JPH0559030A - エポキシ化されたα,ω−ジオレフインの製造方法 - Google Patents

エポキシ化されたα,ω−ジオレフインの製造方法

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JPH0559030A
JPH0559030A JP21511391A JP21511391A JPH0559030A JP H0559030 A JPH0559030 A JP H0559030A JP 21511391 A JP21511391 A JP 21511391A JP 21511391 A JP21511391 A JP 21511391A JP H0559030 A JPH0559030 A JP H0559030A
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JP
Japan
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acid
case
oxidizing agent
diolefin
reaction
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Application number
JP21511391A
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English (en)
Inventor
Akihiro Kuwana
章博 桑名
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】α,ω−ジオレフィンを酸化剤でエポキシ化す
ることにより、相当するα−エポキシドあるいはα,ω
−ジエポキシドを高収率で得ること。 【構成】一般式(I) CH2 =CH−(−CH2 −)n −CH=CH2 ・・・・・(I) <式中nは1〜16の整数で表される>で表されるα,
ω−ジオレフィンを酸化剤でエポキシ化することを特徴
とする下記の一般式(II) および/または下記一般式(III) <式中nは1〜16の整数で表される>で表されるエポ
キシ化合物の製造方法。 【効果】相当するα−エポキシドあるいはα,ω−ジエ
ポキシドを高収率で得ることが可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエポキシ化されたα,ω
−ジオレフィン化合物の製造方法に関するものである。
【0002】これらのエポキシ化合物は、ポリオレフィ
ン(PP、PE、PVC、EPDM等)の変性剤、およ
びシランカップリング剤、界面活性剤、塗料等の原料と
して有用であるほか各種の有機化学製品の原料あるいは
中間体として広範囲に利用されている。
【0003】
【従来の技術】従来よりα、ω−ジエポキシ化合物は知
られている。
【0004】これらの化合物は、微生物を利用してα−
オレフィン、α,ω−ジオレフィンを原料とし、それら
に相当するα−エポキシド、α,ω−ジエポキシドある
いはそれらの混合物として製造されている(特開昭54
−11297)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法によるエポキシ化は、微生物を利用するために、製造
コストが高くなる、製造条件が困難になる、低収率であ
る等の問題を有している
【0006】。
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、α,ω−ジオ
レフィンを酸化剤でエポキシ化することにより、相当す
るα−エポキシドあるいはα,ω−ジエポキシドを高収
率で得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は「一
般式(I) CH2 =CH−(−CH2 −)n −CH=CH2 ・・・・・(I) <式中nは1〜16の整数で表される>で表されるα,
ω−ジオレフィンを酸化剤でエポキシ化することを特徴
とする下記の一般式(II) および/または下記一般式(III) <式中nは1〜16の整数で表される>で表されるエポ
キシ化合物の製造方法」である。
【0008】エポキシ化されたα,ω−ジオレフィンの
製造方法について以下に詳しく説明する。先ずエポキシ
化反応工程について説明する。
【0009】すなわち、一般式(I)で表わされるα,
ω−ジオレフィン化合物を酸化剤でエポキシ化する。
【0010】この際用いる酸化剤は不飽和結合をエポキ
シ化できるものなら何でもよく過ギ酸、過酢酸、過プロ
ピオン酸、m−クロロ過安息香酸、トリフルオロ過酢
酸、過安息香酸、タ−シャリブチルハイドロパ−オキサ
イド、クミルハイドロパ−オキサイド、テトラリルハイ
ドロパ−オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロ
