JP2876662B2 - スロットル制御装置 - Google Patents

スロットル制御装置

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JP2876662B2 JP1317181A JP31718189A JP2876662B2 JP 2876662 B2 JP2876662 B2 JP 2876662B2 JP 1317181 A JP1317181 A JP 1317181A JP 31718189 A JP31718189 A JP 31718189A JP 2876662 B2 JP2876662 B2 JP 2876662B2
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内燃機関に装着されるスロットル制御装置に
関し、特にモータ等の駆動手段によりアクセル操作に応
じてスロットルバルブを開閉制御し、定速走行制御等の
各種制御を行ない得るスロットル制御装置に係る。
[従来の技術] 内燃機関のスロットルバルブは、キャブレタにあって
は燃料と空気の混合気を、電子制御燃料噴射装置にあっ
ては吸入空気量を調節することにより内燃機関出力を制
御するものであり、アクセルペダルを含むアクセル操作
機構に連動するように構成される。
従来、アクセル操作機構がスロットルバルブに機械的
に連結されていたのに対し、近時、モータ等の駆動源に
連動する駆動手段によってアクセル操作に応じてスロッ
トルバルブを開閉する装置が提案されている。例えば特
開昭55-145867号公報には、スロットルバルブにステッ
プモータを連結し、このステップモータをアクセルペダ
ル操作に応じて駆動するようにした装置が開示されてい
る。
このような装置に対し、特開昭59-153945号公報にお
いて、上記ステップモータを駆動する電子制御アクチュ
エータが制御不能の状態となった場合の従来の対策例が
列挙されている。例えば、電磁クラッチによって電子制
御アクチュエータからスロットルシャフトを切り離し、
リターンスプリングによりスロットルバルブを閉位置に
戻すというものである。同公報においては、これらの従
来例では電子制御アクチュエータによる制御が停止した
後にスロットルバルブを開閉する駆動手段がなく、修理
のため所定の場所に車両を移動させることができないと
して対応策が提案されている。
即ち、アクセル踏み込みにより回転する回転軸とスロ
ットルシャフトの間に、励磁時に両軸を切り離し、非励
磁時に両軸を結合する電磁クラッチを介装し、電子制御
アクチュエータの制御動作の異常を検知してリレーを駆
動し電子制御アクチュエータ及び電磁クラッチへの電源
供給を停止させる制御回路を設け、電子制御アクチュエ
ータが制御不能となったときスロットルシャフトを電磁
クラッチを介してアクセルペダルに機械的に連結するよ
うにしたものである。
[発明が解決しようとする課題] 上記特開昭59-153945号公報に記載の技術において
は、電子制御アクチュエータの制御不能の状態を別の制
御回路によって検出し、この制御回路によりアクチュエ
ータ及び電磁クラッチへの電源供給を停止することとし
ている。そして、制御停止後は、アクセルペダルに機械
的に連結された回転軸とスロットルシャフトが電磁クラ
ッチを介して結合される旨記載されている。また、実施
例の作動に関し、電子制御アクチュエータが制御を停止
している状態ではモータに駆動トルクが発生しないた
め、踏み力に対しては微々たるもので、アクセル踏み込
みによるスロットルバルブの開閉には支障がない旨説明
されているように、アクセルペダル操作に移行後もアク
チュエータと結合された状態が維持されている。
然し乍ら、このような従来装置に供される電磁クラッ
チはその構造上大型となり、コストも高くなる。また、
電子制御アクチュエータの制御不能に留まらず上記制御
回路が機能不良となるといった事態が皆無とはいえず、
例えば電波障害等によりスロットルバルブが開放側へ駆
動され続ける可能性もある。このような場合には、たと
い別にスイッチ手段を設け電磁クラッチへの電源供給を
停止しスロットルシャフトをアクセルペダルに連結する
ようにしても、アクチュエータによって駆動されるスロ
ットルシャフトに抗してスロットルバルブを閉側に作用
させる手段がなく所望のスロットル開度を確保すること
が困難となる。上記のような事態に至った場合には、運
転者はアクセル操作を停止しブレーキ操作を行なうのが
一般的であるが、上記従来装置においてはスロットルバ
ルブはアクチュエータによって駆動され続けることにな
る。
このため、本件出願人は特願平1−22190号におい
て、アクセル操作の停止が検出され且つそのときの所定
のスロットル開度を超えていることが検出されたときに
は、確実に駆動手段をスロットルバルブから分離し駆動
源によるスロットル制御を停止し、アクセル操作機構を
所定操作量以上操作することにより所定開度範囲内で直
接スロットルバルブを駆動し得るスロットル制御装置を
提案している。
ところで、車両が雪道等の低摩擦係数路面を走行中に
急発進あるいは急加速を行なうと、過剰な駆動力により
駆動輪がスリップし車両の方向安定性が失われることが
あるので、これを防止するため加速スリップ制御、所謂
トラクションコントロールが行なわれる。この加速スリ
ップ制御を行なう具体的手段としては、例えば特開昭62
-265428号公報に記載のような内燃機関への燃料(フュ
ーエル)の供給を停止するフューエルカット手段と、ブ
レーキ及びスロットル開度を同時に制御する手段が知ら
れている。前者のフューエルカット手段は、電子制御燃
