになっており、このステッピン
グモータや中継ローラ63の駆動手段およびソレノイド72
等は、図示しないコントローラにより記録部38および自
動給紙部39A〜39Cの各作動部と共に複写機本体31内の各
種センサの検出信号に基づいて適宜駆動制御される。ま
たさらに、スイッチバック搬送ユニット61の一構成要素
である前述の逆流防止部材65は、転送紙Pの搬入の際に
は、第3図中上方向に湾曲して転写紙Pを搬送路40から
スイッチバック搬送路62に導入し、転写紙Pのスイッチ
バック搬送路62への搬入が終了すると、その弾性力によ
り当初の位置に復帰して転写紙Pの逆流を防止し、転写
紙Pのスイッチバック時における紙折れ、ジャムを防止
する機能を有している。
一方、第2図において、定着ローラ51の下流側には、
分離爪81、排紙センサ82および排紙切換え爪83が設けら
れており、分離爪81は定着ローラ51に近接させた爪先端
で定着ローラ51から転写紙Pをはがし、分離する機能を
有する。排紙センサ82は定着ローラ51の出口側で転写紙
Pの通過および転写紙Pの有無を検出し、前述のコント
ローラに排紙情報を出力する。一方、排紙切換え爪83は
図示しないソレノイド等により駆動されて、転写紙Pの
片面転写の場合には、図中仮想線で示す位置に切り換え
られ、定着ローラ51から排出される転写紙Pを片面排紙
通路84を通して排紙トレー33に案内する。さらに、両面
転写の場合には、排紙切換え爪83は図中実線で示す位置
に切り換えられ、定着ローラ51から排出される転写紙P
を両面再給紙通路85を通して前述の搬送路40に案内す
る。また、両面再給紙通路85はその一部が閉状態の手差
しトレー35によって構成されており、第2図において仮
想線で示すように、手差しトレー35が同図の矢印B方向
に開いたときには、両面再給紙通路85の下部が手差し給
紙通路となる。具体的には、両面再給紙通路85は手差し
トレー35とこれに対向するガイド部材86によって構成さ
れており、手差しトレー35は通常は閉状態で搬送要の部
材として機能し、開状態となる手差し時にのみ手差しト
レーとして機能する。さらに、両面再給紙通路85の下部
には、第2図および第5図に示すように、スポンジコロ
等の寄せコロ87、一対のジョガーフェンス88A、88B、先
端ストッパ89、呼出しコロ90、給紙コロ91およびトレー
センサ92が設置されている。そして、定着ローラ51から
排出されて両面再給紙通路85内に入った転写紙Pは再給
紙方向に常時回転する寄せコロ87、ジョガーフェンス88
A、88Bおよび先端ストッパ89によって定位置にスタック
され、呼出しコロ90および給紙コロ91によって再度搬送
路40に給紙される。トレーセンサ92は、転写紙Pの両面
転写時は先端ストッパ89前にクタックされた転写紙Pの
有無および紙幅を検出し、手差し転写時には手差しトレ
ー35に転写紙Pが挿入されたことを検出する。また、両
面再給紙通路85の上部側には開閉センサ93が設けられて
おり、開閉センサ93は手差しオレー35の開閉を検出す
る。そして、手差しトレー35は、開閉センサ93の検出信
号に基づき、両面再給紙通路85にスタックされた転写紙
Pの際給紙時には、図示しないトレイロックによって開
かれないようにロックされる。すなわち、手差しトレー
35は、定着ローラ51から排出された転写紙Pを寄せコロ
87、ジョガーフェンス88A、88Bおよび先端ストッパ89を
介してスタック、載置し、閉状態では該転写紙Pを搬送
する搬送経路としての両面再給紙通路85を有するととも
に、開状態では転写紙Pを手差し可能な転写紙載置手段
を構成する。また、上述の呼出しコロ90および給紙コロ
91は転写紙載置手段としての手差しトレー35に載置され
た転写紙Pを両面再給紙通路85、搬送路40および前述の
スイッチバック搬送ユニット61を介して像担持体として
の感光体ドラム44に給紙する給紙手段を構成する。
