JP2883772B2 - エレベータの遠隔監視端末装置 - Google Patents

エレベータの遠隔監視端末装置

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JP2883772B2
JP2883772B2 JP4230130A JP23013092A JP2883772B2 JP 2883772 B2 JP2883772 B2 JP 2883772B2 JP 4230130 A JP4230130 A JP 4230130A JP 23013092 A JP23013092 A JP 23013092A JP 2883772 B2 JP2883772 B2 JP 2883772B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信回線を使用するこ
とにより遠隔地においてもエレベータの状態を監視可能
にするエレベータの遠隔監視端末装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エレベータは建物内の縦の交通機関とし
て中高層ビルだけでなく小規模ビル、個人住宅にも設置
されるようになっている。このように人を乗せるエレベ
ータは日常の保守・点検作業が重要であり、毎月の定期
点検が法規として義務付けられている。
【0003】ところが、エレベータの設置台数の増加に
伴い、エレベータを保守点検する作業が従来のようにエ
レベータ保守会社の専任保守員が直接エレベータを定期
的にエレベータ設置建物に出かけるシステムからエレベ
ータの状態を遠隔監視する方向に変化してきている。こ
の監視方法はエレベータの状態を電話回線を通じてデー
タ収集し、エレベータの異常もしくは故障が確認された
場合には保守員が現地に行く体制を可能にしている。こ
のようなシステムを遠隔監視システムと呼び、最近のエ
レベータの大部分に設置されてきている。
【0004】この遠隔監視システムは、図6に示すよう
に、エレベータの状態を監視し、そのデータを電話回線
に通報する遠隔監視端末装置1と、公衆電話回線網2
と、遠隔監視端末装置1の通報先である保守会社3の受
信装置と、で構成されている。
【0005】遠隔監視端末装置1はエレベータ機械室4
内に設置され、エレベータ制御装置5とも伝送ライン6
で接続されている。遠隔監視端末装置1の機能は大別す
ると三つある。
【0006】第1の機能は、エレベータが故障した場合
に、閉じこめられた乗客と保守会社3とを公衆電話回線
網2で会話できるようにする機能である。すなわち、エ
レベータ制御装置5とテールコード7により電気的に接
続されているエレベータかご8内にはエレベータ専用の
インターホン9が設置されており、通常時はこのインタ
ーホン9が建物内の管理者に通じるようになっている。
そして、エレベータの故障時には直接保守会社3に連絡
できるようになっている。
【0007】第2の機能はエレベータが異常になったこ
とを保守会社3にデータ通信する機能である。
【0008】第1の機能はエレベータかご8に閉じこめ
られた乗客を救出するのが主目的であったが、当然乗客
がいなくともエレベータが故障するわけであるから、第
2の機能により故障状態を保守会社3に通報してエレベ
ータの復旧時間を短縮できるようにしている。
【0009】第3の機能はエレベータが異常になる前に
予防保全を行う機能である。前述の2機能は主としてエ
レベータが故障になってからの通報であるのに対し、本
機能はエレベータが故障する前に事前検知するものであ
る。
【0010】エレベータの遠隔監視システムは上記の機
能が組合わさってエレベータの異常の復旧を早めるばか
りでなく、異常になる前に対策できる優れた機能を有し
ている。遠隔監視端末装置1はエレベータの状態を伝送
ライン6を通じて逐一受信しており異常検出時には上記
伝送ライン6とは独立した公衆電話回線網2に接続し保
守会社3に通報できるようになっている。
【0011】次に、このような遠隔監視端末装置1の構
成を図7に基づき説明する。遠隔監視端末装置1は、エ
レベータ制御装置5や保守会社3からのデータを処理お
よび保存するディジタル回路部10と、電源回路の制御
を行う電源回路処理部11と、エレベータ制御装置5や
保守会社3とのデータ伝送を行うデータ伝送部12と、
インターホン9と電話回線との音声を処理する音声制御
部13と、電源部27の5つのブロックに大別できる。
【0012】ディジタル回路部10は、16ビット程度
