JPH0551989U - 流体噴射式織機の緯糸処理装置 - Google Patents

流体噴射式織機の緯糸処理装置

Info

Publication number
JPH0551989U
JPH0551989U JP10300691U JP10300691U JPH0551989U JP H0551989 U JPH0551989 U JP H0551989U JP 10300691 U JP10300691 U JP 10300691U JP 10300691 U JP10300691 U JP 10300691U JP H0551989 U JPH0551989 U JP H0551989U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weft
arm
yarn
gripper
suction pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10300691U
Other languages
English (en)
Inventor
正巳 黒田
秀次 梅沢
隆嗣 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP10300691U priority Critical patent/JPH0551989U/ja
Publication of JPH0551989U publication Critical patent/JPH0551989U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体噴射式織機において、緯入れ不良が発生
したとき、その緯糸を巻き取ることなく引き抜いて絡ま
りを防止し、かつ、緯糸張力を検出して糸切れを防止
し、ローコストで除去性能を高める。 【構成】 緯入れ不良が発生すると、常用カッタ22の
切断動作を阻止した後、メインノズル16から織り前2
0に連なる緯糸Yを、アーム26でサクションパイプ2
7の吸引孔28前方に案内し、この緯糸Yを、サクショ
ンパイプ27で吸引後、除去用カッタ29で切断し、織
り前20側に連なる緯糸Yを、装置本体43に内蔵され
てエアシリンダ62で駆動されるグリッパ30で保持
し、この緯糸張力をセンサ32で検出して、グリッパ3
0の保持力を調整しつつ、アーム26の上昇動作で織り
前20側から抜き取って、サクションパイプ27で織機
外に吸引して排出する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ウォータジェットルームやエアジェットルームなどのような流体噴 射式織機において、緯入れ不良発生時に、緯糸を除去する緯糸処理装置に関する 。
【0002】
【従来の技術】
この種の流体噴射式織機の緯糸処理装置としては、例えば、特開昭62−18 4146号公報に開示されてたものがある。これは、図14に示すようになって いる。つまり、緯入れ不良が発生すると、メインノズル120の下方に配置され た吹き上げノズル121から噴射される空気流により、メインノズル120と織 り前122との間で、緯糸YをほぼU字形に吹き上げて巻き取り装置123中の 回転体124と巻き取り体125との間の空隙に位置させた後、巻き取り体12 5軸心部のブローノズル126から噴射される空気流により、吹き上げられた緯 糸Yを回転体124軸心部の排出孔127内に吹き込む。これにより、緯糸Yが 常用カッタ128の位置からずれて切断されず、メインノズル120から織り前 122側に連なったままとなるとともに、この間に、織機が、停止した後、自動 的に逆転し、メインノズル120に連なったまま緯入れ不良となった緯糸Yを織 り前122に露出させる。引き続き、巻き取り体125の回転体124側への前 進により、巻き取り体125の截頭円錐形なる巻き取り面129の先端部を回転 体124の排出孔127の嵌まり合い部分に圧接して、メインノズル120に連 なった緯糸Yの一部を保持するとともに、この保持部からメインノズル120側 に連なる緯糸Yを除去用カッタ130で切断した後、回転体124の回転駆動で 巻き取り体125を従動回転し、この巻き取り体125の巻き取り面129に緯 入れ不良なる緯糸Yを織り前122側から除去する。この後、巻き取り体125 を回転体124から図示のように離間させるとともに、回転体124の回転駆動 を停止し、ブローノズル126から噴射される空気流により、巻き取り体125 に巻き取られた緯糸Yを回転体124中の排出孔127を経て糸捕捉箱131内 に排出する。巻き取り体125で緯糸を巻き取る際、緯糸の張力を検出して回転 体の回転速度、つまり、巻き取り体125の回転速度を調整し、緯糸切れを防止 している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
