JP2786792B2 - 部品干渉検査装置、及びcadシステム - Google Patents

部品干渉検査装置、及びcadシステム

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JP2786792B2
JP2786792B2 JP5055902A JP5590293A JP2786792B2 JP 2786792 B2 JP2786792 B2 JP 2786792B2 JP 5055902 A JP5055902 A JP 5055902A JP 5590293 A JP5590293 A JP 5590293A JP 2786792 B2 JP2786792 B2 JP 2786792B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CAD(Computer Aide
d Design) システムに関する。さらに詳しくいえば、本
発明は、部品配置における障害の有無を判定する部品干
渉検査装置、及びそれを適用したCADシステムに関す
る。本発明は特に、基板に取り付ける部品の配置設計を
支援するCADシステムに適用可能であるが、それのみ
に限定されない。
【0002】
【従来の技術】例えば、基板に取り付ける部品の配置設
計を支援するCADシステムにおいては、基板に取り付
けた部品の高さが、基板の収納において障害とならない
かどうかを検査する部品干渉検査が行われるようになっ
ている。図10は、そのような従来の部品干渉検査装置の
構成を説明する機能ブロック図である。
【0003】高さ制限記憶手段101 には、基板の収納に
おいて障害とはならない部品高さの最大値hS が記憶さ
れている。換言すると、基板収納において許される部品
高さの最大値hS が記憶されている。
【0004】そして、その許される部品高さの最大値h
S は、部品の配置設計を行う設計者が、基板収納スペー
ス周辺における部品の配置状況や筐体形状などから考察
して、ひとつの値を選んで設定するようになっている。
【0005】部品の配置設計が進むに従って、使用する
部品の種類や、部品の配置位置がCADシステムに入力
されていく。それに伴って、部品形状記憶手段102 に
は、使用する各部品の部品高さを含む情報が記憶されて
いき、配置位置記憶手段105 には、使用する各部品の基
板上の配置位置が記憶されていく。
【0006】基板に取り付けるべき全ての部品の入力が
終了して、設計者が部品干渉検査を指示すると、判定手
段103 によって、部品形状記憶手段102 に記憶している
情報から各部品の部品高さhi が計算され、その部品高
さhi と上記部品高さの最大値hS とが比較される。
【0007】上記比較の結果、もし、許される部品高さ
の最大値hS より高い部品高さhiを有する部品が使用
されていると、表示手段104 に、その部品を取り付ける
ことができないという趣旨のメッセージが表示される。
従来においては、このような方法で部品干渉検査が行わ
れるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の部
品干渉検査方法における問題点を、一例を挙げて説明す
る。図11は、上記従来の部品干渉検査方法における問題
点を説明する図であり、既に部品配置が決定されている
基板110 の下に、基板112 を、互いの部品面が向き合う
ように収納する場合を想定して、横から見た図である。
【0009】本例においては、高さhS より部品高さが
高い部品113 を、同図(b) のように、位置Aに取り付け
ようとしても、同図(a) に示すように、部品111 の下に
は、高さ方向にスペースがhS しかないので、そのよう
な部品配置を採用することは不可能である。
【0010】一方、部品113 を、同図(c) のように、位
置Bに取り付けるのであれば、部品113 は、部品111 と
部品114 との間のスペースにうまく納まるので、そのよ
うな部品配置を採用することは可能である。
【0011】このような例について、上記従来の部品干
渉検査方法を適用すると、どのような結果が出るかを、
以下に説明する。従来の部品干渉検査方法においては、
前記のように、高さ制限をひとつだけ指定するようにな
っているので、本例においては、一番下に突出している
部品111 の下方のスペースhS を高さ制限として指定す
ることが必須である。
【0012】そして、部品113 を位置Aに配置するよう
