JP2767443B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2767443B2 JP1009270A JP927089A JP2767443B2 JP 2767443 B2 JP2767443 B2 JP 2767443B2 JP 1009270 A JP1009270 A JP 1009270A JP 927089 A JP927089 A JP 927089A JP 2767443 B2 JP2767443 B2 JP 2767443B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、詳
しくは発色性に優れた活性点置換型シアン色素形成カプ
ラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料に関す
る。
〔発明の背景〕
シアン色画像形成カプラーとして、これまでフェノー
ル類あるいはナフトール類が多く用いられている。
ところが、従来用いられているフェノール類及びナフ
トール類から得られるシアン画像には色再現上大きな問
題がある。それは、吸収の短波側のキレが悪く、緑領域
にも不要な吸収すなわち不整吸収を持つことである。こ
れにより、ネガにおいてはマスキング等による不整吸収
の補正を行なわざるを得ず、またペーパーの場合は補正
の手段がなく、色再現性をかなり悪化させているのが現
状である。
又、従来用いられているフェノール類及びナフトール
類から得られる色素画像は、その保存性においても幾つ
かの問題点が残されていた。例えば米国特許2,367,531
号及び同2,423,730号に記載の2−アシルアミノフェノ
ールシアンカプラーより得られる色素画像は、一般に熱
堅牢性が劣り、米国特許2,369,929号及び同2,772.162号
に記載の2,5−ジアシルアミノフェノールシアンカプラ
ーより得られる色素画像は、一般に光堅牢性が劣り、1
−ヒドロキシ−2−ナフタミドシアンカプラーから得ら
れる色素画像は、一般に光及び熱堅牢性の両面で不十分
である。
又、米国特許第4,122,369号、特開昭57−155538号、
同57−157246号などに記載されている2,5−ジアシルア
ミノフェノールシアンカプラーや米国特許3,880,661号
に記載されているバラスト部分にヒドロキシル基を有す
る2,5−ジアシルアミノフェノールシアンカプラーも、
その色素画像を長期保存するには、光・熱に対する堅牢
性や、イエローステインの発生の点で、未だ十分満足で
きるレベルは得られていない。
これらの問題点を解決することを目的として、特開昭
63−199352号、同63−250649号、同63−250650号などに
ピラゾロアゾール型のシアンカプラーが提案されてい
る。
しかしながら、これらのカプラーは、いずれも形成さ
れる発色色素の吸収波長を満足させるために、電子吸引
性基及び水素結合性の基が導入してあるため、カップリ
ング活性が大巾に低下し、従来のフェノール及びナフト
ール型シアンカプラーに較べて、発色性が極めて悪いこ
とが最大の問題点となっていた。
そこで本発明者らは、前記問題点について種々検討し
た結果、良好な発色性を有するピラゾロアゾール型のシ
アンカプラーを発見することに成功し、本発明を完成す
るに至った。
〔発明の目的〕 従って本発明の第1の目的は、発色性が良好で十分な
発色濃度が得られるハロゲン化銀カラー写真感光材料を
提供することにある。
又、本発明の第2の目的は、吸収のキレがシャープで
青及び緑領域に吸収が少ない、いわゆる分光吸収特性に
優れた鮮明なシアン画像を与えるハロゲン化銀カラー写
真感光材料を提供することにある。
更に第3の目的は、熱・湿度に対し色相の変化を起こ
さないシアン画像を形成し得るハロゲン化銀カラー写真
感光材料を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、支持体上に少なくとも1層のハ
ロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光
材料において、赤色感光性ハロゲン化銀乳剤層が下記一
般式〔I〕〜〔V〕で示されるカプラーの少なくとも一
つを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料によって
達成された。
式中、R1は電子吸引性基又は水素結合性の基を表し、
R2,R3,R4,R5,R6及びR7は水素原子又は置換基を表し、R3
とR4及びR5とR6は互いに結合して環を形成してもよい。
XはNと共に以下に示す5〜7員の飽和複素環基(置
換基を有してもよい)を形成するに必要な非金属原子群
を表す。
〔発明の具体的構成〕 前記一般式〔I〕,〔II〕,〔III〕,〔IV〕及び
〔V〕で表されるカプラーにおいて、R1が表す電子吸引
性基としては、好ましくはHansch法による定量的構造活
性相関におけるσp値が+0.20以上の置換基であり、具
体的に、ハロゲン原子ならびにニトロ、シアノ、アシル
オキシ、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコキシ、
