JP2530132B2 - 無杼織機の不良糸除去装置 - Google Patents

無杼織機の不良糸除去装置

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JP2530132B2
JP2530132B2 JP61279399A JP27939986A JP2530132B2 JP 2530132 B2 JP2530132 B2 JP 2530132B2 JP 61279399 A JP61279399 A JP 61279399A JP 27939986 A JP27939986 A JP 27939986A JP 2530132 B2 JP2530132 B2 JP 2530132B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、よこ入れ不良時に、その不良糸を織り前か
ら抜き取った後、織機を自動的に起動させるために、不
良糸を織り端のいずれの端部からも抜き取れる除去装置
に関する。
〔従来の技術〕
例えば、特開昭59−21757号の発明は、よこ入れ不良
時に、織布の織り前からよこ糸を引き離した後に、吸引
ノズルの吸引作用や、ウエストローラの巻取り作用によ
って、不良糸を杼道から抜き取ることを示している。し
かし、その発明では、不良糸の引き取りに先立って、不
良糸を織布の織り前から引き離す工程の不可欠であり、
そのために特殊な構造の引き離し手段が必要となる。
そこで、特許出願人は、上記従来技術のような特殊な
引き離し手段を用いないで、不良糸を織り前から簡単に
引き抜くことを目的として、「不完全よこ入れ糸除去装
置」(特願昭60−089720号)をすでに提案している。そ
の除去装置は、よこ入れ不良の発生時、すなわちよこ止
まり信号が発せられた時に、よこ入れノズルの近くで、
案内ノズルによって、不良糸につながったよこ糸を飛走
路から外れた位置に変位させて、給糸側カッターの回避
し、かつそのよこ糸を巻取り装置に案内した後、そのよ
こ糸をよこ入れノズルの先端側で切断してから、上記巻
取り装置で不良糸を巻取ることによって、不良糸を織り
前から開口寄りに手繰り寄せながら、引き抜くようにし
ている。
ところで、よこ入れ中によこ糸が途中で切れ、いわゆ
る吹き切れや胴切れが発生したときには、よこ入れノズ
ル側から一方の不良糸を吹き抜いたとしても、反給糸側
に切れた他方の不良糸が残るため、不良糸は、織り前か
ら完全に除去できない。
〔発明の目的〕
したがって、本発明の目的は、吹き切れや胴切れなど
の発生時においても不良糸の除去を完全に行えるように
することである。
〔発明の解決手段〕
そこで、本発明は、よこ入れ側で不良糸の除去装置を
備え、また反よこ入れ側に設けられ、ノズルからの流体
流による牽引力でよこ糸を緊張させるよこ糸の緊張装置
を備えた無杼織機において、よこ入れ不良の発生時に、
よこ入れ側で除去装置によって、織り前から不良糸を抜
き取るとともに、胴切れや吹き切れによるよこ糸の先端
を緊張装置のノズルからの流体流によって織り前から引
き取り、所定の位置に排出できるようにしている。そし
て、上記の除去装置および緊張装置は、よこ入れ不良の
状態に応じて起動し、それぞれ制御器によって、所定の
シーケンス制御の下に所定の動作を順次行っていく。
〔実施例〕
第1図ないし第3図は、本発明の織機の不良糸除去装
置1の機械的な構成を示している。この不良糸除去装置
1は、主要部として、よこ入れ側で案内ノズル2、カッ
ター3および除去装置4を備え、また反よこ入れ側で緊
張装置60を備えている。
上記案内ノズル2は、よこ入れノズル5と給糸側の織
布6のよこ入れ側端部との間にあって、飛走路からはず
れた方向、例えば斜め上方に向けられている。また上記
カッター3は、例えばよこ入れノズル5の先端部分で、
筒状のヤーンガイド7の近くに設けられている。なおこ
れらのカッター3およびヤーンガイド7は、適当な支持
手段によって、固定的に取り付けられている。
そして、上記除去装置4は、筒状のハウジング8の内
部で、巻取り手段として巻取り体9および回転体10を回
転自在に支持している。巻取り体9は、ロッド17で、ハ
