JP2852673B2 - エポキシ化された(メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents
エポキシ化された(メタ)アクリレートの製造方法Info
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- JP2852673B2 JP2852673B2 JP1320956A JP32095689A JP2852673B2 JP 2852673 B2 JP2852673 B2 JP 2852673B2 JP 1320956 A JP1320956 A JP 1320956A JP 32095689 A JP32095689 A JP 32095689A JP 2852673 B2 JP2852673 B2 JP 2852673B2
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Description
【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明はエポキシ化された(メタ)アクリレート化合
物の製造方法に関するものである。
物の製造方法に関するものである。
(メタ)アクリレート化合物は熱、紫外線、イオン化
放射線、ラジカル重合開始剤の存在下で容易に単独重合
または他の不飽和基含有化合物と共重合することが可能
で、また塗料用樹脂の中間原料としても有用である。
放射線、ラジカル重合開始剤の存在下で容易に単独重合
または他の不飽和基含有化合物と共重合することが可能
で、また塗料用樹脂の中間原料としても有用である。
《従来の技術》 従来より各種のアクリル酸エステル類モノマーが知ら
れている。
れている。
例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸2−エチレヘキシル等の単官能モノマーおよびトリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート等の多官能モノマーが一般的に
知られている。
ル酸2−エチレヘキシル等の単官能モノマーおよびトリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート等の多官能モノマーが一般的に
知られている。
しかしながら、単官能モノマーは印刷インキおよび塗
料に用いた場合には硬化後の未反応モノマーの臭気がは
なはだしく問題となる。
料に用いた場合には硬化後の未反応モノマーの臭気がは
なはだしく問題となる。
また多官能モノマーは塗料および印刷インキの希釈剤
として用いる場合には、樹脂に対して多量に使用する必
要があり、したがって樹脂が有する特性が失われるとい
う欠点を有している。
として用いる場合には、樹脂に対して多量に使用する必
要があり、したがって樹脂が有する特性が失われるとい
う欠点を有している。
その点 (式中Rは水素原子またはメチル基を表わす)で表わさ
れるシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレート化合
物を酸化剤でエポキシ化して得られる。
れるシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレート化合
物を酸化剤でエポキシ化して得られる。
(式中Rは水素原子またはメチル基を表わす)は低粘度
で、かつ、低臭気で広範囲に亘る樹脂への溶解性を有し
ており、このものはインキ、塗料、接着剤、被覆剤、成
型用樹脂の原料あるいは改質剤として有用である。
で、かつ、低臭気で広範囲に亘る樹脂への溶解性を有し
ており、このものはインキ、塗料、接着剤、被覆剤、成
型用樹脂の原料あるいは改質剤として有用である。
しかし、この一般式(II)で示されるエポキシ化され
た(メタ)アクリル酸エステル(以下Rが水素原子の時
はAETHB、Rがメチル基の時はMETHBと略す)は極めて重
合し易く製造工程、貯蔵及び輸送中に熱、光およびその
他の要因によってしばしば重合することが知られてい
る。
た(メタ)アクリル酸エステル(以下Rが水素原子の時
はAETHB、Rがメチル基の時はMETHBと略す)は極めて重
合し易く製造工程、貯蔵及び輸送中に熱、光およびその
他の要因によってしばしば重合することが知られてい
る。
これを防ぐために特願昭63−10083号出願(特開平1
−186876号)においては、アクリルモノマーの一般的な
禁止剤では当該(メタ)アクリル酸エステル、すなわち
AETHB(METHB)に対しては重合禁止能は十分ではないと
した上で、アミン類とりわけピペリジンが好ましいとい
うことが開示されている。また特願昭63−252217号出願
においても重合禁止剤についての記載はあるが、しかし
その硬化については全く触れられてないため、前記特願
昭63−10083号出願がAETHB(METHB)の重合防止方法に
関する実質的に唯一の従来技術であった。
−186876号)においては、アクリルモノマーの一般的な
禁止剤では当該(メタ)アクリル酸エステル、すなわち
AETHB(METHB)に対しては重合禁止能は十分ではないと
した上で、アミン類とりわけピペリジンが好ましいとい
うことが開示されている。また特願昭63−252217号出願
においても重合禁止剤についての記載はあるが、しかし
その硬化については全く触れられてないため、前記特願
昭63−10083号出願がAETHB(METHB)の重合防止方法に
関する実質的に唯一の従来技術であった。
《発明が解決しようとする課題》 これに対して、本発明者らは、前記特願昭63−10083
号出願において述べられているピペリジン単独あるいは
ピペリジンとハイドロキノン等のいわゆる通常の禁止剤
との併用ではAETHB(METHB)の重合防止効果は、まだ十
分とは言えないことを確かめた。
号出願において述べられているピペリジン単独あるいは
ピペリジンとハイドロキノン等のいわゆる通常の禁止剤
との併用ではAETHB(METHB)の重合防止効果は、まだ十
分とは言えないことを確かめた。
この理由の一つは特願昭63−10083号が出願された当
