JP3336067B2 - エポキシ化された(メタ)アクリレート化合物の製造方法 - Google Patents

エポキシ化された(メタ)アクリレート化合物の製造方法

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JP3336067B2
JP3336067B2 JP08211593A JP8211593A JP3336067B2 JP 3336067 B2 JP3336067 B2 JP 3336067B2 JP 08211593 A JP08211593 A JP 08211593A JP 8211593 A JP8211593 A JP 8211593A JP 3336067 B2 JP3336067 B2 JP 3336067B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は置換基を有するかまたは
置換基を有しないエポキシ化された(メタ)アクリレ―
ト化合物の製造方法および精製されたエポキシ化された
(メタ)アクリレ―ト化合物に関するものである。
【0002】(メタ)アクリレ―ト化合物は熱、紫外
線、イオン化放射線、ラジカル重合開始剤の存在下で容
易に単独重合または他の不飽和基含有化合物と共重合す
ることが可能で、また塗料用樹脂の中間原料としても有
用である。
【0003】
【従来の技術】これまでに、有機過酸を用いてエポキシ
化を行なって得られた反応粗液の精製方法として、 (1)蒸留による精製方法 生成物が熱に対して比較的安定である場合は、蒸留によ
って精製する方法が一般的に用いられている。
【0004】(2)水洗による精製方法 反応粗液中に有機酸や有機過酸が存在するので、反応粗
液を蒸留するとエポキシ化合物が重合したり副反応を起
こすことが多い。このような場合、水洗によって重合や
副反応を誘起する有機酸や有機過酸を除去した後、通常
蒸留によって精製する。
【0005】(3)中和による精製方法 水洗によって有機酸や有機過酸を除去できない場合や有
機酸の水溶液とエポキシ化合物とが反応しやすい場合に
は、中和による精製方法を用いる。単に液のpHを中和
点まで調整するだけでは、重合や副反応を誘起する物質
を除去できない場合には、アルカリ水溶液で重合や副反
応を誘起する物質を除去する場合もある。中和によって
重合や副反応を誘起する物質を洗浄除去した後、蒸留に
よって精製する。
【0006】等の方法が知られている。
【0007】しかしながら、有機酸とエポキシ基とは反
応しやすいものであるので、蒸留時にエポキシ基の重合
反応や開環反応が起こってしまい上記従来技術(1)を
用いることができない場合が多い。
【0008】上記従来技術(1)を用いることができな
い場合に用いられている上記従来技術(2)および
(3)にも問題があり、有機酸や水とエポキシ基の反応
速度が速い場合には従来技術(2)を用いることができ
ない。
【0009】また上記従来技術(3)は、工業的規模で
製造しようとする場合に有価物のロスを招くだけでな
く、排水負荷が大きくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、重合や
副反応のために反応粗液を蒸留によって精製することが
できない場合でしかも有機酸や水との反応速度が速いエ
ポキシ化合物の場合には、従来技術では工業的規模で製
造することはできなかった。
【0011】これに対して、本発明者らは、前記従来技
術(2)の改良方法として、有機過酸を用いてエポキシ
化を行なった反応粗液から水洗によって有機酸及び有機
過酸を除去する方法において、以下のようなメカニズム
で有価物のロスが発生することをつきとめた。即ち、有
価物のロスは、水層に溶解した有価物が水層中で、水の
有機酸と反応することにより、水層中の有価物濃度が低
下し、さらに有価物の水層への溶解を促進する反応抽出
の形態で起こっていることが確かめられた。
【0012】このメカニズムが生じないように有機層と
水層の接触時間の短い装置を用いることにより、有機酸
や水とエポキシ化合物の反応を非常に小さくすることが
可能である。
【0013】また、このエポキシ化された(メタ)アク
リル酸エステル[以下、本発明においては説明を簡略化
するために前記一般式化2において、R1、R2が共に水
素でR3が水素の場合をAETHB、R1、R2が共に水
素でR3メチル基の場合をMETHBと称して代表的
に説明する]は極めて重合し易く製造工程、貯蔵及び輸
