JPH06280139A - 織機の糸端処理装置 - Google Patents

織機の糸端処理装置

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JPH06280139A
JPH06280139A JP6444693A JP6444693A JPH06280139A JP H06280139 A JPH06280139 A JP H06280139A JP 6444693 A JP6444693 A JP 6444693A JP 6444693 A JP6444693 A JP 6444693A JP H06280139 A JPH06280139 A JP H06280139A
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JP
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weft
loom
yarn
false twisting
arm
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JP6444693A
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Masami Kuroda
正己 黒田
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Nissan Texsys Co Ltd
Original Assignee
Nissan Texsys Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 緯入れ不良の発生時において、緯糸端が糸端
処理糸に絡まらるのを防止する。 【構成】 制御装置90は、緯糸フィラ91から検出信
号により、緯入れ不良が発生した判断すると、織機の運
転を停止する処理を実行する。この制御装置90におけ
る織機運転の停止処理は、織機主軸が停止するまでの
間、仮撚りスピンドル152の駆動を織機主軸の連動か
ら断って仮撚動作を停止する。これにより、織機主軸の
回転停止に先駆けて仮撚りスピンドル152の仮撚動作
が停止し、緯糸Y端が上下対の糸端処理糸151に強く
絡まれず、緯糸の除去が確実となる。よって、仮撚りス
ピンドル152の仮撚動作の回転数を下げずに通常の回
転数で運転でき、耳締まりが良く、布品位が確保され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、織機の糸端処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】織機において、例えば、特開昭60−2
742号公報に開示されているように、緯糸の反緯入れ
側に、上下対の糸端処理糸を糸端処理給糸体からリード
を経て仮撚装置に引き通し、この仮撚装置の織機に連動
する仮撚動作で前記上下の糸端処理糸を撚り合わせ、緯
入れされた緯糸端部を保持する糸端処理装置が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】織機は、緯入れ不良が
発生した際に主軸を停止させて不良緯糸の除去作業が行
なわれるが、この主軸停止までに筬打ちが行なわれ、次
の緯入れサイクルまで主軸が回転する。これは主軸が高
速で回転していることから、あまり急激に停止して筬等
が慣性力により破損しないようにするためである。
【0004】さて、前述の従来例においては、緯入れ不
良が発生していないのに、フィーラが誤検知して緯入れ
不良として停止する、いわゆる空止まりが発生した場
合、緯入れ不良の発生信号が出力されてから織機が停止
するまでの間は、仮撚装置の仮撚動作も織機に連動して
いるので、緯糸が糸端処理糸に強く絡まれている。した
がって、織機の停止後に、糸端処理糸に絡んだ緯糸の除
去作業がやりにくい傾向にある。特に特開平4−732
43号公報に開示されているような不良緯糸除去装置に
て緯糸を除去する際に、緯糸が糸端処理糸に絡んだまま