前述の従来例にあっては、メインノズル120から織り前122に連なる緯糸 Yを、吹き上げノズル121から噴射される空気流により、吹き上げるようにな っているので、この吹き上げられる緯糸Yが、吹き上げノズル120からの空気 流から外れて回転体124と巻き取り体125との間の空隙まで吹き上げられな いことがあり、回転体124と巻き取り体125とによる緯糸Yの保持失敗の可 能性がある。また、巻き取り体125の従動回転により、緯糸Yを巻き取るよう になっているので、緯糸Yが、吹き上げノズル120からの空気流により、回転 体124と巻き取り体125との間の空隙に吹き上げられた後、巻き取り体12 5の前進により、回転体124と巻き取り体125とで保持され、巻き取り体1 25の巻き取り面129に巻き取られている最中に、巻き取り体125とこの巻 き取り体125を回転自在に支持する軸受け部材132との間に絡んで、織り前 122側から完全に除去できない可能性もある。さらに、検出緯糸張力により巻 き取り体125の回転速度を調整して緯糸切れを防止しているが、織り前122 側に位置する緯糸Yが経糸Wに絡むなどして、それ以上巻き取り体125で緯糸 Yを巻き取ると、緯糸切れを起こすであろう過張力が緯糸Yにかかった場合には 、緯糸Yが経糸Wに絡んだまま横方向に引っ張られるだけで、緯糸Yと経糸Wと の絡みを解くことができないため、巻き取り体125の回転を停止する必要があ る。つまり、緯糸Yに過張力がかかると、それ以上、緯糸Yを織り前122側か ら除去できない可能性がある。しかも、巻き取り体125の回転速度を調整する ために、回転体124を駆動する図外のモータの回転速度を制御することから、 高価な周波数変換器を用いたり、モータに高価なサーボモータを用いなければな らず、コストもかかる。
【0004】 そこで本考案にあっては、緯入れ不良が発生した際に、その緯入れ不良となっ た緯糸を巻き取ることなく抜き取ることにより、高価な回転速度制御系を省略し てローコストで除去性能を高めることを課題にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、緯入れ不良が発生した際、常用カッタの緯糸切断動作を阻止してメ インノズルから織り前側に連なる緯糸を除去する流体噴射式織機の緯糸処理装置 において、前記メインノズルの付近に設けられて緯糸を吸引するサクションパイ プと、前記メインノズルと織り前との間で緯糸を前記サクションパイプの吸引孔 前方に案内するアームと、前記メインノズルとサクションパイプの吸引孔との間 で緯糸を切断する除去用カッタと、この除去用カッタで切断されて織り前側に連 なる緯糸を保持するグリッパと、このグリッパで保持された緯糸を織り前側から 抜き取るアームと、このアームで抜き取られる緯糸の張力を検出する手段と、こ の検出緯糸張力により前記グリッパの保持力を調整する手段と、を備えている。
【0006】
【作用】
緯入れ不良が発生すると、常用カッタの緯糸切断動作を阻止した後、メインノ ズルと経糸との間で、メインノズルから織り前に連なる緯糸を、アームでサクシ ョンパイプの吸引孔前方に案内し、メインノズルからアームに連なる緯糸を、サ クションパイプの吸引気流で吸引し、メインノズルからサクションパイプの吸引 孔に連なる緯糸を、除去用カッタで切断し、この切断されて織り前側に連なる緯 糸を、グリッパで保持し、このグリッパで保持された緯糸を、アームの糸取り動 作で織り前側から抜き取り、この抜き取った緯糸を、サクションパイプで織機外 に吸引して排出する。上記グリッパで保持された緯糸をアームで織り前側から抜 き取る過程では、緯糸の張力を検出し、この検出緯糸張力が緯糸切れを起こすで あろう基準値以上になると、グリッパの緯糸に対する保持力を弱めて、緯糸切れ を防止する。
【0007】
【実施例】
図1は、第1実施例としての緯糸処理装置を備えた流体噴射式織機のメインノ ズル側の外観を示している。
【0008】 この図1に示す織機は、ウォータジェットルームになっており、緯糸Yを、図 外の緯糸測長貯留装置から、ベースプレート2上に取り付けられた補助緯糸把持 装置3のアクチュエータとしての単動スプリングタイプのエアシリンダ4で解放 動作されている前後一対の挾持体5,6間と、補助緯糸把持装置2のヤーンガイ ド7と、ベースプレート2上に取り付けられた主緯糸把持装置10の上下方向へ の往復動軸11で保持動作されている上下一対の挾持体12,13間とに順次通 した後、メインノズル16に引き通してある。そして、緯入れ時には、主緯糸把 持装置10の挾持体12,13の解放動作と、メインノズル16からの水噴射と により、緯糸Yを、噴射水流に乗せて経糸開口17内に緯入れする。この緯入れ に引き続いて、図外の筬打ち運動機構に連結された筬保持台18に取り付けられ た筬19が、筬打ち運動を行う。この筬打ち運動により、経糸開口17内に緯入 れされた緯糸Yが、織り前20に筬打ちされて経糸Wと上下に交錯され、織布2 1に織製される。この後、筬打ち点付近において、メインノズル16と織り前2 0との間で、常用カッタ22が、筬打ちされた緯糸Yを切断する。これら緯入れ ,筬打ち,切断が順次繰り返されて、織布21が織られて行く。
【0009】 緯糸処理装置25は、図1と図2に示すように、メインノズル16と経糸Wと の間で、メインノズル16から織り前20に連なる緯糸Yを、アーム26でサク ションパイプ27の吸引孔28の前方に案内し、メインノズル16からアーム2 6に連なる緯糸Yを、サクションパイプ27の吸引気流で吸引し、メインノズル 16からサクションパイプ27の吸引孔28に連なる緯糸Yを除去用カッタ29 で切断し、この切断されて織り前20側に連なる緯糸Yをグリッパ30で保持し 、このグリッパ30で保持された緯糸Yをアーム26の糸取り動作で織り前20 側から抜き取り、この抜き取った緯糸Yをサクションパイプ27で織機外に吸引 して排出するとともに、緯糸センサ31でサクションパイプ27でのメインノズ ル16からアーム26に連なる緯糸Yの有無を検出する一方、アーム26で織り 前20側から抜き取られる緯糸Yの張力を緯糸張力センサ32で検出し、この検 出緯糸張力により、グリッパ30の保持力を調整する。
【0010】 具体的には、アーム26は、板状の遮蔽部材37を備えている。この遮蔽部材 の上部には、V字形の糸捕捉部38を形成してある。この遮蔽部材37の下部に は、フランジ39を設けてある。このフランジ39には、アクチュエータとして のエアシリンダ40の作動ロッドを締結してある。したがって、アーム26の糸 捕捉部38は、エアシリンダ40の伸縮駆動により、メインノズル16よりも下 方の図1に仮想線で示す定常停止位置(メインノズル16からの緯糸飛走経路か ら外れる位置)と、サクションパイプ27の吸引孔28よりも上方の図1に実線 で示す糸取り位置とに昇降する。
