JP2729667B2 - 紅麹パン - Google Patents

紅麹パン

Info

Publication number
JP2729667B2
JP2729667B2 JP14040989A JP14040989A JP2729667B2 JP 2729667 B2 JP2729667 B2 JP 2729667B2 JP 14040989 A JP14040989 A JP 14040989A JP 14040989 A JP14040989 A JP 14040989A JP 2729667 B2 JP2729667 B2 JP 2729667B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
red yeast
bread
yeast rice
rice
red
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14040989A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH034729A (ja
Inventor
義兼 中井
正樹 大河
庄一 樽井
伸和 田邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Gunze Ltd
Nisshin Seifun Group Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gunze Ltd, Nisshin Seifun Group Inc filed Critical Gunze Ltd
Priority to JP14040989A priority Critical patent/JP2729667B2/ja
Publication of JPH034729A publication Critical patent/JPH034729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2729667B2 publication Critical patent/JP2729667B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紅麹パンに関する。
〔従来の技術〕
近年、モナスカス属に属する菌を利用して製麹される
紅麹は、健康上の有用性と、鮮紅色という独特の色調を
呈することから酢・味噌・醤油等の醸造調味料への利用
はもとよりパン等の主食への添加物としても利用される
ようになった。
特に、健康上の有用性については、古来より中国で
「消食活血」「健脾燥胃」などの効果がある生薬として
知られ、現在でも幅広く利用されている。
また、本発明者等が発見した強い血圧降下作用を有す
ること(特開昭61−197524、62−298598)が注目され、
さらにコレステロールや血糖値低下作用(特公昭60−44
914)も報告されている。
そして、好気性菌である紅麹菌を製麹するには、麹層
に空気層が出来易い粒状の穀類(例えば精白米)を製麹
原料とするのが一般的である。
現在市販されている紅麹パンは、一般に精白米を製麹
原料として製麹された紅麹(以下「米紅麹」と称する)
を加熱処理して紅麹菌の死滅と酵素失活を行なった後、
粉末化してパン原料小麦粉重量に対して約5%を上限と
して添加配合して製造されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の技術において粉末化した米紅麹を添加している
理由は、粒状の米紅麹をそのまま添加するとパンに米粒
が混入した感じとなり食味を著しく低下させるものであ
った。また、粉末化した米紅麹の添加量が約5%を上限
としている理由は、これより多く添加するとパン生地が
だれてパンの体積が小さくなるためであり、良好なパン
を得るためには米紅麹粉末を原料小麦粉重量の3%まで
とするのが望ましいものであった。
一方、健康食品として紅麹パンを喫食する場合、紅麹
中の有効成分の一日当たりの必要量を摂取するために一
食当たりの喫食量から換算して、米紅麹を使用した場合
には、小麦粉重量に対し約11〜19%程度の米紅麹を添加
することが必要であった。しかし、これだけの量を添加
することは、上記の如く米紅麹では不可能なことであっ
た。
そこで、本発明者は紅麹を粉末状のみならず粒状のま
ま添加配合しても、また紅麹中の有効成分の一日当たり
の必要摂取量を一食当たりのパンに添加配合しても体積
が大きく、品質の良好な紅麹パンを得るべく種々研究を
重ねた結果、小麦粉加工物を培地として製麹された紅麹
および/または該紅麹の溶媒抽出物を用いれば、極めて
優れた結果が得られることを見い出し、本発明を完成し
た。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は小麦粉加工物を培地として製麹さ
れた紅麹および/または該紅麹の溶媒抽出物を含有する
紅麹パンである。
本発明で使用する小麦粉加工物とは、小麦粉をエクス
トルーダーで加熱加圧処理した押出膨化物やパン粉等の
ポーラス状の加工物を指すが、特に押出膨化物が好まし
い。この押出膨化物の製造は、例えば以下のようにして
行なうと好適なものが得られる。
まず、小麦粉に水分が15〜50重量%(以下単に%とい
う)、好ましくは30〜45%になるように加水し、生地を
得る。水分が15%未満であると膨化が過度になったり、
コゲ付きを生じ、また50%を超えると膨化が充分に行な
われない。
次に、斯かる水分調整を行なって得た小麦粉生地をエ
クストルーダー中で加熱加圧処理を行なう。エクストル
ーダーとしては一軸及び二軸の何れをも使用できる。エ
クストルーダー処理の品温(出口)は90〜200℃、特に1
10〜150℃が好ましい。品温が90℃未満では膨化が不充
分であり、また200℃を超えるとコゲ付きを生ずる。圧
力(出口)は5〜200kg/cm2、特に10〜100kg/cm2が好ま
しく、5kg/cm2未満では膨化が不充分であり、また200kg
/cm2を超えると膨化が過度となる。滞留時間はスクリュ
ー形状、品温及び圧力等の条件によっても異なるが20〜
120秒間が好ましい。
次いで、加熱加圧された小麦粉生地は急激に低圧下に
放出される。斯かる操作は単に常圧外気に射出すればよ
く、この操作によってエクストルーダーに供給された小
麦粉生地が膨化した状態となる。この押出膨化物は粒径
約1〜7mmにするのが好ましい。
このようにして得られる小麦粉生地の押出膨化物は気
泡の膜が薄く、気泡が小さく密であり、かつ表面積が大
きいので紅麹菌の繁殖がよく、これを培地として紅麹菌
を接種し、製麹を行なえば従来の培地に比べ短時間に良
質の紅麹を製造することができる。
本発明に用いられる紅麹を製造するには、培地とし
て、上記のようにして製した小麦粉生地の押出膨化物や
パン粉を使用する以外は常法によって行なわれる。尚、
以下小麦粉生地の押出膨化物を使用した紅麹を「小麦紅
麹」と称し、パン粉を使用した紅麹を「パン粉紅麹」と
