JP2778270B2 - 車両用走行方向表示装置 - Google Patents

車両用走行方向表示装置

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JP2778270B2 JP3041696A JP4169691A JP2778270B2 JP 2778270 B2 JP2778270 B2 JP 2778270B2 JP 3041696 A JP3041696 A JP 3041696A JP 4169691 A JP4169691 A JP 4169691A JP 2778270 B2 JP2778270 B2 JP 2778270B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用走行方向表示
装置に関し、更に詳しくは、自車の走行予定方向を表示
し、他車の運転者に注意を喚起し車両が安全走行できる
ようにした車両の走行表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の車両の走行方向表示装置とし
て、従来は、ウィンカーを採用したものが知られてい
る。すなわち、車両の前部、後部及び前方側部にそれぞ
れウィンカーを設け、ウィンカーレバーの操作と連動し
て車両が走行しようとする側のウィンカーを点滅させて
走行予定方向を表示する態様のものである。
【0003】このようなウィンカーを、車両に設ける
と、他車の運転者は、ウィンカーの点滅を視て、その車
両は、どちらの方向へ走行しようとしているかを容易に
判断できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる構成
の車両用走行方向表示装置は、ウィンカーを車両の前
部、後部及び前方側部に設ける構造になっているため、
例えば、2條の走行路が一定の角度をもって交差してい
るような交差点においては、1の走行路から進行してく
る車両のウィンカーの点滅が、他方の走行路であって、
点滅しているウィンカーが設けられている側でない方の
走行路上を交差点に向けて、走行している車両の運転者
からは見え難い場合がある。このため、進入してくる車
両が直進するのか、左折するのが判断するのに時間を要
することがある。
【0005】この発明は、他車の運転者からウィンカー
が見えない場合であっても、自車両の走行予定方向を容
易に視認させることができる車両用走行方向指示装置を
提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するる
ため、この発明にかかる車両用走行方向表示装置は、図
1に示すように、自車の走行予定方向を指示伝達するた
めの方向指示操作手段1と、この方向指示操作手段1の
出力信号を受け、予め記憶させた方向表示パターン群中
から、加えられた方向指示操作に対応する方向表示パタ
ーンを読み出し制御信号を送出する演算制御手段3と、
演算制御手段3から送出される制御信号を受け、当該方
向表示パターンを自車の前方の路面に表示する表示手段
6とから成るものである。
【0007】
【作用】以上のように、この発明にかかる車両用走行方
向表示装置は、方向指示操作手段1に方向指示操作を加
え、方向指示操作手段1に生ずる出力信号を演算制御手
段3に送出し、演算制御手段3に予め記憶させておいた
向表示パターン群中から対応する方向表示パターン
読み出し、読み出した方向表示パターンを自車の前方
路面に表示するため、自車が走行しようとする方向が他
車から容易に視認できる。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づいて、この発明の車両用走
行方向表示装置の一実施例について説明する。
【0009】図2は、本実施例の車両用走行方向表示装
置50の概略構成を示すブロック図である。図中11は
自車の走行速度を検出する車速センサ、12は、自車の
走行しようしとする走行予定方向を指示するウィンカー
レバー、 14は、自車の制御状態を検出するブレーキ
センサ、13は、演算制御部であり、ウィンカーレバー
12およびブレーキセンサー14で検出した情報信号を
入力し、ROM(図示せず)に予め記憶させた走行方向
指示操作および制動状態対応の複数の方向表示パターン
中から対応する方向表示パターンを読み出し、読み出し
た方向表示パターンに応じた制御信号を照射部16(後
述)へ送出するか、又は車速センサ11で検出した車速
情報と予め記憶している自車の車幅に基づいて自車の走
行予定路の路面領域を演算し、その演算結果を制御信号
として照射部16(後述)へ送出する働きをする。
【0010】演算制御部13における方向表示パターン
