JP2819061B2 - エポキシ化された(メタ)アクリレートの精製方法 - Google Patents

エポキシ化された(メタ)アクリレートの精製方法

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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明はエポキシ化されたシクロヘキシルメチル(メ
タ)アクリレートの精製方法に関するものである。
さらに詳しくは、脱低沸工程を、2段階に分割して実
施することにより製品中の低沸物の低減、さらには重合
物の生成の抑制を可能にするシクロヘキシルメチル(メ
タ)アクリレートの精製方法に関するものである。この
シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート化合物は
熱、紫外線、イオン化放射線、ラジカル重合開始剤の存
在下で容易に単独重合または他の不飽和基化合物と共重
合することが可能で、特にポリマーにカチオンによって
硬化する脂環式エポキシ基を導入するのが有効である。
また塗料用樹脂の中間原料としても有用である。
《従来の技術》 従来より各種のアクリル酸エステル類モノマーが知ら
れている。例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル等の単官能モノマー
およびトリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート等の多官能モノマー
が一般的に知られている。しかしながら、単官能モノマ
ーは印刷インキおよび塗料に用いた場合には硬化後の未
反応モノマーの臭気がはなはだ問題となる。
また多官能モノマーは塗料および印刷インキの希釈剤
として用いる場合には、樹脂に対して多量に使用する必
要があり、したがって樹脂が有する特性が失われるとい
う欠点を有している。
その点、 [式中Rは水素原子またはメチル基を表す] で表わされるシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレ
ート化合物を酸化剤でエポキシ化して得られる [式中Rは水素原子またはメチル基を表わす] は低粘度で、かつ、低臭気で広範囲に亘る樹脂への溶解
性を有しており、このものはインキ、塗料、溶着剤、被
覆剤、成型用樹脂の原料あるいは改質剤として有用であ
る。
しかし、この一般式(II)で示されるエポキシ化され
た(メタ)アクリル酸エステル(以下Rが水素原子に時
はAETHB、Rがメチル基の時はMETHBと略す)は極めて重
合しやすく製造工程、貯蔵および輸送中に熱、光および
その他の要因によってしばしば重合することが知られて
いる。
これらを防ぐために特願平1−320956号明細書(特開
平2−262574号)において重合防止方法についての記載
がある。
《発明が解決しようとする課題》 これに対して、本発明者らは、前記特願平1−320956
号明細置(平成1年12月11日出願)において延べられて
いる重合禁止剤による重合防止効果は、まだ十分とはい
えないことを確かめた。
この理由の一つは特願平1−320956号が出願された当
時においてAETHB(METHB)が未だ工業的規模で生産され
ていなかったため製品として具備すべき品質が十分予見
できなかったことにある。
すなわち、AETHB(METHB)製品中に含有する低沸成分
を2〜3%から1%以内にしなければならず、そのため
には脱低沸工程において加熱温度を上昇させるか、ある
いは滞留時間を長くする等をしなければならないが、こ
うした場合、製品中に微量の重合物が含まれる。
この点に関してその後開発が進み、製品中に微量の重
合物が含まれていると問題があることが明らかになって
いる。
例えば、塗料用樹脂の中間原料を合成する際に、重合
物を含むAETHB(METHB)を使うと重合物が粘着性の不溶
解物として析出し、プロセス上、種々の問題を生じると
ともに塗料の商品価値を著しく低下せしめてしまう。
製品AETHB(METHB)中に含まれる微量の重合物はAETH
B(METHB)自体の低分子量重合物が主成分と考えられ
る。
これらの重合物の含有量はn−ヘキサンあるいはn−
ヘプタン100ccに製品10gを溶解したときに生ずるスラリ
ーを濾過し、重量を測定することにより製品中に含有す