パ−オキサイドなどの各種ハイドロパ−オキサイド類、
過酸化水素などを例として挙げることができる。
【0011】酸化剤は触媒と併用してもよく、例えば、
有機過酸を用いる場合なら炭酸ソ−ダなどのアルカリや
硫酸などの酸を触媒として併用しうる。
【0012】同じく上記各種のハイドロパ−オキサイド
類を用いる場合ならモリブデンヘキサカルボニルなど公
知の触媒能を有するものを、また、過酸化水素を用いる
場合ならタングステン酸と苛性ソ−ダの混合物を併用す
ることができる。
【0013】反応をバッチで行なう場合は先ず、反応器
内にα、ω−ジオレフィン化合物を所定量仕込み、この
中に必要に応じて触媒、安定剤を溶解させ、この中に前
記酸化剤を滴下して行なう。
【0014】酸化剤とα、ω−ジオレフィン化合物との
反応モル比は、ジエポキシの場合は理論的には2/1で
あるが、本発明の方法では0.1〜20の範囲、好まし
くは、0.5〜5の範囲、さらに好ましくは1.8〜
2.5の範囲が良い。
【0015】またモノエポキシの場合は、理論的には1
/1であるが、本発明では0.1〜10の範囲、好まし
くは、0.5〜2の範囲、さらに好ましくは0.8〜
1.4の範囲である。
【0016】酸化剤とα、ω−ジオレフィン化合物との
モル比が20を越える場合(モノエポキシの場合は10
を越える場合)はα、ω−ジオレフィン化合物の転化率
および反応時間短縮、α、ω−ジオレフィン化合物の重
合によるロスの減少という点で好ましいが、過剰の酸化
剤による副反応や酸化剤の選択率および未反応の酸化剤
を回収する場合に多大の費用を要する、などの欠点があ
る。
【0017】逆に酸化剤とα、ω−ジオレフィン化合物
との反応のモル比が0.1以下の場合は酸化剤の選択
率、転化率、酸化剤による副反応を抑制するという点で
好ましいが、α、ω−ジオレフィン化合物の重合による
ロス、未反応のα、ω−ジオレフィン化合物を回収する
場合に多大の費用を要する、などの欠点がある。
【0018】反応温度はエポキシ化反応が酸化剤の分解
反応に優先するような上限値以下で行ない、たとえば過
酢酸を用いる場合なら70℃以下で、タ−シャリブチル
ハイドロパ−オキサイドを用いる場合なら150℃以下
が好ましい。
【0019】反応温度が低いと反応の完結までに長時間
を要するので、過酢酸を用いる場合なら0℃、タ−シャ
リブチルハイドロパ−オキサイドを用いる場合なら20
℃という下限値以上で行うことが好ましい。
【0020】また、エポキシ化反応の際、酸化剤からの
副生などによる有機酸、アルコ−ル、水でエポキシ基が
開環してしまう副反応が生じるので、副反応量が少なく
なるような温度を前記したような温度領域から選定して
実施する。
【0021】反応圧力は一般的には常圧下で操作される
が、加圧または低圧下でも実施できる。また、反応は溶
媒存在下でも実施できる。
【0022】使用される溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、キシレンなど芳香族化合物、クロロフォルム、ジ
メチルクロライド、四塩化炭素、クロルベンゼンなどの
ハロゲン化物、酢酸エチル、酢酸ブチル、などのエステ
ル化物、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン化
合物、1、2−ジメトキシエタンなどのエ−テル化合物
などを用いることができる。
【0023】反応は連続もしくはバッチで行うが、連続
の場合はピストンフロ−型式が好ましい。また、バッチ
方式の場合は、酸化剤は逐次的に仕込むセミバッチ方式
が望ましい。反応の終点の確認は残存する酸化剤濃度あ
るいはガスクロ分析によるのが良い。反応終了後のエポ
キシ化反応粗液は溶媒、低沸点物質、未反応原料、触媒
などの除去、中和、吸着剤やイオン交換樹脂処理などに
よって精製することができる。特に酸化剤として有機過
酸を用いる場合は反応粗液の中和水洗を行うのが好まし
い。これは、中和せずに溶媒等の低沸点成分を除去しよ
うとすると重合し易いためである。
【0024】中和に用いるアルカリ水溶液としては例え
ば、NaOH、KOH、K2 CO3 、Na2 CO3 、N
aHCO3 、KHCO3 、NH3 などのようなアルカリ
性物質の水溶液を使用することができる。
【0025】使用する際の濃度はひろい範囲で自由に選
択することができる。
【0026】分液性の点からNaOH、Na2 CO3
溶液、NaHCO3 水溶液を用いるのが好ましい。
【0027】中和および水洗は10〜90℃、好ましく
は10〜50℃の温度範囲で行うのが良い。中和水洗工
程では、有機酸の中和除去とともに残存有機過酸を除去
することが重要である。次の精製工程を安定に操作する
ためには、中和上層液中の残存有機過酸含量を0.1%
以下、好ましくは0.01%以下になるまで繰り返し中
和水洗する必要がある。
【0028】従って連続式に中和水洗する場合は多段式
