JP2881699B2 - 延伸多層シート - Google Patents
延伸多層シートInfo
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Description
脂、ポリカーボネート樹脂よりなり、表層樹脂と内層
(多層)樹脂とのビカット軟化点を特定すると共にそれ
らが特定の関係にあり、且つ一定の厚みを有する改良さ
れた延伸多層シートに関するものである。
ロー成形などの手段で成形され、軽量食品包装容器やそ
の他物品の包装、その他任意な広い範囲の用途等に好適
に用いられる透明性、剛性、強度、成形性などに優れ
た、延伸多層シートに関するものである。
沢、剛性に優れていることから、食品包装用の軽量容器
等に使用されている。
触させる熱板圧空成形法等が用いられている。しかし、
この方法においては、二軸延伸ポリスチレンシートの成
形可能な熱板温度は、狭い範囲である。
着しやすく、いわゆるレインドロップ(成形品表面の凹
凸)といわれる不良現像が発生する。逆に、熱板温度が
低い場合には、シートは十分に延ばされない。このた
め、成形品は、金型の形状を正確に再現していない、い
わゆる型再現性不良が発生し、成形品の偏肉も悪くな
る。
シートの成形可能な熱板温度は、狭い範囲に限定され
る。このため、深絞り成形も困難である。
触状で加熱成形する場合でも絞り比とともに偏肉が大き
くなるのが従来であった。
て、例えば特開昭57-193321号公報には、スチレン系シ
ートにジエンゴム変性ポリスチレンフィルムを積層した
二軸延伸シートが提案されている。
に無機物質を含有させた表皮層を積層した二軸延伸シー
トが提案されている。
ンシートの表面を粗面化し、空気を逃散させレインドロ
ップを防いでいる。このため、透明性に優れた成形品を
得ることは困難である。
特開昭55-144158号公報には、スチレン系シートにポリ
オレフィン系樹脂を表皮層として積層した二軸延伸シー
トが提案されている。
性に劣るポリオレフィン樹脂を表層に使用しているた
め、成形品は不透明で剛性の無いものになる。さらに、
異種の樹脂を積層しているため、接着層を必要とし、且
つ成膜時及び、成形時に発生するスクラップを有効に回
収することができず、コスト的にも不利である。
透明性に優れる上、成形可能温度範囲が広く、かつ深絞
り成形に優れたスチレン系樹脂延伸シートは、これまで
見い出されていないのが実情である。
脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂の特徴であ
る透明性及び剛性を保持するとともに、圧空成形、真空
成形などにおける成形可能温度範囲が広く、かつ深絞り
成形性に優れている上、コスト的にも有利な、上記樹脂
よりなる共延伸多層シートを提供することを目的として
なされたものである。
いて、表層及び内層(又は他層)を構成する延伸シート
用熱可塑性樹脂として特定の樹脂(スチレン系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂)を選択し、且つ
表層樹脂及び内層(又は他層)樹脂のビカット軟化点を
特定すると共にそれらが特定の関係にあり、且つ一定の
厚みを有することにより、 透明性、剛性、強度、成形性に優れと共に、成形温度
範囲が広くて深絞性に優れ、偏肉の少ない成形品が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
とも1つの表層を構成する熱可塑性樹脂(A)が
(i)、一般用ポリスチレン、α−メチルスチレン
等のアルキル置換スチレン重合体及び該単量体とスチレ
ンとの共重合体、少量のゴムを含む耐衝撃性ポリスチ
レン、スチレン成分、アルキル置換スチレン類成分か
ら選ばれる1種又は2種以上の合計が50重量%以上を含
有するスチレンおよび/又はアルキル置換スチレン類と
共重合可能な単量体との共重合体或いは、これらの分子
内、分子間反応物からなる群から選ばれた少なくとも1