のCPU14を中心として、プログラム格納用の読み込
み専用記憶素子ROM15、データ保存用の読み書き可
能な記憶素子RAM16、仕様データ保存用のEERO
M17(電気的に消去可能なROM)、時刻制御用のカ
レンダIC18(年月日週、時分秒をIC内部で発生し
ている)などで構成されている。
【0013】また、電話回線処理部11は、電話回線の
使用状態を調べる使用中判定回路19、呼出音を調べる
リンギング回路20、ダイヤル発信用のダイヤラ回路2
1、プッシュボタン信号を受信するトーンレシーバ回路
22などで構成されている。この電話回線処理部11は
一般的な電話端末装置と同様である。
【0014】データ伝送部12は、エレベータ制御装置
5とのデータ交換を行うシリアル回路23、およびその
データをエレベータ制御装置5とインタフェースできる
ように変換するデータ変換回路24(例えば光ファイバ
ーコネクタなど)で構成されている。
【0015】音声制御部13はインターホン9と電話回
線との音声のマッチングをとる増幅回路25と、複数の
インターホンのうち1台を選択する選択回路26とで構
成している。なお、上記の構成による遠隔監視端末装置
1では伝送ライン6により直列伝送手順を用いてエレベ
ータ制御装置5と通信できるようになっている。
【0016】そして、電源部27は、商用電源(通常A
C100V)からマイクロコンピュータを動作可能にす
るための主電源28と、停電時においても動作可能とす
るための補助電源28とで構成されている。この補助電
源29としては、通常、充電可能なバッテリが使われ
る。図8は、このような電源部27の一例を示すブロッ
ク図である。
【0017】図8において、商用電源(AC100V)
は、スイッチング電源28により、バッテリ29を充電
するために、DC15V程度(A点)に変換される。前
述のように、マイクロコンピュータを動作させるにはD
C5Vが必要であるからA点の電圧DC/DCコンバー
タ32によりDC5Vに変換される。一方、バッテリ2
9には充電抵抗31を介して充電電流がながれこむ。こ
の電流値は数10mA程度であり、商用電源が正常時に
は常時充電状態にある。
【0018】ところが、停電時にはバッテリ29からダ
イオード30を介して駆動用電流が発生し、DC/DC
コンバータ32を介してB点にDC5Vが発生する。こ
のような電源構成はトリクル充電回路と呼ばれ、一般の
無瞬断回路に良く用いられる構成となっている。本例の
場合、バッテリ29はNi−cd(ニッケル・カドミウ
ム)電池を11本直列に接続した構成となる。一般に、
Ni−cd電池は公称1.2Vであるから、停電時には
13.2Vの電圧がバッテリ29から供給されることに
なる。
【0019】このとき、当然、DC/DCコンバータ3
2に印加される電圧は商用電源正常時にくらべて小さく
なるが、この電圧値はDC/DCコンバータ32の入力
特性から問題のない値である。これはトリクル充電方法
の場合には必ず、停電時の電圧が低くしなければ回路が
成立しないためである。しかし、引替えに無瞬断とでき
る利点がある。
【0020】このような遠隔監視端末装置1は300×
300×60mm程度の大きさのユニットの寸法であり、
エレベータ制御装置5の側面に取り付けられることが多
い。このようにして遠隔監視システムが稼働している。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の遠隔監視端末装
置1は、上記のように、エレベータに異常が発生した場
合に、迅速な復旧と予防保全について優れた効果を有し
ていた。
【0022】ところが、従来の遠隔監視端末装置1は、
停電時には補助電源29によって動作可能としている
が、この補助電源29は容量が大きいために、遠隔端末
装置1内に占める大きさ、および重量の大半を占めてい
る。これは、マイクロコンピュータ回路を動作させるた
めには通常DC5V、400mA程度の消費電流を必要
としており、大容量の補助電源容量が必要で有るためあ
る程度やむを得ないものである。
【0023】そして、この補助電源29は、バッテリを
使用した場合に大きさは100×60×50mm、重量は
900g程度であり、装置自体の重量の30%を占めて
いる。また、一般にこのようなバッテリ29の動作時間
はせいぜい約30分程度であることが多い。
【0024】一方、近年の電力事情を考えると停電の発
生頻度は極めて小さいが、逆に、停電が発生した場合に
