JP2891980B1 - ベントタップ使用高精度ナットねじ立装置 - Google Patents

ベントタップ使用高精度ナットねじ立装置

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JP2891980B1
JP2891980B1 JP4388598A JP4388598A JP2891980B1 JP 2891980 B1 JP2891980 B1 JP 2891980B1 JP 4388598 A JP4388598 A JP 4388598A JP 4388598 A JP4388598 A JP 4388598A JP 2891980 B1 JP2891980 B1 JP 2891980B1
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中 秀 昭 田
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豊盛工業株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】 ナット座面とねじ軸線との傾きすなわちねじ
の芯振れを防止し、ナットの有効径精度を向上し得るベ
ントタップ使用高精度ナットねじ立装置を得ること。 【解決手段】 ベースプレート24上に、ベントタップ
27が挿通された、ワーク18の最大径より若干大きい
内径を有するガイドスリーブ28をワークを支持する主
軸22と同心状に配設するとともに、ベントタップのタ
ップ刃部直後位置を把持及び解放可能とした開閉式の前
部タップ把持装置29と、上記ベントタップ27の後部
ベント部27bを把持及び解放可能とした開閉式の後部
タップ把持装置31とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にナットホーマ
ーを使用して冷間圧造にて形成され、切削加工を施すこ
となくねじ加工を行って完成させるフランジ付六角ナッ
ト等におけるベントタップ使用高精度ナットねじ立装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、めねじ加工の大量生産にはベン
トタップを用いた自動ナットねじ立盤が多く使用されて
いる。このベントタップは、ねじ立てされたナットが曲
った柄を通って自動的に送り出され、機械を逆転又は停
止することなく連続的にナットにねじ立てすることがで
きる。
【0003】したがって、このベントタップを用いた自
動ナットねじ立盤は非常に効率が良い反面、製品の品質
水準の低さが問題になっている。すなわち、特に、ナッ
トの座面とねじ軸線との傾き(ねじの芯振れ)を、JI
S等の規格値以下にしたいとの強い要望がナットの使用
者側から提示される場合も多く、又それが規格値以内で
あっても散発的に発生する品質不良の対応について苦慮
しているのが現状である。
【0004】ところで、上記ベントタップを使用する量
産性重視の自動ナットねじ立盤には、ナット回転方式と
タップ回転方式とがあり、タップ回転方式の方がより一
般的である。
【0005】図9は、上記タップ回転方式の自動ナット
ねじ立盤の概略構成を示す図であって、機械本体1には
外部駆動装置によりプーリ2を介して回転駆動される主
軸3が水平に軸支されている。この主軸3には、上記プ
ーリ2と反対側に、ベントボックス4が一体的に設けら
れており、そのベントボックス4には、主軸3と同一軸
線上に延び、ねじ加工が終ったナットを多数滞留させる
ナットの外径より多少大きい内径をもつガイドスリーブ
5が固着されている。
【0006】上記ガイドスリーブ5内には、ベントタッ
プ6がそのタップ刃部6aがガイドスリーブ5の先端か
ら突出するように収容されており、そのベントタップ6
の後部ベント部がベントボックス4に設けられているナ
ット排出通路4a内に挿入されてる。すなわち、上記ベ
ントボックス4にはガイドスリーブ5内に連通するとと
もに半径方向に開口するほぼL字状に屈曲形成されたナ
ット排出通路4aが設けられており、そのナット排出通
路4a内にほぼL字状に屈曲されたベントタップ6の後
部ベント部6bが挿入されている。そして、上記ベント
ボックス4の下方にはねじ加工されたナットの排出シュ
ート7が配設され、またベントボックス4の上方にはナ
ット飛散防止カバー8が設けられている。
【0007】一方、機械本体1には、前記ベントタップ
6のタップ刃部6aと同一軸線に上記ベントタップ6の
先端と対向するように押棒9が配設されている。上記押
棒9にはその先端部左右にワーククランプ10が設けら
れ、機械本体1に対して軸線方向に摺動可能に設けられ
ており、その押棒9の後端(ベントタップ6と反対側)
には押棒作動部材11が連結されている。上記押棒作動
部材11は、機械本体1から上記押棒9と平行に立設さ