切れてしまい、布傷が生じる恐れがある。このため、仮
撚装置の仮撚動作の回転数を下げて、織機を運転してい
る。しかし、仮撚装置の回転数を下げると、糸端処理糸
が緯糸に十分な張力を付与することができず、左耳の耳
締まりがわるくなり、布縮みが激しい布では布品位が低
下する可能性があるという不都合がある。
【0005】そこで、本発明は、空止まりが発生したと
きに、緯糸端部が糸端処理糸に強く絡まれないようにす
ることを課題にしている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上下対の糸端
処理糸を、リードを経て仮撚装置に引き通し、織機主軸
に連動する駆動部にてこの仮撚装置を駆動し、前記上下
対の糸端処理糸を仮撚し、緯入れされた緯糸端部を保持
する織機の糸端処理装置において、緯入れ不良の発生信
号が出力されて織機主軸が停止するまでの間、前記仮撚
装置の駆動部を織機主軸の連動から断って停止させる仮
撚停止手段を設けた。
【0007】
【作用】緯入れ不良を検出すると、織機の停止に先駆け
て、仮撚装置の仮撚動作を織機主軸の連動から断って直
ちに停止する。
【0008】
【実施例】図1は、一実施例としての水噴射式織機の糸
端処理装置を示している。図1において、図外のワープ
ビームに巻き付けられている経糸Wは、同じく図外のバ
ックローラに巻き掛けられた後、ヘルド100と筬19
とを経て織り前20に到達し、ヘルド100の開口運動
と筬19の筬打ち運動とによって、図3に示すメインノ
ズル16から緯入れされた緯糸Yと上下に交錯されて織
布21に織成される。この織成された織布21は、脱水
筒201を通過してサーフェスローラ207に巻き掛け
られた後、図外のクロスロールに巻き取られる。緯入れ
される緯糸Yの経路で、経糸Wの反緯入れ側には、一対
の電極の電気的導通を検知する緯糸フィラ91を配置し
てある。経糸Wの反緯入れ側には、上下対の糸端処理糸
151が筬19とバックルプレート155を経て仮撚り
スピンドル152に引き通されている。この仮撚りスピ
ンドル152の仮撚動作により、上下対の糸端処理糸1
51が撚り合わされる。この撚り合わさる上下対の糸端
処理糸151は、緯入れ後に筬打ちされた緯糸Y端をカ
ッタ153による緯糸Yの切断前に保持する。この筬打
ちされた緯糸Yは、経糸Wの両側に位置するカッタ15
3で切断される。
【0009】この仮撚りスピンドル152の駆動部とし
ての駆動軸214は、ゴムベルト200を介して仮撚り
スピンドル152に連結されており、両サイドフレーム
218,218(反緯入れ側の部位のみ示す)の各々に
固定されたベアリング205に支持されている。そし
て、この駆動軸214は仮撚停止手段としての電磁ブレ
ーキ217と電磁クラッチ216を介して、プーリ20
7に接続されている。このプーリ207は、サイドフレ
ーム218内の織機主軸に連動する図外のプーリからベ
ルト8を介して連結されている。そして、常時は電磁ブ
レーキ217が非作動状態で、電磁クラッチ216は内
部に設けた図示しないスプリングにより駆動軸214が
接続状態となっている。
【0010】制御装置90は、メインノズル16で緯入
れされた緯糸Yが反緯入れ側に到達する予め設定された
緯糸到達時期に、緯糸フィラ91からの出力信号を取り
込み、緯入れ不良が発生したかを判断する。つまり、制
御装置90は、予め設定された緯糸到達時期に緯糸フィ
ラ91から緯糸有りを検出した出力信号(ハイレベル信
号)が入力されたならば、緯入れが正常に行われたと判
断して、織機の運転をそのまま継続させる運転継続処理
を実行する。逆に、制御装置90は、予め設定された緯
糸到達時期に緯糸フィラ91から緯糸無しを検出した出
力信号すなわち緯入れ不良の発生信号(ローレベル信
号)が入力されたならば、緯入れ不良が発生したと判断
して、緯入れ不良の発生信号が出力されて織機の運転を
停止する処理を実行し、その後、後述するミス糸牽引除
去装置25により不良緯糸が除去される。この制御装置
90における織機運転の停止処理は、電磁クラッチ21