なお、上述の各部材、機器のうち寄せコロ87はソレノ
イド等により揺動可能であり、必要に応じて両面再給紙
通路85内の転写紙Pに接触して転写紙Pの先端部を先端
ストッパ89に当接させ、転写紙Pの長手方向の紙揃えを
する機能を有し、またジョガーフェンス88A、88Bは転写
紙Pのスタック時にステッピングモータ等により紙幅方
向に駆動されて転写紙Pの幅方向の紙揃えをする機能を
有しており、これら寄せコロ87、ジョガーフェンス88
A、88Bによって転写紙Pが前述のように両面再給紙通路
85内の定位置にスタックされる。また、先端ストッパ89
はソレノイド等により第5図中矢印で示すように揺動可
能であり、転写紙Pのスタック時には、上述のように転
写紙Pの突き当て用として機能し、再給紙および手差し
給紙の場合には前方に倒れて転写紙Pを給紙方向に案内
する機能を有している。さらに、上述のジョガーフェン
ス88A、88Bは手差し給紙の場合には、手差しされる転写
紙Pの紙幅に対応する間隔を保って固定され、転写紙P
のガイドとして機能する。
そして、前述のように転写紙Pの両面転写の場合に
は、第2図(a)において、定着ローラ51から排出され
た転写紙Pは第2図(a)中実線で示す位置に切り換え
られた排紙切換え爪83によって両面再給紙通路85に案内
され、一旦両面再給紙通路85内にストックされた後、給
紙コロ91により搬送されて中継ローラ63の上流側で両面
再給紙通路85と合流する搬送路40に給紙される。そし
て、搬送路40に給紙された転写紙Pは、第3図におい
て、中継ローラ63により矢印D1で示す第1の搬送方向に
搬送されてスイッチバック搬送路62に給紙され、さらに
接離ローラ69によりスイッチバック搬送路62に沿って矢
印D2で示す第2の搬送方向に搬送され、レジストローラ
対50を介して第1図に示す感光体ドラム44に給紙され
る。この際、定着ローラ51から排出された転写紙Pは両
面再給紙通路85に沿ってループ状にほぼ180゜回転し、
このため、感光体ドラム44に対して表裏を反転した状態
でストックされた後、表裏が反転したまま、スイッチバ
ック搬送路62に搬送される。そして、該転写紙Pは接離
ローラ69およびレジストローラ対50に搬送されて感光体
ドラム44に給紙され、転写チャージャ49により感光体ド
ラム44の現像像が未転写の裏面に転写されて転写紙Pの
両面転写が終了する。さらに、両面転写が終了した転写
紙Pが定着ローラ51を通過し、第2図(a)中仮想線で
示す位置に切り換えられた排紙切換え爪83に案内されて
排紙トレー33に排出されることは言うまでもない。すな
わち、本実施例における排紙切換え爪83、両面再給紙通
路85は転写されて定着ローラ51から排出される転写紙P
の表裏を反転させる反転手段を構成する。同時に、該反
転手段は、転写された転写紙Pを搬送する搬送経路とし
ての両面再給紙通路85を有し、さらに両面再給紙通路85
は、前述の転写紙載置手段としての手差しトレー35の搬
送経路を構成している。したがって、両面再給紙通路85
は転写紙載置手段および反転手段の搬送経路としての機
能を兼ね備えており、このため、本実施例においては、
転写紙載置手段の搬送経路が反転手段の搬送経路の一部
を構成するようになっている。さらに、本実施例におい
ては、転写紙載置手段としての手差しトレー35は、転写
紙Pの両面転写可能なように、片面が転写されて上述の
反転手段により反転された転写紙Pをスタックする両面
転写用トレイを構成している。
ここで、第6図はスイッチバック搬送ユニット61の接
離ローラ69が転写紙Pをスイッチバックする際の模式図
であり、図中接離ローラ69により搬送される転写紙P1
接離ローラ69の摩擦係数をμ、第2図(a)におい
て、クランパ71によりクランパされている転写紙P2とフ
リクションパッド68の摩擦係数をμ、また転写紙P1
P2間の摩擦係数をμとする。なお、図中P1、P2で識別
