JP2866650B2 - 自動二輪車 - Google Patents

自動二輪車

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JP2866650B2
JP2866650B2 JP62239829A JP23982987A JP2866650B2 JP 2866650 B2 JP2866650 B2 JP 2866650B2 JP 62239829 A JP62239829 A JP 62239829A JP 23982987 A JP23982987 A JP 23982987A JP 2866650 B2 JP2866650 B2 JP 2866650B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、砂利道等の不整地と高速道路等の舗装路面
での走行性を兼ね備えた、いわゆるデュアルパーパスタ
イプの自動二輪車に関する。 〔従来技術〕 最近、主に不整地の走行を目的とした自動二輪車にお
いても、運転者を風雨から多少なりとも保護することを
目的として、フロントフォークの上部前方にカウリング
を装備する傾向にある。 ところで、このカウリングを装備するに際しては、単
に空気抵抗を減らすだけではなく、空気の流れを利用し
てエンジン回りの整流と冷却効果を高めることが望まし
いものとなる。このため、従来、舗装路での使用を主な
目的とした自動二輪車では、例えば「実開昭57−53993
号公報」に見られるように、上記カウリングでフロント
フォークの上部からエンジンの左右両側にかけてを一体
的に覆うことが行われている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところが、不整地走行を前提とした自動二輪車の場
合、カウリングでエンジン回りまでも覆ってしまうと、
カウリングが大形化してその重量が大きなものとなる。 このため、エンジン回りの整流効果は向上するもの
の、車両重量が増大してしまい、特に不整地での運動性
能が損なわれるといった不具合が生じてくる。 本発明は、このような事情にもとづいてなされたもの
で、カウリングを大形化することなく、エンジン回りの
整流および冷却効果を高めることができ、しかも、排気
管のチャンバー部を利用してラジエータを通過した高温
の冷却風を排気口に導くことができるとともに、カウリ
ングのカバー部に対するラジエータの熱影響を少なく抑
えることができる自動二輪車を得ることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するため、本発明に係る自動二輪車
は、 フロントフォークを支持するステアリングヘッドパイ
プと; このステアリングヘッドパイプの後方に配置された燃
料タンクと; この燃料タンクの後端部に連なるシートと; 上記燃料タンクの下方に配置され、起立されたシリン
ダを有する水冷式2サイクル並列2気筒エンジンと; このエンジンの前方上部に配置され、その少なくとも
左右両側部が合成樹脂製のラジエータカバーで覆われた
ラジエータと; 上記エンジンのシリンダに連なる二本の排気管と; 上記ステアリングヘッドパイプおよびフロントフォー
クの上部を覆うカウリング本体と、このカウリング本体
の左右両側部からフロントフォークの上部側方を通して
後方に延びるとともに、上記燃料タンクの左右両側面に
連なる延長部と、この延出部から下向きに延出され、ラ
ジエータを側方から覆うとともに、このラジエータの後
方に進むに従い側方に張り出すように彎曲されたカバー
部と、このカバー部に開口され、上記ラジエータの後方
上部に位置された排気口と、を有する合成樹脂製のカウ
リングと;を備えており、 そして、上記排気管は、夫々排気下流側に進むに従い
大径となるように膨らむチャンバー部を有し、この排気
管のチャンバー部は、シリンダの左右外側を通してラジ
エータの左右両側部の後方に向けて立ち上げられてお
り、これらチャンバー部の上部に上記排気口の下方にお
いて滑らかな曲率を描いて後方に向けて湾曲された湾曲
部を形成するとともに、夫々のチャンバー部の湾曲部
は、上記カウリングのカバー部の下縁および上記燃料タ