料噴射装置を備えた車両の加速スリップ制御手段におい
て、電子制御装置により駆動輪のスリップ状態に応じて
インジェクタへの通電を制御し燃料供給を制限するよう
に構成されている。
これに対し、前述のモータ等の駆動手段によってスロ
ットル開度を調整するスロットル制御装置いおいては、
上記加速スリップ制御も駆動手段によるスロットル制御
の一環として行なうことができる。例えば、第9図
(a)において、従動輪の車輪速度に基いて設定した一
点鎖線で示す基準速度Vsに対し、実線で示す駆動輪の車
輪速度Vwが加速スリップにより急増したとき、スロット
ル開度を急減させ全閉状態とすることにより基準速度Vs
に近似させることができ、従って十分な牽引力と横抗力
を確保することができる。尚、第9図において、二点鎖
線はアクセル操作機構の操作量たるアクセル開度Acを示
し、破線はスロットル開度Thを示している。
しかし、前述の所定の開度範囲内でスロットルバルブ
を直接駆動し得るようにしたスロットル制御装置におい
て、上記同様駆動手段によって加速スリップ制御を行な
うこととした場合、運転者がアクセル操作機構を所定操
作量以上操作しスロットルバルブを直接駆動したときに
は第9図(b)に示すようにスロットルバルブが閉状態
とならないので、直ちに駆動輪の車輪速度Vwを基準速度
Vsに近似させることができず、駆動輪のスリップを抑え
るのに長時間を要することとなる。
そこで、本発明は、スロットル駆動手段が非作動時に
はアクセル操作機構の操作によってスロットルバルブを
直接駆動し得るようにしたスロットル制御装置におい
て、アクセル操作機構が操作されても確実に加速スリッ
プ制御を行なうことができるスロットル制御装置を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明のスロットル制御
装置は第1図に構成の概要を示したように、アクセル操
作機構M1と、アクセル操作機構M1とは独立して設けスロ
ットルバルブ11を開方向及び閉方向に駆動可能なスロッ
トル駆動手段M2と、スロットル駆動手段M2をアクセル操
作機構M1の操作量に応じた目標スロットル開度に基き駆
動制御すると共に内燃機関9の運転状態及び車両の走行
状態に応じてスロットル駆動手段M2を駆動制御し、且つ
車両加速時の駆動輪の過剰スリップを検出したとき所定
のスリップ率を確保するための目標スロットル開度を設
定してスロットル駆動手段M2を駆動制御しスロットル開
度を調整する制御手段M3とを備え、スロットル駆動手段
M2が非作動となったときにはアクセル操作機構M1を所定
操作量以上操作することによりスロットルバルブ11を所
定の開度範囲内で直接駆動し得るように構成し、更に、
上記スロットル駆動手段M2とは別に少くとも内燃機関9
の駆動力を抑え所定の駆動力に制限する駆動力制限手段
M4を備え、スロットル駆動手段M2の非作動時にアクセル
操作機構M1の操作によってスロットルバルブ11を直接駆
動している際に、駆動輪の過剰スリップを検出した場合
には、駆動力制限手段M4を作動し内燃機関9の駆動力を
制限するように構成したものである。
上記駆動力制限手段M4は、内燃機関9への燃料供給を
停止するフューエルカット手段300とするとよい。これ
は、第1図に示すようにインジェクタ12への通電を制御
する燃料噴射制御手段M0に接続され、制御手段M3の出力
に応じインジェクタ12への通電を停止するように制御す
るものである。
尚、第1図においてはフューエルカット手段300とし
て燃料噴射制御手段M0とは区別されているが、前者の機
能を後者に包含することとし制御手段M3を直接燃料噴射
制御手段M0に接続することとしてもよい。
[作用] 上記のように構成されたスロットル制御装置において
は、制御手段M3によりアクセル操作機構M1のアクセル操
作に応じ、また内燃機関9の運転状態及び車両の走行状
態に応じて、アクセル操作機構M1とは独立して設けられ
たスロットル駆動手段M2が駆動制御される。そして、こ
のスロットル駆動手段M2によってスロットルバルブ11が
開閉制御され、所定のスロットル開度に調整される。従
って、駆動輪の過剰スリップが検出されたときにもスロ
ットル駆動手段M2によってスロットルバルブ11が開閉制
御され、加速スリップ制御が行なわれる。
一方、スロットル駆動手段M2が非作動時には、アクセ
ル操作機構M1を所定操作量以上操作することにより所定
の開度範囲内でスロットルバルブ11を直接駆動すること
ができる。従って、スロットル駆動手段M2が何等かの原
因で非作動となったときにも運転を継続することができ
る。
スロットル駆動手段M2の非作動時に運転者のアクセル
操作機構M1の操作によってスロットルバルブ11が直接駆
動されている際に、駆動輪の過剰スリップが検出されて
上記加速スリップ制御が開始した場合、あるいは上記加
速スリップ制御中にアクセル操作機構M1の操作によりス
ロットル駆動手段M2が直接駆動されたときには、駆動力
制限手段M4により内燃機関9の駆動力が抑えられ所定の
駆動力に制限される。これにより、十分な牽引力と横抗
力が確保される。
尚、駆動力制限手段M4としてはフューエルカット手段
300があり、燃料噴射制御手段M0に対しインジェクタ12
への通電を停止するように制御する。これにより、内燃
機関9への燃料供給が停止され、内燃機関9の駆動力が
抑えられる。
[実施例] 以下、本発明のスロットル制御装置の望ましい実施例
を図面を参照して説明する。
第2図及び第3図に示すように、内燃機関のスロット
ルボデー1の吸気通路内に、スロットルバルブ11がスロ
ットルシャフト12によって回動自在に支持されている。