される転写紙は次項の作用の説明において詳述するが、
P1が接離ローラ69により第2図(a)においてレジスト
ローラ対50に搬送すべき転写紙であり、またP2は、第3
図において、中継ローラ63により搬送されて転写紙P1
フリクションパッド68の間に挿入され、さらにクランパ
71によりクランプされてスイッチバック搬送路62内に待
機中の転写紙を示している。そして、上述の各摩擦係数
の間にμ>μμの関係が成立するときに、転写紙
P2が待機の状態でフリクションパッド68上に保持された
まま、転写紙P1が接離ローラ69により搬送可能である。
したがって、転写紙Pの材質に対応して接離ローラ69お
よびフリクションパッド68の材質を選択する必要があ
り、本実施例においては、0.7>μ>0.4であるため、
μ>1.6、1.2>μ>0.1となるような材質によりそ
れぞれ接離ローラ69、フリクションパッド68が形成され
ている。
次に、作用を説明する。なお、第7図〜第10図はそれ
ぞれ本実施例の作用を説明するために第3図に自動給紙
部39および感光体ドラム44を加えた図面であり、該図面
を含めた第1図〜第10図に基づき本実施例の作用を説明
する。
まず、上述の第7図〜第10図に基づき、転写紙Pの片
面転写の場合、すなわち第2図(a)において、自動給
紙部39から給紙される未転写の転写紙Pをスイッチバッ
ク搬送ユニット61を経由して記録部38に給紙し、該転写
紙Pの片面に現像像を形成した後、排紙トレー33に排出
する場合につき説明する。すなわち、本実施例において
は、片面転写の第1段階として第2図(a)において、
像形成ユニット48により感光体ドラム44上に形成された
現像像を未転写の転写紙Pに転写するため、未転写の転
写紙Pを自動給紙部39A〜39Cから感光体ドラム44に給紙
する際、前記自動給紙部39A〜39Cから給紙される転写紙
Pを、紙面をほぼ上下に向ける第1の搬送方向に向けて
所定位置まで搬送し、次いで、該転写紙Pを第1の搬送
方向に対して紙面の向きを保ちながら後退する第2の搬
送方向に向けてレジストローラ対50に搬送し、この転写
紙Pをレジストローラ対50に保持された状態で転写チャ
ージャ49による転写まで待機させる。
給紙、レジスト前待機 さらに具体的には、第1図において、コピースタート
ボタン34aがONされる前に、予め第7図(a)〜(e)
に示すようにして未転写の転写紙Pがスイッチバック搬
送ユニット61に給紙され、さらにレジストローラ対50前
で待機する。すなわち、第7図(a)において、第2図
(a)に示す自動給紙部39A〜39Cのうちいずれか、例え
ばスイッチバック搬送ユニット61から最も遠方の自動給
紙部39Cの給紙カセット41Cに載置された転写紙Pの最上
位紙が給紙ローラ43Cによって中継ローラ63まで搬送さ
れ、転写紙Pの先端が中継センサ66によって検出される
と、第7図(b)に示すように、接離ローラ69がフリク
ションパッド68から離れる。次いで、転写紙P先端が接
離ローラ69のニップ内に進入すると、接離ローラ69がフ
リクションパッド68に近接し、転写紙Pに当接して第7
図(c)中時計方向に回転し始める。転写紙Pの後端が
逆流防止部材65を通過すると、接離ローラ69が第7図
(d)に示すように逆転して転写紙Pがスイッチバック
される。そして、転写紙Pは図示しない搬入ローラによ
り搬送され、レジストローラ対50のニップに保持された
状態で停止し、片面転写における待機が行われる。
引続き、第1図において、コピースタートボタン34a
がONされ、次に給紙される転写紙Pのスイッチバックが
行われるが、これを第8図(a)〜(f)に基づき説明
する。
スイッチバック すなわち、第8図(a)に示すように、コピースター
トにより、給紙カセット41C上に載置された次の転写紙
P′が給紙ローラ43Cによって中継ローラ63まで搬送さ
れる。一方、レジストローラ50により保持されて待機し
ていた転写紙Pが、レジストローラ50の回転により感光