ンクの下縁に沿わせて配置し、 また、上記カウリングのカバー部と上記ラジエータカ
バーとの間には、前方からの走行風が導かれる導風通路
を形成し、この導風通路は、上記ラジエータの後方にお
いて上記カウリング本体の左右のカバー部の間に開口さ
れているとともに、上記チャンバー部の湾曲部の前方に
位置されていることを特徴としている。 〔作用〕 このような構成によれば、二本の排気管のチャンバー
部は、シリンダの左右外側を通して上方に導かれるとと
もに、カウリングのカバー部の下縁に連なっているの
で、大径なチャンバー部によってエンジンのシリンダ回
りを側方から覆うことができる。このため、自動二輪車
を側方から見た場合に、カウリングのカバー部がエンジ
ンのシリンダの位置まで延びているような外観となり、
シリンダの前方から側方にかけての空気の流れをチャン
バー部を利用して整流することができる。 したがって、排気管のチャンバー部がカウリングの一
部としての機能を兼ねることとなり、本来のカウリング
を大形化することなく、エンジン回りの整流効果および
冷却効果を高めることができる。 また、起立されたシリンダと燃料タンクとの間の隙間
を、チャンバー部によって側方から覆い隠すことがで
き、自動二輪車の外観を良好に維持することができる。 加えて、上記構成によると、チャンバー部の上部は、
ラジエータの左右両側部の後方において、滑らかな曲率
を描いて後向きに湾曲されているので、ラジエータを通
過した高温の冷却風のうち、特にカウリングのカバー部
に沿って流れる冷却風は、チャンバー部の湾曲部にガイ
ドされてその流れ方向が上向きに変更され、カバー部の
排気口の方向に導かれる。 そのため、ラジエータを通過した高温の冷却風をカウ
リングの側方に積極的に排出することができ、この冷却
風がチャンバーに沿ってシートの方向に流れるのを防止
できる。 しかも、カウリングのカバー部と向かい合うラジエー
タの側部は、ラジエータカバーで覆われているので、ラ
ジエータの熱が直接カバー部に伝わり難くなる。それと
ともに、自動二輪車の走行中にあっては、カバー部とラ
ジエータカバーとの間の導風通路に冷たい走行風が導入
されるので、この走行風の流れが断熱層として機能す
る。そして、カバー部は、ラジエータの後方に進むに従
い側方に張り出すように湾曲されているので、ラジエー
タの後方に広い空間を確保することができ、導風通路を
流れる冷却風がラジエータの後方に抜け易くなる。この
ため、導風通路を流れる冷却風によりカウリングのカバ
ー部を内側から積極的に冷却することができ、カバー部
に対するラジエータの熱影響を少なく抑えることができ
る。 また、導風通路は、チャンバー部の湾曲部の前方に位
置されているので、導風通路を流れる冷却風の一部は、
カバー部の内面にガイドされて上記湾曲部に導かれる。
このため、この冷たい走行風がラジエータを通過した高
温の冷却風と混じり合い、その分、排気口から排出され
る風の温度を低く抑えることができるとともに、この冷
たい走行風を利用して湾曲部自体を冷却することがで
き、湾曲部の間に熱気が篭り難くなる。 〔実施例〕 以下本発明を、図面に示す一実施例にもとづいて説明
する。 図中符号1はクレードル形のフレームであり、このフ
レーム1の前端のステアリングヘッドパイプ2には、フ
ロントフォーク3が枢支されている。ステアリングヘッ
ドパイプ2には、後方斜め下向きに延びる左右のメイン
パイプ4と、下向きに延びる左右のダウンチューブ5が
連結されており、これらメインパイプ4とダウンチュー
ブ5とで囲まれる空間部分に、水冷式の2サイクル2気
筒エンジン6が搭載されている。 このエンジン6は、やや前傾された直立形の一対のシ
リンダ7を有している。シリンダ7は、第2図から明ら
かなように、車幅方向に並べて配置されており、これら
シリンダ7の後方に気化器8が配置されている。 また、エンジン6は、ラジエータ9を有している。ラ
ジエータ9は、シリンダ7の前方を通るダウンチューブ
5に支持され、上記シリンダ7の前方上部に位置されて
いる。このラジエータ9の周囲は、四角形枠状をなした
合成樹脂製のラジエータカバー10によって覆われてい
る。 メインパイプ4の上部には、シート11を支持する左右