スロットルシャフト12の一端が支持されるスロットルボ
デー1の側面にはケース2が一体に形成されており、こ
のケース2にカバー3が接合され、これらによって郭成
される室内に本実施例のスロットル制御装置を構成する
部品の一部が収容されている。また、ケース2と反対側
の、スロットルシャフト12の他端が支持されるスロット
ルボデー1の側面にはスロットルセンサ13が装着されて
いる。
スロットルセンサ13はスロットルバルブ11の開度を検
出する検出器を有し、スロットルシャフト12に連結さ
れ、スロットルシャフト12の回転変位が電気信号に変換
され、例えばアイドルスイッチ信号とスロットル開度信
号がコントローラ100に出力される。
スロットルシャフト12の他端には可動ヨーク43が固着
されており、スロットルバルブ11は可動ヨーク43と一体
となって回動するように構成されている。可動ヨーク43
は第3図に明らかなようにスロットルシャフト12に固着
される軸部を備えた円形皿状の磁性体で、略同形状の磁
性体の固定ヨーク44に対し、夫々の開口端が対向し且つ
夫々の側壁及び軸部が軸方向に重合した状態で所定の空
隙をもって嵌合している。この固定ヨーク44はスロット
ルボデー1に固着されており、軸部と側壁との間に形成
される空間に、非磁性体のボビン46に巻回されたコイル
45が収容されている。可動ヨーク43の底面には非磁性体
の摩擦部材43aがスロットルシャフト12回りに埋設され
ており、円板状磁性体のクラッチプレート42を介して駆
動プレート41が対向して配設されている。而して、これ
らにより電磁クラッチ機構40が構成されている。
駆動プレート41は中心に軸部を有する円形皿状体で、
軸部がスロットルシャフト12回りに回動自在に支持され
ている。駆動プレート41の軸部には外歯ギヤが一体に形
成されており、後述するギヤ52の小径部に形成された外
歯と噛合するように構成されている。第3図に示すよう
に駆動プレート41の底面には板ばね41aを介して前述の
クラッチプレート42が結合されている。この板ばね41a
によりクラッチプレート42は駆動プレート41方向に付勢
され、コイル45の非通電時は可動ヨーク43から離隔して
いる。
駆動プレート41と噛合するギヤ52は小径部と大径部を
有する段付円柱状で、各々に外歯が形成されており、カ
バー3に固着されたシャフト52a回りい回動自在に支持
されている。カバー3にはモータ50が固定され、その回
転軸がシャフト52aに対して平行且つ回動自在に支持さ
れている。モータ50の回転軸先端にはギヤ51が固着さ
れ、これがギヤ52の大径部の外歯と噛合している。本実
施例装置ではモータ50としてステップモータが使用さ
れ、コントローラ100によって駆動制御される。尚、モ
ータ50としては、例えばDCモータといったような他の形
式のモータも使用し得る。
而して、モータ50が回転駆動されギヤ51が回動すると
ギヤ52が回動し、これに噛合する駆動プレート41がクラ
ッチプレート42と共にスロットルシャフト12回りを回動
する。このとき第3図に示すコイル45が通電されていな
ければ、クラッチプレート42は板ばね41aの付勢力によ
って可動ヨーク43から離隔している。即ち、この場合に
は可動ヨーク43,スロットルシャフト12及びスロットル
バルブ11は駆動プレート41とは無関係に自由に回動し得
る状態にある。可動ヨーク43及び固定ヨーク44が励磁さ
れると、電磁力によりクラッチプレート42が板ばね41a
の付勢力に抗して可動ヨーク43方向に吸引され可動ヨー
ク43に当接する。これにより、クラッチプレート42と可
動ヨーク43とは摩擦係合の状態となり、摩擦部材43aの
作用も相俟って両者が接合状態で回動する。即ち、この
場合には駆動プレート41,クラッチプレート42,可動ヨー
ク43,スロットルシャフト12そしてスロットルバルブ11
が一体となって、ギヤ51,52を介してモータ50により回
転駆動される。而して、これらによって本発明のスロッ
トル駆動手段が構成されている。
カバー3にはスロットルシャフト12と平行にアクセル
シャフト32が回転可能に支持されカバー3外に突出して
いる。このアクセルシャフト32の突出端部には回転レバ
ーを構成するアクセルリンク31が固定されており、アク
セルケーブル33の一端に固着されたピン33aがアクセル
リンク31の先端に係止されている。アクセルリンク31に
は戻しばね35が連結されており、アクセルリンク31及び
アクセルシャフト32がスロットルバルブ11閉方向に付勢
されている。アクセルケーブル33の他端はアクセルペダ
ル34に連結され、アクセルペダル34の操作に応じてアク
セルリンク31及びアクセルシャフト32がアクセルシャフ
ト32の軸心を中心に回動するアクセル操作機構が構成さ
れている。
スロットルボデー1とカバー3との間、即ちケース2
内のアクセルシャフト32には板体のアクセルプレート36
が固着されており、このアクセルプレート36に対向し
て、板体のスロットルプレート21が、アクセルシャフト
32の細径部24に固着されている。
スロットルプレート21は中心部がアクセルシャフト32
の細径部24に支持され、周方向に小径部と大径部を有す
る板体で、第2図に示すように大径部の外側面に外歯が
形成されている。このスロットルプレート21の外歯は前
述の可動ヨーク43に形成された外歯と噛合している。従
って、可動ヨーク43の回転駆動によるスロットルプレー
ト21が回動し、あるいはスロットルプレート21の回転駆
動に応じて可動ヨーク43が回動し、これに一体的に結合
されたスロットルシャフト12及びスロットルバルブ11が
