JP2819441B2 - A/d変換装置およびこれを用いたサーボ制御装置 - Google Patents
A/d変換装置およびこれを用いたサーボ制御装置Info
- Publication number
- JP2819441B2 JP2819441B2 JP3275666A JP27566691A JP2819441B2 JP 2819441 B2 JP2819441 B2 JP 2819441B2 JP 3275666 A JP3275666 A JP 3275666A JP 27566691 A JP27566691 A JP 27566691A JP 2819441 B2 JP2819441 B2 JP 2819441B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- converter
- voltage
- output
- analog
- input
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Analogue/Digital Conversion (AREA)
- Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
- Control Of Electric Motors In General (AREA)
Description
これを用いたサーボ制御装置に関するものである。
装置の構成ブロック図である。同図において、1は入力
信号であるアナログ速度指令電圧を次段のA/D変換器
2へ供給できる電圧信号に変換するアナログ回路であ
る。いまアナログ速度指令電圧として正回転の指令電圧
範囲が0V〜+10V、逆回転の指令電圧範囲が0V〜
−10Vとし、A/D変換器2の入力レンジが0〜+5
Vであるとする。この場合には、逆回転指令最大電圧の
−10VがA/D変換器2の入力電圧の0Vに、回転停
止指令電圧の0VがA/D変換器2の入力電圧の+2.
5Vに、正回転指令最大電圧の+10VがA/D変換器
2の入力電圧の+5Vにそれぞれなるように、−10V
〜0V〜+10Vの入力電圧を直線的に対応する0V〜
+2.5V〜+5Vの出力電圧に変換する。具体的には
+10Vのオフセット電圧の加算とゲインが0.25の
増幅を行なうアナログ回路により上記の電圧信号の変換
が可能となる。
は0〜+5Vの入力電圧を12ビットの分解能で0〜4
096のデジタルデータに変換して出力するものとして
説明する。3はA/D変換器2の出力データを内部の速
度指令データに変換する入力ゲイン設定器であり、A/
D変換器2の出力データがすべて正数データであるの
で、これを正回転は正数データ、逆回転は負数データに
変換するものである。入力ゲイン設定器3の出力が内部
の速度指令データVref となる。図9の4は速度制御ア
ンプ、5は電流制御アンプ、6は電流検出器、7はサー
ボモータ、8はエンコーダ、9はエンコーダ8からの入
力信号より速度を算出する微分器、10a及び10b
は、それぞれ入力する2つの信号値の差を出力するため
の減算器であり、11Bは前記1〜3の機器を内蔵する
速度指令入力部である。
するアナログ速度指令電圧とサーボモータ7の回転速度
との対応を、速度指令電圧が+10Vのとき正回転速度
が2000回転/分(以下r/mと書く)、速度指令電
圧が−10Vのとき逆回転速度が2000r/mになる
ようにするものとする。また、エンコーダ8の出力パル
ス数は3000パルス/回転(以下p/rと書く)と
し、微分器9は20.48ミリ秒(以下msと書く)毎
にエンコーダ8の出力するパルス数を計数し、今回の計
数値と前回の計数値との差分を算出し、この算出値をサ
ーボモータ7の回転速度としている。
r/mのとき、微分器9の算出値は次の式(1)により
20.48ms毎に2048パルス(P)となる。
と出力データとの変換特性図であり、横軸にはA/D変
換器2の入力電圧と、これに対応するアナログ速度指令
電圧(下側括弧内)を示している。アナログ回路1は前
記説明のように入力するアナログ速度指令電圧−10V
〜0〜+10Vに対して+10Vのオフセット電圧の加
算後、ゲイン0.25で増幅して電圧レベルの変換を行
ない、0〜+2.5〜+5Vの電圧出力をA/D変換器
2へ供給する。A/D変換器2は前記入力電圧0〜+
2.5V〜+5Vに対して、図10に示す変換出力デー
タ0〜2048〜4096を出力する。このA/D変換
器2の出力データはすべて正数データであるので、これ
を正回転は正数データ、逆回転は負数データに変換する
ため、次段の入力ゲイン設定器3ではオフセット値−2
048の加算のみを行ない、入出力のゲインは1対1と
している。従って入力ゲイン設定器3の出力からは−2
048〜0〜+2048の範囲内の速度指令データが出
力されることになる。速度指令入力部11Bは前記1〜
3の機器により構成されている。
部11Bに対して、いまアナログ速度指令電圧として+