時においては、AETHB(METHB)が未だ工業的規模で生産
されていなかったため製品として具備すべき品質が十分
予見できなかったことにある。
時においては、AETHB(METHB)が未だ工業的規模で生産
されていなかったため製品として具備すべき品質が十分
予見できなかったことにある。
すなわち、重合防止効果をある程度有しているとして
も工業的規模で生産するためには、得られた製品が目的
とする品質に合致するかどうかが重要になるのである。
も工業的規模で生産するためには、得られた製品が目的
とする品質に合致するかどうかが重要になるのである。
この点に関してその後開発が進み、製品中に微量の重
合物が含まれると問題があることが明らかになってい
る。
合物が含まれると問題があることが明らかになってい
る。
例えば塗料用樹脂の中間原料を合成する際に、重合物
を含むAETHB(METHB)を使うと重合物が粘着性の不溶解
物として析出し、プロセス上種々の問題を生じるととも
に塗料の商品価値を著しく低下せしめてしまう。
を含むAETHB(METHB)を使うと重合物が粘着性の不溶解
物として析出し、プロセス上種々の問題を生じるととも
に塗料の商品価値を著しく低下せしめてしまう。
製品AETHB(METHB)中に含まれる微量の重合物はAETH
B(METHB)自体の低分子量重合物が主成分と考えられる
が、これらの重合物の含有量はn−ヘキサンあるいはn
−ヘプタンに製品を少量溶解した時に白濁するかどうか
で明瞭に確認することができる(n−ヘプタンを使った
このような溶解性試験を以下HTと呼ぶ)。
B(METHB)自体の低分子量重合物が主成分と考えられる
が、これらの重合物の含有量はn−ヘキサンあるいはn
−ヘプタンに製品を少量溶解した時に白濁するかどうか
で明瞭に確認することができる(n−ヘプタンを使った
このような溶解性試験を以下HTと呼ぶ)。
製品として使えるAETHB(METHB)はHTが透明あるいは
わずかに白濁する程度でなければならないことがわかっ
ている。
わずかに白濁する程度でなければならないことがわかっ
ている。
翻って、特願昭63−10083号出願の方法を追試して得
られたAETHB(METHB)のHTを調べると白濁もしくは沈殿
物が析出する程の強い白濁であるため、品質的には十分
ではないと判断される。
られたAETHB(METHB)のHTを調べると白濁もしくは沈殿
物が析出する程の強い白濁であるため、品質的には十分
ではないと判断される。
すなわち、AETHB(METHB)を工業的に生産するために
は、さらに効果的な重合抑制方法を確立する必要があ
り、本発明者らが出願した当時は依然として、それを可
能にする技術は存在しなかったのである。
は、さらに効果的な重合抑制方法を確立する必要があ
り、本発明者らが出願した当時は依然として、それを可
能にする技術は存在しなかったのである。
本発明者らは、このような課題に対して鋭意研究を行
い、分子状酸素含有ガスとともに特定の重合防止剤を組
み合わせて用いれば上記目的に極めて合致することを見
い出し、ついに品質的に満足し得るAETHB(METHB)を工
業的規模で製造し、かつ、実情に即した品質の維持法を
確立し、本発明を完成するに至った。
い、分子状酸素含有ガスとともに特定の重合防止剤を組
み合わせて用いれば上記目的に極めて合致することを見
い出し、ついに品質的に満足し得るAETHB(METHB)を工
業的規模で製造し、かつ、実情に即した品質の維持法を
確立し、本発明を完成するに至った。
《発明の構成》 すなわち、本発明は 「一般式(I) (式中Rは水素原子またはメチル基を表わす)で表わ
されるシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレート化
合物を酸化剤でエポキシ化して 一般式(II) (式中Rは水素原子またはメチル基を表わす)で表わ
される化合物を製造するプロセスにおける反応工程およ
び脱低沸および/または製品化工程において、重合禁止
剤として、分子状酸素含有ガスとともに、下記のA群お
よびB群から選ばれる各々少くとも1種の化合物を共存
せしめることを特徴とするエポキシ化された(メタ)ア
クリレート化合物の製造方法: [A群] ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、
P−ベンゾキノン、クレゾール、t−ブチルカテコー
ル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2−
t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル
−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−P
−クレゾール、2,5−ジヒドロキシ−P−キノン、ピペ
リジン、エタノールアミン、α−ニトロソ−β−ナフト
ール、ジフェニルアミン、フェノチアジン、N−ニトロ
ソフェニルヒドロキシルアミン、N、N−ジエチルヒド
ロキシルアミン、 [B群] リン酸水素アンモニウム、ピロリン酸カリウム、ピロリ
ン酸−2−エチルヘキシルエステル、ピロリン酸カリウ
ム−2−エチルヘキシルエステル、ピロピン酸ナトリウ
ム−2−エチルヘキシルエステルトリポリリン酸、トリ
ポリリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリ
ポリリン酸−2−エチルヘキシルエステル、トリポリリ
ン酸カリウム−2−エチルヘキシルエステル、テトラポ
リリン酸、テトラポリリン酸カリウム、テトラポリリン
酸ナトリウム、テトラポリリン酸−2−エチルヘキシル
エステル、テトラポリリン酸カリウム−2−エチルヘキ
シルエステル、テトラポリリン酸ナトリウム−2−エチ
ルヘキシルエステル、ヘキサメタリン酸カリウム、ヘキ
サメタリン酸ナトリウム」 である。
されるシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレート化
合物を酸化剤でエポキシ化して 一般式(II) (式中Rは水素原子またはメチル基を表わす)で表わ