体ドラム44側へ所定のタイミングで搬送され、転写終了
後は第2図(a)において、定着ローラ51に送られる。
この間、第8図(b)に示すように、中継ローラ63に搬
送される転写紙Pの先端が中継センサ66に検出される
と、次の転写紙P′の進入に備えて接離ローラ69がフリ
クションパッド68より離隔する。次いで、転写紙P′が
接離ローラ69のニップ内に進入すると、接離ローラ69が
フリクションパッド68に近接し、転写紙P′に当接して
第8図(c)に示すように図中時計方向に回転する。そ
して、転写紙P′の後端が逆流防止部材65を通過する
と、接離ローラ69が第8図(d)に示すように逆転し、
転写紙P′がスイッチバックされる。同時に、給紙ロー
ラ43Cは所定時間後に二枚目の転写紙P″を給紙し始め
る。次いで、二枚目の転写紙P″の先端が中継センサ66
により検出されると、同様にして第8図(e)に示すよ
うに、接離ローラ69がフリクションパッド68から離隔
し、この二枚目の転写紙P″は中継ローラ63により搬送
され続けてその先端がフリクションパッド68と前回の転
写紙P′の間に入り込む。次いで、前回の転写紙P′の
後端がレジストローラ対50の回転に伴って接離ローラ69
のニップから抜け出ると、接離ローラ69がフリクション
パッド68に近接して第8図(f)に示すように回転し、
二枚目の転写紙P″のスイッチバック動作を開始する。
このようにして、スイッチバック搬送ユニット61に自
動給紙部39から搬送された転写紙Pは、スイッチバック
搬送ユニット61において次々にスイッチバックされた
後、レジストローラ対50を介して感光体ドラム44に給紙
され、その結果連続的に転写紙Pの片面転写が実施され
て排紙トレー33に排出される。この際、第2図(a)に
おいて、給紙を継続していた最下段の自動給紙部39C
が、必要に応じて例えば上段の自動給紙部39Bに切り換
えられて異なるサイズの転写紙Pが給紙されることがあ
り、このケースについて第9図および第10図に基づき説
明する。
クランプおよびスイッチバック すなわち、第9図(a)において、第8図に示す前回
の自動給紙部39Cが自動給紙部39Bに切り換えられて既に
レジストローラ対50の前に待機した前回の転写紙Pと異
なるサイズの転写紙Pdがスイッチバック搬送ユニット61
に給紙される。この際、レジストローラ対50前に待機し
ていた転写紙Pが接離ローラ69の回転によりレジストロ
ーラ対50から離れ、進行方向後端がスイッチバックセン
サ67により検出されると、クランパ71が作動し、同時に
接離ローラ69が第9図(b)、(c)に示すように逆転
して転写紙Pは所定時間後にクランパ71に保持される。
一方、給紙ローラ43Bは給紙カセット41B上に積載された
サイズの異なる転写紙Pdの最上位紙を中継ローラ63まで
搬送する。次いで、転写紙Pdの先端が中継センサ66によ
り検出されると、接離ローラ69がフリクションパッド68
から離隔し、転写紙Pdの進入に備える。転写紙Pdの先端
が接離ローラ69とクランパ71に保持された転写紙Pの間
に進入すると、接離ローラ69はフリクションパッド68に
近接して第9図(e)に示すように回転し、転写紙Pdの
後端が逆流防止部材65を通過すると、第9図(f)に示
すように、接離ローラ69が逆転され、転写紙Pがスイッ
チバックされる。そして、第9図(g)〜(h)に示す
ように、給紙ローラ43Bは所定時間後に次の転写紙Pdの
搬送を開始し、同様にしてサイズの異なるPdが順次にス
イッチバックされる。ここで、クランパ71によりクラン
プされた転写紙P上を別の転写紙Pdがスイッチバックで
きるのは第6図において説明したようにそれぞれの間で
摩擦係数の関係がμ>μ>μとなっているからで
ある。なお、この場合、第9図における符号PおよびPd
は第6図における符号P1、P2に相当する。
クランプ解除、レジスト前待機 次いで、第10図(a)〜(c)に示すように、クラン
