JPH024223B2 - - Google Patents

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JPH024223B2
JPH024223B2 JP4572582A JP4572582A JPH024223B2 JP H024223 B2 JPH024223 B2 JP H024223B2 JP 4572582 A JP4572582 A JP 4572582A JP 4572582 A JP4572582 A JP 4572582A JP H024223 B2 JPH024223 B2 JP H024223B2
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acid
hydrogen peroxide
propylene
water
solution
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JP4572582A
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Kuroodo Rekoku Jan
Puraru Misheru
Pieeru Shiruman Jan
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Arkema France SA
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Atochem SA
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Publication date
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Publication of JPH024223B2 publication Critical patent/JPH024223B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/02Synthesis of the oxirane ring
    • C07D301/03Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds
    • C07D301/14Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with organic peracids, or salts, anhydrides or esters thereof

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はプロピレンと過酸化水素とを出発原料
とし、かつ、過酸化水素とプロピオン酸とを強酸
触媒の存在下で反応させることにより得られる反
応中間体としての過プロピオン酸の粗有機溶剤溶
液を使用して行われるプロピレンオキシドの連続
的製造方法に関する。
この方法で行われる反応は周知の反応であり、
下記の如く示される: 過酸化水素とプロピオン酸との反応により過プ
ロピオン酸を生成する反応: H2O2+CH3−CH2−COOHCH3−CH2
COOH+H2O (1) 過プロピオン酸とプロピレンとの反応によりプ
ロピレンオキシドを生成する反応: 反応(1)は遅い平衡反応である。過カルボン酸は
不安定であるので、この反応は一般に温和な温度
で行われ、且つこのような条件下では平衡状態は
数時間では達成されない。このような長時間は工
業的方法においては許容できないものであり、従
つて触媒を使用せねばならない。
従来から提案され、且つ使用されている触媒
は、リン酸、硫酸および塩酸の如き無機の強酸、
あるいはアルキルまたはアリールスルホン酸、ま
たはトリフルオロ酢酸の如き有機の強酸である。
これらの強酸は反応混合物の1〜数重量%の量で
使用されている。強酸官能基を有するカチオン交
換樹脂、例えば架橋ポリスチレンスルホン酸であ
る「ダウエツクス(Dowex)50」(登録商標)や
「アンバーライト(AMBERLITE)JR−120」
(登録商標)として市販の樹脂を触媒として使用
することも提案されている。
過酸化水素は通常は30〜70%の水を含有する工
業用水溶液の状態で使用されている。反応(1)にお
いては過プロピオン酸1モルあたり1モルの水も