送中に熱、光及びその他の要因によってしばしば重合す
ることが知られている。
【0014】上記の接触時間の短い装置を用いて水洗し
た粗液中の溶媒を除去し、製品化した時に得られる製品
の純度は低く(純度90%)、重合性の高いものであっ
た。このような、純度が低く、重合性の高いAETHB
(METHB)は重合物が粘着性の不溶解物として析出
し、プロセス上種々の問題を生じるとともに商品価値を
著しく低下せしめてしまう。
【0015】これは、短時間の接触による水洗だけで
は、反応工程で生成する有機酸が十分除去できないため
に、製品中にそれらが持ち越され、そのために重合性が
高くなるためと思われる。このような現象に対して本発
明者らは、反応粗液を短時間の接触による水洗を行なっ
た後さらにアルカリ水溶液で処理し、水洗粗液中に存在
る有機酸及び有機過酸を除去することにより、純度9
4〜97%の製品が得られることを見出した。
【0016】さらに商品として使えるAETHB(ME
THB)は、様々な制約があり、これらをクリヤしたも
のでなけらばならない。即ち、AETHB(METH
B)製品中に含有する低沸成分を2〜3%から1%以内
にしなければならず、そのためには、脱低沸工程におい
て加熱温度を上昇させるか、あるいは滞留時間を長くし
なければならないが、こうした場合、製品中に微量の重
合物が含まれる。この点に関してその後開発が進み製品
中に微量の重合物が含まれていると問題があることが明
らかになっている。
【0017】これら微量の重合物は、例えば、塗料用樹
脂の中間原料を合成する際に、種々の問題を引き起こし
塗料の商品価値を著しく低下せしめてしまう。
【0018】製品AETHB(METHB)中に含まれ
る微量の重合物は、AETHB(METHB)自体の低
分子重合物が主成分と考えられる。これらの重合物は、
n-ヘキサンあるいは、n-ヘプタン100ccに製品10
gを溶解したときに生ずるスラリ−を濾過し、重量を測
定することにより製品中に含有する重合物の重量%で表
すことができる(n-ヘプタンを使ったこのような溶解性
試験を以下ヘプタンテスト=HTと呼ぶ)。
【0019】製品として使えるAETHB(METH
B)は、HTが0.1%以下でなければならないことが
わかっている。すなわち、AETHB(METHB)を
工業的に生産するには、さらに効果的な重合抑制方法を
確立する必要があった。
【0020】このような、課題に対して鋭意研究を行な
い、加熱温度を下げ、溶媒を2段階で脱低沸すれば上記
目的に極めて合致することを見出だし、ついに品質的に
満足し得るAETHB(METHB)を工業的規模で製
造する方法を確立し、本発明を完成するに至った。
【0021】
【発明の構成】すなわち、本発明は「下記一般式
【化3】 で表わされるアルキル置換基を有するかまたはアルキル
置換基を有しないシクロヘキセニルメチル(メタ)アク
リレートを有機過酸を用いてエポキシ化して得られる下
記一般式
【化4】 《ただし、上記一般式化1および化2において、R1
2は水素またはC1〜C5を有するアルキル基、R3は水
素またはメチル基》で表わされるアルキル置換基を有す
るかまたはアルキル置換基を有しない3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートを含有する
反応粗液を以下 (a) 接触時間が1分以下の装置を用いて水洗する工程 (b) アルカリ中和処理する工程 (c) 加熱温度100℃以下、減圧下で脱低沸することに
より、低沸成分含有量3〜50重量%の液を得る工程 (d) 加熱温度100℃以下、圧力が(c)工程における圧
力の1/2以下の減圧下で脱低沸することにより低沸成
分含有量1重量%未満の液を得る工程 で処理することを特徴とする精製されたアルキル置換基
を有するかまたはアルキル置換基を有しない3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレ−トの製
造方法」である。
【0022】本発明における前記化1で表わされるエポ
キシ化前のアルキル置換基を有するかまたはアルキル置
換基を有しないシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリ
レ−トは一方の原料として1,3−ブタジエンを使用
し、もう一方の原料としてアクロレイン、メタクロレイ
ン、クロトンアルデヒド、3エチルアクロレインまたは
2,3ジメチルアクロレインから選ばれる少なくとも1
種類の化合物を使用してディ−ルスアルダ−反応により
