JP2919747B2 - シール部材用のスペーサ - Google Patents

シール部材用のスペーサ

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JP2919747B2
JP2919747B2 JP6204704A JP20470494A JP2919747B2 JP 2919747 B2 JP2919747 B2 JP 2919747B2 JP 6204704 A JP6204704 A JP 6204704A JP 20470494 A JP20470494 A JP 20470494A JP 2919747 B2 JP2919747 B2 JP 2919747B2
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紀光 清水
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    • B60J10/00—Sealing arrangements
    • B60J10/20—Sealing arrangements characterised by the shape
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Seal Device For Vehicle (AREA)
  • Vehicle Waterproofing, Decoration, And Sanitation Devices (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車のドア
取付部に設けられるシール部材用のスペーサに関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】例えば、図７に示すフロントサイドドア
１にはドアウェザーストリップを取り付けるようにして
いるが、近年このドアウェザーストリップを廃止して、
フロントサイドドア１が取り付けられる車体開口部周縁
に以下に示すボディサイドウエルト２を取り付けるよう
にしたものがある。
【０００３】このボディサイドウエルト２は図５，６に
示すようにウエルト部３と中空リップ部４とから構成さ
れていて、図５に示すようにコーナ部分においては上記
中空リップ部４につぶれによるシワが生じないように中
空リップ部４内に中空のスペーサ５を挿入した構造のも
のがある（この類似構造は、例えば、実開昭６３−１８
１５６４号公報に示されている）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造にあっては、上記コーナ部分における曲率半径の
大きさが６０ｍｍ程度であれば、問題ないが、曲率半径
がそれよりも小さいと中空のスペーサ５を挿入しても中
空リップ部４が座屈してしまう。
【０００５】一方、これを解決するために中実のスペー
サを用いると、シワの発生は防止できるものの、反力が
高くなり、ドアの閉操作が困難となる等の問題が生じて
しまう。
【０００６】そこで、この発明は、つぶれによるシワの
発生がなく、かつ適度な反力を確保できるシール部材用
のスペーサを提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】シール部材の中空リップ
部内に挿入され、湾曲した状態で取り付けられたシール
部材の中空リップ部のつぶれを防止するシール部材用の
スペーサにおいて、スペーサ本体が筒状に成形され、こ
のスペーサ本体の周壁に蛇腹部が設けられると共に、こ
の蛇腹部の断面形状が、スペーサ本体の縮み時において
外表面の溝部が閉塞されて外表面がフラットとなる形状
となっている。
【０００８】
【０００９】上記スペーサ本体の端面に径方向に突出す
る突起部が形成されている。
【００１０】上記スペーサ本体の一端側の端面の外側に
把持用突起部が設けられると共に端面の内側にスペーサ
挿入治具の係合部が設けられ、スペーサ本体の他端側は
開放されその内周縁に上記スペーサ挿入治具のガイド突
起が設けられている。
【００１１】
【作用】請求項１に記載した発明によれば、スペーサ本
体の周壁に設けられた蛇腹部によってシール部材が曲率
半径の小さな部位に取り付けられた場合でも中空リップ
部につぶれを生じさせることなく中空リップ部が取付部
位に追従することとなる。また、シール部材が曲率半径
の小さな部位に取り付けられた場合に、縮み側の蛇腹部
の溝部が閉塞されて外表面に凹凸がなくなり、中空リッ
プ部にシワ発生の要因を作らない。
【００１２】
【００１３】請求項２に記載した発明によれば、突起部
