JP2784529B2 - 化粧建築板の塗装方法 - Google Patents
化粧建築板の塗装方法Info
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Description
たタイル・レンガ調を呈する凸部を有する建築板、特に
複数の異色の塗料を用いることによって前記凸部におけ
る色調をぼかし模様としたタイル・レンガ調の化粧建築
板の塗装方法に関するものである。
は、セメント板、セメント珪酸カルシウム板などの基板
の表面にエンボス成型あるいは切削加工により縦横に溝
部を形成し、溝部の色彩と溝部で区画された凸部の色彩
を違えて、溝部がタイル・レンガの目地模様に見えるよ
うにツ−トンカラ−に塗装されている。この化粧建築板
の塗装方法としては、特開平4−215872号のよう
に、凹凸化粧板の全面に目地模様の色彩を現わす塗料を
塗布、乾燥させた後、凸部表面のみにタイル模様の色彩
を現わす塗料を塗着させ、次いで該塗料が未乾燥のうち
に平坦な弾性体を押圧し、押圧状態のままで凹凸化粧板
を移送して、凸部表面に塗料を押し延ばしてから乾燥す
る塗装方法が存在する。しかしながら、この塗装方法で
は、凹凸化粧板を移送しながら塗料を押し延ばす方法で
あるため、凸部表面をランダムに塗装することはできな
かった。
に、フロ−コ−タ−ヘッドにノズルを設け、吐出口より
主着色塗料を吐出すると同時にノズルより異色塗料を供
給、合流させ、建材表面へ塗布することにより、2色以
上のぼかし模様とされた表面着色塗装の建材の塗装方法
が存在する。しかしながら、この塗装方法では、フロ−
コ−タ−にノズルを併設し、塗料を供給する方式である
ため、塗料が混ざり合い、主着色塗装部分を安定確実に
塗装し難い欠点があると共に、建材の進行方向に全く無
関係なパタ−ンのぼかし模様の塗装が困難であり、特に
溝部を介して区画された凸部を有するタイル・レンガ調
の建築板においては部分的にぼかしたい部分のみをぼか
し模様とすることはできないという問題を有していた。
手段としてインクジェットプリント方式を利用すること
によってタイル・レンガ調のように溝部を介して区画し
た複数の凸部を形成した建築板においても区画された部
分についてランダムに所望のぼかし色柄模様が簡単に得
られる化粧建築板の塗装方法を提供し、もって上記従来
技術の問題を解決しようとするものである。
面に溝部を介して区画した複数の凸部を形成した化粧建
築板用の基板を用い,該基板の表面の全体に下地塗膜を
形成した後,まず,該基板の前記凸部上の一部にインク
ジェットプリンターの第1塗装ヘッドの塗料をスポット
的に塗装し,続いて該塗料が乾燥しない間に第2塗装ヘ
ッドの前記塗料とは異色の塗料をスポット的に塗装し
て,それぞれスポット的に塗装した前記の異なる色の塗
料が上記凸部上において互いに混じり合ったぼかし色柄
模様を現出させ,次いで乾燥することにより,ぼかし色
柄模様を有する化粧建築板を得る方法であって, かつ,
前記各塗料をスポット的に塗装するに当たっては,前記
の区画された各凸部上に形成しようとする上記ぼかし色
柄模様に応じたパターンデータを予めコンピュータにイ
ンプットしておき, 搬送されてくる基板の到来をセンサ
により検出してその検出信号をコンピュータに送信し,
該コンピュータにより前記パターンデータに基づいてバ
ルブ制御装置を制御して前記インクジェットプリンター
における第1塗装ヘッド又は第2塗装ヘッドの弁を個別
に開閉することを特徴とする化粧建築板の塗装方法であ
る。
のように基板の所望の凸部上の一部が,第1および第2
塗装ヘッドの塗料により所望の異色の混じり合ったぼか
し色柄模様にスポット的に塗装される。あるいは,基板
の所望の凸部上の一部がそれぞれ第1塗装ヘッドの塗料
で所望の色柄模様に,第2塗装ヘッドの上記とは異色の
塗料で所望の異色の色柄模様に,第1及び第2塗装ヘッ
ドの塗料で所望の異色の混じり合ったぼかし色柄模様に
それぞれスポット的に組合せ塗装される。そして,前記
塗料をスポット的に塗装するに当たっては,上記のごと
く,各凸部に形成しようとするぼかし色柄模様に応じた
パターンデータを予めコンピュータにインプットしてお
き 搬送されてくる基板を到来検出センサにより検出し
て,その検出信号をコンピュータに送信し,該コンピュ
ータにより前記パターンデータに基づいて,バルブ制御
装置を制御して前記第1塗装ヘッド又は第2塗装ヘッド
の弁を個別に開閉する。
説明する。先ず本例に用いるインクジェットプリンタ−
1について述べると、図1、図2において、2は建築板
用基板31を前方に搬送するコンベアであり、コンベア
2の上方の前後に近接して第2塗装ヘッド4、第1塗装
ヘッド3が備えられ、これら第1塗装ヘッド3、第2塗
装ヘッド4の下端にはそれぞれコンベア2の巾方向全体
に亘ってジェットノズル5〜5、5〜5が所要のピッチ
で並列されている。第1塗装ヘッド3、第2ヘッド4に
