JP2819795B2 - スロットル制御装置 - Google Patents

スロットル制御装置

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JP2819795B2 JP17296690A JP17296690A JP2819795B2 JP 2819795 B2 JP2819795 B2 JP 2819795B2 JP 17296690 A JP17296690 A JP 17296690A JP 17296690 A JP17296690 A JP 17296690A JP 2819795 B2 JP2819795 B2 JP 2819795B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内燃機関に装着されるスロットル制御装置に
関し、特にモータ等の駆動手段によりアクセル操作に応
じてスロットルバルブを開閉制御し、定速走行制御等の
各種制御を行ない得るスロットル制御装置に係る。
[従来の技術] 内燃機関のスロットルバルブは、キャブレタにあって
は燃料と空気の混合気を、電子制御燃料噴射装置にあっ
ては吸入空気量を調節することにより内燃機関出力を制
御するものであり、アクセルペダルを含むアクセル操作
機構に連動するように構成される。従来、アクセル操作
機構がスロットルバルブに機械的に連結されていたのに
対し、近時、モータ等の駆動源に連動する駆動手段によ
ってアクセル操作に応じてスロットルバルブを開閉する
スロットル制御装置が提案されている。
このようなスロットル制御装置においては、アクセル
操作機構の操作に追従して所望のスロットル開度が得ら
れるように制御される。そして、道路状況に応じて最適
な特性が自動選択されるように、例えば特開昭60−2774
4号公報において、設定速度以下の瞬時速度を除いたも
のの平均値を平均速度として求め、これが予め定められ
た複数の平均速度域の何れに当るかを弁別し、弁別され
た平均速度域に応じたアクセル操作量−絞り弁開度特性
を選択し、アクセル操作量に対応する絞り弁開度の目標
値を設定するようにした装置が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] 然し乍ら、上記公報に記載の装置においては、絞り弁
開度特性は単一の平均速度に基いて選択されるものであ
るので、車両が一定の運転状態即ち走行状態にあるとき
はともかく、渋滞時の走行、市街地の走行、高速走行等
の間で走行状態が変動する場合には各走行状態への移行
時の判定が困難であることから応答性に問題が残る。例
えば渋滞時の走行と信号停止時の走行とを区別するため
には平均速度を求める時間幅を長くせざるを得ず、この
ため渋滞状態が終了し通常走行に移行したときに渋滞時
の絞り弁開度特性が継続されることとなり、速やかな対
応が出来ない。このように、従来装置においては変動す
る種々の走行状態で常に良好な運転性を確保することは
至難である。
そこで、本発明はスロットル制御装置において、車両
の走行状態に応じた最適なアクセル操作−スロットル開
度特性を的確且つ迅速に設定し得るようにすることを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明のスロットル制御
装置は第1図に構成の概要を示したように、アクセル操
作機構M1と、アクセル操作機構M1とは独立して設けスロ
ットルバルブ11を開方向及び閉方向に駆動可能なスロッ
トル駆動手段M2と、アクセル操作機構M1の操作量を検出
するアクセル操作量検出手段M3と、アクセル操作量検出
手段M3の出力信号に応じて設定する目標スロットル開度
に基きスロットル駆動手段M2を駆動制御しスロットル開
度を調整する制御手段M4とを備えている。そして、車両
の速度を検出する車速検出手段M5と、この車速検出手段
M5が検出した車両速度に対し第1の所定時間内における
第1の平均車速を演算する第1の平均車速演算手段M6a
と、車両速度に対し第2の所定時間内における第2の平
均車速を演算する第2の平均車速演算手段M6bと、第1
の平均車速演算手段M6aの演算結果の第1の平均車速
を、所定数に区分した車速域の何れか一に弁別する第1
の平均車速弁別手段M7aと、第2の平均車速演算手段M6b
の演算結果の第2の平均車速を、所定数に区分した車速
域の何れか一に弁別する第2の平均車速弁別手段M7b
と、第1及び第2の平均車速弁別手段M7a,M7bの弁別結
果に基づき車両の走行状態を判定する走行状態判定手段
M8と、目標スロットル開度を走行状態判定手段M8の判定
結果に応じた特性に設定する目標スロットル開度設定手
段M9とを備えたものである。
上記走行状態判定手段M8は、第1の平均車速が該当す