パ71による転写紙Pの保持が解除され、接離ローラ69が
図中時計方向に回転することにより転写紙Pがクランパ
71から離れ、転写紙Pの後端がスイッチバックセンサ67
により検出されると、クランパ71が下方に回動するとと
もに接離ローラ69が反時計方向に回転し、転写紙Pがレ
ジストローラ対50のニップに到達して停止し、転写のた
めの待機が行われる。
引続き、転写紙Pの両面転写について説明する。
排紙、両面スタックおよび再給紙 第2図(a)において、定着ローラ51による記録画像
の定着後、排紙された転写紙Pは排紙切換え爪83を両面
再給紙通路85側に切り換えることによって両面再給紙通
路85に搬入され、寄せコロ87によりその先端が先端スト
ッパ89に突き当たるまで搬送され、スタックされる。な
お、両面転写モードでなければ、転写紙Pは排紙トレー
33に排紙される。ここで、ジョガーフェンス88A、88B
は、転写紙Pが複数枚スタックされる場合、一枚ずつス
タックされる動作に連動して転写紙Pのサイドを揃え、
再給紙方向に対して横方向のレジストを合わせる。両面
転写モードがスタートすると、まず、先端ストッパ89が
倒れ、片面転写が終了して再給紙位置にスタックされた
転写紙Pが呼出しコロ90により給紙コロ91に送り込ま
れ、一枚ずつ分離されてスイッチバック搬送路62に搬送
される。この際、定着ローラ51から排出される転写紙P
は両面再給紙通路85に沿ってループ状にほぼ180゜回転
し、このため感光体ドラム44に対して表裏を反転した状
態でストックされる。そして、再給紙時に、上述のよう
にして転写紙Pが表裏を反転させたまま、スイッチバッ
ク搬送路62に搬送され、さらにスイッチバック搬送ユニ
ット61によりスイッチバックされるため、記録部38にお
いて裏面の転写が可能となる。裏面転写が完了した転写
紙Pは、排紙トレー33側に切り換えられた排紙切換え爪
83により排紙トレー33に排紙され、一連の両面転写作業
が終了する。
なお、本実施例においては、両面転写の際、両面再給
紙通路85にスタックする転写紙PのサイズをA6(ハガ
キ)からA4Y(Yは横送り)、LT(レターサイズ)−Y
(ただし、長さは216mm以下)の小サイズとしてそれ以
上の長さの転写紙(例えばB4、A4−T、A3等)は1枚ず
つの両面転写とし、両面再給紙通路85にスタックされず
に再給紙される。すなわち、両面転写の場合、使用され
る転写紙PはA4サイズまでの小サイズのものが大半であ
り、また複写機本体31の省スペース化を考慮したとき
に、両面再給紙通路85にスタックする転写紙Pのサイズ
を上記のようにした方が好ましい。
次に、第2図(a)に基づき、手差しトレー35を利用
した手差し給紙につき説明する。
手差し給紙 第2図(a)において、手差しトレー35の先端部を図
中B方向に回動し、破線で示すように、手差しトレー35
を水平に開口すると、手差し給紙用として兼用すること
ができる。すなわち、上述のように手差しトレー35を開
口すると、開閉センサ93によりこれが検出されて手差し
モードとなり、排紙切換え爪83が排紙トレー33側に切り
換えられ、自動的に両面転写モードの選択が不可とな
る。そして、寄せコロ87が上へ、ジョガーフェンス88
A、88Bが両サイドへと退避し、手差しされた複数枚の転
写紙Pは先端ストッパ89に先端が突き当たった位置でス
タックされる。このとき、第5図に示すジョガーフェン
ス88A、88B内に設けられたトレーセンサ92により転写紙
Pの有無と紙幅が検出され、次いで、退避していたジョ
ガーフェンス88A、88Bが転写紙Pのサイズ位置まで復帰
し、スタックされた転写紙Pのサイズを揃える。なお、
ジョガーフェンス88A、88Bを手動で操作するようにして
もよい。そして、スタックされた転写紙Pは、給紙開始
と同時に先端ストッパ89が前方に倒れることによって、
呼出しコロ90により給紙コロ91に送られ、分離されて中