【0011】 サクションパイプ27は、メインノズル16の周囲に、具体的には、メインノ ズル16の上方に離間配置された装置本体43に組み込まれている。このサクシ ョンパイプ27は、装置本体43のアーム26側に位置する前面に開口された吸 引孔28に連通している。このサクションパイプ27の軸心方向中間部には、図 2に示す噴射口44を設けてある。この噴射口44には、図外の加圧空気供給源 に連通されて装置本体43の反アーム26側に位置する背面に取り付けられた空 気供給パイプ45を接続してあり、この噴射口44から空気を、サクションパイ プ27内に、サクションパイプ27の出口側に向けて噴射することにより、サク ションパイプ27に連なる吸引孔28に吸引気流を生じ、サクションパイプ27 の出口側に牽引気流を生じる。このサクションパイプ27の装置本体43の背面 から突出する出口側には、図外の糸捕集装置に連なる排出パイプ46を接続して ある。
【0012】 除去用カッタ29は、装置本体43の前面の吸引孔28よりも下方に有段形成 された窪面部49に配置されているとともに、装置本体43に組み込まれたアク チュエータとしての単動スプリングタイプのエアシリンダ50の作動ロッドに連 結されており、エアシリンダ50の伸縮駆動により、鋏み切り動作して緯糸Yを 切断する。この除去用カッタ29が配置された装置本体43の窪面部49には、 コ字形の保護部材53を取り付けてある。この保護部材53の上下壁54,55 は、除去用カッタ29から離間配置されており、作業者の手指を除去用カッタ2 9から保護する。この上下壁54,55それぞれには、ガイド溝56,57を個 別に形成してある。これらのガイド溝56,57は、アーム26の定常停止位置 から糸取り位置への移動により、メインノズル16からアーム26の糸捕捉部3 8に連なる緯糸Yを、開いている除去用カッタ29の刃間に案内する。この上方 のガイド溝56からアーム26の糸捕捉部38に連なる緯糸Yは、装置本体43 の吸引孔28の前方で、吸引孔28を上下に横切る。
【0013】 グリッパ30は、吸引孔28の上下に位置して装置本体43に組み込まれた図 2に示す合成樹脂製あるいは金属製の一対の挟持体60,61を備えている。上 方の挟持体60は、装置本体43に組み込まれたアクチュエータとしての単動ス プリングタイプのエアシリンダ62の作動ロッドに締結され、エアシリンダ62 の伸縮駆動で吸引孔28を上下に横切ることにより、吸引孔28に側面に露出す る下方の挟持体61に対して接近および離間して、吸引孔28内に吸引された緯 糸Yを保持および解放する。
【0014】 緯糸センサ31は、装置本体43の吸引孔28のよりも上方に膨出形成された 突出部65に取り付けられている。この緯糸センサ31は、光電反射形のような 無接触タイプになっている。この緯糸センサ31の検出作用部は、突出部65の 斜め上方に向けて傾斜された下面に露出しており、吸引孔28からアーム26に 連なる緯糸Yを検出する。この突出部65の下面には、緯糸センサ31の検出作 用部に連なるクリーニング用溝66を形成してある。このクリーニング用溝66 の緯糸センサ31から離れる一半部は、突出部65の下面に取り付けられた蓋6 7で覆われている。この蓋67で覆われたクリーニング用溝66には、図外の加 圧空気供給源に接続されて突出部65の上面に取り付けられた空気供給パイプ6 8を接続してあり、このクリーニング用溝66から空気を、緯糸センサ31の検 出作用部に横方向から噴射して、緯糸センサ31の検出作用部に付着した汚れを 吹き飛ばすことにより、緯糸センサ31の検出作用部を洗浄する。また、突出部 66の下面と上面との隅部には、縦溝69を緯糸センサ31の上方に位置させて 形成してある。
【0015】 緯糸張力センサ32は、アーム26の糸捕捉部38の溝底部に取り付けられ、 アーム26によって織り前20側から抜き取られる緯糸Y(吸引孔28からアー ム26の糸捕捉部38を通って織り前20側に連なる緯糸Y)の張力に応じた電 気信号を、検出緯糸張力として出力する。
【0016】 図3は、前記一実施例としての緯糸処理装置25を備えた流体噴射式織機の全 体を示している。
【0017】 この図3において、前記メインノズル16の水供給系統75は、水道のような 水源76から定水位タンク77に貯留されている水を、図外の織機主軸にカム7 8とリンク機構79とを介して連動するウォータポンプ80によって、所定の圧 力と所定のタイミングとでメインノズル16から噴射する。
【0018】 前記主緯糸把持装置10の往復動軸11は、織機主軸に連動するカム82によ って、所定のタイミングで、挾持体12,13を接近および離間させる。
【0019】 緯糸測長貯留装置84は、図外の織機主軸に連動する回転ドラム85とこの回 転ドラム85の外周面に接触する送り出しローラ86との接触面間に、給糸体8 7からヤーンガイド88に通した緯糸Yを引き通し、旋回気流によって、回転ド ラム85の外周面に緯糸Yを巻き付け、自由飛走と拘束飛走とによって緯糸Yの 緯入れを行う。
