JP2889765B2 - 織機の不良緯糸除去装置 - Google Patents

織機の不良緯糸除去装置

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JP2889765B2
JP2889765B2 JP21303092A JP21303092A JP2889765B2 JP 2889765 B2 JP2889765 B2 JP 2889765B2 JP 21303092 A JP21303092 A JP 21303092A JP 21303092 A JP21303092 A JP 21303092A JP 2889765 B2 JP2889765 B2 JP 2889765B2
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茂晴 澤田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、織機において、緯入
れ不良が生じたとき、不良緯糸を織布から自動的に除去
するに際し、除去動作の成否を監視し、高品質の織布を
高効率に製織するための織機の不良緯糸除去装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エアジェットルーム、ウォータジェット
ルーム等の無杼織機においては、不良緯糸(ショートピ
ック、ロングピック、ベントピック、胴切れ、吹切れ等
の緯入れ不良が発生したとき、緯入れ不良の原因となっ
た緯糸をいう、以下同じ)を織布から引き抜き、織機を
自動的に再起動させるために、不良緯糸除去装置を使用
することが多くなって来ている(たとえば、特開昭62
−215047号公報)。
【0003】このものは、織布の緯入れ側に緯糸牽引装
置を配設し、エアによって不良緯糸の後端部を吸引した
後、機械的に不良緯糸を牽引し、不良緯糸を織前から引
き離すようにして除去することができる。なお、一般
に、織機は、緯入れ不良が発生すると、次ぎのサイクル
において自動停止するようになっているから、緯糸牽引
装置は、このようにして停止した織機を逆転し、不良緯
糸の口出し操作を完了した後、作動させるものとする。
また、不良緯糸は、緯入れ側において後端部を切断する
と、緯糸牽引装置に吸引させられなくなってしまうか
ら、正常緯入れの際とは異なり、カッタによる切断をし
ないようにするのがよく、さらに、緯入れ不良が発生し
た後、新たな緯入れがなされると、後に緯入れされた緯
糸が経糸と交絡し、口出し操作が不能となってしまうか
ら、緯入れ不良の際には、織機が停止するまでの間、新
たな緯入れを禁止するようにしなければならない。
【0004】かかる不良緯糸除去装置は、その作動の成
否を監視することが必要である。織前に打ち込まれた不
良緯糸が、途中で切れたりして、その全部が正常に除去
されないまま織機が再起動されると、織布中に不良緯糸
の一部が織り込まれて残留し、致命的な織物欠陥となる
おそれがあるからである。そこで、不良緯糸除去装置に
対し、牽引中の不良緯糸を検知する糸センサを設け、緯
糸牽引装置を作動させてから、糸センサからの糸信号が
喪失し、不良緯糸の牽引動作が完了するまでの時間が所
定範囲内にあることを監視することにより、装置全体の
作動の成否を判定することが提案されている(実開昭6
2−41083号公報)。また、これに倣い、緯糸牽引
装置を作動させた後、糸信号が喪失するまでの不良緯糸
の牽引長さを計測することによっても、同様の動作を実
現することが可能である(たとえば、特開昭62−62
973号公報、同62−206058号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、不良緯糸除去装置は、不良緯糸の長さが一定で
あることを前提にして、その作動の成否を判定すること
になるから、たとえば、胴切れや吹切れなどを含むショ
ートピックや、測長貯留装置の不調等によるロングピッ
クが発生し、不良緯糸の長さが変動する場合には、作動
の成否を正確に判定することが不可能であり、思わぬ織
物欠陥を発生させることがあるという問題が避けられな
かった。
【0006】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、不良緯糸を検知する糸センサの他に、