が中空リップ部の内壁に係止することで、スペーサのず
れを防止する。
【００１４】請求項３に記載した発明によれば、スペー
サを中空リップ部内に挿入する際にスペーサ挿入治具を
係合部とガイド突起に係止させてスペーサを中空リップ
部内に挿入し、スペーサ挿入治具をスペーサから抜き取
る場合には、把持用突起部を把持した状態でスペーサ挿
入治具をスペーサから抜き取る。
【００１５】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面と共に説明
する。
【００１６】図１〜４において、６はフロントサイドド
アやリヤサイドドアが取り付く、車体開口部周縁に取り
付けられたシール部材としてのボディサイドウエルトを
示す。ボディサイドウエルト６は、車体のフランジ部
（図示せず）に嵌着される略Ｕ字断面形状の基部７と、
フロントサイドドア等の裏面に密接する中空リップ部８
とで構成されている。そして、この中空リップ部８の内
部であって、ボディサイドウエルト６が湾曲した状態で
取り付けられた部位に、スペーサ９が挿入されるのであ
る。
【００１７】上記スペーサ９のスペーサ本体１０は一端
側は閉塞され、他端側は開放された筒状の硬質ゴム製
（膨脂製でも良い）部材である。スペーサ本体１０の周
壁には蛇腹部１１が設けられ、この蛇腹部１１によって
湾曲した状態にあるボディサイドウエルト６の中空リッ
プ部８につぶれを起こさないようスペーサ９が湾曲でき
るようになっている。
【００１８】蛇腹部１１は図１に示すように湾曲したボ
ディサイドウエルト６の中空リップ部８内に挿入された
状態において、縮み側では外表面に形成された断面Ｖ字
状の溝部１２が閉塞されて外表面が略フラットになるよ
うな周壁の断面形状（周壁から溝部１２にかけて角型を
した断面形状）となっている。
【００１９】つまり、縮み側では曲率半径が４５ｍｍ程
度であっても周壁の溝部１２の側壁１２Ａ，１２Ｂが互
いに密接して、外表面に凹部が存在しなくなり、平滑化
するようになっている。
【００２０】また、スペーサ本体１０の各端面には径方
向に突出するフランジ状の突起部１３が形成され、各突
起部１３は、ボディサイドウエルト６の中空リップ部８
の内壁との間に摩擦力を発生し、スペーサ９の抜けを防
止するようになっている。
【００２１】一方、スペーサ本体１０の一端側、つまり
閉塞された側の端面の外側には、把持用突起部１４が、
スペーサ本体１０の長手方向に沿って延設されている。
【００２２】また、このスペーサ本体１０の一端側の端
面の内側には、外側に向かって膨出する係合部としての
凹部１５が形成されている。この凹部１５は前記把持用
突起部１４を底部１６に備え、凹部１５の周縁には小径
部１７が形成されており、この凹部１５は後述するスペ
ーサ挿入治具１８先端の係合部として機能するものであ
る。そして、スペーサ本体１０の他端側、つまり開放さ
れた側の端部には内周縁にスペーサ挿入治具１８の（フ
ランジ状の）ガイド突起１９が設けられている。
【００２３】ここで、上記スペーサ挿入治具１８は金属
あるいは樹脂製の部材であり、図４に示すように把持部
２０の先端に挿入部２１が設けられたもので挿入部２１
の先端には前記凹部１５に係合する突起２２が設けられ
ている。またスペーサ本体１０の他端側を押圧する押圧
部２３が挿入部２１の付け根部に設けられ、さらにこの
付け根部には前記スペーサ本体１０のガイド突起１９を
この押圧部２３との間で挾持するフック部２４が設けら
れている。
【００２４】上記実施例構造によれば、スペーサ本体１
０の周壁に設けられた蛇腹部１１により、ボディサイド
ウエルト６が曲率半径の小さな部位に取り付けられた場
合でも、これに追従してスペーサ９がつぶれを生ずるこ
となく湾曲できるため、ボディサイドウエルト６の中空
リップ部８がつぶれを起こすことはない。
【００２５】とりわけ、湾曲した状態にあるスペーサ９
は、その縮み側において、各溝部１２がその開口部分を
閉じ、溝部１２の側壁１２Ａ，１２Ｂが互いに密接する
ため、外表面（縮み側の外周面）が凹凸なく平滑化し、
したがって中空リップ部８に微少なシワが生じたり、中
空リップ部８がつぶれを起こすことはなく、ボディサイ
ドウエルト６の中空リップ部８のシール性を損なうこと
はない。
【００２６】また、スペーサ本体１０の突起部１３によ
って、ボディサイドウエルト６の中空リップ部８内に挿
入されたスペーサ９は中空リップ部８内で確実に保持さ
れ、したがって、スペーサ９に抜けやずれが生ずるのを
防止できる。
【００２７】そして、スペーサ挿入治具１８は、スペー
サ本体１０に設けられた凹部１５、ガイド突起１９に係
止するため、スペーサ９を確実にボディサイドウエルト