スルホニル、カルボキシル、スルホニルオキシ、スルフ
ィニル、スルファモイル、ホスホニル、ピロール、テト
ラゾリル、アシル、カルバモイル、オキシカルボニル等
の各基が挙げられる。
例えば、R1で表されるハロゲン原子としては、弗素、
塩素、臭素等の原子が挙げられる。
R1で表されるアシルオキシ基としては、アセチルオキ
シ、2−クロロアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等の
基が挙げられる。
R1で表されるハロゲン化アルキル基としては、トリフ
ルオロメチル、2−クロロエチル等の基が挙げられる。
R1で表されるスルホニル基としては、メチルスルホニ
ル、トリフルオロメチルスルホニル、ベンゼンスルホニ
ル、p−トルエンスルホニル等の基が挙げられる。
スルホニルオキシ基としては、メチルスルホニルオキ
シ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、ベンゼンス
ルホニルオキシ等の基が挙げられる。
スルフィニル基としては、メチルスルフィニル、オク
チルスルフィニル、3−フェノキシブチルスルフィニ
ル、m−ペンタデシルフェニルスルフィニル等の基が挙
げられる。
スルファモイル基としては、N,N−ジプロピルスルフ
ァモイル、N−フェニル−N−メチルスルファモイル、
N,N−ジエチルスルファモイル、N−エチル−N−ドデ
シルスルファモイル等の基が挙げられる。
ホスホニル基としては、エトキシホスホニル、ブトキ
シホスホニル、フェノキシホスホニル等の基が挙げられ
る。
テトラゾリル基としては、1−テトラゾリル、5−ク
ロロ−1−テトラゾリル等の基が挙げられる。
ハロゲン化アルコキシ基としては、トリフルオロメト
キシ基等が挙げられる。
アシル基としてはアセチル、ドデカノイル、ベンゾイ
ル、p−クロルベンゾイル等の基が挙げられる。
カルバモイル基としてはN,N−ジブチルカルバモイ
ル、N−エチル−N−ドデシルカルバモイル等の基が挙
げられる。
オキシカルボニル基としては、エトキシカルボニルの
ようなアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル
のようなアリールオキシカルボニル基等が挙げられる。
上記の電子吸引性基の他にも、弗化アルキルアミド
基、トリフルオロプロピニル基、カルボキシエテニル
基、ジシアノエテニル基、トリフルオロメタンスルフェ
ニル基、チオシアナート基、イソチオシアナート基等が
挙げられる。
上記の基は、更に耐拡散性基や電子吸引性基などの置
換基を有していてもよい。
R1が水素結合性の基を表す場合の代表的な水素結合性
の基としては、 (Ra,Rb,Rc,Rd,Re及びRfは水素原子又は置換基を表し、
lは0又は1を表し、mは1又は2を表し、nは0〜4
の整数を表すが、nが2以上の場合、Rfは同じであって
も異なっていてもよい。更にZは含窒素複素環を形成す
るに必要な非金属原子群を表す。) 等が挙げられる。
Ra及びRbは各々、水素原子、アルキル基、アリール
基、複素環残基等を表す。
Rcは水素原子、アルキル基、アリール基、複素環残
基、スルホニル基、スルフィニル基、カルボニル基等を
表す。
Rdは水素原子、アルキル基、アリール基、複素環残基
等を表す。
Reは水素原子、アルキル基、アリール基、複素環残
基、スルホニル基、スルフィニル基、カルボニル基等を
表すが、好ましくは、スルホニル基、スルフィニル基及
びカルボニル基である。Rfは水素原子及び置換基を表す
が、Rfが示す置換基としては特に制限はない。
で表される含窒素複素環としては、代表的には以下のも
のが挙げられる。
上記置換基は、更に長鎖炭化水素基やポリマー残基な
どの耐拡散性基等の置換基を含んでいてもよい。
本発明において、R1が表す水素結合性の基として特に
好ましいのは、 であるが、その中でも更に好ましいものは、−SO2NHRc,
−SONHRc,−CONHRc及び である。
一般式〔I〕〜〔V〕において、R2,R3,R4,R5,R6及び
R7が表す置換基としては特に制限はない。代表的には、
アルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホ
ンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、
シクロアルキル等の各基が挙げられるが、この他にハロ
ゲン原子及び水酸基、ニトロ、シクロアルケニル、アル
キニル、複素環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニ
ル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、
アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、シロキ
シ、アシルオキシ、カルバモイルオキシ、アミノ、アル
キルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルアミ
ノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシ
カルボニル、複素環チオの各基、ならびにスピロ化合物