は広域にわたって停電となり、復旧には数時間を要する
といったケースが増加している。このような広域停電発
生時には、当然のことながら災害を伝えるために電話回
線の使用率も増加し、本遠隔監視システムが動作しても
通報が保守会社3に伝わりにくくなる。また、保守会社
3にも複数のエレベータからの通報が殺到するので、遠
隔監視端末装置1から見て、話し中の状態が長時間続く
可能性が極めて高い。
【0025】その結果、エレベータ内で乗客が缶詰状態
となっても、保守会社3からみてそのデータが伝わらな
いので、保守会社3の保守員が乗客を救出できない可能
性がある。
【0026】このように、遠隔監視端末装置1の設置が
増加するに伴い、停電動作保証時間は長くならなければ
ならぬ方向になっている。しかし、バッテリ29の大容
量化により遠隔監視端末装置1のスペースが大きくなる
結果を招いていた。これは当然、装置の価格向上を引き
起こすだけではなく、バッテリ29の個数増大による産
業廃棄物の増加といった会社的な問題にもつながること
になる。
【0027】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、停電発生時にバッテリ等の補助電源を使用する場
合に、補助電源の容量が有限であることを考慮して、補
助電源の電力消費を有効に行うことが可能なエレベータ
の遠隔監視端末装置を提供しようとするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、第1の発明は、停電発生時に内部に有す
る補助電源の使用によりエレベータかご内からの救助依
頼を通信回線を介して外部に通報することが可能なエレ
ベータの遠隔監視端末装置において、前記補助電源使用
中に前記通信回線の状態の正常または異常を検出する通
信回線状態検出手段と、前記通信回線状態検出手段が異
常を検出した場合に、前記補助電源による電源供給を所
定時間だけ停止させる電源制御手段と、を備えており、
前記通信回線状態検出手段が正常を検出し、前記外部へ
の通報が完了するまでは所定時間経過毎に前記補助電源
による電源供給を停止させるようにしたことを特徴とす
るものである。
【0029】また、第2の発明は、停電発生時に内部に
有する補助電源の使用により、エレベータかご内からの
救助依頼を通信回線を介して外部に通報することが可能
なエレベータの遠隔監視端末装置において、前記補助電
源使用中に前記通信回線の状態の正常または異常を検出
する通信回線状態検出手段と、中央処理装置に対し、通
常時よりも低い周波数のクロック信号を供給する補助ク
ロックジェネレータと、前記通信回線状態検出手段が異
常を検出した場合に、前記補助クロックジェネレータに
よるクロック信号の供給を所定時間だけ行う周波数制御
手段と、を備えており、前記通信回線状態検出手段が正
常を検出し、前記外部への通報が完了するまでは、前記
中央処理装置に対するクロック信号の供給を所定時間経
過毎に前記補助クロックジェネレータに切換えるように
したことを特徴とするものである。
【0030】
【作用】第1の発明の構成は、停電時に動作する補助電
源の動作状態を電話回線等の通信回線への通報状態によ
って可変とし、その結果、悪条件が重なった場合の総合
消費電力を減少させることによって、長時間の停電にも
耐えうる遠隔監視端末装置を提供しようとするものであ
る。
【0031】第2の発明の構成は、停電時の動作する中
央処理装置の動作状態を通信回線への通報状態によって
可変とし、その結果、悪条件が重なった場合の総合消費
電力を減少させることによって、長時間の停電にも耐え
うる遠隔監視端末装置を提供しようとするものである。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図5に基き
説明する。
【0033】図1は第1の発明の実施例の要部の構成を
示すブロック図である。本実施例では総合電力の低減方
法としてマイクロコンピュータ部での電源を遮断してい
る。
【0034】図1は電源部27Aの構成を示しており、
従来装置の図8に相当するものである。図1の電源部2
7Aは、マイクロコンピュータのディジタル回路部10
Aにより制御されるバッテリ制御部33と、バッテリ制
御部33のドライバであるバッテリ動作制御部44とが
図8の電源部27に付加された形となっている。
【0035】図1において、商用電源正常時にはスイッ
チング電源28に対してAC100Vが印加されてA点