ウジング8内のストロークベアリング18によって回転自
在および軸線方向に摺動自在に支持されており、かつそ
の先端の中心位置で、ブローノズル12を一体的に形成
し、またその外周部分で円錐状の巻取り面13を形成して
いる。なお上記ブローノズル12は、連通孔14および外周
の連通溝15によって、上記ハウジング8および滑り軸受
け11に取り付けられた流体取り込み用の接続具16に達し
ている。またこの巻取り体9は、後端部分の中心位置
で、ロッド17を一体的に形成している。このロッド17
は、ハウジング8内のストロークベアリング18に対し、
軸線方向に摺動自在に支持されており、その先端部分
で、押圧シリンダー20をピストンロッド21に固定された
押圧体22と対応している。そして、このロッド17は、ス
プリング受け兼用のスリーブ19とロッド17の先端のスプ
リング受け23との間に設けられたコイルスプリング24に
よって、常に右方向に付勢されている。この巻取り体9
の右方向への移動量は、巻取り体9とこれにあたるキャ
ップ25によって規制されている。左方向の移動量は回転
体10と巻取り体9との接触によって決まる。なお、上記
スリーブ19は、ハウジング8の先端の取り付けられたキ
ャップ25の内部で、玉軸受け26により回転自在に支持さ
れている。
また前記回転体10は、円錐状の巻取り面13と対応する
部分で、円錐状窪みによる嵌り合い部28を一体的に形成
しており、その延長部の中空の回転軸29によって、ハウ
ジング8の内部で玉軸受け30により回転自在に支持され
ている。なおこの玉軸受け30は、ハウジング8の開口面
に取り付けられたカバー31によって抜け止め状態となっ
ている。そしてこの回転軸29の内部は、排出路32となっ
ており、先端部分でトラッシュボックス33の内部に臨ん
でいる。またこの回転体10は、それに取り付けられたギ
ヤ34aにより駆動モータ35のギヤ34bに噛み合い、その駆
動モータ35から回転力を受けて、所定の速度で駆動され
るようになっている。
このようにして、上記の巻取り体9、および回転体10
は、ハウジング8の内部で、適当な空間を形成しながら
向き合っている。この空間部分で、ハウジング8は、交
差状態で案内筒36と組み合わせられている。この案内筒
36は上下の面で開口しており、中間部分よりほぼ下方の
案内孔37により、巻取り体9と回転体10との向き合う空
間内に通じている。なおこの案内筒36の上面側開口面
に、必要に応じて、じゃま板38が取り付けられている。
そして、上記案内孔37の近くに、センサー40が取り付け
られている。このセンサー40は、例えば1つの投光体
と、受光体とによって構成されている。
次に、第4図は、緊張装置60の構成を示している。こ
の緊張装置60は、正常なよこ入れ運転中に、よく入れさ
れたよこ糸56の先端を反よこ入れ側で流体の流れ、例え
ば空気流によって拘束し、おさ打ち直前までよこ糸56を
織り幅にわたって緊張させるためのものであり、おさ61
の一方の側で吹き込みノズル62、またこれと向きあった
状態で他方の側で補足パイプ63を備えている。上記おさ
61は、おさ枠64に沿って固定されており、また吹き込み
ノズル62は、そのおさ枠64に対し適当な傾斜角で取り付
けられており、その先端の噴射口のおさ61の窪みによる
糸ガイド61aの部分に臨ませている。一方、補足パイプ6
3は、おさ61の背面側で、L型のブラケット65および位
置決め体66により、おさ61に直交する状態で取り付けら
れており、一方の開口面をおさ61の間隙部分から吹き込
みノズル62の噴射口と対向させており、また他端部分で
例えば下向きに屈曲し、糸受け67の内部に臨んでいる。
なお、上記ブラケット65は例えばおさ61のおさホルダー
68に取り付け金具68によって固定されている。
次に、第5図は、上記吹き込みノズル62の配管系を示
している。圧力流体源70はタンク71の経て分岐し、よこ
入れ用の圧力調整弁72および開閉弁73、また他方の不良
糸除去用の電気式の圧力調整弁74および電磁式の開閉弁
75を経て合流し、前記吹き込みノズル62に接続されてい
る。
さらに、第6図は、よこ入れ状態を検知するための検