の読み出しは、以下のように行う。
【0011】まず、自車の制動状態および方向表示状態
の各々に対応する方向表示パターンを予めROM(図示
せず)に記憶させておき、上述したウィンカーレバー1
2およびブレーキセンサー14で検出した検出信号とR
OMに記憶した制動状態および方向表示状態とを比較す
ると共に、対応する方向表示パターンを読み出し、その
方向表示パターンに応じた制御信号を照射部16へ送出
する。
【0012】また、演算制御部13における走行路面領
域の演算は、本発明の出願人により出願された特願平1
−281968号(発明の名称:車両走行ライン表示装
置)に記載されているものと同じように行う。すなわ
ち、自車の現在位置から前方方向の車幅Sの区域におい
て、車速に応じた制動距離L前方までを走行予定路面領
域とする。この場合、車速に下限速度を定めておき、車
速が低速でも走行予定路面領域が短かすぎないようにし
ている。
【0013】また、16は既述した演算制御部13から
送出される制御信号を入力し、走行予定路面に方向表示
パターン又は走行予定路面領域を表示する照射部であ
る。この照射部16の走行予定路面領域の表示は、例え
ば図3に示すようにレーザ光源18、偏光ミラー19,
21、電子シャッタ23からなる装置で行われる。この
照射部16は、図4(A)に示すように、自車25の前
端中央に設けられ、レーザ光源18から放射される可視
光レーザを偏光ミラー19,21により変更および電子
シャッタ23で透過制御しながら前記走行予定路面領域
D内を連続走査することにより領域Dを表示するもので
ある。操作においては、制動距離Lに対し、自車25の
車幅Sから横方向の上限照射角θ1 が決まり、また照射
部16における可視光ーザ光源18の配置高さHから縦
方向の上限照射角θ2 が決まり、これらの上限照射角θ
1 ,θ2 より偏光ミラー19,21の回転角ω1 ,ω2
が制御される。
【0014】上述した車両用走行方向表示装置50は、
車速が5〜10km/h程度の極く低速の場合は方向表示
機能が働き、それ以上の速度のときは特願平1−281
968号に示す車両走行ライン教示装置としての機能が
働く。
【0015】以下、フローチャートに基づいて本実施例
の車両用走行方向表示装置50における動作処理の態様
について説明する。
【0016】図5は、本実施例の車両用走行方向表示装
置の演算制御部13を中心とする作動処理状況を示すフ
ローチャートであり、車速センサ11から車速情報が入
力すると、入力した車速情報と予め設定されている下限
速度(5〜10km/h)比較される(ステップS−1,
S−2)。比較結果において、車速が下限速度以下(ご
く低速)であれば、本装置は走行方向表示装置として機
能し(ステップS−3)、図6に示す方向指示表示ルー
チンのフローチャートにしたがって処理される(ステッ
プS−3)。
【0017】方向指示表示ルーチンにおいては、ウィン
カーレバー12とブレーキセンサ14から得られる情報
信号と、演算制御部13内の図示しないROMに予め記
憶させてある方向指示操作および制動状態対応の複数の
方向表示パターンとを比較演算し、対応する方向表示パ
ターンを読み出す。例えば、ウィンカーレバー12が右
折の状態であれば(ステップS−31〜S−33)、右
向き矢印パターンが読み出され(ステップS−33)左
折の状態であれば(ステップS−31〜S−34)、左
向き矢印の方向表示パターンを読み出し(ステップS−
34)、ウィンカーレバー12が操作されていなけれ
ば、照射部16へ直進矢印形の方向表示パターンに対応
する制御信号が送出される(ステップS−35)。
【0018】またブレーキが踏まれているか否かに応
じ、ブレーキセンサ14から演算制御部13へ送られる
信号は異なり、それに応じて読み出される方向表示パタ
ーンは異なる(ステップS−36)。すなわち、ブレー
キ(図示せず)が踏まれている状態では、矢印の枠だけ
の方向表示パターンを表示するように制御信号を照射部
16へ送出し(ステップS−37)、ブレーキが踏まれ
ていない状態では塗りつぶしタイプの矢印パターンを表
示する制御信号を送出する(ステップS−38)。
【0019】したがって、本装置によれば、図7に示す
ように、自車41の前方に、自車両の走行方向が表示さ
れるので、他車42に自車41の進行方向を知らしめる
ことができる。
【0020】したがって、図7に示すようにブレーキセ
ンサ14の制動状態の情報は、演算制御部13に入力
し、ブレーキが踏まれている状態では矢印の枠だけのパ
ターンを表示し、ブレーキが踏まれていない状態では図
8に示すように矢印を塗りつぶした状態のパターンを表