る第1の平均車速弁別手段M7aの車速域と第2の平均車
速が該当する第2の平均車速弁別手段M7bの車速域との
組み合せに応じて、少くとも三つの走行状態の内の何れ
か一つを選択するように構成することができる。
そして、目標スロットル開度設定手段M9は、走行状態
判定手段M8の判定結果に応じて少くとも三つの走行状態
の各々に対応するアクセル操作量−スロットル開度特性
の何れかの特性に基づいて目標スロットル開度を設定す
るように構成するとよい。
[作用] 上記のように構成されたスロットル制御装置において
は、アクセル操作量検出手段M3によりアクセル操作機構
M1の操作量が検出される。また、車速検出手段M5により
車両の速度が検出され、この検出速度に対し第1及び第
2の平均車速演算手段M6a,M6bによって夫々第1の所定
時間内における第1の平均車速と、第2の所定時間内に
おける第2の平均車速が演算される。これらの平均車速
は第1及び第2の平均車速弁別手段M7a,M7bにおいて夫
々予め所定数に区分された車速域の何れか一に弁別さ
れ、これら弁別結果に基づき走行状態判定手段M8により
車両の走行状態が判定される。そして、目標スロットル
開度設定手段M9により目標スロットル開度が上記判定結
果の走行状態に応じた特性に設定され、この特性に従い
アクセル操作機構M1の操作量に対応する目標スロットル
開度が設定される。
以上のように設定された目標スロットル開度に基き、
アクセル操作機構M1とは独立して設けられたスロットル
駆動手段M2が制御手段Mにより駆動制御される。そし
て、このスロットル駆動手段M2によってスロットルバル
ブ11が開閉制御され、所定のスロットル開度に調整され
る。これにより種々の走行状態相互の移行時にヒステリ
シスをもたせることができる。
[実施例] 以下、本発明のスロットル制御装置の望ましい実施例
を図面を参照して説明する。
第2図及び第3図に示すように、内燃機関のスロット
ルボデー1の吸気通路内に、スロットルバルブ11がスロ
ットルシャフト12によって回動自在に支持されている。
スロットルシャフト12の一端が支持されるスロットルボ
デー1の側面にはケース2が一体に形成されており、こ
のケース2にカバー3が接合され、これらによって郭成
される室内に本実施例のスロットル制御装置を構成する
部品の一部が収容されている。また、ケース2と反対側
の、スロットルシャフト12の他端が支持されるスロット
ルボデー1の側面にはスロットルセンサ13が装着されて
いる。
スロットルセンサ13はスロットルバルブ11の開度を検
出する検出器を有し、スロットルシャフト12に連結さ
れ、スロットルシャフト12の回転変位が電気信号に変換
され、例えばアイドルスイッチ信号とスロットル開度信
号がコントローラ100に出力される。
スロットルシャフト12の他端には可動ヨーク43が固着
されており、スロットルバルブ11は可動ヨーク43と一体
となって回動するように構成されている。可動ヨーク43
は第3図に明らかになようにスロットルシャフト12に固
着される軸部を備えた円形皿状の磁性体で、略同形状の
磁性体の固定ヨーク44に対し、夫々の開口端が対向し且
つ夫々の側壁及び軸部が軸方向に重合した状態で所定の
空隙をもって嵌合している。この固定ヨーク44はスロッ
トルボデー1に固着されており、軸部と側壁との間に形
成される空間に、非磁性体のボビン46に巻回されたコイ
ル45が収容されている。可動ヨーク43の底面には非磁性
体の摩擦部材43aがスロットルシャフト12回りに埋設さ
れており、円板状磁性体のクラッチプレート42を介して
駆動プレート41が対向して配設されている。而して、こ
れらにより電磁クラッチ機構40が構成されている。
駆動プレート41は中心に軸部を有する円形皿状体で、
軸部がスロットルシャフト12回りに回動自在に支持され
ている。駆動プレート41の軸部には外歯ギヤが一体に形
成されており、後述するギヤ52の小径部に形成された外
歯と噛合するように構成されている。第3図に示すよう
に駆動プレート41の底面には板ばね41aを介して前述の
クラッチプレート42が結合されている。この板ばね41a
によりクラッチプレート42は駆動プレート41方向に付勢
され、コイル45の非通電時は可動ヨーク43から離隔して
いる。
駆動プレート41と噛合するギヤ52は小径部と大径部を
有する段付円柱状で、各々に外歯が形成されており、カ
バー3に固着されたシャフト52a回りに回動自在に支持
されている。カバー3にはモータ50が固定され、その回
転軸がシャフト52aに対して平行且つ回動自在に支持さ
れている。モータ50の回転軸先端にはギヤ51が固着さ
れ、これがギヤ52の大径部の外歯と噛合している。本実
施例装置ではモータ50としてステップモータが使用さ