6を作動させて駆動軸214をプーリ207側から断つ
とともに、電磁ブレーキ217を作動させる一方、織機
主軸を制動して、緯入れ不良が発生した次の緯入れサイ
クルで織機主軸の回転を停止させる。
【0011】図2は、本発明に係る流体噴射式織機の実
施例のメインノズル側の外観を示している。
【0012】緯糸Yを、図外の緯糸測長貯留装置から、
ベースプレート2上に取り付けられた補助緯糸把持装置
3のアクチュエータとしての単動スプリングタイプのエ
アシリンダで解放動作されている前後の一対の挟持体
5,6間と、補助緯糸把持装置2のヤーンガイド7と、
ベースプレート2上に取り付けられた主緯糸把持装置1
0の上下方向へ往復運動軸11で保持動作されている上
下一対の挟持体12,13間とに順次通した後、メイン
ノズル16に引き通してある。そして、緯入れ時には、
主緯糸把持装置10の挟持体12,13の解放動作と、
メインノズル16からの水噴射とにより、緯糸Yを、噴
射水流に乗せて経糸開口17内に緯入れする。この緯入
れに引き続いて、図外の筬打ち運動機構に連結された筬
保持台18に取り付けられた筬19が、筬打ち運動を行
う。この筬打ち運動により、経糸開口17内に緯入れさ
れた緯糸Yが、織り前20に筬打ちされて経糸Wと上下
に交錯され、織布21に製織される。この後、筬打ち点
付近において、メインノズル16と織り前20との間
で、常用カッタ22が、筬打ちされた緯糸Yを切断す
る。これら緯入れ,筬打ち,切断が順次繰り返されて、
織布21が織られていく。
【0013】ミス糸牽引除去装置25は、図2に示すよ
うに、メインノズル16と経糸Wとの間で、メインノズ
ル16から織り前20に連なる緯糸Yを、アーム26で
サクションパイプ27の吸引孔28の前方に案内し、メ
インノズル16からアーム26に連なる緯糸Yを、サク
ションパイプ27の吸引気流で吸引し、メインノズル1
6からサクションパイプ27の吸引孔28に連なる緯糸
Yを除去用カッタ29で切断し、この切断されて織り前
20側に連なる緯糸Yをグリッパ30で保持し、このグ
リッパ30で保持された緯糸Yをアーム26の糸取り動
作で織り前20側から抜き取り、この抜き取った緯糸Y
をサクションパイプ27で織機外に吸引して排出する一
方、緯糸センサ31でサクションパイプ27でのメイン
ノズル16からアーム26に連なる緯糸Yの有無を検出
する。
【0014】具体的には、アーム26は、板状の遮蔽部
材37を備えている。この遮蔽部材37の上部には、V
字形の糸捕捉部38を形成してある。この遮蔽部材37
の下部には、フランジ39を設けてある。このフランジ
39には、アクチュエータとしてのエアシリンダ40の
作動ロッドを締結してある。従って、アーム26の糸捕
捉部38は、エアシリンダ40の伸縮動作により、メイ
ンノズル16からの緯糸飛走経路から外れる位置と、サ
クションパイプ27の吸引孔28よりも上方の図2に実
線で示す糸取り位置とに昇降する。
【0015】サクションパイプ27は、メインノズル1
6の周囲に、具体的には、メインノズル16の上方に離
間配置された装置本体43に組み込まれている。このサ
クションパイプ27は、装置本体43のアーム26側に
位置する前面に開口された吸引孔28に連通している。
このサクションパイプ27の軸心方向中間部には、図示
しない噴射口を設けてある。この噴射口には、図外の加
圧空気供給源に連通されて装置本体43の反アーム26
側に位置する背面に取り付けられた空気供給パイプ45
を接続してあり、この噴射口から空気を、サクションパ
イプ27内に、サクションパイプ27の出口側に向けて
噴射することにより、サクションパイプ27に連なる吸
引孔28に吸引気流を生じ、サクションパイプ27の出
口側に牽引気流を生じる。このサクションパイプ27の
装置本体43の背面から突出する出口側には、図外の糸
捕集装置に連なる排出パイプ46を接続してある。
【0016】除去用カッタ29は、装置本体43の前面
の吸引孔28よりも下方に有段形成された窪面部49に
配置されていると共に、装置本体43に組み込まれたア
クチュエータとしての単動スプリングタイプのエアシリ