【0020】 制御装置90は、経糸W列の反メインノズル16側に設けられた緯糸到達セン サ91からの検出信号と、織機主軸の図外のアングルセンサからの緯糸Yが織り 前20に到達する筬打ちを0°とした回転角度信号とを取り込むことにより、緯 入れ期間中において、緯糸Yが正常に緯入れされず、緯糸到達センサ91から緯 糸Yを検出しない緯糸無し検出信号が入力されて、緯入れ不良が発生したと判断 すると、緯入れ不良による停台信号を出力して、常用カッタ22の切断動作を中 止し、かつ織機主軸の正転停止,逆転駆動,逆転停止を順次行うとともに、オー トスタートのために、緯糸処理装置25における補助緯糸把持装置3のエアシリ ンダ4への空気供給系統のリーク弁を有する開閉弁92と、アーム26のエアシ リンダ40への空気供給系統の流路切り換え弁93と、サクションパイプ27へ の空気供給系統の開閉弁94と、除去用カッタ29のエアシリンダ50への空気 供給系統のリーク弁を有する開閉弁95と、グリッパ30のエアシリンダ62へ の空気供給系統の流路切り換え弁96と、緯糸測長貯留装置84の送り出しロー ラ86のアクチュエータとしてのエアシリンダ97への空気供給系統のリーク弁 を有する開閉弁98と、クリーニング用溝66の空気供給パイプ68への空気供 給系統の開閉弁99とを、予め設定されたプログラムにしたがって駆動する一方 、緯糸処理装置25の緯糸センサ31からの検出信号により、サクションパイプ 27でのメインノズル16からアーム26に連なる緯糸Yの吸引成功と、織り前 20側からの緯糸Yの抜き取り完了とを監視し、緯糸張力センサ32からの検出 緯糸張力が制御装置90に予め設定された基準値未満までは、グリッパ30の流 路切り換え弁96に高圧側切り換え信号を出力し、検出緯糸張力が基準値以上に なったら、流路切り換え弁96に低圧側切り換え信号を出力する。この流路切り 換え弁96は、図1および図3に示すように、3ポジションを有する電磁駆動自 己復帰形になっている。この流路切り換え弁96の1つのポジションは、入力側 の高圧空気供給管路100と入力側の低圧空気供給管路101とを閉止し、かつ 、エアシリンダ62内の空気を大気中に放出するリーク通路を有する中立ポジシ ョンになっており、別の1つのポジションは、高圧空気供給管路100をエアシ リンダ62に接続し、低圧空気供給管路101を閉止する高圧ポジションになっ ており、さらに別の1つのポジションは、高圧空気供給管路100を閉止し、低 圧空気供給管路101をエアシリンダ62に接続する低圧ポジションになってい る。上記各空気供給系統での空気供給源としては、緯糸測長貯留装置84の図外 のブロアを使用したり、別に設けたコンプレッサを使用すればよい。
【0021】 なお、図3中の符号102はヘルドである。
【0022】 次に、第1実施例の緯入れ不良糸除去動作を、図4〜図6のフローチャートと 、図7〜図11の状態図とを参照しながら説明する。
【0023】 先ず、作業者は、織機の運転に先駆けて、図外の緯糸処理装置スイッチを、布 品種に応じて、オン動作またはオフ動作しておく。具体的には、緯糸処理装置ス イッチは、品種を重視するときはオン動作され、稼働率を重視するときはオフ動 作されている。また、織機の正常運転中において、補助緯糸把持装置3の挾持体 5,6は、解放動作(離間動作)しており、緯糸処理装置25のアーム26は、 定常停止位置に停止しており、グリッパ30の挾持体60,61は、解放動作( 離間動作)している。
【0024】 一方、作業者が織機の図外のメインスイッチをオン動作すると、制御装置90 が処理の実行を始める(ステップ101)。そして、緯糸処理装置スイッチがオ ン動作されている状態で、緯入れ期間中において、緯糸到達センサ91から緯糸 無し検出信号が、制御装置90に入力されると、制御装置90が、緯入れ不良が 発生したと判断して停台信号を出力した後(ステップ103)、停台信号の発生 原因を判断し、例えば、停台信号が図外の経糸ドロッパからの経糸切れ検出信号 で出力された場合(ステップ104がNO)は、エラー信号を図外のエラー表示 器に出力し、作業者による経糸切れ修復に備えるため、それ以降の緯糸処理を中 止する(ステップ105)。逆に、上記停台信号が緯糸到達センサ91からの緯 糸無し検出信号で出力された場合(ステップ104がYES)は、緯入れ不良糸 除去の処理が始まり、織機の慣性作動の間において、常用カッタ22の切断動作 を中止し、慣性で回転していた織機主軸を180°の回転角度位置に停止し、開 閉弁98,99,を動作して、緯糸測長貯留装置84の送り出しローラ86を回 転ドラム85から離すとともに、クリーニング用溝66から空気を1,2秒程度 の一定時間噴射させて、緯糸センサ31の検出作用部を空気洗浄する(ステップ 106〜108)。この回転角度位置180°での正転停止状態においては、ス テップ107に示すように、緯入れ不良発生時の経糸開口内に筬打ちされた緯入 れ不良なる緯糸Yが経糸Wと上下に交錯されている一方、経糸開口がほぼ最大に なっており、さらに、主緯糸把持装置10が解放動作している。
【0025】 引き続き、制御装置90が、緯糸センサ31に発光電力を供給し、その反射光 の受光量に応じた緯糸センサ31からのオン,オフ信号により、緯糸センサ31 が汚れていないかを検査する(ステップ109)。つまり、緯糸センサ31の検 出作用部に汚れが付着しておらず、正常の場合は、緯糸センサ31が光電反射形 になっていることから、緯糸センサ31の反射光の受光量がしきい値以下となり 、緯糸センサ31がオフ信号を出力し、逆に、緯糸センサ31の検出作用部に汚 れが付着した異常の場合は、緯糸センサ31の反射光の受光量がしきい値以上と なり、緯糸センサ31がオン信号を出力する。よって、緯糸センサ31がオン信 号を出力した場合(ステップ109がNO)は、緯糸センサ31が汚れているこ とを意味するので、制御装置90がエラー信号をエラー表示器に出力し、作業者 による緯糸センサ31の清掃に備えるため、それ以降の緯糸処理を中止する(ス テップ110)。