のシートレール12が連結されている。シートレール12と
メインパイプ4との連結部分には、これら両者間に跨っ
て燃料タンク13が設置されている。燃料タンク13は、エ
ンジン6の真上に位置されており、この燃料タンク13の
後端部にシート11が連なっている。 燃料タンク13は、その外形状を形取るアウタパネル14
と、このアウタパネル14の底面を塞ぐインナパネル15と
で構成されている。インナパネル15は、第3図および第
6図に示すように、上向きに凹む凹部16を有している。
そのため、メインパイプ4およびダウンチューブ5は、
凹部16の前半部に配置されているとともに、凹部16の後
半部は、シートレール12の前部上方に位置されており、
この凹部16の後半部にシートレール12の間に設置したオ
イルタンク17が収容されている。 また、シートレール12には、タンクブラケット18が溶
接されている。タンクブラケット18は、オイルタンク17
を跨いでおり、このタンクブラケット18の上面に凹部16
の内面間に架設したクロスバー19がゴム製の受座20を介
してボルト締めされている。 なお、燃料タンク13の底部は、凹部16によって左右の
二室13a,13bに区画されており、これら両室13a,13bはバ
ランスチューブ21を介して互いに連通されている。 ステアリングヘッドパイプ2の前方には、FRP製のカ
ウリング23が設置されている。カウリング23は、フロン
トフォーク3の上部前方からヘッドランプ22の周囲にか
けてを覆うカウリング本体23aを備えている。カウリン
グ本体23aは、フレーム1の前端部にカウリング支持フ
レーム24を介して支持されている。このカウリング本体
23aの左右両側部は、ステアリングヘッドパイプ2やフ
ロントフォーク3の外側を通って後方の燃料タンク13側
に延長されている。 すなわち、本実施例の場合、カウリング本体23aの延
長部は、このカウリング本体23aとは別体をなす左右一
対のサイドパネル25によって構成され、これらサイドパ
ネル25は、後方に進むに従い車幅方向内側に向けて絞り
込まれている。そして、サイドパネル25は、カウリング
本体23に連続してフロントフォーク3の上部やステアリ
ングヘッドパイプおよび燃料タンク13の前半部を側方か
ら覆っており、このサイドパネル25の後端部は、燃料タ
ンク13の側面の一段低い段部32に重ね合わされて、この
燃料タンク13の側面に滑らかに連なっている。 また、第1図および第5図に示すように、サイドパネ
ル25の前部は、ダウンチューブ5に沿って下向きに延長
されている。この延長部分は、ラジエータ9を側方から
覆うラジエータシュラウド26(カバー部)を構成してい
る。ラジエータシュラウド26は、第4図に最も良く示さ
れるように、ラジエータ9の後方に進むに従い側方に張
り出すように円弧状に湾曲されており、このラジエータ
シュラウド26の下縁部は、滑らかな曲率を描いて燃料タ
ンク13の左右両側面の下縁部に連なっている。このラジ
エータシュラウド26には、排気口27が開口されている。
排気口27は、ラジエータ9を通過した高温の冷却風を排
出するためのもので、このラジエータ9の後方上部に位
置されている。 第2図および第4図に示すように、ラジエータシュラ
ウド26の前縁部には、ラジエータカバー10との間の隙間
を前方から覆い隠すフランジ部28が形成されている。こ
のフランジ部28の左右両側部には、切り欠き29が形成さ
れている。また、ラジエータカバー10の左右両側部に
は、前後方向に延びる逃げ凹部30が形成されている。逃
げ凹部30の前端は、切り欠き29に連なっており、これら
逃げ凹部30および切り欠き29は、互いに協働してラジエ
ータ9の左右両側から冷たい走行風をラジエータシュラ
ウド26の間に取り入れる導風通路31を構成している。 なお、上記サイドパネル25は、その前端部の複数箇所
がカウリング本体23aの側面後端部にねじ止めされてい
るとともに、後端部の上下二箇所が燃料タンク13にねじ
止めされている。 ところで、エンジン6のシリンダ7の前面には、日本
の排気管35が連結されている。排気管35は、第2図に示
すように、エンジン6の前方において互いに交差させた
状態で、このエンジン6の前端下部の左右両側に導出さ
