JPS591701B2 - 過カルボン酸溶液の製造方法 - Google Patents

過カルボン酸溶液の製造方法

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JPS591701B2
JPS591701B2 JP54169514A JP16951479A JPS591701B2 JP S591701 B2 JPS591701 B2 JP S591701B2 JP 54169514 A JP54169514 A JP 54169514A JP 16951479 A JP16951479 A JP 16951479A JP S591701 B2 JPS591701 B2 JP S591701B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C407/00Preparation of peroxy compounds
    • C07C407/003Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C407/00Preparation of peroxy compounds

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は有機溶媒中の純粋な過カルボン酸溶液の連続的
な工業用製造方法に関するものである。
特に、本発明は水、過酸化水素及び強酸を含んでいない
か又は実質的に含んでいないような炭素数が2〜5の過
カルボン酸の有機溶液の製造方法に関するものである。
過カルボン酸は工業的規模で使用できる酸化剤としてま
すます重要性を示してきている。
例えば、過カルボン酸はオレフインをエポキシドに、そ
して環状ケトンをラクトンに、転化するために使用でき
る〔デイ一・スワーン(D.Swern)有機過酸化物
、l巻、355〜502頁、ジヨーン・ウイリ一・イン
ターサイエンス、1971及びホウベンーウエィル(H
Ouben−Weyl)、有機化学の方法(MethO
denderOrganischenChemie)、
/2巻、707〜711頁、ジヨージ・チエメ・フエル
ラグ1963参照〕。しかしながら、例えばドイツ特許
明細書 1165576の方法により容易に得られる過カルボン
酸水溶液は水の存在のために酸化反応の実施用には有利
ではなく、その理由は水は非常に急速に希望する酸化生
成物すなわちエポキシド又はラクトンとさらに反応して
しまい、それにより副生物が相当生成するからである。
存在している強酸又は遊離過酸化水素も酸化生成物の収
率に同様の悪影響を与え、そして特に反応混合物中に過
カルボン酸溶液と一緒に加えられる根跡量の鉱酸は、も
し水が同時に存在しているなら、例えばエポキシド又は
ラクトンを生成する反応が成功裡に行なわれたかどうか
疑問にさせることがあり、その理由は副生物の生成が主
反応になつてしまうからである〔メソジクム・シミクム
(MethOdicumChimicum)、5巻、1
70頁、ジヨージ・チエメ・フエルラグ(1975)並
びにホウベンーウエイル、/2巻、708頁、ジヨージ
・チエメ・フエルラグ(1963)及びジヤーナル・オ
ブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエテイ(J.A
mer.Chem.SOc.)影勇4079(1958
)参照〕。
有機溶媒中の過カルボン酸の無水もしくは実質的に無水
の溶液は、先行技術の研究が示すように、非常に種々の
方法で得られる。
例えばドイツ公告明細書1043315(米国特許28
04473)の方法に従う、アルデヒドを有機溶媒中で
の酸化により過カルボン酸に転化する方法は、該方法の
実施過程中に高度に爆発性の中間生成物が生成し〔ウル
マンス・エンツイクロペデイ一・デル・テクニツシエン
●ヘミ一(UllmaunsEn躍KlOp各Died
ertechn.Chemie)、新方法(補巻)、1
81頁(1970)参照〕、そしてアルデヒドに対応す
るカルボン酸が過カルボン酸の酸化反応が行なわれた後
に副生物として得られ、それは安全性の理由及び経済的
理由の両者のために実際的な規模でそのような方法を用
いることを大きく妨げているという欠点を有する。
さらに、アルデヒド酸化方法により得られる過カルボン
酸の有機溶液は、製造工程と同時に起るアルデヒドの広
範囲な酸化的劣化から生じる不純物を含有している。さ
らに、過カルボン酸の無水もしくは実質的に無水の有機
溶液{ζペルキー特許明細書788727、78872
9及び特に788728中で提唱されている如く、不連
続的もしくは連続的抽出及び生成した抽出物のその後の
共沸による脱水により、又は単に過カルボン酸水溶液の
共沸による脱水により製造でき、使用される有機溶媒の
一部は過カルボン酸の希釈用に用いられる。
抽出される溶液は酸触媒の存在下でH2O2をカルボン
酸と反応させることにより製造される。上記の方法は、
過カルボン酸水溶液を製造する各場合にも水及びさらに
過カルボン酸を蒸留しなければならないために、高いエ
ネルギー消費となる。この方法は高いエネルギー消費を
必要とし、そしてさらに過カルボン酸を熱に露呈するた
めに費用のかかる安全上の予防策を必要とする。さらに
、蒸留時の過酸の腐食性のため、特別の構成材料を使用
しなければならず、それによりこれらの方法を大規模な
工業的用途に用いることを除外している。過酸の純粋な
有機溶液を得ようとするなら、蒸留により得られた水性
過カルボン酸中に含まれている水をさらに共沸蒸留によ
り再び除去しなければならず、それには別の方法を必要
とする〔ウルマンのエンツイクロペデイ一・デル・テク