不良緯糸の張力を検出する張力センサと、糸センサから
の糸信号、張力センサからの張力信号に基づき、緯糸牽
引装置の作動の成否を判定する判定回路とを設けること
によって、不良緯糸の長さに拘らず、牽引中の不良緯糸
の糸切れを確実に検出し、作動の成否を正確に判定する
ことができる織機の不良緯糸除去装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、織前から引き離す方向に不良緯
糸を牽引して除去する緯糸牽引装置と、緯糸牽引装置に
よって牽引中の不良緯糸に対して張力を付加する張力付
加部材と、緯糸牽引装置と張力付加部材との間において
不良緯糸を検知する糸センサと、牽引中の不良緯糸の張
力を検出する張力センサと、糸センサからの糸信号と張
力センサからの張力信号とに基づいて緯糸牽引装置の作
動の成否を判定する判定回路とを備えることをその要旨
とする。
【0008】なお、判定回路は、張力信号が低下してか
ら糸信号が喪失するまでの時間または不良緯糸の牽引長
さに基づき、緯糸牽引装置の作動の成否を判定すること
ができる。
【0009】また、緯糸牽引装置は、織布の緯入れ側ま
たは反緯入れ側に配設することができる。
【0010】
【作用】かかる発明の構成によるときは、張力付加部材
は、緯糸牽引装置により牽引中の不良緯糸に張力を付加
するから、牽引中における不良緯糸の張力は、張力付加
部材と緯糸牽引装置との間において最大となる。すなわ
ち、不良緯糸は、それが牽引中に切断するとすれば、必
ず張力付加部材と緯糸牽引装置との間において切断さ
れ、その他の位置において切断されることはない。そこ
で、不良緯糸の切断が生じると、張力センサは、不良緯
糸の張力の低下を検出し、糸センサからの糸信号は、そ
の直後に消滅してしまう。
【0011】一方、不良緯糸は、その先端を含む全体が
織前から引き離されるまでは、大きな張力が負荷され、
その後は、単に経糸開口から引き抜くための小さな張力
が負荷されるだけである。したがって、不良緯糸の全長
が正常に除去される場合は、張力が低下した後、不良緯
糸の先端が糸センサの位置を通過するまで糸信号が喪失
せず、その間には、十分長い時間が必要である。
【0012】そこで、判定回路は、不良緯糸の張力を示
す張力信号の低下から糸信号の喪失までの時間を監視す
ることにより、緯糸牽引装置の作動の成否を判定するこ
とができる。なお、判定回路は、この間の時間に代え
て、不良緯糸の牽引長さを使用することによっても、同
様の判定が可能である。
【0013】緯糸牽引装置を織布の緯入れ側に配設する
ときは、不良緯糸は、その後部から牽引し、緯入れ方向
と逆方向に除去することができる。一方、緯糸牽引装置
を反緯入れ側に配設すれば、不良緯糸は、その緯入れ方
向に牽引することができ、たとえば胴切れの場合の先端
側の部分を、確実に除去することが可能である。
【0014】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0015】織機の不良緯糸除去装置は、緯糸牽引装置
10と、張力付加部材21、張力センサ22、糸センサ
23と、判定回路30とを組み合わせてなる(図1、図
2)。
【0016】いま、織機は、エアジェットルームである
ものとすると、緯糸Yは、給糸体YDから解舒され、測
長貯留装置Dを介して緯入れノズルNに導かれている。
測長貯留装置D、緯入れノズルNは、所定の緯入れ時期
に作動し、経糸Yp 、Yp …が形成する経糸開口Ypaに
対し、緯糸Yを緯入れすることができる。なお、正常に
緯入れされた緯糸Yは、図示しない筬によって筬打ちさ
れ、織布Wを形成する一方、その後端部をカッタSCに
よって切断し、次ぎの緯入れに備える。
【0017】緯糸牽引装置10は、織布Wの緯入れ側に
配設されている。緯糸牽引装置10は、たとえば、特開
昭62−215047号公報に開示されているとおりの
装置であり、その概要は、次ぎのとおりである。
【0018】緯入れされた緯糸Yに対して何らかの緯入
れ不良が検知されると、織機は、直ちに停止し、逆転し
て、不良緯糸Y1 の口出し操作を行なう。そこで、織機
が停止するまでの間に補助ノズルN1 を作動させるとと
もに、測長貯留装置Dから緯糸Yを供給すると、不良緯