まずアルキル置換基を有するか、またはアルキル置換基
を有しないテトラヒドロベンズアルデヒドを合成し、こ
れを選択水素化して対応するアルコ−ルを得る。これに
アクリル酸又はメタクリル酸を反応させてエステル化す
るか、またはアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エ
ステルを反応させてエステル交換させることにより化1
で表わされる化合物を得ることができる。出発原料とし
て1,3−ブタジエンとアクロレインを用いた場合、前
記化1において、R1およびR2はいずれも水素であり、
最も一般的に知られているものが得られる。
【0023】以下、AETHB(METHB)の製造方
法について代表的に詳しく説明する。 先ずエポキシ化
反応工程について説明する。
【0024】すなわち、前記化1におけるR1 およびR
2 がいずれも水素であるシクロヘキセニル(メタ)アク
リレ−トを有機過酸でエポキシ化する。具体的な有機過
酸としては過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸、m−クロ
ロ過安息香酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香酸などを
挙げることができる。これらは触媒と併用してもよく、
炭酸ソ−ダなどのアルカリや硫酸などの酸を触媒として
併用し得る。
【0025】反応をバッチで行なう場合は先ず、反応器
内にシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレ―トを所
定量仕込み、この中に必要に応じて触媒、安定剤を溶解
させ、この中に前記有機過酸を滴下して行なう。
【0026】有機過酸とシクロヘキセニルメチル(メ
タ)アクリレ―トとの反応モル比は理論的には1/1で
あるが、本発明の方法では0.1〜10の範囲、好まし
くは、0.5〜10の範囲、さらに好ましくは0.8〜
1.5の範囲が良い。
【0027】有機過酸とシクロヘキセニルメチル(メ
タ)アクリレ―トとのモル比が10を越える場合はシク
ロヘキセニルメチル(メタ)アクリレ―トの転化率およ
び反応時間短縮、(メタ)アクリレ―トの重合によるロ
スの減少という点で好ましいが、過剰の有機過酸による
副反応や有機過酸の選択率および未反応の酸化剤を回収
する場合に多大の費用を要する、などの欠点がある。
【0028】逆に有機過酸とシクロヘキセニルメチル
(メタ)アクリレ―トとの反応のモル比が0.1以下の
場合は有機過酸の選択率、転化率、有機過酸による副反
応を抑制するという点で好ましいが、(メタ)アクリレ
―トの重合によるロス、未反応のシクロヘキセニルメチ
ル(メタ)アクリレ―トを回収する場合に多大の費用を
要する、などの欠点がある。
【0029】反応温度はエポキシ化反応が有機過酸の分
解反応に優先するような上限値以下で行なう。具体的に
は、70℃以下が好ましい。
【0030】反応温度が低いと反応の完結までに長時間
を要するので、有機過酸の代表例である過酢酸を用いる
場合なら0℃という下限値以上で行うことが好ましい。
【0031】また、エポキシ化反応の際、有機過酸から
生じる対応する有機酸および副生してくるその他の有機
酸、アルコ−ル、水でエポキシ基が開環してしまう副反
応が生じるので、副反応量が少なくなるような温度を前
記したような温度領域から選定して実施する。
【0032】反応圧力は一般的には常圧下で操作される
が、加圧または低圧下でも実施できる。また、反応は溶
媒存在下でも実施できる。
【0033】溶媒存在下での反応は反応粗液の粘度低
下、有機過酸を希しゃくすることによる安定化、有機酸
とエポキシ化シクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレ
―トとの反応速度を遅くするなどの効果があるため好ま
しい。
【0034】使用される溶媒としてはベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼ
ン、ジエチルベンゼン、p−シメンなどの芳香族炭化水
素、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、デカン、デカリンなどの脂肪族炭化水素、
シクロヘキサノ−ル、ヘキサノ−ル、ヘプタノ−ル、オ
クタノ−ル、ノナノ−ル、フルフリルアルコ−ルなどの
アルコ−ル、クロロフォルム、ジメチルクロライド、四