称する。
例えば小麦粉紅麹又はパン粉紅麹を製造する方法は以
下の通りである。
紅麹菌としては従来公知のモナスカス属に属する菌を
使用する。製麹は、上記で得た培地又はパン粉を水分含
量35〜50%に調整し、これに紅麹菌、例えば前培養液を
加えて、25〜35℃の温度で通気培養することによって行
なわれる。斯くするとき紅麹色素生産は約5〜7日間で
最高に達する。
このようにして得られる紅麹は従来のものに比較して
菌体量も多く、また赤色色素の含量が多い良質のもので
あり、着色料や健康食品成分として極めて効果的なもの
であり、特に小麦粉紅麹の場合がより顕著である(後記
参考例)。
本発明のパンを得るには、まず斯かる紅麹を適宜熱処
理(通常120℃以下、好ましくは90〜100℃にて5〜30分
間)して麹菌を死滅せしめると共に、酵素を失活せしめ
る。次いでこれを粒状のままあるいは粉末化して、若し
くはこれを水および/またはエタノールからなる溶媒で
抽出した抽出物として製パン原料中に適宜量添加配合
し、以下常法に従って製パンすることにより得られる。
上記の紅麹および/または該紅麹の溶媒抽出物を用い
れば、粒状、粉末状の何れの形態であっても、かつまた
一食当たりのパンに紅麹の有効成分の一日当たりの必要
摂取量を添加しても、パン生地のだれが少なく、体積の
大きいパンが得られるが、粉末状で当該必要摂取量を添
加した場合には添加量が多いため、パン全体が真赤にな
るので、特に外観上の点からは粒状で添加した方が見ば
えがよい。
また、上記の紅麹の溶媒抽出物は、紅麹中の色素と血
圧降下作用等を有する有効成分を含有しているもので、
これを溶液のまま、あるいは濃縮し、更には乾燥粉末と
した何れの形態で添加配合しても良い。
紅麹および/または該紅麹の溶媒抽出物の添加量は、
好みに応じて適宜選定されるが、小麦粉重量に対して、
小麦紅麹で約3.5〜6.5%、パン粉紅麹で約4〜7.5%程
度添加配合すれば、紅麹の有効成分の一日当たりの必要
摂取量を一食当たりに含有せしめたパンを得ることがで
きる。
〔発明の効果〕
以上の如くして得られた本発明の紅麹パンは、紅麹が
小麦粉を基質とするものであるため、パンの主原料たる
小麦粉とのなじみが良く、粉末状のみならず粒状のまま
紅麹を一食当たりのパンに紅麹の有効成分の一日当たり
の必要摂取量を添加配合しても、パン生地がだれたりせ
ず、パン体積が大きく良好なものである。
〔実施例〕
以下参考例及び実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。
以下の実施例で得られるパンの品質及びパン生地の性
状の評価については、第1表に示す評価基準表に基づい
て、パネラー数10人により評価しその平均をとった。
参考例1〜3 強力小麦粉100重量部(以下単に部という)及び水32
部を二軸エクストルーダー(Warner&Pfleiderer社製、
C−37型)に投入し、スクリュー回転300rpm、バレル温
度120℃、出口品温120℃、出口圧力10kg/cm2で押し出し
膨化させた。これを約13cmの長さに切断し、食品用粉砕
機(ミカワ電気製作所製,18RT37型)に入れて粒径約1
〜7mmに粉砕した後、水分含量13%まで乾燥し、紅麹用
小麦培地を得た。
この小麦培地に水を加えて水分含量を約30〜40%にし
て蒸煮滅菌後さらに滅菌水を加えて水分50%に調整し、
この培地にモナスカス・ピロウサスIFO 4520を無菌的に
接種し、30℃で2日間、その後温度を25℃に下げて5日
間培養して小麦紅麹を得た(参考例1)。また、参考例
2として市販のパン粉(水分50%に調整)を用い、同様
にしてパン粉紅麹を得た。参考例3として米(水分40%
に調整)を用い、同様にして米紅麹を得た。結果を第2
表に示す。
実施例1 パン用ミキサーに、小麦粉70重量部(以下部とい
う)、イースト2部、イーストフードー0.1部および水4
2部を加えて混捏して生地を調整した(捏上温度24
℃)。次いでこの生地を容器に入れ、温度27℃、湿度75
%の醗酵室で4時間醗酵を行ない中種を得た。この中種
に、小麦粉30部、砂糖5部、食塩2部、参考例1で得た
小麦紅麹3.0部および水32部を加え充分混捏した後、さ
らにショートニング4部を加えて充分混捏した(捏上温
度27℃)。その後、フロアータイムを20分間とってから
分割を行い、軽くぬるめてベンチタイムを20分間とり、
次いで成型および型詰めを行なった。これを温度38℃、
湿度85%のホイロに入れて醗酵を行なった。この醗酵の
終了の目安は、生地が、型容積の80〜85%程度に膨張し
た時点とした。次いでこれを温度220℃のオーブンに入
れ、約40分間焼成を行ない山型食パンを得た。
実施例2 参考例1で得られた小麦紅麹を100μm以下の粉末状
にしたものを用いた以外は実施例1と同様にして山型食
パンを得た。
実施例3 参考例2で得られたパン粉紅麹を用いた以外は実施例
1と同様にして山型食パンを得た。
実施例4 参考例2で得られたパン粉紅麹を100μm以下の粉末
状にしたものを用いた以外は実施例1と同様にして山型
食パンを得た。
比較例1 参考例3で得られた米紅麹を用いた以外は実施例1と
同様にして山型食パンを得た。
比較例2 参考例3で得られた米紅麹を100μm以下の粉末状に
したものを用いた以外は実施例1と同様にして山型食パ
ンを得た。
試験例 実施例1〜4および比較例1〜2で得られた山型食パ
ンの、品質比較の結果は第3表の通りであった。
試験例2 実施例1〜4および比較例1〜2において使用した各
紅麹の添加量を6.0部とした以外は同様にして山型パン
を得た。これらを実施例5〜8および比較例3〜4とし
て、その結果を第4表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田邊 伸和 京都府綾部市井倉新町石風呂1番地 グ ンゼ株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小麦粉加工物を培地として製麹された紅麹
    および/または該紅麹の溶媒抽出物を含有する紅麹パ
    ン。
JP14040989A 1989-06-02 1989-06-02 紅麹パン Expired - Lifetime JP2729667B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14040989A JP2729667B2 (ja) 1989-06-02 1989-06-02 紅麹パン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14040989A JP2729667B2 (ja) 1989-06-02 1989-06-02 紅麹パン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH034729A JPH034729A (ja) 1991-01-10
JP2729667B2 true JP2729667B2 (ja) 1998-03-18