回動し得るように構成されている。
また、スロットルプレート21には小径部と大径部との
接続部に段差が形成されており、外周側面で端面カムが
構成されている。スロットルプレート21の大径部にはピ
ン23が固定されている。スロットルプレート21の軸部に
戻しばね22の一端が係止され、その他端がケース2に植
設されたピンに係止されている。従って、スロットルプ
レート21は戻しばね22の付勢力によって第2図中B方
向、即ちスロットルバルブ11閉方向に付勢されている。
アクセルプレート36は、中心部がアクセルシャフト32
に固着された円板部と、径方向に延出した腕部とから成
る。円板部は腕部に連続する部分が小径とされ、凹部が
径されており、外周側面で端面カムが構成されている。
腕部は、その側面がスロットルプレート21のピン23に対
向するように配設されている。即ち、アクセルプレート
36が第2図中矢印A方向に回動し腕部がスロットルプレ
ート21のピン23に当接すると、これらアクセルプレート
36及びスロットルプレート21が一体となって回動するよ
うに構成されている。尚、アクセルプレート36には、ア
クセルシャフト32の軸方向に延出するピン36cが植設さ
れている。而して、第2図に示した状態がアクセルプレ
ート36及びスロットルプレート21の初期位置の状態であ
り、電磁クラッチ機構40により駆動プレート41が可動ヨ
ーク43に接合されると、スロットルバルブ11はモータ50
によって回転駆動される。
カバー3に形成されたアクセルシャフト32の軸受部外
周にはアクセルセンサ37が固着されている。アクセルセ
ンサ37は周知の構造で、図示しない厚膜抵抗を形成した
部材と、これに対向するブラシとから成り、ブラシがア
クセルプレート36のピン36cに係合するように配設され
ている。而して、アクセルセンサ37によりアクセルプレ
ート36と一体となって回転するアクセルシャフト32の回
転角が検出される。このアクセルセンサ37はケース2と
カバー3との間に介装されたプリント配線基板70に電気
的に接続されており、プリント配線基板70はリード71を
介して、コントローラ100に電気的に接続されている。
また、スロットルプレート21及びアクセルプレート36
と連動するリミットスイッチ60が第3図に示すようにス
テーを介してケース3に固定されると共にプリント配線
基板70に電気的に接続されている。リミットスイッチ60
は図示しない対向接点を有し、先端部にローラ63が装着
されている。
ローラ63は第2図及び第3図に明らかなようにスロッ
トルプレート21及びアクセルプレート36の各々の外周側
面に当接するように付勢されている。従って、ローラ63
又はスロットルプレート21及びアクセルプレート36に形
成された端面カムに従動し、ローラ63の従動作用に応じ
対向接点が接触あるいは開離する。アクセルペダル34が
所定の操作量以下の操作量であって、即ちアクセルプレ
ート36の回転角が所定角度以下であって、スロットルプ
レート21が所定角度を超えて回転駆動されている場合を
除きリミットスイッチ60の対向接点は接触している。
而して、アクセルペダル34の操作量が所定操作量以下
の操作量の場合、例えばアクセルプレート36が第2図の
状態にあり操作量が略零であって、且つスロットルバル
ブ11が開状態となりその開度が所定角度を超えて大とな
ると、即ちスロットルプレート21が第2図中矢印A方向
に所定角度以上回動すると、ローラ63がスロットルプレ
ート21及びアクセルプレート36の小径部に当接し対向接
点が開離する。
コントローラ100はマイクロコンピュータを含む制御
回路であり、本発明にいう制御手段としての機能を有す
る。即ち、車両に搭載れ第4図に示すように各種センサ
の検出信号が入力され、電磁クラッチ機構40及びモータ
50の駆動制御を含む各種制御が行なわれる。本実施例に
おいては、コントローラ100によって通常のアクセルペ
ダル操作に応じた制御の外、定速走行制御、加速スリッ
プ制御等の各種制御が行なわれるように構成されてい
る。
第4図において、コントローラ100はマイクロコンピ
ュータ110並びにこれに接続された入力処理回路120及び
出力処理回路130を有し、モータ50が出力処理回路130に
接続され、電磁クラッチ機構40のコイル45は第1の通電
回路101及び第2の通電回路102を介して出力処理回路13
0に接続されている。コントローラ100はイグニッション
スイッチ99及びメインリレー109を介して電源VBに接続
されている。
そして、アクセルセンサ37が入力処理回路120に接続
され、アクセルペダル34の操作量即ち踏込量に応じた信
号を出力し、スロットルセンサ13の出力信号と共に入力
処理回路120に入力される。コントローラ100においては
運転条件に応じて電磁クラッチ機構40がオンオフ制御さ
れ、アクセルペダル34の踏込量、即ちアクセル開度並び
に内燃機関の運転状態及び車両の走行状態に応じて設定
されるスロットルバルブ11の開度、即ちスロットル開度
が得られるようにモータ50の駆動制御が行なわれる。
入力処理回路120には定速走行制御用スイッチ80(以
下、単に定速走行スイッチ80という)が接続されてい
る。この定速走行スイッチ80は定速走行制御システム全
体の電源をオンオフするメインスイッチ81と種々の制御
を行なうコントロールスイッチ82から成り、後者は第4
図に示したように複数のスイッチ群によって構成され周
知の種々のスイッチ機能を備えている。
先ず、車両走行中、メインスイッチ81をオンとした上
でコントロールスイッチ82中のセットスイッチSTを短時
間オンとすると、そのときの車速が記憶され後述するよ