にDC15Vが発生する。この電圧はDC/DCコンバ
ータ32によりDC5Vに変換される。同時に充電抵抗
31を介してバッテリ29に充電用電流が流れ込み、バ
ッテリ29は常時充電状態となる。以上は従来と同じで
ある。
【0036】本発明では、バッテリ29Aの放電時に、
ダイオード30と直列にバッテリ動作制御部44を取付
けることにより放電を制御できるようにしている。ま
た、バッテリ制御部33は、バッテリ動作制御部44の
前段の電源によって動作する回路構成であるため、常時
無瞬断で電圧が印加されている。このバッテリ制御部3
3はマイクロコンピュータのディジタル回路部10Aの
ディジタル出力指令により動作し、ディジタル回路部1
0Aが無電源となった後も本装置のみでバッテリ動作制
御部44を制御できる構成になっている。
【0037】本実施例の遠隔監視端末装置1は、従来の
電話回線処理部11と、ディジタル回路部10と、デー
タ伝送部12と、音声制御部13等の他に、異常データ
を保存する機能と、エレベータの状態を記録する機能の
2要素を付加した構成となっている。そして、電話回線
処理部11は公衆電話回線網2と直接接続されており、
回線の使用状態を調べる使用中判定回路19と、保守会
社3等に電話をかけるためにダイヤルパルス音を発生す
るダイヤラ回路21と、保守会社3等からのデータを受
信するトーンレシーバ回路22と、呼出音を判定して電
話回線の接続を行うリンギング回路20とで構成されて
いる。
【0038】図2は、本実施例のディジタル回路部10
A、及びバッテリ制御部33の構成を示すブロック図で
ある。ディジタル回路部10Aは図7におけるディジタ
ル回路部10と同様に、CPU14、ROM15、RA
M16、EEROM17、カレンダIC18を有してい
る。なお、各エレベータへの通信のためのダイヤル情報
はEEROM17に格納されている。このダイヤル情報
は20桁程度の番号であるため、20バイト程度の容量
が必要である。
【0039】そして、ディジタル回路部10Aには外部
機器制御用のレジスタ34が付加されている。このレジ
スタ34は、電話回線状態検出レジスタ35と、電源制
御レジスタ36と、電話回線待ち状態タイマ37とを有
している。これらは8ビット程度の汎用レジスタであり
CPU14が直接制御可能な形となっている。
【0040】電話回線状態検出レジスタ35は電話回線
処理部11内で得られる信号をディジタル回路部10A
用に変換するためのものである。例えば、外部から電話
がかかってきた場合(着信検出)の信号、あるいは電話
回線状態検出音(コールプログレストーン)などをディ
ジタル信号としてレジスタに保存し、CPU14が電話
回線状態を確認できるようになっている。
【0041】電源制御レジスタ36はCPU14が電源
部27Aに対して指令を出力するためのレジスタであ
る。具体的な動作は後述するが、停電時に発報した場合
に保守会社3の伝送装置が話中などであったときに本レ
ジスタを使用して電源状態を変えている。
【0042】電話回線待ち状態タイマ37は前記の話中
検出後に再発報するまでの時間を検出するためのタイマ
である。一般に、このタイマ値は1分程度となる。
【0043】また、電源部27A内のバッテリ制御部3
3は、状態保持部38、負荷ドライバ部39、及び主電
源検出部40にて構成されている。
【0044】状態保持部38は、レジスタ34内の電源
制御レジスタ36の指令により、バッテリ29のマイク
ロコンピュータに対する電源の有効無効を制御してい
る。状態保持部38はバッテリ29により無瞬断にて電
源を供給されているので、一旦指令を受けた後には自己
の保有するタイマにて動作することができる。
【0045】負荷ドライバ部39は補助電源29からマ
イクロコンピュータへの電源供給を実際に行うバッテリ
動作制御部44の制御を行う回路である。このバッテリ
動作制御部44としては、電磁リレー接点やトランジス
タ、FETなど数10mAの電流を制御できる素子が使
用される。図1ではバッテリ動作制御部44が電磁リレ
ーの場合の表現を行っており、バッテリ電源許可時には
接点が閉じ、バッテリからの電流供給が行われる。
【0046】主電源検出部40は商用電源の有無の検
出、すなわち停電検出を行っている。この検出には一般
に、商用電源に直接、電磁リレーを接続している場合が
多い。
【0047】次に、以上のように構成される第1の発明
の実施例の動作を、図3のフローチャート及び図4のタ
イミングチャートを参照しつつ説明する。