糸Y1 の後部は、緯入れノズルNからの緯糸Yと連続し
たまま、半ループ状に吹上げ筒11内に吹き上げること
ができる。これによって、カッタSCが、不良緯糸Y1
の後端部を切断しないようにするとともに、不良緯糸Y
1 の後部を案内する。
【0019】吹上げ筒11の頂部には、風量調節用のキ
ャップ11aが装着されており(図1、図3)、また、
吹上げ筒11の中間部には、連通孔12aを有する筒体
12が連結されている。なお、筒体12には、回転部材
13、14が内装されている(図1)。
【0020】一方の回転部材13は、その前端部に円錐
形の凹部を有し、また、軸方向に透孔13aを有する。
さらに、回転部材13は、その後端部に網かご13bを
装着するとともに、ギヤ13c、13dを介し、モータ
13eによって回転駆動することができる。他方の回転
部材14は、先端部を円錐形に尖らせ、後部のシリンダ
14aを介し、回転部材13に向けて前進させることに
より、回転部材13と一体に連結することができる(図
2)。ただし、回転部材14は、圧縮ばね14bを介し
て後方に付勢されており、シリンダ14aによって前進
させないときは、回転部材13から十分に離れているも
のとする(図1)。また、回転部材14の先端部には、
エアノズル14cが形成されている。
【0021】いま、補助ノズルN1 により、吹上げ筒1
1内に不良緯糸Y1 を半ループ状に吹き上げるととも
に、回転部材14のエアノズル14cに対し、コネクタ
14c1 を介してエアを供給すれば、エアノズル14c
は、回転部材13の透孔13aに向けてエアを噴出さ
せ、回転部材14の先端部の周辺に負圧を形成すること
ができる。そこで、吹上げ筒11内に吹き上げられた緯
糸Y、不良緯糸Y1 は、連通孔12aを介して筒体12
内に吸引され(図3)、回転部材13の透孔13a内に
吹き入れることができる(図1)。したがって、つづい
て、シリンダ14aを介して回転部材14を前進させれ
ば、回転部材14は、回転部材13との間に緯糸Y、不
良緯糸Y1 を挟み込むことができるから、その後、モー
タ13eを介して回転部材13を回転すれば、回転部材
14は、回転部材13と一体になって回転し、緯糸Y、
不良緯糸Y1 を巻き取るようにして牽引することができ
る(図2)。ただし、緯入れノズルNに連なる緯糸Y
は、モータ13eを起動するに先き立ち、補助カッタS
C1 によって切断するものとする。
【0022】なお、不良緯糸Y1 は、糸ガイドを兼用す
る張力付加部材21の配設位置を適当に定めることによ
り、経糸Yp 、Yp …が形成するワープラインにほぼ一
致する方向で、しかも、織前から引き離す方向に牽引す
ることができる(図1、図2)。すなわち、不良緯糸Y
1 は、織布Wの緯入れ側の側端部から順に織前から引き
離されて行き、最終的に、その先端部が、反緯入れ側の
側端部において織前から分離するように、ほぼ三角形を
描くようにして織前から離すことができ(図2の二点鎖
線)、その後、経糸開口Ypaから引き抜くことができ
る。また、このようにして経糸開口Ypaから不良緯糸Y
1 の全長が除去されたら、シリンダ14aを短縮し、圧
縮ばね14bを介して回転部材14を後退させる。つづ
いて、エアノズル14cからのエアにより、透孔13a
を介し、巻き取った屑糸を網かご13bに排出すればよ
い。
【0023】織機は、その後、適当量だけ再逆転し、所
定の再起動位置から再起動することができる。
【0024】張力付加部材21は、補助ノズルN1 と、
緯糸牽引装置10の吹上げ筒11との間に配設されてい
る(図1、図2)。
【0025】張力付加部材21は、たとえば、筒状の部
材であって、その下端縁は、不良緯糸Y1 に対して適当
な屈曲角度を与え、しかも、適度な摩擦抵抗を付加する
ことができるように、適当な曲率半径を有する滑らかな
曲面に仕上げられている(図4)。すなわち、張力付加
部材21は、織布Wの織前から引き離すようにして牽引
される不良緯糸Y1 に対し、適当な張力を付加するとと
もに、その牽引方向を所定方向とするために、糸ガイド
としての機能をも併せ有している。
【0026】緯糸牽引装置10には、糸センサ23が組
み込まれている(図2、図3)。糸センサ23は、たと
えば、反射形または透過形の光センサであって、筒体1