示させることで他車42に対し注意をうながすことがで
きるため、安全に交差点に進入できる。
【0021】このように、本実施例の車両用走行方向表
示装置50は、車速が極く低速の場合は、照射部16か
ら走行路面上に、ウィンカーレバー12、制動状態に応
じた方向表示パターンを表示させるから、他車に対し注
意を促すことができる。
【0022】さらに、車速センサ11により車速が下限
速度との比較結果(ステップS−4)、下限速度以上で
あれば当該車速に応じた制動距離を表示長とし(ステッ
プS−6)、車速が下限速度に達しなければ下限速度に
応じた制動距離を表示長とする(ステップS−5)。
【0023】したがって、走行予定路面領域Dは、求め
た表示長(制動距離L)と自車25の車幅Sとから定ま
り、演算制御部13はこの結果に基づいて、走行予定路
面領域Dの明示を行うべくステップS−7以下の明示処
理ステップに進むことになる。
【0024】ステップS−7に進むと、演算制御部13
は、照射部16の偏光ミラー19,21および電子シャ
ッタ23を制御して、自車25の手前から左右交互に前
方方向へレーザ光を走査して行き、表示長先端に達した
ら今度は自車25に向って同様の操作を行うといったプ
ロセスを所定回数だけ繰り返すことで、走行予定路面領
域Dを明示する(ステップS−7,S−10)。
【0025】したがって、本実施例の車両用走行方向表
示装置によれば、5〜10km/h程度の極く低速走行の
場合は、ウィンカーレバー、制動状態に応じて、自車の
走行方向を示す走行方向表示パターンを車両前方の路面
上に明示し、他車に対し自車の走行方向および制動状態
を知らせることができ、下限速度以上の場合は、走行予
定路面領域Dが走行路面上に表示されるので、自車の走
行予定路に対する他車の相対的な位置状況を知らせるこ
とができる。
【0026】以上の本実施例では、車両の走行方向表示
装置と走行ライン教示装置を併用するものについて示し
たが、これに限定されるものではなく、例えば車速の如
何に関係なく(極く低速の場合に限らず)、ウィンカー
レバーおよびブレーキセンサから得られる情報信号に応
じ、予め設定した方向表示パターンを表示する構成にし
てもよく、さらにはウィンカーレバーだけの操作作動に
対応して予め設定した方向表示パターンを表示する構成
にしたものでもよい。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、この発
明によれば、自車の方向指示操作手段の操作状態に応じ
て車両の走行予定路面上に車両の走行方向表示パターン
を表示するから見通し困難な走行線においても、他車か
ら容易に視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のクレーム対応図である。
【図2】一実施例にかかる車両用走行方向表示装置の概
略構成ブロック図である。
【図3】図2の車両用走行方向表示装置中の照射部の概
略構成を示す斜視図である。
【図4】(A),(B)はそれぞれ図2中の照射部の要
部構成を示す上面図および一部側面図である。
【図5】図2に示す車両用走行方向表示装置の作動処理
状況を示すフローチャートである。
【図6】図2に示す車両用走行方向表示装置による走行
方向表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】ブレーキを踏んでいないときの実施例の車両用
走行方向表示装置の方向表示パターンの表示状態を示す
上面図である。
【図8】ブレーキを踏んでいるときの実施例の車両用走
行方向表示装置における方向表示パターンの表示状態を
示す上面図である。
【符号の説明】
1 方向指示操作手段 3 演算制御手段 6 表示手段 11 車速センサ(実施例) 12 ウィンカーレバー(実施例) 13 演算制御部(実施例) 14 ブレーキセンサ(実施例) 16 照射部(実施例) 50 車両用走行方向表示装置(実施例)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車の走行予定方向を指示伝達するため
    の方向指示操作手段と、 この方向指示操作手段の出力信号を受け、予め記憶させ
    た方向表示パターン群中から、加えられた方向指示操作
    に対応する方向表示パターンを読み出し制御信号を送出
    する演算制御手段と、 演算制御手段から送出される制御信号を受け、当該方向
    表示パターンを自車の前方の路面に表示する表示手段
    と、を設けたことを特徴とする車両走行方向表示装置。
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