種のスチレン系樹脂、(ii)アクリル系樹脂、(iii)
ポリカーボネート系樹脂からなる群から選択された少な
くとも1種の熱可塑性樹脂であり、 少なくとも1つの他層又は内層を構成する熱可塑性樹
脂(B)がスチレン系樹脂であり、且つ 少なくとも1つの表層を構成する熱可塑性樹脂(A)
のビカット軟化点(Va:℃)が100〜160℃で、且つ少な
くとも1つの他層又は内層を構成する熱可塑性樹脂
(B)のビカット軟化点(Vb:℃)が60〜140℃であ
り、 熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)のビカット
軟化点比〔Va/Vb〕が1.10〜2.70である該樹脂を選定
し、各層に配置し、かつ 該表層の合計厚み比率が全層に対し5〜70%である、
共延伸多層シートを提供する。
る成形法を例に詳細に説明するが、この用途に限定され
るものではない。
一つの表層を形成する熱可塑性樹脂(A)のビカット軟
化点が、少なくとも1つの他層又は内層を形成する熱可
塑性樹脂(B)のビカット軟化点より高くて、 少なくとも1つの表層を形成する樹脂のビカット軟化
点(Va:℃)と、少なくとも1つの他層又は内層を形成
する樹脂のビカット軟化点(Vb:℃)との比〔Va/Vb〕
が1.10〜2.70、好ましくは1.15〜2.70の関係にあること
が重要である。
くは1.70以下である。
シートの成形可能温度範囲、深絞り性、成形品偏肉の改
良効果が現れず、好ましくない。特に、深絞り性、成形
品偏肉を高度に改良する観点からは、Va/Vbを1.15を越
えることが有効である。
広く、深絞り性も良好なシートが得られるものの、内層
に有効な延伸配向をかけるのが、シート成膜時及び二次
成形時において、困難となり、結果としてタフネス(耐
折強度)が弱くなり、脆いシートとなるために好ましく
ない。
化点は100〜160℃、好ましくは105〜150℃の樹脂であ
る。
ト軟化点は60〜140℃である。
(A)とは、(i)スチレン又はスチレン誘導体を主成
分として含有するスチレン系樹脂、(ii)脂肪族不飽和
カルボン酸及び該誘導体より選ばれる少なくとも一種の
単量体を主成分としたアクリル系樹脂、(iii)ポリカ
ーボネート系樹脂からなる群から選択された少なくとも
1種樹脂である。
い範囲で2種以上を組合せて混合して用いても良い。
有するスチレン系樹脂とは、; 一般用ポリスチレン。
体、及び該単量体とスチレンとの共重合体。
れる1種又は2種以上の合計が50重量%以上、好ましく
は、60重量%以上を含有するスチレンおよび/又はアル
キル置換スチレン類と共重合可能な単量体との共重合体
或いは、これらの分子内、分子間反応物。
上を組合せてもよい。
レンと共重合可能な単量体としては、アクリル酸および
/またはそのエステル類、メタクリル酸および/または
そのエステル類、無水マレイン酸、マレイミド、アクリ
ロニトリルなどが挙げられる。これらの共重合可能な単
量体は、1種用いても良いし、2種以上を組合せても良
い。
れる少なくとも1種の単量体を主成分としたアクリル系
樹脂とは、例えば; メタクリル酸および/またはそのエステル類、アクリ
ル酸および/またはそのエステル類等のアクリル系単量
体の中から選ばれる少なくとも1種の単量体よりなる樹
脂及びこれらの分子内反応物。
は2種以上の合計が50重量%以上、好ましくは、60重量
%以上を含有する該アクリル系単量体と共重合可能な単
量体との共重合体。
上を組合せてもよい。
しては、スチレン、α−メチルスチレン等のアルキル置
換スチレン類、無水マレイン酸、マレイミド、アクリロ
ニトリルなどが挙げられる。これらの共重合可能な単量
体は、1種用いてもよいし、2種以上を組合せてもよ
い。
香族ジヒドロキシ化合物を公知のエステル交換法、ホス
ゲン反応、ソルベント法などで剛性したものである。
−ビスヒドロキシフェニル)プロパンが特に好ましい。
さらには、これらジヒドロ化合物と、ジオール、二塩基
酸、ジアミン等とを公知の方法で共重合させたものでも
