JP2908361B2 - 鍛造・圧造用工具及びその製法 - Google Patents

鍛造・圧造用工具及びその製法

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JP2908361B2 JP8313163A JP31316396A JP2908361B2 JP 2908361 B2 JP2908361 B2 JP 2908361B2 JP 8313163 A JP8313163 A JP 8313163A JP 31316396 A JP31316396 A JP 31316396A JP 2908361 B2 JP2908361 B2 JP 2908361B2
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、略等脚台形の6個のニ
ブ小片を組合せてなる正六角形の型穴を有する鍛造・圧
造用工具及びその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】等脚台
形の同形のニブ小片を6個環状に組合せてケースに保持
し、ニブ小片の内側に正六角形の型穴を形成した鍛造・
圧造用工具(特公平2−62342号)が実施されてい
る。上記鍛造・圧造用工具は、型穴内にてブランクが加
圧されることにより、隣り合うニブ小片の突き合わせ端
面間にブランクの肉が入り込んで隙間が生じる。一旦隙
間が生じると、より一層ブランクの肉が回り込み易くな
り、ニブ小片間の隙間は加速的に大きくなる。ニブ小片
間の隙間が大きくなると、該隙間に回り込んだブランク
の肉が、圧造製品にバリとして残って不良品となる。こ
の段階では工具を新しいものと交換せねばならない。
【0003】本発明は、略等脚台形状のニブ小片の両端
の成す角度に工夫を施すことにより、隣り合うニブ小片
の突合せ端面に作用する押圧力を型穴側ほど強くし、ブ
ランクの肉がニブ小片間の突合せ端面間に入り込むこと
を防止し、以て寿命を延長できる鍛造・圧造用工具を明
らかにするものである。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明の鍛造・圧造用工具は、
略等脚台形状の同形のニブ小片を複数個環状に組合せて
ケースに保持し、ニブ小片の内側に正多角形の型穴を形
成した鍛造・圧造用工具において、組立前の各ニブ小片
(3)は、両端の成す角度αは360゜をニブ小片(3)の個数
で除した角度よりも小さく、ケース(1)に保持された状
態では、ケース(1)による締め付け力による弾性変形に
より、隣り合うニブ小片(3)(3)の斜面(31)(31)どうし
が全面に亘って押圧接触し、隣り合うニブ小片の突合せ
端面に作用する押圧力は型穴側ほど強くなっている。
【0005】本発明の鍛造・圧造用工具の製法は、略等
脚台形状の同形のニブ小片を複数個環状に組合せてケー
スに保持し、ニブ小片の内側に正多角形の型穴を形成す
る鍛造・圧造用工具の製法において、両端の斜面(31)(3
1)の成す角度αは360゜をニブ小片(3)の個数で除した角
度よりも小さいニブ小片(3)の縮小側を内側にして環状
に配置し、各ニブ小片(3)を外側から加圧して隣り合う
ニブ小片(3)(3)の斜面(31)(31)どうしが全面に亘って
押圧接触する様に弾性変形させ、この状態でケース(1)
に直接或いはスリーブを介してケースに保持させる。
【0006】
【作用及び効果】隣り合うニブ小片の突合せ端面に作用
する押圧力は型穴側ほど強くなっているため、型穴内で
ブランクが外周が拡大する方向に押圧されても、隣り合
うニブ小片(3)(3)の突合せ端面の間にブランクの肉が
回り込む様な隙間を生じることを防止できる。従って、
ニブ小片(3)(3)の突合せ端面の間にブランクの肉が侵
入してバリを生ずることは防止でき、鍛造・圧造用工具
の寿命を延長できる。
【0007】
【発明の実施の態様】図1に示す鍛造・圧造用工具は、
六角ナット鍛造・圧造用ダイスである。該ダイスは、公