残基、有橋炭化水素化合物残基等も挙げられる。
R2,R3,R4,R5,R6及びR7で表されるアルキル基として
は、炭素数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でも
よい。
R2,R3,R4,R5,R6及びR7で表されるアリール基として
は、フェニル基が好ましい。
R2,R3,R4,R5,R6及びR7で表されるアシルアミノ基とし
ては、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニ
ルアミノ基等が挙げられる。
R2,R3,R4,R5,R6及びR7で表されるスルホンアミド基と
しては、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホ
ニルアミノ基等が挙げられる。
R2,R3,R4,R5,R6及びR7で表されるアルキルチオ基、ア
リールチオ基におけるアルキル成分、アリール成分は上
記R2〜R7で表されるアルキル基、アリール基が挙げら
る。
R2,R3,R4,R5,R6及びR7で表されるアルケニル基として
は、炭素数2〜32のもの、シクロアルキル基としては炭
素数3〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル
基は直鎖でも分岐でもよい。
R2,R3,R4,R5,R6及びR7で表されるシクロアルケニル基
としては、炭素数3〜12、特に5〜7のものが好まし
い。
R2,R3,R4,R5,R6及びR7で表されるスルホニル基として
はアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等; スルフィニル基としてはアルキルスルフィニル基、ア
リールスルフィニル基等; ホスホニル基としてはアルキルホスホニル基、アルコ
キシホスホニル基、アリールオキシホスホニル基、アリ
ールホスホニル基等; アシル基としてはアルキルカルボニル基、アリールカ
ルボニル基等; カルバモイル基としてはアルキルカルバモイル基、ア
リールカルバモイル基等; スルファモイル基としてはアルキルスルファモイル
基、アリールスルファモイル基等; アシルオキシ基としてはアルキルカルボニルオキシ
基、アリールカルボニルオキシ基等; カルバモイルオキシ基としてはアルキルカルバモイル
オキシ基、アリールカルバモイルオキシ基等; ウレイド基としてはアルキルウレイド基、アリールウ
レイド基等; スルファモイルアミノ基としてはアルキルスルファモ
イルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基等; 複素環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的
には2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル
基、2−ベンゾチアゾリル基等; 複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を有するも
のが好ましく、例えば3,4,5,6−テトラヒドロピラニ−
2−オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ
基等; 複素環チオ基としては、5〜7員の複素環チオ基が好
ましく、例えば2−ピリジルチオ基、2−ベンゾチアゾ
リルチオ基、2,4−ジフェノキシ−1,3,5−トリアゾール
−6−チオ基等; シロキシ基としてはトリメチルシロキシ基、トリエチ
ルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ基等; イミド基としてはコハク酸イミド基、3−ヘプタデシ
ルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミド
基等; スピロ化合物残基としてはスピロ[3.3]ヘプタン−
1−イル等; 有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−1−イル、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン
−1−イル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−1−イル等が挙げられる。
これらの置換基のうち、R2,R3,R4,R5,R6及びR7として
好ましいものは、ハロゲン原子ならびにアニリノ、アシ
ルアミノ、スルホンアミド、スルホニル、スルフィニ
ル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、
アルコキシ、アリールオキシ、アシルオキシ、カルバモ
イルオキシ、ウレイド、スルファモイルアミノ、アルコ
キシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミ
ノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニ
ル、ニトロの各基であり、更に好ましいものはアシルア
ミノ、スルホンアミド、スルホニル、アシル、カルバモ
