JP2775282B2 - 紅麹の製造法 - Google Patents

紅麹の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紅麹の製造法に関する。
〔従来の技術〕
モナスカス属(Monascus)に属する菌は、古来から中
国で紅酒、老紅酒、紅乳腐等の製造に広く使用されてき
た。また、モナスカス属に属する菌が産生する紅麹色素
は無毒性であることから、タール系合成赤色色素に代わ
る天然色素として、水産練製品、水産加工品、され、醤
油、調味料、ハム・ソーセージ等の食肉加工等に利用さ
れている。更にまた、近年、遠藤章によって、モナスカ
ス属に属する菌がコレステロール合成阻害作用を有する
モナコリンK、J、L、X等を合成することが発見さ
れ、紅麹を健康の面から食品に添加することが注目され
ている(「食品と開発」Vol.23,No.1,51〜55頁、昭和63
年)。
従来、紅麹の製造法には、固体培養法と液体培養法が
あり、固体培養法としては米、パン、大豆等を蒸煮滅菌
した培地にモナスカス属に属する菌(紅麹菌)を接種し
て培養する方法が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、紅麹菌は他の糸状菌に比較して菌の繁
殖力が弱いため、工業的規模で大量培養することが難し
く、そのため、従来から、紅麹を工業的有利に増産する
ための培地及び培養条件について多くの研究がなされて
いるが、未だ充分に満足できる方法は提供されていな
い。
〔課題を解決するための手段〕
斯かる実情において、本発明者は、鋭意研究を行った
結果、穀粉を膨化した後特定粒径に粉砕したものが紅麹
菌の培養培地として優れており、この培地を用いると短
かい培養日数において良質の紅麹が製造することができ
ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、穀粉に水を加えて水分含量を15
〜50重量%とし、これをエクストルーダーを用いて、圧
力5〜200kg/cm2及び品温110〜150℃の条件で20〜120秒
間加熱加圧処理し、次いで低圧下に急激に放出し、粒径
1〜7mmに粉砕して得られる培地を、水分含量35〜50重
量%に調整し、これにモナスカス属に属する菌を接種し
て25〜35℃で5〜7日間培養することを特徴とする紅麹
の製造法を提供するものである。
本発明の紅麹用培地は、例えば次のようにして調製さ
れる。
穀類としては、小麦、大麦、米、とうもろこし、大豆
等を挙げることができ、これらは適当な粉粒状に粉砕す
る。これらの穀粉のうちでも、小麦粉を用いて得られる
培地は紅麹菌の生育がよいと共に、得られる紅麹はパン
等の小麦粉製品に添加した場合、原料とのなじみが良い
点で特に好ましい。
穀粉は単独又は混合して用い、水分が15〜50%、好ま
しくは30〜45%になるように加水する。水分が15%未満
であると膨化が過度になったり、コゲ付きを生じ、また
50%を超えると膨化が充分に行われない。
水分調整を行った穀粉をエクストルーダー中で、加熱
加圧処理を行う。エクストルーダーとしては一軸及び二
軸の何れをも使用できる。エクストルーダー処理の品温
(出口)は90〜200℃、特に110〜150℃が好ましい。品
温が90℃未満では膨化が不十分であり、また200℃を超
えるとコゲ付きを生ずる。圧力(出口)は5〜200kg/cm
2、特に10〜100kg/cm2が好ましく、5kg/cm2未満では膨
化が不充分であり、また200kg/cm2を超えると膨化が過
度となる。滞留時間はスクリュー形状、品温及び圧力等
によっても異なるが20〜120秒が好ましい。
次いで、加熱加圧された穀粉は急激に低圧下に放出さ
れる。斯かる操作は単に常圧外気に射出すればよく、こ
の操作によってエクストルーダーに供給された穀粉が膨
化した状態となる。この膨化物は粒径約1〜7mmにする
のが好ましい。
このようにして得られる穀粉の膨化物は気泡の膜が薄
く、気泡が小さく密であり、かつ表面積が大きいので紅
麹菌の繁殖がよく、これを培地として紅麹菌を接種し、
製麹を行えば従来の培地に比べ短時間に良質の紅麹を製
造することができる。
本発明方法により紅麹を製造するには、培地として、
上記のようにして製した穀粉の膨化物を使用する以外は
常法によって行われる。
紅麹菌としては従来公知のモナスカス属に属する菌を
使用することができる。製麹は、上で得た培地を水分含
量35〜50%に調整し、これに紅麹菌、例えば前培養液を
加えて、25〜35℃の温度で通気培養することによって行
われる。斯くするとき紅麹色素生産は約5〜7日間で最
高に達する。
このようにして得られる紅麹は従来のものに比較して
赤色色素の含量が多い良質のものである。この紅麹はそ
のまま食品等に着色料又は健康食品成分として添加する
ことができるが、これから水、有機溶媒又はこれらの混
合物による抽出等によって紅麹色素又はモナコリンK、
J、L、X等を分離することもできる。
〔発明の効果〕
叙上の如く、本発明の紅麹用培地を使用すれば、短時
間の培養によって、菌体数及び赤色色素含量の多い良質
の紅麹を得ることができる。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて説明する。
実施例1 (i)強力小麦粉100部(重量、以下同じ)及び水32部
を二軸エクストルーダー(Werner & Pfleiderer社製、
C−37型)に投入し、スクリュー回転300rpm、パレル温
度120℃、出口品温120℃、出口圧力10kg/cm2で押し出し
膨化させた。これを約13cmの長さに切断し、食品用粉砕
機(ミカワ電機製作所製,18RT37型)に入れて粒径約1
〜7mmに粉砕した後、水分含量13%まで乾燥し、紅麹用
小麦培地を得た。
(ii)この小麦培地に水を加えて水分含量を約30〜40%
にして蒸煮滅菌後さらに滅菌水を加えて水分50%に調整
し、この培地にモナスカス・ピロウサスIFO 4520を無菌
的に接種し、30℃で2日間、その後温度を25℃に下げて
5日間培養して紅麹を得た。尚比較として市販のパン粉
(水分50%に調整)及び米(水分40%に調整)を用い、
同様にして紅麹を得た。結果を第1表に示す。
実施例2 (i)上新粉100部および水25部を実施例1と同じ二軸
エクストルーダーに投入し、スクリュー回転数400rpm、
バレル温度150℃、出口品温135℃、出口圧力20kg/cm2
押し出し膨化させた。これを13cm位の長さに切断し、食
品用粉砕機(実施例1に同じ)で粉径1〜7mmに粉砕し
た後水分含量13%まで乾燥し、紅麹用上新粉培地を得
た。
(ii)この上新粉培地を蒸煮滅菌後水分40%に調整し、
この培地にモナスカス・アンカIFO 6540を接種し、30℃
で7日間培養して紅麹を得た。尚比較として破砕米(水
分40%に調整)を用いて同様にして培養した。結果を第
2表に示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穀粉に水を加えて水分含量を15〜50重量%
    とし、これをエクストルーダーを用いて、圧力5〜200k
    g/cm2及び品温110〜150℃の条件で20〜120秒間加熱加圧
    処理し、次いで低圧下に急激に放出し、粒径1〜7mmに
    粉砕して得られる培地を、水分含量35〜50重量%に調整
    し、これにモナスカス属に属する菌を接種して25〜35℃
    で5〜7日間培養することを特徴とする紅麹の製造法。
  2. 【請求項2】穀粉が小麦粉である請求項1記載の紅麹の
    製造法。
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