知の如く、ケース(1)の軸芯先端に六角形のニブ収容穴
(11)を開設し、該ニブ収容穴(11)にニブ(2)を圧入或い
は焼嵌めして保持している。ニブ(2)は、超硬合金製等
脚台形状の6個のニブ小片(3)を、各ニブ小片(3)の縮
小側を内向きにして環状に配置している。ニブ小片(3)
をケース(1)に保持した状態では、隣り合うニブ小片
(3)(3)の突合せ端面(31)(31)間に隙間は生じていな
い。
【0008】しかし、ニブ小片(3)をケース(1)に組込
む前は、図2に示す如く、各ニブ小片(3)の両端面(31)
(31)の成す角度αは60゜よりも僅か小さく、図2に示す
如く、ニブ小片(3)の縮小側を内側にして、内面の端縁
が隣合うニブ小片(3)の内面の端縁に接する様に環状に
配置したとき、隣合うニブ小片(3)(3)の間に外拡がり
の隙間(6)が生じる。上記図2の状態から、各ニブ小片
(3)を外側から加圧して隣り合うニブ小片(3)(3)の突
合せ端面(31)(31)どうしが全面に亘って押圧接触する様
に弾性変形させ、この状態でケースのニブ収容穴(11)に
保持せしめる。
【0009】ニブ小片(3)の両端面(31)(31)の成す角度
αは、ニブ小片(3)の弾性変形によって隣り合うニブ小
片(3)(3)の端(31)(31)どうしが全面に亘って押圧接触
する条件を満たせばよく、ニブ収容穴(11)にニブ(2)を
収容した時の締代、ニブ小片(3)の長辺と短辺間の厚み
H、ニブ小片(3)の材質等を考慮して有限要素法等の数
値計算によって最適値を求めることができる。実施例で
は、ニブ小片(3)の両端面(31)(31)の成す角度αを、59
゜50´としたが、59゜30´〜60゜未満であればよい。
【0010】尚、6個のニブ小片(3)を組合せてなるニ
ブ(2)を図1の二点鎖線で示す如く、スリーブ(5)を介
してケース(1)に保持することもできる。この場合、ス
リーブ(5)のニブ収容孔(11)は、隣り合うニブ小片(3)
(3)の端面(31)(31)どうしが全面に亘って押圧接触する
様に弾性変形しているニブ(2)を締付け状態に保持でき
る正六角形、外面は円形とすれば可く、ケース(1)には
スリーブ(5)を圧入或いは焼嵌めして収容できる円形の
ニブ収容穴(11)を開設しておけばよい。
【0011】然して、隣り合うニブ小片(3)(3)の突合
せ端面(31)(31)に作用する押圧力を、図3の如く、矢印
の長さで示せば、型穴(4)側ほど強くなっているため、
型穴(4)内でブランクが外周が拡大する方向に押圧され
ても、隣り合うニブ小片(3)(3)突合せ端面の間にブラ
ンクの肉が回り込む様な隙間を生じることを防止でき
る。従って、ニブ小片(3)(3)の突合せ端面(31)(31)間
にブランクの肉が侵入してバリを生ずることは防止で
き、鍛造・圧造用工具の寿命を延長できる。
【0012】図5は、外周が円形状のニブ(2a)を、6個
のニブ小片(3a)で形成する実施例であり、ケースに保持
する前の状態である。各ニブ小片(3a)(3a)は、等脚台形
に近い形状であるが、等脚台形と異なる点は、型穴(4)
とは反対側の外面(34)は、円弧状に形成されているだけ
である。ニブ小片(3a)の両端斜面(31a)(31a)の成す角度
αは、前記同様59゜30´〜60゜未満である。上記ニブ(2a)
をケースの円形のニブ収容穴に締付け状態に保持したと
き、隣り合うニブ小片(3a)(3a)の隙間は、ニブ小片(3a)
の弾性変形によってなくなり、前記同様の効果を奏す
る。
【0013】図6は、等脚台形のニブ小片(3b)を4個組
合せて正方形の型穴(4b)を形成する実施例を示してい
る。ニブ小片(3)の両端面(31b)(31b)の成す角度αは、
89゜30´以上、90゜未満であればよい。上記4つのニブ(3
b)をケースの正方形のニブ収容穴に締付け状態に保持し
たとき、隣り合うニブ小片(3b)(3b)の隙間は、ニブ小片
(3b)の弾性変形によってなくなり、前記同様の効果を奏
する。
【0014】図7は、6個のニブ小片(3c)を用い、六角