2の連通孔12aの入口付近に配設されており、牽引中
の不良緯糸Y1 を検知することができる。ただし、糸セ
ンサ23は、緯糸牽引装置10と張力付加部材21との
間において、できるだけ前者に近い位置に配設されてお
ればよく、その配設位置や取付方法は問わない。
【0027】張力センサ22は、緯糸牽引装置10と経
糸開口Ypaとの間、好ましくは、張力付加部材21との
間に配設されており、牽引中の不良緯糸Y1 の張力を検
出することができる。張力センサ22からの張力信号S
2 は、糸センサ23からの糸信号S3 とともに、判定回
路30に入力されている(図2)。また、判定回路30
には、モータ13eを起動するための指令信号S1 が併
せ入力されている。
【0028】糸信号S3 は、判定回路30内において、
インバータ31に入力されており(図5)、インバータ
31の出力は、アンドゲート32、増幅器33を介して
リレーRに接続されている。なお、リレーRの常開接点
Ra は、警報信号So として、外部に引き出されてい
る。
【0029】張力信号S2 は、信号増幅器34を介し
て、比較器35に入力されている。比較器35には、設
定器35aが接続されており、また、比較器35の出力
は、アンドゲート36、タイマ37を介し、前述のアン
ドゲート32に接続されている。
【0030】指令信号S1 は、アンドゲート38と、遅
延回路39とに分岐入力されており、遅延回路39の出
力は、アンドゲート38に接続されている。また、アン
ドゲート38の出力は、アンドゲート36に接続されて
いる。
【0031】いま、図示しない制御装置から指令信号S
1 を発生させ(図6の時刻t1 、以下、単に(t1 )の
ように記す)、緯糸牽引装置10のモータ13eを起動
して、不良緯糸Y1 を回転部材14に巻き取り、不良緯
糸Y1 の牽引を開始させると、アンドゲート38の出力
信号S38は、遅延回路39の設定時間Ta の後に、ハイ
レベルとなる(t2 )。一方、張力センサ22は、牽引
中の不良緯糸Y1 の張力T1 を検出するから、張力セン
サ22からの張力信号S2 は、徐々に立ち上り、最終的
に、張力T1 =T2 +T3 を示す(t3 )。ただし、こ
こで、T2 は、織布Wと張力付加部材21との間におけ
る張力であって(図4)、不良緯糸Y1を織前から引き
離すに要する張力に相当する。また、T3 は、不良緯糸
Y1 に対し、張力付加部材21が付加する張力である。
なお、遅延回路39の設定時間Ta は、時刻t3 が、t
1 <t3 <t2 =t1 +Ta となるように設定するもの
とする。
【0032】一方、設定器35aには、適当な設定張力
To を設定しておき、比較器35は、T1 >To におい
て、その出力信号S35をローレベルにするものとする。
すなわち、出力信号S35は、時刻t4 <t3 においてロ
ーレベルとなる。また、このとき、糸センサ23は、不
良緯糸Y1 を検出して、ハイレベルの糸信号S3 を出力
している。
【0033】不良緯糸Y1 が正常に牽引され、その全長
が織前から引き離されると、張力T2 は、急激に低下す
るから、張力センサ22からの張力信号S2 も急激に低
下する(t5 )。そこで、比較器35の出力信号S35は
ハイレベルとなるから、これにより、タイマ37が起動
する。一方、不良緯糸Y1 は、その後、経糸開口Ypaか
ら引き抜かれ、その全長が緯糸牽引装置10に巻き取ら
れることにより、糸センサ23からの糸信号S3 が喪失
する(t6 )。したがって、いま、タイマ37の設定時
間Tb として、Tb <Tc =(t6 −t5 )であるよう
な適当な時間を設定するものとすれば、アンドゲート3
2は、何ら出力を発生することがなく、リレーRを作動
させることがない。インバータ31の出力信号S31は、
糸信号S3 の喪失によってハイレベルとなるが(t6
)、その時点では、タイマ37の出力信号S37が、タ
イマ37の設定時間Tb の経過により、ローレベルに復
帰しているからである。
【0034】すなわち、このときの判定回路30は、緯
糸牽引装置10が不良緯糸Y1 の全長を正常に除去した
と判断し、警報信号So を出力することがない。
【0035】次ぎに、緯糸牽引装置10によって牽引中
の不良緯糸Y1 が途中で切断し、緯糸牽引装置10によ