に指定すれば、部品113 の部品高さhi は、高さhS
り高いので、前記のように部品干渉は検出され、障害メ
ッセージが表示される。従って、位置Aにおいては、従
来の部品干渉検査は有効に機能していて問題はない。
【0013】ところが、部品113 を位置Bに配置するよ
うに指定しても、従来の部品検査方法においては、前記
のように一律に高さhS と部品高さhi が比較されるた
めに、部品干渉が有ると判定されてしまい、実際には障
害とはならないにも係わらず、障害メッセージが表示さ
れてしまう。
【0014】ちなみに、このような状況を回避しようと
して、高さ制限を部品114 に合わせてhm に設定すれ
ば、位置Bにおいては部品干渉は無いという判定結果が
得られる。しかしながら、位置Aにおいても部品干渉は
無いと判定されてしまい、実際に障害があるにも係わら
ず、そのまま設計が進んで、製造段階に入ってから発覚
するという最悪の事態を招いてしまう。従って、上記し
たように、従来の部品干渉検査方法においては、一番狭
いスペースを配置制限値に設定することが必須である。
【0015】このように、従来の部品干渉検査方法に
は、実際に部品が配置できるにも係わらず、そのような
部品配置を障害有りと判定して、上記例の部品111 と部
品114の間のスペースのような実装スペースを余らせて
しまうという問題点がある。この問題点については、装
置の小型化が望まれていて、高密度な実装が必要とされ
ている現状においては、強く改善が望まれている。
【0016】また、従来の部品干渉検査方法において
は、前記したように、得られる情報は、ある部品の配置
に障害が有るということだけである。加えて、上記のよ
うな問題が生じるように、部品干渉検出精度は十分では
ないので、その少ない情報にも曖昧さが残る。従来の部
品干渉検査方法においては、このように、正確な部品干
渉の状況を把握することはできず、部品配置変更の対応
に苦慮するという問題点もある。
【0017】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、部品配置の障害有無を判定する部品干渉検査装
置において、その部品干渉検出精度を高めることにあ
る。そして、部品干渉検出精度の高い部品干渉検査装置
をCADシステムに適用して、正確な部品干渉状況を容
易に認識することを可能にし、高密度な実装設計の支援
を可能にすることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の第一基
本原理を説明する機能ブロック図である。請求項1のC
ADシステムは、部品配置における一つ以上の配置制限
を記憶する記憶制限記憶回路3と、各部品の配置位置を
記憶する配置位置記憶手段2と、前記配置制限記憶手段
3が記憶する配置制限に対し、それぞれの適用領域を記
憶する領域記憶手段1と、各部品の形状を表現するのに
必要な、少なくとも前記配置制限に対応した配置条件を
含む情報を記憶する部品形状記憶巣手段4と、前記領域
記憶手段1が記憶するそれぞれの配置制限の適用領域と
前記配置位置記憶手段2が記憶する各部品の配置位置と
を照合し、各部品に対して適用する配置制限を決定する
領域検査手段5と、前記配置制限記憶手段3から前記領
域検査手段5が決定した配置制限を取り出し、前記部品
形状記憶手段4が記憶する各部品の形状を表現するのに
必要な情報をもとに前記配置制限に対応した各部品の配
置条件を算出し、前記配置制限と前記配置条件とを比較
して、部品干渉の有無を判定する判定手段6とから基本
的なCADシステムが構成され、更に、前記配置位置記
憶手段2と前記部品形状記憶手段4とに記憶されている
情報を自動生成する手段と、から成っている。
【0019】図2は、本発明の第二基本原理を説明する
機能ブロック図である。請求項2の部品干渉検査装置
は、各部品の配置位置を記憶する配置位置記憶手段11
と、各部品の形状を表現するのに必要な、少なくとも各
部品と平面 PT とが交わる断面の情報を含む情報を記憶
する部品形状記憶手段12と、前記配置位置記憶手段11が
記憶する各部品の配置位置と、前記部品形状記憶手段12
が記憶する各部品の形状を表現するのに必要な情報とを
もとに、平面 PT と各部品とが交わる断面の情報を算出
する断面算出手段13と、前記断面算出手段13が算出した
断面の情報をもとに、異なる部品間の断面の交点を算出
して、部品干渉の有無を判定する交点算出手段14と、か
ら成っている。
【0020】