生成するので、過酸化水素が全部反応するかなり
前に平衡状態に到達してしまうことが明らかであ
る。このような条件下では、その反応生成物は、
事実上、プロピオン酸、過酸化水素、過プロピオ
ン酸、水および酸触媒の混合物である。
例えば西ドイツ特許出願第1165576号および第
1170926号明細書に記載の方法により得られた過
カルボン酸の水溶液はα−オレフインのエポキシ
化用反応剤として直接使用することはできない。
事実、これらの溶液中に水、カルボン酸および強
酸触媒が同時に存在することにより、オレフイン
のエポキシ化中に生成するオキシラン環の開環反
応が促進され、その結果、グリコール、そのモノ
エステルあるいはそれらのジエステルの如き望ま
しくない生成物が生じる。この点は、水と過酸化
水素を含有しない有機過カルボン酸溶液の調製に
関する西ドイイツ特許出願第2519296号明細書に
詳細に述べられている。塩基性の反応剤を使用し
て強酸触媒を中和することも確かに可能である
が、その結果生成した塩はそれ自体が副次的な第
2の反応を起す原因となつたり、あるいは少なく
とも分離といいう困難な問題を生じることにな
る。
上記のような欠点を克服するために、無水ある
いは非常に低水分含有量の有機過カルボン酸溶液
を調製する方法が種々提案されている。
第1の方法は、有機溶剤中においてアルデヒド
を酸化して過酸を製造する方法である。西ドイツ
特許第1043315号明細書には、例えば、酢酸エチ
ル中でアセトアルデヒドから過酢酸の溶液を調製
する方法が記載されている。しかしながらこの方
法では副生物として生じた酢酸を回収できること
およびそれを利用し得ることが必要である。
別の方法としては、過酸化水素の非水性溶液を
最初に調製し、次いでそれをカルボン酸と反応さ
せる方法がある。しかしながら、この方法で得ら
れた過酸溶液は、例えば西ドイツ特許出願第
2038318号明細書に記載される如く、依然として
減圧下での共沸蒸留により脱水しなければならな
い。
過カルボン酸の非水性溶液を調製する別の方法
は、ベンゼンあるいはジクロロプロパンの如き有
機溶剤により、過カルボン酸、カルボン酸、未反
応の過酸化水素および強酸触媒を含む水溶液を用
いて抽出を行うことを原理とするものである。こ
のような方法は、例えばドイツ連邦共和国特許出
願公告第2141156号および第2262970号明細書に記
載されている。
過酸の合成と同時に、液抽出カラム中での逆流
循環操作により溶剤による抽出を行う方法も提案
されている。(例えば西ドイツ特許出願第2602776
号明細書参照)。
しかしながら、いずれの場合においても、傾瀉
した後に分離した有機溶剤層は依然として数種の
不純物(水、触媒、未反応の過酸化水素)を含有
しており、その結果、酸化すなちエポキシ化反応
で使用する前に精製工程を行うことが必要であ
る。
この精製は、前記西ドイツ特許出願第2519296
号明細書に記載の如く蒸留により行うことがで
き、この蒸留では、残留している水を過酸化水素
を減圧下での共沸蒸留で除去するか、あるいはヨ
ーロツパ特許出願第18692号明細書および西ドイ
ツ特許出願第2519290号明細書に記載の如く水溶
液による洗浄により除去する。
更に、傾瀉後に分離した水相も数種の生成物
(過カルボン酸、カルボン酸、有機溶剤、過酸化
水素および触媒)を含有しており、それらの各々
の濃度は、西ドイツ特許出願第2519287、
2519288、2519289、2519293、2519294、2519295
および2519301号明細書に記載の如く再循環や蒸
留により減少あるいは増大させることできる。こ
れらの操作のうち主たる目的は未反応の過酸化水
素の回収であるが、これらの操作は、ジルコニウ
ム、タンタルあるいはそれらの合金の如き高価な
材料からなる複雑な装置を必要とする。従つてこ
のような方法は、プロピレンオキシドについて
の、経済的に実施可能な工業的製造とは合致しな
いものである。
反応の進行とともに共沸連行剤を用いて水を除
去し、反応(1)の平衡を右に進めることができるこ
とも周知である。例えば、米国特許第2814641号
明細書には、反応を、大気圧で50〜130℃の沸点
を有し、且つ水と不均一共沸混合物を形成する不
活性溶剤の存在下で行う方法が開示されている。
この方法では、反応剤中の稀釈水の全部および反
応中に生成した水の少なくとも一部が除去され
る。この操作は、温度が高ければ高いほど過酸化
水素および(または)過酸の分解が増大するの