ニツシニン・ヘミ一、補巻1970、新方法、181頁
以下及びデイ一・スワーン、有機過酸化物、I巻、19
70、313頁以下参照〕。さらに、過カルボン酸を酸
一触媒反応 カルボン酸+H2O2=過カルボン酸+H2Oから生成
するあらかじめ平衡化されている混合物から水不混和性
有機溶媒を用いて抽出する場合に有機過カルボン酸溶液
が得られることも知られている。
この方法では過カルボン酸の有機溶液を得るための抽出
は、例えばドイツ公開明細書1618625中に記され
ている如く一段階で又はドイツ公告明細書104856
9中に開示されている如く数段階で実施される。
上記の平衡を得るために使用される触媒は、工業的操作
では多くの場合ドイツ特許明細書2262970、ドイ
ツ特許明細書2602776及びドイツ公開明細書25
19289中に記されている如く硫酸である。抽出自体
は、多くの場合多種の内部付属品を備えている抽出力ラ
ム中で、向流状で行なわれる。過カルボン酸、酸触媒及
び過酸化水素からなる水性混合物を有機溶媒で抽出する
。これらの全ての最近の過カルボン酸の有機溶液の製造
方法、いわゆる抽出方法では、水、H2O2及び強鉱酸
をある場合には相当量依然として含有している抽出物が
得られる。過カルボン酸の有機溶液中に存在しているこ
れらの不純物の濃度は本質的に二種のパラメーターに依
存している。一方では使用する有機溶媒の極性が作用し
、そして他方では抽出条件、特に抽出を行なう温度及び
水相中に存在している強酸の濃度が影響する。抽出によ
り得られるこれらの過カルボン酸溶液の性質が例えば酸
化オレフィンを与えるためのオレフインとの反応用には
必ずしも完全に不適当ではないことは理解できよう。
従つて該有機過カルボン酸溶液を精製するための追加の
技術段階が提唱されている。ドイツ特許明細書2262
970の第3欄、26〜32行には、特に過酸化水素を
回収するためにすなわち抽出物中に含まれているH2O
2を除去するという観点で抽出物を精製するために、過
カルボン酸溶液を連続的に操作されている後抽出におい
て水又は水溶液で向流状で処理することが提唱されてい
る。
この方法で洗浄された有機過カルボン酸溶液の水含有量
はその後1〜2重量%の間であつた。ドイツ公開明細書
2602776の方法に従うと、粗製過カルボン酸抽出
物の後処理が硫酸を用いて行なわれ、この目的用に用い
られる抽出器が過カルボン酸溶液を得るために用いられ
る抽出系中に統合されている。
後洗浄用に水性硫酸を用いた結果として、洗浄された過
カルボン酸溶液は必然的に水だけでなく少量のこの強鉱
酸も含有している。これらの2種の不純物の含有量は前
記のドイツ公開明細書2602776中には詳しく示さ
れていない。しかしながら例えば過カルボン酸の有機溶
液中の2重量%の水含有量及び500ppmの硫酸含有
量は完全に現実的なものである。これらの不純物の濃度
は例えば酸化プロピレンの如きエポキシドの製造におい
て、特にエポキシド含有反応混合物のその後の必要な蒸
留処理中に、副生物を実質的に生成せしめその結果この
過酸溶液を用いる方法の経済性が疑問となる。有機過カ
ルボン酸溶液中の強酸及び水の含有量に関するこのよう
な欠点はドイツ公開明細書2519298の方法で実質
的に避けられる。
この公開明細書は使用される酸化剤が好適には過プロピ
レン酸のベンゼン中溶液であるような酸化プロピレンの
製造方法を記しており、該溶液は強酸及び過酸化水素を
除去するために水又は水溶液で洗浄されており、そして
次に洗浄工程によりベンゼン溶液中に加えられた水を除
去するために共沸蒸留にかけられる。溶解された水並び
に後洗浄中に有機相に付着した水はこの工程段階におい
て蒸留単位の頂部のところで水、ベンゼン共沸物として
除去され、頂部気体を冷却しそして相を分離した後に軽
い相として得られるベンゼンは全て蒸留カラム中に還流
物として充填される。この方法は、相当量の水を蒸留除
去しなければならずその上高い還流比が必要であるため
に、かなりのエネルギー消費を必要とする。
さらにこの方法により得られる結果は、有機溶液中の遊
離過酸化水素含有量に関しては、まだ満足のいくものと
は思えない。それに比べて驚くべきことに、 (a)水性過酸化水素を炭素数が2〜5のカルボン酸と
、酸触媒の存在下で0.5:1〜30:1のH2O2対
カルボン酸の供給モル比で反応させ、(b)工程(a)
に従つて得られた反応混合物を有機溶媒で抽出すること
により、過カルボン酸及び場合により工程a)で転化さ
れなかつた対応するカルボン酸を本質的に含有している
抽出物を単離し、(c)抽出物を1〜10個の理論的分
離段階を備えた抽出単位中で水又は水溶液を用いて処理
し、そして(d)(c)に従つて得られた過カルボン酸
の有機溶液を、必要なら他の有機溶媒を加えた後に、共
沸蒸留により脱水することからなり、ここ′((b)に
従う脱水中に得られる共沸蒸留の頂部生成物の有機相が
工程(c)に完全にもしくは部分的に再循環されるか及
び/又は工程(b)への有機溶媒の入口箇処の下流に完
全にもしくは部分的に再循環されることにより、技術的
及び経済的に有利な方法で、炭素数が2〜5の過カルボ
ン酸の純粋な有機溶液が連続的に製造できることを今見
出した。
それを行なう際には、工程(c)に再循環させようとす
る有機相の全量又は一部は好適には工程(c)用に用い
られる抽出単位の最初の理論的分離段階の上流に供給で
き、或いは該単位の最初の理論的分離段階の下流及び最
後の理論的分離段階の上向き流に供給できる。しかしな
がら、工程d)から得られた有機相の全量又は一部を工
程(b)に再循環させることもできる。
同様に工棺d)の実施で得られた有機相の全量又はそれ