６の中空リップ部８内に挿入することができると共に把
持用突起部１４によって挿入後簡単にスペーサ９から抜
くことができるため、これらの作業を容易に行なうこと
ができる。ここで、上記凹部１５には小径部１７が設け
られているため、スペーサ挿入治具１８の突起２２を抜
け止めして確実に受容することができる。
【００２８】
【発明の効果】請求項１に記載した発明によれば、スペ
ーサ本体の周壁に設けられた蛇腹部によってシール部材
が曲率半径の小さな部位に取り付けられた場合でも中空
リップ部につぶれを生じさせることなく中空リップ部を
取付部位に追従させることができ、しかも、縮み側の蛇
腹部の溝部が閉塞されて外表面に凹凸がなくなることか
ら、中空リップ部にシワ発生の要因を作らない。したが
って、中空リップ部のシール性を低化させることがな
い。
【００２９】
【００３０】請求項２に記載した発明によれば、突起部
が中空リップ部の内壁に係止することで、スペーサのず
れを防止する。
【００３１】請求項３に記載した発明によれば、スペー
サを中空リップ部内に挿入する際にスペーサ挿入治具を
係合部とガイド突起に係止させてスペーサを中空リップ
部内に挿入し、スペーサ挿入治具をスペーサから抜き取
る場合には、把保用突起部を把持した状態でスペーサ挿
入治具をスペーサから抜き取ることができ、作業が容易
化できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施例の断面図。
【図２】スペーサの直線状態の断面図。
【図３】図２の要部拡大図。
【図４】スペーサ挿入治具の取付状態を示す図。
【図５】従来技術のボディサイドウエルトの側面図。
【図６】図５のＡ−Ａ線に沿う断面図。
【図７】自動車の側面図。
【符号の説明】
６…ボディサイドウエルト（シール部材） ８…中空リップ部 ９…スペーサ １０…スペーサ本体 １１…蛇腹部 １２…溝部 １３…突起部 １４…把持用突起部 １５…凹部（係合部） １８…スペーサ挿入治具 １９…ガイド突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−285389（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−169762（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−284441（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−181564（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭49−121874（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−104456（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−5655（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−32540（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B60J 10/00 - 10/12 B60R 13/06 B60J 5/00 501 F16J 15/52

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 シール部材の中空リップ部内に挿入さ
    れ、湾曲した状態で取り付けられたシール部材の中空リ
    ップ部のつぶれを防止するシール部材用のスペーサにお
    いて、スペーサ本体が筒状に成形され、このスペーサ本
    体の周壁に蛇腹部が設けられると共に、この蛇腹部の断
    面形状が、スペーサ本体の縮み時において外表面の溝部
    が閉塞されて外表面がフラットとなる形状となっている
    ことを特徴とするシール部材用のスペーサ。
  2. 【請求項２】 上記スペーサ本体の端面に径方向に突出
    する突起部が形成されていることを特徴とする請求項１
    に記載のシール部材用のスペーサ。
  3. 【請求項３】 上記スペーサ本体の一端側の端面の外側
    に把持用突起部が設けられると共に端面の内側にスペー
    サ挿入治具の係合部が設けられ、スペーサ本体の他端側
    は開放されその内周縁に上記スペーサ挿入治具のガイド
    突起が設けられていることを特徴とする請求項１又は２
    に記載のシール部材用のスペーサ。
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