れている。これら排気管35の導出端は、夫々シリンダ7
の左右外側を通してラジエータ9の後方に向けて立ち上
げられている。排気管35の立ち上がり部分は、上方に進
むに従い口径が逐次増大する、つまり、排気下流側に向
けて中空円筒状に膨らむ大径なチャンバー部36を構成し
ており、このチャンバー部36はシート11の下方に設置し
た左右のフートレスト37の前方に位置されている。そし
て、チャンバー部36は、その最も大径な上端部がラジエ
ータ9の左右両側部の後方に位置され、このチャンバー
部36の上端部には、滑らかな曲率を描いて後方に向けて
湾曲された湾曲部36aが形成されている。湾曲部36aは、
ラジエータシュラウド26およびサイドパネル25の下縁部
に沿って配置されており、このチャンバー部36の下端か
ら湾曲部36に至る部分がシリンダ7の側方から上方およ
び後方へと引き回されて、ラジエータシュラウド26に一
体的に連なっている。そのため、チャンバー部36の湾曲
部36aは、ラジエータシュラウド26の排気口27の下方に
位置されている。 チャンバー部36の湾曲部36aから後方に延びる部分
は、燃料タンク13の下縁沿って車幅方向内側に追い込ま
れているとともに、排気下流側に進むに従い口径が逐次
減少されている。 また、第3図に示すように、エンジン6のシリンダ7
の上部は、チャンバー部36の湾曲部36aと燃料タンク13
の凹部16とで囲まれる空間部分38に臨んでおり、この空
間部分38には、例えばCDIユニットのような電装部品39
が収容されている。 なお、この空間部分38の前端は、ラジエータ9の上縁
とサイドパネル25との間を通じて前方に開口されてい
る。 このような構成によれば、排気管35の大径なチャンバ
ー部36をエンジン6の前端下部からシリンダ7の左右外
側を通して上方に導き、その上端の湾曲部36aをカウリ
ング本体23aに連なるラジエータシュラウド26が燃料タ
ンク13の下縁に沿わせて後方に導いたので、チャンバー
部36がラジエータシュラウド26に連続してシリンダ7を
側方から覆うことになり、自動二輪車を側方から見た場
合に、ラジエータシュラウド26がシリンダ7の側方にま
で延長されたのと略同様の外観が得られる。 したがって、エンジン6の前方から側方にかけての空
気の流れを、チャンバー部36を利用して整流することが
でき、このチャンバー部36がカウリングしての機能を兼
用するから、カウリング本体23aやサイドパネル25を一
切大形化することなくエンジン6回りの整流効果と冷却
効果を高めることができる。 しかも、このようにカウリング本体23aやサイドパネ
ル25の大形化が抑えられるので、車両重量の増大を防止
することができ、特に不整地での操縦性や安定性等の運
動性能に良好に維持することができる。 さらに、シリンダ7の左右外側で立ち上がるチャンバ
ー部36は、フートレスト37の前方に位置されているの
で、自動二輪車の走行中、前方からの走行風は、運転者
の脚を避けるように側方に流れるようになり、走行風が
脚に当り難くなる。 それとともに、大径なチャンバー部36は、燃料タンク
13の左右両側部の下縁に沿って前後方向に延びているの
で、この燃料タンク13とエンジン6のシリンダ7との間
の隙間をチャンバー部36を利用して側方から覆い隠すこ
とができる。そのため自動二輪車を側方から見た場合
に、エンジン6から燃料タンク13にかけての繋がりが良
好となり、自動二輪車の外観が向上する。 加えて、上記構成によると、チャンバー部36の上部の
湾曲部36aは、ラジエータ10の左右両側部の後方におい
て、滑らかな曲率を描いて後向きに湾曲されているの
で、ラジエータ10を通過した高温の冷却風のうち、特に
カウリング本体23aのラジエータシュラウド26の内面に
沿って流れる冷却風は、チャンバー部36の湾曲部36aに
ガイドされて、その流れ方向が上向きに変更される。そ
して、この場合、ラジエータシュラウド26の排気口27
は、湾曲部36aの上方に位置されているので、ラジエー
タ10を通過してラジエータシュラウド26の間を流れる冷
却風を、湾曲部36aを利用して排気口27に導くことがで
きる。 そのため、ラジエータ10を通過した高温の冷却風をカ
