JP3684385B2 - スウェージングによる雌ネジの加工方法及びスウェージング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパイプ形状をしたワークの内周面にスウェージングによってネジ加工する方法及びスウェージング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ワークの外周面にネジを加工する場合、転造加工が用いられる。すなわちネジ転造と称される方法であり、このネジ転造を用いることで簡単にしかも速くネジ加工が出来る。しかし、パイプなどのワーク内周面に内径ネジ(雌ネジ)を加工することは転造では容易でなく、一般にはタップと称される工具が使用される。すなわち、パイプ穴にタップを螺合することにより、螺合と同時にネジが切削される。
【0003】
タップを用いてのネジ加工はあくまでも切削であって、加工には時間を要すだけでなく、ネジ山の強度は弱く塑性加工の方が好ましい。そしてタップをパイプ穴に螺合してネジ加工する場合、螺合したタップを取外すには該タップを逆回転しなくてはならない。このタップと同じような工具をパイプ穴に挿入セットした状態でスウェージング加工するならば内周面にはネジを成形することは出来る。しかし、スウェージングによってワークに固着した芯金を取り外す作業は容易でなく時間がかかり、タップを使用しての切削加工と大差が無くなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、パイプ内周面にネジ加工するには上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、スウェージングによって内周面にネジを成形すると共に、芯金を簡単に取り外し出来る雌ネジの加工方法及びそのスウェージング装置を提供する。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る雌ネジの加工方法はスウェージング加工であって、パイプ穴に芯金をセットした状態でパイプ外周に工具を押圧して打圧し、パイプの内周部は変形して芯金になじむことが出来る。ここで芯金の外周にはネジが設けられ、その結果、内周面にはネジが成形されることになる。上記芯金はチャックで固定されると共にパイプ内にセットする為に軸方向に送られ、又回転することが出来る。芯金をセットしたパイプは工具によって打圧されながら逐次加工されることになるが、パイプ先端は軸受けにて支えられている。
【0006】
そして加工されたワークは工具を開いた状態でチャックを後退させるならば金型から引き出され、ワークの外周はローレット加工されると共にチャックを逆転させて芯金をワークから取外す。上記ローレット加工はすスウェージング装置のヘッド付近に配置さている転造盤にて行われる。すなわち、チャックにクランプされた芯金と共に後退したワークはローレット工具に挟まれて加工される。そしてローレット加工と同時に、或いはローレット加工後にチャックが回転してワークを芯金から取外す。以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】
【実施例】
図1は雌ネジのスウェージング装置のヘッド本体部を示している。同図1はワーク、2は芯金、3は工具、4は軸受けを示し、ワーク1は金属製パイプで穴には上記芯金2が嵌っている。芯金2はチャック5にクランプされて水平に延び、その先端にはネジ6が形成されていて、このネジ部がワーク1の穴に嵌り、ワーク先端には軸受け4が嵌って該ワーク1を中心軸に正しく支持している。
【0008】
中心軸に正しく支持されたワーク1は工具3,3…にて打圧されながら回転して芯金2になじませ、ワーク内周部には雌ネジが成形される。このような加工はスウェージング加工の一般的方法であり、詳細な説明は省略する。同図に示しているワーク1には雌ネジが一部にのみ成形され、境界には凹部が設けられて、残りはストレートの穴と成っている。ワーク内周面全体に雌ネジを成形することもあり、本発明では加工されるワーク形態は問わず、同図に示すワーク形状はあくまでも1具体例に過ぎない。
【0009】
このように、雌ネジがスウェージングにて成形されたワーク1は、工具3,3…が開かれてチャック5を後退させることでヘッド本体9の加工部から外れるが、ワーク1は芯金2と一体化された状態にある。したがって雌ネジが成形されたワーク1を芯金2から外す為に回転することは容易でないが、本発明では該ワーク1をクランプした状態でチャック5を回転する。
【0010】
図2〜図4はスウェージング装置の概略図であり、図2は正面図、図3は平面図、図4は図3のA矢視図を示し、コンベヤに載って送られてきたワーク1は搬送用ハンド7のハンドツメ8a,8bによって掴まれてヘッド本体9の中心軸上に位置し、芯金2をクランプしているチャック5が前進してワーク1の穴に芯金2が挿入される。ハンドツメ8a,8bはワーク1を放し、芯金2と共にヘッド本体9の加工部へ入って前記図1で説明したように加工される。
【0011】
ヘッド本体9の前方にはスタッド10が起立し、このスタッド上部に設けているレール11a,11bにスライダー12が載って中心軸に対して垂直方向に移動することが出来る。そしてこのスライダー12には上記搬送用ハンド7が取着され、又ローレット本体13が取付けられている。
【0012】
ところで、このローレット本体13は雌ネジ加工されたワーク1の外周にローレットを加工することが出来る。図5〜図7はローレット本体13の詳細図を示しているが、同図の14a,14bはローレット工具、15はピニオン、16a,16bはラックを夫々表わしている。そこでピニオン15がアクチュエータ19にて回転するならば、該ピニオン15に噛み合っている両ラック16a,16bはスライドし、レール18a,18bに載っているスライダー17a,17bが移動する。
【0013】