の一部を工程(c)及び段階(b)の両方に供給するこ
ともできる。本発明に従う方法用の適当な有機溶媒は、
過カルボン酸に対して不活性であり、そして常圧下で約
30℃〜約140℃の沸点を有する全ての化合物である
さらに、有機溶媒は水又は水性硫酸中で非常に低い溶解
度を有していなければならず、さらに過カルボン酸の沸
点より少なくとも10℃低い沸点を有する水との共沸物
を生成可能でなければならない。本発明に従つて工程b
)及び/又は工程(c)に再循環される(d)からの有
機相が本質的に上記の基準に従う有機溶媒からなつてい
ることにもちろん注意すべきである。これらの溶媒は非
常にいろいろな化学的性質を有することができる。
例えば下記のものが適していることが明らかにされてい
る:炭素数が6〜10の芳香族炭化水素類、炭素数が5
〜12の脂肪族又は脂環式炭化水素類、炭素数が1〜1
0で塩素数が1〜4の塩素化された炭化水素類、炭素数
が1〜5のカルボン酸と分子中に存在する炭素数が1〜
8の直鎖もしくは枝分れしたアルコールとのエステル類
並びに炭素数が2〜10のエーテル類。好適にはアルカ
ン類又はアルケン類から誘導された塩素化された炭化水
素類、例えば塩化メチレン、四塩化炭素、ジクロロエタ
ン、1・2−ジクロロプロパン、トリクロロエチレン及
びテトラクロロエチレン、又は芳香族炭化水素類、例え
ばベンゼン、トルエンもしくはクロロベンゼン、又はエ
ーテル類、例えばジイソプロピルエーテル、又はエステ
ル類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピ
ル、酢酸イソプロピルもしくは酢酸n−ブチルが使用さ
れる。
しかしながら、これらの混合物を使用することもでき、
しかもある場合にはそれが有利ですらある。工棺a)に
従うH2O2とカルボン酸との酸で触媒作用を受ける反
応はそれ自体は公知である方法で、例えばドイツ特許2
262970又はドイツ公開明細書2519298又は
ドイツ公告明細書2519289又はドイツ公開明細書
2602776中に記されている方法に従つて、実施で
きる。
同様に工程(b)、(c)及び(d)もそれ自体は公知
である方法で、例えばドイツ特許22629701ドイ
ツ公開明細書2519298又はドイツ公告明細書25
19289中に記されている方法に従つて、実施される
抽出を行なうために適しているいずれの装置も工程(c
)用に使用できる。
一般に、向流原理に基づいて操作されている抽出力ラム
又は一部分が向流状にそして一部分が交互流状に操作さ
れている混合器一分離器組装置が使用される。しかしな
がら異なつた組合わせ抽出器又は遠心抽出機械を使用す
ることもできる。有利には、有機抽出物に関して1〜1
8容量%の水又は水溶液が使用される。好適には、3〜
6容量%の水が使用される。純粋な水の代りに、実質的
に過酸化水素及び鉱酸を含んでいない少なくとも90重
量%の水を含有している水溶液を使用することもできる
。該方法の工程中に得られた水相を使用することが有利
である。例えば(d)に従う共沸蒸留からの水相が適し
ている。工程(d)の共沸蒸留による脱水用には、一般
的カラム例えば公知のトレイ・カラム又はパツクト・カ
ラムが適している。有利にはこの蒸留単位のカラム本体
及び内部付属物並びに気化単位及び冷却系の両者はステ
ンレス鋼でできている。本発明に従う方法の一般的態様
を第1図に示されている流路図に関して以下に記す:工
程a)に従う反応はそれ自体は公知である方法で反応系
3中で行なわれる。
水性H2O2及び酸触媒、例えば硫酸の混合物を1を介
して加えながら、カルボン酸を2を介して反応系に加え
る。過カルボン酸を含有している水性反応混合物を路4
を介して抽出系5に供給し、そこで工程(b)が行なわ
れる。この点では反応系3も抽出系5中に統合されてい
てもよいことを強調すべきである。有機溶媒は6を介し
て単位5中に送られる。
工程(b)に従つて得られた抽出物は路7を通つて除か
れる。この抽出物は過カルボン酸、工程(a)でカルボ
ン酸が完全に転化されていない場合には過カルボン酸に
対応するカルボン酸、並びにある量の水、過酸化水素及
び酸触媒を含有している。これらの3種の化合物の除去
は次の2つの工程(c)及び(d)により行なわれ、そ
れらは装置8及び9中で行なわれる。(b)に従つて得
られる抽出物の水又は水溶液を用いての処理は抽出単位
8中で行なわれ、その単位は図面で示されているトレイ
により象徴されているようにその中に10個の理論的分
離段階があるように設計されている。
洗浄された抽出物を装置8から路10を介して出しそし
て次に蒸留単位9に送り、そこで有機溶媒の一部を流れ
10一過カルボン酸の有機溶液一中に存在している水と
一緒に頂部からとり出す。有機溶媒及び水の混合物を冷
却器11中で冷却し、そして分離器12中で本質的に有
機溶媒を含有している有機相及び水相に分離する。12
で得られた有機溶媒は例えば路13及び13aを介して
抽出単位8の最初の理論的分離段階の上流に再循環させ
る。
しかしながら12で生じた有機溶媒の少部分を14を介
して還流物としてカラム9に再循環させることもでき、
そして該方法を実際に行なう場合有利である。
一般に、本発明に従う方法においては14を介して9に
送られる割合は路13及び13aもしくは15を介して
8に又は13及び22を介して5に供給される割合より
少ない。流れ14対流れ13の比は例えば1:10であ
る。好適には、この比は1:5〜1:3の範囲内であり
、そして非常に好適には1:3〜1:1.1の範囲内で
ある。抽出単位8すなわち工程(c)に再循環される有
機溶媒は、そこでその全量が13及び13aを介して8
中の最初の理論的段階の上流に加えられる。