る除去動作が不調であった場合を考える。
【0036】一般に、不良緯糸Y1 の切断は、張力付加
部材21と緯糸牽引装置10との間において発生する。
この間における張力T1 =T2 +T3 は、その他の部分
における張力T2 に対し、T1 >T2 であるからであ
る。
【0037】一方、牽引中の不良緯糸Y1 が切断する
と、その張力T1 は急激に低下し、張力信号S2 が低下
するから(t7 )、これにより、前述と全く同様にし
て、タイマ37が起動される。しかし、この場合は、不
良緯糸Y1 の切断位置が、糸センサ23に近い位置に限
定されることから、糸信号S1 は、その直後に消滅する
(t8 )。すなわち、このときは、張力信号S2 が低下
してから糸信号S3 が喪失するまでの時間Tc =(t8
−t7 )は、タイマ37の設定時間Tb に対し、Tc ≪
Tb となるから、アンドゲート32は、糸信号S3 の喪
失とともにリレーRを駆動し、警報信号So を出力させ
ることができる。よって、このときの判定回路30は、
緯糸牽引装置10による不良緯糸Y1 の除去動作が不調
であったと判断し、警報信号So を介して外部に警報す
るとともに、たとえば、その後の織機の自動再起動動作
を阻止することができる。
【0038】なお、不良緯糸Y1 が糸センサ23と回転
部材14との間で切断した場合も、張力付加部材21側
の不良緯糸Y1 が落下するので、糸信号S1 は切断の直
後に消滅し、判定回路30は、同様にして、警報信号S
o を出力することができる。
【0039】
【他の実施例】織布Wの反緯入れ側に、別の緯糸牽引装
置40を配設することができる(図7)。
【0040】緯糸牽引装置40は、たとえば、特開昭6
2−215047号公報に記載されているとおりの装置
であり、胴切れが発生した場合の不良緯糸Y2 を、緯入
れ方向に牽引して除去することができる。
【0041】筬Rには、正常に緯入れされた緯糸Yの先
端部を検知するために、緯糸フィーラWFが取り付けら
れており、また、緯糸牽引装置40と、織布Wとの間に
は、シリンダ21aによって進退可能な張力付加部材2
1が配設されている。ただし、このときの張力付加部材
21は、不良緯糸Y2 の牽引方向を規制する糸ガイドを
兼用するばかりでなく、不良緯糸Y2 の張力を検出する
張力センサ22を内蔵するものとする。さらに、緯糸牽
引装置40の前端面には、不良緯糸Y2 を検出する糸セ
ンサ23が取り付けられている。
【0042】緯糸牽引装置40は、前方側のエアノズル
41と、中間部の一対のローラ42、43と、後方の網
かご44とを備えてなる。一方のローラ42は、モータ
42aによって回転駆動することができ、他方のローラ
43は、シリンダ43aを介し、ローラ42に対して圧
接させることができる。なお、緯糸牽引装置40は、正
常に緯入れされた緯糸Yが到達しない位置において、張
力付加部材21を後退させて待機する。
【0043】胴切れが発生して織機が自動停止すると、
コネクタ41aを介してエアを供給し、不良緯糸Y2 を
エアノズル41内に吸引させる。その後、織機を逆転さ
せて不良緯糸Y2 を口出しし、モータ42aを起動して
ローラ42を回転させるとともに、シリンダ43aを介
してローラ43を前進させる。さらに、シリンダ21a
を介して張力付加部材21を前進させれば、不良緯糸Y
2 は、織前から引き離されるようにして、織布Wから引
き抜いて除去することができる。ローラ42、43は、
不良緯糸Y2 を挟み込み、不良緯糸Y2 を牽引する一
方、張力付加部材21は、不良緯糸Y2 に対し、所定の
牽引方向を実現することができるからである。
【0044】そこで、糸センサ23からの糸信号S3
と、張力付加部材21に内蔵する張力センサ22からの
張力信号S2 とを、モータ42aを起動する指令信号S
1 とともに、前実施例の判定回路30に入力すれば、こ
のときの判定回路30は、前述と全く同様にして、緯糸
牽引装置40による不良緯糸Y2 の除去動作の成否を判
定することができる。
【0045】以上の説明において、張力付加部材21
は、不良緯糸Y1 、Y2 を案内する糸ガイドと兼用させ
ることなく、両者は、別部材としてもよい。なお、その
ときの張力付加部材21は、不良緯糸Y1 、Y2 に対