【0048】図3において、まず、ステップ1では停電
状態の検知を実施している。本発明の処理は停電時のみ
実行することで有力であり、商用電源が正常時には実施
しないことが望ましい。これは、本発明の内容を実施す
ることにより電力を余計に消費してしまい、当然のこと
ながら、その間には装置性能が低下するためである。し
たがって、停電時のように特殊な環境下に限定すべきで
ある。この停電の検出は、バッテリ制御部33内の主電
源検出部40の状態をレジスタ34が取り込むことでC
PU14が知ることができる。
【0049】ステップ2では停電検知及び他の発報条件
成立による保守会社3への発報処理を行う。建物が停電
となると、その間にエレベータを利用していた乗客はエ
レベータかご内に閉じこめられた(缶詰と呼ぶ)状態と
なる可能性が高い。保守会社3では単に停電状態となっ
ただけで救出に出勤するわけではなく、缶詰もしくは故
障の状態となって初めて救出を実施する。この発報時に
保守会社3が話中であると遠隔監視端末装置1は一旦、
電話回線を解放し、一定時間経過後に再度発報を実施す
る。本発明は、この一定時間までの装置の消費電力を低
下させることにより、バッテリ29の容量低下を極力小
さくしようとするものである。
【0050】ステップ3は上述の電話回線状態を検出し
た結果を示している。本ステップによる正常送信が行な
われていない場合には、ステップ2で述べた電話回線の
話中の他に、公衆電話回線網2が異常である場合、ある
いは保守会社3の伝送装置の異常などによりデータの正
常送信が不可能な場合も含まれる。ステップ4では最終
段階であるステップ5の準備として各種データを保持す
る処理を行う。この状態保存は、本発明の処理が故意に
電源状態を変化させるため、電源復帰時に誤った発報を
行わないようにするためである。
【0051】ステップ5ではレジスタ34内の電源制御
レジスタ36からバッテリ制御部33の状態保存部38
に対して電源状態変化指令を出力する。この結果、マイ
クロコンピュータに対しては電源が供給されなくなる。
【0052】CPU14のフローチャートとしてはステ
ップ5以降は電源未供給状態となり、実行不可能である
のでステップ6以降は電源部27Aの動作を説明する。
【0053】ステップ6は電源部27A内の状態保存部
38により電源制御後の時間をカウントし、ステップ2
で述べた再発報までの時間経過を測定している。本ステ
ップで時間経過が判定されるとステップ8により電源復
帰が実行される。ステップ7は本フローチャート実行中
に商用電源が復帰した場合を示している。本発明は停電
時にのみ限定しているので、商用電源復帰時には電源の
制御は行わない。
【0054】図4はタイミングチャートを示しているが
商用電源、バッテリ29、電源指令、バッテリ制御信号
を示している。商用電源が停電状態になるとバッテリ2
9から補助電源が供給される。このためCPU14は特
に停電を意識せずに実行できるが、この停電中に缶詰状
態が検知されるとCPU14は保守会社3に対して発報
指令を実行する。ここで正常に通報ができなかった場合
には再通報となるわけであるが、本発明では電源指令が
出力され、バッテリ制御信号動作によりマイクロコンピ
ュータに対して電源供給が遮断される。この結果CPU
14は動作を停止し、電源指令はリセットされるが、バ
ッテリ制御部33は図2の構成であるために状態保持部
38によって所定時間の保持状態が行われる。この時間
が過ぎるとバッテリ制御信号はリセットされ、通常のバ
ッテリ電源状態に復帰する。図4は以上のタイミングを
示している。
【0055】このように上記の実施例によれば、通報不
可能時から再通報までの時間においてマイクロコンピュ
ータ部の電源を遮断するためにバッテリ29が供給すべ
き大部分の電源容量が不要となり、広域停電時における
補助電源駆動時間を延長できる。
【0056】そして、通常開始時間及び話中検出に要す
る時間を約20秒、再通報までの時間を約60秒とする
と、再通報までの時間の消費電力をほぼゼロとすること
ができるため、従来装置に対し約4倍の動作時間が保証
できる。すなわち、従来30分の駆動時間が2時間とな
るわけであるから、広域停電に対しても問題のない装置
が提供できるわけである。
【0057】次に、第2の発明の実施例につき説明す
る。この第2の発明は、停電時に動作するCPU14の
動作状態を電話回線への通報状態によって可変とし、そ
の結果、悪条件が重なった場合の総合消費電力を減少さ