しかしながら、流れ13の一部を路15を介して、第1
図に示されている如く抽出工程8の最初の理論的段階の
下流及び最後の理論的段階の上流のところに加えること
もできる。また、12で生じる有機溶媒を全部又は一部
分他の用途用に使用することもでき、その場合対応する
量の新しい溶媒を次に路13,13a及び/又は15を
介して工程(c)にすなわち抽出単位8中に、又は13
及び22を介して工程(b)にすなわち抽出系15に加
える。分離器12中で生じる水相も路16を介して単位
8に供給される。この流れ16は適宜17を介して別の
量の水又は水溶液により補充できる。抽出単位8中で工
稙c)を行なう際生じそして洗浄除去された酸触媒並び
に回収されたH2O2を含有している水相を路18及び
18aを介して抽出5へ又は路18及び19を介して反
応系3に供給する。8から出た水相の一部を5に供給し
そして残りを3に供給することもできる。
例えば、流れ18をこの流れの40〜90%が反応系3
中に加えられるように分割することもできる。分離器1
2中で有機相として生じる溶媒の、個別流14,13,
13a,15及び22への、分割に関しては下記のデー
タが例として挙げられる。
データは第1図に表わされている工程に関するものであ
る。分離器12中では、装置の静止状態において単位時
間当り150部の酢酸エチル及び5部の水が生じる。こ
Q量の酢酸エチルのうちの30部が路14を介してカラ
ムに送られ、残りの120部は路13を介してとり出さ
れる。例えば70部は、向流状で操作されている5個の
混合器一分離器からなる単位8の最初の混合器の上流の
ところに供給され、そして20部の酢酸エチルは第三の
混合器一分離器の下向中に供給される。残りの30部は
22を介して工程(b)に供給される。5からとり出さ
れそして8に送られる抽出物はその場合180部の酢酸
エチルを含有している。
ある場合には流れ22の一部を抽出単位8にではなくそ
の代りに路22を介して抽出工程5に供給しそこで工程
(b)を行なうことが有利である。しかしながら一般的
には、同時に13の一部が13a及び/又は15を介し
て8に再循環させる場合には22を介して抽出単位5に
供給される13の割合は低い。しかし、12で生じる有
機相の全て又は一部分を工程(b)すなわち抽出系5に
だけ供給することもでき、その場合抽出物8は12中で
生じた有機溶媒には露呈されない。有機相が同時に8及
び5の両方に再循環される場合には、生成物流の比は一
般に22の量が13a及び/又は15を介して8に供給
された量の5〜70%であるように選択される。好適に
は、その比は流れ22が8に達する有機相の合計量の1
0〜50%となるように選択される。しかしながら、特
に好適には12中で生じる有機相の全て又は一部が工程
(c)に完全に再循環されるか又は工程(b)に完全に
再循環される。
しかしながら、12中で生じる有機相が8及び5の両方
に完全に又は部分的に供給されるような方法においては
、流れ22は好適には、1〜5個の理論的分離段階を有
する抽出単位5の中に、6を介して加えられる有機溶媒
の入口時点の下流のところで加えられる。8及び/又は
5に再循環される有機溶媒は一般に水で飽和されている
その他にそれは少量の例えば0.1〜5重量%の過カル
ボン酸も含有できるが、それらは工程遂行に悪影響を与
えない。しかしながら12中で生じた有機溶媒の一部又
は全部を工程(b)に再循環させる場合には、流れ13
叉は22中の過カルボン酸の含有量は1.5重量%以下
であることが有利である。この点に関しては熟練者には
容易にわかることであるが第1図の程は過カルボン酸及
び有機溶媒の組み合わせに関しており、そこでは8で得
られ10を介してとり出される抽出物は8中に存在して
おりそして18を介してとり出される酸触媒含有水相よ
り低い比重を有することを記しておくべきである。
同時に流れ7すなわち不純物としてH2O.H2O2及
び強酸を含有している過カルボン酸の有機溶液は5中で
生じる水相より低い比重を有する。同じことは分離器1
2中の条件に関しても言うことができ、そこでは有機溶
媒は水より軽い。5,8及び12中の有機相が対応する
水相より低い比重を有するようなこの型の組み合わせ例
は、ベンゼン中の過イソ酪酸、酢酸エチル中の過酢酸、
及びジイソプロピルエーテル中もしくはベンゼン中の過
プロピオン酸である。
工程中の有機相が各場合とも対応する水相より高い比重
を有するような組み合わせは、テトラクロロエチレンを
対応する過カルボン酸と共に使用するときに生じる。過
プロピオン酸とジクロロプロパン(有機溶媒として)の
組み合わせの場合には、工程(b)中では1・2−ジク
ロロプロパンが軽い相を形成しており、(b)の水相中
では硫酸及びH2O2濃度がまさつており、一方、ジク
ロロプロパン中過プロピオン酸の溶液が水洗浄を実施し
たときに重い相を形成する。熟達者は、混合物及び純粋
な化合物のデータから各工程段1偕において過カルボン
酸の有機溶液が軽い相又は重い相のいずれかで生じるか
は非常に満足のいくように推測できるであろう。さらに
、そのような効果は本発明に従う方法を成功裡に遂行す
ることに関しては重要ではなく、それらは単に装置をた
だ反対のやり方で連結する必要があるだけである。これ
については、装置の配置に関すれば、抽出単位8を工程
(b)で使用される抽出単位5中に統合できることを強
調すべきである。抽出力ラムを使用するときには、これ
は装置8を抽出力ラム5の頂部に設置することにより実
現でき、それにより単一カラムが形成され、それの上部
において理論的分離段階n及び理論的分離段階n+10
の間で工程(c)が行なわれる。しかしながら、一般的