知回路76を示している。この検知回路76は、よこ入れ状
態やその不良の状態を確認するために2つのフィーラ7
7、78を備えている。一方フィーラ77は、第1のよこ糸
フィーラであり、正常によこ入れされたよこ糸56の先端
の到達位置に設けられている。また、他のフィーラ78
は、第2のよこ糸フィーラであり、上記到達位置よりも
さらに反よこ入れ側の位置、例えば、第4図に示すよう
に、補捉パイプ63の適当な位置に、その内部に向けて設
けられている。これらのフィーラ77、78は、それぞれア
ンドゲート79の入力端に接続されており、またアンドゲ
ート79の出力端、およびフィーラ78の出力端は、それぞ
れオアゲート80の入力端に接続されている。このオアゲ
ート80は、一方のフリップフロップ81のセット入力端に
接続されており、またフィーラ78は、直接他方のフリッ
プフロップ82のセット入力端に接続されている。これら
のフリップフロップ81、82は、ともに出力端の側で第1
制御器83、第2制御器84にそれぞれ接続されており、リ
セット信号Xによってリセットされるようになってい
る。なおこのリセット信号Xはセンサー40およびフィー
ラ78がともに糸なしの状態を検出したときに発生する。
そして、第1制御器83は、案内ノズル2、カッター
3、ブローノズル12、押圧シリンダ20および駆動モータ
35に接続されており、それらを所定のシーケンス制御の
下に、順次動作させる。また、第2制御器84は、前記圧
力調整弁74および開閉弁75を制御するために、織機制御
装置からの逆転信号Yをも入力条件として、必要なシー
ケンス制御を行う。
次に、第7図は、フィーラ77、78との関係で、よこ入
れ状態を示している。同図のは、正しいよこ入れ状態
を示しており、また同図のはよこ入れ不良の状態
であり、それぞれ胴切れ・ロングピック、吹き切れ、シ
ョートピック・ベンドピックと対応している。
また、下記の表は、それぞれよこ入れ状態と
の関係で、フィーラ77、78の出力信号レベルを示してお
り、またそれぞれの状態と対応して除去装置4および緊
張装置60の作動または不作動の状態を示している。
〔発明の作用〕 正常なよこ入れ時に、よこ入れノズル5は、貯留状態
のよこ糸56を図示しない測長貯留装置から引き出し、よ
こ入れタイミングでたて糸57の開口中に順次よこ入れし
ていく。飛走中のよこ糸56の先端は、絡み糸55の開口を
通って緊張装置60に達する。このとき、吹き込みノズル
62は、よこ糸56の到達前から開口タイミングの間、例え
ば織機のクランク角200度から300度の間で、よこ入れ用
の圧力調整弁72および開閉弁73によって所定圧の流体例
えば空気を噴射している。この結果、よこ入れ状態のよ
こ糸56の先端は、その流体の流れにのって屈曲し、おさ
61の間隙を通って捕捉パイプ63の内部に案内される。こ
のようにして、よこ入れ後のよこ糸56は、織り幅にわた
って適当な張力で緊張状態となる。この後、たて糸57お
よび絡み糸55が閉口状態となるため、よこ糸56は、緊張
状態のまま、たて糸57と交錯する。その後、よこ糸56
は、両織り端でカッター58、59によって切断される。ま
た絡み糸55は、よこ糸56の切り端を絡めて、所定の位置
に案内して行く。このような正常なよこ入れでは、前記
表の正常なよこ入れで示すように、フィーラ77が“H"
レベル出力を、またフィーラ78が“L"レベルの出力を発
生しているため、フリップフロップ81、82はいずれもセ
ット状態とならない。
しかし、よこ入れ不良が発生すると、検出回路76は、
そのよこ入れ不良の状態の応じて、フリップフロップ81
を常にセットし、またフリップフロップ82を必要に応じ
てセット状態とする。すなわち、よこ入れ不良の状態
では、フリップフロップ81、82がともにセット状態と
なるため、検知回路76は、起動信号として、よこ止まり
信号Mを第1制御器83に、指令信号Nを第2制御器84に
それぞれ出力する。詳細には、一方のプリップフロップ
81で“H"レベルのよこ止まり信号Mを発生し、また他方
のフリップフロップ82で“H"レベルの指令信号Nを発生
し、それぞれ第1制御器83および第2制御器84に送り込
む。このとき、織機は、よこ止まり信号Mを受けて、ブ