される化合物を製造するプロセスにおける反応工程およ
び脱低沸および/または製品化工程において、重合禁止
剤として、分子状酸素含有ガスとともに、下記のA群お
よびB群から選ばれる各々少くとも1種の化合物を共存
せしめることを特徴とするエポキシ化された(メタ)ア
クリレート化合物の製造方法: [A群] ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、
P−ベンゾキノン、クレゾール、t−ブチルカテコー
ル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2−
t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル
−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−P
−クレゾール、2,5−ジヒドロキシ−P−キノン、ピペ
リジン、エタノールアミン、α−ニトロソ−β−ナフト
ール、ジフェニルアミン、フェノチアジン、N−ニトロ
ソフェニルヒドロキシルアミン、N、N−ジエチルヒド
ロキシルアミン、 [B群] リン酸水素アンモニウム、ピロリン酸カリウム、ピロリ
ン酸−2−エチルヘキシルエステル、ピロリン酸カリウ
ム−2−エチルヘキシルエステル、ピロピン酸ナトリウ
ム−2−エチルヘキシルエステルトリポリリン酸、トリ
ポリリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリ
ポリリン酸−2−エチルヘキシルエステル、トリポリリ
ン酸カリウム−2−エチルヘキシルエステル、テトラポ
リリン酸、テトラポリリン酸カリウム、テトラポリリン
酸ナトリウム、テトラポリリン酸−2−エチルヘキシル
エステル、テトラポリリン酸カリウム−2−エチルヘキ
シルエステル、テトラポリリン酸ナトリウム−2−エチ
ルヘキシルエステル、ヘキサメタリン酸カリウム、ヘキ
サメタリン酸ナトリウム」 である。
AETHB(METHB)の製造方法について以下に詳しく説明
する。
する。
先ずエポキシ化反応工程について説明する。
すなわち、一般式(I)で表わされる(メタ)アクリ
レート化合物を酸化剤でエポキシ化する。
レート化合物を酸化剤でエポキシ化する。
この際用いる酸化剤は不飽和結合をエポキシ化できる
ものなら何でもよく過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸、
m−クロロ過安息香酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香
酸、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クミル
ハイドロパーオキサイド、テトラリルハイドロパーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ドなどの各種ハイドロパーオキサイド類、過酸化水素な
どを例として挙げることができる。
ものなら何でもよく過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸、
m−クロロ過安息香酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香
酸、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クミル
ハイドロパーオキサイド、テトラリルハイドロパーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ドなどの各種ハイドロパーオキサイド類、過酸化水素な
どを例として挙げることができる。
酸化剤は触媒と併用してもよく、例えば、有機過酸を
用いる場合なら炭酸ソーダなどのアルカリや硫酸などの
酸を触媒として併用しうる。
用いる場合なら炭酸ソーダなどのアルカリや硫酸などの
酸を触媒として併用しうる。
同じく上記各種のハイドロパーオキサイド類を用いる
場合ならモリブデンヘキサカルボニルなど公知の触媒能
を有するものを、また、過酸化水素を用いる場合ならタ
ングステン酸と苛性ソーダの混合物を併用することがで
きる。
場合ならモリブデンヘキサカルボニルなど公知の触媒能
を有するものを、また、過酸化水素を用いる場合ならタ
ングステン酸と苛性ソーダの混合物を併用することがで
きる。
反応をバッチで行なう場合は先ず、反応器内にシクロ
ヘキセニルメチル(メタ)アクリレートを所定量仕込
み、この中に必要に応じて触媒、安定剤を溶解させ、こ
の中に前記酸化剤を滴下して行なう。酸化剤とシクロヘ
キセニルメチル(メタ)アクリレートとの反応モル比は
理論的には1/1であるが、本発明の方法では0.1〜10の範
囲、好ましくは、0.5〜10の範囲、さらに好ましくは0.8
〜1.5の範囲が良い。
ヘキセニルメチル(メタ)アクリレートを所定量仕込
み、この中に必要に応じて触媒、安定剤を溶解させ、こ
の中に前記酸化剤を滴下して行なう。酸化剤とシクロヘ
キセニルメチル(メタ)アクリレートとの反応モル比は
理論的には1/1であるが、本発明の方法では0.1〜10の範
囲、好ましくは、0.5〜10の範囲、さらに好ましくは0.8
〜1.5の範囲が良い。
酸化剤とシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレー
トとのモル比が10を越える場合はシクロヘキセニルメチ
ル(メタ)アクリレートの転化率および反応時間短縮、
(メタ)アクリレートの重合によるロスの減少という点
で好ましいが、過剰の酸化剤による副反応や酸化剤の選
択率および未反応の酸化剤を回収する場合に多大の費用
を要する、などの欠点がある。
トとのモル比が10を越える場合はシクロヘキセニルメチ
ル(メタ)アクリレートの転化率および反応時間短縮、
(メタ)アクリレートの重合によるロスの減少という点
で好ましいが、過剰の酸化剤による副反応や酸化剤の選
択率および未反応の酸化剤を回収する場合に多大の費用
を要する、などの欠点がある。
逆に酸化剤とシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリ
レートとの反応のモル比が0.1以下の場合は酸化剤の選
択率、転化率、酸化剤による副反応を抑制するという点
で好ましいが、(メタ)アクリレートの重合によるロ
ス、未反応のシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレ
ートを回収する場合に多大の費用を要する、などの欠点
がある。
レートとの反応のモル比が0.1以下の場合は酸化剤の選
択率、転化率、酸化剤による副反応を抑制するという点
で好ましいが、(メタ)アクリレートの重合によるロ
ス、未反応のシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレ
ートを回収する場合に多大の費用を要する、などの欠点
がある。
反応温度はエポキシ化反応が酸化剤の分散反応に優先
するような上限値以下で行ない、たとえば、過酢酸を用
いる場合なら70℃以下で、ターシャリブチルハイドロパ
ーオキサイドを用いる場合なら150℃以下が好ましい。
するような上限値以下で行ない、たとえば、過酢酸を用
いる場合なら70℃以下で、ターシャリブチルハイドロパ
ーオキサイドを用いる場合なら150℃以下が好ましい。
反応温度が低いと反応の完結までに長時間を要するの
で、過酢酸を用いる場合なら0℃、ターシャリブチルハ
イドロパーオキサイドを用いる場合なら20℃という下限
値以上で行うことが好ましい。
で、過酢酸を用いる場合なら0℃、ターシャリブチルハ
イドロパーオキサイドを用いる場合なら20℃という下限
値以上で行うことが好ましい。
また、エポキシ化反応の際、酸化剤からの副生などに
よる有機酸、アルコール、水でエポキシ基が開環してし
まう副反応が生じるので、副反応量が少なくなるような
温度を前記したような温度領域から選定して実施する。
よる有機酸、アルコール、水でエポキシ基が開環してし
まう副反応が生じるので、副反応量が少なくなるような
温度を前記したような温度領域から選定して実施する。
反応圧力は一般的には常圧下で操作されるが、加圧ま
たは低圧下でも実施できる。
たは低圧下でも実施できる。
また、反応は溶媒存在下でも実施できる。
溶媒存在下での反応は反応粗液の粘度低下、酸化剤を
希しゃくすることによる安定化などの効果があるため好
ましい。
希しゃくすることによる安定化などの効果があるため好
ましい。
使用される溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレ
ンなど芳香族化合物、クロロフォルム、ジメチルクロラ
イド、四塩化炭素、クロルベンゼンなどのハロゲン化
物、酢酸エチル、酢酸ブチル、などのエステル化物、ア
セトン、メチルエチルケトンなどのケトン化合物、1、
2−ジメトキシエタンなどのエーテル化合物などを用い
ることができる。
ンなど芳香族化合物、クロロフォルム、ジメチルクロラ
イド、四塩化炭素、クロルベンゼンなどのハロゲン化
物、酢酸エチル、酢酸ブチル、などのエステル化物、ア
セトン、メチルエチルケトンなどのケトン化合物、1、
2−ジメトキシエタンなどのエーテル化合物などを用い
ることができる。
溶媒の使用量はシクロヘキセニルメチル(メタ)アク
リレートに対して0.5〜5倍量が好ましい。
リレートに対して0.5〜5倍量が好ましい。
0.5倍量より少ない場合は酸化剤を希しゃくすること
による安定化などの効果が少なく、逆に5倍量より多く
しても安定化効果はそれ程アップせず溶媒の回収に多大
の費用を要するので無駄となる。
による安定化などの効果が少なく、逆に5倍量より多く
しても安定化効果はそれ程アップせず溶媒の回収に多大
の費用を要するので無駄となる。
本発明のポイントは上記のようなエポキシ化反応を行
う際、分子状酸素含有ガスとともに特定の重合防止剤を
併用することにある。
う際、分子状酸素含有ガスとともに特定の重合防止剤を
併用することにある。
ところでエポキシ化反応時に特願昭63−10083号出願
に記載された禁止剤を添加しただけではHTで白濁する。
に記載された禁止剤を添加しただけではHTで白濁する。
これはわずかではあるが反応中に重合が起きるためと
思われる。
思われる。
しかしながら、このような現象は軽微であるため、例
えば液体クロマトグラフィーのような分析機器でも明瞭
に検知できないため見逃してしまう。
えば液体クロマトグラフィーのような分析機器でも明瞭
に検知できないため見逃してしまう。
HTで白濁した反応粗液は後の精製工程を経て製品化さ
れる間にさらに重合が進み、製品のHTは沈殿物を伴う程
の濁りとなる。
れる間にさらに重合が進み、製品のHTは沈殿物を伴う程
の濁りとなる。
このような現象に対して本発明者らは反応粗液中に分
子状酸素を吹込むとともにA、B群から選ばれた少くと
も1種以上の化合物を共存せしめることで、HT透明の反
応粗液を得ることを見出した。
子状酸素を吹込むとともにA、B群から選ばれた少くと
も1種以上の化合物を共存せしめることで、HT透明の反
応粗液を得ることを見出した。
特に本発明の規定する3種以上の化合物の組合わせで
使用した場合は各群の化合物の単独使用あるいは各群か
らの2種のみによる併用にかかる効果よりはるかに優
れ、その相乗効果も極めて大きいことは特筆すべきもの
である。
使用した場合は各群の化合物の単独使用あるいは各群か
らの2種のみによる併用にかかる効果よりはるかに優
れ、その相乗効果も極めて大きいことは特筆すべきもの
である。
次に本発明の方法を具体的に説明する。
本発明において、分子状酸素としては通常空気が用い
られ反応器に吹込まれる。
られ反応器に吹込まれる。
吹込み位置は液中に直接吹込んでも良いしまた気相中
に吹込んでも所定の効果は得られる。
に吹込んでも所定の効果は得られる。
吹込量は任意に選べるが、多過ぎると、溶媒ロスとな
るので好ましくない。
るので好ましくない。
また、系内での爆発混合気形成を回避するため空気と
ともに系内に窒素を吹込むのが通常であるが、その場合
吹込みガス中の酸素濃度が0.01%(容量)以上好ましく
は3%(容量)以上である。酸素濃度は高い程効果があ
るが上限値は系での爆発下限界酸素濃度となり、その値