ンダ50の作動ロッドに連結されており、エアシリンダ
50伸縮駆動により、挟み切り動作して緯糸Yを切断す
る。この除去用カッタ29が配置された装置本体43の
窪面部49には、コ字形の保護部材53を取り付けてあ
る。この保護部材53の上下壁54,55は、除去用カ
ッタ29から離間配置されており、作業者の手指を除去
用カッタ29から保護する。この上下壁54,55夫々
には、ガイド溝56,57を個別に形成してある。これ
らのガイド溝56,57は、アーム26の定常停止位置
から糸取り位置への移動により、メインノズル16から
アーム26の糸捕捉部38に連なる緯糸Yを、開いてい
る除去用カッタ29の刃間に案内する。この上方のガイ
ド溝56からアーム26の糸捕捉部38に連なる緯糸Y
は、装置本体43の吸引孔28の前方で、吸引孔28を
上下に横切る。
【0017】グリッパ30は、吸引孔28の上下に位置
して装置本体43に組み込まれた合成樹脂製或いは金属
製の一対の挟持体60,61を備えている。上方の挟持
体60は、装置本体43に組み込まれたアクチュエータ
としての単動スプリングタイプのエアシリンダ62の作
動ロッドに締結され、エアシリンダ62の伸縮駆動で吸
引孔28を上下に横切ることにより、吸引孔28の側面
に露出する下方の挟持体61に対して接近及び離間し
て、吸引孔28内に吸引された緯糸Yを保持及び解放す
る。
【0018】緯糸センサ31は、装置本体43の吸引孔
28よりも上方に膨出形成された突出部65に取り付け
られている。この緯糸センサ31は、光電反射形のよう
な無接触タイプになっている。この緯糸センサ31の検
出作用部は、突出部65の斜め上方に向けて傾斜された
下面に露出しており、吸引孔28からアーム26に連な
る緯糸Yを検出する。この突出部65の下面には、緯糸
センサ31の検出作用部に連なるクリーニング用溝66
を形成してある。このクリーニング用溝66の緯糸セン
サ31から離れる一半部は、突出部65の下面に取り付
けられた蓋67で覆われている。この蓋67で覆われた
クリーニング用溝66には、図外の加圧空気供給源に接
続されて突出部65の上面に取り付けられた空気供給パ
イプ68を接続してあり、このクリーニング用溝66か
ら空気を、緯糸センサ31の検出作用部に横方向から噴
射して、緯糸センサ31の検出作用部に付着した汚れを
吹き飛ばすことにより、緯糸センサ31の検出作用部を
洗浄する。又、突出部65の下面と上面との隅部には、
縦溝69を緯糸センサ31の上方に位置させて形成して
ある。
【0019】図3は、前記ミス糸牽引除去装置25を備
えた流体噴射式織機の全体を示している。
【0020】この図において、前記メインノズル16の
水供給系統75は、水道のような水源76から定水位タ
ンク77に貯留されている水を、図外の織機主軸にカム
78とリンク機構79とを介して連動するウォータポン
プ80によって、所定の圧力と所定のタイミングとでメ
インノズル16から噴射する。
【0021】前記主緯糸把持装置10の往復動軸11
は、織機主軸に連動するカム82によって、所定タイミ
ングで、挟持体12,13を接近及び離間させる。
【0022】緯糸測長貯留装置84は、図外の織機主軸
に連動する回転ドラム85とこの回転ドラム85の外周
面に接触する送り出しローラ86との接触面間に、給糸
体87からヤーンガイド88に通した緯糸Yを引き通
し、旋回気流によって、回転ドラム85の外周面に緯糸
Yを巻き付け、自由飛走と拘束飛走とによって緯糸Yの
緯入れを行う。
【0023】制御装置90は、経糸W列の反メインノズ
ル16側に設けられた緯糸フィラ91からの検出信号
と、織機主軸の図外のアングルセンサからの緯糸Yが織
り前20に到達する筬打ちを0°とした回転角度信号と
を取り込むことにより、緯入れ期間中において、緯糸Y
が正常に緯入れされず、緯糸フィラ91から出力される
緯糸Yを検出しない緯糸無し検出信号(緯入れ不良発生
信号)が入力されて、緯入れ不良が発生したと判断する
と、緯入れ不良による停台信号を出力して、常用カッタ
22の切断動作を中止し、更に電磁クラッチ216を作
