JP2765249B2 - 自動車のカウルサイド部補強構造 - Google Patents

自動車のカウルサイド部補強構造

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JP2765249B2
JP2765249B2 JP3033606A JP3360691A JP2765249B2 JP 2765249 B2 JP2765249 B2 JP 2765249B2 JP 3033606 A JP3033606 A JP 3033606A JP 3360691 A JP3360691 A JP 3360691A JP 2765249 B2 JP2765249 B2 JP 2765249B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のフロントボデ
ー構造に係り、詳しくはカウルサイド部の補強構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のカウル上部に蓋のない開
きカウル構造のフロントボデーを示している。なお、図
では運転席から見て左側のみを示しているが、その構造
は左右対称となっている。また、図中FRは車両前側を
示し、INは車両内側を示している。図示のように、フ
ロントピラー1の前面にはエプロンアッパメンバ2の後
端部が取り付けられ、また車両前方に延在するエプロン
アッパメンバ2の途中の内面側にはフロントスプリング
サポート3の外面上部が取り付けられている。さらにフ
ロントピラー1とフロントスプリングサポート3との間
でかつ左右のエプロンアッパメンバ2間にはそれら4部
材を相互に連結する形態でカウルパネル4及びカウルフ
ロント5が取り付けられている。このことにより、左右
のフロントスプリングサポート3相互間の結合及びフロ
ントスプリングサポート3とフロントピラー1の結合を
行い、この部位での剛性向上を図っている。なお、左右
のフロントスプリングサポート3はその下部においてそ
れぞれ左右のフロントサイドメンバ6と結合されてい
る。また、図5において、7はカウルリインホースメン
トを示し、8はダッシュパネルを示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の走
行時においてフロントボデーには様々な方向の入力が加
わるが、上述した従来構造の場合には、フロントスプリ
ングサポート3に加わる入力によりカウルサイド部に応
力が集中してフロントボデーに変形を生ずる可能性があ
る。
【0004】以下、フロントボデー変形のメカニズムに
ついて、図5〜図10を参照して説明する。一般に、フ
ロントボデーに加わる入力のうち、フロントスプリング
サポート3に入力されるフロントサスペンションからの
突き上げ力Fは非常に大きなものであって、これがフロ
ントボデーを変形させる主たる原因であると考えること
ができる。
【0005】今、この突き上げ力Fが作用した場合、フ
ロントスプリングサポート3を支える構造部材であるエ
プロンアッパメンバ2とフロントサイドメンバ6とには
剛性差がある(フロントサイドメンバ6の方が高剛性で
ある)ことから、剛性の低いエプロンアッパメンバ2の
方がフロントサイドメンバ6より変形量(変位量)が大
きくなる。この結果、エプロンアッパメンバ2が図6に
示すように(イ)付近を軸にして回転しようとする。
【0006】しかしながら、この回転は図7に示すよう
に、エプロンアッパメンバ2とフロントサイドメンバ6
とをつないでいるダッシュパネル8によって抑えられる
ことから、図8に示すように、エプロンアッパメンバ2
はダッシュパネル8と交差する(ロ)の付近を支点に車
両前側部分が内側へ折れ曲がろうとする。また、フロン
トスプリングサポート3との結合部である(ハ)の点に
おいても応力が集中するため、同様に折れ曲がろうとす
る。このため、フロントスプリングサポート3は図8に
示すように、車両内側へ倒れ込むと同時に車両後方へ移
動するような形態で変位しようとし、その結果フロント
ボデーが図9に示す静的状態から図10に示す如く変形
する。
【0007】ところで、上述したようなカウルサイド部
に関するフロントボデー変形は、たとえばエプロンアッ
パメンバ2やその近傍部材を厚肉化してその剛性を高め
ることによりある程度は防止できると考えられるが、し
かしながらエプロンアッパメンバ2自体を高剛性の強度
部材により構成したときは、重量の増大につながるとい
う別の問題を生ずる結果となる。
【0008】そこで本発明は、フロントスプリングサポ
ートへの入力に起因してエプロンアッパメンバのダッシ
ュパネルとの結合部及びフロントスプリングサポートと
の結合部に生ずる応力集中を緩和し得る自動車のカウル
サイド部補強構造を提供することを、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成したものである。すなわ