には、特に(c)に従う洗浄用に水を使用する場合には
、適当数の理論的分離段階からなる混合器一分離器組装
置を使用することがより有利であり、その理由は多くの
場合分割されていてもよい流れ13はトレイ付きの工業
用抽出力ラムを用いたときの方が一般的方法よりきちん
としたやり方で加えられるためである。この方法が適し
ている工程b)がらくる抽出物(第1図の流れ7)は5
〜50重量%の過カルボン酸を含有している。
この過カルボン酸は有機溶媒と並んで溶液7の比較的大
部分を構成している。しかしながらカルボン酸含有量が
過カルボン酸含有量より多い抽出物を使用することもで
きる。例えば約20重量%のプロピオン酸及び約15重
量%の過プロピオン酸を含有している抽出物7を使用す
ることもできる。一般に、抽出物中の過カルボン酸及び
カルボン酸の濃度は工程(a)で選択された反応もしく
は転化条件及び工程(b)で使用された有機溶媒の量か
ら推定される。7から除去される不純物例えば水、H2
O2及び酸触媒、の含有量はいくつかのパラメーターに
依存している。
最初に、工程(a)用に選択された強酸の濃度が作用す
る。さらに、反応混合物4に関する有機溶媒の量が重要
であり、また反応系3から出てくるこの生成物流中のH
2O2含有量又は水含有量も重要である。一般に、本発
明に従う方法は、0.1〜5重量%の水、0.1〜3%
の過酸化水素及び0.05〜2重量%の酸触媒例えば硫
酸を含有している5から出てくる抽出物を使用する。も
ちろん例えば強酸の含有量が0.05重量%より少ない
量、例えば0.03重量%であるが、一方ではH2O2
の含有量が3重量%より多いような抽出物を使用するこ
ともできる。12から工程(c)又は(b)に再循環さ
れる有機溶媒の量は、流れ7、すなわち不純物を含有し
ている抽出物中に存在している有機溶媒の量の10〜7
0重量%である。
過カルボン酸と有機溶媒のある組み合わせを用いる場合
には、工程(c)の後に再循環される有機溶媒の全量を
単位8の最初の理論的分離段階の上流に加えずに、この
量の一部分を抽出単位8の最初の理論的分離段階の下流
及び最後の理論的分離段階の上流に加えることが有利で
ある。
従つて、(例えば過イソ酪酸/ベンゼンの系中では)抽
出単位8として4個の混合器一分離器を使用するときに
は、8に再循環される量の約30%が第三混合器の上流
に加えられ一方残りの70%が最初の混合器一分離器単
位中に加えられる前に抽出物7に加えられることが有利
である。
12中で有機溶媒と共に生じそして16を介して抽出単
位8に再循環される水は10重量%までの、好適には5
重量%までの、過カルボン酸及び5重量%までの、好適
には2重量%以下の、過酸化水素を含有できる。
有利には、例えばりん酸又はピロリん酸のナトリウム塩
の如き安定剤をこの流れにそれが単位8にはいる前に加
える。工程(c)用に必要な洗浄溶液の量は抽出物7の
量に関して又は8にはいる全部の有機相、例えば流れ1
3a,15及び7に関しては広い限度内で変化できる。
その量は例えば抽出物に関して、0.1〜10好適には
0.3〜5、特に好適には05〜3、容量%の水又は水
溶液である。しかしながら、全体の工程の経済的設計に
関しては工程(c)中に加えられる水の合計量をできる
限り低く保つことが必要である。しかしながら、これは
抽出物7中に含まれている量のH2O2及び酸触媒をで
きる限り多く除去する必要により課された条件とバラン
スをとる必要がある。本発明に従う方法の公知の方法に
比べての利点は第一に、実際的見地からすると、すなわ
ち流れ21と共に純粋な有機溶液として単離される過カ
ルボン酸の量に関しての、工程(c)用に使用しなくて
はならない水叉は水溶液の割合が減少でき、同時に後洗
浄作用、すなわち例えばH2O2及び強酸の如き不純物
の除去がより良好となることすなわち流れ21中のこれ
らの化合物の濃度は、匹敵する過カルボン酸含有量に対
して極端に低くなることである。
このことは全て驚異的なことであり、その理由は洗浄し
ようとする抽出物7の一有機溶媒の再循環から生じる一
希釈の結果として洗浄水の量がたとえ同じであつても劣
つた洗浄作用が生じるであろうと推測されていたためで
ある。本発明に従う方法を工業的に実施するときに重要
な他の利点は単位9中で蒸発する水及び有機溶媒の割合
が全体的にみて例えばドイツ公開明細書2519289
又はドイツ公告明細書2519298の方法の如き公知
の方法におけるより低いため工程(d)用に必要なエネ
ルギーは実質的に減じられる点である。
7からH2O2が洗浄除去されており7中に存在してい
た割合の酸触媒が含まれているような単位8(段階c)
を出た流れ18はさらに、過カルボン酸を含有しており
そしてまた対応するカルボン酸並びに少割合の有機溶媒
も含有している。
一般にこの水相18中の有機溶媒の溶解度は0.5〜1
0重量%である。流れ18が5重量%より少ない有機溶
媒を含有している場合には、流れは有利には反応工程(
a)に再循環される。しかしながら、上記の如く流れ1
8を完全に又は部分的に工程b)に供給することもでき
る。工程(c)を出てくる有機相(流れ10)中の水の
含有量は一般に0.5〜10重量%、好適には1〜8重
量%、そして非常に特に好適には1.5〜5重量%であ
る。
この水含有量は9中で頂部のところで共沸により除去さ
れて、蒸留単位9の底部生成物(流れ21)中の水含有
量は一般に1重量%以下、好適には0.5重量%以下、
及び特に好適には0.2重量%以下となる。しかしなが
ら、過カルボン酸21の有機溶液中でのそれより低いも
しくは高い水の濃度を制定することもできる。しかしな
がら好適には単位9は流れ21が0.5重量%より少な
い水を含有しているような方法で操作されている。本発