【0026】 逆に、緯糸センサ31がオフ信号を出力した場合(ステップ109がYES) は、緯糸センサ31が正常であることを意味するので、制御装置90が、流路切 り換え弁93と開閉弁94とを駆動し、アーム26を定常停止位置から糸取り位 置に上昇,停止するとともに、サクションパイプ27の吸引孔28に吸引気流を 生成する(ステップ111)。つまり、図7に示すように、アーム26の上昇に より、緯入れ発生時の次ピックの緯入れ途中となった緯糸Yを、織り前20側か ら抜き取って、この次ピックの緯糸Yが、これ以降に行われる織機の逆転インチ ング時に経糸Wに絡まって、糸切れを起こして、緯入れ不良なる緯糸Yの除去不 良が起こるのを防止する。また、このアーム26の上昇により、メインノズル1 6からアーム26に連なる緯糸Yが、図1と図7および図8に示すように、保護 部材53のガイド溝56,57および溝69に挿入されて、開いている除去用カ ッタ29の刃間を通って吸引孔28の前方に位置し、この吸引孔28の前方に位 置した緯糸Yが、図8に示すように、サクションパイプ27の吸引気流により、 吸引孔28内に吸引される。このとき、アーム26の吸引孔28への緯糸Yの案 内位置(この第1実施例では糸取り位置と同じ)に停止した状態において、この 遮蔽部材37が吸引孔28の前方に離間しつつ衝立のように配置されることから 、図8に示すように、吸引孔28がメインノズル16と上昇したアーム26の糸 捕捉部38とに連なる緯糸Yを吸引する際に、サクションパイプ27の吸引力が 、遮蔽部材37の障壁効果により、アーム26の糸捕捉部38から織り前20側 に連なる緯糸Yに作用することがなく、この織り前20側の緯糸Yがアーム26 に絡まることがない。
【0027】 この後、制御装置90が、流路切り換え弁93を駆動し、アーム26を糸取り 位置から定常停止位置に下降,停止する(ステップ112)と、このアーム26 の下降に伴ってメインノズル16と織り前20との間で弛んだ緯糸Yが、図9に 示すように、サクションパイプ27の吸引力で吸引孔28の奥へ引き込まれる。
【0028】 引き続き、制御装置90が、開閉弁92,95を駆動し、除去用カッタ29で メインノズル16から吸引孔28に連なる緯糸Yを切断するとともに、補助緯糸 把持装置3の挾持体5,6で緯糸を保持する(ステップ113)。つまり、主緯 糸把持装置10が解放動作していることから、上記切断されたメインノズル16 側の緯糸Yが、緯糸測長貯留装置84の牽引気流の残留気流で、メインノズル1 6から抜けるのを防止するために、補助緯糸把持装置3で緯糸Yを保持する。補 助緯糸把持装置3の保持動作と除去用カッタ29の切断動作とは、補助緯糸把持 装置3が緯糸Yを保持した後、除去用カッタ29が緯糸Yを切断するように、タ イミング調整してある。
【0029】 そして、再び、制御装置90が、流路切り換え弁93を駆動し、アーム26を 上昇,下降の1往復させて、次ピックの緯糸Yを経糸開口17内から完全に抜き 取った後、織機主軸を180°の回転角度停止位置まで低速で逆転(1次逆転イ ンチング)するとともに、アーム26を定常停止位置に上昇,停止して、緯糸Y が常用カッタ22の刃に触れて糸切れが起こるのを防止する(ステップ114, 115)。この織機主軸が1次逆転停止位置に停止すると、ステップ115に示 すように、緯入れ不良なる緯糸Yが経糸Wとの交錯を解放されて織り前20に露 出する。
【0030】 この織機主軸の1次逆転停止とアーム26の上昇停止とに引き続き、制御装置 90が、吸引孔28から織り前20側に連なる緯糸Yが切れていないかを検査す る(ステップ116)。つまり、制御装置90が、緯糸センサ31に発光電力を 供給し、緯糸センサ31がオン動作しているかを判断し、緯糸センサ31がオフ 動作している場合(ステップ116がNO)は、アーム26の上昇で緯糸Yが持 ち上がらず、緯糸Yが切れていることを意味するので、エラー信号をエラー表示 器に出力し、作業者による緯糸処理に備えるため、それ以降の緯糸処理を中止す る(ステップ117)。逆に、緯糸センサ31がオン動作している場合(ステッ プ116がYES)は、アーム26の上昇で緯糸Yが持ち上がり、緯糸Yが切れ ていないことを意味するので、アーム26を糸取り位置から定常停止位置に下降 ,停止する(ステップ118)。このアーム26の下降に伴って弛んだ緯糸Yは 、サクションパイプ27の吸引力で吸引される。
【0031】 このアーム26の下降に引き続き、制御装置90が、高圧側切り換え信号を流 路切り換え弁96に出力して、流路切り換え弁96を中立ポジションから高圧ポ ジションに駆動するとともに、流路切り換え弁93を駆動し、グリッパ30のエ アシリンダ62に高圧空気を供給して、図10に示すように、グリッパ30の挾 持体60,61で吸引孔28内の緯糸Yを保持した後、アーム26を定常停止位 置から糸取り位置に上昇,停止して、緯糸Yを織り前20側から引き抜くととも に、アーム26の上昇回数を計数する(ステップ119)。つまり、緯糸Yをグ リッパ30で保持したまま、アーム26を上昇することにより、図11に実線で 示すように、吸引孔28と織り前20との間の緯糸経路が長くなり、緯糸Yが織 り前20側から引き抜かれる。
【0032】 そして、アーム26の上昇に引き続き、制御装置90が、緯糸張力センサ32 に動作電力を供給し、緯糸張力センサ32から出力される検出緯糸張力を読み込 み、この検出緯糸張力を基準値と比較し、検出緯糸張力が基準値以上の場合(ス テップ120がYES)は、これ以上アーム26が上昇すると、グリッパ30か ら織り前20側に連なる緯糸Yが切れる可能性があることを意味するので、制御 装置90は、グリッパ30の流路切り換え弁96が高圧ポジションになっている かを確認し、流路切り換え弁96が低圧ポジションになっている場合(ステップ 121がNO)は、これ以上制御する機能を持ち合わせておらず、アーム26の 上昇を継続すると緯糸切れ発生の可能性が非常に高いか、または、緯糸切れが発 生して緯糸Yの除去失敗を招くことを意味するので、エラー信号をエラー表示器 に出力し、作業者による緯糸処理に備えるため、それ以降の緯糸処理を中止する (ステップ122)。