レーキを掛けながら、よこ入れ不良のサイクルに続く次
のサイクルで自動的に停止する。その後、第1制御器83
は、除去装置4などを所定のシーケンス動作のもとに起
動させ、また第2制御器84は、緊張装置60を不良糸除去
のために作動させる。一方、よこ入れ不良の状態で
は、フィーラ78が“L"レベルの出力を発生しているた
め、フリップフロップ82は、セット状態とならず、した
がって第2制御器84は動作しないことになる 次に、第8図は、上記除去装置4および緊張装置60の
一連の動作順序を示している。
まず、除去装置4の動作を説明する。すでに述べたよ
うに、よこ入れ側の除去装置4は、よこ入れ不良であれ
ば、常に作動する。よこ入れ不良の発生した段階で、ま
ず、図示しないよこ糸測長貯留装置は、上記よこ止まり
信号Mを受けた時点で、係止ピンよりよこ糸56を解舒し
て、適当な長さのよこ糸56をよこ入れノズル5に供給可
能とする。このよこ糸56の長さは、少なくとも、よこ入
れノズル5からノズル側除去装置4の案内孔37までもた
らされるに必要な長さであり、ドラム式よこ測長貯留装
置であれば、係止ピンによって例えば1巻分だけのよこ
糸56をドラム上で解舒することによって得られ、また測
長ローラ・空気貯留式のよこ糸測長貯留装置であれば、
よこ入れノズル5の上流側で、クランパーを所定の時間
だけ開放方向に動作させ、よこ糸56の保持を一時的に解
放することによって規制できる。
さて、よこ止まり信号Mが与えられた時点で、まず案
内ノズル2は、第1制御器83の管理下に置かれ、その先
端から空気を噴射し、上記よこ糸56をよこ入れノズル5
と織布6との間でふきながし、織布6の端部のカッター
58による切断を避けるために、よこ糸56を除去装置4の
箇状のヤーンガイド7の内部に向けて移動させる。
これと同時に、巻取り体10は、外部から圧縮空気を取
り入れ、そのブローノズル12から、回転体10の排出路32
に向けて、空気を噴射し、その近くで負圧空気を発生さ
せる。この結果、よこ糸56は、案内筒36の内部に入り、
つぎに案内孔37から排出路32の内部に入る。この間に、
カッター58が切断動作を行っているが、よこ糸56がその
カッター58の位置からずれているため、よこ糸56は切断
されない。この結果、よこ糸56は、よこ入れノズル5と
織布6との間で依然としてつながったままとなってい
る。
この間に、織機は、つぎのサイクルで完全に停止した
後、自動的に逆転し、不良糸56aの織り前6aを開口状態
とする。この時点で上記案内ノズル2は、空気の噴射を
停止するが、巻取り体9は、そのブローノズル12からの
圧縮空気の噴射をしばらくの間継続する。
ブローノズル12から空気が噴射されている状態で、次
に押圧シリンダ20が動作し、そのピストンロッド21を前
進させることによって、押圧体22によってロッド17を第
1図および第2図でコイルスプリング24を抗し、左方向
に移動させる。このため巻取り体9の円錐状の巻取り面
13は、回転体10の円錐状の嵌り合い部28の部分に圧接
し、それらの間でよこ糸56をはさみ込んだ状態で保持す
る。これと同時に、カッター3が動作し、よこ入れノズ
ル5とヤーンガイド7との間で、よこ糸56をよこ入れノ
ズル5の近くで切断する。
その後、駆動モータ35は、起動指令を受けて自動的に
起動し、回転体10に回転運動を与える。このとき、巻取
り体9は、その巻取り面13の先端部と嵌り合い部28との
嵌り合いによって、摩擦的な回転力を受けて、回転体10
と同じ速度で回転し、よこ糸56をその外周に順次巻取っ
ていく。この巻取りによって、不良糸56aは、織布6の
織り前6aから引き抜かれる。この引き抜き過程で、不良
糸56aの引き抜き方向が、織り前6aの延長線よりもたて
糸57の開口寄りで、しかもたて糸57に擦れないような方
向に設定されているため、その不良糸56aは、織り前6a
から開口側に引き離されながら小さな抵抗で引き抜かれ
ていく。このような不良糸56aの引き取り方向は、ヤー
ンガイド7の設置位置、あるいはこのヤーンガイド7を
設置しないときは、除去装置4の設置位置、すなわち引
き抜き方向を規制する案内筒36の設置位置を織り前6aの