ウリング本体23aの側方に積極的に排出することがで
き、この冷却風がチャンバー36に沿ってシート11の方向
に流れるのを防止できる。よって、高温の冷却風が運転
者の方向に流れ難くなり、運転者への熱影響を極力少な
く抑えることができる。 また、本実施例の場合、燃料タンク13の底面の凹部16
と左右のチャンバー36とによって囲まれた空間部分38
は、サイドパネル25とラジエータ9の上縁との間を通じ
て前方に開口されているので、この空間部分38に前方か
ら冷たい走行風を直接導くことができる。このため、ラ
ジエータ9の後方に位置されたシリンダ7の上部や気化
器8を効率良く冷却することができる。 また、サイドパネル25やラジエータシュラウド26の後
端部は、燃料タンク13の側面に連続しているので、自動
二輪車の走行中、ラジエータ9を通過して高温となった
冷却風は、上記チャンバー部36の湾曲部36aによる整流
作用と合わせてラジエータシュラウド26の排気口27を通
じてカウリング本体25aの外方に排出される。この際、
ラジエータ9の左右両側には、冷たい走行風をラジエー
タシュラウド26の間に導く導風通路31が形成されている
ので、ラジエータ9の後方で冷たい走行風と高温の冷却
風とが混じり合うことになり、排気口27から排出される
風の温度をある程度低く抑えることができる。 それとともに、導風通路31からの走行風は、ラジエー
タシュラウド26の下縁に沿うチャンバー部36にも導かれ
るから、このチャンバー部36も冷却することができ、チ
ャンバー部36の間に熱が篭り難くなるといった利点があ
る。 さらに、上記構成によると、ラジエータ9の左右両側
部を含む周囲はラジエータカバー10で取り囲まれている
ので、このラジエータカバー10がラジエータ9とラジエ
ータシュラウド26の間に介在されることになり、ラジエ
ータ9の熱が直接ラジエータシュラウド26に伝わり難く
なる。 加えて、自動二輪車の走行中にあっては、ラジエータ
シュラウド26とラジエータカバー10との間の導風通路31
に冷たい走行風が導入されるので、この走行風の流れが
断熱層として機能することになり、この点でもラジエー
タ9の熱がラジエータシュラウド26に伝わり難くなる。 そして、ラジエータシュラウド26は、ラジエータ9の
後方に進むに従い側方に張り出すように湾曲されている
ので、ラジエータ9の後方に広い空間を確保することが
でき、導風通路31を流れる走行風がラジエータ9の後方
に抜け易くなる。このため、導風通路31を流れる走行風
によりラジエータシュラウド26を内側から積極的に冷却
することができ、ラジエータシュラウド26に対するラジ
エータ9の熱影響が少なくなることと合わせて、熱によ
るラジエータシュラウド26の変形や変色を防止すること
ができる。 なお、上記実施例では、サイドパネルをカウリング本
体とは別体としたが、本発明はこれに限らず、サイドパ
ネルをカウリング本体の左右両側部に一体に形成しても
良い。 〔発明の効果〕 以上詳述した本発明によれば、自動二輪車を側方から
見た場合に、カウリング本体のカバー部がシリンダの側
方まで延長されたのと同様の外観が得られるので、エン
ジンの前方から側方にかけての空気の流れを、排気管の
チャンバー部を利用して整流することができる。このた
め、本来のカウリングを大形化することなくエンジン回
りの整流効果と冷却効果を高めることができる。それと
ともに、カウリング自体も小形で軽量なもので良く、そ
の分、車両重量の増大を防止して、自動二輪車の運動性
能を良好に維持することができる。 加えて、ラジエータを通過した高温の冷却風のうち、
特にカウリングのカバー部に沿って流れる冷却風は、チ
ャンバー部の湾曲部にガイドされてその流れ方向が上向
きに変更されるので、ラジエータを通過してカバー部の
間を流れる冷却風を湾曲部を利用して排気口に導くこと
ができ、この高温の冷却風を排気口からカウリングの側
方に積極的に排出することができる。この結果、高温の
冷却風がチャンバー部に沿ってシートの方向に流れるの
を防止でき、運転者への熱影響を極力少なく抑えること
ができる。 しかも、ラジエータカバーや導風通路を流れる走行風
の存在により、ラジエータの熱が直接カウリングのカバ