は使用溶媒により異なるものである。
ともに系内に窒素を吹込むのが通常であるが、その場合
吹込みガス中の酸素濃度が0.01%(容量)以上好ましく
は3%(容量)以上である。酸素濃度は高い程効果があ
るが上限値は系での爆発下限界酸素濃度となり、その値
は使用溶媒により異なるものである。
窒素の吹込みは必ずしも空気と同位置にする必要はな
いが、系内で局所的に爆発混合気を形成しないよう設備
上の工夫をすることが安全上重要ある。
いが、系内で局所的に爆発混合気を形成しないよう設備
上の工夫をすることが安全上重要ある。
本発明の方法に用いる[A群]の化合物の一部、例え
ばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル
と分子状酸素の組合わせが、いわゆるアクリル酸やアク
リル酸エステルの重合防止に効果があることは公知であ
り、特願昭63−10083号出願の実施例でも空気雰囲気下
で禁止効果を比較している。
ばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル
と分子状酸素の組合わせが、いわゆるアクリル酸やアク
リル酸エステルの重合防止に効果があることは公知であ
り、特願昭63−10083号出願の実施例でも空気雰囲気下
で禁止効果を比較している。
本発明の方法が[B群]の少くとも1種の化合物を必
須の成分として添加する理由は用いる酸化剤が微量とは
いえ分解しラジカル源を発生するのを抑制することに効
果があると考えられるためである。
須の成分として添加する理由は用いる酸化剤が微量とは
いえ分解しラジカル源を発生するのを抑制することに効
果があると考えられるためである。
次に重合防止剤の使用量は対象とする化合物の種類、
製造工程上の条件によって任意に変えられるが、[A
群]の化合物としては反応原料であるシクロヘキセニル
メチル(メタ)アクリレートに対して0.005〜5重量
%、より好ましくは0.001〜0.1重量%、[B群]の化合
物として0.001〜1重量%、より好ましくは0.01〜0.2重
量%の範囲で添加するのがよい。
製造工程上の条件によって任意に変えられるが、[A
群]の化合物としては反応原料であるシクロヘキセニル
メチル(メタ)アクリレートに対して0.005〜5重量
%、より好ましくは0.001〜0.1重量%、[B群]の化合
物として0.001〜1重量%、より好ましくは0.01〜0.2重
量%の範囲で添加するのがよい。
添加方法は粉末のままでも良いし、溶媒に溶解して添
加してもよい。
加してもよい。
反応は連続もしくはバッチで行うが、連続の場合はピ
ストンフロー型式が好ましい。
ストンフロー型式が好ましい。
この時本発明の方法に用いる重合防止剤は各々単独で
仕込んでも良いが粉末状のものの場合は溶媒に溶解して
から仕込むのが良い。
仕込んでも良いが粉末状のものの場合は溶媒に溶解して
から仕込むのが良い。
また、原料エステルに溶解して仕込んでも良い。
また、バッチ方式の場合も同様であるが、酸化剤は逐
次的に仕込むセミバッチ方式が望ましい。
次的に仕込むセミバッチ方式が望ましい。
本発明のポイントは、重合を最小限に抑えた製品を得
るためには反応工程での重合を防止する点にあるが、本
発明はそのまま精製工程にも有効に活用できるのであ
る。
るためには反応工程での重合を防止する点にあるが、本
発明はそのまま精製工程にも有効に活用できるのであ
る。
反応終了後のエポキシ化反応粗液は溶媒、低沸点物
質、未反応原料、触媒などの除去、中和、吸着剤やイオ
ン交換樹脂処理などによって精製することができる。
質、未反応原料、触媒などの除去、中和、吸着剤やイオ
ン交換樹脂処理などによって精製することができる。
特に酸化剤として有機過酸を用いる場合は反応粗液の
中和水洗を行うのが好ましい。これは、中和せずに溶媒
等の低沸点成分を除去しようとすると極めて重合し易い
ためである。
中和水洗を行うのが好ましい。これは、中和せずに溶媒
等の低沸点成分を除去しようとすると極めて重合し易い
ためである。
中和に用いるアルカリ水溶液としては例えば、NaOH、
KOH、K2CO3、Na2CO3、NaHCO3、NKCO3、NH3などのような
アルカリ性物質の水溶液を使用することができる。
KOH、K2CO3、Na2CO3、NaHCO3、NKCO3、NH3などのような
アルカリ性物質の水溶液を使用することができる。
使用する際の濃度はひろい範囲で自由に選択すること
ができる。
ができる。
分液性の点からNaOH、Na2CO3水溶液、NaHCO3水溶液を
用いるのが好ましい。
用いるのが好ましい。
中和および水洗は10〜90℃、好ましくは10〜50℃の温
度範囲で行うのが良い。
度範囲で行うのが良い。
中和あるいは水洗を行った反応粗液から低沸点成分を
除去するには重合禁止剤を添加した後薄膜式蒸発器など
を用いるのが良い。
除去するには重合禁止剤を添加した後薄膜式蒸発器など
を用いるのが良い。
特に反応粗液中に含まれる[A、B群]から選ばれた
化合物が下層水中に抽出された中和上層液中の含量が減
少する場合もあるが、その際は、中和終了後各群の化合
物を適当量補充するのが好ましい。また、中和水洗時に
も分子状酸素を系内に吹込むことが望ましい。
化合物が下層水中に抽出された中和上層液中の含量が減
少する場合もあるが、その際は、中和終了後各群の化合
物を適当量補充するのが好ましい。また、中和水洗時に
も分子状酸素を系内に吹込むことが望ましい。
中和水洗工程では、有機酸の中和除去とともに残存有
機過酸を除去することが重要である。次の低沸点成分除
去工程を安定に操作するためには、中和上層液中の残存
有機過酸含量を0.1%以下、、好ましくは0.01%以下に
なるまで繰り返し中和水洗する必要がある。
機過酸を除去することが重要である。次の低沸点成分除
去工程を安定に操作するためには、中和上層液中の残存
有機過酸含量を0.1%以下、、好ましくは0.01%以下に
なるまで繰り返し中和水洗する必要がある。
従って連続式に中和水洗する場合は多段式になるが、
通常3〜5段にすれば有機過酸濃度を規定値以下に下げ
ることができる。
通常3〜5段にすれば有機過酸濃度を規定値以下に下げ