【0033】 逆に、検出緯糸張力が基準値以上であって、しかも、流路切り換え弁96が高 圧ポジションになっている場合(ステップ120,121が共にYES)は、緯 糸Yの張力低下の制御のために、制御装置90が、低圧側切り換え信号を流路切 り換え弁96に出力して、流路切り換え弁96を高圧ポジションから低圧ポジシ ョンに切り換える(ステップ123)。これにより、グリッパ30の緯糸Yに対 する保持力が弱くなり、アーム26の上昇に伴って、緯糸Yがグリッパ30の保 持動作している挟持体60,61間をサクションパイプ27側からアーム26の 糸捕捉部38側に滑って、緯糸Yの張力が過張力状態から緯糸切れの心配がない 通常の張力状態に戻る。
【0034】 引き続き、制御装置90が、緯糸センサ31に発光電力を供給し、緯糸センサ 31がオフ動作しているかを判断し、緯糸センサ31がオン動作している場合( ステップ124がNO)は、緯糸Yが織り前20側から完全に引き抜かれていな いことを意味するので、制御装置90が、流路切り換え弁96を低圧ポジション から中立ポジションに駆動するとともに、流路切り換え弁93を駆動し、グリッ パ30をエアシリンダ62に内蔵されたスプリングで解放動作するとともに、ア ーム26を糸取り位置から定常停止位置に下降,停止する(ステップ125)。 これにより、図11に実線で示す織り前20から引き抜かれた緯糸Yは、アーム 26の下降に伴って、弛むことなく、図11に仮想線で示すように、サクション パイプ27の吸引力で、吸引孔28からサクションパイプ27を通って排出パイ プ46へと吸引される。
【0035】 この後、制御装置90が、ステップ119で計数したアーム26の上昇回数が 制御装置90に予め設定された基準回数としての例えば10回以上であるかを判 断し、計数した上昇回数が基準回数(10回)以上の場合(ステップ126がY ES)は、緯糸Yが経糸Wに絡まって引き抜くことかできず、緯糸Yの除去失敗 を意味するので、エラー信号をエラー表示器に出力し、作業者による緯糸処理に 備えるため、それ以降の緯糸処理を中止する(ステップ127)。逆に、計数し た上昇回数が10回未満の場合(ステップ126がNO)は、前回、つまり、ス テップ119でのアーム26の上昇で、緯糸Yが切れていないけれども、織り前 20側から完全に抜けきっていないことを意味するので、再度、制御装置90が 、流路切り換え弁96を中立ポジションから高圧ポジションに駆動するとともに 、流路切り換え弁93を駆動して、グリッパ30の保持動作とアーム26の上昇 とによる緯糸Yの織り前20側からの引き抜きを繰り返す。即ち、ステップ12 4で緯糸センサ31がオン動作した場合には、計数した上昇回数が9回までは、 グリッパ30の保持動作とアーム26の上昇との組み合わせ、および、グリッパ 30の解放動作とアーム26の下降との組み合わせを繰り返す。
【0036】 また、上記ステップ124がYESで、緯糸センサ31がオフ動作している場 合には、グリッパ30の保持動作とアーム26の上昇とにより、緯糸Yが織り前 20から完全に引き抜かれたことを意味するので、制御装置90が、流路切り換 え弁96を高圧ポジションまたは低圧ポジションから中立ポジションに駆動する とともに、流路切り換え弁93を駆動し、アーム26を定常停止位置に下降,停 止し、グリッパ30を解放動作する(ステップ128)。これにより、緯糸Yは 、吸引孔28内からグリッパ30の離間している挾持体60,61間とサクショ ンパイプ27内および排出パイプ46内を通って機外に排出される。
【0037】 引き続き、制御装置90が、開閉弁94を駆動してサクションパイプ27の吸 引を停止し、織機主軸を180°の回転角度位置まで低速で逆転(2次逆転イン チング)して再スタートの口出しを行った後(ステップ129)、織機の図外の レディボタンを自動でオン動作し、このレディボタンのオン動作により、緯糸測 長貯留装置84の図外のブロアを回転駆動して緯糸巻き付け用の牽引気流を生成 するとともに、開閉弁98を駆動して緯糸測長貯留装置84の送り出しローラ8 6を回転ドラム85に接触させ、(ステップ130)、さらに、織機の図外のラ ンボタンを自動でオン動作し、このランボタンのオン動作による織機主軸の回転 で主緯糸把持装置10が保持動作するので、織機主軸の回転角度信号を基準とし て、開閉弁92を駆動して、主緯糸把持装置10の保持動作後に、補助緯糸把持 装置3を解放動作する(ステップ131)。これにより、緯入れ不良となった緯 糸Yの除去処理の1サイクルが終了し、図3に示すように、織機の織製運転が自 動で再駆動(オートスタート)する(ステップ132)。
【0038】 要するに、この第1実施例では、織り前20側に位置する緯糸Yが経糸Wに絡 むなどして、検出緯糸張力が基準値以上となって、緯糸Yに過張力がかかった場 合には、グリッパ30の保持力を弱めて緯糸切れを防止するとともに、アーム2 6の昇降で緯糸Yに振動を与えつつ、サクションパイプ27の吸引力で緯糸Yに 横方向の引き抜き力を与えるので、振動と横方向の引き抜き力との複合作用で、 緯糸Yと経糸Wとの絡みを解くことができ、引く続く、アーム26の昇降とグリ ッパ30の保持,解放とサクションパイプ27の吸引とにより、緯糸Yを織り前 20側から自動的にかつ完全に除去することができる(ステップ123,124 ,125参照)。