せることによって、長時間の停電にも耐えうる遠隔監視
端末装置を提供しようとするものである。本構成を図5
に示す。
【0058】図5はディジタル回路部10Bのブロック
図である。図2のディジタル回路部10Aでは省略して
いたがCPU14が動作するためには水晶発振子41が
必要であり、一般には16MHz程度の周波数が選ばれ
ている。図5では水晶発振子41にクロックジェネレー
タ42が接続されており、周波数選択部43を介してC
PU14を駆動している。
【0059】また、本発明の特徴である第2の水晶発振
子41Aが付加され、補助クロックジェネレータ42A
を介して周波数選択部43に入力されている。周波数4
1Aは水晶発振子41の周波数より低い周波数であり、
例えば8MHzなどになっている。これは停電時におけ
るCPU14の動作性能を低下させるためである。
【0060】周波数選択部43は、先に説明したレジス
タ34内の周波数制御レジスタ36Aにより周波数の選
択を実施する。周波数制御レジスタ36Aは図2の電源
制御レジスタ36と同様の機能を有するものである。こ
の第2の発明の場合には電源部27Aは従来と同様の構
成となり、第1の発明と違って、停電時においてもバッ
テリ29により電源が供給されている。
【0061】次に第2の発明の実施例の動作につき説明
する。この実施例の場合、図3のフローチャートにおけ
るステップ1〜4については同様に動作するが、ステッ
プ5以降が異なる動作となる。
【0062】すなわち、ステップ5の電源制御指令は周
波数選択指令となり、ステップ6以降も電源が供給され
るためCPU14のフローチャートとなる。
【0063】ステップ5が実行された後はCPU14の
実行速度は低下するが処理としては同様となる。これ
は、停電時の再発報までにCPU14が実施しなければ
ならない処理はほとんど待ち時間の演算のみであり、他
に必要な機能がかく、動作周波数を低下させても特に問
題はないためである。
【0064】ステップ7の電源復帰検出は第2の発明で
は特に必要のない機能であり、電源部27Aが自動的に
電源を切り替えるのみで良く、CPU14が処理すべき
項目はない。
【0065】ステップ8はステップ5とは逆であり、周
波数を生起に戻す処理である。なお、図4のタイミング
チャートは適用されない。
【0066】上記の実施例によれば、通報不可能時から
再通報までの時間のマイクロコンピュータの駆動処理を
半減することで消費電力が約60%となる。本実施例で
は従来装置に対して約1.5倍の時間となる。本実施例
では停電時に駆動処理を半減させることも考えられる。
しかし、先に述べたように遠隔監視端末装置は停電だけ
では通報する必要はなく、停電時に缶詰もしくは故障が
重なった場合に通報する特徴を有しており、単に停電で
動作モードを変えると本来の機能を実行できなくなる可
能性がある。したがって、本発明のように条件を限定す
ることで初めて有効となる。
【0067】次に、第1及び第2の発明につき、上述し
た実施例以外の他の実施例につき説明する。
【0068】第1の発明では主制御を司るCPU14が
直接処理する必要はなく、補助CPUにより本機能を実
現しても良い。この場合には状態保持部38も含めた構
成となる。
【0069】そして、状態保持部38は常時電源が供給
された場合について述べたが、回路構成をキープリレー
と機械タイマーにて構成すれば、無電源状態においても
動作可能である。
【0070】また、第2の発明の実施例ではマイクロコ
ンピュータ回路自体の電源供給を遮断する構成を述べた
が、不必要な回路部分のみ電源供給を遮断しても良い。
これは遠隔監視端末装置1がエレベータ制御装置5との
伝送回路に接続されており、エレベータ制御装置5が停
電状態でデータ検出の必要性がないことから有効とな
る。特に、データ変換回路24は光コレクタを採用して
いる場合が多く、比較的に消費電力の大きい部分である
から有効な手段となる。
【0071】第2の発明の実施例では水晶発振子41を
選択する構成を述べたが、当然基本周波数を分周すれば
単一の水晶発振子で構成することができる。また、基本
周波数を低下させると時間に関する定数を変化させねば
ならない問題が発生するので、これを避けるには記憶素
子へのアクセスに対してウェイトサイクルを入れるよう
にすれば、実行速度は低下するが基本周波数を同一とす
る構成にできる。また、最近ではCPU14自体に停電
検出機能を含めたものも存在しており、この場合には周