【0021】請求項3のCADシステムは、請求項2の
部品干渉装置を、前記平面Ptを平面Ptに垂直な方向
に移動させながら適用し、部品干渉が生じた領域を識別
可能に表示する手段を有している。
【0022】
【0023】請求項4のCADシステムは、請求項3の
CADシステムにおいて、部品干渉検査の分解能を設定
する手段を有している。
【0024】
【作用】請求項1の部品干渉検査装置においては、一つ
以上の配置制限を記憶する配置制限記憶手段3と、それ
ら配置制限に対し、それぞれの適用領域を記憶する領域
記憶手段1とを有しているので、複数の配置制限とその
適用領域とを対応させて設定することが可能である。
【0025】そして、配置位置記憶手段2に記憶してい
る各部品の配置位置をもとに、領域検査手段5によっ
て、各部品に適用する上記配置制限が選択され、上記部
品形状記憶手段4に記憶している部品形状を表現する情
報をもとに、判定手段6によって、各部品の形状が、選
択された上記配置制限を満たすかどうかが判定されるの
で、従来と異なって、全ての部品に一律に同じ配置制限
を適用する必要はなく、各部品の配置位置に応じて、複
数の配置制限を適用することが可能となる。
【0026】そこで、実装スペースを区分けして、適切
な領域毎に適切な配置制限を設定すれば、領域が細かく
なるに応じて、より精密に部品干渉を検査することが可
能になり、部品干渉検出精度は向上する。さらに、上記
のように実装スペースを区分けした領域毎に部品干渉検
査結果が得られるので、上記領域が細かくなるに応じ
て、狭い領域に部品干渉領域を特定することが可能にな
る。
【0027】請求項2の部品干渉検査装置においては、
部品形状記憶手段12が記憶している各部品の形状を表現
する情報と配置位置記憶手段11が記憶している各部品の
配置位置とをもとに、断面算出手段13によって、平面 P
T を切り口とした各部品の断面の形状が算出され、交点
算出手段14によって、それら各部品の断面の交点が算出
されるので、上記断面の交点の有無をもとに、平面 PT
における部品干渉の有無を判定することが可能である。
【0028】そして、平面 PT を適切に設定し、上記各
部品の形状を表現する情報を適度に緻密に設定すれば、
従来と異なって、部品の形状と形状とが比較されるの
で、より精密に部品干渉を検査することが可能になり、
部品干渉検出精度は向上する。加えて、従来とは異なっ
て、前記例のように高さ方向、すなわち1次元における
部品干渉検査ではなく、上記のように断面、すなわち2
次元における部品干渉検査が行われるので、得られる検
査結果は、より一層精密である。
【0029】
【0030】請求項3のCADシステムにおいては、請
求項2の部品干渉検査装置を、平面Ptを平行移動させ
て逐次適用するので、立体的な部品干渉検査を行うこと
が可能である。そして、それぞれの平面上で、上記のよ
うに、精密な部品干渉検査結果を得ることが可能である
ので、上記平行移動の刻み幅を適度に細かくすれば、精
密な立体的な部品干渉検査結果を得ることができる。
【0031】また、その結果をもとに、部品干渉が生じ
た領域を識別可能に表示するので、正確な部品干渉状況
を認識することが容易であり、実装スペースの空きを探
すこと、すなわち、高密度な実装設計を支援することが
可能となる。
【0032】ところで、請求項1の部品干渉検査装置を
適用するにあたっては、あらたに部品干渉検査の対象と
なる部品に対して、既に決定された部品配置をもとに、
配置制限とその適用領域とを設定する必要があるのだ
が、設計者が設定していたのでは、かなりの時間を要す
るし、設定ミスも当然のことながら発生する。
【0033】
【0034】請求項3のCADシステムにおいては、平
面Ptの平行移動の刻み幅を細かくするに従って、部品
干渉検査結果はより精密になるのだが、当然のことなが
ら、上記刻み幅を細かくすれば、計算量が増加して、部
品干渉検査時間は長くなってしまう。
【0035】請求項4のCADシステムにおいては、部
品干渉検査の分解能、すなわち、少なくとも上記刻み幅
を設定する手段を有しているので、検査結果の精度と計
算時間とを適度にトレードオフすることが可能である。
【0036】
【実施例】次に、本発明による部品干渉検査装置、及び
CADシステムが、実際上どのように具体化されるか
を、実施例で説明する。以下では、基板に取り付ける部
品の配置設計を例にして説明をするが、当然のことなが
ら、本発明は、それのみに限定されない。例えば、建築