延長線よりも開口寄りに設定することによって可能とな
る。
このようにして、一対の巻取り体9および回転体10
は、巻取り面13の外周で、不良糸56aをコイル状に巻取
っていく。この巻取り動作の一定の時間の経過の後に、
駆動モータ35は、自動的に停止する。またそれに先立っ
て、押圧シリンダ20がそのピストンロッド21を後退させ
るため、巻取り体9は、コイルスプリング24によって後
退方向に移動し、円錐面状の巻取り面13を嵌り合い部28
から離れさせる。これと同時に、ブローノズル12は、再
び空気を噴射し、巻取り面13に巻き付けられた不良糸56
aを嵌り合い部28に向けて吹きとばし、中空の回転軸29
の内部すなわち排出路32を経て、トラッシュボックス33
の内部に排出する。このような不良糸56aの抜き取り作
業が完了した時点で、織機は、さらに必要な角度だけ自
動的に逆転し、その後に自動運転指令を受けて、正規の
製織動作を開始する。
次に、よこ入れ不良のときの緊張装置60の動作を
説明する。
検知回路76が指令信号Nを発生したとき、第2制御器
84は、開閉弁75を開放状態とする。すなわち、織機クラ
ンク角が開閉弁の閉弁タイミングである300度となって
も、クランク角に関係なく開閉弁75を開き放し状態とす
る。また圧力調整弁74を糸切れしない状態で、よこ糸56
の端部を拘束できる状態の圧力に設定する。このため、
吹き込みノズル62は、その圧力の状態で流体を噴射し、
よこ糸56を捕捉パイプ63内で拘束する。
このように、よこ糸56を捕捉パイプ63内で拘束する理
由を以下に述べる織機はよこ止まり信号Mを受けるとよ
こ入れ不良のサイクルの次のサイクルで停止するが、織
機の停止までに不良糸56a、56bが1回おさ打ちされる。
このとき、おさ打ち部材に設けられている緊張装置60
は、おさ61の後退時に、おさ打ちされた不良糸56bから
離れる方向に移動することになる。しかし、緊張装置60
は、空気流によって不良糸56bの端部を拘束しており、
おさ61が後退したとき、不良糸56bを強制的に織り前か
ら引き離すから、不良糸56bが緊張装置60から抜き落ち
ることがない。なお、織機停止後の逆転中にも、吹き込
みノズル62が継続的に噴射流を発生しているので、おさ
61が再び後退しても不良糸56bは、緊張装置60に確実に
捕捉される。逆転中にも、吹き込みノズル62が継続的に
噴射流を発生していため、おさ61が後退したとき、不良
糸56bは、織り前からその空気流によって強制的に引き
離される。
織機の逆転が完了し、よこ入れ不良の織り前について
口出しが完了した後、第2制御器84は、例えば逆転信号
Yより停止状態を確認して、不良糸56a、56bの除去のた
めに、圧力調整弁74の圧力を高い方向に設定しなおす。
このため、吹き込みノズル62は、前回よりも強い噴射力
で流体を噴射し続け、不良糸56bをこの流体流にのせ
て、織り前から引き離し、捕捉パイプ63の内部に排出す
る。このときの圧力調整弁74の設定圧は、糸の種類によ
って決定される。またこのとき、開閉弁75は、継続的に
開放状態になっているが、第8図に点線で示すように、
所定の周期で継続的に開閉を繰り返すようにしてもよ
い。このようにすると、噴射流が継続的に発生するた
め、不良糸56bが織り前6aから抜きとり易い状態とな
る。この結果、フィーラ78が糸なしの状態を検出し、そ
の出力を“H"レベルから“L"レベルに変化させるため、
第2制御器84は、“H"レベルの指令信号Nを失って一連
の動作を終了する。この時点で、開閉弁75は、第2制御
器84によって閉じた状態に設定される。そして、センサ
ー40およびフィーラ78がともに糸なしの状態を検出して
いるとき、織機は、再起動可能な状態に設定される。な
お、圧力調整弁74、開閉弁75を不良糸56bの除去のため
に設ける代わりに、よこ入れ用の圧力調整弁72、開閉弁
73に不良糸56bの除去機能を兼用させるようしてもよ
い。
〔他の実施例〕
上記実施例では、ロングピックの場合に、除去装置4
および緊張装置60がともに動作するため、不良糸56aが
よこ入れ側および反よこ入れ側から牽引力を受けること
になるが、除去装置4の方の牽引力が強いため、不良糸