れたガイドロット12に摺動可能に嵌装されており、こ
の押棒作動部材11と機械本体1に揺動可能に装着され
た揺動レバー13の先端とが連結杆14によって連結さ
れている。揺動レバー13には適宜駆動装置によって回
転駆動される押棒駆動カム15が当接されており、引張
りばね16によってその揺動レバー13が押棒駆動カム
15に圧接されるとともに、連結杆14及び押棒作動部
材11を介して押棒9がベントタップ6方向に附勢され
ている。なお、図中符号17は押棒9の前面にめねじ加
工前のナットブランク(以下ブランクという)18を供
給するシュートである。
【0008】しかして、図9に示すように、ワーク18
がシュート17から押棒9の前面に供給されワーククラ
ンプ10により把持されると、押棒駆動カム15がその
図示位置から矢印方向に回転される。したがって、引張
りばね16によって揺動レバー13が図において時計方
向に揺動され、連結杆14及び押棒作動部材11を介し
て押棒9がタップ刃部6a方向(前進方向)に移動され
る。この押棒9の移動によってワーク18の座面が押さ
れ、ワーク18がタップ刃部6aに送られる。その後押
棒9がさらに前進方向に移動されると、ワーク18がさ
らに移動し、プーリ2等を介して回転駆動されているタ
ップ刃部6aと係合し、内周面に雌ねじが形成される。
【0009】このようにして、ワーク18がタップ刃部
6aを通過しねじ加工が終わると(図10)、押棒駆動
カム15がさらに回転され、その押棒駆動カム15によ
り引張りばね16に抗して揺動レバー13が図において
反時計方向に揺動され、押棒9はねじ加工されたナット
Nをタップ軸部に残して後退し、次のブランク18の供
給を受けベントタップ6に向けてそのワーク18を押し
ながら前進することによって、順次連続的に各ワーク1
8へのねじ加工が行われる。雌ねじが加工されタップ軸
部に残されたナットNは次にねじ加工されたナットによ
り順次後方に送られ、後端のベント部6bから排出シュ
ート7に放出され、外部に完成品として排出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の自動
ナットねじ立盤においては、ベントタップ6のタップ軸
部はねじ加工されたナットNを介してガイドスリーブ5
の内面に支承されている。したがって、タップ軸芯の位
置は、図11に示すように、タップ軸部外径とナットN
の内径との間隙Aと、ナット外径とガイドスリーブ5の
内径との間隙Bの和(A+B)だけ、重力により機械本
体の軸芯より下がった位置にある。
【0011】したがって、タップ刃部6aの刃先の中心
位置がブランク18の内径の中心位置とは合致しない。
そのためタップ刃先がブランク18の内径に喰いつく瞬
間に偏った応力が加わり、ブランク18が傾いてしま
い、そのままねじ加工が進行する結果、ナット座面とね
じ軸線との傾き(ねじの芯振れ)が発生する等の問題が
ある。
【0012】また、ブランクをタップ刃部6aに送り込
む駆動力は、前述のように引張りばね16による引張り
力によって駆動される。したがって、タップ刃先がブラ
ンク18の中央空所に衝突的に喰いついた後、回転力に
よってタップ刃部6aのリード部に差しかかった時点か
ら、タップのリードに倣ってねじ加工が進行する。その
ため、衝突的な喰いつきの際、タップ刃先の先端部でナ
ット内径の入口部を拡大してしまい、ねじ山が低くなる
等の問題がある。さらに、引張りばねの推力は常に適正
を保つ必要があり、過大でも過小でもナットの有効径精
度に大きく影響し、その選定が非常にむつかしい等の問
題もある。
【0013】さらに、前記自動ナットねじ立盤における
ブランクの保持機構としては、図12に示すように、押
棒9の先端部に二方向の単純なグリップ爪20を設け、
そのグリップ爪20によってブランク18を抱えこむ構
造が一般的であるが、必ずしも基準面である押棒9の先
端面をナット座面に確実に保持し得るとは限らない、し
かも、押棒9はナットを押しながらガイドスリーブ5内
に挿入されるので、押棒9の外径はガイドスリーブ5の
内径に制約されてブランクの外径以上の太さにはでき
ず、押棒先端にナット座面を押棒の基準面に圧着できる
ように着脱可能な保持機構を設けることも極めて困難で
ある。
【0014】また、図12に示すように、押棒9にはね
じ加工時にタップ刃部6aが侵入可能な逃げとしての穴
部9aが形成してある。この穴部9aには切粉排除のた
めの長穴が設けてあるが、押棒9の太さにナットの外径
までという制約があるため、ねじ加工時の切粉がその中
に滞留しやすく押棒9の後退時に滞留している切粉を引
き出し、押棒先端の基準面に切粉が付着し易く、これが
次のナットの座面との間に挟み込まれ、ナットの座面と
押棒の基準面とが圧着されず、ナット座面とねじ軸線と
の傾きが大きくなる場合が多い等の問題がある。