良い。
剤、滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、オリゴ
マー、その他慣用の添加剤が含まれてもよい。
他層又は内層を構成する熱可塑性樹脂(B)とは、スチ
レン系樹脂である。
誘導体を主成分として含有するスチレン系樹脂。
エン誘導体との共重合体。
酸及び該誘導体より選ばれる少なくとも1種の単量体と
の共重合体。
スチレン系樹脂とは、例えば(イ)一般用ポリスチレ
ン、 (ロ)ポリα−メチルスチレン等のポリアルキル置換ス
チレン類、 (ハ)スチレン単量体とアルキル置換スチレン単量体と
の共重合体、をいう。
エン誘導体との共重合体とは、例えば(イ)スチレン又
はアルキル置換スチレンからなる少なくとも1つのユニ
ットと共役ジエンからなる少なくとも1つのユニットか
ら構成されるブロック共重合体、 (ロ)該共重合体の共役ジエンに由来する二重結合が80
%以上飽和しているブロック共重合体、 (ハ)該ブロック共重合体(イ)、(ロ)を無水マレイ
ン酸等のカルボン酸基を有する公知のモノマーでモデフ
ァイした変性共重合体、 を挙げることができる。
共役ジエン成分は5〜30重量%のものが使われる。共役
ジエン成分としては、ブタジエン、イソプレンなどが挙
げられる。
ボン酸及び該誘導体より選ばれる少なくとも1種の単量
体との共重合体とは、例えばスチレンおよび/またはア
ルキル置換スチレン成分の合計が50重量%以上、好まし
くは60重量%以上を含有する共重合体である。
又はそのエステル類、アクリル酸及び/又はそのエステ
ル類、無水マレイン酸、アクリロニトリルなどが挙げら
れる。
12のアルコールとのエステル、例えばプロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、オクチル等のアルコール類で
ある。
%で共重合された共重合体は、ビカット軟化点が105〜7
1℃にコントロールされる。
せてもよい。
脱アルコール反応などの分子内反応させたものでもよ
い。
組合せてもよい。
剤、オリゴマー、その他のポリマー等の添加剤を加えて
も良いし、必要に応じて、表層との接着性樹脂、回収ポ
リマー、安定剤、その他慣用の添加剤が含まれても良
い。
性をより改良するために、スチレン−共役ジエンブロッ
ク共重合体、又は/及び該共重合体の水素添加物等を上
記熱可塑性樹脂に混合しても良い。また、これら共重合
体から成る層を内層に追加しても良い。
ック共重合体について (i)スチレン−共役ジエンブロック共重合体は、スチ
レンからなる少なくとも1つのユニットと共役ジエンか
らなる少なくとも1つのユニットから構成されるブロッ
ク共重合体であって、スチレン成分が50〜80重量%、共
役ジエン成分が20〜50重量%のものが挙げられる。
素添加物は、上記スチレン−共役ジエンブロック共重合
体と同様のユニットから構成される共重合体であって、
スチレン成分が20〜60重量%、共役ジエン成分が40〜80
重量%のもので、共役ジエンに由来する二重結合が80%
以上飽和しているものが挙げられる。
レンなどが挙げられる。
酸基を有する公知のモノマーでモデファイした変性共重
合体でも良い。
が可能であるが、剛性及び透明性を保持する観点から、
表層への添加は好ましくない。
悪化は少ないため、上記共重合樹脂を任意に添加するこ
とができる。従って、本発明において該共重合樹脂を使
用する場合は、内層へ混合することとする。
の厚み比率はシート厚み全体の5〜70%にする必要があ
る。
べ、成形可能温度の上限(レインドロップが発生しない
最高熱板温度)が十分に上昇せず、結果として、成形可
能温度範囲が広がらない。
ず、逆に、成形可能温度の下限は上昇し、温度範囲は狭
くなり、好ましくない。
にすることで、シート成膜時、および成形時において、
各層の相乗効果が働き、剛性、およびタフネス(耐折強
度)に優れた、シート、成形品が得られる。
比率を、好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜40%