ることができる。
多段式の場合は最終段階は完全な水洗もしくはせいぜ
い1%程度のアルカリ水溶液を使うのが好ましい。
い1%程度のアルカリ水溶液を使うのが好ましい。
これは低沸点成分を除去したのちの塔底液をそのまま
製品にするような場合にはアルカリ金属が製品に混入し
品質に影響を及ぼすためである。
製品にするような場合にはアルカリ金属が製品に混入し
品質に影響を及ぼすためである。
こればバッチで繰返し中和する場合も同様である。な
お、連続式で中和水洗した場合、下層水を向流式に前中
和に使うことは何ら問題なく、またその方が経済的であ
る。
お、連続式で中和水洗した場合、下層水を向流式に前中
和に使うことは何ら問題なく、またその方が経済的であ
る。
中和水洗に使用するアルカリ量は反応粗液中の有機過
酸と有機酸の合計量に対して当量比で0.5〜3倍量、好
ましくは1.1〜1.5倍量使用するのがよく必要以上に量を
増やすのは経済的ではない。また当量比を必要以上に下
げた場合有機過酸あるいは有機酸を除去するのに多量の
水を要するため、得策ではないし、また、溶媒等の下層
水中への溶解ロスも増加する。
酸と有機酸の合計量に対して当量比で0.5〜3倍量、好
ましくは1.1〜1.5倍量使用するのがよく必要以上に量を
増やすのは経済的ではない。また当量比を必要以上に下
げた場合有機過酸あるいは有機酸を除去するのに多量の
水を要するため、得策ではないし、また、溶媒等の下層
水中への溶解ロスも増加する。
中和水洗工程の次に溶媒を除去する。
(脱低沸工程) 脱低沸には通常薄膜式蒸発器を用いるが、加熱温度は
重合防止の点から50〜180℃、好ましくは、60〜100℃で
行うのがよい。
重合防止の点から50〜180℃、好ましくは、60〜100℃で
行うのがよい。
圧力は低沸点成分の物性によって任意に選べるが加熱
温度との関係で減圧で操作するのが一般的である。
温度との関係で減圧で操作するのが一般的である。
分子状酸素を蒸発器に導入する場所は任意に選べるが
塔底液が留出するラインから吹込むのが普通である。
塔底液が留出するラインから吹込むのが普通である。
吹込み量は任意に選べるが上限量は真空系の能力、あ
るいは塔底液が安定に流下するかどうか、あるいは留出
した低沸点成分をコンデンサーで補集する際の回収ロス
をいう観点から自ずと制限される。脱低沸工程で得られ
る塔底液は鈍度的には94〜96%までしか達していない
が、本発明の成果として、HTが透明もしくはわずかに白
濁する程度の品質である。
るいは塔底液が安定に流下するかどうか、あるいは留出
した低沸点成分をコンデンサーで補集する際の回収ロス
をいう観点から自ずと制限される。脱低沸工程で得られ
る塔底液は鈍度的には94〜96%までしか達していない
が、本発明の成果として、HTが透明もしくはわずかに白
濁する程度の品質である。
したがって、通常の用途ではこのまま製品として十分
通用するものである。
通用するものである。
さらに高純度の製品を得るためには次に製品化工程を
行う。製品化工程は、残存低沸点成分を完全に除去する
もので脱低沸工程と同様に行うが、更に減圧度を増して
高真空下で行うのが一般的である。
行う。製品化工程は、残存低沸点成分を完全に除去する
もので脱低沸工程と同様に行うが、更に減圧度を増して
高真空下で行うのが一般的である。
以下実施例をさらに詳しく説明する。
実施例−1 撹拌機および冷却用ジャケットが付いた内容量5の
ガラス反応器にシクロヘキセニルメチルメタクリレート
720g、酢酸エチル2640g、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル0.3gr、ピロリン酸0.3gを加え、かつ反応器に挿
入管から酸素/チッ素(10/90容量%)の混合ガスを1Nl
/Hrで吹込んだ。
ガラス反応器にシクロヘキセニルメチルメタクリレート
720g、酢酸エチル2640g、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル0.3gr、ピロリン酸0.3gを加え、かつ反応器に挿
入管から酸素/チッ素(10/90容量%)の混合ガスを1Nl
/Hrで吹込んだ。
次いで反応温度を40℃に保ち、30%過酢酸溶液1240を
定量ポンプで3時間かけて仕込んだ。仕込み終了後、更
に5時間熟成後反応を終了させた。反応粗液1gを採取し
てn−ヘプタン10gに溶解したところ全く透明であった
[以上が合成工程]。
定量ポンプで3時間かけて仕込んだ。仕込み終了後、更
に5時間熟成後反応を終了させた。反応粗液1gを採取し
てn−ヘプタン10gに溶解したところ全く透明であった
[以上が合成工程]。
反応粗液を室温まで冷却後、10%Na2CO32.5kgを加え3
0分撹拌後、30分間静置して分液させる。
0分撹拌後、30分間静置して分液させる。
下層水を除去後更に10%Na2CO32.5kgを加え同様な操
作を行う。
作を行う。
この時上層液中の残存過酢酸濃度は0.02%で酢酸は完
全に消失していた。
全に消失していた。
次いで、1%Na2CO32.5kgを加え同様な操作を行った
ところ過酢酸濃度は0.01%以下であった[以上が中和工
程]。
ところ過酢酸濃度は0.01%以下であった[以上が中和工
程]。
次に、中和上層液3.52kgにハイドロキノン0.6g、2−
エチルヘキシルトリポリリン酸ナトリウム0.6gを加え、
ガラス製スミス式薄膜蒸発器で脱低沸処理した。
エチルヘキシルトリポリリン酸ナトリウム0.6gを加え、
ガラス製スミス式薄膜蒸発器で脱低沸処理した。
操作条件は加熱温度80℃、圧力150mmHgで塔底液留出
ラインから、酸素/窒素(10/90容量%)の混合ガスを5
Nl/Hrで吹込んだ。塔底液の取得量は735gであった。
ラインから、酸素/窒素(10/90容量%)の混合ガスを5
Nl/Hrで吹込んだ。塔底液の取得量は735gであった。
またガスクロマトグラフィー分析で組成を調べたとこ
ろMETHB94.7%、酢酸エチル1.8%、シクロヘキセニルメ
チルメタクリレート1.0%、その他2.5%であった[以上
が脱低沸工程]。
ろMETHB94.7%、酢酸エチル1.8%、シクロヘキセニルメ