うにこの車速が維持される。アクセレートスイッチACは
設定車速を微調整するもので、このスイッチをオン状態
としている間増速制御が行なわれる。尚、減速側の微調
整は上記セットスイッチSTをオン状態に保持するか、あ
るいは一旦ブレーキペダルを踏んで定速走行制御を解除
した後所定の車速に減速したところでセットスイッチST
を短時間オンすればそのときの車速に再設定される。キ
ャンセルスイッチCAは定速走行制御を解除するためのス
イッチである。そして、リジュームスイッチRSはこれら
の操作によって定速走行制御が解除された後に解除前の
設定車速に復帰させるためのスイッチである。
車輪速センサ91は定速走行制御、加速スリップ制御等
に供されるもので、周知の電磁ピックアップセンサある
いはホールセンサ等が用いられる。尚、車輪速センサ91
は第4図中においては代表して一個のみを示している
が、図示しない駆動輪及び従動輪の各車輪に装着されて
いる。また、コントローラ100には点火回路ユニット、
通称イグナイタ92が接続されており、点火信号が入力さ
れ内燃機関の回転数が検出される。
トランスミッションコントローラ93は自動変速装置を
制御する電子制御装置であり、車輪速センサ91、スロッ
トルセンサ13等の信号を入力して内燃機関の運転状態及
び車両の走行状態を検出し、これに基きマイクロコンピ
ュータにより変速位置等を演算して変速信号及びタイミ
ング信号を出力し、変速信号等によりソレノイドバルブ
を駆動しブレーキあるいはクラッチへの油圧を制御し、
変速作動を行なうものである。このトランスミッション
コントローラ93にて出力される変速信号等がコントロー
ラ100に供給される。
モード切替スイッチ94は、アクセルペダル34の踏込量
とスロットルバルブ11の開度との対応関係について種々
の運転モードに応じて予め設定したマップをマイクロコ
ンピュータ110に記憶させておき、これを適宜選択し運
転モードに応じたスロットルバルブ11の開度を設定する
ものである。この運転モードとしては、例えばパワーも
しくはエコノミー、又は高速道路走行もしくは市街地走
行といったモードを設定することができる。加速スリッ
プ制御禁止スイッチ95は、運転者が加速スリップ制御を
好まない場合、これを操作することによりマイクロコン
ピュータ110に対し同制御を禁止する信号を出力するも
のである。ステアリングセンサ96は、例えば加速スリッ
プ制御を行なう際、ステアリングが転舵されているか否
かを判定し、その判定結果に応じて目標スリップ率を設
定し得るようにするものである。ブレーキスイッチ97は
図示しないブレーキペダルの操作に応じて開閉するスイ
ッチで、これを操作することによりブレーキランプ98が
点灯すると共に、常閉スイッチSC2が連動して開放駆動
され、電磁クラッチ機構40に接続される定速制御用の第
2の通電回路102が開放となる。
また、スタータ回路200はスタータモータ201を駆動制
御するもので、スタータモータ201の駆動回路を開閉制
御する第1のリレー202のコイルに直列に第2のリレー2
03を設け、この第2のリレー203をコントローラ100の出
力信号に応じて制御するようにしたものである。これら
第1のリレー202及び第2のリレー203に直列にスタータ
スイッチ204が接続され、この間に自動変速装置装着車
両にあってはニュートラルスタートスイッチ205が介装
されている。これは、図示しない自動変速装置がニュー
トラル位置にあるとオン状態となっており、この状態で
スタータスイッチ204をオンとすると、第2のリレー203
がオン状態であれば第1のリレー202のコイルが通電さ
れ、スタータモータ201の駆動回路がオンとなりスター
タモータ201が駆動される。
而して、本実施例のスロットル制御装置が正常に機能
するか否かのイニシャルチェックに際しては、スタータ
スイッチ204をオンとしても第2のリレー203がオフ状態
とされ、実際にスロットルバルブ11を開閉させて確認す
る迄スタータモータ201は不作動とされる。これによ
り、スロットル制御装置のイニシャルチェック時の機関
の過回転を回避することができる。
更に、出力処理回路130には、本発明にいう駆動力制
御手段たるフューエルカット手段300が接続されてい
る。
以上の構成になる実施例の作用を説明する。第5図の
フローチャートは本実施例のスロットル制御装置の全体
作動を示すもので、コントローラ100において、ステッ
プS1にてイニシャライズされ、ステップS2にて入力処理
回路120への前述の種々の入力信号が処理され、ステッ
プS3に進みこれらの入力信号に応じて制御モードが選択
される。即ち、ステップS4乃至S8の何れかが選択され
る。
ステップS4乃至S6の制御が行なわれたときは、ステッ
プS9にてトルク制御、そしてステップS10にて図示しな
いステアリグの転舵角に応じたスロットル制御のコーナ
リング制御が行なわれる。尚、ステップS7のアイドル回
転数制御は機関状態が変化してもアイドル回転数を一定
の値に保持するように制御するもので、ステップS8はイ
グニッションスイッチ99をオフとした後の後処理を行な
うものである。そして、ステップS11においてはダイア
グノーシス手段により自己診断が行なわれフェイル処理
が行なわれた後、ステップS12にて出力処理されて出力
処理回路130を介して電磁クラッチ機構40及びモータ50
が駆動される。而して、上述のルーチンが所定の周期で
繰り返される。
上記の全体作動の内、先ずステップS4の通常アクセル
制御モード時の作動を説明する。アクセルペダル34非操
作時、即ちスロットルバルブ11全閉時には、スロットル