にすることがより効果的である。
はビカット軟化点が表層樹脂のビカット軟化点の1/1.10
〜1/2.70倍の樹脂よりなる少なくとも一層の他に、少な
くとも一層例えば、回収ポリマー層、接着剤層又は、ビ
カット軟化点が表層樹脂を超えない他のスチレン系樹脂
層などが含まれてもよい。
を越えなく、かつ表層の合計比率が5〜70%で含まれる
必要がある。
様式としては、例えば、ビカット軟化点がVa℃の樹脂層
をa、ビカット軟化点がVb℃の樹脂層をb(Va/Vb≧1.1
0)とすると、 a/b(a層:表層、b層:他層)、 a/b/a(2つのa層:表層、b層:内層)、 a/b/a/b/a(最外層を形成2つのa層:表層、内側の
2つのb層と中心のa層:内層)、 a/b/a/b/a b/a(最外層を形成する2つのa層:表
層、内側の3つのb層とb層に挟まれた2つのa層:内
層)、・・・などがある。
で、上記例示に限定されないものとする。
は、成形時の熱板接触面側の層をいう。また、三層以上
のシートの場合は、表裏両最外層をいう。
の熱板非接触面側の層をいい(該層が他層)、3層以上
のシートの場合は、両表層以外の少なくとも1つの層を
いう(該層が内層)。
拠して測定した値(荷重1kg、昇温速度2℃/min)であ
る。
ポリスチレン系樹脂を主体とした場合(ビカット軟化点
=104〜108℃)に、 少なくとも1層の他層又は内層樹脂(B)は、(イ)
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(ビカット軟化
点=80〜98℃)単独、 (ロ)これらスチレン−ブタジエンブロック共重合体5
〜30重量%を上記ポリスチレン系樹脂を主体とした表層
用樹脂に混合した混合物、 (ハ)前述のスチレンとアクリル酸エステル(アルコー
ル成分として、プロピル、ブチルの各アルコール)を9
5:5〜70:30(各重量%)の比率で共重合した共重合体単
独 (ニ)該共重合体を上記ポリスチレン系樹脂、スチレン
−ブタジエンブロック重合体等に任意な範囲で混合した
混合物である。
脂の場合(ビカット軟化点が110〜150℃)に、 他層又は内層は、上述同様の内層、ポリスチレン系樹
脂Va/Vbが1.10以上となる如きに選定した上記耐熱性樹
脂単体又はブレンド物等から任意選定すればよい。しか
し、本発明はこれ等に限定されないものとする。
より脆くならなければ一軸延伸シートでも良いが、好ま
しくは二軸延伸シートの場合である。
を、内層及び他層に弱配向をセットし、二次成形性を大
巾に改良せしめても良い。
内層に2種以上の樹脂を混合して用いる場合、及び/又
は、オリゴマー、離型剤、安定剤、可塑剤、その他の薬
剤などの添加剤を加える場合に、ドライブレンドして用
いてもよいし、さらに押出機、バンバリーミキサー、コ
ニーダーなどで予備混練した後、ペレットとして用いて
もよい。
くに制限はなく、従来二軸延伸多層シートの製造におい
て慣用されている方法、例えば共押出しによって多層シ
ートを作成し、これを逐次又は同時に二軸延伸する方法
や、シートを溶融押出して、高温状態にあるうちに、他
のシートと貼り合わせて多層シートを作成し、これを同
様に二軸延伸する方法などを採用することができる。
いるテンタ方式、インフレーション方式などがある。
〜8倍、好ましくは2〜6倍にするのが良い。
(表層樹脂のビカット軟化点+60)℃、好ましくは、
(表層樹脂のビカット軟化点+10)〜(表層樹脂のビカ
ット軟化点+40)℃の範囲で選ばれる。
01mm〜1.0mm、好ましくは0.03〜0.5mmの範囲にある。
(温度、表層樹脂のビカット軟化点+30℃、熱媒シリコ
ン油条件下でのピーク応力値)が、通常2〜18kg/cm2、
好ましくは3〜13kg/cm2の範囲にあるものが適当であ
る。
すぎて成形品の打ち抜き時に割れが生じる恐れがある
し、18kg/cm2を越えると、一般の成形機では型再現性の
悪い成形品しか得られない上、過剰配向による成形品の
