JP3336072B2 - エポキシ化されたテトラヒドロベンジルアルコ−ルの製造法 - Google Patents

エポキシ化されたテトラヒドロベンジルアルコ−ルの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テトラヒドロベンジル
アルコ−ル(以後THBAと略)と有機過酸を反応させるこ
とによって、3,4−エポキシテトラヒドロベンジルア
ルコ−ル(以後ETHBと略)を製造する方法に関する。ET
HBは樹脂の原料として重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】THBAと有機過酸を反応させることに
よってETHBを製造する方法は公知である(たとえ
ば、特開平66677号、特開平4−244074号公
報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、公知の
製造プロセス(特開平66677号)では、エポキシ化
選択率の向上及び反応器の除熱能力増大等のため、反応
工程においてTHBAを酢酸エチルやアセトン等の有機
溶媒で約四倍程稀釈している。そのため次の(イ)およ
び(ロ)の問題がある。
【0004】(イ)稀釈溶媒を回収するのに多大な費用
と時間がかかる。
【0005】(ロ)排水が生じる。
【0006】(ロ)について詳しく説明するなら、稀釈
による反応器でのETHB製造量の低減を抑えるため、
THBAの転化率を100%近くまで上げている。
【0007】したがって、THBAのように、有機過酸
から生じた有機酸とETHBとの中間の沸点をもつ化合
物がほとんどないので、脱低沸塔の塔内において、有機
酸とETHBが接触する箇所が生じる。そのため有機酸
がETHBに付加したり、あるいは、有機酸を触媒とし
たETHBの異性化反応が起こり、ETHBの蒸留収率
が著しく低下してしまう。
【0008】これを防ぐために、蒸留塔へ仕込む前にア
ルカリ中和処理または水洗処理を行い、反応粗液中の有
機酸を除去しているが、これにより排水問題が生じる。
更には、ETHBの水相側への溶解ロスによる製造収率
低下も招く。
【0009】(ロ)の排水問題を解決するために特開平
4−244074号では、反応粗液に有機酸とETHB
の中間沸点をもつキシレンやトルエンを加えることによ
って、高い蒸留収率で脱低沸を行っている。しかし、こ
の場合にも反応工程でTHBAを酢酸エチルで四倍程稀
釈していることから、(イ)の問題が生じる。さらに、
(ハ)キシレン、トルエンのような人体に有害な芳香族
化合物を使用しているという問題も抱えている。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる問題を解決するた
め本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、反応工程におい
て多量の稀釈用有機溶媒を加えなくても、また、反応粗
液にキシレンやトルエンを添加しなくても、THBA転
化率を50%以内に抑え、未反応THBAを反応工程に
おける稀釈剤かつ脱低沸工程における中間沸点物として
利用し、さらにこの未反応THBAを反応工程へリサイ
クルすることにより、一貫製造収率は公知製造プロセス
(特開平66677号)以上で、前記(イ)、(ロ)お
よび(ハ)の問題を解決した製造プロセスを見出だし
た。
【0011】すなわち、本発明は、「テトラヒドロベン
ジルアルコールに、有機過酸のエステル溶液を反応させ
てエポキシ化テトラヒドロベンジルアルコールを製造す
る際、(該有機過酸+該有機過酸より生じた有機酸)/
テトラヒドロベンジルアルコールのモル比が0.1から0.7
の範囲であり、かつ、エステル/テトラヒドロベンジル
アルコールのモル比が0.1から1.7の範囲であり、かつ、
エステル/(有機過酸+有機酸)のモル比が0.5から2.6
の範囲である反応仕込み組成であり、テトラヒドロベン
ジルアルコールの転化率を50%以下にして、テトラヒ
ドロベンジルアルコールを反応工程における希釈剤とな
し、反応後、中和処理することなく、 (1)該有機過酸と該有機過酸より生じた有機酸と有機