や機械などの部品配置設計にも、本実施例と同様にして
適用することができる。
【0037】基板に取り付ける部品の配置設計において
は、従来例でも記述したように、配置制限は部品高さと
なり、部品形状を表現する情報は、その配置制限に応じ
た部品の配置条件、すなわち、部品高さを含んでいる必
要がある。部品形状を表現する情報は、直接に部品高さ
の値を含んでいても良いし、ワイヤフレーム表現などの
ように、間接的に、すなわち、数学的技法により部品高
さを計算できるものでも良い。
【0038】追記すれば、本発明は、配置制限を一種類
には限定していない。例えば、実装スペースのある領域
では高さを配置制限とし、別の領域では幅を配置制限と
しても良い。そのような場合、部品形状を表現する情報
は、その配置制限に応じた部品の配置条件、すなわち、
部品高さ、部品幅を含んでいる必要がある。
【0039】また、部品が実在する領域以外にも配置制
限が課せられる場合がある。例えば、電子部品における
電磁干渉領域や、部屋のレイアウト設計におけるストー
ブの安全領域などである。そのような場合は、部品形状
を表現する情報に、そのような領域を組み込んで、すな
わち、実際よりは大きい部品として扱うことで、対処す
ることができる。以下の説明では、筐体なども、部品の
範疇に含めるものとする。
【0040】図3は、領域分割による部品干渉検査の作
動の例を説明する図である。同図(a) は、基板50を部品
取付け面から見た図である。同図(b) は、基板50の収納
スペースを横から見た図であり、筐体51には異なった4
つの実装スペースを制限する起伏がある。
【0041】本例においては、配置制限を、筐体51の起
伏が制限する4つの高さhs1、hs2、hs3、hs4に設定
し、その適用領域を、筐体51の起伏の範囲に合わせて、
同図(a) のように、領域1、2、3、4に設定するのが
適切である。
【0042】いま、部品52を、位置(ア) に配置しようと
すると、部品52の配置位置は、領域1にあるので、高さ
s1と部品高さhi とが比較され、高さhs1の方が高い
ので、部品干渉は無いと判定される。一方、部品52を、
位置(イ) に配置しようとすると、部品52の配置位置は、
領域3、4にあるので、高さhs3と部品高さhi 、高さ
s4と部品高さhi とがそれぞれ比較される。
【0043】そして、領域3においては、高さhs3の方
が高いので、部品干渉は無いと判定されるが、領域4に
おいては、部品高さhi の方が高いので、部品干渉有り
と判定される。このように、本発明によれば、配置制限
とその適用領域とを設定することにより、従来とは異な
って、狭い領域に部品干渉領域を特定することが可能で
ある。
【0044】図4は、このような作動の実現方法の例を
説明するフローチャートである。部品形状と配置制限の
適用領域とが、ステップH60、H61、H62、H63のよう
に照合され、部品が適用領域に入っていなければ、その
適用範囲に対応する高さ制限との比較はスキップされ
て、次の適用領域との照合へと進む。一方、部品が適用
範囲に入っていれば、ステップH64、H65のように、そ
の適用範囲に対応する高さ制限と部品高さとが比較され
る。
【0045】そして、高さ制限の方が大きければ、次の
適用領域の照合へと進むが、高さ制限の方が小さけれ
ば、ステップH66のように、後述する部品干渉時の処理
が行われる。上記処理は、ひとつの部品に対して、ステ
ップH67、H69のように、全ての適用領域について行わ
れる。さらに、そのような処理は、ステップH68、H70
のように、全部品について行われる。
【0046】次に断面比較による部品干渉検査の実施例
について説明する。基板に取り付ける部品の配置設計に
おいては、前記のように、配置制限は部品高さであるか
ら、部品断面の切り口となる平面は、基板に垂直な平面
を用いるのが適切である。そして、部品形状を表現する
情報は、基板に垂直な面と交わる断面の情報を含んでい
る必要がある。
【0047】部品形状を表現する情報は、平面と交わる
断面の情報を直接に含むことは困難であるから、直方
体、円柱、円錐、多面体、ワイヤフレームなどのよう
に、数学的手法により断面を計算できる形式とするのが
好ましい。図5は、断面比較による部品干渉検査の作動
の例を説明する図である。
【0048】同図において、Z軸は、基板に垂直な方向
を示しており、X軸は、基板に平行な方向を示してい
る。いま、同図(c) に示すように、筐体80の下方に、部