プレート21とアクセルプレート36は第2図に示すように
位置しており、リミットスイッチ60がオン状態にあり、
第1の駆動回路101を介して電磁クラッチ機構40のコイ
ル45に通電される。
コイル45に通電され、固定ヨーク44及び可動ヨーク43
に接合されると、クラッチプレート42が可動ヨーク43に
接合されてスロットルシャフト12にモータ50の駆動力が
伝達される状態となる。この後、異常状態とならない限
り、スロットルシャフト12はモータ50によって回転駆動
され、従ってコントローラ100におけるモータ50の制御
によりスロットルバルブ11の開度が制御されることとな
る。
即ち、通常アクセル制御モード時には、アクセルペダ
ル34の踏み込み操作を行なうと、その操作量に応じて戻
しばね35の付勢力に抗してアクセルリンク31が回動され
る。これにより、アクセルプレート36が第2図中矢印A
方向に回動しリミットスイッチ60のオン状態が維持され
ると共に、第2図に示すピン36cを介して連動するアク
セルセンサ37にて、アクセルペダル34の操作量に対応す
るアクセルプレート36の回転角が検出される。
アクセルセンサ37の検出出力はコントローラ100に入
力され、ここでアクセルプレート36の回転角に応じた所
定の目標スロットル開度が求められる。例えば、第8図
中一点鎖線で示す特性からアクセル操作量即ちアクセル
プレート36の回転角に対応する目標スロットル開度θs
が設定される。モータ50が駆動されスロットルシャフト
12が回動すると、その回転角に応じた信号がスロットル
センサ13からコントローラ100に出力され、スロットル
バルブ11が上記目標スロットル開度θsに略等しくなる
ように、コントローラ100いよりモータ50が駆動制御さ
れる。而して、アクセルペダル34の操作量に対応したス
ロットル制御が行なわれ、スロットルバルブ11の開度に
応じた機関出力が得られる。
尚、上記のスロットルバルブ11の作動中、アクセルプ
レート36とスロットルプレート21は係合することなく、
スロットルプレート21の回動に対しアクセルプレート36
が所定角度を以って追従する形となる。従って、アクセ
ルペダル34とスロットルバルブ11との間の機械的な連結
関係が生ずることはなく、アクセルペダル34の作動に応
じ滑らかな発進、走行を確保することができる。そし
て、アクセルペダル34の踏込を解除すると、戻しばね35
の付勢力及びモータ50の駆動力によってアクセルリンク
31が初期位置に復帰し、スロットルバルブ11も全閉位置
とされる。
上記通常アクセル制御モード時において、スロットル
バルブ11が異常作動したときには、アクセルペダル34の
操作を解除し非操作状態とすれば戻しばね35によりアク
セルプレート36が初期位置に戻り、リミットスイッチ60
がオフとなり、第1の通電回路101が開放される。しか
も、定速制御用の第2の通電回路102は開放状態にある
ので、コイル45への通電が行なわれなくなり電磁クラッ
チ機構40の可動ヨーク43とクラッチプレート42が分離さ
れる。そして、駆動プレート41によるスロットルバルブ
11の駆動が停止され、スロットルバルブ11は戻しばね22
により初期位置に戻される。
次に、ステップS5の定速走行制御モードにおいては、
第4図に記載のメインスイッチ81の常開スイッチSO1が
操作された後コントロールスイッチ82のセットスイッチ
STが操作されると、常閉スイッチSC2を介してコイル45
に電流が供給され、励磁される。この場合において、ス
ロットルバルブ11が所定開度以上であるとき、アクセル
ペダル34を非操作状態とすると、リミットスイッチ60は
オフ状態となり第1の通電回路101は開放する。しか
し、定速走行制御モード中は第2の通電回路102を介し
てコイル45への通電が継続されるので、スロットルシャ
フト12は電磁クラッチ機構40を介してモータ50に連結さ
れている。而して、車輪速センサ91によって検出された
車速とセットスイッチSTによりセットされた車速との差
に応じて目標スロットル開度が設定され、モータ50によ
りスロットルバルブ11が目標スロットル開度に駆動制御
される。
定速走行中に追越し加速等が必要となり、アクセルペ
ダル34が踏み込まれ、通常アクセル制御モードのアクセ
ルペダル34操作量に対応するスロットル開度が定速制御
セット時の目標スロットル開度を超えたときにはオーバ
ーライドモードに転じ、この目標スロットル開度は通常
アクセル制御モードの設定開度い置き換えられる。
定速走行制御を解除する場合には、第4図において運
転者がコントロールスイッチ82のキャンセルスイッチCA
を操作し、あるいは常閉スイッチSC1を操作しメインス
イッチ81をオフとすれば第2の駆動回路102が開放とな
る。イグニッションスイッチ99をオフとしても同様であ
る。また、ブレーキペダルを操作した場合にも、ブレー
キスイッチ97と連動する常閉スイッチSC2がオフとなり
第2の駆動回路102が開放となる。この後、第1の駆動
回路101を介し前述の通常アクセル制御モード時のスロ
ットル制御が行なわれる。
次に、ステップS6の加速スリップ制御時の本実施例の
スロットル制御装置の作用を説明する。第4図の車輪速
センサ91により図示しない駆動輪の車輪速度Vwと、図示
しない従動輪の車輪速度Vrが検出され、コントローラ10
0において例えば左右の従動輪の車輪速度の平均値から
推定車体速度Vbが求められ、下記(1)式に基き駆動輪
のスリップ率Sが演算される。
S=(Vw−Vb)/Vw ……(1) 発進時あるいは加速時において、このスリップ率Sが
所定の値、例えば10%を超えたときには駆動輪がスリッ