10Vをアナログ回路1に入力すると、入力ゲイン設定
器3の出力する速度指令データVref は+2048とな
り減算器10aの正側入力に供給される。減算器10a
の負側入力にはエンコーダ8から出力され微分器9を介
した速度フィードバックデータVfbが供給されるため、
減算器10aは両者の偏差信号(Vref −Vfb)を速度
制御アンプ4に供給する。
−Vfb)が零となるように速度制御を行ない、電流制御
アンプ5は減算器10bから供給される、速度制御アン
プ4の出力と電流検出器4の出力との偏差信号が零とな
るようにサーボモータ7のトルクを制御する。そして最
終的に微分器9の出力する速度フィードバックデータV
fbが+2048、即ちサーボモータ7の回転速度が正回
転の2000r/mとなる。
アナログ速度指令電圧を入力しサーボモータの速度を制
御する場合に、内部でA/D変換器を介したデジタル速
度指令データVref として与えるため、A/D変換器の
分解能(即ち何ビットか)によりサーボモータの速度分
解能が決まってしまう。従ってサーボモータの制御分解
能を向上させるため高分解能のA/D変換器を用いると
装置のコストアップとなるという欠点があった。特開平
2−23083号公報に示された「モータの駆動制御装
置」は上記欠点の改良技術に係る公知文献である。
駆動制御装置の構成ブロック図であり、21はCPU
(中央信号処理装置)、22はD/A変換器、23はア
ンプ、24はモータ、25は電気検出器、26はフィル
タ、27はオペアンプである。そして前記オペアンプ2
7と、オペアンプ27への入力抵抗器R1 、帰還抵抗器
R2 及びR3 、並びに帰還抵抗器R2 を短絡または開放
するアナログスイッチ30とにより、大小2つの異なる
利得をもつ可変利得増幅器が構成されている。28はS
/H(サンプルホールド)回路、29はA/D変換器で
ある。
はモータ24の負荷電流の値を検出し、フィルタ26は
前記検出された負荷電流値を平滑して入力抵抗R1 を介
してオペアンプ27へ供給する。この場合CPU21は
アナログスイッチ30の接点の開閉を制御して前記可変
利得増幅器のゲインを次のように制御する。即ちCPU
21は、あらかじめ定めた負荷電流値(例えば4.6
A)よりも高い負荷領域の間は、アナログスイッチ30
の接点を閉として、前記可変利得増幅器の利得をG1 =
R3 /R1 と小さくしておく。この状態の可変利得増幅
器から出力されS/H回路28を介して得られたアナロ
グ電圧を、A/D変換器29は従来の分解能により量子
化データとしてCPU21に供給する。
ら前記モータ24の電流値を認識し、この電流値が目標
とする負荷に応じた値となるようにD/A変換器22及
びアンプ23を介してモータ24に供給する電流を制御
する。そしてCPU21は継続して入力する前記量子化
データから認識する前記モータ24の電流値が前記あら
かじめ定めた負荷電流値(前記の4.6A)よりも低い
負荷領域になったら、アナログスイッチ30の接点を開
として、前記可変利得増幅器の利得をG2 =(R2 +R
3 )/R1 と大きくする。
ナログ電圧をA/D変換器29は前記と同一の分解能に
より量子化データとしてCPU21に供給する。CPU
21はこの場合のデータが、大きな増幅利得に基づくデ
ータであることを認識してモータ24の電流制御を行な
う。上記低負荷領域において大きな利得で増幅された電
圧信号をA/D変換することは、それ迄の全部の領域
(フルレンジ)の信号よりも狭い領域の信号を同一分解
能でA/D変換することになり、実質的に高分解能のA
/D変換器を使用したのと等価となる。従って低負荷領
域における制御分解能を向上させる。
平2−23083号公報に示されたモータの駆動制御装
置におけるA/D変換装置においては、たしかに低電圧
領域内における分解能は向上するが、通常のオペアンプ
等を用いたアナログ回路にはゲインまたはオフセット値
に誤差やドリフトが存在し、これらは必ずしも完全に補
償されないので、高電圧領域と低電圧領域との境界の利
得切換点の近傍において変換特性が不連続になり(図4
を参照)、モータの制御を滑らかに行なうことができな
いという問題点があった。
されたもので、利得切換点の近傍における変換特性の不
連続性が防止できるA/D変換装置およびこれを用いた
サーボ制御装置を得ることを目的とする。
装置は、切換えによりアナログ入力電圧を異なる増幅率
で増幅可能な増幅手段と、増幅手段の出力をデジタル信
号に変換するA/D変換手段と、アナログ入力電圧の変
化範囲が複数に区分けされる境界付近の所定範囲内では
それぞれの関数値が次第に減少または次第に増加する重
み付け関数が増幅率の切換状態のそれぞれについて予め
設定され、A/D変換手段の変換出力に対して増幅率に
もとづく補正および上記重み付け関数による重みづけを
行った結果を増幅率の切換状態別に求め、それらを加算
した結果にもとづくデジタル信号を出力する信号合成手
段と、を備えるようにたものである。また、本発明に係