チルメタクリレート1.0%、その他2.5%であった[以上
が脱低沸工程]。
塔底液1grをn−ヘプタン10gに溶かしたところ沈殿物
は認められなかった。
は認められなかった。
実施例−2 実施例−1におけるピロリン酸の代わりにピロリン酸
カリウム0.3gを加えた以外はまったく実施例−1と同じ
条件で行ない、n−ヘプタンテストにおいても沈殿物は
認められなかった。
カリウム0.3gを加えた以外はまったく実施例−1と同じ
条件で行ない、n−ヘプタンテストにおいても沈殿物は
認められなかった。
実施例−3 実施例−1におけるピロリン酸の代わりに2−エチル
ヘキシルピロリン酸カリウムを加えた以外はまったく実
施例−1と同じ条件で行ない、n−ヘプタンテストにお
いても沈殿物は認められなかった。
ヘキシルピロリン酸カリウムを加えた以外はまったく実
施例−1と同じ条件で行ない、n−ヘプタンテストにお
いても沈殿物は認められなかった。
実施例−4 実施例−1におけるピロリン酸の代わりにピロリン酸
カリウム0.15gと2−エチルヘキシルトリポリリン酸カ
リウム0.15gとを加えた以外はまったく実施例−1と同
じ条件で行ない、n−ヘプタンテストにおいても沈殿物
は認められなかった。
カリウム0.15gと2−エチルヘキシルトリポリリン酸カ
リウム0.15gとを加えた以外はまったく実施例−1と同
じ条件で行ない、n−ヘプタンテストにおいても沈殿物
は認められなかった。
実施例−5 実施例−1の方法で得られた反応粗液4000gを10%Na2
CO3を加えて中和し、中和上層液をガラス製薄膜蒸発器
にかけて酢酸エチルを追い出した。
CO3を加えて中和し、中和上層液をガラス製薄膜蒸発器
にかけて酢酸エチルを追い出した。
この溶媒追い出し工程は加熱温度80℃、圧力150mmHg
で、蒸発器には微量の酸素/窒素(10/90容量%)の混
合ガスを吹込んだ。
で、蒸発器には微量の酸素/窒素(10/90容量%)の混
合ガスを吹込んだ。
得られた濃縮液中のMETHB純度はガスクロマトグラフ
ィー分析の結果95.5%であった。
ィー分析の結果95.5%であった。
この濃縮液1gをn−ヘプタン10gに溶解したところ透
明であり、製品として合格するものであった。
明であり、製品として合格するものであった。
比較例−1 (a)実施例−1の合成工程における酸素/窒素(10/9
0容量%)の混合ガスを代わりに窒素ガスのみを吹き込
んだ以外はまったく実施例−1と同じ条件で合成工程を
実施してn−ヘプタンテストを行なった結果、白濁が生
じた。
0容量%)の混合ガスを代わりに窒素ガスのみを吹き込
んだ以外はまったく実施例−1と同じ条件で合成工程を
実施してn−ヘプタンテストを行なった結果、白濁が生
じた。
(b)実施例−1におけるピロリン酸を加えずにその他
はまったく実施例−1と同じ条件で合成工程を実施して
n−ヘプタンテストを行なった結果、この場合も白濁が
生じた。
はまったく実施例−1と同じ条件で合成工程を実施して
n−ヘプタンテストを行なった結果、この場合も白濁が
生じた。
(c)実施例−1におけるハイドロキノンモノメチルエ
ーテルピロリン酸を加えずにその他はまったく実施例−
1と同じ条件で合成工程を実施してn−ヘプタンテスト
を行なった結果、この場合も白濁が生じた。
ーテルピロリン酸を加えずにその他はまったく実施例−
1と同じ条件で合成工程を実施してn−ヘプタンテスト
を行なった結果、この場合も白濁が生じた。
比較例−2 (a)比較例−1(a)の方法で得られた反応粗液を実
施例−5と同様に処理して得られた濃縮液1gをn−ヘプ
タン10gに溶解したところ、白濁して沈澱物が生じた。
施例−5と同様に処理して得られた濃縮液1gをn−ヘプ
タン10gに溶解したところ、白濁して沈澱物が生じた。
(b)比較例−1(b)の方法で得られた反応粗液を実
施例−5と同様に処理したところ、途中から濃縮液の粘
度が上昇したため操作を停止して蒸発器を解体したとこ
ろ樹脂状の重合物が付着していた。
施例−5と同様に処理したところ、途中から濃縮液の粘
度が上昇したため操作を停止して蒸発器を解体したとこ
ろ樹脂状の重合物が付着していた。
また、得られた濃縮液1gをn−ヘプタン10gに溶解し
たところ、白濁して沈澱物が生じた。
たところ、白濁して沈澱物が生じた。
(c)比較例−1(c)の方法で得られた反応粗液を実
施例−5と同様に処理したところ、途中から濃縮液の粘
度が上昇したため操作を停止して蒸発器を解体したとこ
ろ樹脂状の重合物が付着していた。
施例−5と同様に処理したところ、途中から濃縮液の粘
度が上昇したため操作を停止して蒸発器を解体したとこ
ろ樹脂状の重合物が付着していた。
また、得られた濃縮液1gをn−ヘプタン10gに溶解し
たところ、白濁して沈澱物が生じた。
たところ、白濁して沈澱物が生じた。
(d)比較例−1(c)の方法で得られた反応粗液にハ
イドロキノンモノメチルエーテル0.3gを添加後、実施例
−5と同様に処理したところ、途中から濃縮液の粘度が
上昇したため操作を停止して蒸発器を解体したところ樹
脂状の重合物が付着していた。
イドロキノンモノメチルエーテル0.3gを添加後、実施例
−5と同様に処理したところ、途中から濃縮液の粘度が
上昇したため操作を停止して蒸発器を解体したところ樹
脂状の重合物が付着していた。
また、得られた濃縮液1gをn−ヘプタン10gに溶解し
たところ、白濁して沈澱物が生じた。
たところ、白濁して沈澱物が生じた。
以上の実施例および比較例の結果から、分子状酸素含
有ガスと前記A群およびB群から選ばれる各々少くとも
1種の化合物を共存させないと効果が出ないことが明ら
かである。
有ガスと前記A群およびB群から選ばれる各々少くとも
1種の化合物を共存させないと効果が出ないことが明ら
かである。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(I) (式中Rは水素原子またはメチル基を表わす) で表わされるシクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレ
ート化合物を酸化剤でエポキシ化して 一般式(II) (式中Rは水素原子またはメチル基を表わす) で表わされる化合物を製造するプロセスにおける反応工