で、減圧下で30〜60℃の温度で行うことが好まし
い。この場合には8〜10時間程度の反応時間を必
要とするが、かかる長い反応時間はプロピレンオ
キシドを製造するための工業的方法は適合しな
い。更に強酸触媒はカルボン酸(過酸化水素に対
して少なくとも化学量論的量で使用される)100
重量部あたり少なくとも0.2重量部、好ましくは
1〜2重量部使用されるが、このような量の触媒
は、フランス特許出願第2300085号及び同第
2369275号明細書に記載されるごとく、過酸を使
用する前に液−液抽出塔で除去しなければならな
い。しかしながら、多量の硫酸が塔内に含有され
ているにも拘わらず、完全なエポキシ化は達成し
得ない。
米国特許第2877266号明細書には上記と同一の
方法であつて、且つ共沸連行剤として1,2−ジ
クロロエタンを用いる方法が提案されているが、
この方法では反応を実質的に過剰の反応剤を使用
することなしに行いしかも反応の完了の程度がよ
り高くなるまで継続しいる。この反応は、通常
は、硫酸の如き少量で不特定の量の適当な触媒の
存在下に行われている。不均一共沸混合物の蒸留
は減圧下(140〜175mmHg、すなち18.6〜
23.3KPa)で行われている。
米国特許第3284491号明細書に記載される更に
別の方法においては、反応は、2種の溶剤、すな
ち不均一共沸混合物を形成する溶剤および該溶剤
と水との間の中間溶剤として作用する他の溶剤の
存在下で行われている。この方法においては、特
に反応系が混合されずに2層に分離する可能性が
なくなることにより、前述したごとき方法におけ
る爆発の危険性が排除される(反応系が2層に分
離した場合には、過酸化水素および(または)過
カルボン酸の濃度が爆発を生じるのに十分な高さ
の濃度に達している水相が形成される危険性があ
る)。しかしながら、この方法を経済的に実施す
ることは困難である:その理由は、完全に水と混
和性である前記の第2の溶剤が最終の過酸溶液中
および水と第1の溶剤とにより形成された不均一
共沸混合物を分離するための装置の両方に存在
し、その結果、上記の過酸溶液中では第2の溶剤
自身が酸化反応を受け(例えばジオキサンの場
合)、また上記の装置中では第2の溶剤が上記の
2種の溶剤の分離を妨害するからである。分離装
置中に傾瀉した水は、実質的な量の第2の溶剤を
含有しており、従つてこの第2の溶剤を回収せね
ばならない。
ヨーロツパ特許出願第4407号明細書には、反応
混合物中の水の量を、水との不均一共沸混合物を
形成し得る、過酸に対する溶剤を含有する有機相
と分離している水相を形成するのに十分な量に維
持することが提案されている。この方法は、過酸
を生成する反応は本質的に水相において生起する
ものであり、従つて媒体中の水分が共沸連行の進
行に従つて低下する方法と比較して、上記の方法
では反応が著しく加速されるという事実に基づい
ている。しかしながら、爆発の危険性を低減する
ためには、減圧下でエマルジヨンを保持する必要
があり且つ反応混合物中の過酸化合物の全体的割
合を継続的に監視する必要があり、これらのこと
のためにこの方法の実行が困難となつており、且
つ大量の生産を行う工業的製造法の場合には危険
性がある。
最後に、英国特許第931119号明細書には、反応
剤としておよび水の共沸連行剤としてカルボン酸
エステルを使用する方法も提案されている。しか
しながら、この方法で採用される温度(40〜50
℃)および圧力(60〜120mmHg、すなわち8〜
16KPa)条件下では反応時間が非常に長くなり、
あるいは過酸化水素の転化率が非常に劣ることに
なる。更に、西ドイツ特許出願第1962671号明細
書において強調されている如く、上記のような方
法を行うときにはエステルの過加水分解反応が生
じて、1分子のアルコールが遊離し、それが次の
酸化反応に有害な第2の反応を起す原因となる。
過カルボン酸によるオレフインのエポキシ化反
応については、PRILESCHAJEWの報告がある
〔Berichte、42,4811,(1909)参照〕。過酢酸を
プロピレンと反応させてプロピレンオキシドを製
造する方法については、J.STUU−RMANの報
告がある〔Proc.Acad.Sci.Ams−terdam,38,
450〜452,(1935)参照〕。更に、プロピレンオキ
シドの製造方法が英国特許第900836号明細書に記
載されており、この方法では、蒸気相のアセトア
ルデヒドの酸化により得られた、酢酸とアセトン
