JP2602656B2 - 水冷式自動二輪車 - Google Patents

水冷式自動二輪車

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JP2602656B2
JP2602656B2 JP62168812A JP16881287A JP2602656B2 JP 2602656 B2 JP2602656 B2 JP 2602656B2 JP 62168812 A JP62168812 A JP 62168812A JP 16881287 A JP16881287 A JP 16881287A JP 2602656 B2 JP2602656 B2 JP 2602656B2
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cylinder
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紀彦 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はラジエータを備えた水冷式自動二輪車に関す
るものである。
〔従来の技術〕
水冷式エンジンは冷却能力を向上できる利点があり、
近年の自動二輪車におけるエンジンの高出力化に伴って
広く使用されるようになってきた。この種のエンジンを
搭載した水冷式自動二輪車として、例えば特開昭56−14
9273号公報に開示されたものがある。これは、ラジエー
タをフロントフォークの後方に配設し、このラジエータ
の後方にエンジンを配設したものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、このような構造では、エンジンの冷却性能が
必ずしも向上できないという不具合があった。これは、
ラジエータのすぐ後方にエンジンの気筒が臨んでいるた
めに、ラジエータを通過した走行風が、この気筒に当た
り流れが乱されるためと考えられる。すなわち、ラジエ
ータの後方における風圧が高くなり、走行風がラジエー
タを通過しにくくなる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、エン
ジンの冷却性能を向上させることができる水冷式自動二
輪車を提供するものである。本発明に係る水冷式自動二
輪車は、左右一対の排気管を接続した並列二気筒2サイ
クルエンジンとフロントフォークとの間であって車幅方
向の中央にラジエータが配設された水冷式自動二輪車に
おいて、前記エンジンの気筒をラジエータの下方に前端
が臨むように前傾させることによって、エンジンと燃料
タンクとシートおよび左右一対のタンクレールとの間に
ラジエータ背面から後方へ延びる通風路を形成し、前記
排気管を前記気筒の背面に接続して前記通風路内で車体
の後方へ向けて延設するとともに、排気管どうしの間隔
がこの排気管の全長にわたる範囲において少なくとも気
筒との接続点での間隔を保つように構成し、これらの排
気管の間に、左右一対のシートレールを下方から支える
後方視Y字状のバックステーを配設したものである。
〔作用〕
本発明においては、ラジエータを通過した走行風は、
そのまま排気管に沿って後方へ流れるようになる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図により詳細に説明する。
第1図は本発明に係る自動二輪車を示す側面図、第2図
は同じく自動二輪車の要部を示す平面図、第3図は第1
図のIII−III線断面図、第4図はカウリングを示す正面
図で、第1図において符号1で示すものは自動二輪車の
フレームを示す。このフレーム1はヘッドパイプ2と、
このヘッドパイプ2に連結され燃料タンク3および水冷
式並列二気筒2サイクルエンジン4を支持する左右のア
ルミ合金製の主フレーム5と、この主フレーム5の後方
に連結されシート6を支持するシートレール7と、この
シートレール7の後部を支持するバックステー8などか
ら構成されている。前記主フレーム5は、それぞれ左右
一対になるように形成されたタンクレール5a、シートピ
ラー5b、ダウンチューブ5cからなり、バックステー8
は、第3図に示すように、車体の後方から見てY字状に
形成され、左右のシートピラー5b間をシート6下面から
下方へ離れた位置において連結するクロスメンバ9の中
央部に上方へ突設されて前記シートレール7を下方から
支えている。またヘッドパイプ2には、前輪11を懸架す
るフロントフォーク12およびこのフロントフォーク12を
操作するハンドル13が回動自在に支持されている。14は
ラジエータで、フロントフォーク12とエンジン4との間
に配設され、ダウンチューブ5cの上部前側にブラケット
を介して支持されている。
前記エンジン4は本実施例においてはクランク室掃気
式の2サイクル配列二気筒エンジンで、左右の主フレー
ム5間に支持され前後方向に分割されたクランクケース
4aと、このクランクケース4aから延出された二つの気筒
4bを有している。そして気筒4bをその前端が前記ラジエ
ータ14の下方に臨むように前傾させることによって、エ
ンジン4の高さが低く抑えられ、エンジン4と燃料タン
ク3およびシート6との間にラジエータ背面から後方へ
延びる通風路15が形成されている。16は前記クランクケ
ース4aの前側に接続された気化器、17は気筒4bの背面に
気筒4bの軸線と鋭角をなす方向に接続され後方へ延出さ
れた排気管である。排気管17は車体の前後方向の中心線
に対して左右対称に形成され、かつ前記通風路15内を略
直線状に後方へ延びるようにバックステー8の両側に左
右対称に配設されている。換言すれば、排気管17はその
軸線が気筒4bからの排気方向と略一致する方向に延びて
いる。また排気管17のバックステー8の両側に対応する
部位には、断面積が他の部分に比較して大きいチャンバ
ー部17aが設けられている。さらに、この排気管17は、
第2図に示すように、左右の排気管17どうしの間隔が排
気管17の全長にわたる範囲において少なくとも気筒4bと
の接続点での間隔を保つように構成している。18はシー
トピラー5bに揺動自在に枢着されたアルミ合金製のリヤ
アーム、19はこのリヤアーム18に支持された後輪、20は
リヤアーム18と前記クロスメンバ9間に介装されたクッ