るサーボ制御装置は上述のA/D変換装置を有し、入力
されたアナログ電圧による速度指令がこのA/D変換装
置によりデジタル値よる速度指令に変換されるようにし
たものである。
りアナログ入力電圧を異なる増幅率で増幅可能な増幅手
段の出力をA/D変換手段がデジタル信号に変換し、信
号合成手段においてアナログ入力電圧の変化範囲が複数
に区分けされる境界付近の所定範囲内ではそれぞれの関
数値が次第に減少または次第に増加する重み付け関数が
増幅率の切換状態のそれぞれについて予め設定され、A
/D変換手段の変換出力に対して増幅率にもとづく補正
および上記重み付け関数による重みづけを行った結果を
増幅率の切換状態別に求め、それらを加算した結果にも
とづくデジタル信号を出力する。また、本発明における
サーボ制御装置は上述のA/D変換装置を有し、入力さ
れたアナログ電圧による速度指令がこのA/D変換装置
によりデジタル値よる速度指令に変換される。
れたサーボモータ制御装置の構成ブロック図である。同
図において、2〜10bは図9の従来装置と同一の機器
である。1a及び1bは共通の入力信号に対して、それ
ぞれ異なるゲインによる増幅と異なるオフセット値の加
算により信号変換を行なう#1及び#2アナログ回路で
あり、その信号変換特性は図2で説明する。12は#1
アナログ回路1aの出力と#2アナログ回路1bの出力
とを交互に選択してA/D変換器2へ供給する選択器で
あり、常時前記選択動作を時分割で行なうことにより、
常に入力信号に対して2つの異なる信号に変換されたア
ナログ回路1a及び1bの出力をA/D変換器2に供給
するようにしている。なお、この実施例においては、#
1アナログ回路1a、#2アナログ回路1bにおいてそ
れぞれオフセット電圧加算機能を除外した部分、およ
び、選択器12から、切換えによりアナログ入力電圧を
異なる増幅率で増幅可能な増幅手段が構成される。ま
た、#1アナログ回路1a、#2アナログ回路1bのそ
れぞれにおけるオフセット電圧加算機能と、A/D変換
器2と、入力ゲイン設定器3におけるオフセット値の減
算機能と、から増幅手段の出力をデジタル信号に変換す
るA/D変換手段が構成される。
のアナログ回路1a及び1bの出力からそれぞれA/D
変換器2及び入力ゲイン設定器3を介して供給される2
つの入力データからファジィ推論による合成演算処理を
行ない、単一の速度指令データVref を出力するもので
ある。上記ファジィ推論に基づく合成演算処理によりサ
ーボモータの高速領域と低速領域との境界領域において
滑らかな速度制御特性が得られ、この詳細は図3及び図
4において説明する。また図1のA/D変換器2は、0
〜+5Vの入力電圧を10ビットの分解能で0〜102
4のデジタルデータに変換して出力するものとして説明
する。
信号変換特性図である。図2の(a)は#1アナログ回
路1aの入出力信号変換特性を示しているが、この特性
は図9のアナログ回路1の信号変換特性と同一のもので
ある。即ち速度指令の入力電圧−10V〜0〜+10V
を直線的に対応する0V〜+2.5V〜+5Vの出力電
圧に変換するものである。図2の(b)は#2アナログ
回路1bの入出力信号変換特性を示しており、速度指令
入力電圧の範囲をあらかじめ分割された(1)−10V
〜−2V、(2)−2V〜0〜+2V、(3)+2V〜
+10Vの3つの範囲に分けて信号電圧の変換を行な
う。従ってまず速度指令入力電圧が上記3つのどの範囲
に属するかの判別を行ない、その判別結果により、
(1)入力電圧が−10V〜−2Vへの範囲では出力電
圧は常に0Vに、(2)入力電圧が−2V〜0〜+2V
の範囲では出力電圧は直線的に対応する0V〜+2.5
V〜+5Vに、(3)入力電圧が+2V〜+10Vの範
囲では出力電圧は常に+5Vになるように信号電圧の変
換が行なわれる。
トの分解能であるのでA/D変換器2への入力電圧0〜
+2.5V〜+5Vは出力データ0〜512〜1024
に変換される。図2の(a)の縦軸には#1アナログ回
路の出力電圧と対応するA/D変換出力Va が括弧内に
示され、同様に図2の(b)の縦軸には#2アナログ回
路の出力電圧と対応するA/D変換出力Vb が括弧内に
示されている。
ジィ推論器13におけるメンバシップ関数の説明図であ
る。同図の縦軸はファジィ(Fuzzy)表現による確
からしさの程度であり、0から1までの間の数値として
示される。また横軸はアナログ速度指令電圧とこれに対
応するA/D変換出力データとが下側括弧内に示されて
いる。図3において、H及びLはそれぞれメンバシップ
関数であり、アナログ速度指令電圧が−10V〜−2V
及び+2V〜+10Vの範囲ではメンバシップ関数Hの
値(確からしさの程度)は1である。また前記速度指令
電圧が0Vを中心としてその前後約1Vの範囲ではメン
バシップ関数Lの値は1である。しかし前記速度指令電
圧が−2Vから正方向に約1V及び+2Vから負方向に
約1Vの範囲では、メンバシップ関数H及びLの値は、