動させて駆動軸214を断にし、これと同時に電磁ブレ
ーキ217を作動させて駆動軸214の仮撚りスピンド
ル152側を制動し、停止させる。そして、緯入れ不良
が発生した次の緯入れサイクルで織機主軸を停止させ、
逆転駆動、逆転停止を順次行うと共に、オートスタート
のために、ミス糸牽引除去装置25における補助緯糸把
持装置3のエアシリンダ4への空気供給系統のリーク弁
を有する開閉弁92と、アーム26のエアシリンダ40
への空気供給系統の流路切り換え弁93と、サクション
パイプ27への空気供給系統の開閉弁94と、除去用カ
ッタ29のエアシリンダ50への空気供給系統のリーク
弁を有する開閉弁95と、グリッパ30のエアシリンダ
62への空気供給系統のリーク弁を有する開閉弁96
と、緯糸測長貯留装置84の送り出しローラ86のアク
チュエータとしてのエアシリンダ97への空気供給系統
のリーク弁を有する開閉弁98と、クリーニング用溝6
6の空気供給パイプ68への空気供給系統のリーク弁を
有する開閉弁99とを、予め設定されたプログラムに従
って駆動する一方、ミス糸牽引除去装置25の緯糸セン
サ31からの検出信号により、サクションパイプ27で
のメインノズル16からアーム26に連なる緯糸Yの吸
引成功と、織り前20側からの緯糸Yの抜き取り完了と
を監視する。上記各空気供給系統での空気供給源として
は、緯糸測長貯留装置84の図外のブロアを使用した
り、別に設けたコンプレッサを使用すれば良い。
【0024】次に、かかる流体噴射式織機の緯入れ不良
糸除去動作を、図5及び図6のフローチャートと、図4
の状態図とを参照しながら説明する。
【0025】先ず、作業者は、織機の運転に先駆けて、
図外のミス糸牽引除去装置スイッチを、布品種に応じ
て、オン動作又はオフ動作しておく。具体的には、ミス
糸牽引除去装置スイッチは、品種を重視するときはオン
動作され、稼働率を重視するときはオフ動作されてい
る。又、織機の正常運転中において、補助緯糸把持装置
3の挟持体5,6は、解放動作(離間動作)しており、
ミス糸牽引除去装置25のアーム26は、定常停止位置
に停止しており、グリッパ30の挟持体60,61は、
解放動作(離間動作)している。
【0026】一方、作業者が織機の図外のメインスイッ
チをオン動作すると、制御装置90が処理の実行を始め
る(ステップ101)。そして、ミス糸牽引除去装置ス
イッチがオン動作されている状態で、緯入れ期間中にお
いて、緯糸到達センサ91から緯糸無し検出信号(緯入
れ不良発生信号)が出力され、これが制御装置90に入
力されると、制御装置90が、緯入れ不良が発生したと
判断して停台信号を出力した後(ステップ103)、停
台信号の発生原因を判断し、例えば、停台信号が図外の
緯糸ドロッパからの経糸切れ検出信号で出力された場合
(ステップ104がNO)は、エラー信号を図外のエラ
ー表示器に出力し、作業者による経糸切れ修復に備える
ため、それ以降の緯糸処理を中止する(ステップ10
5)。逆に、上記停台信号が緯糸到達センサ91からの
緯糸無し検出信号で出力された場合(ステップ104が
YES)は、緯入れ不良糸除去の処理が始まり、織機の
慣性作動の間において、常用カッタ22の切断動作を中
止し、更に電磁クラッチ216を作動させて駆動軸21
4を断にし、これと同時に電磁ブレーキ217を作動さ
せて駆動軸214の仮撚りスピンドル152側を制動
し、停止させる。その後慣性で回転していた織機主軸が
緯入れ不良発生時の次の緯入れサイクルの180°の回
転角度位置に停止する。また開閉弁98,99を動作し
て、緯糸測長貯留装置84の送り出しローラ86を回転
ドラム85から離すと共に、クリーニング用溝66から
空気を1,2秒程度の一定時間噴射させて、緯糸センサ
31の検出作用部を空気洗浄する(ステップ106〜1
08)。この回転角度位置180°での正転停止状態に
おいては、ステップ106に示すように、緯入れ不良発
生時の経糸開口内に筬打ちされた緯入れ不良なる緯糸Y
が経糸Wと上下に交錯されている一方、経糸開口が略最
大になっており、更に、主緯糸把持装置10が解放動作