る重合物の重量%で表すことができる(n−ヘプタンを
使ったこのような溶解性試験を以下ヘプタンテスト=HT
と呼ぶ)。
製品として使えるAETHB(METHB)はHTが0.1%以下で
なければならないことがわかっている。
翻って、特願平1−320956号明細書に記載された方法
を追試して得られたAETHB(METHB)の重合物含有量を調
べるとHTで0.14%と、品質的には十分でないと判断され
る。
すなわち、AETHB(METHB)を工業的に生産するには、
さらに効果的な重合抑制方法を確立する必要があり、本
発明者らが出願した当時は依然として、それを可能にす
る技術は存在しなかったのである。
本発明者らは、このような課題に対して鋭意研究を行
い、加熱温度を下げ、溶媒を2段階で脱低沸すれば上記
目的に極めて合致することを見出だし、ついに品質的に
満足し得るAETHB(METHB)を工業的規模で製造し、か
つ、実情に即した品質の維持法を確立し、本発明を完成
するに至った。
《発明の構成》 すなわち、本発明は 「一般式(I) [式中Rは水素原子またはメチル基を表す] で表されるシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレー
ト化合物を酸化剤でエポキシ化して 一般式(II) [式中Rは水素原子またはメチル基を表す] で表される化合物を製造する際に、 溶媒を含有する反応粗液を、まず (a)加熱温度100℃以下で脱低沸することにより、溶
媒含有量10〜30重量%の粗液を得る工程で処理し、 次いで (b)(a)で得られた粗液を加熱温度100℃以下で脱
低沸することにより溶媒含有量1重量%未満のエポキシ
化されたシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートを
得る工程 からなることを特徴とするエポキシ化されたシクロヘキ
シルメチル(メタ)アクリレートの精製方法」 である。
以下に本発明のAETHB(METHB)の精製方法について詳
しく説明する。
先ずエポキシ化反応工程について説明する。
すなわち、一般式(I)で表される(メタ)アクリレ
ート化合物を酸化剤でエポキシ化する。
この際用いる酸化剤は不飽和結合をエポキシ化できる
ものなら何でも良く、過ギ酸、過酢酸、過プロピオン
酸、m−クロロ過安息香酸、トリフルオロ過酢酸、過安
息香酸、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、ク
ミルハイドロパーオキサイド、テトラリルハイドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイドなどの各種ハイドロパーオキサイド類、過酸化水
素などを例として挙げることができる。
酸化剤は触媒として併用してもよく、例えば有機過酸
なら、炭酸ソーダなどのアルカリや硫酸などの酸を触媒
として用い得る。
同じく上記各種のハイドロパーオキシド類を用いる場
合なら、モリブデンヘキサカルボニル等公知の触媒能を
持つ化合物を、また過酸化水素を用いる場合なら、タン
グステン酸と苛性ソーダの混合物を併用することが出来
る。
反応をバッチで行う場合は先ず、反応容器内にシクロ
ヘキセニルメチル(メタ)アクリレートを所定量仕込
み、この中に必要に応じて触媒、安定剤を溶解させ、こ
の中に前記酸化剤を滴下して行う。
酸化剤とシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレー
トとの反応モル比は理論的には1/1であるが、本発明の
方法では0.1〜10の範囲、好ましくは0.5〜10の範囲、さ
らに好ましくは0.8〜1.5の範囲である。
酸化剤とシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート
とのモル比が10を越える場合はシクロヘキセニルメチル
(メタ)アクリレートの転化率および反応時間短縮、
(メタ)アクリレートの重合によるロスの減少の点で好
ましいが、過剰の酸化剤による副反応や酸化剤の選択率
および未反応の酸化剤を回収する場合に多大の費用を要
する、などの欠点がある。
逆に酸化剤とシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリ
レートとのモル比が0.1以下の場合は酸化剤の転化率、
選択率は高く、酸化剤による生成物の副反応を防ぐとい