程および脱低沸および/または製品化工程において、重
合禁止剤として、分子状酸素含有ガスとともに、下記の
A群およびB群から選ばれる各々少くとも1種の化合物
を共存せしめることを特徴とするエポキシ化された(メ
タ)アクリレート化合物の製造方法: [A群] ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、
P−ベンゾキノン、クレゾール、t−ブチルカテコー
ル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2−
t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル
−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−P
−クレゾール、2,5−ジヒドロキシ−P−キノン、ピペ
リジン、エタノールアミン、α−ニトロソ−β−ナフト
ール、ジフェニルアミンフェノチアジン、N−ニトロソ
フェニルヒドロキシルアミン、N、N−ジエチルヒドロ
キシルアミン、 [B群] リン酸、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水
素アンモニウムナトリウム、ピロリン酸、ピロリン酸カ
リウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸−2−エチ
ルヘキシルエステル、−2−エチルヘキシルエステル、
ピロリン酸ナトリウム−2−エチルヘキシルエステル、
トリポリリン酸、トリポリリン酸カリウム、トリポリリ
ン酸ナトリウム、トリポリリン酸−2−エチルヘキシル
エステル、トリポリリン酸カリウム−2−エチルヘキシ
ルエステル、テトラポリリン酸、テトラポリリン酸カリ
ウム、テトラポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸
−2−エチルヘキシルエステル、テトラポリリン酸カリ
ウム−2−エチルヘキシルエステル、テトラポリリン酸
ナトリウム−2−エチルヘキシルエステル、ヘキサメタ
リン酸カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1320956A JP2852673B2 (ja) | 1988-12-13 | 1989-12-11 | エポキシ化された(メタ)アクリレートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63-314703 | 1988-12-13 | ||
JP31470388 | 1988-12-13 | ||
JP1320956A JP2852673B2 (ja) | 1988-12-13 | 1989-12-11 | エポキシ化された(メタ)アクリレートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02262574A JPH02262574A (ja) | 1990-10-25 |
JP2852673B2 true JP2852673B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=18056536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1320956A Expired - Fee Related JP2852673B2 (ja) | 1988-12-13 | 1989-12-11 | エポキシ化された(メタ)アクリレートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2852673B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5382676A (en) * | 1991-08-28 | 1995-01-17 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Purified 3,4-epoxycyclohexyl methyl(meth)acrylate, a process for the preparation thereof and a 3,4-epoxycyclohexyl methyl(meth)acrylate composition |
EP0529197B1 (en) * | 1991-08-28 | 1998-01-07 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | A process for the preparation of a purified 3,4-epoxycyclohexyl-methyl (meth)acrylate . |
US5756780A (en) * | 1995-09-01 | 1998-05-26 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Process for the preparation of a purified 3,4-epoxycyclohexyl methyl(meth)acrylate and, a stabilized 3,4-epoxycyclohexyl methyl acrylated |
JP2020105440A (ja) | 2018-12-28 | 2020-07-09 | 株式会社ダイセル | 高純度3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート |
-
1989
- 1989-12-11 JP JP1320956A patent/JP2852673B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02262574A (ja) | 1990-10-25 |
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