になるが、通常2〜5段にすれば有機過酸濃度を規定値
以下に下げることができる。
【0029】これはバッチで繰返し中和する場合も同様
である。なお、連続式で中和水洗した場合、下層水を向
流式に前中和に使うことは何ら問題なく、またその方が
経済的である。
【0030】中和水洗に使用するアルカリ量は反応粗液
中の有機過酸と有機酸の合計量に対して当量比で0.5
〜3倍量、好ましくは1.1〜1.8倍量使用するのが
よく必要以上に量を増やすのは経済的ではない。また当
量比を必要以上に下げた場合有機過酸あるいは有機酸を
除去するのに多量の水を要するため、得策ではないし、
また、溶媒等の下層水中への溶解ロスも増加する。
【0031】中和水洗工程の次に精製を行う。
【0032】中和あるいは水洗を行った反応粗液から、
低沸成分、溶媒、未反応原料を留出させ、モノエポキ
シ、ジエポキシ化合物を取得するには、蒸留塔を使用す
るのがよい。蒸留に使用する蒸留塔は、減圧に耐え、か
つ分離に要する理論段数を有しておれば通常の目皿塔、
泡鐘塔、充填塔等いずれでもよい。
【0033】また、連続式の場合は必然的に塔が3基
(脱低沸塔、原料回収塔、製品塔)必要であるが、バッ
チ式の場合は、1基でまかなうことも可能である。
【0034】本発明の製造方法を適用できる装置の材質
は、ステンレス、グラスライニング鋼などが望ましい
が、鉄材でも構わない。
【0035】以下実施例を示しさらに詳しく説明する。
【0036】
【実施例】攪拌機および冷却用ジャケットが付いた内容
量15リットルのガラス反応器に1、9−デカジエン5
821gを仕込み、N2ガスを1Nリットル/Hrで吹
込んだ。
【0037】次いで反応温度を40℃に保ち、30%過
酢酸溶液11348grを定量ポンプで4時間かけて仕
込んだ。仕込み終了後、更に2時間熟成後反応を終了さ
せた。その時の1、2−エポキシ−9−デセンの反応収
率は48%であった。
【0038】[以上が合成工程]。
【0039】反応粗液を室温まで冷却後、10%NaO
Haq28744grを加え1時間攪拌後、30分間静
置して分液させる。
【0040】この時上層液中の残存過酢酸濃度は0.0
1%以下で酢酸は完全に消失していた。[以上が中和工
程]。
【0041】次に、中和上層液11775grを30段
80φの目皿式ガラス製蒸留塔を使用し溶媒である酢酸
エチルまたは低沸成分を留出させた。
【0042】次に1、9−デカジエンを留出させた後、
1、2−エポキシ−9−デセンを留出させた。この時の
塔頂の温度は82〜84℃、缶液の温度は129〜13
2℃圧力は10Torrであった。還流比は2で行っ
た。
【0043】その時に得られる1、2−エポキシ−9−
デセンの蒸留収率は93%で、純度97%であった。
【0044】さらに1、2、9、10−ジエポキシデカ
ンを留出させた。この時の塔頂の温度は124〜127
℃、缶液の温度は162〜165℃圧力は10Torr
であった。還流比は2で行った。
【0045】その時に得られる1、2、9、10−ジエ
ポキシデカンの蒸留収率は86%で、純度97%であっ
た。
【0046】
【発明の効果】α,ω−ジオレフィンを酸化剤でエポキ
シ化することにより、相当するα−エポキシドあるいは
α,ω−ジエポキシドを高収率で得ることが可能になっ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) CH2 =CH−(−CH2 −)n −CH=CH2 ・・・・・(I) <式中nは1〜16の整数で表される>で表されるα,
    ω−ジオレフィンを酸化剤でエポキシ化することを特徴
    とする下記の一般式(II) および/または下記一般式(III) <式中nは1〜16の整数で表される>で表されるエポ
    キシ化合物の製造方法。
JP21511391A 1991-08-27 1991-08-27 エポキシ化されたα,ω−ジオレフインの製造方法 Pending JPH0559030A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003082843A1 (en) * 2002-04-03 2003-10-09 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Process for preparing alkylene oxides

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003082843A1 (en) * 2002-04-03 2003-10-09 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Process for preparing alkylene oxides
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