し、張力T3 を積極的に付加する適当なテンサ装置とす
ることができる。
【0046】また、図5の判定回路30は、張力信号S
2 が低下した後、糸信号S3 が、タイマ37の設定時間
Tb 内に喪失したか否かにより、緯糸牽引装置10、4
0の作動の成否を判定する。すなわち、判定回路30
は、張力信号S2 が低下した後、糸信号S3 が喪失する
までの時間Tc が、設定時間Tb に対し、Tc ≧Tb の
ときは、除去動作が正常であるとし、Tc <Tb のとき
は、それが不調であるとして、警報信号So を出力する
(図6)。しかしながら、判定回路30は、これに代え
て、張力信号S2 が低下した後、糸信号S3 が喪失する
までの間に緯糸牽引装置10、40が牽引する不良緯糸
Y1 、Y2 の牽引長さに基づいて、緯糸牽引装置10、
40の作動の成否を判定するようにしてもよい。なお、
このときの不良緯糸Y1 、Y2 の牽引長さは、たとえ
ば、緯糸牽引装置10の回転部材13、14、緯糸牽引
装置40のローラ42、43の回転量を計数することに
より、容易に計測することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、張力付加部材と、糸センサと、張力センサと、判定
回路とを組み合わせることによって、判定回路は、糸セ
ンサからの糸信号と張力センサからの張力信号とに基づ
いて緯糸牽引装置の作動の成否を判定することができる
から、不良緯糸の長さが不定であっても、不良緯糸が途
中で切断することにより、緯糸牽引装置が不良緯糸の全
長を除去することに失敗した場合に、それを確実に検出
することができ、したがって、織物欠陥を有しない高品
質の織物のみを高効率で製織することができるという優
れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体構成説明図
【図2】 要部構成説明図(1)
【図3】 要部構成説明図(2)
【図4】 要部構成説明図(3)
【図5】 要部ブロック系統図
【図6】 動作説明線図
【図7】 他の実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
W…織布 Y1 、Y2 …不良緯糸 T1 、T2 、T3 …張力 Tc …時間 S2 …張力信号 S3 …糸信号 10、40…緯糸牽引装置 21…張力付加部材 22…張力センサ 23…糸センサ 30…判定回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織前から引き離す方向に不良緯糸を牽引
    して除去する緯糸牽引装置と、該緯糸牽引装置によって
    牽引中の不良緯糸に対して張力を付加する張力付加部材
    と、前記緯糸牽引装置と張力付加部材との間において不
    良緯糸を検知する糸センサと、牽引中の不良緯糸の張力
    を検出する張力センサと、前記糸センサからの糸信号と
    前記張力センサからの張力信号とに基づいて前記緯糸牽
    引装置の作動の成否を判定する判定回路とを備えてなる
    織機の不良緯糸除去装置。
  2. 【請求項2】 前記判定回路は、前記張力信号が低下し
    てから前記糸信号が喪失するまでの時間に基づき、前記
    緯糸牽引装置の作動の成否を判定することを特徴とする
    請求項1記載の織機の不良緯糸除去装置。
  3. 【請求項3】 前記判定回路は、前記張力信号が低下し
    てから前記糸信号が喪失するまでの不良緯糸の牽引長さ
    に基づき、前記緯糸牽引装置の作動の成否を判定するこ
    とを特徴とする請求項1記載の織機の不良緯糸除去装
    置。
  4. 【請求項4】 前記緯糸牽引装置は、織布の緯入れ側に
    配設することを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか記載の織機の不良緯糸除去装置。
  5. 【請求項5】前記緯糸牽引装置は、織布の反緯入れ側に
    配設することを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか記載の織機の不良緯糸除去装置。
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