【0039】 なお、この第1実施例でのグリッパ30の保持力調整は、高圧と低圧との2系 統の空気供給管路100,101を用いたが、空気供給管路を1系統に形成し、 流路切り換え弁96の代わりに流量調整機能を持った弁を使用することも考えら れる。
【0040】 第2実施例 図12は、第2実施例としての緯糸処理装置を示している。この第2実施例で は、前記第1実施例と同一部分に同一符号を付してある。
【0041】 この図12に示す第2実施例では、アーム26と織り前20との間に配置した 緯糸張力センサ32Aが、アーム26の上昇,停止によって持ちあげられたアー ム26から織り前20側に連なる緯糸Yの張力を検出するようになっている。ま た、グリッパ30Aの一方の挟持体60Aは装置本体43に取り付けられたサー ボモータ104により、他方の挟持体60Bに接近または離間され、緯糸Yを保 持または解放する一方、サーボモータ104の回転位置制御により、緯糸Yに体 する強保持と弱保持とが選択可能になっている。具体的には、装置本体43には 、軸受け部材105を、ねじ嵌合してあるとともにナット106で締結してある 。この軸受け部材105内には、一方の挟持体60Aが下端部に結合された往復 動軸107を上下動可能に嵌合してある。この軸受け部材105よりも上方に突 出する往復動軸107の上端部には、サーボモータ104の出力軸がクランク1 08とコンロッド109とを介して連結してある。この一方の挟持体60Aは、 図13(A)に示すように、方形板状になっており、その下端縁は、かまぼこ形 の挟持面部110になっている。また、他方の挟持体61Aは、図13(A)に 示すように、横長な長方体になっており、その上面には、V字形の挟持溝部11 1を形成してある。この挟持溝部111の溝底部112は、一方の挟持体60A の挟持面部110と整合可能な形状になっている。そして、グリッパ30Aは、 前記第1実施例での制御装置90からの高圧側切り換え信号に相当する強保持信 号によるサーボモータ104の駆動により、図13(B)に示すように、一方の 挟持体60Aの挟持面部110が、他方の挟持体61Aの挟持溝部111にほぼ 接触する(最大接近)ように挿入されることにより、挟持面部110と挟持溝部 111とで緯糸Yを大きく屈曲して強保持する。また、前記第1実施例での制御 装置90からの低圧側切り換え信号に相当する弱保持信号によるサーボモータ1 04の駆動により、図13(C)に示すように、一方の挟持体60Aの挟持面部 110が、他方の挟持体61Aの挟持溝部111と隙間を形成する(最小接近) ように挿入されることにより、挟持面部110と挟持溝部111とで緯糸Yを小 さく屈曲して弱保持する。
【0042】 なお、前記第1,2実施例では、グリッパ30をサクションパイプ27が設け られた装置本体43に組み付けた構造を図示してあるが、アーム26に設けても 、同様の作用効果がある。また、緯糸張力センサ32,32Aは、装置本体43 に設けたり、装置本体43とアーム26との間に設けることも可能である。さら に、メインノズル16から織り前20側に連なる緯糸Yをサクションパイプ27 の吸引孔28の前方に案内するアームと、グリッパ30で保持された緯糸Yを織 り前20側から抜き取るアームとを、1つのアーム26で構成したが、それぞれ のアームを個別に構成してもよい。
【0043】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、緯入れ不良が発生し、常用カッタの緯糸切断動 作が阻止されると、メインノズルと経糸との間で、メインノズルから織り前に連 なる緯糸を、アームでサクションパイプの吸引孔前方に案内し、メインノズルか らアームに連なる緯糸を、サクションパイプの吸引気流で吸引し、メインノズル からサクションパイプの吸引孔に連なる緯糸を、除去用カッタで切断するととも に、織り前側に連なる緯糸を、グリッパで保持し、このグリッパで保持された緯 糸の張力を緯糸張力センサで検出し、この検出緯糸張力によりグリッパの保持力 を調整しつつ、緯糸をアームの糸取り動作で織り前側から抜き取り、この抜き取 った緯糸を、サクションパイプで織機外に吸引して排出するようにしたので、緯 糸処理の途中において、緯糸の受け渡しに失敗することがなく、また、回転体に 緯糸が絡まって緯糸の除去に失敗することもなく、さらに、緯糸切れも阻止する ことができる。しかも、緯糸の除去途中で、織り前側に位置する緯糸が経糸に絡 んで、緯糸に過張力がかかった場合には、グリッパの保持力調整により、緯糸切 れを防止するとともに、アームの昇降による緯糸の振動とサクションパイプの吸 引力による緯糸の横方向への引き抜かれとの複合作用で、緯糸と経糸との絡みを 解くことができる。よって、緯入れ不良となった緯糸の除去性能が高くなる。ま た、アームによって織り前側から抜き取られる緯糸の張力によりモータの回転速 度制御に必要な高価な周波数変換器やサーボモータを使用しないので、コストダ ウンを図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例の織機の緯入れノズルまわ
りを示す斜視図。
【図2】第1実施例の吸引除去部分の構造を示す断面
図。
【図3】第1実施例の織機の全体を示す模式図。
【図4】第1実施例のフローチャート。
【図5】第1実施例のフローチャート。
【図6】第1実施例のフローチャート。
【図7】第1実施例の緯糸をアームで吸引孔の前方に案
内した状態を示す状態図。
【図8】第1実施例の案内された緯糸を吸引孔に吸引し
た初期状態を示す状態図。
【図9】第1実施例の案内された緯糸を吸引孔に奥深く
吸引した状態を示す状態図。
【図10】第1実施例のグリッパで緯糸を保持した状態
を示す状態図。