白化、割れが多くなる原因ともなり、好ましくない。
が、本発明はこれらによってなんら限定されるものでは
ない。
度〔テストシートの表層樹脂のビカット軟化点+(15〜
55)〕℃、加熱時間3.0秒、成形時間1.5秒、成形圧力3
kg/cm2の条件で開口径100mm、深さ20mmの円柱成形体に
成形した。50ショット分の成形品を検品し、レインドロ
ップが5%以上の成形品で発生しはじめた熱板温度をA
℃、成形品の型決まり不良が5%未満になる熱板温度を
B℃とし、〔A−B〕℃により成形可能温度範囲を求
め、次の記号に従って評定した。
度〔テストシートの表層樹脂のビカット軟化点+35〕
℃、加熱時間5.0秒、成形時間2.0秒、成形圧力5kg/cm2
の条件で、開口径100mm、深さ40〜70mmの円柱成形体に
成形した。50ショット分の成形品を検品し、成形品に白
化、破れが無く、かつ、壁面と底面が95%以上である最
大絞り深さを求め、次の記号に従って評定した。
度〔テストシートの表層樹脂のビカット軟化点+30〕
℃、加熱時間3.0秒、成形時間2.0秒、成形圧力5kg/cm2
の条件で、開口径100mm、深さ20mmの円柱成形体に成形
した。10ショット分の成形品の壁面と底面とのコーナー
部厚みをマイクロゲージ(最小目盛り0.001mm)で測定
し(各成形品1個当たり5ケ所)、 〔コーナー部厚みの平均値〕/〔元シート厚みの平均
値〕、 を求め、次の記号に従って評定した。
重量より換算(n=10の平均)した。
度〔テストシートの表層樹脂のビカット軟化点+30〕
℃、加熱時間3.0秒、成形時間1.5秒、成形圧力3kg/cm2
の条件で、開口径90mm、底面部径80mm、深さ20mmのプリ
ンカップ型成形体に成形した。この成形品の底面部前部
を23℃、65%RH下で300mm/minの速度で圧縮して、成形
体が5mm圧縮された際の力を測定し(n=5の平均)、T
kgとした。
(旭化成製、スタイロシート#3000)についても同様に
測定し(n=5の平均)、Skgとした。両者の比T/Sを求
め、次の記号に従って評価した。
度、荷重1kg)して測定し(n=10の平均値)、次の記
号に従って評定した。
であり、耐折回数の多いほどタフネスに優れている。
平均)、次の記号に従って評定した。
に3層T−ダイを取付け、40mm径の押出機に第1表に示
した表層樹脂を供給し、65mm径の押出機に第1表に示し
た内層樹脂を供給し、溶融押出し、〔表層樹脂のビカッ
ト軟化点+15〕℃に加熱されたロール群の速度差によ
り、縦に2.5倍に延伸し、その後、テンタで横延伸
(〔表層樹脂のビカット軟化点+25〕℃、3.3倍)を行
い、各層の構成比が、10/80/10の多層シートを得た(シ
ート厚み0.25mm)。
偏肉を評価した。結果を第2表に示す(実施例1;実験番
号1〜7、比較例1;実験番号8〜12)。
みが、成形可能温度範囲、深絞り性、成形品偏肉に優れ
ていることが分かる。
ートを実施例1と同様に作成した(シート厚み;0.21m
m)。この際、縦延伸部のロール温度を〔表層樹脂のビ
カット軟化点+18〕℃、延伸倍率を2.7倍とした。ま
た、テンタ温度を〔表層樹脂のビカット軟化点+30〕
℃、延伸倍率を3.7倍とした。
比は、1.43(実験番号13〜16)、1.26(実験番号17〜2
0)、1.29(実験番号21〜24)であった。
品偏肉、剛性、耐折強度、透明性について評価した。
17〜19及び21〜23、比較例2;実験番号16、20及び24)。
付け、第4表に示した各樹脂を溶融押出し、実施例2と
同条件で延伸成膜した。得られたシートの成形可能温度
範囲、深絞り性、成形品偏肉、剛性、耐折強度、透明性
について評価した。
みが、成形可能温度範囲、深絞り性、成形品偏肉、剛
性、耐折強度、透明性に優れていることが分かる。
ト(比較例3)では、これらをバランスさせることが困
難である。
樹脂を使用し、かつ他層又は内層樹脂には、表層より流
動性の良い、比較的ビカット軟化点の低い熱可塑性樹脂
を使用しているために、耐レインドロップ性と耐再現性