れ、コントローラ100によって駆動制御される。尚、モ
ータ50としては、例えばDCモータといったような他の形
式のモータも使用し得る。
而して、モータ50が回転駆動されギヤ51が回動すると
ギヤ52が回動し、これに噛合する駆動プレート41がクラ
ッチプレート42と共にスロットルシャフト12回りを回動
する。このとき第3図に示すコイル45が通電されていな
ければ、クラッチプレート42は板ばね41aの付勢力によ
って可動ヨーク43から離隔している。即ち、この場合に
は可動ヨーク43,スロットルシャフト12及びスロットル
バルブ11は駆動プレート41とは無関係に自由に回動し得
る状態にある。可動ヨーク43及び固定ヨーク44が励磁さ
れると、電磁力によりクラッチプレート42が板ばね41a
の付勢力に抗して可動ヨーク43方向に吸引され可動ヨー
ク43に当接する。これにより、クラッチプレート42と可
動ヨーク43とは摩擦係合の状態となり、摩擦部材43aの
作用も相俟って両者が接合状態で回動する。即ち、この
場合には駆動プレート41,クラッチプレート42,可動ヨー
ク43,スロットルシャフト12そしてスロットルバルブ11
が一体となって、ギヤ51,52を介してモータ50により回
転駆動される。而して、これらによって本発明のスロッ
トル駆動手段が構成されている。
カバー3にはスロットルシャフト12と平行にアクセル
シャフト32が回動可能に支持されカバー3外に突出して
いる。このアクセルシャフト32の突出端部には回転レバ
ーを構成するアクセルリンク31が固定されており、アク
セルケーブル33の一端に固着されたピン33aがアクセル
リンク31の先端に係止されている。アクセルリンク31に
は戻しばね35が連結されており、アクセルリンク31及び
アクセルシャフト32がスロットルバルブ11閉方向に付勢
されている。アクセルケーブル33の他端はアクセルペダ
ル34に連結され、アクセルペダル34の操作に応じてアク
セルリンク31及びアクセルシャフト32がアクセルシャフ
ト33の軸心を中心に回動するアクセル操作機構が構成さ
れている。
スロットルボデー1とカバー3との間、即ちケース2
内のアクセルシャフト32には板体のアクセルプレート36
が固着されており、このアクセルプレート36に対向し
て、板体のスロットルプレート21が、アクセルシャフト
32の細径部24に固着されている。
スロットルプレート21は中心部がアクセルシャフト32
の細径部24に支持され、周方向に小径部と大径部を有す
る板体で、第2図に示すように大径部の外側面に外歯が
形成されている。このスロットルプレート21の外歯は前
述の可動ヨーク43に形成された外歯と噛合している。従
って、可動ヨーク43の回転駆動によりスロットルプレー
ト21が回動し、あるいはスロットルプレート21の回転駆
動に応じて可動ヨーク43が回動し、これに一体的に結合
されたスロットルシャフト12及びスロットルバルブ11が
回動し得るように構成されている。
また、スロットルプレート21には小径部と大径部との
接続部に段差が形成されており、外周側面で端面カムが
構成されている。スロットルプレート21の大径部にはピ
ン23が固定されている。スロットルプレート21の軸部に
戻しばね22の一端が係止され、その他端がケース2に植
設されたピンに係止されている。従って、スロットルプ
レート21は戻しばね22の付勢力によって第2図中B方
向、即ちスロットルバルブ11閉方向に付勢されている。
アクセルプレート36は、中心部がアクセルシャフト32
に固着された円板部と、径方向に延出した腕部とから成
る。円板部は腕部に連続する部分が小径とされ、凹部が
形成されており、外周側面で端面カムが構成されてい
る。腕部は、その側面がスロットルプレート21のピン23
に対向するように配設されている。即ち、アクセルプレ
ート36が第2図中矢印A方向に回動し腕部がスロットル
プレート21のピン23に当接すると、これらアクセルプレ
ート36及びスロットルプレート21が一体となって回動す
るように構成されている。尚、アクセルプレート36に
は、アクセルシャフト32の軸方向に延出するピン36cが
植設されている。而して、第2図に示した状態がアクセ
ルプレート36及びスロットルプレート21の初期位置の状
態であり、電磁クラッチ機構40により駆動プレート41が
可動ヨーク43に接合されると、スロットルバルブ11はモ
ータ50によって回転駆動される。
カバー3に形成されたアクセルシャフト32の軸受部外
周には本発明にいうアクセル操作量検出手段たるアクセ
ルセンサ37が固着されている。アクセルセンサ37は周知
の構造で、図示しない厚膜抵抗を形成した部材と、これ
に対向するブラシとから成り、ブラシがアクセルプレー
ト36のピン36cに係合するように配設されている。而し