プしていると判定され、第5図のステップS3にて加速ス
リップ制御モードが選択されステップS6にてスロットル
バルブ11の目標スロットル開度が演算される。即ち、コ
ントローラ100においてその路面における十分な牽引力
と横抗力が得られる駆動輪の所定のスリップ率(例えば
10%)が設定され、更にこれを確保するための目標スロ
ットル開度が演算される。そして、スロットルバルブ11
がこの目標スロットル開度となるようにモータ50が制御
される。尚、この加速スリップ制御モードにおける処理
については第6図を参照して後述する。
而して、スリップ率Sが所定値以下となり、且つ目標
スロットル開度が第8図に示す通常アクセル制御モード
時の設定スロットル開度Sθs以上となると、加速スリ
ップ制御モードが終了となり通常のアクセル制御モード
に復帰する。この間も、モータ50によりスロットルバル
ブ11の開度が制御されるので、加速スリップ制御モード
と通常アクセル制御モードとの切替時においてもアクセ
ルペダル34に所謂ペダルショックが生ずることはない。
スロットルセンサ13及びアクセルセンサ37によりスロ
ットルバルブ11の開度及びアクセルペダル34の操作量が
所定値以下と検出されたときには第5図のステップS7の
アイドル回転数制御モードとなり、そのときの冷却水
温、負荷等の内燃機関の運転状態に応じて設定された目
標エンジン回転数となるようにモータ50が駆動制御され
る。
そして、万一上記実施例のスロットル制御装置に異常
が生じ、スロットル駆動手段を構成するモータ50等が不
作動となったときには、アクセルペダル34の操作により
車両の運転を継続することができる。即ち、第2図に明
らかなように、アクセルペダル34を所定量以上踏み込む
ことにより、アクセルプレート36の腕部36bがスロット
ルプレート21のピン23方向に回動し、腕部36bがピン23
に係合する。これにより、可動ヨーク43がスロットルバ
ルブ11開方向に駆動され第8図に実線で示すように一定
の開度θaが確保されるので、運転者は低速ではあるが
車両の運転を継続することができる。
第6図は第5図のステップS6の加速スリップ制御にお
ける処理を示すもので、先ずステップ601においてスロ
ットル制御装置がスロットル操作機構により直接制御中
が否かが判定される。
アクセルペダル34の操作によって直接スロットルバル
ブ11が駆動されていないときには、ステップ602におい
て、駆動輪に対し最適スリップ率(例えば10%)が維持
されるように、そのときのスロットル開度θに対する偏
差Δθが下記(2)式に従って演算される。
Δθ=KP・ΔV+KD・α ……(2) ここで、ΔVは駆動輪の車輪速度Vwと基準速度Vsとの
差であり、基準速度Vsは十分な牽引力と横抗力が得られ
る所定の値(例えば10%)のスリップ率にあるときの推
定車体速度Vbの値である。また、αはΔVの微分値であ
る。KP・KDは定数で、車両、内燃機関等の諸元によって
異なり、従って各車両毎に設定される。
そして、第5図のステップS12を経て上記速度差ΔV
が零となるように、即ち偏差Δθが零となるようにスロ
ットル開度θが制御され、十分な牽引力と横抗力が確保
される。
一方、運転者のアクセルペダル34の操作によって直接
スロットルバルブ11が開方向に駆動されているときに
は、ステップ603に進みスロットル開度θは下記(3)
式に従って演算される。
θ=a・x−b ……(3) ここで、xは第8図の横軸のアクセル操作量で、bは
縦軸との交点の値を示し、aはスロットル開度θaの傾
きである。即ち、アクセルペダル34の操作によりスロッ
トルバルブ11を直接駆動するときのスロットル開度θa
となるまでモータ50等が駆動される。尚、このときモー
タ50等は不動作の状態ではないので、スロットルバルブ
11はそのときの開度θaまで閉作動され得る。
このようにスロットル開度θがアクセルペダル34の操
作に対応した開度θaとされた後、ステップ604に進み
駆動力制限手段の一態様たるフューエルカット手段300
によるフューエルカットが行なわれる。即ち、第1図に
示したように、内燃機関9に装着したインジェクタ12に
対し図示しないフューエルポンプにより図示しない燃料
タンクから燃料(フューエル)が供給され、燃料噴射制
御手段M0の通電制御に応じてインジェクタ12から内燃機
関9内に噴射されるように構成されているが、フューエ
ルカット手段300が燃料噴射制御手段M0に接続され、イ
ンジェクタ12への通電を停止するように制御され、内燃
機関9への燃料供給が停止される。尚、第1図は一気筒
についてのみ示しているが、各気筒にインジェクタが設
けられており、これに応じ各気筒のインジェクタに対し
フューエルカット手段300が機能するように構成されて
いる。
各気筒に対する燃料供給については、第7図に基いて
マイクロコンピュータ110内に格納されたマップに従っ
て設定される。第7図において、横軸は駆動輪の車輪速
度Vwと基準車速Vsとの差ΔVで、縦軸はこの差ΔVの変
化割合即ち微分値αであり、一点鎖線で区分される四つ
の領域が形成されている。そして、領域Aにおいては四
気筒中三気筒について、領域Bは二気筒について、領域
Cは一気筒について夫々フューエルカットが行なわれ、
領域Dにおいてはフューエルカットが行なわれないとい
うように設定されている。
尚、本実施例においては駆動力制限手段としてフュー
エルカット手段300を用いることとしたが、これと共
に、又はこれとは別に、ブレーキ装置を用い、これを適
宜制御することによって駆動輪の回転を制限することが
できる。
[発明の効果] 本発明は上述のように構成されているので以下の効果