からなる混合物中の過酢酸溶液を使用している。
既述の通り、このような方法では副生物として生
じた酢酸を回収することが必要であるということ
は別としても、プロピレンオキシドの収率は定量
的ではない上記特許明細書の実施例4によれば、
収率は転化した過酸の86.3%である)。更に、実
質的割合のプロピレンがプロピレングリコールと
プロピレングリコールモノアセテートに転化して
いる。この収率の損失は、西ドイツ特許出願第
2633395号明細書に説明されている通り、過カル
ボン酸によるプロピレンオキシドの製造方法にお
ける主たる障害となつている。
本発明者らは、過酸化水素を有機化学の分野に
使用する研究を行つている際に、全く予想外に
も、以下に述べることき知見を得た;すなわち、
過酸水素の水溶液を非常に少量の強酸触媒の存在
下でプロピオン酸と反応させ、かつその際大気圧
および90〜100℃の温度で共沸連行作用により水
分を除去して得られた実質的に無水の、過プロピ
オン酸の粗有機溶液を何らの他の予備処理を施す
ことなく直接使用することにより、プロピレンを
実際上定量的な収率で且つグリコールおよびエス
テルの転化を実質的に伴うことなしにプロピレン
オキシドにエポキシ化できることを見い出した。
非常に少量の強酸触媒を使用することによつ
て、過プロピオン酸を生成させるための反応を比
較的高い温度でかつ非常に、迅速に、しかも過酸
化水素および(または)過酸の分解を何らを伴つ
ことなしに行い得ること、およびこのようにして
得られた過プロピオン酸の粗有機溶液が、触媒を
中和する必要もなしにあるいはいかなる精製処理
も必要なしにプロピレンのエポキシ化に直ちに使
用できるということは、従来技術からは当業者に
も全く予測し得なかつたことである。
ヨーロツパ特許第0025381号明細書には過酸化
水素と水溶性カルボン酸とを触媒としての硼酸の
存在下でかつ水を共沸連行溶剤により除去しなが
ら反応させる方法が開示されているが、この方法
は触媒として強酸を使用する方法とは基本的に相
違している。
本発明の方法は、三工程でかつ連続的に行われ
る。第1工程では、実質的に無水の過プロピオン
酸溶液を、90〜100℃の温度で、プロピオン酸、
共沸連行剤、過酸化水素および触媒を接触させ、
且つ大気圧で水を連続的に除去することによつて
調製する。
共沸連行剤は、通常の大気圧で100℃以下の沸
点を有し、且つ水とともに非常に低沸点を有する
不均一共沸混合物を形成し得る有機溶剤から選択
することが有利である。使用し得る連行剤の例
(これらの例に限らない)としては、クロロホル
ム、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロ
ロエタン、1,2−ジクロロプロパンの如き塩素
化脂肪族溶剤、およびシクロヘキサンおよびベン
ゼンの如き炭化水素溶剤を包含する。
共沸連行剤の量は、反応混合物の50〜75重量%
である。この連行溶剤はその混合物の沸点が、通
常の大気圧で90〜100℃の温度範囲に任意に調節
でき且つ水を媒体から迅速且つ有効に除去できる
様に選択する。
本発明においては過酸化水素は無水の有機溶液
の状態でも使用し得るが、60〜75重量%の過酸化
水素を含有する市販の水溶液を使用することが好
ましい。
プロピオン酸に対する過酸化水素のモル比は
0.2〜1、好ましくは0.3〜0.5である。
使用する強酸触媒は、硫酸やリン酸の如き無機
の強酸、あるいはアルカンスルホン酸、アリール
スルホン酸あるいはパーフツ素化カルボン酸若し
くはスルホン酸の如き有機の強酸のいずれかであ
る。硫酸が好ましい触媒である。
この触媒は、1モルの過酸化水素あたり0.0005
〜0.002モルという僅かな量で使用されるが、こ
れが本発明の方法の主たる特徴となつている。
生成した過酸の分解を防止するためのヒドロキ
ノン、ジピコリン酸あるいは他の公知の安定化剤
の如き、ラジカル反応禁止剤を反応媒体に添加す
るのが有利である。
ポリリン酸塩あるいはエチレンジアミンテトラ
酢酸の誘導体のような過酸化水素用安定化剤を反
応混合物に添加することも有利である。
反応の第一工程は、すべての種類の反応器中で
行うことができるが、反応中に水との不均一共沸
混合物を蒸留することが可能な反応器の使用が好
ましい。セツトになつている連続して設けられた
反応器であつて、その各々がプレートまたはパツ
キングを有する蒸留塔に連結している反応器を使
用するのが特に有利である。複数の反応器からの
