JP2785625B2 - プレキャストコンクリート壁版及びその施工方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート壁版及びその施工方法

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JP2785625B2
JP2785625B2 JP4324085A JP32408592A JP2785625B2 JP 2785625 B2 JP2785625 B2 JP 2785625B2 JP 4324085 A JP4324085 A JP 4324085A JP 32408592 A JP32408592 A JP 32408592A JP 2785625 B2 JP2785625 B2 JP 2785625B2
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勝蒼生 磯部
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Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は下層側のスラブと壁に
囲まれて設置されるプレキャストコンクリート壁版,及
びその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】周囲が下
層側のスラブと壁に囲まれて設置され、それぞれに定着
される縦筋や横筋とコンクリートによって接合されるプ
レキャストコンクリート壁版は従来、図5に示すように
上下の端面から縦筋が、幅方向の端面から横筋が突出し
て製作され、スラブ面や壁面から突出した躯体の縦筋や
横筋と重ね継手によって接続され、対向する面間にコン
クリートが打設されることによりスラブと壁に接合され
るが、互いに接合される壁版とスラブ、及び壁との接合
部には双方から1方向の鉄筋しか突出しないため図6に
示すようにスラブとの接合部には横筋を、壁との接合部
には縦筋を新たに配筋する必要がある。
【0003】また壁版はスラブ面や壁面から距離をおい
て設置されるため設置時からコンクリートの硬化まで吊
り下げられた状態で保持される必要がある他、コンクリ
ートの打設時にはスラブや壁との間に型枠の組み立てを
必要とする等、概して施工性が悪く、工期が長引く傾向
がある。
【0004】この発明は従来のプレキャストコンクリー
ト壁版の施工性の問題に着目してなされたもので、施工
性のよいプレキャストコンクリート壁版とその施工方法
を新たに提案しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明ではプレキャスト
コンクリート壁版の内部に下層側のスラブ側と壁側の各
突合せ面まで縦筋と横筋を配筋し、この突合せ面に中空
の欠損部を形成することにより現場での配筋量を削減す
ると同時に、型枠を不要化し、また設置時の保持を簡素
化し、施工性の向上を図る。
【0006】欠損部は突合せ面に板厚方向の両端部を残
し、中間部から面内方向に切り込まれて突合せ面の長さ
方向に連続的に形成され、プレキャストコンクリート壁
版内には欠損部を挟む両端部まで縦筋と横筋が配筋され
る。
【0007】プレキャストコンクリート壁版内に突合せ
面まで縦筋と横筋が埋設されることにより、スラブとの
接合部ではスラブに定着され、スラブの天端から突出し
ている縦筋が欠損部内に挿入されることで、壁との接合
部では壁に定着され、壁の端面から突出している横筋が
欠損部内に挿入されることで、それぞれ接合部の配筋が
完了し、現場での配筋量が削減され、配筋作業性が向上
する。
【0008】また欠損部が板厚方向の両端部を残して形
成されることによりこの両端部がコンクリート打設時の
型枠を兼ね、型枠が不要化される。加えてプレキャスト
コンクリート壁版はこの突合せ面の両端部がスラブ面と
壁面に突き当たることにより設置時の自立性を確保し、
保持が不要化,あるいは簡素化され、配筋量の削減と併
せて施工性の向上が図られる。
【0009】プレキャストコンクリート壁版は下層側の
スラブと壁に突き合わせられて設置され、上記の通り、
スラブ側の欠損部にスラブに定着される縦筋が、壁側の
欠損部に壁に定着される横筋がそれぞれ配筋され、各欠
損部内にコンクリートが充填されることによりスラブと
壁に接合される。
