JP2877488B2 - 通行券処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、有料道路あるいは交通機関等で使用される
通行券を処理する通行券処理装置に関する。

（従来の技術） 例えば、有料道路等における料金の収受は、以下のよ
うに行われる。入場ゲートにおいては、入場する車両の
車種を入場口係員が判断し、その車種情報を通行券に記
録して、この車種情報が記録された通行券を車両に渡
す。出場口においては、出場口係員が通行券を車両から
受取り、受け取った通行券を通行券処理装置に挿入し、
車両の車種及び入場口からの走行区間に応じて、料金の
収受を行っている。

（発明は解決しようとする課題） 従来は、入場口にて記録された通行券の車種情報を出
場口の通行券処理装置で読み取らせ、記録されていた車
種情報が正しいか否かを係員が判断し、正しい場合には
出場口情報を考慮して収受すべき料金の算出を行ってい
た。

ところが、近年、社会的な要求もあり、車種区分の細
分化、複数化が図られるようになってきた。車種区分が
複数化されることにより、車種の判定が困難になり、入
場口において誤った判定の車種情報を通行券に記録させ
ることが発生した。ところが、出場口の通行券処理装置
で通行券の情報を読み取らせた時に誤った車種情報が通
行券に記録されたことを係員が発見した場合には、係員
は通行券処理装置から通行券を一旦排出させてから、正
しい車種情報を通行券処理装置に入力し、再度通行券を
通行券処理装置に投入して通行券に正しい車種情報の記
録を行い、出場口情報を考慮して収受すべき料金の算出
を行わなければならなかった。つまり、通行券に誤った
車種情報が記録されていた場合には、通行券が処理装置
による通行券の処理を２回行わなければならず、はなは
だ手間がかかるという問題があった。

そこで、この発明は、入場口において発行された通行
券が誤情報を含んでいたとしても、出場口において誤情
報の訂正を迅速に処理できる通行券処理装置を提供する
ことを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は上記課題を解決するために、入場口において
車両の車種を示す車種情報及び入場口を示す入場口情報
が記録された通行券が車両に渡され、出場口において通
行券から車種情報及び入場口情報が読み取られるものに
おいて、出場口に設けられ、車両に携行されている通行
券を受け入れ搬送する搬送手段と、搬送手段上に設けら
れ、通行券に記録されている車種情報及び入場口情報を
読み取る読取手段と、搬送手段上かつ読取手段について
搬送方向後段に設けられ、通行券を停止させる停止手段
と、停止手段により通行券が停止されているとき、読取
手段にて通行券から読み取った車種を表示する表示手段
と、通行券を携行していた車両の車種と表示手段に表示
されている車種とが一致していないとき、車種を一致さ
せるために車種の訂正入力を行う訂正入力手段と、訂正
入力手段による訂正入力が行われたとき、もしくは通行
券を携行していた車両の車種と表示手段に表示されてい
る車種とが一致していたとき、車種が一致していること
を確認入力する確認手段と、確認手段により確認入力さ
れたとき、停止手段で停止されている通行券の停止を解
除する解除手段と、搬送手段上かつ停止手段について搬
送方向後段に設けられ、出場口の情報を含む通行券の利
用情報を通行券に記録するとともに訂正入力手段により
車種の訂正入力が行われたときには訂正入力された車種
情報を記録する記録手段とを具備したことを特徴とす
る。

（作用） 本発明の通行券処理装置は、通行券を受け入れて、こ
の通行券に記録されている情報を読み取り、この読み取
った情報を表示させるとともに通行券の搬送を停止さ
せ、表示された情報に誤りがなければ、通行券の停止を
解除して搬送させて通行券を処理するようにしたもので
ある。