所定の傾斜直線に従い、1から0に、または0から1に
変化している。
制御特性の接続説明図である。同図においてVa は#1
アナログ回路1aの出力からA/D変換器2を介して変
換されたデジタルデータ、Vb は#2アナログ回路1b
の出力から同様にA/D変換器2を介して変換されたデ
ジタルデータである。図4において、縦軸は回転速度、
横軸はアナログ速度指令電圧であり、該指令電圧が−1
0V〜−2V及び+2V〜+10Vの範囲では前記Va
による速度制御特性を、また前記指令電圧が−2V〜+
2Vの範囲では前記Vb による速度制御特性を示してい
る。
ゲインまたはオフセット値に誤差やドリフトがあり、こ
れらは完全に補償されないので、2つの制御特性の切換
点で不連続または段差が生じるのが一般的である。図4
のアナログ速度指令電圧の−2V及び+2Vにおいて上
記不連続の段差が発生しており、本発明のファジィ推論
によりこれが滑らかに接続される説明は後述する。
る。いまアナログ速度指令電圧の−10V〜0〜+10
Vが#1アナログ回路1a及び#2アナログ回路1bに
共通に入力されると、#1アナログ回路1aは図2の
(a)に示される信号変換特性に従い、0V〜+2.5
V〜+5Vの被変換電圧を出力し、#2アナログ回路1
bは図2の(b)に示される信号変換特性に従い、入力
電圧の3つの範囲である(1)−10V〜−2V、
(2)−2V〜0〜+2V、(3)+2V〜+10Vに
対応して、それぞれれ被変換電圧(1)0V、(2)0
V〜+2.5V〜+5V、(3)+5Vを出力する。
出力と#2アナログ回路1bの出力とを常に時分割で交
互に選択してA/D変換器2に供給し、A/D変換器2
は入力電圧の0〜+2.5〜+5Vを量子化したデジタ
ルデータ0〜512〜1024を出力する。ここで#1
アナログ回路1aの出力を量子化したデジタルデータを
Va 、同様に#2アナログ回路1bの出力を量子化した
デジタルデータをVbとする。入力ゲイン設定器3は前
記A/D変換器2の出力データVa またはVb に対し
て、オフセット値として−512の加算を行ない、Va
−512またはVb −512(データ値としては−51
2〜0〜512)の出力データをファジィ推論器13へ
供給する。
行なう。(1)前記#1アナログ回路1aの出力の量子
化データVa が、メンバシップ関数Hならば(以下if
Va =H thenと書く)、前記Va に基づく速度
指令データVref1を下記の式(2)から算出する。
において、入力ゲイン設定器からの入力データ(Va −
512)を4倍するのは、10ビットのA/D変換器2
の出力データを12ビットのA/D変換器の出力データ
に等しくなるように変換するためである。
シップ関数Lならば(if Va =L then)、V
b に基づく速度指令データVref2を下記の式(3)から
算出する。
らの入力データ(Vb −512)に4/5を乗算するの
は、速度指令電圧範囲(−2V〜+2V)が全部の範囲
(−10V〜+10V)の1/5に相当するからであ
る。
基づく速度指令データVref1及びVref2と、それぞれ対
応するメンバシップ関数H及びLの値から、下記の式
(4)によりファジィ推論による合成演算を行ない単一
の速度指令データVref を得る。
の値は1となる。
10Vのとき、図2の(a)及び(b)の信号変換特性
からVa =1024、Vb =1024、図3に示された
メンバシップ関数H及びLの値はH=1、L=0がそれ
ぞれ得られるので、これらの値を式(4)に代入する
と、式(5)により速度指令データVref =2048が
得られる。
8に対応するサーボモータ7の回転速度として正回転の
2000r/mが得られる。
理の結果得られた速度指令データVref を用いることの
大きな特徴は、(1)低速領域における制御分解能の向
上と、(2)高速領域と低速領域との境界で制御特性に
不連続の段差が発生せず、滑らかな接続が可能となるこ
とである。
度指令電圧が−10V〜−2V及び+2V〜+10Vの
範囲における制御分解能は2000r/m/512LS
Bの概算値3.91r/m/LSBであるが、サーボモ
ータ7の安定性が特に求められるアナログ速度指令電圧
が−2V〜0〜+2Vの範囲(低速領域)の制御分解能
は400r/m/512LSBの概算値として0.78
1r/m/LSBが得られる。上記低速領域における制
御分解能は、従来装置で12ビットのA/D変換器を用
いた場合の制御分解能である2000r/m/2048
LSBの概算値0.977r/m/LSBよりも向上し
た値となっている。
るアナログ速度指令電圧が−2V及び+2Vの近傍領域
(即ち高速と低速との境界領域)においては、メンバシ
ップ関数H及びLの値は所定の傾斜直線に従い少しずつ
1と0の間を変化するようにしている。従って式(4)
により算出されるVref は、メンバシップ関数H及びL
の値に応じ、例えば、 (1)H=1、L=0のときは、Vref1の値がそのまま