ー部に伝わり難くなるとともに、この導風通路を流れる
走行風により上記カバー部を内側から積極的に冷却する
ことが可能となり、熱によるカバー部の変形や変色を防
止することができる。 その上、導風通路を流れる走行風の一部は、排気管の
湾曲部に導かれるので、この冷たい走行風がラジエータ
を通過した高温の冷却風と混じり合い、排気口から排出
される風の温度を低く抑えることができる。それととも
に、冷たい走行風を利用して湾曲部自体を冷却すること
ができ、その分、湾曲部の放熱性が向上して、これら湾
曲部の間に熱気が篭り難くなるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明の一実施例を示し、 第1図は、自動二輪車の側面図、 第2図は、自動二輪車の正面図、 第3図は、第1図中III−III線に沿う断面図、 第4図は、第1図中IV−IV線に沿う断面図、 第5図は、カウリングの取り付け構造を一部断面で示す
側面図、 第6図は、燃料タンクの取り付け部分の断面図、 第7図は、第6図中VII−VII線に沿う断面図、 第8図は、第6図中VIII−VIII線に沿う断面図である。 2……ステアリングヘッドパイプ、 3……フロントフォーク、 6……水冷式2サイクル並列2気筒エンジン、 7……シリンダ、 9……ラジエータ、 10……ラジエータカバー、 11……シート、 13……燃料タンク、 23……カウリング、 23a……カウリング本体、 25……延長部(サイドパネル)、 26……カバー部(ラジエータシュラウド)、 31……導風通路、 35……排気管、 36……チャンバー部、 36a……湾曲部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62J 17/00 B62J 23/00 B62J 39/00 F01N 7/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.フロントフォークを支持するステアリングヘッドパ
    イプと; このステアリングヘッドパイプの後方に配置された燃料
    タンクと; この燃料タンクの後端部に連なるシートと; 上記燃料タンクの下方に配置され、起立されたシリンダ
    を有する水冷式2サイクル並列2気筒エンジンと; このエンジンの前方上部に配置され、その少なくとも左
    右両側部が合成樹脂製のラジエータカバーで覆われたラ
    ジエータと; 上記エンジンのシリンダに連なる二本の排気管と; 上記ステアリングヘッドパイプおよびフロントフォーク
    の上部を覆うカウリング本体と、このカウリング本体の
    左右両側部からフロントフォークの上部側方を通して後
    方に延びるとともに、上記燃料タンクの左右両側面に連
    なる延長部と、この延出部から下向きに延出され、ラジ
    エータを側方から覆うとともに、このラジエータの後方
    に進むに従い側方に張り出すように彎曲されたカバー部
    と、このカバー部に開口され、上記ラジエータの後方上
    部に位置された排気口と、を有する合成樹脂製のカウリ
    ングと;を備えており、 上記排気管は、夫々排気下流側に進むに従い大径となる
    ように膨らむチャンバー部を有し、この排気管のチャン
    バー部は、シリンダの左右外側を通してラジエータの左
    右両側部の後方に向けて立ち上げられており、これらチ
    ャンバー部の上部に上記排気口の下方において滑らかな
    曲率を描いて後方に向けて湾曲された湾曲部を形成する
    とともに、夫々のチャンバー部の湾曲部は、上記カウリ
    ングのカバー部の下縁および上記燃料タンクの下縁に沿
    わせて配置し、 また、上記カウリングのカバー部と上記ラジエータカバ
    ーとの間には、前方からの走行風が導かれる導風通路を
    形成し、この導風通路は、上記ラジエータの後方におい
    て上記カウリング本体の左右のカバー部の間に開口され
    ているとともに、上記チャンバー部の湾曲部の前方に位
    置されていることを特徴とする自動二輪車。
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