【0010】プレキャストコンクリート壁版のスラブと
壁への接合が、壁に突き合わせられてスラブ上に直接設
置されることと、両欠損部内へコンクリートが充填され
ることで完了することにより施工が簡略化され、工期も
短縮される。
【0011】
【実施例】請求項1の発明は図1〜図4に示すように周
囲に中空の欠損部11,12が形成され、内部に周囲まで縦
筋13と横筋14が埋設されて製作されたプレキャストコン
クリート壁版(以下壁版)1であり、欠損部11,12内で
スラブ2の縦筋4や壁3の横筋5と接続され、欠損部1
1,12内にコンクリートが充填されることにより下層側
のスラブ2と壁3に接合されるものである。壁3には隣
接して設置される壁版1が含まれる。
【0012】欠損部11,12は壁版1のスラブ2側と壁3
側の各突合せ面に板厚方向の両端部111, 111、121, 121
を残して中間部から面内方向に切り込まれ、突合せ面の
長さ方向に連続的に形成される。壁版1内には図3,図
4に示すように縦筋13が壁版1の上端から下端間に、横
筋14が幅方向の両端間に亘り、それぞれ欠損部11,12の
両端部111, 111、121, 121の端面まで配筋される。
【0013】図示する実施例では壁版1の製作時の脱型
の便宜より欠損部11,12の内法を端面側から深さ方向に
向かって縮小させているが、各欠損部11,12はスラブ2
や壁3から突出し、並列する縦筋4,4や横筋5,5の
間隔に対応した幅で、縦筋4や横筋5の継手による接合
に十分な深さを持てばよい。
【0014】図1,図2に示す製作例では欠損部11,12
の両端部111, 121が薄肉化することによる破断を防止す
るためにスラブ2側の欠損部11と壁3側の欠損部12の境
界に隔壁15を形成し、壁版1を両欠損部11,12内にコン
クリートを分離して打設する構造にしているが、両端部
111, 121がコンクリートの打設圧力に耐えるに十分な厚
さを持つ場合は隔壁15は必ずしも必要ない。
【0015】この実施例では、壁3側の欠損部12を高さ
方向に連続して上端から下端まで形成していることか
ら、この欠損部12内へのコンクリートの充填は上端から
行えるが、隔壁15を形成した場合、スラブ2側の欠損部
11へはコンクリートが回らないためこの欠損部11の上部
からは図1,図3に示すように壁版1の表面まで連通す
るコンクリート充填用孔16が明けられる。
【0016】また実施例では壁版1の下端に板厚方向に
並列する突起17,17を幅方向に数箇所突設し、壁版1の
スラブ2上への設置状態での安定性を確保している。こ
の突起17はまた、スラブ2から立ち上がっている縦筋4
の配筋精度が悪い場合にこれに接触することにより修正
して欠損部11内に配筋させる他、壁版1をスラブ2から
浮かせることにより縦筋4周囲へのコンクリートの回り
を良くする役目を持つ。突起17がない部分の縦筋4に配
筋誤差がある場合、縦筋4はスラブ2との間の空隙を利
用して修正され、またコンクリートは空隙の表面側に型
枠が設置された状態で打設される。
【0017】図示しないが、壁版1の上端に上階のスラ
ブが接続する場合、壁版1の上端からは従来の壁版と同
様に縦筋13が突出する。
【0018】請求項2の発明は上記発明の壁版1を下層
側のスラブ2と壁3に突き合わせて設置し、スラブ2側
の欠損部11にスラブ2に定着される縦筋4を、壁3側の
欠損部12に壁3に定着される横筋5をそれぞれ挿入して
配筋し、各欠損部11,12内にコンクリートを充填してス
ラブ2と壁3に接合する方法である。
【0019】壁版1はスラブ2の縦筋4と壁3の横筋5
がそれぞれ欠損部11,12内に納まるよう調整された後に
吊り込まれる。壁版1は下端が、特に実施例の場合は突
起17,17が直接スラブ2の天端面に接することにより単
独で自立性を確保するが、必要によりサポートによって
壁版1の自立が補助される。
【0020】スラブ2の縦筋4,4はその構築時に天端
面から立ち上がっており、壁版1の設置によりそのまま
欠損部11内に配筋される。壁3の横筋5,5は同様にそ
の構築時に突出し、そのまま、あるいは後述するように
壁版1の設置時に欠損部12内に跨って配筋される。各欠
損部11,12の両側には共に縦筋13と横筋14が配筋されて
いるため欠損部11への横筋5の配筋と欠損部12への縦筋
4の配筋の必要はない。
【0021】図1,図2に示すように壁版1,1が隣接
して設置される場合、隣接する側の各壁版1,1の欠損