56aは、緊張装置60の動作にもかかわらず、よこ入れ側
の方向に引かれ、除去装置4に巻き取られながら、除去
されることになる。なお、測長貯留装置側に解舒センタ
ーが設けられておれば、胴切れの状態とロングピックの
状態が解舒数から判別できるため、ロングピックの場合
に緊張装置60を動作させないようにしてもよい。また、
緊張装置60は、よこ入れ不良のすべての場合に作
動してもよい。すなわち、検知回路76は、よこ止まり信
号Mを第1制御器83および第2制御器84の起動信号とし
てもよい。
〔発明の効果〕
本発明では、よこ入れ側に不良糸の除去装置が設けら
れており、また反よこ入れ側によこ糸の緊張装置が設置
されており、よこ入れ不良で、特によこ糸が織り前の途
中で切れているときでも、よこ糸の除去装置とともに、
緊張位置のノズルを作動させて流体流を発生させること
により、よこ糸から切り離された状態の不良糸の除去が
反よこ入れ側からも行える。また、検知回路からの起動
信号を入力したとき、緊張装置のノズルの開閉弁を開放
状態とするので、その後のおさの後退時に不良糸が緊張
装置から抜け落ちるようなことがなく、確実に不良糸の
捕捉状態を維持できる。さらに、ノズルからの流体流の
圧力を捕捉状態時の圧力よりも高くして、口出しされた
不良糸を織り前から抜き取るようにしたので、確実に不
良糸を織り前から除去することができる。しかも、糸切
れを生じさせることなく、上記不良糸の捕捉を行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による無杼織機の不良糸除去装置の平面
図、第2図は同装置の垂直断面図、第3図は第2図のII
I−III線での断面図、第4図によこ糸の緊張装置の拡大
断面図、第5図は噴射流体の配管図、第6図は検知回路
のブロック線図、第7図はよこ入れ不良の状態の説明
図、第8図は動作順序のタイムチャート図である。 1……不良糸除去装置、2……案内ノズル、3……カッ
ター、4……除去装置、5……よこ入れノズル、6……
織布、40……センサー、56……よこ糸、56a、56b……不
良糸、57……たて糸、60……緊張装置、62……吹き込み
ノズル、63……捕捉パイプ、64……おさ枠、70……圧力
流体源、74……圧力調整弁、75……開閉弁、76……検知
回路、77、78……フィーラ、83……第1制御器、84……
第2制御器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】おさ打ち部材に設けられ、よこ入れ時に反
    よこ入れ側でよこ糸をノズルからの流体流にのせて緊張
    させる緊張装置とよこ入れ不良の発生により織機が停止
    し、その後の逆転により口出しされた不良糸をよこ入れ
    側で織り前から抜き取る除去装置とを具備する無杼織機
    において、 圧力流体源と上記ノズルとの間に介在された圧力調整弁
    および開閉弁と、正常によこ入れされたよこ糸の先端の
    到達位置に設けられた第1のよこ糸フィーラと上記到達
    位置よりもさらに反よこ入れ側に設けられた第2のよこ
    糸フィーラとを有し、2つのフィーラからの検知信号に
    基づいて起動信号を発する検知回路と、この検知回路か
    らの起動信号を入力して上記除去装置を作動させる第1
    制御器と、上記検知回路からの起動信号を受けたとき、
    上記開閉弁を開放状態とし、不良糸の口出し時には圧力
    調整弁の圧力を増大させる第2制御器を具備することを
    特徴とする無杼織機の不良糸除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB1430520A (en) 1973-10-20 1976-03-31 Dornier Gmbh Lindauer Shuttleless loom having devices for removing thread residues in the event of weft thread breakage

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