て、アクセルセンサ37によりアクセルプレート36と一体
となって回転するアクセルシャフト32の回転角即ちアク
セル開度が検出され、本発明にいうアクセル操作量の尺
度とされる。このアクセルセンサ37はケース2とカバー
3との間に介装されたプリント配線基板70に電気的に接
続されており、プレート配線基板70はリード71を介し
て、コントローラ100に電気的に接続されている。
また、スロットルプレート21及びアクセルプレート36
と連動するリミットスイッチ60が第3図に示すようにス
テーを介してケース3に固定されると共にプリント配線
基板70に電気的に接続されている。リミットスイッチ60
は図示しない対向接点を有し、先端部にローラ63が装着
されている。
ローラ63は第2図及び第3図に明らかなようにスロッ
トルプレート21及びアクセルプレート36の各々の外周側
面に当接するように付勢されている。従って、ローラ63
はスロットルプレート21及びアクセルプレート36に形成
された端面カムに従動し、ローラ63の従動作用に応じ対
向接点が接触あるいは開離する。アクセルペダル34が所
定の操作量以下の操作量であって、即ちアクセルプレー
ト36の回転角が所定角度以下であって、スロットルプレ
ート21が所定角度を超えて回転駆動されている場合を除
きリミットスイッチ60の対向接点は接触している。
而して、アクセルペダル34の操作量が所定操作量以下
の操作量の場合、例えばアクセルプレート36が第2図の
状態にあり操作量が略零であって、且つスロットルバル
ブ11が開状態となりその開度が所定角度を超えて大とな
ると、即ちスロットルプレート21が第2図中矢印A方向
に所定角度以上回動すると、ローラ63がスロットルプレ
ート21及びアクセルプレート36の小径部に当接し対向接
点が開離する。
コントローラ100はマイクロコンピュータを含む制御
回路であり、本発明にいう制御手段、第1及び第2の平
均車速演算手段、第1及び第2の平均車速弁別手段、走
行状態判定手段及び目標スロットル開度設定手段として
の機能を有する。即ち、車両に搭載され第4図に示すよ
うに各種センサの検出信号が入力され、電磁クラッチ機
構40及びモータ50の駆動制御を含む各種制御が行なわれ
る。本実施例においては、コントローラ100によって通
常のアクセル操作に応じた制御の外、定速走行制御、加
速スリップ制御等の各種制御が行なわれるように構成さ
れている。
第4図において、コントローラ100はマイクロコンピ
ュータ110並びにこれに接続された入力処理回路120及び
出力処理回路130を有し、モータ50が出力処理回路130に
接続され、電磁クラッチ機構40のコイル45は前述のリミ
ットスイッチ60を含む第1の通電回路101及び常閉スイ
ッチSC2を含む第2の通電回路102を介して出力処理回路
130に接続されている。コントローラ100はイグニッショ
ンスイッチ99を介して電源VBに接続されている。
そして、アクセルセンサ37が入力処理回路120に接続
され、アクセルペダル34の踏込量即ちアクセル開度に応
じた信号を出力し、スロットルセンサ13の出力信号と共
に入力処理回路120に入力される。コントローラ100にお
いては運転条件に応じて電磁クラッチ機構40がオンオフ
制御され、アクセル開度並びに内燃機関の運転状態及び
車両の走行状態に応じて設定されるスロットルバルブ11
の開度即ちスロットル開度が得られるようにモータ50の
駆動制御が行なわれる。
入力処理回路120には定速走行スイッチ80が接続され
ている。この定速走行スイッチ80は定速走行制御システ
ム全体の電源をオンオフするメインスイッチ81と種々の
制御を行なうコントロールスイッチ82から成り、後者は
第4図に示したように複数のスイッチ群即ちセットスイ
ッチST、アクセレートスイッチAC、キャンセルスイッチ
CA及びリジュームスイッチRSによって構成され、周知の
種々のスイッチ機能を備えている。
入力処理回路120には車両速度即ち車速を検出する車
速センサ90が接続されている。この車速センサ90として
は、例えばトランスミッション(図示せず)のギヤに連
動して回転する磁石に対向してリードスイッチを設けた
ものがあり、光学的に検知するもの等種々の手段が知ら
れている。
入力処理回路120に接続される車輪速センサ91は定速
走行制御、加速スリップ制御等に供されるもので、周知
の電磁ピックアップセンサあるいはホールセンサ等が用
いられる。尚、第4図中においては一個となっている
が、必要に応じ各車輪に装着される。入力処理回路120
には点火回路ユニット、通称イグナイタ92が接続されて
おり、点火信号が入力され内燃機関の回転数が検出され
る。また、トランスミッションコントローラ93も接続さ
れている。これは自動変速装置を制御する電子制御装置