【0015】本発明は、このような点に鑑み、上述の如
き問題点を解消したベントタップ使用高精度ナットねじ
立装置を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、冷間圧造
にて成形され切削加工が施されないワークに加工を行う
ベントタップの使用の高精度ナットねじ立装置におい
て、ベースプレート上に、ワークを保持する主軸と同心
状に配設され、ベントタップが挿通された、ワークの最
大径より若干大きい内径を有するガイドスリーブと、上
記ベースプレートの上方部に上記主軸と平行な軸線方向
に移動可能に配設され、ベントタップのタップ刃部直後
位置を把持及び解放可能とした開閉式の前部タップ把持
装置と、上記ベントタップの後部ベント部を把持及び解
放可能とした開閉式の後部タップ把持装置とを有するこ
とを特徴とする。
【0017】第2の発明は、第1の発明において、ベー
スプレートが、ワークを保持する主軸の回転に同期して
上記主軸方向に移動可能であることを特徴とする。
【0018】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前部タップ把持装置は、互いに接近或は離間する
ように揺動可能な2本の爪片を有し、その爪片の対向す
る面にはタップ刃部直後位置と係合するV字状の切欠部
が形成され、その爪片の先端部には、両爪片が接近する
方向に揺動されたとき、ねじ立てされたナットの前面に
順次当接しそのナットを後方に移動させる傾斜面が形成
されていることを特徴とする。
【0019】第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれ
かにおいて、主軸の前記ベントタップの先端と対向する
端面部には、ワークを保持するチャックが設けられてお
り、そのチャックの長爪部の先端部には、ワークの座面
が圧着される主軸の軸線と直交する基準面が形成される
とともに、ワークの外周面と係合する保持部の内面に
は、上記基準面に向かって次第に外方に傾斜する緩いテ
ーパ部が形成されていることを特徴とする。
【0020】また、第5の発明は、第4の発明におい
て、チャックの長爪部の中間部には大きな逃げ長穴が形
成されていることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8を参照して本
発明の実施の形態について説明する。図1及び図2は本
発明のベントタップ使用高精度ナットねじ立装置の一部
縦断側面図及び一部断面平面図である。
【0022】図1及び図2において、符号21はNC制
御を備えた機械本体であって、その機械本体21の基盤
部21a上には機械本体21の主軸22に向って主軸回
転に同期可能に前進後退するスライド23が設けられて
いる。すなわち、機械本体21の基盤部21aの上面に
は主軸22の軸線に沿って前進後退するスライド23が
設けられており、そのスライド23がNC装置により主
軸1回転当たりねじ1ピッチの速度で主軸方向に前進
し、早送りで原点位置に後退するようにしてある。
【0023】上記スライド23にはベースプレート24
が固設されており、そのベースプレート24上に前部プ
レート25及び芯高調整機構26aを有する後部プレー
ト26が適宜間隔をもって立設されている。そして、上
記前部プレート25及び後部プレート26間には、機械
本体の主軸22と同一軸線位置にベントタップ27を概
略支承するためのガイドスリーブ28が装着されてい
る。上記ガイドスリーブ28は、ねじ加工すべきワーク
の外形が円形の場合にはその外径より大きい内接円にな
るように設けられた3本以上のロッドにより構成され、
また外形が六角のワークの場合には角径より多少大きい
内径を有する円筒によって構成されており、この円筒に
は長穴または多数の穴が設けられている。
【0024】上記ガイドスリーブ28内にはベントタッ
プ27が挿通され、そのタップ刃部27aが上記ガイド
スリーブ28の前端部から前記主軸22方向に突出さ
れ、タップのベント部はガイドスリーブ28の後方に露
出されている。
【0025】ところで、前記前部プレート25の上部に
は、主軸22の軸線に平行方向に移動可能に前部タップ
把持装置29が設けられており、この前部タップ把持装
置29は、互いに対向する下向きの2本の把持用の爪片
30を有している。この爪片30は互いに接近或は離間
するように水平軸線回りに揺動可能としてあり、その対
向する面にはタップ刃部直後位置と係合可能なV字状の
切欠部が形成されている。さらに、上記爪片30の先端
部には、図2に示すように、両爪片30が接近する方向
に揺動されたとき、ねじ立てされたナットの座面に順次
当接しそのナットを後方に移動させる傾斜面30aが形
成されている。
【0026】また、後部プレート26より後方の適宜位
置のベースプレート24上には、後部タップ把持装置3