している。
【0027】引続き、制御装置90が、緯糸センサ31
に発光電力を供給し、その反射光の受光量に応じた緯糸
センサ31からのオン,オフ信号により、緯糸センサ3
1が汚れていないかを検査する(ステップ109)。つ
まり、緯糸センサ31の検出作用部に汚れが付着してお
らず、正常の場合は、緯糸センサ31が光電反射形にな
っていることから、緯糸センサ31の反射光の受光量が
しきい値以下となり、緯糸センサ31がオフ信号を出力
し、逆に、緯糸センサ31の検出作用部に汚れが付着し
た異常の場合は、緯糸センサ31の反射光の受光量がし
きい値以上となり、緯糸センサ31がオン信号を出力す
る。よって、緯糸センサ31がオン信号を出力した場合
(ステップ109がNO)は、緯糸センサ31が汚れて
いることを意味するので、制御装置90がエラー信号を
エラー表示器に出力し、作業者による緯糸センサ31の
清掃に備えるため、それ以降の緯糸処理を中止する(ス
テップ110)。
【0028】逆に、緯糸センサ31がオフ信号を出力し
た場合(ステップ109がYES)は、緯糸センサ31
が正常であることを意味するので、制御装置90が、流
路切り換え弁93と開閉弁94とを駆動し、アーム26
を定常停止位置から糸取り位置に上昇、停止すると共
に、サクションパイプ27の吸引孔28に吸引気流を生
成する(ステップ111)。つまり、アーム26の上昇
により、メインノズル16からアーム26に連なる緯糸
Yが、図2に示すように、保護部材53のガイド溝5
6,57及び溝69に挿入されていて、開いている除去
用カッタ29の刃間を通って吸引孔28の前方に位置
し、この吸引孔28の前方に位置した緯糸Yが、サクシ
ョンパイプ27の吸引気流により、吸引孔28内に吸引
される。
【0029】この後、制御装置90が、流路切り換え弁
93を駆動し、アーム26を糸取り位置から定常停止位
置に下降,停止する(ステップ112)と、このアーム
26の下降に伴ってメインノズル16と織り前20との
間で弛んだ緯糸Yが、サクションパイプ27の吸引力で
吸引孔28の奥へ引き込まれる。
【0030】引続き、制御装置90が、開閉弁92,9
5を駆動し、除去用カッタ29でメインノズル16から
吸引孔28に連なる緯糸Yを切断すると共に、補助緯糸
把持装置3の挟持体5,6で緯糸を保持する(ステップ
113)。つまり、主緯糸把持装置10が解放動作して
いることから、上記切断されたメインノズル16側の緯
糸Yが、緯糸測長貯留装置84の牽引気流の残留気流
で、メインノズル16から抜けるのを防止するため、補
助緯糸把持装置3で緯糸Yを保持する。補助緯糸把持装
置3の保持動作と除去用カッタ29の切断動作とは、補
助緯糸把持装置3が緯糸Yを保持した後、除去用カッタ
29が緯糸Yを切断するように、タイミング調整してあ
る。
【0031】そして、再び、制御装置90が、流路切り
換え弁93を駆動し、アーム26を上昇,下降の1往復
させて、次ピックの緯糸Yを経糸開口17内から完全に
抜き取った後、織機主軸を180°の回転角度停止位置
まで低速で逆転(1次逆転インチング)すると共に、ア
ーム26を定常停止位置に上昇,停止して、緯糸Yが常
用カッタ22の刃に触れて糸切れが起こるのを防止する
(ステップ114,115)。この織機主軸が1次逆転
停止位置に停止すると、ステップ115に示すように、
緯入れ不良なる緯糸Yが経糸Wとの交錯を解放されて、
織り前20に露出する。
【0032】この織機主軸の1次逆転停止とアーム26
の上昇停止とに引続き、制御装置90が、吸引孔28か
ら織り前20側に連なる緯糸Yが切れていないかを検査
する(ステップ116)。つまり、制御装置90が、緯
糸センサ31に発光電力を供給し、緯糸センサ31がオ
ン動作しているかを判断し、緯糸センサ31がオフ動作
している場合(ステップ116がNO)は、アーム26
の上昇で緯糸Yが持ち上がらず、緯糸Yが切れているこ
とを意味するので、エラー信号をエラー表示器に出力
し、作業者による緯糸処理に備えるため、それ以降の緯
糸処理を中止する(ステップ117)。逆に、緯糸セン