であり、車輪速センサ91、スロットルセンサ13等の信号
を入力して内燃機関の運転状態及び車両の走行状態を検
出し、これに基きマイクロコンピュータにより変速位置
等を演算して変速信号及びタイミング信号を出力し、変
速信号等によりソレノイドバルブを駆動しブレーキある
いはクラッチへの油圧を制御し、変速作動を行なうもの
である。このトランスミッションコントローラ93にて出
力される変速信号等がコントローラ100に供給される。
入力処理回路120に接続されるモード切替スイッチ94
は、アクセルペダル34の踏込量とスロットルバルブ11の
開度との対応関係について種々の運転モードに応じて予
め設定したマップをマイクロコンピュータ110に記憶さ
せておき、これを適宜選択し運転モードに応じたスロッ
トルバルブ11の開度を設定するものである。加速スリッ
プ制御禁止スイッチ95は、運転者が加速スリップ制御を
好まない場合、これを操作することによりマイクロコン
ピュータ110に対し同制御を禁止する信号を出力するも
のである。ステアリングセンサ96は、例えば加速スリッ
プ制御を行なう際、ステアリングが転舵されているか否
かを判定し、その判定結果に応じて目標スリップ率を設
定し得るようにするものである。ブレーキスイッチ97は
図示しないブレーキペダルの操作に応じて開閉するスイ
ッチで、これを操作することによりブレーキランプ98が
点灯すると共に、常閉スイッチSC2が連動して開放駆動
され、電磁クラッチ機構40に接続される定速制御用の第
2の通電回路102が開放となる。
また、スタータ回路200はスタータモータ201を駆動制
御するもので、スタータモータ201の駆動回路を開閉制
御する第1のリレー202のコイルに直列に第2のリレー2
03を設け、この第2のリレー203をコントローラ100の出
力信号に応じて制御するようにしたものである。これら
第1のリレー202及び第2のリレー203に直列にスタータ
スイッチ204が接続され、この間に自動変速装置装着車
両にあってはニュートラルスタートスイッチ205が介装
されている。これは、図示しない自動変速装置がニュー
トラル位置にあるとオン状態となっており、この状態で
スタータスイッチ204をオンとすると、第2のリレー203
がオン状態であれば第1のリレー202のコイルが通電さ
れ、スタータモータ201の駆動回路がオンとなりスター
タモータ201が駆動される。
第5図のフローチャートは本実施例のスロットル制御
装置の全体作動を示すもので、ステップS1にてイニシャ
ライズされ、ステップS2にて入力処理回路120への前述
の種々の入力信号が処理され、ステップS3に進みこれら
の入力信号に応じて制御モードが選択される。即ち、ス
テップS4乃至S8の何れかが選択される。
ステップS4、ステップS5又はステップS6の制御が行な
われたときは、ステップS9にてトルク制御、そしてステ
ップS10にて図示しないステアリングの転舵角に応じた
スロットル制御のコーナリング制御が行なわれる。尚、
ステップS7のアイドル回転数制御は機関状態が変化して
もアイドル回転数を一定の値に保持するように制御する
もので、ステップS8はイグニッションスイッチ99をオフ
とした後の後処理を行なうものである。そして、ステッ
プS11にてダイアグノーシス手段により自己診断が行な
われフェイル処理が行なわれた後、ステップS12にて出
力処理されて出力処理回路130を介して電磁クラッチ機
構40及びモータ50が駆動される。而して、上述のルーチ
ンが所定の周期で繰り返される。
ステップS4の通常アクセル制御モードにおいて、アク
セルペダル34非操作時、即ちスロットルバルブ11全閉時
には、スロットルプレート21とアクセルプレート36は第
2図に示すように位置しており、リミットスイッチ60が
オン状態にあり、第1の駆動回路101を介して電磁クラ
ッチ機構40のコイル45に通電される。
コイル45に通電され、固定ヨーク44及び可動ヨーク43
が励磁されると、クラッチプレート42が可動ヨーク43に
接合されてスロットルシャフト12にモータ50の駆動力が
伝達される状態となる。この後、異常状態とならない限
り、スロットルシャフト12はモータ50によって回転駆動
され、従ってコントローラ100におけるモータ50の制御
によりスロットルバルブ11の開度が制御されることとな
る。即ち、通常アクセル制御モード時には、アクセルペ
ダル34の踏み込み操作を行なうと、その操作量に応じて
戻しばね35の付勢力に抗してアクセルリンク31が回動さ
れる。これにより、アクセルプレート36が第2図中矢印
A方向に回動しリミットスイッチ60のオン状態が維持さ
れると共に、第2図に示すピン36cを介して連動するア
クセルセンサ37にて、アクセルペダル34の操作量に対応