ち、本発明に係る自動車のカウルサイド部補強構造は、
車両の左右両側に配置され、後方に向かい傾斜して延在
する上部を有するフロントピラーと、前記フロントピラ
ーに結合されて前方へ延在されるエプロンアッパメンバ
に結合されたフロントスプリングサポートと、左右のエ
プロンアッパメンバを結合するダッシュパネルとを備
え、前記フロントスプリングサポートと前記フロントピ
ラーとの間には、前記ダッシュパネルより上方に配置さ
れるとともに、一端が前記フロントスプリングサポート
の後面側に結合され、他端が前記フロントピラーの傾斜
上部の下端付近に結合される棒状の補強部材を直線状に
介装したことを特徴とする。
【0010】
【作用】上記のように構成された本発明のカウルサイド
部補強構造によれば、フロントスプリングサポートに突
き上げ力が作用して該フロントスプリングサポートが車
両の内側でかつ後方へ変位しようとしたとき、補強部材
は前記変位を突っ張るような形態で受け止める。このた
め、エプロンアッパメンバに働く応力は従来の曲げ応力
から軸方向の圧縮応力に変わる。すなわち、フロントス
プリングサポートを車両の内側でかつ後方へ変位させよ
うとする力は、補強部材とエプロンアッパメンバとに軸
方向の圧縮応力として分散されることになり、このた
め、エプロンアッパメンバのダッシュパネルとの結合部
及びフロントスプリングサポートとの結合部に関する曲
げ応力が緩和あるいは回避される。また、本発明では補
強部材の後端部をフロントピラーの傾斜上部の下端付近
に結合する構成としたので、補強部材に作用する圧縮力
をフロントピラーの傾斜上部によって軸方向の圧縮力と
して効率的に受けることになり、より高い剛性が得られ
る。しかも、補強部材をフロントスプリングサポートと
フロントピラーとの間に直線状に配置したので、軸方向
の入力に対して高い曲げ剛性が得られる結果、補強部材
の小型化(小径化)、軽量化が可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。まず、図1及び図2に示す実施例1につ
いて説明する。図1は本実施例に係るカウルサイド部補
強構造を平断面で示し、図2は上記補強構造を備えたフ
ロントボデーを示している。ただし、図は運転席から見
て左側のみを示しているが、そのフロントボデーは左右
対称に構成されるものである。なお、図中FRは車両前
側を示し、INは車両内側を示している。
【0012】図1に断面で示されるように、フロントピ
ラー1とフロントスプリングサポート3との間には補強
部材9が水平状に介装されている。この補強部材9は角
パイプ材から形成することでその軽量化が図られてお
り、また前後の各端部にはそれぞれ接合フランジ10,
11を備えている。そして、後端の接合フランジ10は
矩形の閉断面構造を持つ前記フロントピラー1の車両内
面側と車両前面側の縦面中間部に当接された状態でスポ
ット溶接により結合されており、また前端の接合フラン
ジ11は前記フロントスプリングサポート3の車両後面
側の車両内側寄りの縦面上部に当接された状態でスポッ
ト溶接により結合されている。
【0013】なお、自動車のフロントピラー1は全体の
図示を省略しているが、周知のように、フロントドアが
装着されるドア開口部の下側前端縁に対応する下部側が
上下方向にほぼ直立状に延在され、ドア開口部の上側前
端縁に対応する上部側が車両後方に向かい傾斜して延在
している。そして、本実施例では前記補強部材9は図1
及び図2に示すように、前記ダッシュパネル8より上方
に配置されるとともに、その後端部がフロントピラー1
の直立状の下部と傾斜状の上部との屈曲部又はその上
方、すなわち、車両後方に向かい傾斜して延在する傾斜
上部の下端付近に結合されている。
【0014】上記のように、本実施例にあっては、一般
にドア等を取り付けるために充分に補強された構造の剛
性の高いフロントピラー1に対して、フロントスプリン
グサポート3の車両内面寄り後面の縦面上部を、ほぼ水
平に延在する補強部材9を介して直線状に結合する構成
としたものである。なお、図では左側のみを示している
が、右側についても同様に構成されているものである。
また、フロントボデー構造に関するその他の構成は、従
来と何ら変わるところがないため、従来と同一符号を付
してその説明を省略する。
【0015】従って、上記のように構成された本実施例
においては、車両走行時に、たとえば図6に示すような
フロントサスペンションからの突き上げ力Fがフロント
スプリングサポート3に作用し、これに起因して該フロ
ントスプリングサポート3が車両内側でかつ後方へ変位
しようとしたとき、補強部材9がこの変位を抑えるよう
に突っ張る。つまり、補強部材9には軸方向の圧縮応力
が作用する。このことにより、フロントスプリングサポ