1が設けられている。上記後部タップ把持装置31は垂
直軸線回りに揺動して互いに接近或は離間し得る互いに
対向する2本の爪片32を有しており、この爪片32の
先端部にはその対向面に、ベントタップ27の下方に屈
曲されたベント部27bを把持するV字状の切欠きが形
成されている。
【0027】一方、主軸22の先端部(ベントタップ2
7と対向する面)には、ワーク18を保持するチャック
33が装着されている。そのチャック33は、図3に示
すように周方向に4分割されたタップ刃部27aの長さ
と略同じ長さの長爪部34を有し、各長爪部34を有
し、各長爪部34の先端部には、チャック33の軸線に
直交し、ナットの座面を形成するワークの一端面に密接
する基準面34aが形成されており、さらにその基準面
34aの外方にはワーク18の外周部に係合する保持部
34bが突設されている。そして、この各保持部34b
の内面には、前方内側に向く緩いテーパー部34cが形
成されており、さらに長爪部34の先端部を除いた中間
部には大きな逃げ長穴34dが形成されている。また、
4本の長爪部34で形成されるワークチャック部の外径
はガイドスリーブ28の径に関係なく比較的大きく形成
され、チャック中心部に貫入されるタップ刃部の周囲と
長爪部34の内面との間隙が大きくしてある。
【0028】また、主軸22の前方一側部には、ワーク
ホッパー35から落下してくるワーク18をチャック3
3位置に供給する給材装置36が設けられている。
【0029】以下、その作動について説明する。
【0030】ナットのねじ加工に際しては、図4に示す
ように、前部タップ把持部29及び後部タップ把持装置
31がONされ、爪片30によってベントタップ27の
タップ刃部直後位置が把持されるとともに、爪片32に
よってベントタップ27のベント部27bが把持され
る。一方、給材装置36によってワーク18が主軸22
の前面位置に供給され、チャック33が閉じてそのワー
ク18を保持する。
【0031】このような状態になると、前後動スライド
23が前進させられ、これによって前進されるベントタ
ップ27におけるタップ刃部27aの先端が主軸22と
ともに回転しているワーク18に挿入され、いわゆるタ
ップの喰付きが行われ、その時点で前部タップ把持装置
29がOFFとされ、爪片30が開とされベントタップ
27の把持状態が解放される(図5)。
【0032】そこで、図6に示すように、前後動スライ
ド23がさらに前進させられ、タップ刃部27aによっ
てワーク18の内面にねじが加工される。この場合、前
部タップ把持装置29はOFFの状態のまま後退し、ベ
ントタップ27の前進にじゃまにならないようにされ
る。
【0033】このようにして、ねじ加工が終ると、チャ
ックが開かれねじ加工されたナットNをタップ軸部に残
したまま、前後動スライドを介してベントタップが早送
りによって後退される。このようにしてベントタップ2
7がねじ加工されたナットNとともに後退すると、前部
タップ把持装置29が前進させられONされ、爪片30
が閉状態となってタップ刃部直後位置が把持される。こ
の場合、爪片30に形成されている傾斜面30aがねじ
加工されたナットNの外側面に当接し、閉方向に移動す
る爪片30の傾斜面30aによって上記ナットNが後方
に送られる(図7)。
【0034】その後、図8に示すように、後部タップ把
持装置31がOFFとされ、爪片32が開いて、最後端
のナットNがベントタップ27から落下される。
【0035】一方、前述のようにねじ加工されたナット
Nとともにベントタップ27が後退すると、給材装置3
6によって次のワーク18が主軸22の前面側に供給さ
れ、チャック33によってそのワークが保持される。
【0036】以後、前述の動作を繰り返すことによっ
て、ワークに対するねじ加工が連続的に行われる。
【0037】
【発明の効果】このように、本発明においては、タップ
軸部に順次ねじ加工が終ったナットを多数滞留させ、そ
のナットを介してガイドスリーブによって概略的に支承
されているベントタップを、前部タップ把持装置の互い
に対向する爪片によって把持するようにしたので、強制
的にタップ刃部の軸芯を機械本体の主軸の軸芯に合致さ
せることができ、タップ刃先がブランクの中心孔内に喰
いつく瞬間に偏った応力が掛って、ブランクが傾いたま
まねじ加工が行われてナット座面とねじ軸線とが傾くよ
うなことがなく、高精度ねじ加工を行うことができる。
【0038】また、ベントタップが取り付けられている
ベースプレートがNC装置により主軸回転に同期してピ
ッチ送りすることにより、ベントタップのタップ刃先が
ワークに対して衝撃的な喰いつきが皆無となり、これに
よってもブランクが傾くようなことがなく、またねじの
有効径も安定化する等の効果を奏する。
【0039】また、ワークを保持するチャックの長爪部
の先端部に基準面を形成するとともに、ワークの外周面