するアクセルプレート36の回転角が検出される。
アクセルセンサ37の検出出力はコントローラ100に入
力され、ここでアクセルプレート36の回転角即ちアクセ
ル開度に応じた目標スロットル開度θtdが求められる。
モータ50が駆動されスロットルシャフト12が回動する
と、その回転角に応じた信号がスロットルセンサ13から
コントローラ100に出力され、スロットルバルブ11が上
記目標スロットル開度θtdに略等しくなるように、コン
トローラ100によりモータ50が駆動制御される。而し
て、アクセルペダル34の踏込量に対応したスロットル制
御が行なわれ、スロットルバルブ11の開度に応じた機関
出力が得られる。
尚、上記のスロットルバルブ11の作動中、アクセルプ
レート36とスロットルプレート21は係合することなく、
スロットルプレート21の回動に対しアクセルプレート36
が所定角度を以って追従する形となる。従って、アクセ
ルペダル34とスロットルバルブ11との間の機械的な連結
関係が生ずることはなく、アクセルペダル34の作動に応
じ滑らかな発進、走行を確保することができる。そし
て、アクセルペダル34の踏込を解除すると、戻しばね35
の付勢力及びモータ50の駆動力によってアクセルリンク
31が初期位置に復帰し、スロットルバルブ11も全閉位置
とされる。
第6図は前述のステップS4の通常アクセル制御のサブ
ルーチンの処理内容を示すもので、ステップ100乃至600
から成り、各ステップの処理の詳細は夫々第7図乃至第
12図を参照して後に詳述する。先ずステップ100におい
て、所定時間t1における平均車速Va1が演算される。続
いてステップ200にて所定時間t2における平均車速Va2が
演算される。そしてステップ300に進み平均車速Va1が三
つの車速域の内の何れに該当するかが弁別される。同様
にステップ400にて、平均車速Va2が三つの車速域の内の
何れに該当するかが弁別される。そして、ステップ500
に進み三種の走行状態の内何れかが選択され、この走行
状態に応じてステップ600にて目標スロットル開度θtd
が演算される。
第7図はステップ100の平均車速Va1演算の処理内容を
示すもので、先ずステップ101において、車速センサ90
により検出される車速Vnが所定速度Vs(例えば2km/h)
より大であるか否かが判別され、所定車速Vs以下である
と判定されるとそのまま第6図のルーチンに戻る。所定
車速Vsより大であると判定されると、ステップ102にて
1から加重平均定数K1を減じた値(1−K1)が平均車速
Va1に乗じられ、続いてステップ103にて車速Vnに加重平
均定数K1を乗じた値(Vn×K1)が加算され、新たな平均
車速Va1とされる。尚、加重平均定数K1の値は制御周期t
s(例えば10ms)を所定時間t1(例えば30秒)で除した
値ts/t1(例えば1/3000)とされる。第8図はステップ2
00の平均車速Va2演算の処理内容を示すもので、所定時
間t2(例えば10秒)での平均車速Va2が演算され、加重
平均定数2(例えば1/1000)の値が異なる外は第7図の
処理と同様であるので説明は省略する。
第9図はステップ300における平均車速Va1に関する車
速域弁別の処理内容を示すもので、三つに区分された車
速域の何れかに応じて重みづけ用フラグであるウェイト
W11、W12及びW13の何れかがセットされる(“1"とされ
る。以下同様)。即ち、ステップ301にてウェイトW11,W
12,W13の全てがリセットされた後(“0"とされた後、以
下同様)、ステップ302にて平均車速Va1が弁別値D11
(例えば12.5km/h)と比較され、この値より小(Va1<D
11)であると判定されたときにはステップ303に進み平
均車速Va1が小である第1区分のウェイトW11がセットさ
れる。平均車速Va1が弁別値D11以上であると判定される
とステップ304に進み、平均車速Va1が弁別値D12(例え
ば65km/h)と比較される。平均車速Va1が弁別値D12より
小(D11≦Va1<D12)であれば、ステップ305にて平均車
速Va1が中である第2区分のウェイトW12がセットされ、
弁別値D12以上(Va1≧D12)のときには平均車速Va1が大
である第3区分のウェイトW13がセットされる。第10図
はステップ400における平均車速Va2に関する車速域弁別
の処理内容を示すもので、平均車速Va2が平均車速Va1と
入れ替り、ウェイトW21,W22,W23がウェイトW11,W12,W13
と、そして弁別値D21(例えば23.3km/h),D22(例えば6
6.7km/h)が弁別値D11,D12と夫々入れ替り、第9図と同
様に処理されるので説明は省略する。
第11図はステップ500の走行状態判定の処理内容を示