明の方法に従つて得られる過カルボン酸の純粋な有機溶
液は一般に1重量%より少ない、好適には0.6重量%
より少ない、そして非常に特に好適には0,3重量%よ
り少ない、H2O2を含有している。
工程(d)の底部生成物として得られる純粋な過カルボ
ン酸中の強酸の含有量は一般に0.1重量%より少なく
、好適には0.05重量%より少なく、そして非常に特
に好適には0.01重量%以下である。
本発明に従う方法を実施するための他の可能な方法は、
溶媒混合物を用いて行なう方法であり、そこでは2種の
溶媒のうち1種、以後第二溶媒と称する、は工程(c)
及び(d)中を通りそして蒸留単位9の頂部のところで
10中に含まれている水と一緒にとり出される。この第
二溶媒が路23(第1図参照)を介して加えられた後に
、それは工程(4)においては水担持剤として働き、そ
して12において有機相として分離する。その後、それ
は本発明に従つて13を介して抽出単位8中に上記の点
で加えられる。8中を通つた後にそれは10中にあられ
れ、そして工程を連続的に実施する場合には循環が新た
に開始される。
第二溶媒、いわゆる補助溶媒は下記の条件を満たすべき
である:すなわちそれは工程b)用の溶媒の密度と同様
な密度を有すべきである。
さらに、それは非常に低い水溶解度を有していなければ
ならず、しかも水と共沸物を形成しなければならない。
補助溶媒の沸点は可能ならば過カルボン酸の沸点及び(
b)で使用されている有機溶媒の沸点よりも少なくとも
10℃低くなければならない。もちろん13を介して再
循環される補助溶媒の一部を22を介して工程(b)用
に使用することもでき(第1図参照)、この場合工程(
b)は2種の溶媒の混合物を用いて行なわれる。過プロ
ピオン酸/テトラクロロエチレン系においては、例えば
四塩化炭素又はクロロホルムが工程8及び9中を通る補
助溶媒として非常に成功することが証せられている。過
カルボン酸と有機溶媒との上記の組み合わせ物中の補助
溶媒としてはベンゼンも使用できる。(c)及び(d)
に従う工程を行なう操作条件はすでに知られている。単
位8は800〜1200ミリバールの圧力及び10〜4
0℃の温度において操作されている。蒸留カラム9は、
過カルボン酸をできる限り少しの熱に露呈させるために
、有利には減圧下で操作される。9に加えられる過カル
ボン酸の有機溶液(流れ10)は路20を介してそれに
加えられる公知の安定剤の1種を有することもできる。
カラム9中に備えられている分離段階の数は広い限度内
で変化できる。
それはもちろん使用される過カルボン酸/溶媒の特定形
に依存している。一般に、蒸留部分用の2〜10個の理
論的板及び濃縮部分用の2〜10個の理論的板を有する
カラムが使用される。例えば、合計8個の理論的段階か
らなりそして系10が第四の理論的板の上向き流に加え
られるような単位9が過プロピオン酸/ベンゼンの系用
に適している。本発明に従う方法の一態様を例えば第2
図に関して過イソ酪酸/ベンゼンの系について以下で説
明する。
工程(b)から、連続的操作で、1単位時間当り約10
0〜120部のベンゼン抽出物を管1を介してとり出す
抽出物は30〜32重量%の過イソ酪酸、9〜11重量
%のイソ酪酸、2〜3重量%の水、約1重量%の過酸化
水素及び0.4〜0.6重量%の重硫酸ナトリウムを含
有している。この抽出物を工程(c)に供給し、(c)
は向流状に操作されている4個の混合器一分離器からな
つている。抽出物と同時に、28〜30部の約1重量%
の過イソ酪酸を含有しているベンゼンを路2を介して混
合器一分離器組装置の最初の単位の混合器中に加える。
流れ2は工程(d)からの戻り流である。22〜23重
量%の過イソ酪酸、7〜8重量%のイソ酪酸、3〜4重
量%の水及び0.1〜0.2重量%のH2O2からなる
洗浄されたベンゼン溶液を3を介して第四の抽出段階の
分離器からとり出す。
流れ3を5〜8個の理論的分離段階を有しそして200
〜500ミリバールで操作されている蒸留カラム中に加
える。工程d)のこのカラムの底部から、単位時間当り
約100部の完全に無水のベンゼン溶液を路4を介して
とり出し、該溶液は約10重量%のイソ酪酸の他に28
〜31重量%の過イソ酪酸も含有している。NaHSO
4はもはや検出できなかつた。この溶液中には約0,1
重量%だけの過酸化水素がまだ存在していた。該カラム
の蒸留物容器5は単位時間当り、5〜6部の約1重量%
の過イソ酪酸及び小量のH2O2を含有している水溶液
並びに58〜60部のベンゼンを集め、ベンゼンの約3
0部は路6を介してカラムの頂部に還流物として供給さ
れる。
残存しているベンゼンはすでに記されている如く、2を
介して工稼c)に供給される。5中で生じる水溶液は路
7を介して第四の混合器一分離器の混合装置中に加えら
れ、それは同時に8を介して単位時間当り0.5〜1部
の少量のピロリん酸ナトリウムを含有している水も集め
る。
(c)から重い相として出されそして過酸化水素及び重
硫酸ナトリウムの他にベンゼン及び過イソ酪酸も含有し
ている水溶液を路9を介してとり出しそして工程(a)
に再循環させる。実施例 1(第3図) 硫酸、過酸化水素、プロピオン酸及び過プロピオン酸か
らなる反応混合物をベンゼンで抽出することにより得ら
れる溶液を路1を介して混合器分離器組装置に供給した
30℃で操作されているこの抽出系は3個の重ねられた
混合器一分離器からなつており、それの各単位は約1.
51容の下向き流分離容器8付きの混合ポンプからなつ
ていた。
処理しようとするベンゼン溶液を毎時織310クの量で
それより低い工程8の混合ポンプ2に供給した。
この溶液は22.4重量%の過プロピオン酸及び13.