蒸気相を集め、それらを単一の蒸留塔に送ること
も可能である。この場合には、共沸連行溶剤の環
流物を単一の反応器に送つてもよいし、連続した
反応器の各々に送つてもよい。
蒸留塔の頂部に集めた水/有機溶剤共沸混合物
は傾瀉で分離するが、この分離は、それ自体公知
の各種の方法、例えば重力による傾瀉や融合パツ
キング中に通す方法により行うことができる。傾
瀉した有機溶剤は、プロピオン酸、過プロピオン
酸および過酸化水素の留去を防止するのに十分な
環流を行わせるために、そのまま、蒸留塔に再循
環させ得る。上記の溶剤は、脱水パツキング中を
通す方法の如く、それ自体公知方法のいずれかに
より予め乾燥することほ可能である。好ましく
は、過酸生成用の反応器に連結した共沸蒸留塔
が、連行溶剤が完全に脱水され得るようにするた
めの排出部を有するのが有利である。
このようにして得られた粗有機溶剤は、過プロ
ピオン酸の他に未転化のプロピオン酸、酸触媒、
1重量%までの少量の過酸化水素、1重量%以下
の量の水を含有している。
本発明の方法の第2工程では、上記の過プロピ
オン酸の粗有機溶液を過剰のプロピレンの存在下
に、40〜80℃の温度および2〜20バールの圧力に
保持されている反応器に装入する。反応圧力は、
反応媒体が液相に保持されるように選択する。
過プロピオン酸に対するプロピレンのモル比は
101〜10であり、好ましくは2〜6である。
プロピレンのエポキシ化反応を行うために使用
する反応器は、熱交換を促進する反応器であつ
て、反応温度を十分に制御し得るものである。例
えば、管状ピストン反応器や撹拌オートクレーブ
が使用でき、これらの反応器は連続して設けられ
たものであることが好ましい。
本発明の方法の第3の工程では、反応混合物を
それ自体公知の方法で処理する。蒸留を行つて、
未反応プロピレン、プロピレンオキシド、次に有
機溶剤およびプロピオン酸を順次分離する;上記
のプロピレンオキシドはトツピングおよび(また
は)テイリングの(tailing)工程によつて精製
することができ、プロピオン酸は過酸を合成する
第1工程に直接再循環することができる。
本発明の方法は、例えば、添附図面に図解的に
示した如き装置中で行なうことができる。
連続して設置された1組の反応器1であつて、
その各々が蒸留塔2に連続している反応器中に、
強酸触媒と過酸用安定化剤とを含有している過酸
化水素の70%水溶液をルート3から導入し、ルー
ト4からプロピオン酸の有機溶剤溶液を添加す
る。この有機溶剤溶液は、蒸留塔17から得られ
た再循環生成物18と微かな損失分を補償するた
めに加えた追加分の新たな製品5からなるもので
ある。反応器1のガス相を構成している蒸気を蒸
留塔2に送り、このガス相から、凝縮した不均一
共沸混合物の水相を塔の頂部で傾瀉により分離
し、一方、有機層により、共沸混合物の分離を十
分に行うのに必要な環流を行わせる。もし必要で
あれば、塔の底部に設けた排出装置を使用するこ
とにより、ルート8を経て完全に無水の液体有機
を反応器に再循環することができる。反応中に生
成した水および反応物中に加えられていた水はル
ート7から除去される。
過プロピオン酸の粗有機溶液9を管状反応器1
0に送り、一方、過剰のプロピレンをルート11
を経て液相中に注入する。注入されるプロピレン
は、塔14から取出され、15を経て供給される
再循環プロピレンと新たな追加分のプロピレン1
2からなるものである。反応器を出た溶液はルー
ト13を経てストリツピング塔14に送られ、そ
こで、その頂部で過剰のプロピレンが回収され
る。ストリツピング塔の底部においてはルート1
6からプロピレンオキシドの溶液を回収し、これ
を塔17で精製する。精製塔17の底部でプロピ
レン酸と有機溶剤とからなる混合物を回収し、こ
れをルート18を経て反応器1に還送する。もし
必要であれば、重質生成物をルート19より排出
する。ルート20を経て塔17の頂部から回収し
たプロピレンオキシドは、ついで必要に応じて精
製する。
次に実施例により本発明の実際的な方法を具体
的に説明する。
実施例 環流コンデンサが上方に取付けられている、か
つ10枚のプレートを有するOLDERSHAW蒸留塔
を各々備えた連続して設置された2個の250cm3
ラス反応器中に、プロピオン酸の1,2−ジクロ
ロエタン中の50重量%溶液を250g/時の割合で
更に、0.33重量%の硫酸と0.5重量%のジピコリ
ン酸をも含有している70.7重量%の過酸化水素水