過酸のエステル溶液の溶媒であるエステルを未反応のテ
トラヒドロベンジルアルコールの一部と共に留出させる
脱低沸蒸留工程、 (2)上記脱低沸蒸留工程の塔底液から、残存するテト
ラヒドロベンジルアルコールをエポキシ化テトラヒドロ
ベンジルアルコールの一部と共に留出させるテトラヒド
ロベンジルアルコール回収蒸留工程、 (3)上記テトラヒドロベンジルアルコール回収蒸留工
程の塔底液から、エポキシ化テトラヒドロベンジルアル
コールを留出させるエポキシ化テトラヒドロベンジルア
ルコール回収蒸留工程からな ることを特徴とするエポキ
シ化テトラヒドロベンジルアルコールの製造法」であ
る。
【0012】以下に本発明のエポキシ化テトラヒドロベ
ンジルアルコ−ル(ETHB)の製造法について詳述す
る。
【0013】原料であるTHBAは、無色透明な液体で
あり、工業的にはテトラヒドロベンズアルデヒドを触媒
下において水素添加することにより製造される。
【0014】このTHBAを有機過酸でエポキシ化する
ことにより、ETHBが得られる。使用可能な有機過酸
として、過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸、過安息香
酸、m−クロロ過安息香酸等が挙げられるが、実用的に
は、過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸が適している。
【0015】反応は連続あるいはバッチで行うが、連続
の場合はピストンフロ−型式が好ましい。またバッチの
場合は、有機過酸を逐次的に仕込むセミバッチ方式が好
ましい。反応をバッチで行う時は先ず、反応容器内に所
定量のTHBAを仕込み、その中に有機過酸溶液を滴下
する。有機過酸溶液中の有機過酸濃度は、安全性の点か
ら20〜50wt%が好ましい。50wt%以上では有
機過酸の爆発等が起こる可能性が高く危険である。TH
BAに対する有機過酸のモル比は、0.1〜0.5が好
ましく、0.2〜0.3がより好ましい。0.5以上で
は未反応物として残るTHBAの量が少ないためにTH
BAによる稀釈効果が不十分であり、エポキシ化選択率
が低下する。また、脱低沸塔においてリボイラ−中のE
THB濃度増大により、リボイラ−温度が著しく高くな
る。その結果、熱によるETHBの潰れが促進され、蒸
留収率の低下を招くことになる。
【0016】反応温度は、−10〜30℃が好ましく、
より好ましくは、0〜20℃である。−10℃より低い
と、エポキシ化速度が極めて遅くなり、反応終了までに
多くの時間を要する。また、反応温度が30℃より高い
場合には、エポキシ化選択率が低下する。
【0017】本発明による方法は、種々の圧力下に実施
することができる。一般には常圧下で操作するが、本発
明による方法は加圧または減圧下でも実施できる。ま
た、系内での爆発混合気形成を回避するため、系内に窒
素ガスを吹き込むのが通常である。吹き込み位置は、液
中に直接吹き込んでも良いし、気相中に吹き込んでも差
し支えない。吹き込み量は任意に選ぶことができるが、
多すぎると溶媒ロスを招く。反応の終点の確認は、残存
する有機過酸濃度測定あるいはガスクロ分析によるもの
が良い。
【0018】次に反応粗液を蒸留精製する。プロセスの
概要を図1に示す。すなわち第一塔目で反応粗液中の有
機酸、エステル系の反応溶媒、その他反応で生成した低
沸物等を塔頂から取り除き、缶液を第二塔へ仕込む。二
塔目ではTHBAとETHBの分離を行い、塔頂から留
出したTHBAを反応系へ戻し、缶液を第三塔へ供給す
る。そして最後の三塔目において単蒸留により高沸物を
除去し、製品ETHBを留出品として得る。
【0019】第一塔、第二塔の蒸留塔の段数、様式、仕
込み位置は特に限定されないが、リボイラ−は、FF
E、またはWFE形式が好ましい。
【0020】蒸留は全て減圧下にておこなうが、減圧条
件は缶液温度(リボイラ−の液温度)及び塔頂温度を何
度に設定するかで変わる。つまり、第一塔においては、
コンデンサ−における低沸物の捕集を容易にするため塔
頂温度は20℃以上でかつ、リボイラ−内での熱による
ETHBの潰れを抑えるために缶液温度が130℃以下
になるような減圧条件にする。第二塔、第三塔では、缶