品81を取り付けた基板を、その底Sが位置Z1 に合うよ
うに取り付けるものとする。そして、切り口となる平面
を、同図(c) の切り口方向に、すなわち、XYZ軸で表
現される空間のY軸に垂直な方向にとるものとする。
【0049】筐体80の断面表面は、位置Z1 をZ軸の起
点にして、同図(a) のように計算される。同様に、部品
81の断面表面は、その底SをZ軸の起点にして、同図
(b) のように計算される。この場合、それぞれの断面
は、同図(a) 、(b) のように、X軸方向の刻み幅ΔX毎
に、計算される。
【0050】そして、刻み幅ΔX毎に計算された断面表
面のZ軸の値は、同じX軸の位置において、それぞれが
比較され、部品81のZ軸の値の方が大きければ、部品干
渉が有ると判定される。本例においては、位置X1 、X
2 、X3 、X4 において、部品高さhi が、筐体80で制
限される実装スペースよりも大きいので、部品干渉が有
ると判定される。このように、本発明においては、部品
断面を比較することによって、従来とは異なって、部品
干渉が生じている詳細な位置を得ることが可能である。
【0051】図6は、このような作動の実現方法の例を
説明するフローチャートである。但し、同図は、部品断
面の切り口となる平面を平行移動させて、立体的に部品
干渉を検査する手順も含めて記述してある。部品断面の
切り口となる平面は、上記のようにY軸に垂直であるも
のとし、その平面は、ステップH90において初期位置を
与えられ、ステップH102 、H103 のように、検査領域
内を、刻み幅ΔY毎にY軸に沿って平行移動する。
【0052】上記平面のY軸における各々の位置におい
て、ステップH91、H92、H93、H94、H96、H95のよ
うに、X軸方向の刻み幅ΔX毎に部品断面表面のZ軸の
座標が計算される。そして、そのような計算は、ステッ
プH97、H104 のように、全ての部品について行われ
る。
【0053】同様に、ステップH98のように、配置制限
を課す全ての部品についても、上記断面計算が行われ
る。そして、配置設計対象の部品と、配置制限を課す部
品との、刻み幅ΔX毎に計算された断面表面のZ軸の値
は、同じX軸の位置において、ステップH99のように、
それぞれ比較され、交点があれば、ステップH101 のよ
うに、後述する部品干渉時の処理が行われる。
【0054】このようなX軸方向の断面計算、交点計算
は、上記したように、切り口となる平面が検査領域内を
全て通過するまで、その平面がY軸に沿って刻み幅ΔY
毎に移動するたびに、行われる。このようにして、立体
的な部品干渉検査が実現される。
【0055】ところで、上記刻み幅ΔY、ΔXは、部品
干渉検査の分解能を決定するもので、部品干渉検出精度
の点からは、細かくする方が精度は向上する。しかし、
一方では、計算量を増加させ、部品干渉判定に要する時
間は長くなってしまう。そこで、ステップH95、H102
において、刻み幅ΔY、ΔXを固定化して処理するので
はなく、例えば、ステップ90において、外部から設定で
きるようにするのが好ましい。このようにすれば、部品
干渉検出精度と、計算時間とを適度にトレードオフする
ことが可能になる。
【0056】次に、上記部品干渉検査方法を、CADシ
ステムに応用する場合の構成例について説明する。図7
は、上記部品干渉検査方法を応用したCADシステムの
構成例を説明するブロック図である。同図(a) は、EW
S・パーソナルコンピュータ120 等を使用して、いわゆ
るスタンドアローン構成とする場合である。一方、同図
(b) は、EWS・パーソナルコンピュータ120 等を使用
して端末装置を構成し、通信回線によりメインフレーム
121 と接続する、いわゆるネットワーク構成とする場合
である。
【0057】図7(a) の構成において、図4、6に示し
た手順は、CPU120aで実行され、部品形状データ、部
品配置データは、ハードディスク、フロッピーディスク
等の外部メモリ120cに記憶される。図7(b) の構成にお
いて、上記手順は、CPU121aで実行され、部品形状の
マスターデータは、外部メモリ121cに記憶される。部品
配置データは、一時的に外部メモリ121cに記憶され、通
信により、外部メモリ120bにアップロードすることが可
能である。
【0058】次に、部品干渉検査において、部品干渉が
検出された場合に行う処理について説明する。図8は、
部品干渉時の処理の例について説明する図であり、ディ