6重量%のプロピオン酸並びに不純物すなわち0.8重
量%の水、0.6重量%の過酸化水素及び0.1重量%
のH2SO4を含有していた。さらに、毎時90m1の
水溶液を路3を介して混合用ポンプ2に供給した。この
水溶液は、毎時69m1の量で得られそして4重量%の
過プロピオン酸の他に少量のH2O2を含有しているそ
の後の共沸蒸留の頂部生成物の水相4を少量のピロリん
酸ナトリウムが加えられている21m1の水と混合した
ときに得られた。さらに、822m1/時の、根跡量の
水及びプロピオン酸の他に約1.5重量%の過プロピオ
ン酸を含有しているベンゼンを路5を介して混合装置2
中に加えた。このベンゼンは蒸留単位6の頂部生成物の
有機相であつた。それより低い分離容器8から軽い相と
してとり出された過プロピオン酸のベンゼン溶液を中間
の混合器一分離器配置中に送り、次に34m1の水と一
緒に上部単位に属する混合用ポンプ7に供給した。
相分離が上部装置中で生じた後に得られた水相を中間の
抽出工程に送つた。中間及び下部分離容器中で重い相と
して集められた水溶液を一緒にし、そして路9を介して
反応系に供給した。溶液9は約32重量%過プロピオン
酸、16.7重量%のプロピオン酸、6.5重量%のH
2O2、1重量%の硫酸及び少量のベンゼンを含有して
いた。それは毎時1907の量で得られた。上部分離器
8を出た過プロピオン酸のベンゼン溶液を路14を介し
て蒸留単位6中に加えた。
この蒸留単位は10個のバブルキヤツプトレイ、落下膜
蒸発器10、冷却器11及び蒸留物の相分離用の分離器
を備えている直径5cmのカラムからなつていた。上部
分離器8からとり出されたベンゼン溶液を第五のトレイ
上に加えた。400ミリバールの圧力及びカラムの頂部
のところの45〜47・Cの温度において、毎時69m
1の水相4及び1.2747のベンゼンが蒸留物として
得られた。
得られたベンゼンのうち、625m1/時を還流物とし
て路12を介してカラムに供給し、残りを路5を介して
混合用ポンプ2に供給した。この共沸蒸留の底部生成物
として、過プロピオン酸のベンゼン中の純粋な溶液がカ
ラム6から路13を介して毎時21727の量でとり出
された。
この遜プロピリナン酸溶液は20,73重量%のPPA
(Δ5モル/時)を含有していた。
溶液の水含有量は0.05重量%より少なかつた。H2
O2の濃度は0.1重量%であり、H2SO4含有量は
5ppmより少なかつた。本発明に従う方法の利点を明
らかにするために、ドイツ公開明細書2519298の
実施例3の数値データを以下に比較用に使用した。
そこでは共沸カラムからの蒸留物の有機相の再循環は用
いられず、すなわちこの相は全て共沸カラム用の還流物
として用いられた。全てのデータは、蒸留単位6の底部
生成物として得られた5モル/時の過プロピオン酸を基
準として再計算された。三段階混合器一分離器組装置中
での洗浄程用には、5モル/時の得られた過プロピオン
酸のベンゼン中溶液に対して下記の量の水又は水溶液が
必要であつた。
本発明の方法に従うと、使用された水の量はドイツ公開
明細書2519298のそれより16%低いことが明白
である。
ドイツ公開明細書2519298の方法では過プロピオ
ン酸(PAA)のベンゼン溶液中の遊離過酸化水素の含
有量は0.16重量%であつた。
これは5モルのPPA当り3.557のH2O2の損失
を意味する。本発明に従う方法では、この値は2.27
/5モルのPPAであつた。本発明に従う方法の有利な
処理方法は、蒸留単位6中で蒸発される水及びベンゼン
の量を比較すると特に明白になる。
ドイツ公開明細書2519298の方法ではこれらの量
は各場合とも5モル/時のベンゼン中PAA溶液に関し
て1.7407/時のカラムに還流物として送られるベ
ンゼン及び947/時の水であつた。
本発明に従う方法では、それに相当する値は12747
/時のベンゼン(流れ5及び12の合計)及び68.8
y/時の水であつた。
さらに、混合器一分離器装置から重い相として出る流れ
9がドイツ公開明細書2519298の処理方法と比べ
て実質的に減じられることも利点とみなすべきである。
この流れ中に存在している水を工程の他の点において、
例えば酸触媒を再濃縮するための単位中で、再び除去し
なくてはならない。実施例 2(第4図) プロピオン酸とH2O2との反応、テトラクロロエチレ
ンでの抽出及び抽出物の洗浄を同時に抽出単位1中で行
なつた。
装置1は200個のふるいトレイを備えた直径2.5?