液温度が170℃以下になるよう減圧度を決める。
【0021】本発明においては上記のような一般的な条
件で合成する際、反応粗液中の組成が(有機過酸+有機
酸)/テトラヒドロベンジルアルコ−ルのモル比が0.1
から0.7 の範囲であり、かつ、エステル/テトラヒドロ
ベンジルアルコ−ルのモル比が0.1 から1.7 の範囲であ
り、かつ、エステル/(有機過酸+有機酸)のモル比が
0.5 から2.6 の範囲であることが必須であり、(有機過
酸+有機酸)/テトラヒドロベンジルアルコ−ルのモル
比は好ましくは0.2 から0.4 の範囲、エステル/テトラ
ヒドロベンジルアルコ−ルのモル比は好ましくは0.2 か
ら0.5 の範囲、さらに、エステル/(有機過酸+有機
酸)のモル比は好ましくは0.8 から1.8 の範囲である。
【0022】(有機過酸+有機酸)/テトラヒドロベン
ジルアルコ−ルのモル比が0.1 より小さい場合は未反応
のテトラヒドロベンジルアルコ−ルの割合が多過ぎ、未
反応のテトラヒドロベンジルアルコ−ルを蒸留塔で回収
するときに塔に負荷がかかりやすくなり、製造量アップ
が困難となり、好ましくない。
【0023】逆にモル比が0.7 より大きい場合は脱低沸
塔内において、エポキシ生成物と有機酸との接触による
エポキシ生成物の消失が起こり、蒸留収率が著しく低下
するので、好ましくない。
【0024】エステル/テトラヒドロベンジルアルコ−
ルのモル比が0.1 より小さい場合はエポキシ選択率が低
下して副生物の生成量が増加するので好ましくない。
【0025】逆にモル比が1.7 より大きい場合はエポキ
シ選択率にほとんど差は見られず、逆に過剰のエステル
を回収するのに多大なコストがかかるので、好ましくな
い。さらに、エステル/(有機過酸+有機酸)のモル比
が0.5 より小さい場合は有機過酸が不安定となり、反応
に寄与せず自己分解する有機過酸の割合が増える。その
結果、有機過酸の使用率が悪くなり、好ましくない。
【0026】逆に、モル比が2.6 より大きい場合は有機
過酸の安定化効果は変わらないので、過剰のエステルを
回収するだけコストが余分にかかるため好ましくない。
【0027】エステル/(有機過酸+有機酸)のモル比
を0.5 から2.6 の範囲にコントロ−ルするためには有機
過酸はエステル溶液として使用されるので、アルデヒド
または有機酸を酸化して有機過酸を製造するときに反応
溶媒として使用するエステルの量、つまり、エステル/
アルデヒド、またはエステル/有機酸のモル比ををコン
トロ−ルすることにより行う。
【0028】(有機過酸+有機過酸より生じた有機酸)
/テトラヒドロベンジルアルコ−ルのモル比を0.1 から
0.6 の範囲にコントロ−ルするためには反応仕込み時、
エステル/(有機過酸+有機酸)のモル比が0.5〜2.6
の範囲である有機過酸のエステル溶液を用いて有機過酸
/テトラヒドロベンジルアルコ−ルのモル比を0.1 から
0.6 の範囲にコントロ−ルすることにより行う。
【0029】エステル/テトラヒドロベンジルアルコ−
ルのモル比を0.1 から1.7 の範囲にコントロ−ルするの
は前述した方法にて、エステル/(有機過酸+有機酸)
のモル比を0.5〜2.6 の範囲コントロ−ルし、かつ、
(有機過酸+有機酸)/テトラヒドロベンジルアルコ−
ルのモル比を0.1 から0.7 の範囲にコントロ−ルするこ
とにより必然的にコントロ−ルされる。
【0030】次に実施例を示し、本発明の効果について
詳細に説明する。
【0031】実施例1 (反応工程) THBA11200gを攪拌機を備えたジャケット付き
SUS316製20l反応器にしこんだ。過酢酸30w
t%、酢酸7wt%を含む酢酸エチル溶液5070gを
3時間かけて滴下して、その後1時間熟成した。滴下お
よび熟成中は反応温度を20℃に保つため、ジャケット
の冷却水を制御した。このようにして目的生成物である
ETHBを含む反応粗液16270gを得た。反応仕込
み組成比をまとめると表1のようになる。
【0032】 表1 モル比 (過酢酸+酢酸) 酢酸エチル 酢酸エチル THBA THBA (過酢酸+酢酸) 0.2591 0.3626 1.3993 (脱低沸工程)次いで、直径40mmのトレ−を20段