ート3の車両外面側と結合されているエプロンアッパメ
ンバ2に加わる応力は従来の曲げ応力から軸方向の圧縮
応力に変わる。かくして、フロントスプリングサポート
3からの入力は、補強部材9とエプロンアッパメンバ2
とに軸方向の圧縮応力として分散され、高剛性部材であ
るフロントピラー1によって受けられる。
【0016】このようなことから、エプロンアッパメン
バ2のダッシュパネル8との結合部あるいはフロントス
プリングサポート3との結合部に生じていた曲げ応力が
緩和あるいは回避され、その変形が防止されることにな
る。かくして、カウルサイド部であるエプロンアッパメ
ンバ2の補強が図られ、フロントボデーの剛性アップに
貢献することができる。
【0017】つぎに、本発明の実施例2を図3及び図4
に基づいて説明する。この実施例は、フロントボデーの
剛性アップのために左右のフロントスプリングサポート
3を連結している既存のパフォーマンスロッド12と、
前述の実施例1で説明された補強部材9とを、一体化す
ることによって1つの補強部材13を構成し、これをフ
ロントピラー1と、フロントスプリングサポート3とに
ボルト又はナット14により取り付ける構成としたもの
である。
【0018】従って、このような構成の実施例2のカウ
ルサイド部補強構造によれば、実施例1と同様のエプロ
ンアッパメンバ2の変形防止効果が得られることは勿論
のこと、補強部材13をボルト又はナット14による取
り付け構造としたことにより、その取付の有無を組み立
てラインにおいて選択することが可能となる。このこと
は、同種車両において、普通の剛性レベルの一般仕様車
と、より高剛性のスポーツ仕様車とを得たいというよう
な要望がある場合には、補強部材13の取付の有無を選
択することで該要望に簡単に対応し得るものである。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明はフロント
ボデーにおいて高剛性部材として存在するフロントピラ
ーに対して、フロントスプリングサポートの後面側でか
つ車両内側寄りの縦面を補強部材を介して直線的に結合
することにより該フロントスプリングサポートの変位を
抑えるようにしたものであり、このことによりカウルサ
イド部のエプロンアッパメンバの変形を防止してフロン
トボデーの剛性をアップすることができる。また、フロ
ントボデーの剛性の向上により、車両操縦性が向上され
るとともに、車両騒音あるいは車両振動が低減されるこ
とになり、しかもフロントピラーとフロントスプリング
サポートの間に補強部材を介在する構成であるから、エ
プロンアッパメンバ等の厚肉化によりカウルサイド部の
剛性アップを図るというような対応策に比べると、重量
の軽減化を図る上で有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るカウルサイド部補強構
造を示す平断面図である。
【図2】上記補強構造を備えたフロントボデーの片側
(運転席から見て左側)を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例2に係るカウルサイド部補強構
造を示す平断面図である。
【図4】上記補強構造を備えたフロントボデーの片側
(運転席から見て左側)を示す斜視図である。
【図5】従来のフロントボデー構造の片側部分(運転席
から見て左側)を示す斜視図である。
【図6】図5のB−B線断面図である。
【図7】図5のC−C線断面図である。
【図8】フロントボデーの変形状態の説明図である。
【図9】図5のフロントボデーの平面図であり、静的状
態を示す。
【図10】図5のフロントボデーの平面図であり、変形
状態を示す。
【符号の説明】
1 フロントピラー 2 エプロンアッパメンバ 3 フロントスプリングサポート 6 フロントサイドメンバ 8 ダッシュパネル 9 補強部材 13 補強部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の左右両側に配置され、後方に向か
    い傾斜して延在する上部を有するフロントピラーと、前
    記フロントピラーに結合されて前方へ延在されるエプロ
    ンアッパメンバに結合されたフロントスプリングサポー
    トと、左右のエプロンアッパメンバを結合するダッシュ
    パネルとを備え、 前記フロントスプリングサポートと前記フロントピラー
    との間には、前記ダッシュパネルより上方に配置される
    とともに、一端が前記フロントスプリングサポートの後
    面側に結合され、他端が前記フロントピラーの傾斜上部
    の下端付近に結合される棒状の補強部材を直線状に介装
    した自動車のカウルサイド部補強構造。
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