すもので、ステップ501にてウェイトW11とW21の値が乗
ぜられて走行状態R1とされ、ステップ502にて下記
(1)式に基づき走行状態R2が演算され、ステップ503
にて下記(2)式に基づき走行状態R3が演算される。
R2=W11×(W22+W23) +W12+W13×W21 …(1) R3=W13×(W22+W23) …(2) ウェイトW11,W12,W13及びW21,W22,W23は第9図及び第
10図に基づき夫々何れか一のウェイトがセット(“1")
され、その他のウェイトはリセット(“0")されている
ので、走行状態R1,R2,R3は何れか一が“1"となる。
而して、下記第1表のように走行状態が判定される。
即ち、平均車速Va1のウェイトW11がセットされ平均車速
Va2のウェイトW21がセットされているときには(その余
のウェイトは全てリセット)、R1=1,R2=0そしてR3=
0となり走行状態R1と判定される。平均車速Va1のウェ
イトW11がセットされ平均車速Va2のウェイトW22もしく
はW23がセットされているとき、平均車速Va1のウェイト
W12がセットされているとき、又は平均車速Va1のウエイ
トW13がセットされ平均車速Va2のウェイトW21がセット
されているときには(その余のウェイトは全てリセッ
ト)、何れもR1=0,R2=1,R3=0となり走行状態R2と判
定される。
そして、平均車速Va1のウェイトW13がセットされ平均
車速Va2のウェイトW22もしくはW23がセットされている
ときには(その余のウェイトは全てリセット)、R1=0,
R2=0,R3=1となり走行状態R3と判定される。尚、走行
状態R1は例えば道路渋滞時の走行状態で、走行状態R2は
市街地走行、走行状態R3は高速走行を示している。
第12図はステップ600の目標スロットル開度θtd演算
の処理内容を示すもので、ステップ601にて第13図に示
す走行状態R1の最適アクセル開度−スロットル開度特性
(以下、単に最適スロットル特性という)とそのときの
アクセル開度から目標スロットル開度θt1が算出され
る。同様にステップ602,603にて、夫々第14図、第15図
に示す走行状態R2,R3の最適スロットル特性とそのとき
のアクセル開度から目標スロットル開度θt2,θt3が算
出される。そして、ステップ604において上記目標スロ
ットル開度θt1乃至θt3及び第11図の走行状態の判定結
果(R1乃至R3の何れかが“1"でその余が“0"とされてい
る)が下記(3)式に代入され、目標スロットル開度θ
tdが求められる。即ち、走行状態R1乃至R3に応じて目標
スロットル開度θt1乃至θt3の何れかに設定される。
θtd=θt1×R1+θt2×R2 +θt3×R3 …(3) 而して、例えば平均車速Va2を実車速に近い車速と
し、目標スロットル開度θtd演算時の所定時間t1前の平
均車速Va1との関係において、走行状態の判定に際し各
走行状態R1,R2,R3間の移行にヒステリシスをもたせるこ
とが可能となる。従って、例えば道路渋滞中は第13図に
示す最適スロットル特性に基づきアクセル操作に対する
応答性を低くしておき、渋滞を抜け出た後は直ちに第14
図または第15図に示す最適スロットル特性に移行するよ
うに制御することが可能である。
[発明の効果] 本発明は上述のように構成されているのでは以下の効
果を奏する。
即ち、本発明はアクセル操作機構に応じてこれとは独
立したスロットル駆動手段によりスロットル開度が調整
されるスロットル制御装置において、第1及び第2の平
均車速演算手段により二種の平均車速が演算され、車両
の走行状態は第1及び第2の平均車速弁別手段の弁別結
果に基いて判定されるように構成されているので、種々
の走行状態相互の移行時にヒステリシスをもたせること
ができ、従って各走行状態間の移行に伴なうスロットル
特性の設定を的確且つ迅速に行なうことができる。例え
ば渋滞状態から脱出後直ちに通常走行のスロットル特性
が設定され、良好な応答性が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のスロットル制御装置の概要を示すブロ
ック図、第2図は本発明のスロットル制御装置の一実施
例の分解斜視図、第3図は同、縦断面図、第4図は同、
コントローラ及び入出力装置の全体構成図、第5図は本
発明のスロットル制御装置の一実施例の全体作動を示す
フローチャート、第6図は第5図中の通常アクセル制御
の処理を示すフローチャート、第7図は第6図中の平均
車速Va1演算の処理を示すフローチャート、第8図は第
6図中の平均車速Va2演算の処理を示すフローチャー
ト、第9図は第6図中の平均車速Va1に対する車速域弁
別の処理を示すフローチャート、第10図は第6図中の平
均車速Va2に対する車速域弁別の処理を示すフローチャ