継ローラ63へ送られ、スイッチバック搬送路62に搬送さ
れる。
以上詳述したように、本実施例においては、転写紙P
を手差し可能に構成された転写紙載置手段としての手差
しトレー35を、両面転写時に片面転写済の転写紙Pをス
タックする両面転写トレイとし、さらに手差しトレー35
の搬送経路である両面再給紙通路85を、片面転写済の転
写紙Pの表裏を反転させる反転手段の搬送経路の一部と
して構成している。このため、転写紙Pの手差し時を除
き、手差しトレー35を閉じて複写機本体31内に収納した
状態で、転写紙Pを両面転写することができる。この結
果、両面転写時に手差しトレー35が複写機本体31の外方
に突出せず、複写機本体31自体の省スペース化を図るこ
とができる。
〔効果〕
本発明によれば、手差し可能な転写紙載置手段を両面
転写トレイとし、さらに転写紙載置手段の搬送経路を反
転手段の搬送経路の一部として構成しているので、手差
し時を除き、転写紙載置手段を装置内に収納した状態
で、転写紙の両面転写が可能である。したがって、本発
明の目的とする両面転写時に装置自体の省スペース化を
図ることのできる画像形成装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第10図は本発明に係る画像形成装置の一実施例
を示す図であり、 第1図はその外観斜視図、 第2図(a)、(b)はその構成を示す断面図、 第3図は第2図(a)におけるIII部の要部拡大図、 第4図はその接離ローラを上下させるソレノイド機構の
構成図、 第5図はその手差しトレーの斜視図、 第6図はその転写紙と接離ローラ、フリクションパッド
の摩擦係数を説明するための模式図、 第7図〜第10図はそれぞれの作用説明図である。 第11図は従来例を示すその構成図である。 35……手差しトレー(転写紙載置手段)、 44……感光体ドラム(像担持体)、 48……像形成ユニット(像形成手段)、 49……転写チャージャ(転写手段)、 83……排紙切換え爪(反転手段)、 85……両面再給紙通路(搬送経路)(反転手段)、 90……呼出しコロ(給紙手段)、 91……給紙コロ(給紙手段)、 P……転写紙。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須藤 和久 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 83/00 - 85/00 B65H 11/00 G03G 15/00 106 G03G 15/00 518

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体と、像担持体上に潜像を形成する
    とともに該潜像を現像して現像像を形成する像形成手段
    と、転写紙を載置し、該転写紙を搬送する搬送経路を有
    するとともに転写紙を手差し可能な転写紙載置手段と、
    転写紙載置手段に載置された転写紙を像担持体に給紙す
    る給紙手段と、像担持体に給紙された転写紙に像担持体
    の現像像を転写する転写手段と、転写された転写紙を搬
    送する搬送経路を有するとともに転写紙の表裏を反転さ
    せる反転手段と、を備えた画像形成装置において、前記
    転写紙載置手段の搬送経路が反転手段の搬送経路の一部
    を構成するようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記転写紙載置手段が、転写紙の両面転写
    可能なように、片面が転写されて反転手段により反転さ
    れた転写紙をスタックする両面転写用トレイを構成して
    いることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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