と係合する保持部の内面に基準面に向って次第に外方に
傾斜する緩いテーパー部を形成することによって、ブラ
ンクをチャックで保持した場合、上記テーパー部によっ
てワークが基準面に圧着され、ブランクが確実に保持さ
れ、これによってもナット座面とねじ軸線とが傾くこと
が防止される。しかも、チャックが長爪を有するものと
したので、タップ刃部がチャック内に挿入されても切粉
逃げのための充分な空間が得られ、さらにブランクを保
持したチャック自身が回転する機構であるため、チャッ
ク中間部に設けた逃げ穴から切粉が切削油とともに遠心
力によって外部に強制的に排除され、切粉の滞留による
不都合を解消することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高精度ナットねじ立装置の概略構成を
示す一部縦断側面図。
【図2】本発明の高精度ナットねじ立装置の概略構成を
示す一部断面平面図。
【図3】(a)はチャック部の縦断面図、(b)はチャ
ックの正面図、(c)は(a)のA−A線断面図。
【図4】本発明の装置の作動説明図で、ベントタップの
前進開始時を示す図。
【図5】本発明の装置の作動説明図で、ベントタップの
喰付時を示す図。
【図6】本発明装置の作動説明図で、タップ刃部による
ねじ加工終了時を示す図。
【図7】本発明の作動説明図で、ねじ加工終了後ベント
タップが後退した状態を示す図。
【図8】本発明の作動説明図で、タップ軸に保持されて
いた最後部のナット排出時の状態を示す図。
【図9】従来のナットねじ立装置の概略構成を示す図
で、ねじ加工前の状態を示す図。
【図10】従来のナットねじ立装置のねじ加工完了時を
示す図。
【図11】従来のナットねじ立装置におけるベントタッ
プの保持状態説明図。
【図12】従来のナットねじ立装置におけるワーククラ
ンプ部の概略構成を示す図。
【符号の説明】
18 ワーク 21 機械本体 22 主軸 23 スライド 24 ベースプレート 27 ベントタップ 27a タップ刃部 28 ガイドスリーブ 29 前部タップ把持装置 30、32 爪片 30a 傾斜面 31 後部タップ把持装置 33 チャック 34 長爪部 34a 基準面 34b 保持部 34c テーパー部 34d 逃げ長穴

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷間圧造にて成形され切削加工が施されな
    いワークにねじ加工を行うベントタップの使用の高精度
    ナットねじ立装置において、 ベースプレート上に、ワークを保持する主軸と同心状に
    配設され、ベントタップが挿通された、ワークの最大径
    より若干大きい内径を有するガイドスリーブと、上記ベ
    ースプレートの上方部に上記主軸と平行な軸線方向に移
    動可能に配設され、ベントタップのタップ刃部直後位置
    を把持及び解放可能とした開閉式の前部タップ把持装置
    と、上記ベントタップの後部ベント部を把持及び解放可
    能とした開閉式の後部タップ把持装置とを有することを
    特徴とする、ベントタップ使用高精度ナットねじ立装
    置。
  2. 【請求項2】ベースプレートが、ワークを保持する主軸
    の回転に同期して上記主軸方向に移動可能であることを
    特徴とする、請求項1記載のベントタップ使用高精度ナ
    ットねじ立装置。
  3. 【請求項3】前部タップ把持装置は、互いに接近或は離
    間するように揺動可能な2本の爪片を有し、その爪片の
    対向する面にはタップ刃部直後位置と係合するV字状の
    切欠部が形成され、その爪片の先端部には、両爪片が接
    近する方向に揺動されたとき、ねじ立てされたナットの
    前面に順次当接しそのナットを後方に移動させる傾斜面
    が形成されていることを特徴とする、請求項1または2
    記載のベントタップ使用高精度ナットねじ立装置。
  4. 【請求項4】主軸の前記ベントタップの先端と対向する
    端面部には、ワークを保持するチャックが設けられてお
    り、そのチャックの長爪部の先端部には、ワークの座面
    が圧着される主軸の軸線と直交する基準面が形成される
    とともに、ワークの外周面と係合する保持部の内面に
    は、上記基準面に向かって次第に外方に傾斜する緩いテ
    ーパ部が形成されていることを特徴とする、請求項1乃
    至3のいずれかに記載のベントタップ使用高精度ナット
    ねじ立装置。
  5. 【請求項5】チャックの長爪部の中間部には大きな逃げ
    長穴が形成されていることを特徴とする、請求項4記載
    のベントタップ使用高精度ナットねじ立装置。
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