う点で好ましいが、(メタ)アクリレートの重合による
ロス、未反応のシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリ
レートを回収する場合に多大の費用を要する、などの欠
点がある。
反応温度は、エポキシ化反応が酸化剤の分解反応に優
先するような上限値以下で行い、例えば過酢酸を用いる
場合なら70℃以下で、ターシャリブチルハイドロパーオ
キシドを用いる場合なら150℃以下が好ましい。
反応温度が低いと、反応完結に長時間を要するので、
過酢酸を用いる場合なら0℃、ターシャリブチルハイド
ロパーオキシドを用いる場合なら20℃という下限値以上
で行う事が好ましい。
また、エポキシ化の際、酸化剤からの副生等による有
機酸、アルコール、水でエポキシ基が開環してしまう副
反応が生じるので、複反応量が少なくなるような温度を
前記したような温度領域から選定して実施する。
反応圧力は一般には常圧下で操作されるが、加圧また
は低圧下でも実施できる。
また、反応は無溶媒下でも実施できるが溶媒存在下の
ほうが、反応粗液の粘度低下、酸化剤の希釈による安定
化等の効果があるため好ましい。
使用される溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族化合物、クロロホルム、ジメチルクロラ
イド、四塩化炭素、クロルベンゼン等のハロゲン化物、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化合物、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン化合物、1,2−ジメ
トキシエタン等のエーテル化合物等を用いることが出来
る。
溶媒の使用量はシクロヘキセニルメチル(メタ)アク
リレートに対して0.5〜5倍量が望ましい。
0.5倍量より少ない場合は、酸化剤を希釈することに
よる安定化などの効果が少なく、逆に5倍量より多くし
ても安定化効果はそれ程アップせず溶媒の回収に多大の
費用を要するので無駄となる。
また上記のようなエポキシ化反応を行う際、分子状酸
素含有ガスとともに特願平1−320956号出願に記載され
た重合禁止剤を併用しなければならない。
分子状酸素としては通常空気が用いられ反応器に吹き
込まれる。
吹き込み位置は、液中に直接吹き込んでも良いし、気
相中に吹き込んでも差しつかいない。
吹き込み量は任意に選べるが、多すぎると溶媒ロスと
なるので好ましくない。
反応は連続もしくはバッチで行わうが、連続の場合は
ピストンフロー型式が好ましい。
反応の終点の確認は残存する酸化剤濃度あるいはガス
クロ分析によるものがよい。
反応で得られたエポキシ化生成物反応粗液は、溶媒、
低沸物質、未反応原料、触媒等の低沸点成分の留去、中
和、吸着剤やイオン交換樹脂処理によって精製すること
が出来る。
特に、酸化剤として有機過酸を用いる場合は、反応粗
液の中和水洗を行うのが好ましい。
これは、中和せずに溶媒等の低沸点成分を除去しよう
とすると極めて重合しやすいためである。
中和に用いるアルカリ水溶液としては例えば、NaOH、
KOH、K2CO3、Na2CO3、NaHCO3、KHCO3、NH3等のような溶
液を使用することができ、その際その濃度は広い範囲内
で自由に選択できる。
分液性あるいはロスの点からNaOH水溶液、Na2CO3水溶
液を用いるのが望ましい。
中和および水洗工程は、10〜90℃、好ましくは10〜50
℃の温度範囲で行うのが良い。
中和あるいは水洗を行った反応粗液から低沸点成分を
除去するには重合禁止剤を添加した後薄膜式蒸発器など
を用いるのがよい。
特に、反応粗液に含まれる重合禁止剤が下層中に抽出
され中和上層液中の含量が減少する場合もあるが、その
際は、中和終了後、特願平1−320956号出願に記載され
た重合禁止剤を適量補充するのが好ましい。
また、中和水洗時にも分子状酸素を系内に吹き込むこ
とが好ましい。
中和水洗工程では、有機酸の中和除去とともに残存有
機過酸を除去することが重要である。
次の低沸点成分除去工程を安定に操作するためには、
中和上層液中の残存有機過酸含量を0.1%以下、好まし
くは、0.01%以下になるまで繰り返し中和水洗する必要
がある。
中和水洗に使用するアルカリ量は、反応粗液中の有機
酸量に対して当量比で0.5〜3倍量、好ましくは0.8〜1.