スプレイへの表示例を示したものである。同図(a) にお
いては、部品干渉が生じた部品132 、部品干渉が生じた
領域130 、131 が識別可能に表示されている。識別可能
な表示を行う方法には、例えば、(1)表示色を変え
る、(2)ブリンキングさせる、(3)タイル表示(斜
線、細かいドット表示)をする、がある。
【0059】同図(b) においては、部品干渉が検出され
た断面133 が識別可能に表示されている。断面133 は、
基板に垂直であり、同図(b) の表示は、基板を上から見
た状態であるので、断面133 の表示は、線になる。同図
(c) においては、部品干渉が生じた部品132 が識別可能
に表示されている。
【0060】同図(d) においては、部品干渉が生じてい
る断面の、部品干渉が生じている区間134 が識別可能に
表示されている。領域分割による部品干渉検査を行う場
合には、同図(a) 、(c) の表示方法が適している。断面
照合による部品干渉検査を行う場合には、同図(b) 、
(c) 、(d) の表示方法が適している。
【0061】また、どの程度の部品干渉が生じているか
を示すために、同図(e) のように、配置制限に対する超
過量を、部品干渉が生じた部品の近くに表示するのが好
ましい。
【0062】次に、領域分割による部品干渉検査におい
て、配置制限と、その適用領域を自動生成するための構
成について説明する。領域分割による部品干渉検査を行
うためには、前記のように、これから行う部品配置設計
に際して、既に決定した部品配置をもとに、配置制限
と、その適用領域とを設定する必要がある。
【0063】このような設定を、設計者が判断して行っ
ていたのでは、長い時間が必要であるし、設定ミスも発
生するので、自動生成する構成とするのが好ましい。図
9は、配置制限と、その適用領域とを自動生成するため
の構成例を説明する機能ブロック図である。
【0064】部品配置が決定されると、部品形状記憶手
段4には、部品形状を表現するデータが記憶されてい
て、配置位置記憶手段2には、部品の配置位置が記憶さ
れている。配置制限の適用領域は、例えば、直方体のよ
うに比較的に簡潔な形状であるほうが好ましい。そこ
で、領域分割手段140 によって、上記部品形状を表現す
る情報から、部品の高さ、幅、奥行きの最大長が算出さ
れる。
【0065】そして、基板に取り付ける部品の配置設計
を例にすれば、上記のように算出した直方体の形状と、
各部品の配置位置とをもとに、領域分割手段140 によっ
て、高さ方向の実装スペースの空きが計算され、その結
果が配置制限記憶手段3に記憶される。同様に、上記高
さ方向の実装スペースの空きの適用領域が計算され、そ
の結果が領域記憶手段1に記憶される。
【0066】このように計算した結果を、これから行う
部品配置設計に際して、部品の配置制限、及びその適用
領域として利用すれば、上記のような作業は不要とな
り、設計時間は短縮され、設定ミスも防ぐことができ
る。
【0067】
【発明の効果】請求項1のCADシステムは、上記のよ
うに、ひとつ以上の配置制限とその適用領域とが設定可
能で、各部品の配置位置をもとに、各部品に適用する配
置制限を選択する構成となっているので、従来と異な
り、全ての部品に同じ配置制限を適用する必要がなく、
配置制限をより細かく設定できることから、部品干渉検
出精度を高めることが可能となった。更に、既に決定さ
れた部品配置から、配置制限とその適用領域とを自動生
成する構成となっているので、短時間で設定誤りのない
部品干渉検査を行うことが可能となった。
【0068】請求項2の部品干渉検査装置は、上記のよ
うに、部品断面を照合する構成となっているので、従来
と異なり、全ての部品に同じ配置制限を適用する必要が
なく、部品の形状と形状とを照合して、部品干渉検出精
度を高めることが可能となった。
【0069】
【0070】請求項3のCADシステムは、上記のよう
に、部品断面を平行平面上で逐次照合し、その結果を識
別可能に表示する構成となっているので、従来と異な
り、部品の形状と形状とを立体的に照合して、正確な部
品干渉の状況を把握することが可能になった。そして、
正確な部品干渉状況の把握が容易になったので、高密度
な実装計画を支援することが可能になった。
【0071】
【0072】請求項4のCADシステムは、上記のよう
に、請求項3のCADシステムにおいて、部品干渉検査
の分解能を設定する構成となっているので、計算時間と