（実施例） 以下、本発明の通行券処理装置の一実施例を図面を参
照しながら説明する。

第１図は、本発明の通行券処理装置の断面構成図であ
る。通行券処理装置は、通行券を挿入する通行券挿入口
１、この通行券挿入口１から挿入される通行券に磁気記
録されている車種情報及び入場口情報等の情報を読み取
る磁気情報読み取り部２、通行券を検出するセンサー
３、このセンサーにより検出された通行券に情報を磁気
記録する磁気記録部４、この磁気記録部４により磁気記
録された情報を読み取る磁気読み取り部５、この磁気読
み取り部５により読み取られた情報が磁気記録部４によ
り磁気記録された情報と同等であれば、通行券に「領収
済み」等の印刷を行う印刷部６、この印刷部６で印刷さ
れた通行券を収納する収納部7a、磁気読み取り部５で読
み取られた情報が磁気記録部４により磁気記録された情
報と異なり印刷部６により印刷されなかった通行券を排
出する通行券排出口7bおよび磁気情報読み取り部２によ
り通行券に記録されていた情報が読み取られた後に、通
行券の搬送を一時停止させるエスクロー部８等から構成
されている。

第２図に、この通行券処理装置に使用される通行券の
一例を示す。この通行券は、情報を記憶する磁気データ
部等を有している。

次に、第３図乃至第５図を参照しながら本発明の通行
券処理装置の処理機能を説明する。

高速道路等の出場口において、入場口において発行さ
れた通行券が係員により通行券挿入口１に挿入される。
挿入された通行券は搬送されて、磁気情報読み取り部２
により情報が磁気読取りされ、エスクロー部８まで搬送
される。

このエスクロー部８は、通行券の搬送方向での長さよ
りも長い間隔で２つの搬送ローラー13が配置され、この
回りを搬送ベルト９が掛け渡されている。また、搬送さ
れてきた通行券を停止させるストッパー10、２つの搬送
ローラー13のほぼ中央に偏心カム12が配置されている。

エスクロー部８に搬送された通行券は、２つの搬送ロ
ーラー13の配置間隔（ピッチ）が通行券の長さよりも長
いために搬送ベルト９による搬送力が非常に弱くなるた
め、ストッパー10により停止されることにより容易に停
止され、かつ搬送ベルト９により変形されることもな
い。この通行券処理装置は、通行券をエスクロー部８で
停止させるとともに、磁気情報読み取り部２で読み取っ
た情報を図示しない表示装置に表示させる。この表示装
置に表示されている表示内容を係員が確認し、出場しよ
うとしている車種と通行券に記載されている車種情報と
が一致していれば係員は図示しない確認釦を押し、出場
しようとしている車種と通行券に記録されている車種情
報とが一致していなければ係員は図示しない訂正釦を押
す。この訂正釦が押された場合には、処理装置は情報の
入力待ちの状態となり、図示しない表示装置上で情報の
入力・訂正が可能となり、車種情報の訂正等を行うこと
ができる。車種の入力・訂正が終了したら確認釦を押
す。

この通行券処理装置によれば、この段階において、通
行券に記憶されている情報の確認、通行券の情報に誤り
がある場合にはその訂正を行うことができる。

確認釦が押されると、第４図及び第５図に示すように
図示しない制御部がエスクロー部８のモーター11を駆動
させ、偏心カム12を矢印ａ方向に回転させて、搬送ベル
ト９に圧力を懸け、ストッパー10を矢印ｂ方向に移動さ
せる。ストッパー10は矢印ｂ方向に移動されると、通行
券の停止を解除する。ストッパー10による通行券の停止
が解除されると、偏心カム12により搬送ベルト９の通行
券の搬送力が増加し、通行券は矢印ｃ方向に搬送され
る。搬送ベルト９により搬送された通行券は、センサー
３により検出され、磁気記録部４により情報が磁気記録
される。ここで記録される情報は、出場口の情報及び出
場口までの通行料金である。またここでは、前述のエス
クロー部８において通行券に記憶されている情報に誤り
があり訂正された場合には、訂正された車種情報等がさ
らに記録される。さらにまた、出場口までの通行料金は
通行券に磁気記録されるとともに図示しない表示装置に
表示され、係員に料金を知らせる。次に、磁気読み取り
部５により磁気記録部４により記録された情報の読み取
りを行い、図示しない制御部により読み取った情報が正
しいか否かの確認を行う。確認の結果、通行券に記憶さ
れた情報の正しい場合には、印刷部６により所定の印刷
を行い、収納部7aに収納する。通行券に記憶された情報
が正しくなかった場合には、印刷部６による印刷は行わ
ず、そのまま通行券排出口7bに排出する。