塩化炭素、クロルベンゼンなどのハロゲン化物、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、酢酸n−アミル、酢酸シクロヘキシ
ル、プロピオン酸イソアミル、安息香酸メチルなどのエ
ステル化物、メチルエチルケトンなどのケトン化合物、
などを用いることができる。
【0035】溶媒の使用量はシクロヘキセニルメチル
(メタ)アクリレ―トに対して0.5〜5倍量、さらに
好ましくは1.5〜3倍である。
【0036】0.5倍量より少ない場合は有機過酸を希
しゃくすることによる安定化などの効果が少なく、逆に
5倍量より多くしても安定化効果はそれ程アップせず溶
媒の回収に多大の費用を要するので無駄となる。
【0037】また上記のようなエポキシ化反応を行う
際、重合禁止剤として分子状酸素含有ガスとともに、重
合禁止剤としてハイドロキノン、ハイドロキノンモノメ
チルエ−テル、P−ベンゾキノン、クレゾ−ル、t−ブ
チルカテコ−ル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフ
ェノ−ル、2−t−ブチル−4−メトキシフェノ−ル、
3−t−ブチル−4−メトキシフェノ−ル、2,6−ジ
−t−ブチル−P−クレゾ−ル、2,5−ジヒドロキシ
−P−キノン、ピペリジン、エタノ−ルアミン、α−ニ
トロソ−β−ナフト−ル、ジフェニルアミン、フェノチ
アジン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、
N、N−ジエチルヒドロキシルアミン等を用いる。
【0038】また有機過酸の安定剤としてリン酸水素ア
ンモニウム、ピロリン酸カリウム、ピロリン酸−2−エ
チルヘキシルエステル、ピロリン酸カリウム−2−エチ
ルヘキシルエステル、ピロリン酸ナトリウム−2−エチ
ルヘキシルエステルトリポリリン酸、トリポリリン酸カ
リウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸−
2−エチルヘキシルエステル、トリポリリン酸カリウム
−2−エチルヘキシルエステル、テトラポリリン酸、テ
トラポリリン酸カリウム、テトラポリリン酸ナトリウ
ム、テトラポリリン酸−2−エチルヘキシルエステル、
テトラポリリン酸カリウム−2−エチルヘキシルエステ
ル、テトラポリリン酸ナトリウム−2−エチルヘキシル
エステル、ヘキサメタリン酸カリウム、ヘキサメタリン
酸ナトリウム等を用いることができる。これらは、単独
で使用してもよいし、いくつかを併用してもよい。
【0039】分子状酸素としては通常空気が用いられ反
応器に吹込まれる。
【0040】吹込み位置は液中に直接吹込んでも良いし
また気相中に吹込んでも所定の効果は得られる。吹込量
は任意に選べるが、多過ぎると、溶媒ロスとなるので好
ましくない。また、系内での爆発混合気形成を回避する
ため空気とともに系内に窒素を吹込むのが通常である
が、その場合吹込みガス中の酸素濃度が0.01%(容
量)以上好ましくは3%(容量)以上である。
【0041】酸素濃度は高い程効果があるが上限値は系
での爆発下限界酸素濃度となり、その値は使用溶媒によ
り異なるものである。窒素の吹込みは必ずしも空気と同
位置にする必要はないが、系内で局所的に爆発混合気を
形成しないよう設備上の工夫をすることが安全上重要あ
る。
【0042】次に重合防止剤の使用量は対象とする化合
物の種類、製造工程上の条件によって任意に変えられる
が、反応原料であるシクロヘキセニルメチル(メタ)ア
クリレ−トに対して0.005〜5重量%、より好まし
くは0.001〜0.1重量%、有機過酸の安定剤とし
て0.001〜1重量%、より好ましくは0.01〜
0.2重量%の範囲で添加するのがよい。添加方法は粉
末のままでも良いし、溶媒に溶解して添加してもよい。
【0043】反応は連続もしくはバッチで行うが、連続
の場合はピストンフロ−型式が好ましい。また、バッチ
方式の場合は、有機過酸は逐次的に仕込むセミバッチ方
式が望ましい。その場合は、まず反応容器内に、シクロ
ヘキセニルメチル(メタ)アクリレ−トおよび溶媒を所
定量仕込み、この中に必要に応じて触媒、安定剤を溶解
させ、この中に前記有機過酸を滴下して行う。
【0044】反応の終了の確認は、残存する有機過酸濃
度あるいはガスクロ分析によるのがよい。反応終了後の
エポキシ化反応粗液から有機酸および有機過酸を除去す
るためにまず水洗を行う。
【0045】水洗に用いる装置の条件としては有機層と
水層との接触時間が短いことが挙げられる。どの程度ま
