JP2936585B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JP2936585B2
JP2936585B2 JP1185570A JP18557089A JP2936585B2 JP 2936585 B2 JP2936585 B2 JP 2936585B2 JP 1185570 A JP1185570 A JP 1185570A JP 18557089 A JP18557089 A JP 18557089A JP 2936585 B2 JP2936585 B2 JP 2936585B2
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Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は車両に設けられ、車両衝突時に展開して乗員
の保護を行なうためのエアバッグ装置に関する。詳しく
は、本発明は車両の内装パネルと略面一となるように設
けられたモジュールカバードアの開放が容易となるよう
に改良されたエアバッグ装置に関する。
［従来の技術］ この種のエアバッグ装置の外観構成を第５図を参照し
て説明する。インストルメントパネル１に開口２が設け
られ、この開口２にモジュールカバードア３が蓋装され
ている。このモジュールカバードア３の背後側にはエア
バッグ及びインフレータ（共に図示略）が設けられてい
る。モジュールカバードア３は、通常時にはその前面が
インストルメントパネル１の表面と面一となるようにそ
の自由辺側がボルト５により車体側に止め付けられてい
る。また、モジュールカバードア３の一辺側はインスト
ルメントパネル１に取り付けられており、エアバッグの
展開時には図示の如く室内側に開き出し、開口２を通っ
てエアバッグが室内に展開される。
なお、４は、インストルメントパネル１に設けられた
小物入れ（グローブボックス）の開閉ドアである。
第６図は従来例に係るインストルメントパネル１とモ
ジュールカバードア３との係合関係の一例を模式的に示
す断面図である。第６図において、モジュールカバード
ア３の背後には取付方部3bがモジュールカバードア前面
部3aから延出されており、この取付方部3bがリベット６
によりエアバッグ装置のコンテナ７に固定されている。
［発明が解決しようとする課題］ エアバッグの展開時には、第６図の２点鎖線の如くモ
ジュールカバードア３は室内側に向って開き出すのであ
るが、モジュールカバードア３の端縁部がインストルメ
ントパネル１の開口２の縁部2aに当接するので、モジュ
ールカバードア３の開放に比較的大きな力を要し、イン
フレータの出力も大きくする必要があった。そのため、
必然的にエアバッグの内圧が高くなり、展開後乗員方向
へのエアバッグの突出しが大きくなりすぎるという欠点
もあった。
［課題を解決するための手段］ 本発明（請求項１）のエアバッグ装置は、車両の内装
パネルと略面一になるように設けられるモジュールカバ
ードアと、該モジュールカバードアの背後側に設けられ
たエアバッグ及びインフレータとを有し、該エアバッグ
の展開により前記モジュールカバードアを室内側に開き
出し可能とするモジュールカバードア取付部を前記モジ
ュールカバードアの一辺側にモジュールカバードアの前
面から後退させて設けたエアバッグ装置において、前記
モジュールカバードア取付部は、室内側に向って延在す
る長孔と、該長孔に挿通されたモジュールカバードアの
車体側への取付部材とを有しており、該長孔は、該エア
バッグの膨張時にモジュールカバードアが該エアバッグ
の押圧力により室内側に移動して解放作動するときに、
該モジュールカバードアの端縁部分がインストルメント
パネルのエアバッグ装置設置量の開口の周縁部に当接す
ることなく該モジュールカバードアが開放作動すること
を許容する長さのものであることを特徴とするものであ
る。
本発明（請求項２）のエアバッグ装置は、車両の内装
パネルと略面一になるように設けられるモジュールカバ
ードアと、該モジュールカバードアの背後側に設けられ
たエアバッグ及びインフレータとを有し、該エアバッグ
の展開により前記モジュールカバードアを室内側に開き
出し可能とするモジュールカバードア取付部を前記モジ
ュールカバードアの一辺側にモジュールカバードアの前
面から後退させて設けたエアバッグ装置において、前記
モジュールカバードア取付部は、室内側に向って延在す
る長孔と、該長孔に挿通されたモジュールカバードアの
車体側への取付部材とを有し、 該長孔は仕切部により室内側の孔と室内側と反対画波の
孔とに区切られていることを特徴とするものである。
［作用］ 本発明のエアバッグ装置においては、エアバッグの展
開初期にモジュールカバードアがエアバッグから受ける
室内側への押圧力によりモジュールカバードアが全体と
して室内側へ移動する。即ち、取付部の長孔の部分が取
付部材に沿って室内側へ移動する。
このようにモジュールカバードアが全体として室内側
へ移動すると、モジュールカバードアの前面部の端縁部
分がインストルメントパネルの開口の周縁部に当接する
ことなくモジュールカバードアの開放作動が行なわれ
る。この結果、エアバッグの展開に際しての抵抗が減少
するので、インフレータの出力が低くてもスムースなエ
アバッグの展開が可能になる。
なお、長孔を区切ると、モジュールカバードアの取付
時の位置決めが容易となる。
［実施例］ 以下図面を参照して実施例について説明する。
第１図は実施例に係るエアバッグ装置の斜視図、第２
図は第１図のII−II線断面図である。第３、４図は作動
説明図であり、第３図は展開前、第４図は展開後の状態
を示している。エアバッグ装置のコンテナ10内にはエア
バッグ及びインフレータ（共に図示略）が設置されてい
