JP2762482B2 - 高級α−オレフィン系共重合体の製造方法 - Google Patents

高級α−オレフィン系共重合体の製造方法

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JP2762482B2
JP2762482B2 JP63253194A JP25319488A JP2762482B2 JP 2762482 B2 JP2762482 B2 JP 2762482B2 JP 63253194 A JP63253194 A JP 63253194A JP 25319488 A JP25319488 A JP 25319488A JP 2762482 B2 JP2762482 B2 JP 2762482B2
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F210/00Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F210/16Copolymers of ethene with alpha-alkenes, e.g. EP rubbers
    • C08F210/18Copolymers of ethene with alpha-alkenes, e.g. EP rubbers with non-conjugated dienes, e.g. EPT rubbers
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた実用性を有し、従来知られていない
高級α−オレフィン系共重合体の製造方法に関する。さ
らに詳しくは耐動的疲労性、耐熱性、耐オゾン性、低温
特性などに優れた高級α−オレフィン系共重合体、例え
ば各種ゴム製品、樹脂改質材として利用される。高級α
−オレフィン系共重合体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
エチレン・プロプレン・ジエン系共重合体は、その耐
熱性、耐オゾン性が良好なことから、自動車工業部品、
工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建材用品、ゴム引布
等のゴム製品、およびポリプロピレン、ポリスチレン等
へのプラスチックブレンド用材料として広く用いられて
いる。しかしながら、この共重合体は耐動的疲労性に劣
るため、防振ゴム、ゴムロール、ベルト、タイヤ振動部
のカバー材などに使用するには不適である。
一方、天然ゴムは耐動的疲労性に優れるものの耐熱
性、耐オゾン性に劣るという問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、耐候性、耐オゾン性、耐熱老化性、
低温特性に優れ、しかも耐屈曲性などの動的特性に優れ
たエチレン、高級α−オレフィンおよび非共役ポリエン
の共重合体を効率よく、高収率で製造することができる
高級α−オレフィン系共重合体の製造方法を提案するこ
とである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、 (i)還元能を有しない液状のマグネシウム化合物と、
液状のチタン化合物とを、電子供与体の存在下で反応さ
せて固体状のチタン複合体を折出させる方法によって得
られたマグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する固体チタン触媒成分、なら
びに (ii)有機アルミニウム化合物触媒成分 から形成される触媒成分の存在下で、 エチレン、炭素数6〜20の高級α−オレフィンおよび
非共役ポリエンを共重合させることにより、エチレン/
α−オレフィン(モル比)が50/50〜5/95、ヨウ素価が
2〜40、デカリン中135℃で測定した極限粘度(η)が
1.0〜10dl/g、X線による結晶化度が5%以下の範囲に
ある高級α−オレフィン系共重合体を製造する高級α−
オレフィン系共重合体の製造方法である。
本発明の製造方法により製造する高級α−オレフィン
系共重合体(以下、単に高級α−オレフィン系共重合体
という)を構成する高級α−オレフィン成分は炭素数が
6〜20の高級α−オレフィンであり、具体的には、ヘキ
セン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、
デセン−1、ドデセン−1、ウンデセン−1、トリデセ
ン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタ
デセン−1、エイコセン−1などを例示することができ
る。
高級α−オレフィン系共重合体を構成する非共役ポリ
エン成分としては、具体的には5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−イソ
プロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン
などを例示することができる。
高級α−オレフィン系共重合体において、共重合体を
構成するエチレン/α−オレフィン(モル比)は50/50
〜〜5/95、好ましくは60/40〜10/90、特に好ましくは65
/35〜15/85の範囲である。共重合体の組成は13C-NMR法
により測定することができる。
高級α−オレフィン系共重合体において、共重合体の
ヨウ素価は2〜40、好ましくは5〜30の範囲である。こ
の特性値は、高級α−オレフィン系共重合体を硫黄ある
いは過酸化物を用いて加硫する場合の目安となる値であ
る。
高級α−オレフィン系共重合体において、デリカン中
135℃で測定した極限粘度〔η〕は、1.0〜10dl/g、好ま
しくは1.5〜6dl/gの範囲である。この特性値は高級α−
オレフィン系共重合体の分子量を示す尺度であり、他の
特性値と結合することにより、前述の優れた性質の共重
合体の提供に役立っている。
高級α−オレフィン系共重合体は、前記固体チタン触
媒成分(以下、単にチタン触媒成分という)(i)およ
び有機アルミニウム触媒成分(ii)から形成される触媒
成分の存在下にエチレン、炭素数6〜20のα−オレフィ
ンおよび非共役ポリエンを共重合させることにより製造
される。共重合に際して触媒成分、共重合条件、その他
の共重合体製造の条件は、共重合体が前記(a)〜
(d)で示した範囲の特性値を持つように任意に選択設
定することができる。
本発明の製造方法において用いられるチタン触媒成分
(i)は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子