Family

ID=15268080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14040989A Expired - Lifetime JP2729667B2 (ja) 1989-06-02 1989-06-02 紅麹パン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2729667B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH034729A (ja) 1991-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4073958A (en) Rice flavored snack food
JP3075556B2 (ja) 米粉及びそれを用いた加工食品の製造法
CN101039593B (zh) 小麦粉的加工方法、采用该方法获得的加工的小麦粉以及使用该小麦粉的食物
CN113519821A (zh) 一种薏米黑豆发酵酱及其制备方法
JP2729667B2 (ja) 紅麹パン
JP3692199B2 (ja) パン用ミックス粉及びこれを用いたパン類の製造方法
KR102345416B1 (ko) 쌀누룩 된장 및 이의 제조방법
JP4995051B2 (ja) 米類の乳酸発酵食品およびその製造方法
JP2847537B2 (ja) 小麦紅麹の製造法
JP3902787B2 (ja) 含泡食品用粉体組成物
JP2775282B2 (ja) 紅麹の製造法
KR20080043896A (ko) 기능성 빵의 제조방법
JP5334764B2 (ja) パン生地用組成物およびパン
JP3902782B2 (ja) 含泡食品用粉体組成物
CN1454503A (zh) 用魔芋、谷物、大豆制作豆腐制品的方法
JPH03133354A (ja) 乾燥納豆の製造方法、及び納豆膨化体
JPS5843758A (ja) 脱脂大豆を原料とする調味液の製造法
JPH0998734A (ja) 茶の風味を有するスナック及びその製造方法
JP3323426B2 (ja) 澱粉性膨化菓子の製造方法
KR20230051983A (ko) 메밀을 이용한 피자 도우 및 이의 제조방법
JP2004194543A (ja) 発芽玄米を使用したうどんの製造方法及び発芽玄米入りうどん
JPH034755A (ja) 紅麹麺
KR20040003746A (ko) 인조미 제조 방법
WO2023223433A1 (ja) 大豆を原料とする人造米の製造方法
KR20220150155A (ko) 파스닙을 함유하는 쿠키 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071219

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071219

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 12