はそれぞれ塗料タンク6、7内の塗料8、9を送り込む
ポンプ10、10が接続されると共にレリ−フ弁11、
11を介して塗料タンク6、7が接続されている。
第2塗装ヘッド4の各ジェットノズル5〜5、5〜5を
それぞれ開閉動作する弁14〜14、14〜14を個別
に制御するバルブ制御装置、15は塗装すべき色柄模様
に対応する色柄パタ−ンを記録したパタ−ンデ−タ、1
6はインプットされたパタ−ンデ−タ15に基づきバル
ブ制御装置12、13に制御信号を発するコンピュ−タ
−、17は投光器18と受光器19をコンベア2上の基
板搬送路の両側の所定位置に設けた光電管式センサ−で
あって、検出信号をコンピュ−タ−16に送信する。2
0はコンベア2の駆動ロ−ル21に連結したエンコ−ダ
−であって、極小回転角、例えば2000分の360度
の極小回転角毎にコンピュ−タ−16にパルスを送信す
る。
横の溝部32〜32を介してレンガ調に多数の凸部33
〜33を区画りしたセメントを主体とした基板31を用
い、該基板31表面にアクリル系のシ−ラ−を60〜8
0g/m2 塗布し乾燥して下地シ−ラ−塗膜を形成す
る。次いでその上に溝部32〜32の色調で中塗塗装し
て中塗塗膜を形成する。次いで、必要により中塗塗膜の
上に溝部32〜32の色調とは異なる色調で上塗塗装し
て上塗塗膜を形成する。次いで、この中塗り又は上塗り
処理された基板31をコンベア2によりインクジェット
プリンタ−1へ送り、塗装を行なうが、この塗装方法に
ついて以下詳述する。
3〜33のうち、塗料8を基調とし塗料9を複合したぼ
かし色柄模様34、塗料9を基調とし塗料8を複合した
ぼかし色柄模様35、これら塗料8、9を略等分に複合
したぼかし色柄模様36を形成しようとする凸部33〜
33を決め、そのパタ−ンデ−タ15をコンピュ−タ−
16にインプットする。一方、塗料タンク6、7にはそ
れぞれぼかし色柄模様34、35、36の基色となる異
色の塗料8、9を収容する。
コンベア2上を前送されて来ると、該基板31の前端部
の所定位置到来をセンサ−17が検出して検出信号をコ
ンピュ−タ−16に送信する。一方、コンベア2の作動
に伴い、駆動ロ−ル21に設けたエンコ−ダ−20から
パルスがコンピュ−タ−16に発信されている。コンピ
ュ−タ−16は、上記センサ−17からの信号により上
記パルスを計数し始め、該パルス数が予め記憶させた設
定領域に至ると、パルス数に応じ前記パタ−ンデ−タ1
5に基づく制御信号を逐次、バルブ制御装置12、13
に送信指令し、これによりバルブ制御装置12、13が
第1、第2塗装ヘッド3、4の弁14〜14、14〜1
4を個別に開閉制御し、第1、第2塗装ヘッド3、4に
ある塗料8、9が弁14〜14、14〜14の開放時に
ジェットノズル5〜5、5〜5から前記搬送中の基板3
1表面の凸部33〜33の所要位置に噴出して前記パタ
−ンデ−タ15に基づくぼかし色柄模様34、35、3
6を凸部33〜33に塗装し、所期の化粧建築板37が
得られる。
ド4は第1塗装ヘッド3に対し所定距離前方に位置する
ので、この距離に対応するエンコ−ダ−20からのパル
ス数だけ第1塗装ヘッド3と第2塗装ヘッド4とは時系
列的に差を設けたパタ−ンデ−タ−15としてある。
第2塗装ヘッド4が直近の位置に配設されているので、
第1塗装ヘッド3の塗料8と第2塗装ヘッド4の塗料9
とが基板の所望の凸部33〜33でわずかに混じり合
い、これら塗料8、9の混合したぼかし色柄模様34、
35、36が現出された風趣のあるレンガ調の化粧建築
板37となっている。なお、以上のようにして塗装され
た化粧建築板37は、最後にクリア−塗装を行ない、乾
燥して市販製品とする。
ル5〜5の内径200μm、並列ピッチ1.5 mm、第1塗
装ヘッドの塗料8、第2塗装ヘッドの塗料9としてそれ
ぞれ薄い黒系統の塗料、薄い茶系統の塗料を用い、コン
ベア2速度15〜20m/分、ジェットノズル5〜5に
よる噴射回数を基板31の送り方向で30cm当り200
回の割、すなわち、噴射ピッチ1.5 mmで行なったとこ
ろ、ぼかし色柄模様34、35、36にはそれぞれ黒調
赤褐色状、茶調赤褐色状、赤褐色状のぼかし色柄模様が
現出した。このぼかし色柄模様の現出は、第1塗装ヘッ
ドと第2塗装ヘッドが20〜30cmと直近の位置に設置
されているので、第1塗装ヘッドからジェットノズルを
経て噴射塗装された塗料が乾燥しないうちに、その塗料
の上に第2塗装ヘッドから噴射塗装された塗料がスポッ
ト的に塗り重ねられる結果、第1塗装ヘッドの塗料と第
2塗装ヘッドの塗料とが混じり合うと共に、塗料噴射点
の周辺へ拡がり、不均一な混ざり合いを起し趣のある色
合いを呈するものである。特に、第1、第2塗装ヘッド
の塗料をスポット的にウエット状態で塗り重ね塗装して
いるので、塗料噴射点そのままの斑点状態が現われるこ
ともなく、塗料どうしがうまく混合するものである。
又、塗り重ねを行う第1、第2塗装ヘッドの塗料の噴射