部12,12内には双方に跨る横筋5が配筋され、コンクリ
ートが充填される。欠損部11へはコンクリート充填用孔
16から、欠損部12へは開放した上端からそれぞれコンク
リートが充填される。
【0022】各欠損部11,12へのコンクリートの充填は
周辺の壁3と同時に行われる他、先行して,あるいは壁
3の構築後に行われ、その時期は問われない。壁3と同
時に,または先行して打設される場合は壁版1の設置時
に壁3の横筋5の配筋が行われ、後から打設される場合
は壁3の横筋5がスラブ2の縦筋4と同様に壁版1の設
置時に突出しているため壁版1の設置によって欠損部12
内に配筋される。
【0023】
【発明の効果】請求項1ではプレキャストコンクリート
壁版の内部に下層側のスラブ側と壁側の各突合せ面まで
縦筋と横筋を配筋し、この突合せ面に板厚方向の両端部
を残して中間部から面内方向に切り込まれた中空の欠損
部を連続的に形成しているため、スラブや壁との接合部
ではスラブや壁に定着され、天端面や端面から突出して
いる縦筋や横筋が欠損部内に挿入されるのみで現場での
配筋が完了させることができ、配筋量を削減することが
できる。
【0024】また欠損部の両側の両端部がコンクリート
充填時の型枠となるため型枠が不要化されることに加
え、壁版は両端部の端面がスラブ面や壁面に突き当たっ
た状態で設置され、設置時の自立性が確保されるためそ
の保持が簡素化され、配筋量の削減と併せて施工性の向
上を図ることができる。
【0025】請求項2では請求項1のプレキャストコン
クリート壁版を壁に突き合わせてスラブ上に直接設置す
ることと、2方向の突合せ面に形成されている欠損部内
へコンクリートを充填する作業のみでプレキャストコン
クリート壁版とスラブや壁との接合が完了するため施工
が簡略化され、工期の短縮化も図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレキャストコンクリート壁版の製作例と設置
例を示した立面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】スラブ側の欠損部とスラブの縦筋との取合いを
示した縦断面図である。
【図4】壁側の欠損部と壁の横筋との取合いを示した横
断面図である。
【図5】従来のプレキャストコンクリート壁版の製作例
と設置例を示した立面図である。
【図6】従来のプレキャストコンクリート壁版と壁及び
横筋との取合いを示した平面図である。
【符号の説明】
1……プレキャストコンクリート壁版、11……欠損部、
111 ……両端部、12……欠損部、121 ……両端部、13…
…縦筋、14……横筋、15……隔壁、16……コンクリート
充填用孔、17……突起、2……スラブ、3……壁、4…
…縦筋、5……横筋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 621 E04B 2/56 621R 633 633A 633G 1/16 1/16 E 2/00 E04C 2/46 C

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲が下層側のスラブと壁に囲まれて設
    置され、それぞれに接合されるプレキャストコンクリー
    ト製の壁版であり、スラブ側と壁側の各突合せ面には板
    厚方向の両端部を残して中間部から面内方向に切り込ま
    れた中空の欠損部が突合せ面の長さ方向に連続的に形成
    されており、コンクリートの内部には欠損部を挟む両端
    部まで縦筋と横筋が配筋されていることを特徴とするプ
    レキャストコンクリート壁版。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプレキャストコンクリー
    ト壁版を下層側のスラブと壁に突き合わせて設置し、ス
    ラブ側の欠損部に、スラブに定着され、スラブの天端か
    ら突出している縦筋を挿入して配筋し、壁側の欠損部
    に、壁に定着され、壁の端面から突出している横筋を挿
    入して配筋し、各欠損部内にコンクリートを充填してプ
    レキャストコンクリート壁版をスラブと壁に接合するプ
    レキャストコンクリート壁版の施工方法。
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