のバランスに優れており、結果として、広い温度範囲で
の成形が可能であり、また、さらに深絞り性に優れ、偏
肉の少ない成形品が得られる。
成形時に相乗効果があるために、特に剛性、タフネスに
優れたシート及び成形品を得ることができ、シートの薄
肉化も可能である。
リカーボネート系延伸シートの特性を損なうことなく、
上記(1)、(2)の改質が可能である。
時に残るシートの屑を内層に添加することができる。こ
の場合に、透明性の悪化を最小限にでき、スクラップポ
リマーの有効回収が可能である、などの特徴を有し、工
業的に利用価値が極めて高い。
タフネスに優れ、かつ、広い成形可能温度範囲を有し、
深絞り性、成形品偏肉に優れているために、軽量食品包
装容器をはじめ、その他の容器成形用シートとして好適
に用いられる。
Claims (1)
- 【請求項1】表層と内層を有する多層延伸シートにおい
て、 少なくとも1つの表層を構成する熱可塑性樹脂(A)が
(i)、一般用ポリスチレン、α−メチルスチレン
等のアルキル置換スチレン重合体及び該単量体とスチレ
ンとの共重合体、少量のゴムを含む耐衝撃性ポリスチ
レン、スチレン成分、アルキル置換スチレン類成分か
ら選ばれる1種又は2種以上の合計が50重量%以上を含
有するスチレンおよび/又はアルキル置換スチレン類と
共重合可能な単量体との共重合体或いは、これらの分子
内、分子間反応物からなる群から選ばれた少なくとも1
種のスチレン系樹脂、(ii)アクリル系樹脂、(iii)
ポリカーボネート系樹脂からなる群から選択された少な
くとも1種の熱可塑性樹脂であり、 少なくとも1つの他層又は内層を構成する熱可塑性樹脂
(B)がスチレン系樹脂であり、且つ 少なくとも1つの表層を構成する熱可塑性樹脂(A)の
ビカット軟化点(Va:℃)が100〜160℃で、且つ少なく
とも1つの他層又は内層を構成する熱可塑性樹脂(B)
のビカット軟化点(Vb:℃)が60〜140℃であり、 熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)のビカット軟
化点比〔Va/Vb〕が1.10〜2.70である該樹脂を選定し、
各層に配置し、かつ 該表層の合計厚み比率が全層に対し5〜70%であること
を特徴とする、共延伸多層シート。
Priority Applications (1)
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JP1237124A JP2881699B2 (ja) | 1989-09-14 | 1989-09-14 | 延伸多層シート |
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JP1237124A Expired - Lifetime JP2881699B2 (ja) | 1989-09-14 | 1989-09-14 | 延伸多層シート |
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JP3211461B2 (ja) * | 1993-02-18 | 2001-09-25 | 東洋紡績株式会社 | スジ入れ加工用積層フィルム |
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JP4816506B2 (ja) * | 2006-10-31 | 2011-11-16 | 日本ゼオン株式会社 | 偏光板保護フィルム、反射防止フィルム、偏光板、および液晶表示装置 |
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1989
- 1989-09-14 JP JP1237124A patent/JP2881699B2/ja not_active Expired - Lifetime
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