を奏する。
即ち、本発明のスロットル制御装置によれば、通常の
アクセル制御時にはアクセル操作機構の操作に応じてス
ロットル駆動手段によりスロットルバルブ開度調整が行
なわれ、スロットル駆動手段が非作動となったときには
アクセル操作機構を所定操作量以上操作することにより
直接スロットルバルブを駆動することができる。しか
も、スロットル駆動手段の非作動時にアクセル操作機構
の操作によってスロットルバルブが直接駆動されている
際に、駆動輪の過剰スリップが検出されて加速スリップ
制御が開始した場合、あるいは加速スリップ制御中にス
ロットルバルブがアクセル操作機構によって大きく操作
され直接駆動されたときには、スロットル駆動手段とは
別の駆動力制限手段により内燃機関の駆動力が制限され
るので、路面に対し十分な牽引力と横抗力を確保するこ
とができ、確実に加速スリップ制御を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のスロットル制御装置の概要を示すブロ
ック図、第2図は本発明のスロットル制御装置の一実施
例の分解斜視図、第3図は同、縦断面図、第4図は同、
コントローラ及び入出力装置の全体構成図、第5図は第
2図乃至第4図に記載の実施例の全体作動を示すフロー
チャート、第6図は第5図中の加速スリップ制御の処理
ルーチンを示すフローチャート、第7図は第6図中のフ
ューエルカットの制御条件を設定するためのグラフ、第
8図は上記実施例におけるアクセル操作量とスロットル
開度との関係を示すグラフ、第9図はスロットル制御装
置による加速スリップ制御状況を示すグラフで、第9図
(a)はスロットル駆動手段のみによって加速スリップ
制御が行なわれた場合の状況を示すグラフ、第9図
(b)はアクセル操作機構により直接スロットルバルブ
が駆動された場合の状況を示すグラフである。 1……スロットルボデー,11……スロットルバルブ,12…
…スロットルシャフト,13……スロットルセンサ,21……
スロットルプレート,22……戻しばね,23……ピン,31…
…アクセルリンク(アクセル操作機構),33……アクセ
ルケーブル(アクセル操作機構),34……アクセルペダ
ル(アクセル操作機構),35……戻しばね,36……アクセ
ルプレート,37……アクセルセンサ,40……電磁クラッチ
機構,41……駆動プレート(スロットル駆動手段),42…
…クラッチプレート(スロットル駆動手段),43……可
動ヨーク(スロットル駆動手段),44……固定ヨーク,45
……コイル,46……ボビン,50……モータ(スロットル駆
動手段),51,42……ギヤ,60……リミットスイッチ,63…
…ローラ,80……定速走行制御用スイッチ,81……メイン
スイッチ,82……コントロールスイッチ,91……車輪速セ
ンサ,92……イグナイタ,93……トランスミッションコン
トロール,94……モード切替スイッチ,95……加速スリッ
プ制御禁止スイッチ,96……ステアリングセンサ,97……
ブレーキスイッチ,98……ブレーキランプ,99……イグニ
ッションスイッチ,100……コントローラ(制御手段),1
01……第1の通電回路,102……第2の通電回路,110……
マイクロコンピュータ,120……入力処理回路,130……出
力処理回路,200……スタータ回路,300……フューエルカ
ット手段(駆動力制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/14 320 F02D 41/14 320C (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 9/00 - 11/10 F02D 29/02 311 F02D 41/00 - 41/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクセル操作機構と、該アクセル操作機構
    とは独立して設けスロットルバルブを開方向及び閉方向
    に駆動可能なスロットル駆動手段と、該スロットル駆動
    手段を前記アクセル操作機構の操作量に応じた目標スロ
    ットル開度に基き駆動制御すると共に内燃機関の運転状
    態及び車両の走行状態に応じて当該スロットル駆動手段
    を駆動制御し、且つ車両加速時の駆動輪の過剰スリップ
    を検出したとき所定のスリップ率を確保するための目標
    スロット開度を設定して前記スロットル駆動手段を駆動
    制御しスロットル開度を調整する制御手段とを備え、前
    記スロットル駆動手段が非作動となったときには前記ア
    クセル操作機構を所定操作量以上操作することにより前
    記スロットルバルブを所定の開度範囲内で直接駆動し得
    るようにしたスロットル制御装置において、前記スロッ
    トル駆動手段とは別に少くとも前記内燃機関の駆動力を
    抑え所定の駆動力に制限する駆動力制限手段を備え、前
    記スロットル駆動手段の非作動時に前記アクセル操作機
    構の操作によって前記スロットルバルブを直接駆動して
    いる際に、前記駆動輪の過剰スリップを検出した場合に
    は、前記駆動力制限手段を作動し前記内燃機関の駆動力
    を制限するように構成したことを特徴とするスロットル
    制御装置。
  2. 【請求項2】前記駆動力制御手段が、前記内燃機関への
    燃料供給を停止するフューエルカット手段であることを
    特徴とする請求項1記載のスロットル制御装置。
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