での滞留時間の短さが必要とされるかは、水洗工程で許
容されるロス量およびエポキシ化シクロヘキセニルメチ
ル(メタ)アクリレ−トと有機酸水溶液との反応速度に
よって決定される。
【0046】そのような滞留時間が短い装置の代表的な
例として、遠心抽出器があるが、通常水洗工程で一般的
に用いられているミキサ−セトラ−タイプや抽出塔など
の装置を滞留時間が短くなるように工夫を加えても良
い。例えば、ミキサ−セトラ−タイプの場合なら、ミキ
サ−部にラインミキサ−等を用い、セトラ−部にできる
だけ小さい槽を用いれば良く、抽出塔の場合ならできる
だけ小さい塔を用いて仕込み量を大きくすれば良い。ま
た、抽出塔の場合には、有機層と水層のどちらを連続層
にするかということも、滞留時間に影響する。
【0047】ただし、ミキサ−セトラ−タイプや抽出塔
のいずれの場合でも有機層と水層の混合度合を強くする
ほど分液時間が長く必要となるので、どこまで滞留時間
を短くすることができるかはそれぞれの系の分液性に大
きく影響される。
【0048】その点では、遠心抽出器の場合、比重差の
小さく分液性の悪い場合でも遠心力を利用して短時間に
分液させることが可能であるので有利である。
【0049】ちなみに、遠心抽出器における滞留時間は
数秒〜数十秒、高々1分程度である。 水洗工程の操作
温度は、エポキシ化シクロヘキセニルメチル(メタ)ア
クリレ−トと有機酸水溶液との反応速度が小さくなるほ
ど好ましいので低温のほうがよい。ただし、温度を下げ
過ぎると分液性が悪くなる場合があるので注意を要す
る。水洗工程での反応粗液と抽剤である水との仕込み割
合は、任意であるが通常はS/F=0.5〜3.0(W
t比、Sは水、Fは反応粗液)の範囲で行うことが多
い。水洗工程では、有機酸の抽出除去とともに残存有機
過酸を除去することが重要である。次のアルカリ処理工
程で充分な有機酸および有機過酸の除去を行うには、水
洗粗液中の残存有機酸含量を0.1%以下、好ましくは
0.05%以下、また残存有機過酸含量を0.1%以
下、好ましくは0.05%以下になるようにS/Fを調
節する必要がある。
【0050】本発明のポイントは、上記のようにエポキ
シ化後の反応粗液を短時間の接触で水洗を行った後にア
ルカリ水溶液で処理し、さらに2段階の脱低沸工程で処
理して精製されたエポキシ化シクロヘキセニルメチル
(メタ)アクリレ−トを得るところにある。
【0051】ところで、上記短時間の接触による水洗後
の粗液をアルカリ水溶液で処理せずに特願平1−320
956号および特願平2−276099号出願に記載さ
れた方法で脱低沸を行い製品化した場合、製品純度は9
0%以下であった。
【0052】これは短時間の接触による水洗だけでは、
反応工程で生成する有機酸および有機過酸が充分除去出
きず、製品中にそれらが存在し、そのために重合性が高
くなるためと思われる。
【0053】このような現象に対して本発明者らは、反
応粗液を短時間の接触による水洗を行ない、さらにアル
カリ水溶液で処理し、水洗粗液中に存在する有機酸およ
び有機過酸を除去することにより、純度94〜97%の
製品が得られることを見出だした。
【0054】アルカリ処理に用いるアルカリ水溶液とし
ては例えば、NaOH、KOH、K2 CO3 、Na2
3 、NaHCO3 、KHCO3 、NH3 などを使用す
ることができる。分液性の点からNaOH、NaC
3 、NaHCO3 水溶液を用いるのが好ましい。
【0055】アルカリ水溶液の濃度は、0.1〜10
%、より好ましくは0.5〜2%の濃度範囲で行うのが
良い。アルカリ水溶液の濃度を0.1%以下にした場合
は、水洗液中に存在する高沸点有機酸および高沸点有機
過酸を充分除去できないので良くない。またアルカリ水
溶液の濃度を10%以上にした場合は、処理時の排水負
荷が大きくなる、経済的でない等の問題となる。
【0056】アルカリ処理工程での水洗粗液と抽剤であ
るアルカリ水溶液との仕込み割合は任意であるが、S/
F=0.1〜5、より好ましくは0.3〜2(Wt比、
Sはアルカリ水溶液、Fは水洗粗液)の範囲で行うのが
好ましい。S/Fを0.1以下にした場合は、水洗液中
に存在する高沸点有機酸および高沸点有機過酸を充分除
去できないので良くない。またS/Fを5以上にした場
合は、処理槽が大きくなる、処理時の排水負荷が大きく
なる等の問題となる。
【0057】アルカリ処理重液のpHは、9以上にしな
ければならない。これ以下であると有機酸あるいは有機
過酸が除去できないため問題となる。
【0058】処理温度は0〜50℃の温度範囲で行うの