Vref となり、 (2)H=0.9、L=0.1のときは、Vref1の値の
9割とVref2の値の1割との和がVref となり、 (3)H=0.5、L=0.5のときは、Vref1の値の
5割とVref2の値の5割との和がVref となり、: (4)H=0.2、L=0.8のときは、Vref1の値の
2割とVref2の値の8割との和がVref となり、 (5)H=0、L=1のときは、Vref2の値がそのまま
Vref となる。
特性の境界点において、一方の制御特性の使用を突然中
止し、同時に他方の制御特性の使用に切換えるものでは
なく、本発明においては、2つの制御特性を共に使用す
る領域を設け、一方の制御特性を適用するメンバシップ
関数値を少しずつ減少させながら、同時に他方の制御特
性を適用するメンバシップ関数値を少しずつ増加させて
ゆき移行をさせるようにしたので、高速と低速との境界
領域で不連続や段差は発生せず、図4の破線で示すよう
な滑らかな接続が可能となる。なお、この実施例におい
ては、入力ゲイン設定器3におけるオフセット値の減算
機能を除外した部分と、ファジィ推論部13と、から信
号合成手段が構成される。
変換後のデータに対してオフセット値の修正演算を行な
うのみであるので、この演算動作をファジィ推論器13
で行なうようにして、入力ゲイン設定器3を除去し、A
/D変換器2の出力を直接ファジイ推論器13に供給す
るようにしてもよい。
れた速度指令入力部の構成ブロック図であり、1a〜1
eはそれぞれ#1〜#5アナログ回路、12Aは#1〜
#5アナログ回路1a〜1eの出力を順次選択してA/
D変換器2へ供給する選択器、13Aは図1の入力ゲイ
ン設定器3のオフセット値修正機能をも含むようにした
ファジィ推論器である。また11Aはこの実施例2に係
る速度指令入力部である。
路1a〜1cの信号変換特性図であり、図7は図5に示
した#4及び#5アナログ回路1d及び1eの信号変換
特性図である。但し図6及び図7の縦軸は各アナログ回
路の出力をA/D変換器2を介して量子化したA/D変
換出力として示してある。また図6の(a)は、図2の
(a)と同一の信号変換特性であり、アナログ速度指令
電圧の全領域−10V〜0〜+10Vを直線的に変換す
るものであるが、図6の(b),(c)及び図7の
(a),(b)はそれぞれ前記速度指令電圧における正
回転の高速、中低速及び逆回転の中低速、高速を主とし
た部分領域を直線的に変換するものである。図8は図5
のファジィ推論器13Aにおけるメンバシップ関数の説
明図であり、メンバシップ関数HN及びLN、並びにL
P及びHPはそれぞれ図7の(b)及び(a)、並びに
図6の(c)及び(b)の信号変換特性に対応するもの
である。
る。いまアナログ速度指令電圧−10V〜0〜+10V
が#1〜#5アナログ回路1a〜1eに共通に供給され
ると、各アナログ回路はそれぞれ図6の(a),
(b),(c)、並びに図7の(a),(b)に示され
る信号変換特性に従い信号変換を行なう。選択器12A
は各アナログ回路の出力を順次選択してA/D変換器2
に供給する。A/D変換器2は入力信号を量子化したデ
ジタルデータVa ,Vb ,Vc ,Vd 及びVe をそれぞ
れ出力してファジィ推論器13Aに供給する。
を行なう。(1)if Va =HP then、Vb に
基づく速度指令データVref1を下記の式(6)から算出
する。
に基づく速度指令データVref2を下記の式(7)から算
出する。
に基づく速度指令データVref3を下記の式(8)から算
出する。
に基づく速度指令データVref4を下記の式(9)から算
出する。
の場合と同様に回転速度2000r/m に対応する速度指
令データが2048となるように、第1項で比較係数6
14.4/512=1.2の乗算と、第2項でオフセッ
ト補正値の加算とを行なっている。
づく速度指令データVref1〜Vref4と、それぞれ対応す
るメンバシップ関数HP、LP、LN及びHNの値か
ら、下記の式(10)によるファジィ推論による合成演
算を行ない単一の速度指令データVref を得る。
理の結果得られた速度指令データVref を用いることに
より、10ビットのA/D変換器を使用してもその制御
分解能は1200r/m/1024LSBの概算値とし
て1.17r/m/LSBとなり、ほぼ12ビットのA
/D変換器に相当した高分解能が得られると共に、各制
御特性の接続領域において不連続や段差が発生すること
なく滑らかな接続が可能となる。
D変換器2とは別個の機器である場合の例を示したが、
現在選択及び量子化器としてマルチプレクサ付A/D変
換器という単一素子が市販されているので、これを使用
して構成素子数を減少させることができる。
演算処理は、必ずしも実施例1または2で示した式
(4)または式(10)に限定されるものではなく、そ
の他のファジィ推論による合成演算を行なうようにして
もよい。この場合、合成演算式の相違により複数に分割
された各制御特性の接続領域における接続カーブの特性