る。コンテナ10の前面側にはモジュールカバードア11が
装着されており、このモジュールカバードア11はその前
面図12がインストルメントパネル１（第３図参照）の表
面と面一となるように設置されている。モジュールカバ
ードア11は、該前面部12から背後方向に延出された片状
の取付部13、14を上下辺部分にそれぞれ有しており、ブ
ラインドリベット15によりコンテナ10に取り付けられて
いる。この取付部13、14には車両の室内16に向う方向に
長い長孔17が所定間隔をおいて複数個窄接設されてい
る。本実施例では、この長孔17の短手方向に延在する仕
切部18によって長孔17が２個の孔19、20に区画されてお
り、前記ブラインドリベット15はこの仕切部18よりも室
圧16側の孔19内に挿通されている。
このように構成されたエアバッグ装置において、車両
衝突時にインフレータが作動してエアバッグが展開され
ると、まずモジュールカバードア11が室内16方向へ向っ
て押される。これにより第３図の２点鎖線11′の如くモ
ジュールカバードア11は全体として室内16側へ移動す
る。この際、ブラインドリベッド15は仕切部18を破って
孔20側へ移動する。その後、モジュールカバードア11に
さらにエアバッグの展開力が作用すると、モジュールカ
バードア11はその中央のスリット21に沿って破断・開裂
し、第１図の矢印Ａ及び第４図の如く取付部13、14が湾
曲するように変形して開き出し、エアバッグは室内16内
に展開する。
このモジュールカバードア11の開き出しに際しては、
第４図から明らかな通り、モジュールカバードア11の端
縁部11aはインストルメントパネル１の開口２の縁部2a
に当接しないので、モジュールカバードア11の変形抵抗
はきわめて小さくなる。また、モジュールカバードア11
の開き出し角度θが大きくなるので、エアバッグが室内
の広い範囲に容易に展開するようになる。また、取付部
13、14はその変形に際し局部的な大変形を受けることが
ないから、モジュールカバードア11は開放的にも確実に
車体側に保持されるようになる。
なお、本実施例では長孔17に仕切部18が設けられてい
るので、モジュールカバードア11の取付時の位置決めが
簡単である。
本実施例はモジュールカバードアがスリット21に沿っ
て開裂する構成とされているが、第５図に示したものの
ように、エアバッグの圧力により自由端側の拘束が外れ
て開放作動する構成としても良い。
［効果］ 以上の通り、本発明のエアバッグ装置においては、エ
アバッグ展開時にモジュールカバードアが一旦室内側へ
前進してから開放するようになるので、モジュールカバ
ードアの開放角度が大きくなり、エアバッグが室内の広
い範囲にわたって容易に展開する。また、エアバッグ展
開時にもモジュールカバードアは確実に車体側に保持さ
れる。さらに、エアバッグの内圧が低い状態での展開、
すなわちソフトインフテーション化が可能になり、展開
後乗員方向へのエアバッグの突出しが大きくなりすぎる
といった欠点も改善される。
なお、モジュールカバードアの取付部の長孔を区切る
ようにすると、モジュールカバードアの取付時の位置決
めが容易になる。
【図面の簡単な説明】
第１図は実施例を示す斜視図、第２図は第１図のII−II
線断面図、第３図及び第４図は作動説明図、第５図及び
第６図は従来例の説明図である。 １……インストルメントパネル、 ２……開口、 ３……モジュールカバードア、 ７、10……コンテナ、 11……モジュールカバードア、 13、14……取付部、 17……長孔。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】車両の内装パネルと略面一になるように設
    けられるモジュールカバードアと、該モジュールカバー
    ドアの背後側に設けられたエアバッグ及びインフレータ
    とを有し、該エアバッグの展開により前記モジュールカ
    バードアを室内側に開き出し可能とするモジュールカバ
    ードア取付部を前記モジュールカバードアの一辺側にモ
    ジュールカバードアの前面から後退させて設けたエアバ
    ッグ装置において、 前記モジュールカバードア取付部は、室内側に向って延
    在する長孔と、該長孔に挿通されたモジュールカバード
    アの車体側への取付部材とを有しており、 該長孔は、該エアバッグの膨張時にモジュールカバード
    アが該エアバッグの押圧力により室内側に移動して開放
    作動するときに、該モジュールカバードアの端縁部分が
    インストルメントパネルのエアバッグ装置設置量の開口
    の周縁部に当接することなく該モジュールカバードアが
    開放作動することを許容する長さのものであることを特
    徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項２】車両の内装パネルと略面一になるように設
    けられるモジュールカバードアと、該モジュールカバー
    ドアの背後側に設けられたエアバッグ及びインフレータ
    とを有し、該エアバッグの展開により前記モジュールカ
    バードアを室内側に開き出し可能とするモジュールカバ
    ードア取付部を前記モジュールカバードアの一辺側にモ
    ジュールカバードアの前面から後退させて設けたエアバ
    ッグ装置において、 前記モジュールカバードア取付部は、室内側に向って延
    在する長孔と、該長孔に挿通されたモジュールカバード
    アの車体側への取付部材とを有し、 該長孔は仕切部により室内側の孔と室内側と反対側の孔
    とに区切られていることを特徴とするエアバッグ装置。
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