設けたオ−ルダ−ショウ塔を用いて塔頂圧力35Tor
rで連続蒸留実験を行った。前記のETHBを目的生成
物として含む反応粗液を、、塔頂から10段のトレ−に
650g/時で供給し、還流比1で塔頂から191.2
g/時、塔底から458.8g/時で抜き出した。表2
に各液中におけるTHBA,ETHB の濃度を示す。
【0033】 (原料回収工程)次いで、直径45mm×高さ60mm
のスルザ−パックを10個充填した塔を用いて塔頂圧力
3Torrで連続蒸留実験を行った。リボイラ−はWF
Eタイプを使用した。前記の塔底液を塔頂からパッキン
グ3個と4個目の間に300g/時で供給し、還流比1
で塔頂から239.9g/時、塔底から60.1g/時
で抜き出した。表3に各液中におけるTHBA、ETHBの濃度
を示す。
【0034】 (製品化工程)最後に、FFEを用いて操作圧3Tor
rで連続単蒸留実験を行った。前記の塔底液を330g
/時で供給し、塔頂から291.2g/時、塔底から3
8.8g/時で抜き出した。表4に各液中におけるTHB
A、ETHBの濃度を示す。一貫製造収率は81.9% であっ
た。
【0035】 実施例2 (反応工程) SUS製の攪拌羽根を取り付けた容積7
00mlのガラス製反応器に、異なる二ヶ所からそれぞ
れTHBA448g/ 時、過酢酸30wt%、酢酸7wt%を含
む酢酸エチル溶液212.9 g/時で連続的に供給し、十分に
攪拌を行いながら滞留時間(反応時間)が50分になる
ように液面をコントロ−ルして、反応粗液を660.9g/ 時
で抜き出した。反応中は、反応温度が20℃になるようジ
ャケットの冷却水を制御した。反応仕込み組成比は表5
のようであった。
【0036】 表5 モル比 (過酢酸+酢酸) 酢酸エチル 酢酸エチル THBA THBA (過酢酸+酢酸) 0.2724 0.3812 1.3993 (脱低沸工程)前記反応粗液を連続蒸留した。仕込み液
流量、塔頂液流量、塔底液流量を変える以外は、蒸留条
件は全て実施例1(脱低沸工程)と同じ。仕込み液、塔
頂液、塔底液の流量は、それぞれ660.9g/ 時、194.2g/T
時、466.7g/ 時にした。仕込み液、塔頂液、塔底液中の
THBA、ETHB濃度を表6に示す。
【0037】 (原料回収工程)前記塔底液を連続蒸留した。仕込み液
流量、塔頂液流量、塔底液流量を変える以外は、蒸留条
件は全て実施例1(原料回収工程)と同じ。仕込み液、
塔頂液、塔底液の流量は、それぞれ310g/ 時、251.8g/
時、58.2g/時にした。仕込み液、塔頂液、塔底液中のTH
BA、ETHB濃度を表7に示す。
【0038】 (製品化工程)前記塔底液を単蒸留した。仕込み液流
量、塔頂液流量、塔底液流量を変える以外は、蒸留条件
は全て実施例1(製品化工程)と同じ。仕込み液、塔頂
液、塔底液の流量は、それぞれ150g/ 時、141.5g/ 時、
8.5g/ 時にした。仕込み液、塔頂液、塔底液中のTHBA、
ETHB濃度を表8に示す。一貫製造収率は90.3% になっ
た。
【0039】 実施例3 (反応工程) THBA11200gを攪拌機を備えたジャケット付き
SUS316製20l反応器にしこんだ。過酢酸30w
t%、酢酸7wt%を含む酢酸エチル溶液6338gを
3時間かけて滴下して、その後1時間熟成した。滴下お
よび熟成中は反応温度を20℃に保つため、ジャケット
の冷却水を制御した。このようにして目的生成物である
ETHBを含む反応粗液17538gを得た。反応仕込
み組成比をまとめると表9のようになる。
【0040】 表9 モル比 (過酢酸+酢酸) 酢酸エチル 酢酸エチル THBA THBA (過酢酸+酢酸) 0.3239 0.4530 1.3986 (脱低沸工程)次いで、直径40mmのトレ−を20段
設けたオ−ルダ−ショウ塔を用いて塔頂圧力35Tor
rで連続蒸留実験を行った。前記のETHBを目的生成
物として含む反応粗液を、、塔頂から10段のトレ−に
650g/時で供給し、還流比1で塔頂から221g/
時、塔底から429g/時で抜き出した。表10に各液中
におけるTHBA,ETHB の濃度を示す。