イル、スルファモイル、アルコキシ、アリールオキシの
各基である。
R3とR4及びR5とR6が互いに結合して形成することがで
きる環は好ましくはベンゼン環である。
XがNと共に形成する5〜7員の飽和複素環基は更に
置換基を有することができ、置換基としてはハロゲン原
子ならびにアルキル、アリール、複素環、アルキルアミ
ノ、アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミド、ウレイ
ド、アルコキシカルボニルアミノ、カルバモイル、スル
ファモイル、アシル、スルホニル、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニル、アルコキシ、アリール
オキシ、アルキルチオ、アリールチオ、シアノ、ニト
ロ、カルボキシル、ヒドロキシル等の各基が挙げられ
る。
以下に本発明の化合物の代表例を示す。
以下に本発明の化合物の代表例を示す。
以下に本発明の化合物の代表的な合成例を示す。
の33.2gに酢酸250mlと塩酸5mlを加えて、15℃に保
つ。ここに亜硝酸ナトリウム3.5gの水溶液を滴下し、2
時間撹拌した。反応液を氷水1に加え析出した固体を
濾過,水洗,乾燥した。これを酢酸エチル−ヘキサン混
合溶媒より再結晶しての23.2gを得た。
次にの23gをアルコール500mlに溶解し、5%パラジ
ウム炭素触媒2gを加えて接触水素添加した。触媒を濾過
し、減圧濃縮してを得た。
次に、の6.8gにn−ブタノール50mlとビニルスルホ
ン1.4gを加えて、6時間加熱還流した。減圧濃縮し、残
渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した後、
酢酸エチル−ヘキサン混合溶媒より再結晶して例示化合
物2を4,5g得た。
このものの構造はNMRスペクトル及びマススペクトル
により同定した。
合成例2 (例示化合物5の合成) 合成例1の6.8g,n−ブタノール30ml,水30ml及び炭
酸水素ナトリウム2.5gを加え、90℃に加熱し、これに1,
5−ジブロモペンタン3.4gを10分間で滴下した。更に4
時間90℃〜100℃で反応させ、水層を除去、n−ブタノ
ール層を水洗後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィーにより精製した後、酢酸エチル−ヘキサ
ン混合溶媒より再結晶して例示化合物5を5.2g得た。
このものの構造はNMRスペクトル及びマススペクトル
により同定した。
他の化合物も同様の方法により合成できる。
第1図に例示化合物10と発色現像主薬(CD−3)のカ
ップリング反応で得られるシアン色素の分光吸収スペク
トルを示す。CD−3は実施例で使用しているN−エチル
−N−β−メタンスルホンアミドエチル−3−メチル−
4−アミノアニリン・硫酸塩である。なお、化合物10の
融点は135〜139℃であった。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料においては、本発
明のシアンカプラーをハロゲン化銀1モル当たり0.1〜1
00モル%、好ましくは5〜50モル%添加することが望ま
しいが、必要に応じて適宜変更することができる。
本発明のカプラーは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができ、又他の種類のシアンカプラーと併用すること
もできる。
本発明のカプラーは、固体分散法、ラテックス分散
法、水中油滴乳化分散法等、種々の方法を用いてハロゲ
ン化銀写真感光材料へ添加することができる。例えば水
中油滴乳化分散法は、カプラー等の疎水性添加物を通
常、トリクレジルホスフェート、ジブチルフタレート等
の沸点約150℃以上の高沸点有機溶媒に、必要に応じ酢
酸エチル、プロピオン酸ブチル等の低沸点及び/又は水
溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの
親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散した
後、目的とする親水性コロイド層中に添加すればよい。
本発明のカラー写真感光材料がフルカラーの感光材料
として用いられる場合は、本発明に係るシアンカプラー
以外にイエローカプラー、マゼンタカプラーが用いられ
る。イエローカプラー、マゼンタカプラーは、特に制限
がなく公知のものが使用できる。
イエローカプラーとしては、例えば、アシルアセトア
ニリド系カプラーを用いることができ、これには、ベン
ゾイルアセトアニリド系及びピバロイルアセトアニリド
系化合物等が含まれる。
マゼンタカプラーとしては、例えば5−ピラゾロン系
カプラー、ピラゾロベンズイミダゾール系カプラー、ピ
ラゾロトリアゾール系カプラー、開鎖アシルアセトニト
リル系カプラーを用いることができる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料には、親水
性コロイド層にフィルター染料として、あるいはイラジ
エーション防止その他種々の目的で、水溶性染料を含有