スライダー17a,17bにはローレット工具14a,14bが取着され、スライダー17a,17bと共にスライドすることで間に挟まれるワーク1の外周にはローレットが加工される。このローレット本体13はスライダー12に取着されていて、スウェージング加工時には図4に示す位置にあるローレット本体13はヘッド本体の中心軸側へ移動してワーク外周をローレット加工する。
【0014】
ピニオン15の回転によってワーク1は約半回転して外周にローレット加工され、この状態でチャック5が回転して芯金2を回すならばワーク1が芯金2から取り外される。ワーク1はローレット工具14a,14bと噛み合っている為に芯金2を回転しても共回りすることはない。この場合、芯金2の回転に伴ってローレット工具14a,14bとチャック間距離は拡大するが、ローレット本体13がスライダー12に設けているレール20に沿って軸方向に移動するようにしている。
【0015】
芯金2が完全に抜き取られたところでローレット工具14a,14bをさらに移動してワーク1を放すことが出来る。ローレット本体13と搬送用ハンド7は共にスライダー12に取着されている為に同時に移動することが出来、ローレット本体13が元の位置へ戻るならば、搬送用ハンド7はハンドツメ8a,8bで新たなワーク1をクランプして中心軸上に位置させる。
【0016】
以上述べたように、本発明に係る雌ネジの加工方法は外周にネジを形成した芯金にワークを嵌めてスウェージング加工することでワーク内周面には雌ネジを成形し、そして芯金と共にヘッドから引き出してローレット加工を外周に施し、ローレット工具で挟み込んだ状態で芯金をクランプしているチャックを回転して芯金を取外す方法であり、次のような効果を得ることが出来る。
【0017】
【発明の効果】
本発明はスウェージング加工によりワーク内周面に雌ネジを簡単に、しかも丈夫なネジを成形することが出来る。そして芯金はワーク外周にローレット加工を施すと共にローレット工具で挟み込んだ状態で芯金をクランプしているチャックを回転することで取外し出来る。したがってパイプ状内周面に雌ネジを加工したワークを低コストで製作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スウェージングによる雌ネジ加工。
【図2】本発明のスウェージング装置の正面図。
【図3】本発明のスウェージング装置の平面図。
【図4】図3のA矢視図。
【図5】ローレット本体の正面図。
【図6】ローレット本体の平面図。
【図7】図5のB―B断面図。
【符号の説明】
1 ワーク
2 芯金
3 工具
4 軸受け
5 チャック
6 ネジ
7 搬送用ハンド
8 ハンドツメ
9 ヘッド本体
10 スタッド
11 レール
12 スライダー
13 ローレット本体
14 ローレット工具
15 ピニオン
16 ラック
17 スライダー
18 レール
19 アクチュエータ
20 レール
Claims (3)
- チャックにクランプされて外周にはネジを形成した芯金にパイプ状のワークを嵌めた状態でヘッドの加工部に挿入し、そして工具をワーク外周に打圧するスウェージング加工にてワーク内周面に雌ネジを成形し、成形後は工具を開いてチャックを後退することでワークを芯金と共にヘッドから引き出し、ワーク外周面にはローレット工具を押し当ててローレット加工すると共に、チャックを回転することで芯金をワークから取外す工程からなるスウェージングによる雌ネジの加工方法。
- パイプ状のワークの内周面に雌ネジを加工する為のスウェージング装置において、外周にネジを形成してワーク穴に嵌めることが出来る芯金を有し、この芯金をクランプして前進・後退動するチャックを備え、又ヘッド本体と所定の距離をおいてワーク外周面を加工するローレット本体を備え、該ローレット本体はスライダーに取着されてヘッドの中心軸側へ移動することが出来ると共にヘッドの中心軸と同じ方向への移動も可能とし、チャックにクランプされた芯金と共に後退したワークを両ローレット工具で挟み込んで転造加工し、さらにチャックを回転してワークを芯金から取外すことを特徴とするスウェージング装置。
- パイプ状のワークの内周面に雌ネジを加工する為のスウェージング装置において、外周にネジを形成してワーク穴に嵌めることが出来る芯金を有し、この芯金をクランプして前進・後退動するチャックを備え、又ヘッド本体と所定の距離をおいて起立するスタッドに設けているレールにスライダーを取付けしてスライド可能とし、そしてこのスライダーにはワーク外周面を加工するローレット本体を備え、又ワークを搬送する為の搬送用ハンドを取着し、該ローレット本体及び搬送用ハンドはスライダーと共にヘッドの中心軸側へ移動することが出来ると共に、ローレット本体はヘッドの中心軸と同じ方向への移動を可能とし、チャックにクランプされた芯金と共に後退したワークを両ローレット工具で挟み込んで転造加工し、さらにチャックを回転してワークを芯金から取外すことを特徴とするスウェージング装置。
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JP2001179389A JP2001179389A (ja) | 2001-07-03 |
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JP37003299A Expired - Lifetime JP3684385B2 (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | スウェージングによる雌ネジの加工方法及びスウェージング装置 |
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1999
- 1999-12-27 JP JP37003299A patent/JP3684385B2/ja not_active Expired - Lifetime
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