が変化することになり、所望の特性による接続カーブが
得られるようなファジィ推論合成演算式を採用すればよ
いことになる。
装置によれば、切換えによりアナログ入力電圧を異なる
増幅率で増幅可能な増幅手段の出力をA/D変換手段が
デジタル信号に変換し、信号合成手段においてアナログ
入力電圧の変化範囲が複数に区分けされる境界付近の所
定範囲内ではそれぞれの関数値が次第に減少または次第
に増加する重み付け関数が増幅率の切換状態のそれぞれ
について予め設定され、A/D変換手段の変換出力に対
して増幅率にもとづく補正および上記重み付け関数によ
る重みづけを行った結果を増幅率の切換状態別に求め、
それらを加算した結果にもとづくデジタル信号を出力す
るようにしたので、アナログ入力電圧の大きさによりA
/D変換の分解能を変えることができるとともに、分解
能を変えることによるA/D変換特性の不連続の発生が
防止できる効果がある。また、アナログ電圧による速度
指令が与えられ、これをA/D変換してデジタル値によ
る速度指令とするサーボ制御装置において、アナログ電
圧の大きさによりA/D変換における分解能を変えるこ
とができるとともに分解能を変えることによる制御特性
の急変が防止され、なめらかな運転ができる効果があ
る。
されたサーボモータ制御装置のブロック構成図である。
性図である。
数の説明図である。
接続説明図である。
ック構成図である。
換特性図である。
変換特性図である。
数の説明図である。
ーボモータ制御装置のブロック構成図である。
との変換特性図である。
ブロック構成図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 切換えによりアナログ入力電圧を異なる
増幅率で増幅可能な増幅手段と、上記増幅手段の出力を
デジタル信号に変換するA/D変換手段と、上記アナロ
グ入力電圧の変化範囲が複数に区分けされる境界付近の
所定範囲内ではそれぞれの関数値が次第に減少または次
第に増加する重み付け関数が上記増幅率の切換状態のそ
れぞれについて予め設定され、上記A/D変換手段の変
換出力に対して上記増幅率にもとづく補正および上記重
み付け関数による重みづけを行った結果を上記増幅率の
切換状態別に求め、それらを加算した結果にもとづくデ
ジタル信号を出力する信号合成手段と、を備えたA/D
変換装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のA/D変換装置を有し、
入力されたアナログ電圧による速度指令が上記A/D変
換装置によりデジタル値よる速度指令に変換されること
を特徴とするサーボ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3275666A JP2819441B2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | A/d変換装置およびこれを用いたサーボ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3275666A JP2819441B2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | A/d変換装置およびこれを用いたサーボ制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05115188A JPH05115188A (ja) | 1993-05-07 |
JP2819441B2 true JP2819441B2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=17558661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3275666A Expired - Lifetime JP2819441B2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | A/d変換装置およびこれを用いたサーボ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2819441B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3542032B2 (ja) * | 2000-12-11 | 2004-07-14 | 株式会社ダイヘン | 直流モータのサーボ制御法および装置 |
JP5115699B2 (ja) * | 2007-07-06 | 2013-01-09 | 株式会社ジェイテクト | 操舵制御装置 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62143522A (ja) * | 1985-12-18 | 1987-06-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | A−d変換装置 |