【0041】 (原料回収工程)次いで、直径45mm×高さ60mm
のスルザ−パックを10個充填した塔を用いて塔頂圧力
3Torrで連続蒸留実験を行った。リボイラ−はWF
Eタイプを使用した。前記の塔底液を塔頂からパッキン
グ3個と4個目の間に300g/時で供給し、還流比1
で塔頂から239.9g/時、塔底から60.1g/時
で抜き出した。表3に各液中におけるTHBA、ETHBの濃度
を示す。
【0042】 (製品化工程)最後に、FFEを用いて操作圧3Tor
rで連続単蒸留実験を行った。前記の塔底液を330g
/時で供給し、塔頂から291.2g/時、塔底から3
8.8g/時で抜き出した。表4に各液中におけるTHB
A、ETHBの濃度を示す。一貫製造収率は81.9% であっ
た。
【0043】 (比較例)THBA4480gを攪拌機を備えたジャケ
ット付きSUS316製20l反応器にしこんだ。過酢
酸30wt%、酢酸7wt%を含む酢酸エチル溶液11
349.3gを4時間かけて滴下して、その後5時間熟
成した。滴下および熟成中は反応温度を30℃に保つた
め、ジャケットの冷却水を制御した。このようにして目
的生成物であるETHBを含む反応粗液15829.3
gを得た。
【0044】次に上記反応粗液を20%カ性ソ−ダ水1
1600gで中和処理し、有機層側の液を薄膜蒸発機を
使い、150Torr、20Torrで連続二回フラッ
シュして留出製品3369gを得た。一貫製造収率は6
5.8%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はプロセスの概要をに示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1: 反応粗液中の有機酸、エステル系の反応溶媒、そ
の他反応で生成した低沸物等を塔頂から取り除くための
第一塔 2: THBAとETHBの分離を行い、塔頂から留出
したTHBAを反応系へ戻すための、第二塔 3: 単蒸留により高沸物を除去し、製品ETHBを留
出品として得る第三塔 THBA:テトラヒドロベンジルアルコ−ル ETHB:エポキシ化されたテトラヒドロベンジルアル
コ−ル HB: ハイボイラ− AE: 酢酸エチル AC: 酢酸 (以下余白)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 301/14 C07D 303/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラヒドロベンジルアルコールに、有
    機過酸のエステル溶液を反応させてエポキシ化テトラヒ
    ドロベンジルアルコールを製造する際、 (該有機過酸+該有機過酸より生じた有機酸)/テトラ
    ヒドロベンジルアルコールのモル比が0.1から0.7の範囲
    であり、かつ、エステル/テトラヒドロベンジルアルコ
    ールのモル比が0.1から1.7の範囲であり、かつ、エステ
    ル/(有機過酸+有機酸)のモル比が0.5から2.6の範囲
    である反応仕込み組成であり、 テトラヒドロベンジルアルコールの転化率を50%以下
    にして、テトラヒドロベンジルアルコールを反応工程に
    おける希釈剤となし、 反応後、中和処理することなく、 (1)該有機過酸と該有機過酸より生じた有機酸と有機
    過酸のエステル溶液の溶媒であるエステルを未反応のテ
    トラヒドロベンジルアルコールの一部と共に留出させる
    脱低沸蒸留工程、 (2)上記脱低沸蒸留工程の塔底液から、残存するテト
    ラヒドロベンジルアルコールをエポキシ化テトラヒドロ
    ベンジルアルコールの一部と共に留出させるテトラヒド
    ロベンジルアルコール回収蒸留工程、 (3)上記テトラヒドロベンジルアルコール回収蒸留工
    程の塔底液から、エポキシ化テトラヒドロベンジルアル
    コールを留出させるエポキシ化テトラヒドロベンジルア
    ルコール回収蒸留工程からな ることを特徴とするエポキ
    シ化テトラヒドロベンジルアルコールの製造法。
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