供与体を必須成分として含有するもので、マグネシウム
/チタン(原子比)は通常1より大きく、好ましくは3
〜50、特に好ましくは6〜30ハロゲン/チタン(原子
比)は通常1より大きく、好ましくは4〜100、特に好
ましくは6〜40、また電子供与体/チタン(モル比)は
好ましくは0.1〜10、特に好ましくは0.2〜6の範囲であ
る。チタン触媒成分(i)の比表面積は、通常3m2/g以
上、好ましくは約40〜1000m2/g、特に好ましくは約100
〜800m2/gである。通常、常温におけるヘキサン洗浄の
ような手段では、チタン触媒成分(i)からチタン化合
物は脱離しない。チタン触媒成分(i)のX線スペクト
ルは、触媒調製に用いた減量マグネシウム化合物に関係
なく、マグネシウム化合物に関して微結晶化された状態
を示すか、またはマグネシウムジハライドの通常の市販
品のそれに比べて、非常に微結晶化された状態にあるの
が好ましい。また前記必須成分の他に、他の元素、金
属、官能基などを含んでいてもよく、さらに有機または
無機の希釈剤で希釈されていてもよい。
このようなチタン触媒成分(i)は、還元能を有しな
い液状のマグネシウム化合物と、液状のチタン化合物と
を、電子供与体の存在下で反応させて固体状のチタン複
合体を折出させる方法によって得られるが、場合によっ
ては、他の反応試剤、例えばケイ素、リン、アルミニウ
ムなどの化合物を使用することもできる。
このようなチタン触媒成分(i)を製造する方法とし
ては、例えば、特開昭50−108385号、同50−126590号、
同51−20297号、同51−28189号、同51−64586号、同51
−92885号、同51−136625号、同52−87489号、同52−10
0596号、同52−147688号、同52−104593号、同53−2580
号、同53−40093号、同53−40094号、同55−135102号、
同55−152710号、同56−135106号、同56−811号、同56
−11908号、同56−18606号、同58−83006号、同58−138
705号、同58−138706号、同58−138707号、同58−13870
8号、同58−138709号、同58−138710号、同58−138715
号、同60−23404号、同61−21109号、同61−37802号、
同61−37803号などの各公報に開示された方法に準じて
製造することができる。これらチタン触媒成分(i)の
調製方法の数例について、以下に簡単に述べる。
(1)還元能を有しないマグネシウム化合物の液状物
と、液状チタン化合物とを、電子供与体の存在下で反応
させて固体状チタン複合体を折出させる。
(2)上記(1)で得られるものに、チタン化合物を反
応させる。
(3)上記(1)で得られるものに、電子供与体および
チタン化合物を反応させる。
(4)上記(1)〜(3)で得られる化合物をハロゲ
ン、ハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する。
本発明において、前記チタン触媒成分(i)の調製に
用いられるマグネシウム化合物は還元能を有しないマグ
ネシウム化合物である。還元能を有しないマグネシウム
化合物としては、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、ヨウ化マグネシウム、フッ化マグネシウムのような
ハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、
エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネ
シウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マ
グネシウムのようなアルコキシマグネシウムハライド;
フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マ
グネシウムのようなアリロキシマグネシウムハライド;
エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、
ブトキシマグネシウム、オクトキシマグネシウム、2−
エチルヘキソキシマグネシウムのようなアルコキシマグ
ネシウム;フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキ
シマグネシウムのようなアリロキシマグネシウム;ラウ
リン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムのよう
なマグネシウムのカルボン酸塩などを例示することがで
きる。
これらの還元能を有しないマグネシウム化合物は、還
元能を有するマグネシウム化合物から誘導したもの、あ
るいは触媒成分の調製時に誘導したものであってもよ
く、例えば還元能を有するマグネシウム化合物をポリシ
ロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合物、ハロゲン
含有アルミニウム化合物、エステル、アルコールなどの
化合物と接触させることにより還元能を有しないマグネ
シウム化合物に変化させてもよい。また、マグネシウム
化合物は、他の金属との錯化合物、複化合物あるいは他
の金属化合物との混合物であってもよい。さらにこれら
の化合物の2種以上の混合物であってもよい。
前記還元能を有するマグネシウム化合物の例として、
マグネシウム・炭素結合あるいはマグネシウム・水素結
合を有するマグネシウム化合物、例えばジメチルマグネ
シウム、ジエチルマグネシウム、ジイソプロピルマグネ
シウム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウ
ム、ジヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、
エチル塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、
ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、
アミル塩化マグネシウム、ブチルエトキシ塩化マグネシ
ウム、エチルブチルマグネシウム、ブチルマグネシウム
ハイドライドなどがあげられる。
還元能を有しないマグネシウム化合物の中で好ましい
マグネシウム化合物はハロゲン含有マグネシウム化合
物、とりわけ塩化マグネシウム、アルコキシ塩化マグネ