ート、第11図は第6図中の走行状態判定の処理を示すフ
ローチャート、第12図は第6図中の目標スロットル開度
θtd演算の処理を示すフローチャート、第13図は本発明
の一実施例における走行状態R1のアクセル開度−スロッ
トル開度特性を示すグラフ、第14図は同、走行状態R2の
アクセル開度−スロットル開度特性を示すグラフ、第15
図は同、走行状態R3のアクセル開度−スロットル開度特
性を示すグラフである。 1……スロットルボデー, 11……スロットルバルブ, 12……スロットルシャフト, 13……スロットルセンサ, 21……スロットルプレート, 22……戻しばね,23……ピン, 31……アクセルリンク(アクセル操作機構), 33……アクセルケーブル(アクセル操作機構), 34……アクセルペダル(アクセル操作機構), 35……戻しばね,36……アクセルプレート, 37……アクセルセンサ(アクセル操作量検出手段),40
……電磁クラッチ機構, 41……駆動プレート(スロットル駆動手段), 42……クラッチプレート(スロットル駆動手段) 43……可動ヨーク(スロットル駆動手段), 44……固定ヨーク,45……コイル, 46……ボビン, 50……モータ(スロットル駆動手段), 51,52……ギヤ,60……リミットスイッチ, 63……ローラ,80……定速走行制御用スイッチ, 81……メインスイッチ, 82……コントロールスイッチ, 90……車速センサ, 91……車輪速センサ,92……イグナイタ, 93……トランスミッションコントロール, 94……モード切替スイッチ, 95……加速スリップ制御禁止スイッチ, 96……ステアリングセンサ, 97……ブレーキスイッチ, 98……ブレーキランプ, 99……イグニッションスイッチ, 100……コントローラ, 101……第1の通電回路, 102……第2の通電回路, 110……マイクロコンピュータ, 120……入力処理回路,130……出力処理回路, 200……スタータ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 45/00 395 F02D 9/00 - 9/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクセル操作機構と、該アクセル操作機構
    とは独立して設けスロットルバルブを開方向及び閉方向
    に駆動可能なスロットル駆動手段と、前記アクセル操作
    機構のアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手
    段と、該アクセル操作量検出手段の出力信号に応じて設
    定する目標スロットル開度に基き前記スロットル駆動手
    段を駆動制御しスロットル開度を調整する制御手段とを
    備えたスロットル制御装置において、車両の速度を検出
    する車速検出手段と、該車速検出手段が検出した車両速
    度に対し第1の所定時間内における第1の平均車速を演
    算する第1の平均車速演算手段と、前記車両速度に対し
    第2の所定時間内における第2の平均車速を演算する第
    2の平均車速演算手段と、前記第1の平均車速演算手段
    の演算結果の第1の平均車速を、所定数に区分した車速
    域の何れか一に弁別する第1の平均車速弁別手段と、前
    記第2の平均車速演算手段の演算結果の第2の平均車速
    を、所定数に区分した車速域の何れか一に弁別する第2
    の平均車速弁別手段と、前記第1及び第2の平均車速弁
    別手段の弁別結果に基づき車両の走行状態を判定する走
    行状態判定手段と、前記目標スロットル開度を前記走行
    状態判定手段の判定結果に応じた特性に設定する目標ス
    ロットル開度設定手段とを備えたことを特徴とするスロ
    ットル制御装置。
  2. 【請求項2】前記走行状態判定手段は、前記第1の平均
    車速が該当する前記第1の平均車速弁別手段の車速域
    と、前記第2の平均車速が該当する前記第2の平均車速
    弁別手段の車速域との組み合せに応じて、少くとも三つ
    の走行状態の内の何れか一つを選択するように構成した
    ことを特徴とする請求項1記載のスロットル制御装置。
  3. 【請求項3】前記目標スロットル開度設定手段は、前記
    走行状態判定手段の判定結果に応じて、前記少くとも三
    つの走行状態の各々に対応するアクセル操作量−スロッ
    トル開度特性の何れかの特性に基づいて目標スロットル
    開度を設定するように構成したことを特徴とする請求項
    2記載のスロットル制御装置。
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