が良い。温度を0℃以下で行うと分液性が悪くなる。ま
た50℃以上で行うとアルカリ水溶液中に溶解する有機
物が増加し、排水負荷の問題となる。
【0059】処理方法は連続もしくはバッチで行うが、
連続の場合はミキサ−セトラ−タイプが好ましい。
【0060】アルカリ処理工程では、有機酸の除去とと
もに残存有機過酸を除去することが重要である。次の低
沸点成分除去工程を安定に操作するためには、粗液中の
残存有機過酸含量を0.01%以下にする必要がある。
【0061】水洗およびアルカリ処理を行った粗液から
低沸点成分を除去する際には重合禁止剤を添加するのが
好ましい。
【0062】特に反応粗液中に含まれる重合禁止剤とし
てのハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエ−テ
ル、P−ベンゾキノン、クレゾ−ル、t−ブチルカテコ
−ル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノ−ル、
2−t−ブチル−4−メトキシフェノ−ル、3−t−ブ
チル−4−メトキシフェノ−ル、2,6−ジ−t−ブチ
ル−P−クレゾ−ル、2,5−ジヒドロキシ−P−キノ
ン、ピペリジン、エタノ−ルアミン、α−ニトロソ−β
−ナフト−ル、ジフェニルアミン、フェノチアジン、N
−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、N、N−ジエ
チルヒドロキシルアミン等、あるいは有機過酸の安定剤
としてのリン酸水素アンモニウム、ピロリン酸カリウ
ム、ピロリン酸−2−エチルヘキシルエステル、ピロリ
ン酸カリウム−2−エチルヘキシルエステル、ピロリン
酸ナトリウム−2−エチルヘキシルエステルトリポリリ
ン酸、トリポリリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリ
ウム、トリポリリン酸−2−エチルヘキシルエステル、
トリポリリン酸カリウム−2−エチルヘキシルエステ
ル、テトラポリリン酸、テトラポリリン酸カリウム、テ
トラポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸−2−エ
チルヘキシルエステル、テトラポリリン酸カリウム−2
−エチルヘキシルエステル、テトラポリリン酸ナトリウ
ム−2−エチルヘキシルエステル、ヘキサメタリン酸カ
リウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等の化合物が水洗
あるいはアルカリ処理時に抽出され水洗粗液中の含量が
減少する場合もあるが、その際は、アルカリ処理終了後
上記の化合物を適当量補充するのが好ましい。
【0063】<脱低沸工程>脱低沸には通常薄膜蒸発器
を用い、特願平2−276099号出願に記載のように
2段に分割して処理するのが良い。
【0064】1段で溶媒を1重量%以下に脱溶媒するた
め、高真空にした場合、溶媒蒸気の体積が莫大なものと
なり十分な蒸発能力を実現するためには大きな蒸発器が
必要となる。逆に低真空で行なうと加熱温度を高くしな
ければならないため重合が促進される。また、加熱温度
を低くした場合でも薄膜蒸発器内でのAETHB(ME
THB)の滞留時間が長くなり重合が促進される。
【0065】つまり、1段で溶媒を1重量%まで除去し
た場合HTで0.1%以下の品質のものは得られない。そ
こで、2段による脱低沸を行なう。
【0066】アルカリ処理して得られた液の一段目脱低
沸工程では、加熱温度50〜100℃、好ましくは50
〜70℃の範囲で行うのがよい。また、その時の圧力は
溶媒の物性によって任意に選べるが加熱温度との関係で
減圧で操作するのが一般的である。
【0067】このようにして得られた薄膜蒸発器の塔底
液中の溶媒濃度は3〜50wt%、より好ましくは10
〜20wt%の範囲にしなければならない。溶媒濃度を
3wt%以下にした場合、高真空にしなければならず、
留出する溶媒をコンデンサ−で補集する際、回収のロス
が大きくなるため好ましくない。
【0068】逆に溶媒濃度を50wt%以上にした場
合、2段目脱低沸工程で高真空で行うため留出する溶媒
をコンデンサ−で補修できず、回収のロスが大きくなる
ため好ましくない。
【0069】2段目脱低沸工程では、加熱温度50〜1
00℃、好ましくは50〜70℃の範囲で行うのがよ
い。また、その時の圧力は溶媒の物性によって異なるが
加熱温度との関係で任意に選べる。
【0070】重合防止効果のある分子状酸素を蒸発器に