ションユニットである。
21は空気抵抗を減少させると同時に運転者を風圧から
保護する合成樹脂製のカウリングである。このカウリン
グ21は、ハンドル13のまわりおよびラジエータ14の側方
を覆う上部カウリング21aと、エンジン4の前方および
両側方ならびに下方を覆う下部カウリング21bとに分割
して形成され、図示しないブラケット等を介してフレー
ム1に支持されている。上部カウリング21aのラジエー
タ14の前方に対応する部位には走行風を取入れる中央部
空気取入口22が開口されている。下部カウリング21bの
下部は前輪11の外周面に沿って前方へ突設されている。
そしてこの隅部には、下部カウリング21b内を通気性を
確保した状態で前後に画成する仕切板23によって吸気室
24が形成されており、前記気化器16はこの吸気室24内に
臨むように配設されている。また下部カウリング21bの
両側壁の内側には、両側壁に設けられた側部空気取入口
25から走行風を吸気室24に導入する吸気ダクト26が設け
られている。なお、27はシート6の下方および後方を覆
う合成樹脂製の車体カバーである。
このように構成された自動二輪車においては、自動二
輪車が走行すると、走行風はカウリング21の中央部空気
取入口22および側部空気取入口25からカウリング21内に
流入する。中央部空気取入口22から流入した走行風はラ
ジエータ14を通過して冷却水を冷却した後に、そのまま
排気管17に沿って後方へ流れる。側部空気取入口25から
流入した走行風は気化器16からエンジン4に導入され、
導入されなかった走行風はそのまま下部カウリング21b
内を後方へ流れる。ここで、排気管17は気筒4bに比較し
て外形形状が小さく、しかも走行風が流れる方向と等し
い車体の前後方向に延在しているので、走行風は流れが
妨げられるようなことがなく、後方へ円滑に流れる。
したがって、走行風はラジエータ下流側において昇圧
することがなく、ラジエータ14を円滑に通過することが
できる。その結果、ラジエータ14を通過する走行風量を
相対的に多くし、冷却効率を向上させることができる。
また気筒4bを前傾させ、排気管17を通風路15に配設する
ことによって、排気管17の軸線と気筒4bからの排気方向
とを略一致させ、排気を略直線方向に流すことができる
から、排気抵抗を低減することができる。
さらに、排気管17どうしの間隔が排気管17の全長にわ
たる範囲において少なくとも気筒4bとの接続点での間隔
を保つように構成し、これらの排気管17の間に、左右一
対のシートレール7を下方から支える後方視Y字状のバ
ックステー8を配設したため、バックステー8によって
排気管17どうしの間隔が制約されることがなく、左右一
対のバックステーの間に排気管を通る構成を採る場合に
較べて前記間隔、すなわち通風路15の左右方向の幅を広
くとることができる。このため、ラジエータ14を通過し
た走行風がより一層後方へ流れ易くなる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、左右一対の排気
管を接続した並列二気筒2サイクルエンジンとフロント
フォークとの間であって車幅方向の中央にラジエータが
配設された水冷式自動二輪車において、前記エンジンの
気筒をラジエータの下方に前端が臨むように前傾させる
ことによって、エンジンと燃料タンクとシートおよび左
右一対のタンクレールとの間にラジエータ背面から後方
へ延びる通風路を形成し、前記排気管を前記気筒の背面
に接続して前記通風路内で車体の後方へ向けて延設した
ため、走行風はラジエータを通過し、そのまま排気管に
沿って後方へ流れるようになる。
したがって、走行風がラジエータを円滑に通過するよ
うになり、ラジエータを通過する走行風量を相対的に多
くすることができるから、冷却効率を向上させ、エンジ
ンの冷却性能を向上させることができる。また排気管の
軸線と気筒からの排気方向とを略一致させ、排気を略直
線方向に流すことができるから、排気抵抗を低減し、排
出効率を高めることができる。排気管どうしの間隔がこ
の排気管の全長にわたる範囲において少なくとも気筒と
の接続点での間隔を保つように構成し、これらの排気管
の間に、左右一対のシートレールを下方から支える後方
視Y字状のバックステーを配設したため、バックステー
によって排気管どうしの間隔が制約されることがなく、
前記間隔、すなわち通風路の左右方向の幅を広くとるこ
とができる。このため、ラジエータを通過した走行風が
より一層後方へ流れ易くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る自動二輪車を示す側面図、第2図
は同じく自動二輪車の要部を示す平面図、第3図は第1
図のIII−III線断面図、第4図はカウリングを示す正面
図である。 4……エンジン、4b……気筒、14……ラジエータ、15…
…通風路、16……気化器、17……排気管。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右一対の排気管を接続した並列二気筒2
    サイクルエンジンとフロントフォークとの間であって車
    幅方向の中央にラジエータが配設された水冷式自動二輪
    車において、前記エンジンの気筒をラジエータの下方に
    前端が臨むように前傾させることによって、エンジンと
    燃料タンクとシートおよび左右一対のタンクレールとの
    間にラジエータ背面から後方へ延びる通風路を形成し、
    前記排気管を前記気筒の背面に接続して前記通風路内で
    車体の後方へ向けて延設するとともに、排気管どうしの
    間隔がこの排気管の全長にわたる範囲において少なくと
    も気筒との接続点での間隔を保つように構成し、これら
    の排気管の間に、左右一対のシートレールを下方から支
    える後方視Y字状のバックステーを配設したことを特徴
    とする水冷式自動二輪車。
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JP2889591B2 (ja) * 1989-05-02 1999-05-10 ヤマハ発動機株式会社 自動二輪車の吸気装置
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