JPH01178601U (ja) * | 1988-06-06 | 1989-12-21 | ||
JPH0217881A (ja) * | 1988-07-06 | 1990-01-22 | Fuji Electric Co Ltd | 電動機の速度制御装置 |
JPH0223721A (ja) * | 1988-07-13 | 1990-01-25 | Saginomiya Seisakusho Inc | A/d変換器のレンジ切換方法 |
JPH065819B2 (ja) * | 1989-06-29 | 1994-01-19 | ヤマハ株式会社 | A/d変換装置 |
-
1991
- 1991-10-23 JP JP3275666A patent/JP2819441B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05115188A (ja) | 1993-05-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5014056A (en) | A/D converter with a main range up/down counter and a subrange A/D converter | |
JPH0454408B2 (ja) | ||
JP2819441B2 (ja) | A/d変換装置およびこれを用いたサーボ制御装置 | |
JPS6146186A (ja) | 速度制御方法 | |
JP3155694B2 (ja) | スロットルバルブの制御装置及び方法 | |
EP0788965B1 (en) | Electric power steering apparatus | |
JP4253485B2 (ja) | 電流検出装置 | |
KR0180971B1 (ko) | 위치결정장치 | |
JPH01137832A (ja) | 全並列型a/dコンバータ | |
JP2003101411A (ja) | 並列型a/d変換器 | |
JPH05218871A (ja) | 並列型a/d変換装置 | |
JP3097346B2 (ja) | アナログ−デジタル変換器 | |
JP2781864B2 (ja) | モータのデジタル駆動装置 | |
US6025684A (en) | Servo-motor driving method | |
JP2808680B2 (ja) | D/a変換器の出力補正システム | |
JPH0538177A (ja) | モータの速度制御方法 | |
JP3086346B2 (ja) | ホワイトバランス調整回路 | |
JPH066227A (ja) | アナログ−デジタルコンバータ | |
JP2598699Y2 (ja) | ターレット駆動装置 | |
JPH0622330B2 (ja) | D―aコンバータ | |
KR940003766Y1 (ko) | Ac 서보모터의 속도 제어 회로 | |
JP2964460B2 (ja) | アナログ・スイッチを用いた零ホールド回路 | |
JPH05207774A (ja) | サーボモータの制御装置 | |
JPH06233155A (ja) | ディジタルガンマ補正回路 | |
US5610605A (en) | Analog/digital converting circuit |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070828 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080828 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080828 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090828 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090828 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100828 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110828 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110828 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828 Year of fee payment: 14 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828 Year of fee payment: 14 |