導入する場所は任意に選べるが塔底液が留出するライン
から吹き込むのが普通である。
【0071】吹き込み量は任意に選べるが上限量は真空
系の能力、あるいは塔底液が安定に流下するかどうか、
あるいは留出した溶媒をコンデンサ−で捕集する際の回
収ロスという観点から自ずと制限される。
【0072】脱低沸工程で得られる塔底液は純度的には
94〜97wt%製品であるが、本発明の成果としては
溶媒濃度は、1重量%以下、HTは、0.1重量%以下
程度の品質である。
【0073】
【発明の効果】以下に実施例を示し本発明の効果を具体
的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって限
定されるものではない。
【0074】実施例1 攪拌機および冷却用ジャケットが付いた内容量20リッ
トルのSUS316製反応器にシクロヘキセニルメチル
アクリレ−ト(以後CHAAと略する)3000g、酢
酸エチル11100g、ハイドロキノンモノメチルエ−
テル0.9gr、トリポリリン酸ナトリウム9.0gを
加え、かつ反応器に挿入管から酸素/チッ素(10/9
0容量%)の混合ガスを32Nリットル/Hrで吹込ん
だ。
【0075】次いで反応温度を40℃に保ち、30%過
酢酸溶液5623gを定量ポンプで4時間かけて仕込ん
だ。仕込み終了後、さらに5時間熟成後反応を終了させ
た。このようにして3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チルアクリレ−ト(以後AETHBと略する)を含む反
応粗液反応粗液19723gを得た。
【0076】ロ−タ外径46cm,ロ−タ内径25mm
のロ−タを4000回転させている遠心抽出器に軽液入
口よりAETHBを含む反応粗液を2108g/分の速
度で仕込むと同時に、重液入口より水を3590g/分
の速度で仕込むことにより、軽液出口より軽液を166
4g/分の速度で、重液出口より重液を4034g/分
の速度で得た。
【0077】得られた軽液を再度同じ遠心抽出器に21
08g/分の速度で仕込むと同時に、重液入口より水を
3590g/分の速度で仕込むことにより、軽液出口よ
り軽液を1877g/分の速度で、重液出口より重液を
3821g/分の速度で得た。 軽液中の酢酸、過酢酸
濃度はそれぞれ400ppm,150ppmであった。
このようにして得られた軽液を攪拌機および冷却用ジ
ャケットが付いた内容量15リットルのSUS316製
処理槽に3000g仕込み、そこに1%NaOH水溶液
を3000g仕込み、温度を10℃に保ちながら1時間
攪拌をした。
【0078】得られた軽液中の残存過酢酸濃度は100
ppm以下であった。
【0079】次にこの軽液2790gにハイドロキノン
モノメチルエ−テル0.16gを加え、SUS製スミス
式薄膜蒸発器で1段目脱低沸した。操作条件は加熱温度
60℃圧力、150mmHgで、塔底液留出ラインから
酸素/窒素の混合ガスを32リットル/Hrで吹き込ん
だ。
【0080】この塔底液を加熱温度60℃、圧力40m
mHgの条件で2段目脱低沸を行い、塔底液留出ライン
から、酸素/窒素(10/90容量%)の混合ガスを3
2Nリットル/Hrで吹込んだ。塔底液は538gであ
った。
【0081】またガスクロマトグラフィ−分析で組成を
調べたところAETHB96.4%であった。
【0082】HTを行なった結果、ポリマ−含量は0.
01%であった。
【0083】実施例2 実施例1で得た遠心抽出軽液を攪拌機および冷却用ジャ
ケットが付いた内容量15リットルのSUS316製処
理槽に3000g仕込み、そこに0.5%NaOH水溶
液を3000g仕込み、温度を10℃に保ちながら1時
間攪拌をした。得られた粗液中の残存過酢酸濃度は10
0ppm以下であった。
【0084】次にこの軽液2790gにハイドロキノン
モノメチルエ−テル0.21gを加え、SUS製スミス
式薄膜蒸発器で1段目脱低沸した。操作条件は加熱温度
60℃圧力、150mmHgで、塔底液留出ラインから
酸素/窒素の混合ガスを32リットル/Hrで吹き込ん
だ。
【0085】この塔底液を加熱温度60℃、圧力40m
mHgの条件で2段目脱低沸を行い、塔底液留出ライン
から、酸素/窒素(10/90容量%)の混合ガスを3
2Nリットル/Hrで吹込んだ。塔底液は538gであ
った。
【0086】またガスクロマトグラフィ−分析で組成を
調べたところAETHB95.7%であった。
【0087】HTを行なった結果、ポリマ−含量は0.