形の型孔(4c)を形成するニブ(2)の他の実施例を示して
いる。組立前の各ニブ小片(3c)の両端はニブ小片の縮小
側と拡大側では角度の異なる2面(32)(33)から成ってお
り、縮小側の面(32)(32)が成す角度は60゜、拡大側の面
(33)(33)が成す角度は59゜30´以上、60゜未満である。ニ
ブ小片(3c)の平行面間の距離Hに対して、60゜を成す部
分は、1/4〜/1/6Hが望ましい。6個のニブ小片(3c)を
縮小側が内側となる様に環状に配置して、隣合うニブ小
片(3c)の端面内、型孔側の面を面接触させ、各ニブ小片
(3c)を外側から加圧して隣り合うニブ小片(3a)(3a)の端
面どうしが全面に亘って押圧接触する様に弾性変形さ
せ、この状態でケース(1)に直接或いはスリーブを介し
てケースに保持する。
【0015】各ニブ小片(3c)の両端の縮小側の成す角度
は60゜であるから、ケースに組込む前のニブ小片(3c)を
環状に配置したとき、隣合うニブ小片(3c)の端面の内、
型孔側の面を面接触させることができるため、各ニブ小
片(3c)を外側から加圧する際に、特別な治具を用いずと
も、ニブ小片(3c)のずれを防止でき、ケースへの組込み
が容易となる。
【0016】図6の様に4個のニブ小片(3b)でニブ(2b)
を構成する場合でも、図7の実施例を応用できるのは勿
論である。本発明は、実施例のダイスに限らず、鍛造・
圧造用パンチ、ボルトの頭を多角形にトリミングダイス
等、分割型のニブを有する鍛造・圧造用工具一般に実施
でき、又、上記実施例の構成に限定されることはなく、
特許請求の範囲に記載の範囲で種々の変形が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイスの正面図である。
【図2】ケースへ組込む前のニブの配列状態の正面図で
ある。
【図3】隣合うニブ小片の互いの押圧状態の説明図であ
る。
【図4】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図5】六角型穴のニブの他の実施例の正面図である。
【図6】四角型穴のニブの正面図である。
【図7】六角型穴のニブの別の実施例の正面図である。
【符号の説明】
(1) ケース (11) ニブ収容穴 (2) ニブ (3) ニブ小片 (4) 型穴 (5) スリーブ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略等脚台形状の同形のニブ小片を複数個
    環状に組合せてケースに保持し、ニブ小片の内側に正多
    角形の型穴を形成した鍛造・圧造用工具において、組立
    前の各ニブ小片(3)は、両端の成す角度αは360゜をニブ
    小片(3)の個数で除した角度よりも小さく、ケース(1)
    に保持された状態では、ケース(1)による締め付け力に
    よる弾性変形により、隣り合うニブ小片(3)(3)の斜面
    (31)(31)どうしが全面に亘って押圧接触し、隣り合うニ
    ブ小片の突き合わせ面に作用する押圧力は型穴側ほど強
    くなっていることを特徴とする鍛造・圧造用工具。
  2. 【請求項2】 略等脚台形状の同形のニブ小片を複数個
    環状に組合せてケースに保持し、ニブ小片の内側に正多
    角形の型穴を形成する鍛造・圧造用工具の製法におい
    て、両端の斜面(31)(31)の成す角度αは360゜をニブ小片
    (3)の個数で除した角度よりも小さいニブ小片(3)の縮
    小側を内側にして環状に配置し、各ニブ小片(3)を外側
    から加圧して隣り合うニブ小片(3)(3)の突合せ端面(3
    1)(31)どうしが全面に亘って押圧接触する様に弾性変形
    させ、この状態でケースに直接或いはスリーブを介して
    ケースに保持させる鍛造・圧造用工具の製法。
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