以上詳述したように、本発明によれば、挿入された通
行券をエクスロー部において一旦保留し、通行券に記録
された情報を表示装置等に表示させて確認を行うことが
できるようにしたため、この時必要に応じて表示された
情報の訂正等を行うことができる。このように、一旦保
留して情報の訂正等を行い、また訂正した情報を記録す
るように構成することにより、通行券処理装置による通
行券の処理を１回で済ませることができるため、通行券
の処理を迅速に行うことができる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、入場口において
発行された通行券が誤情報を含んでいたとしても、出場
口において誤情報の訂正を迅速に処理できる。

【図面の簡単な説明】

以下図面は本発明の一実施例を説明するためのものであ
り、第１図は本発明の通行券処理装置の断面構成を示す
図、第２図は本発明の通行券処理装置に使用される通行
券を示す図、第３図乃至第５図は本発明の通行券処理装
置における通行券の停止及び搬送を説明するための図で
ある。 １……通行券挿入口、２……磁気情報読み取り部、 ４……磁気記録部、５……磁気読み取り部、 ８……エスクロー部

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入場口において車両の車種を示す車種情報
   及び前記入場口を示す入場口情報が記録された通行券が
   車両に渡され、出場口において前記通行券から前記車種
   情報及び入場口情報が読み取られるものにおいて、 前記出場口に設けられ、車両に携行されている前記通行
   券を受け入れ搬送する搬送手段と、 この搬送手段上に設けられ、前記通行券に記録されてい
   る前記車種情報及び入場口情報を読み取る読取手段と、 前記搬送手段上かつ前記読取手段について搬送方向後段
   に設けられ、前記通行券を停止させる停止手段と、 この停止手段により前記通行券が停止されているとき、
   前記読取手段にて前記通行券から読み取った車種を表示
   する表示手段と、 前記通行券を携行していた車両の車種と前記表示手段に
   表示されている車種とが一致していないとき、車種を一
   致させるために車種の訂正入力を行う訂正入力手段と、 この訂正入力手段による訂正入力が行われたとき、前記
   通行券を携行していた車両の車種と前記表示手段に表示
   されている車種とが一致していたとき、車種が一致して
   いることを確認入力する確認手段と、 この確認手段により確認入力されたとき、前記停止手段
   で停止されている前記通行券の停止を解除する解除手段
   と、 前記搬送手段上かつ前記停止手段について搬送方向後段
   に設けられ、出場口の情報を含む通行券の利用情報を前
   記通行券に記録するとともに前記訂正入力手段により車
   種の訂正入力が行われたときには訂正入力された車種情
   報を記録する記録手段と、 を具備したことを特徴とする通行券処理装置。
2. 【請求項２】前記入場口から前記出場口までの車両の通
   行料金を表示する表示手段と 前記記録手段により前記通行券に記録された前記利用情
   報を読み取る記録情報読取手段と、 この記録情報読取手段により読み取った結果に基づい
   て、前記利用情報が前記通行券に正しく記録されたと
   き、前記通行券を回収する回収手段と、 前記記録情報読取手段により読み取った結果に基づい
   て、前記利用情報が前記通行券に正しく記録されなかっ
   たとき、前記通行券を排出する排出手段と を備えたことを特徴とする請求項１記載の通行券処理装
   置。
3. 【請求項３】前記搬送手段は１組の搬送ベルトを備えこ
   の１組の搬送ベルトにより前記通行券を挟持して搬送
   し、前記解除手段は偏心カムを備え、この偏心カムを回
   転させることにより前記停止手段による前記通行券の停
   止を解除し、かつ、このとき前記搬送ベルトの張力を増
   加させて前記搬送ベルトの搬送力を増加させることを特
   徴とする請求項２記載の通行券処理装置。