の振動カラムからなつていた。
1mの高さ当り約10個のこれらのトレイが備えられて
おり、そしてトレイは高さにつれて変化する荷重に従つ
て異なる自由な断面を有する。
装置1全体を30℃に保つた。それの上端及び下端に、
それは相分離が生じる沈殿用容器を有していた。aと記
号のつけられている部分には、約9個の理論的分離段階
が設置されていた。
この部分で抽出物すなわち過プロピオン酸のテトラクロ
ロエチレン中の溶液の反応及び単離が生じた。約5個の
理論的段階を有する部分bでは、有機溶媒より低い比重
を有するaから出てきたラフィネートを、残りの過プロ
ピオン酸及びプロピオン酸を硫酸溶液から除去するため
に、新しいテトラクロロエチレンで処理した。従つて部
分bは水相の逆洗浄用に作用し、一方部分c及びdでは
希H2SO4及び水を用いての抽出物の処理が行なわれ
た。c及びdのそれぞれには、約3個の理論的分離段階
を設置できた。連続的に行なわれた実験では、毎時18
8m1の0.2重量%以下のプロピオン酸を含有してい
るテトラクロロエチレンを路2を介してカラム1中に加
えた。
毎時2.2k9のプロピオン酸のテトラクロロエチレン
下25重量%強度溶液を3を介して加え、一方過酸化水
素及び硫酸を4及び5を介してカラム1に加えた。24
37の70重量%強度水溶液の形のH2O2(Δ5モル
/時のH2O2)及び2807の硫酸の75重量%強度
溶液を使用した。
44〜45重量%の硫酸の他に、約3重量%のH2O2
を含有している水溶液(毎時4837)を路7を介して
、カラムの頂部に置かれている分離容器6からとり出し
た。
7y/時の98重量%強度のH2SO4を路8を介して
カラム1に加え、そして28m1/時の水を路9を介し
て加えた。
流れ10は再循環された四塩化炭素であり、それは単位
12中で起きる共沸的脱水用の補助溶媒として使用され
、そして流れ17は分離器13から軽い相としてとり出
される再循環された水溶液である。
流れ10は過プロピオン酸のCCl4中0.7重量%強
度溶液であり、そしてカラム中に6857/時の速度で
加えられた。流れ11は2.L重量%の過プロピオン酸
の他に約0.8〜1.0重量%のH2O2を含有してい
る水溶液であつた。それは13中で937/時の量で生
じ、そして全部カラム1の基部に供給された。毎時33
5kgの過プロピオン酸の12,3重量%強度溶液を1
4を介してカラム1からとり出しそして下向き流蒸留単
位12に供給した。
カラム12には9個のバブルキヤツプトレイが備えられ
ておりそして5?の直径を有していた。
加熱は熱交換体15により行なわれ、一方冷却器16は
頂部から出てくる生成物を冷却するために働いた。カラ
ム12は480ミリバールの圧力下で操作されていた。
頂部の温度は47〜49゜Cであつた。流れ14を第五
のトレイの上に加えた。頂部気体を冷却した後に、分離
器13には毎時937の水相及び合計約1355m1の
CCl4が集められた。この量の四塩化炭素のうち、上
記量は路10を介してとり出されて抽出力ラム1に再循
環させられ、一方残りは路17を介してカラム12中に
還流物として加えられた。カラム12の底部から、毎時
25757の過プロピオン酸のテトラクロロエチレン中
15,7重量%強度溶液が路18を介して放出された。
この溶液はもはや水及び硫酸を含有していなかつた。プ
ロピオン酸の濃度は8,4重量%であつた。遊離過酸化
水素の含有量は0,1重量%より少なかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に従う方法の態様の流路図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)水性過酸化水素を炭素数2〜5のカルボン酸
    と、酸触媒の存在下で、0.5:1〜30:1のH_2
    O_2対カルボン酸の供給モル比で反応させ、(b)工
    程(a)に従つて得られた反応混合物を有機溶媒で抽出
    することにより、過カルボン酸及び場合により工程(a
    )で転化されなかつた対応するカルボン酸を本質的に含
    有している抽出物を単離し、(c)抽出物を1〜10段
    階の理論的分離段階を備えた抽出単位中で水又は水溶液
    を用いて処理し、そして(d)上記工程(c)によつて
    得られた過カルボン酸の有機溶液を、必要なら他の有機
    溶媒を加えた後に、共沸蒸留により脱水する、ことによ
    り、炭素数が2〜5の過カルボン酸の純粋な有機溶液を
    製造する方法において、工程(d)による脱水中に得ら
    れる共沸蒸留の頂部生成物の有機相が工程(c)に完全
    にもしくは部分的に再循環されるか及び/又は工程b)
    への有機溶媒の入口箇所の下流に完全にもしくは部分的
    に再循環されることを特徴とする方法。 2 工程(c)に再循環される有機相の全量もしくは一
    部分が、工程(c)用に用いられる抽出単位の最初の理
    論的分離段階の上流に供給されるか、又は該単位の最初
    の理論的分離段階の下流及び最後の理論的分離段階の上
    流のところに供給されることを特徴とする、特許請求の
    範囲第1項記載の方法。 3 工程(d)の共沸蒸留の頂部生成物の有機相が常圧
    下で約30〜約140℃の沸点を有する有機溶媒から実
    質的になることを特徴とする、特許請求の範囲第1項又
    は第2項に記載の方法。 4 工程(d)の共沸蒸留の頂部生成物の有機相が、水
    と一緒になつて、過カルボン酸の沸点より少なくとも1
    0℃低い沸点を有する共沸物を生成可能な有機溶媒から
    実質的になることを特徴とする、特許請求の範囲第1項
    〜第3項のいずれかに記載の方法。 5 工程(d)の共沸蒸留の頂部生成物の有機相が炭素
    数が6〜10の芳香族炭化水素、炭素数が5〜12の脂
    肪族もしくは脂環式炭化水素、炭素数が1〜10で塩素
    数が1〜4のクロロ炭化水素、炭素数が1〜5のカルボ
    ン酸と炭素数が1〜8の直鎖もしくは枝分れしたアルコ
    ールとのエステル、又は炭素数が2〜10のエーテルで
    ある溶媒から実質的になることを特徴とする、特許請求
    の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の方法。 6 工程(d)からの有機相を、再循環のために、工程
    (b)に再循環させる量が工程(c)に再循環される量
    の5〜70%であるように分割することを特徴とする、
    特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の方法
    。 7 再循環される有機相の量が、工程(b)で得られそ
    して工程(c)に供給される抽出物中に存在している溶
    媒の量の10〜70重量%であることを特徴とする、特
    許請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載の方法。 8 過酢酸、過プロピオン酸、過−n−酪酸又は過イソ
    酪酸の純粋な有機溶液を製造することを特徴とする、特
    許請求の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の方法。 9 0.5重量%より少ない水、0.6重量%より少な
    い過酸化水素及び0.05重量%より少ない酸触媒を含
    有している過カルボン酸の純粋な有機溶液を製造するこ
    とを特徴とする、特許請求の範囲第1項〜第8項のいず
    れかに記載の方法。 10 工程(c)で得られる水溶液を完全にもしくは部
    分的に工程(b)に従う抽出に又は完全にもしくは部分
    的に工程(a)に従う反応に再循環させることを特徴と
    する、特許請求の範囲第1項〜第9項のいずれかに記載
    の方法。
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