02%であった。
【0088】実施例3 実施例1で得た遠心抽出軽液を攪拌機および冷却用ジャ
ケットが付いた内容量15リットルのSUS316製処
理槽に3000g仕込み、そこに0.1%NaOH水溶
液を3000g仕込み、温度を10℃に保ちながら1時
間攪拌をした。得られた粗液中の残存過酢酸濃度は10
0ppm以下であった。
【0089】次にこの軽液2790gにハイドロキノン
モノメチルエ−テル0.16gを加え、SUS製スミス
式薄膜蒸発器で1段目脱低沸した。操作条件は加熱温度
60℃圧力、150mmHgで、塔底液留出ラインから
酸素/窒素の混合ガスを32リットル/Hrで吹き込ん
だ。
【0090】この塔底液を加熱温度60℃、圧力40m
mHgの条件で2段目脱低沸を行い、塔底液留出ライン
から、酸素/窒素(10/90容量%)の混合ガスを3
2Nリットル/Hrで吹込んだ。塔底液は538gであ
った。
【0091】またガスクロマトグラフィ−分析で組成を
調べたところAETHB92.3%であった。
【0092】比較例1 実施例1で得た遠心抽出軽液を攪拌機および冷却用ジャ
ケットが付いた内容量15リットルのSUS316製処
理槽に3000g仕込み、そこに蒸留水を3000g仕
込み、温度を10℃に保ちながら1時間攪拌をした。
【0093】次にこの軽液2790gにハイドロキノン
モノメチルエ−テル0.16gを加え、SUS製スミス
式薄膜蒸発器で1段目脱低沸した。操作条件は加熱温度
60℃圧力、150mmHgで、塔底液留出ラインから
酸素/窒素の混合ガスを32リットル/Hrで吹き込ん
だ。
【0094】この塔底液を加熱温度60℃、圧力40m
mHgの条件で2段目脱低沸を行い、塔底液留出ライン
から、酸素/窒素(10/90容量%)の混合ガスを3
2Nリットル/Hrで吹込んだ。塔底液は538gであ
った。
【0095】またガスクロマトグラフィ−分析で組成を
調べたところAETHB86.5%であった。
【0096】実施例4 実施例1で得た遠心抽出軽液を攪拌機および冷却用ジャ
ケットが付いた内容量15リットルのSUS316製処
理槽に3000g仕込み、そこに1%NaOH水溶液を
300g仕込み、温度を10℃に保ちながら1時間攪拌
をした。
【0097】得られた粗液中の残存過酢酸濃度は100
ppm以下であった。
【0098】次にこの軽液2790gにハイドロキノン
モノメチルエ−テル0.21gを加え、SUS製スミス
式薄膜蒸発器で1段目脱低沸した。操作条件は加熱温度
60℃圧力、150mmHgで、塔底液留出ラインから
酸素/窒素の混合ガスを32リットル/Hrで吹き込ん
だ。
【0099】この塔底液を加熱温度60℃、圧力40m
mHgの条件で2段目脱低沸を行い、塔底液留出ライン
から、酸素/窒素(10/90容量%)の混合ガスを3
2Nリットル/Hrで吹込んだ。またガスクロマトグラ
フィ−分析で組成を調べたところAETHB92.4%
であった。
【0100】(以下余白)
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の「精製されたエポキシ化された
(メタ)アクリレ―ト化合物」を製造するための各工程
を組み合わせて表示したフロ−シ−トである。
【符号の説明】
(a) 接触時間の短い装置を用いて水洗する工程 (b) アルカリ中和処理する工程 (c) 加熱温度100℃以下、減圧下で脱低沸することに
より、低沸成分含有量3〜50重量%の液を得る工程 (d) 加熱温度100℃以下、(c) 工程の1/2以下の減
圧下で脱低沸することにより低沸成分含有量1重量%未
満の液を得る工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−262574(JP,A) 特開 平1−96177(JP,A) 特開 平6−116254(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 303/16 C07D 301/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 【化1】 で表わされるアルキル置換基を有するかまたはアルキル
    置換基を有しないシクロヘキセニルメチル(メタ)アク
    リレートを有機過酸を用いてエポキシ化して得られる下
    記一般式 【化2】 《ただし、上記一般式化1および化2において、R1
    2は水素またはC1〜C5を有するアルキル基、R3は水
    素またはメチル基》で表わされるアルキル置換基を有す
    るかまたはアルキル置換基を有しない3,4−エポキシ
    シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートを含有する
    反応粗液を以下 (a) 接触時間が1分以下の装置を用いて水洗する工程 (b) アルカリ中和処理する工程 (c) 加熱温度100℃以下、減圧下で脱低沸することに
    より、低沸成分含有量3〜50重量%の液を得る工程 (d) 加熱温度100℃以下、圧力が(c)工程における圧
    力の1/2以下の減圧下で脱低沸することにより低沸成
    分含有量1重量%未満の液を得る工程 で処理することを特徴とする精製されたアルキル置換基
    を有するかまたはアルキル置換基を有しない3,4−エ
    ポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレ−トの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 アルキル置換基を有するかまたはアルキ
    ル置換基を有しない3,4−エポキシシクロヘキシルメ
    チル(メタ)アクリレ−トが、0.15重量%未満のヘ
    プタンテスト値を有する請求項1に記載の化合物の製造
    方法
  3. 【請求項3】 有機過酸が過酢酸である請求項1又は2
    に記載の化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 接触時間の短い装置が遠心抽出装置であ
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 一般式、化1および化2におけるR1
    よびR2が水素である請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の化合物の製造方法。
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