サ31がオン動作している場合(ステップ116がYE
S)は、アーム26の上昇で緯糸Yが持ち上がり、緯糸
Yが切れていないことを意味するので、アーム26を糸
取り位置から定常停止位置に下降,停止する(ステップ
118)。このアーム26の下降に伴って弛んだ緯糸Y
は、サクションパイプ27の吸引力で吸引される。
【0033】このアーム26の下降に引続き、制御装置
90が、開閉弁96と流路切り換え弁93とを駆動し、
グリッパ30の挟持体60,61で吸引孔28内の緯糸
Yを保持した後、アーム26を定常停止位置から糸取り
位置に上昇、停止して、緯糸Yを織り前20側から引き
抜くと共に、アーム26の上昇回数を計数する(ステッ
プ119)。つまり、緯糸Yをグリッパ30で保持した
まま、アーム26を上昇することにより、図4に実線で
示すように、吸引孔28と織り前20との間の経糸経路
が長くなり、緯糸Yが織り前20側から引き抜かれる。
【0034】このとき、緯入れ不良発生信号が誤りであ
った場合、すなわち空止まりであった場合でも、織機主
軸が停止するまでに仮撚りスピンドル152が仮撚り動
作を停止しているので、緯糸Yは糸端処理糸151に強
く絡まれておらず、途中で糸切れすることがない。
【0035】そして、アーム26の上昇に引続き、制御
装置90が、緯糸センサ31に発光電力を供給し、緯糸
センサ31がオフ動作しているかを判断したとき、緯糸
センサ31がオン動作している場合(ステップ120が
NO)は、緯糸Yが織り前20側から完全に引き抜かれ
ていないことを意味するので、制御装置90が、開閉弁
96と流路切り換え弁93とを駆動し、グリッパ30を
エアシリンダ62に内蔵されたスプリングで解放動作す
ると共に、アーム26を糸取り位置から定常停止位置に
下降,停止する(ステップ121)。これにより、図4
に実線で示す織り前20から引き抜かれた緯糸Yは、ア
ーム26の下降に伴って、弛むことなく、図4に仮想線
で示すように、サクションパイプ27の吸引力で、吸引
孔28からサクションパイプ27を通って排出パイプ4
6へと吸引される。
【0036】この後、制御装置90が、ステップ119
で計数したアーム26の上昇回数が制御装置90に予め
設定された基準回数(10回)以上の場合(ステップ1
22がYES)は、緯糸Yが経糸Wに絡まって引き抜く
ことができず、緯糸Yの除去失敗を意味するので、エラ
ー信号をエラー表示器に出力し、作業者による緯糸処理
に備えるため、それ以降の緯糸処理を中止する(ステッ
プ123)。逆に、計数した上昇回数が10回未満の場
合(ステップ122がNO)は、前回、つまり、ステッ
プ119でのアーム26の上昇で、緯糸Yが切れていな
いけれども、織り前20側から完全に抜けきっていない
ことを意味するので、再度、制御装置90が、開閉弁9
6と流路切り換え弁93とを駆動してグリッパ30の保
持動作とアーム26の上昇とによる緯糸Yの織り前20
側からの引抜きを繰り返す。即ち、ステップ120で緯
糸センサ31がオン動作した場合には、計数した上昇回
数が9回までは、グリッパ30の保持動作とアーム26
の上昇との組み合わせ、及び、グリッパ30の解放動作
とアーム26の下降との組み合わせを繰り返す。
【0037】又、上記ステップ120がYESで、緯糸
センサ31がオフ動作している場合には、グリッパ30
の保持動作とアーム26の上昇とにより、緯糸Yが織り
前20から完全に引き抜かれたことを意味するので、制
御装置90が、開閉弁96と流路切り換え弁93とを駆
動し、アーム26を定常停止位置に下降,停止し、グリ
ッパ30を解放動作する(ステップ124)。これによ
り、緯糸Yは、吸引孔28内からグリッパ30の離間し
ている挟持体60,61間とサクションパイプ27内及
び排出パイプ46内を通って機外に排出される。
【0038】引続き、制御装置90が、開閉弁94を駆
動してサクションパイプ27の吸引を停止し、織機主軸
を180°の回転角度位置まで低速で逆転(2次逆転イ
ンチング)して再スタートの口出しを行った後(ステッ
プ125)、織機の図外のレディボタンを自動でオン動