溶液を40.3g/h(すなわち0.838モル/時)の割
合で連続的に導入した。反応器内の温度は各々90
℃と94℃とした。
各々75℃と76℃の温度に保持してある各々の蒸
留塔の頂部において、水と1,2−ジクロロエタ
ンとからなる不均一共沸混合物を20℃で凝縮し且
つ傾斜した後、排出するために集めた水相を抜き
出した。このようにして0.7重量%の過酸化水素
を含有する水相を全部で38.7g/時(すなわち
0.008モル/時)の割合で除去した。凝縮した有
機層は塔に再循環した。
第2の反応器からは、251重量%の過プロピオ
ン酸(0.784モル/時)と0.3重量%の過酸化水素
(0.026モル/h)を含む有機溶液を281g/h時
の割合で連続的に抜出した。
この段階で、この反応系に導入した新たな過酸
化水素に対する過プロピオン酸の収率は97.5%で
あつた。反応した過酸化水素に対する過プロピオ
ン酸の収率は97.5%であつた。かく得られた過プ
ロピオン酸の粗有機溶液を、281g/時の割合で、
且つ同時に98.3g/時(すなわち、2.34モル/
時)の割合でプロピレンを、50℃に保持した高き
2mおよび直径10mmのピストン型管状反≦器に連
続的に注入した。反応器の圧力は10バールであつ
た。
反応器から出た反応混合物をストリツピング塔
に送り、その頂部で未反応のプロピレンを回収し
た。350g/hの速度で塔の底部に連続的に集め
られた液相は、13.2%のプロピレンオキシドを含
有していた。第2工程で使用したペルオキシ酸素
に基づくプロピレンオキシドの収率は98.3であつ
た。第1工程で導入した新しい過酸化水素に基づ
くプロピレンオキシドの収率は95.2%であつた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の方法を実施するための装置の図
解的な図である。 1……反応器、2……蒸留塔、10……管状反
応器、14……ストリツピング塔、17……蒸留
塔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 過酸化水素とカルボン酸とを水を共沸により
    連行する溶剤の存在下で反応させることにより過
    カルボン酸の有機溶剤溶液を調製しついでこの過
    カルボン酸溶液によりプロピレンをエポキシ化す
    ることからなるプロピレンオキシドの連続的製造
    方法において、 (a) 前記過カルボン酸に対して不活性なかつ大気
    圧下で100℃以下の沸点を有する不均一共沸混
    合物を水と形成することができる有機溶剤中の
    プロピオン酸の溶液と30〜75重量%の過酸化水
    素を含有する水溶液とを、過酸化水素1モル当
    り0.0005〜0.002モルの強酸触媒とラジカル反
    応の抑制剤との存在下でかつ水を共沸蒸留によ
    り連続的に除去しながら90〜100℃の温度で反
    応させることにより、1重量%以下の水と1重
    量%までの過酸化水素とを含有する過カルボン
    酸の有機溶剤溶液を調製すること;その際、上
    記反応剤の割合は過酸化水素/プロピオン酸の
    モル比が0.2〜1となるように、また、共沸連
    行溶剤の割合が反応混合物の50〜75重量%とな
    るように選択すること; (b) 工程(a)の共沸蒸留により底部生成物として得
    られる過プロピオン酸の粗有機溶剤溶液と、プ
    ロピレン/過プロピオン酸のモル比が1.01〜10
    となる割合の過剰のプロピレンとを40〜80℃の
    温度と2〜20バールの圧力であつてかつ反応媒
    体が液相に保持されるように選択された圧力下
    で反応させること;及び (c) 工程(b)からの反応混合物をそれ自体、既知の
    方法で処理することにより、未転化のプロピレ
    ン、プロピレンオキシド、有機溶剤及びプロピ
    オン酸を、順次、分離し、そして、プロピレン
    オキシドを取出し、未転化のプロピレンを工程
    (b)に再循環させ、また、有機溶剤とプロピオン
    酸を過酸合成工程(a)に再循環させること;を特
    徴とする、プロピレンオキシドの連続的製造方
    法。 2 反応混合物は過酸化水素に対する安定化剤を
    含有している、特許請求の載囲第1項記載の方
    法。
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