検査時間の精度とをトレードオフすることが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一基本原理を示す機能ブロック図で
ある。
【図2】本発明の第二基本原理を示す機能ブロック図で
ある。
【図3】領域分割による部品干渉検査の作動の例を説明
する図である。
【図4】領域分割による部品干渉検査の手順の例を説明
するフローチャートである。
【図5】断面比較による部品干渉検査の作動の例を説明
する図である。
【図6】断面比較による部品干渉検査の手順の例を説明
するフローチャートである。
【図7】本発明を適用したCADシステムの構成例を説
明するブロック図である。
【図8】部品干渉時の処理の例を説明する表示画面の図
である。
【図9】配置制限を自動的に生成するための構成例を説
明する機能ブロック図である。
【図10】従来の部品干渉検査方法の構成を説明する機能
ブロック図である。
【図11】従来の部品干渉検査方法における問題点を説明
する図である。
【符号の説明】
1 領域記憶手段 2 配置位置記憶手段 3 配置制限記憶手段 4 部品形状記憶手段 5 領域検査手段 6 判定手段 11 配置位置記憶手段 12 部品位置記憶手段 13 断面算出手段 14 交点算出手段 PT 平面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 田中 幸雄 (56)参考文献 特開 昭62−298875(JP,A) 特開 平1−315876(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/50 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部品配置における一つ以上の配置制限を
    記憶する記憶制限記憶回路(3)と、 各部品の配置位置を記憶する配置位置記憶手段(2)
    と、 前記配置制限記憶手段(3)が記憶する配置制限に対
    し、それぞれの適用領域を記憶する領域記憶手段(1)
    と、 各部品の形状を表現するのに必要な、少なくとも前記配
    置制限に対応した配置条件を含む情報を記憶する部品形
    状記憶巣手段(4)と、 前記領域記憶手段(1)が記憶するそれぞれの配置制限
    の適用領域と前記配置位置記憶手段(2)が記憶する各
    部品の配置位置とを照合し、各部品に対して適用する配
    置制限を決定する領域検査手段(5)と、 前記配置制限記憶手段(3)から前記領域検査手段
    (5)が決定した配置制限を取り出し、前記部品形状記
    憶手段(4)が記憶する各部品の形状を表現するのに必
    要な情報をもとに前記配置制限に対応した各部品の配置
    条件を算出し、前記配置制限と前記配置条件とを比較し
    て、部品干渉の有無を判定する判定手段(6)とから成
    るCADシステムにおいて、 前記配置位置記憶手段(2)と前記部品形状記憶手段
    (4)とに記憶されている情報を自動生成する手段を有
    することを特徴とするCADシステム。
  2. 【請求項2】 各部品の配置位置を記憶する配置位置記
    憶手段(11)と、 各部品の形状を表現するのに必要な、少なくとも各部品
    と平面(Pt)とが交わる断面の情報を含む情報を記憶
    する部品形状記憶手段(12)と、 前記配置位置記憶手段(11)が記憶する各部品の配置
    位置と、前記部員形状記憶手段(12)が記憶する各部
    品の形状を記憶するのに必要な情報をもとに、 平面(Pt)と各部品とが交わる断面の情報を算出する
    断面算出手段(13)と前記断面算出手段(13)が算
    出した断面の情報をもとに、部品間の断面の交点を算出
    して、部品干渉の有無を判定する交点算出手段(14)
    とから成ることを特徴とする部品干渉検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の部品干渉検査装置を、前記平
    面(Pt)を平面(Pt)に垂直な方向に移動させなが
    ら適用し、部品干渉が生じた領域を識別可能に表示する
    手段を有することを特徴とするCADスステム。
  4. 【請求項4】 請求項3のCADシステムにおいて、部
    品干渉検査の分解能を設定する手段を有することを特徴
    とするCADシステム。
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