作し、このレディボタンのオン動作により、緯糸測長貯
留装置84の図外のブロアを回転駆動して、緯糸巻き付
け用の牽引気流を生成すると共に、開閉弁98を駆動し
て緯糸測長貯留装置84の送り出しローラ86を回転ド
ラム85に接触させ(ステップ126)、さらに、織機
の図外のランボタンを自動でオン動作し、このランボタ
ンのオン動作による織機主軸の回転で主緯糸把持装置1
0が保持動作するので、織機主軸の回転角度信号を基準
として、開閉弁92を駆動して、主緯糸把持装置10の
保持動作後に、補助緯糸把持装置3を解放動作する(ス
テップ127)。これにより、緯入れ不良となった緯糸
Yの除去処理の1サイクルが終了し、織機の織製運転が
自動で再駆動(オートスタート)する(ステップ12
8)。
【0039】以上のように、この一実施例によれば、緯
糸フィーラ91からの信号に基づき、制御装置90が緯
入れ不良が発生したと判断すると、仮撚りスピンドル1
52の仮撚動作が直ちに停止する一方、織機主軸は筬打
ち後、次の緯入れサイクルで停止する。つまり、仮撚り
スピンドル152の仮撚動作は、緯入れ不良の発生信号
の出力から織機主軸の回転停止(織機の停止)までの間
に停止する。よって、緯入れ不良と誤検出して停止した
場合でも緯糸Y端部は上下対の糸端処理糸151に強く
絡まれることはなく、緯糸の除去が確実に行なえる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、緯入れ不良が発生する
と、織機の停止に先駆けて、仮撚装置の仮撚動作が織機
の連動から断たれて直ちに停止するので、空止まりが発
生した場合でも、緯糸が上下対の糸端処理糸に強く絡ま
れることがなく、緯糸の除去が確実となる。よって、仮
撚装置の仮撚動作の回転数を下げる必要がなく、仮撚装
置の仮撚動作の回転数が織機主軸の回転数に合う通常の
回転数で良いので、耳締まりも良く、布品位を確保する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を示す構成図。
【図2】同上の織機の緯入れノズル周りを示す斜視図。
【図3】同上の織機の全体を示す模式図。
【図4】同上の織機において、緯糸をアームで織り前側
から引き抜く状態を平面的に示す状態図。
【図5】同上の織機の作用を説明するフローチャート。
【図6】同フローチャート。
【符号の説明】
19…筬 90…制御装置 97…緯糸フィラ 151…糸端処理糸 152…仮撚りスピンドル(仮撚装置) 214…駆動軸(駆動部) 216…電磁クラッチ(仮撚停止手段) 217…電磁ブレーキ(仮撚停止手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下対の糸端処理糸を、リードを経て仮
    撚装置に引き通し、織機主軸に連動する駆動部にてこの
    仮撚装置を駆動し、前記上下対の糸端処理糸を仮撚し、
    緯入れされた緯糸端部を保持する織機の糸端処理装置に
    おいて、緯入れ不良の発生信号が出力されて織機主軸が
    停止するまでの間、前記仮撚装置の駆動部を織機主軸の
    連動から断って停止させる仮撚停止手段を設けたことを
    特徴とする織機の糸端処理装置。
JP6444693A 1993-03-24 1993-03-24 織機の糸端処理装置 Pending JPH06280139A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102899773A (zh) * 2012-11-05 2013-01-30 可隆(南京)特种纺织品有限公司 一种斜行度小的气囊用织物及其生产方法
CN104005164A (zh) * 2013-02-27 2014-08-27 津田驹工业株式会社 水喷射式织机用的投纬信息的显示方法及装置
CN104641029A (zh) * 2012-09-27 2015-05-20 东丽株式会社 织物及其制造方法

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