【図11】第1実施例の緯糸をアームで織り前側から引
き抜く状態を平面的に示した状態図。
【図12】本考案の第2実施例の要部を示した断面図。
【図13】本考案の第2実施例の要部を示したものであ
って、(A)は挟持体の分解斜視図、(B)は強保持状
態を示す状態図、(C)は弱保持状態を示す状態図。
【図14】従来例の要部を示す断面図。
【符号の説明】
16…メインノズル 22…常用カッタ 25…緯糸処理装置 26…アーム 27…サクションパイプ 28…吸引孔 29…除去用カッタ 30…グリッパ 31…緯糸センサ 32,32A…緯糸張力センサ 40…エアシリンダ(アーム駆動手段) 62…エアシリンダ(保持力調整手段) 90…制御装置(アーム駆動手段および保持力調整手
段) Y…緯糸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緯入れ不良が発生した際、常用カッタの
    緯糸切断動作を阻止してメインノズルから織り前側に連
    なる緯糸を除去する流体噴射式織機の緯糸処理装置にお
    いて、 前記メインノズルの付近に設けられて緯糸を吸引するサ
    クションパイプと、 前記メインノズルと織り前との間で緯糸を前記サクショ
    ンパイプの吸引孔前方に案内するアームと、 前記メインノズルと吸引孔との間で緯糸を切断する除去
    用カッタと、 この除去用カッタで切断されて織り前側に連なる緯糸を
    保持するグリッパと、 このグリッパで保持された緯糸を織り前側から抜き取る
    アームと、 このアームで抜き取られる緯糸の張力を検出する手段
    と、 この検出緯糸張力により、前記グリッパの保持力を調整
    する手段と、 を備えたことを特徴とする流体噴射式織機の緯糸処理装
    置。
JP10300691U 1991-12-13 1991-12-13 流体噴射式織機の緯糸処理装置 Pending JPH0551989U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10300691U JPH0551989U (ja) 1991-12-13 1991-12-13 流体噴射式織機の緯糸処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10300691U JPH0551989U (ja) 1991-12-13 1991-12-13 流体噴射式織機の緯糸処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0551989U true JPH0551989U (ja) 1993-07-09

Family

ID=14342578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10300691U Pending JPH0551989U (ja) 1991-12-13 1991-12-13 流体噴射式織機の緯糸処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0551989U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0100939B1 (en) Method for treating a weft yarn upon stoppage of a shuttleless loom and device for effecting the same
US4620570A (en) Method and apparatus for disposal of weft yarn in a jet loom
JPH0333823B2 (ja)
EP0355281B1 (en) Weft threading system for fluid jet loom
JPH0551989U (ja) 流体噴射式織機の緯糸処理装置
US6129123A (en) Method for correcting a weft fault on weaving machines, especially air-jet weaving machines with automatic selvedge tucking devices
JPH06280139A (ja) 織機の糸端処理装置
JPH05156549A (ja) 流体噴射式織機の緯糸処理装置
KR910004209B1 (ko) 젯트직기에 있어서의 위사 처리 장치
JP2847971B2 (ja) ジェットルームにおける緯糸処理装置
JPH0556984U (ja) 流体噴射式織機の緯糸処理装置
EP0575990A1 (en) Mispicked weft removing method
JPS6228446A (ja) ジエツトル−ムにおけるミス糸除去装置
JP2561084Y2 (ja) ジェットルームにおける緯糸処理装置
JP2876321B2 (ja) 流体噴射式織機の緯糸処理装置
JPH0712485U (ja) ジェットルームの緯入れ装置
TWI766227B (zh) 具有緯紗處理裝置之噴氣式織機
JP3157779B2 (ja) 房耳規制体の駆動装置
JPH0669284U (ja) 流体噴射式織機の緯入れ不良糸切断装置
JP2623746B2 (ja) ジェットルームにおける緯糸処理方法
JP3036025B2 (ja) ジェットルームにおける給糸処理装置
JP3446527B2 (ja) ジェットルームにおける緯糸処理装置
JP2530132B2 (ja) 無杼織機の不良糸除去装置
JP2715591B2 (ja) ジェットルームにおける給糸処理装置
JPH043459B2 (ja)