してもよい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料には、他に
各種の写真用添加剤を含有せしめることができる。例え
ばカブリ防止剤、現像促進剤、現像遅延剤、漂白促進
剤、安定剤、紫外線吸収剤、色汚染防止剤、蛍光増白
剤、色画像褪色防止剤、帯電防止剤、硬膜剤、界面活性
剤、可塑剤、湿潤剤等を用いることができる。(リサー
チ・ディスクロージャー誌17643号を参照できる。) 更に競合カプラー及び現像主薬の酸化体とのカプリン
グによって現像促進剤、漂白促進剤、現像剤、ハロゲン
化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止剤、
化学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のような写真的に
有用なフラグメントを放出する化合物を用いることがで
きる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体
は、例えばバライタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプロ
ピレン合成紙、ガラス板、セルロースアセテート、セル
ロースナイトレート、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリスチレンフィルム等があり、透
明支持体の場合は反射層を併用してもよい。
これらの支持体は感光材料の使用目的に応じて適宜選
択される。
本発明において用いられる乳剤層及びその他の構成層
の塗設には、ディッピング塗布、エアードクター塗布、
カーテン塗布、ホッパー塗布等種々の塗布方法を用いる
ことができる。又、米国特許2,781,791号、同2,941,898
号に記載の方法による2層以上の同時塗布法を用いるこ
ともできる。
本発明においては、各乳剤層の塗設位置を任意に定め
ることができるが、支持体側から順次、青感性ハロゲン
化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、赤感性ハロゲ
ン化銀乳剤層の配列とすることが好ましい。
本発明の感光材料において、目的に応じて適当な厚さ
の中間層を設けることは任意であり、更にフィルター
層、カール防止層、保護層、アンチハレーション層等の
種々の層を構成層として適宜組み合わせて用いることが
できる。これらの構成層には結合剤として親水性コロイ
ドを用いることができ、ゼラチンが好ましく用いられ
る。又その層中には前記乳剤層中の説明で挙げた種々の
写真用添加剤を含有せしめることができる。
本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた写真感光材料の処
理方法については特に制限はなく、通常知られている、
あらゆる処理方法が適用できる。例えば、その代表的な
ものとしては、発色現像後、漂白定着処理を行い、必要
なら更に水洗及び/又は安定処理を行う方法、発色現像
後、漂白と定着を分離して行い、必要に応じ更に水洗及
び/又は安定処理を行う方法、いずれの方法を用いて処
理してもよいが、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光
材料は、発色現像、漂白定着、水洗(又は安定化)の工
程で迅速に処理されるのに適している。
〔実施例〕
以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本発明の実
施の態様はこれらに限定されない。
実施例−1 ここでは本発明を、カラーペーパーに適用した。即
ち、ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体上に、
下記の各層を支持体側より順次塗設し、ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料No.1〜18を作成した。
層1…1.2g/m2のゼラチン、0.32g/m2(銀換算、以下同
じ)の青感性塩臭化銀乳剤(塩化銀含有率99.3モル
%)、0.50g/m2のジオクチルフタレートに溶解した0.80
g/m2のイエローカプラー(Y−1)を含有する層。
層2…0.70g/m2のゼラチン、30mg/m2のイラジエーショ
ン防止染料(AI−1)、20mg/m2の(AI−2)からなる
中間層。
層3…1.25g/m2のゼラチン、0.25g/m2の緑感性塩臭化銀
乳剤(塩化銀含有率99.5モル%)、0.30g/m2のジオクチ
ルフタレートに溶解した0.74g/m2のマゼンタカプラー
(M−1)を含有する層。
層4…1.20g/m2のゼラチンからなる中間層。
層5…1.20g/m2のゼラチン、0.30g/m2の赤感性塩臭化銀
乳剤(塩化銀含有率99.7モル%)、0.45g/m2のジオクチ
ルフタレートに溶解した0.9ミリモル/m2の表−1に示す
シアンカプラーを含有する層。
層6…1.00g/m2のゼラチン及び0.20g/m2のジオクチルフ
タレートに溶解した0.30g/m2の紫外線吸収剤(UV−1)
を含有する層。
層7…0.50g/m2のゼラチンを含有する層。