8倍量使用するのが良く、必要以上に量を増やすのは経
済的でない。
また当量比を必要以上に下げた場合、有機酸を除去す
るのに多量の水を要するため得策ではないし、また溶媒
等の下層水中への溶媒ロスも増加する。中和水洗工程の
次に溶媒を除去する。
次に本発明のポイントであるAETHB(METHB)の脱低沸
工程を2段に分けて行なう精製方法について詳しく説明
する。
前記で得られた中和上層液はAETHB(METHB)、未反応
物、溶媒、低沸成分を含む系である。
この中和上層液には、AETHB(METHB)の1.7重量倍以
上の溶媒が含まれている。
例えば、シクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレー
トの3.7重量倍の溶媒を加えて得られた反応粗液を中和
したものは、80重量%の溶媒が含まれている。
この中和上層液から、公知の技術の薄膜蒸発器によっ
て溶媒を除去できる。
中和上層液の脱溶媒処理は、一般的にはプロセスの簡
略化のために1段の処理工程が多い。
また、脱溶媒には通常薄膜蒸発器を用いるが加熱温度
は重合防止の点から50〜180℃、このましくは、50〜100
℃で行うのが良いとされている。
また、圧力は溶媒の物性によって任意に選べるが加熱
温度との関係で減圧で操作するのが一般的とされてい
る。
しかし、1段で溶媒を1重量%以下に脱溶媒するた
め、高真空にした場合、溶媒蒸気の体積が莫大なものと
なり十分な蒸発能力を実現するためには大きな蒸発器が
必要となる。
逆に低真空でおこなうと加熱温度を高くしなければな
らないため重合が促進される。
また、加熱温度を低くした場合でも薄膜蒸発器内での
AETHB(METHB)の滞留時間が長くなり重合が促進され
る。
つまり、1段で溶媒を1重量%まで除去した場合、HT
で0.1%以下の品質のものは得られない。
そこで、まず品質でHTが0.1%以下で製品AETHB(METH
B)中の溶媒を1重量%以下とできる条件を探索した。
その結果、加熱温度を低くし、さらに粗液中の溶媒を
2段に分けて蒸発除去すれば目的を達成できることが分
かった。
つまり一段目脱溶媒工程では、加熱温度50〜100℃、
好ましくは50〜70℃の範囲で行うのがよい。
また、その時の圧力は溶媒の物性によって任意に選べ
るが加熱温度との関係で減圧で操作するのが一般的であ
る。
このようにして得られた薄膜蒸発器の塔底液中の溶媒
濃度は3〜50重量%、より好ましくは、10〜20重量%の
範囲にしなければならない。
溶媒濃度を3重量%以下にした場合、高真空にしなけ
ればならず、留出する溶媒をコンデンサーで補集する
際、回収のロスが大きくなるため好ましくない。
逆に溶媒濃度を50重量%以上にした場合、2段目脱溶
媒工程で高真空で行うため留出する溶媒をコンデンサー
で補修できず、回収のロスが大きくなるため好ましくな
い。
2段目脱溶媒工程では、加熱温度50〜100℃、好まし
くは50〜70℃の範囲で行うのがよい。また、その時の圧
力は溶媒の物性によって異なるが加熱温度との関係で任
意に選べる。
特願平1−320956号明細書の記載のように、重合防止
効果のある分子状酸素を蒸発器に導入する場所は任意に
選べるが塔底液が留出するラインから吹き込むのが普通
である。
吹き込み量は任意に選べるが上限量は真空系の能力、
あるいは塔底液が安定に流下するかどうか、あるいは留
出した溶媒をコンデンサーで捕集する際の回収ロスをい
う観点から自ずと制限される。
脱溶媒工程で得られる塔底液は純度的には95〜97重量
%であるが、本発明の成果として溶媒濃度は1重量%以
下、HTは0.1重量%以下程度の品質である。
《発明の効果》 以下に実施例を示し本発明の効果を具体的に説明する
が、本発明は、これらの実施例によって限定されるもの
ではない。
実施例 撹拌機および冷却用ジャケットが付いた内容量15の
SUS製反応器にシクロヘキセニルメチルアクリレート150
0gr、酢酸エチル5500gr、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル0.45grを加え、かつ、反応器に挿入管から酸素/