辺回路構成を簡易にすることもできる。
【0072】さらに、第1及び第2の発明の双方に共通
であるが、通信回線は電話回線だけではなくケーブルを
使用した専用回線や無線及び衛星回線、あるいは電力線
を使用した通信回線についても容易に適用できる。
【0073】そして、補助電源としてバッテリを用いた
場合の回路構成を述べたが、インバータを使用した交流
の補助電源であっても良い。この場合には充電回路構成
が異なるが基本構成は同一である。
【0074】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、近年問
題視されている広域停電などの長時間にわたる停電発生
時においても本遠隔監視端末装置が保守会社に対して監
視すべきエレベータの状態を発信することができるた
め、エレベータ利用客が缶詰状態という最悪のケースに
対し、すばやい救出作業が期待できる。
【0075】特に、エレベータ内の缶詰事故は乗客にと
って不安感が大きく、救出時間を少しでも短縮する必要
があるが、広域停電時には電話回線自体のパンクが予想
される。しかし、本発明によれば、補助電源の動作時間
を極力長くすることができ、通報の確実性を高めること
ができる。
【0076】また、バッテリ等の補助電源の小型化によ
り遠隔監視端末装置自体を小型にすることができ、据え
付け及び保守作業を容易にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例に係る電源部のブロック
図。
【図2】第1の発明の実施例に係るディジタル回路部及
び電源部の部分ブロック図。
【図3】図1及び図2の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図4】図1及び図2の動作を説明するためのタイミン
グチャート。
【図5】第2の発明の実施例に係るディジタル回路部の
部分ブロック図。
【図6】従来装置を用いたエレベータシステムの構成
図。
【図7】従来装置の構成を示すブロック図。
【図8】図7における電源部の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 遠隔監視端末装置 10A,10B ディジタル回路部 27A 電源部 29 補助電源(バッテリ) 35 通信回線状態検出手段(電話回線状態検出レジス
タ) 36 電源制御手段(電源制御レジスタ) 36A 周波数制御手段(周波数制御レジスタ) 42A 補助クロックジェネレータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】停電発生時に内部に有する補助電源の使用
    によりエレベータかご内からの救助依頼を通信回線を介
    して外部に通報することが可能なエレベータの遠隔監視
    端末装置において、 前記補助電源使用中に前記通信回線の状態の正常または
    異常を検出する通信回線状態検出手段と、 前記通信回線状態検出手段が異常を検出した場合に、前
    記補助電源による電源供給を所定時間だけ停止させる電
    源制御手段と、を備えており、前記通信回線状態検出手
    段が正常を検出し、前記外部への通報が完了するまでは
    所定時間経過毎に前記補助電源による電源供給を停止さ
    せるようにしたことを特徴とするエレベータの遠隔監視
    端末装置。
  2. 【請求項2】停電発生時に内部に有する補助電源の使用
    により、エレベータかご内からの救助依頼を通信回線を
    介して外部に通報することが可能なエレベータの遠隔監
    視端末装置において、 前記補助電源使用中に前記通信回線の状態の正常または
    異常を検出する通信回線状態検出手段と、 中央処理装置に対し、通常時よりも低い周波数のクロッ
    ク信号を供給する補助クロックジェネレータと、 前記通信回線状態検出手段が異常を検出した場合に、前
    記補助クロックジェネレータによるクロック信号の供給
    を所定時間だけ行う周波数制御手段と、を備えており、
    前記通信回線状態検出手段が正常を検出し、前記外部へ
    の通報が完了するまでは、前記中央処理装置に対するク
    ロック信号の供給を所定時間経過毎に前記補助クロック
    ジェネレータに切換えるようにしたことを特徴とするエ
    レベータの遠隔監視端末装置。
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