なお、硬膜剤として、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキ
シ−s−トリアジンナトリウムを層2,4及び7中に、そ
れぞれゼラチン1g当たり0.017gになるように添加した。
得られた試料を感光計KS−7型(コニカ株式会社製)
を使用してウエッジ露光後、以下の発色現像処理工程に
従って処理した後、光学濃度計(コニカ株式会社製PDA
−65型)を用いて赤感光性層の最高濃度(Dmax)を測定
した。
処理工程 温 度 時間 発色現像 34.7±0.3℃ 45秒 漂白定着 34.7±0.5℃ 45秒 安定化 30〜40℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 発色現像液 純水 800ml トリエタノールアミン 8g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g 塩化カリウム 2g N−エチル−N−β−メタンスルホン アミドエチル−3−メチル−4−アミノ アニリン・硫酸塩 5g テトラポリ燐酸ナトリウム 2g 炭酸カリウム 30g 亜硫酸カリウム 0.2g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノ スチルベンジスルホン酸誘導体) 1g 純水を加えて全量を1とし、pH10.2に調整する。
漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1とし、炭酸カリウム又は氷酢酸
でpH5.7に調整する。
安定化液 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン −3−オン 1g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1 −ジホスホン酸 2g 水を加えて1とし、硫酸又は水酸化カリウムにてpHを
7.0に調整する。
又、上記試料No.1〜18について、以下の方法によって
色再現性を評価した。
まず、カラーネガフィルム(コニカカラーGX−100:コ
ニカ株式会社製)とカメラ(コニカFT−1 MOTOR:コニ
カ株式会社製)を用いてマクベス社製カラーチェッカー
を撮影した。続いて、カラーネガ現像処理(CNK−4:コ
ニカ株式会社製)を行い、得られたネガ像をコニカカラ
ープリンター CL−P2000(コニカ株式会社製)を用い
て上記試料No.1〜18に82mm×117mmの大きさにプリント
し、前記実施例−1と同様に処理して実技プリントを得
た。プリントの際のプリンター条件は、カラーチェッカ
ー上の灰色がプリント上で灰色になるように各試料毎に
設定を行った。
得られた実技プリントについて、色再現性と黒地性を
目視により評価した。
結果を表−1にまとめて示した。
表−1からも明らかなように、本発明外のシアンカプ
ラーCC−1を含有する試料No.1は、発色性が良好であ
り、高い最高濃度が得られるものの、色再現性について
は甚だ不充分である。
一方、本発明外のシアンカプラーCC−2を含有する試
料No.2は、色再現性については大巾に向上するが、最高
濃度が低いため、黒地性が劣る。
これに対し、本発明のシアンカプラーを含有する試料
No.3〜18は、いずれも発色性が良好で最高濃度が高く、
色再現性、黒地性が共に良好である。
〔発明の効果〕
本発明に係る高い反応性を有する新規活性点置換型シ
アンカプラーを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、発色性が良好で十分な発色濃度が得られる。又、従
来用いられてきたシアンカプラーの欠点である青及び緑
領域の吸収が減少でき色再現性が大巾に向上した。更
に、色素画像の熱・湿度での色相変化も少ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の例示カプラー10及び比較カプラーCC−
1(実施例で使用)から得られるシアン色素の分光吸収
スペクトル図である。縦軸は吸収、横軸は波長(nm)を
示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/38

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀
    乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
    て、赤色感光性ハロゲン化銀乳剤層が下記一般式〔I〕
    〜〔V〕で示されるカプラーの少なくとも一つを含有す
    ることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 〔式中、R1は電子吸引性基又は水素結合性の基を表し、
    R2,R3,R4,R5,R6及びR7は水素原子又は置換基を表し、R3
    とR4及びR5とR6は互いに結合して環を形成してもよい。 XはNと共に以下に示す5〜7員の飽和複素環基(置換
    基を有してもよい)を形成するに必要な非金属原子群を
    表す。〕
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