窒素(10/90容量%)の混合ガスを32N/Hrで吹き込ん
だ。
次いで反応温度を40℃に保ち、30%過酢酸溶液2812gr
を定量ポンプで4時間かけて仕込んだ。仕込み終了後、
さらに5時間熟成後反応を終了させた。
反応粗液を室温まで冷却後10%NaOH5000grを加え30分
撹拌後、30分間静置して分液させる。
下層液を除去後さらに10%NaOH5000grを加え同様の操
作を行う。
この時上層液中の残存過酢酸濃度は0.02%で酢酸は完
全に消失していた。
次いで、1%NaOH5000grを加え同様な操作を行ったと
ころ過酢酸は0.01%以下であった。
次に、中和上層液6060grにハイドロキノンモノメチル
エーテル0.45grを加え、SUS製薄膜蒸発器を用いて1段
目脱溶媒処理をした。
操作条件は加熱温度60℃圧力、150mmHgで、塔底液留
出ラインから酸素/窒素の混合ガスを32/Hrで吹き込
んだ。
この塔底液1630grを加熱温度60℃、圧力40mmHgで塔底
液留出ラインから、酸素/窒素(10/90容量%)の混合
ガスを32N/Hrで吹込んだ。
塔底液の取得量は1480grであった。
またガスクロマトグラフィー分析で組成を調べたとこ
ろAETHB96.2%、酢酸エチル0.1%、シクロヘキセニルメ
チルアクリレート0.9%、その他2.8%であった。
HTを行った結果、ポリマー含量は0.01%であった。
比較例 撹拌機および冷却用ジャケットが付いた内容量15の
SUS製反応器にシクロヘキセニルメチルアクリレート150
0gr、酢酸エチル5500gr、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル0.45grを加え、かつ反応器に挿入管から酸素/窒
素(10/90容量%)の混合ガスを32N/Hrで吹き込ん
だ。
次いで反応温度を40℃に保ち、30%過酢酸溶液2812gr
を定量ポンプで4時間かけて仕込んだ。仕込み終了後、
さらに5時間熟成後反応を終了させた。
反応粗液を室温まで冷却後10%NaOH5000grを加え30分
撹拌後、30分間静置して分液させる。
下層液を除去後さらに10%NaOH5000grを加え同様の操
作を行う。
この時上層液中の残存過酢酸濃度は0.02%で酢酸は完
全に消失していた。
次いで、1%NaOH5000grを加え同様な操作を行ったと
ころ過酢酸は0.01%以下であった。
次に、6126grにハイドロキノンモノメチルエーテル0.
45grを加え、SUS製スミス式薄膜蒸発器で脱溶媒処理し
た。
操作条件は加熱温度100℃、圧力150mmHgで、塔底液留
出ラインから酸素/窒素の混合ガスを32N/Hrで吹き込
んだ。
塔底液の取得量は1348grであった。
またガスクロマトグラフィー分析で組成を調べたとこ
ろAETHB94.5%、酢酸エチル1.8%、シクロヘキセニルメ
チルアクリレート1.0%、その他2.6%であった。
HTを行ったところ、ポリマー含有量は0.25%であっ
た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) [式中Rは水素原子またはメチル基を表す] で表されるシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレー
    ト化合物を酸化剤でエポキシ化して 一般式(II) [式中Rは水素原子またはメチル基を表す] で表される化合物を製造する際、 溶媒を含有する反応粗液を、まず (a)加熱温度100℃以下で脱低沸することにより、溶
    媒含有量3〜50重量%の粗液を得る工程で処理し、 次いで (b)(a)で得られた粗液を加熱温度100℃以下で脱
    低沸することにより溶媒含有量1重量%未満のエポキシ
    化されたシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートを
    得る工程 からなることを特徴とするエポキシ化されたシクロヘキ
    シルメチル(メタ)アクリレートの精製方法。
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