点を建築板の部分によっては密に、あるいはある部分は
疎にパタ−ン化しておくことによって、前記の塗料の混
ざり合いがより変化に富んだものとなり、画一化が防止
でき、自然的な風合いを醸し出すものである。なお、第
1塗装ヘッドの塗料の噴射点はできるだけ密な部分が多
いほど第2塗装ヘッドの塗料との混ざりあいがしやすく
なり、ぼかし色柄模様がきれいに仕上がるものである。
すように曲線や斜方向を伴う溝部42〜42で区画され
た凸部43〜43を有する基板41についても上例同様
の方法によって上例同様のぼかし色柄模様44、45、
46を形成することができる。
ては,塗装手段としてインクジェットプリンターの第
1,第2塗装ヘッドから異色の塗料を噴出させることに
よって,タイル・レンガ調のように溝部を介して区画し
た複数の凸部を形成した建築板においても,区画された
凸部に対してランダムに所望のぼかし色柄模様が簡単に
得られる。また,本発明においては,上記各塗料をスポ
ット的に塗装するに当たって,上記のごとく各凸部上に
形成しようとするぼかし色柄摸様に応じたパターンデー
タを予めコンピュータにインプットしておき,基板到来
検出センサからの信号によりコンピュータを作動させて
前記パターンデータに基づいてバルブ制御装置を制御し
てインクジェットプリンターの第1塗装ヘッド又は第2
塗装ヘッドの弁を個別に開閉する。そのため,各凸部
に,所望するぼかし色柄模様を現出させた,化粧建築板
を容易確実にまた自動的に製造することができる。
図である。
である。
る。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 表面に溝部を介して区画した複数の凸部
を形成した化粧建築板用の基板を用い,該基板の表面の
全体に下地塗膜を形成した後,まず, 該基板の前記凸部上の一部にインクジェットプリ
ンターの第1塗装ヘッドの塗料をスポット的に塗装し,
続いて該塗料が乾燥しない間に第2塗装ヘッドの前記塗
料とは異色の塗料をスポット的に塗装して,それぞれス
ポット的に塗装した前記の異なる色の塗料が上記凸部上
において互いに混じり合ったぼかし色柄模様を現出さ
せ,次いで乾燥することにより,ぼかし色柄模様を有す
る化粧建築板を得る方法であって, かつ,前記各塗料をスポット的に塗装するに当たって
は,前記の区画された各凸部上に形成しようとする上記
ぼかし色柄模様に応じたパターンデータを予めコンピュ
ータにインプットしておき, 搬送されてくる基板の到来をセンサにより検出してその
検出信号をコンピュータに送信し, 該コンピュータにより前記パターンデータに基づいてバ
ルブ制御装置を制御して前記インクジェットプリンター
における第1塗装ヘッド又は第2塗装ヘッドの弁を個別
に開閉 することを特徴とする化粧建築板の塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5288727A JP2784529B2 (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 化粧建築板の塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5288727A JP2784529B2 (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 化粧建築板の塗装方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07116597A JPH07116597A (ja) | 1995-05-09 |
JP2784529B2 true JP2784529B2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=17733909
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5288727A Expired - Fee Related JP2784529B2 (ja) | 1993-10-25 | 1993-10-25 | 化粧建築板の塗装方法 |
Country Status (1)
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JPH01226400A (ja) * | 1988-03-07 | 1989-09-11 | Izumi Sangyo Kk | 木質タイルの製造方法 |
-
1993
- 1993-10-25 JP JP5288727A patent/JP2784529B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07116597A (ja) | 1995-05-09 |
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