シウム、アリロキシ塩化マグネシウムである。
本発明において、チタン触媒成分(i)の調製に用い
られるチタン化合物としては種々あるが、通常、Ti(O
R)gX4-g(Rは炭化水素基、Xはハロゲン、0≦g≦
4)で示される4価のチタン化合物が好適である。具体
的には、TiCl4、TiBr4、Til4などのテトラハロゲン化チ
タン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC2H5)Cl8、Ti(On-C4H9)Bl3、T
i(OC2H5)Br8、Ti(OisoC4H9)Br3などのトリハロゲン化ア
ルコキシチタン;Ti(OCH3)2Cl2、Ti(OC2H5)2Cl2、Ti(On
-C4H9)Cl2、Ti(OC2H5)2Br2などのジハロゲン化アルコキ
シチタン;Ti(OCH3)3Cl、Ti(OC2H5)3Cl、Ti(On-C4H9)3C
l、Ti(OC2H5)3Brなどのモノハロゲン化トリアアルコキ
シチタン; Ti(On-C4H9)4などのテトラアルコキシチタンなどを例示
することができる。これらの中で好ましいのはハロゲン
含有チタン化合物、特に好ましいのは四塩化チタンであ
る。これらのチタン化合物は単体で用いてもよいし、混
合物の形で用いてもよい。あるいは炭化水素やハロゲン
化炭化水素などに希釈して用いてもよい。
本発明において、チタン触媒成分(i)の調製時に用
いられる電子供与体としては、アルコール、フェノール
類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸または無
機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アル
コキシシランのような含酸素電子供与体、アンモニア、
アミン、ニトリル、イソシアネートのような含窒素電子
供与体などを用いることができる。具体的には、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキ
サノール、オクタノール、ドデカノール、オクタデシル
アルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアル
コール、クミルアルコール、イソプロピルベンジルアル
コールなどの炭素数1〜18のアルコール類;フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プ
ロピルフェノール、ノニルフェノール、クミルフェノー
ル、ナフトールなどの低級アルキル基を有する炭素数6
〜20のフェノール類;アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェ
ノンなどの炭素数3〜15のケトン類;アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなど
の炭素数2〜15のアルデヒド類;ギ酸メチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オク
チル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸
メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢
酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シ
クロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息
香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息
香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェ
ニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル
酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、
アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エ
チルなどのモノカルボン酸エステル酸;マロン酸ジブチ
ル、イソプロピルマロン酸ジエチル、n−ブチルマロン
酸ジエチル、フェニルマロン酸ジエチル、2−アリルマ
ロン酸エチル、ジイソブチルマロン酸ジエチル、ジ−n
−ブチルマロン酸ジエチル、コハク酸ジ−n−ブチル、
メチルコハク酸ジエチル、エチルコハク酸ジブチル、マ
レイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸モ
ノオクチル、マレイン酸ジオクチル、ブチルマレイン酸
ジブチル、ブチルマレイン酸ジエチル、フマル酸ジイソ
オクチル、イタコン酸ジ−n−ブチル、シトラコン酸ジ
メチル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジエチル、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキ
シル、フタル酸ジメチル、フタル酸モノイソブチル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸エチル−n−ブチル、フタル
酸ジ−n−プロピル、フタル酸−n−ブチル、フタル酸
イソブチル、フタル酸ジ−n−ヘプチル、フタル酸ジ−
2−エチルヘキシル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタ
ル酸ジネオペンチル、フタル酸ベンジルブチル、フタル
酸ジフェニル、ナフタレンジカルボン酸ジイソブチル、
セバシン酸ジ−2−エチルヘキシルなどのジカルボン酸
エステル類;γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクト
ン、クマリン、フタリド、炭酸エチレンなどの環状エス
テル類;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トル
イル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素数2〜15
のサンハライド類;メチルエーテル、エチルエーテル、
イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソ−アミル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテルな
どの炭素数2〜20のエーテル類;酢酸アミド、安息香酸
アミド、トルイル酸アミドなどの酸アミド類;メチルア
ミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリ
ジン、ピコリン、テトラメチルメチレンジアミン、テト
ラメチルエチレンジアミンなどのアミン類;アセトニト
リルベンゾニトリル、トルニトリルなどのニトリル類;
亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチルなどのP−O
−C結合を有する有機リン化合物;ケイ酸エチル、ジフ
ェニルジトリキシシランなどのアルコキシシラン類など
をあげることができる。
前記例示にような諸方法で得られるチタン触媒成分
(i)は、反応終了後、液状の不活性炭化水素で充分に
洗浄することによって精製できる。この目的に使用され
る不活性炭化水素としては、n−ペンタン、イソペンタ
ン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、n−
オクタン、イソオクタン、n−デカン、n−ドデカン、
灯油、流動パラフィンのような脂肪族炭化水素;シクロ
ペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサンのような脂環族炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、サイメンのような芳香族炭化
水素;クロルベンゼン、ジクロルエタンのようなハロゲ
ン化炭化水素あるいはこれらの混合物などを例示でき
る。
本発明で用いられる有機アルミニウム化合物触媒成分
(ii)としては、次のようなものがある。
(1)少なくとも分子内に1個以上のアルミニウム−炭
素結合を有する有機アルミニウム化合物、例えば一般式 R1 mAl(OR2)nHPXq (ここで、R1およびR2は炭素数1〜15、好ましくは1〜
4の炭化水素基で、互いに同一であっても異なっていて
もよい。Xはハロゲン、mは0≦m≦3、nは0≦n≦
3、pは0≦p≦3、qは0≦q≦3の数であり、m+
n+p+q=3である。)、 (2)一般式 M1AlR1 4 (ここで、M1はLi、Na、Kであり、R1は前記と同じであ
る。)で表わされる第1族金属とアルミニウムとの錯ア
ルキル化物などをあげることができる。
前記(1)に属する有機アルミニウム化合物として
は、次のものを例示できる。
一般式 R1 mAl(OR2)3-m (ここで、R1およびR2は前記と同じ、mは好ましくは
1.5≦m≦3の数である。)、 一般式 (ここで、R1は前記と同じ、Xはハロゲン、mは好ま
しくは0<m<3である。)、 一般式 R1 mAlH3-m (ここで、R1は前記と同じ、mは好ましくは2≦m<
3である。)、 一般式 R1 mAl(OR2)nXq (ここで、R1およびR2は前記と同じ、Xはハロゲン、
mは0<m≦3、nは0<n≦3、qは0≦q<3の数
であって、しかもm+n+q=3である。)で表される
ものを例示できる。
(1)に属するアルミニウム化合物として、具体的に
は、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム
などのトリアルキルアルミニウム;トリイソブレニルア
ルミニウムのようなトリアルケニルアルミニウム;ジエ
チルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブ
トキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;
エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニ
ウムセスキブトキシなどのアルキルアルミニウムセスキ
アルコキシド;R1 2.5Al(OR2)6.5で表わされる平均組成
を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニ
ウム;ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミ
ニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライ
ド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミ
ニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロ
ミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;エチ
ルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジク
ロリド、ジブチルアルミニウムジブロミドなどのアルキ
ルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化さ
れたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒド
リド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキル
アルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリ
ド、プロピルアルミニウムジヒドリドのようなアルキル
アルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたア
ルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロ
リド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エリルア
ルミニウムエトキシプロミドなどの部分的にアルコキシ
化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを
あげることができる。
前記(2)に属する化合物としては、LiAlEt4、LiAl
(C7H4)4などを例示できる。
また、(1)に類似するアルミニウム化合物として酸
素原子や窒素原子を介して2以上のアルミニウムが結合
した有機アルミニウム化合物であってもよい。このよう
な化合物としては、例えば(C2H4)2AlOAl(C2H4)2、(C
4H9)2AlOAl(C4H9)2、(C2H4)2AlN(C2H4)Al(C2H4)2などを
例示できる。
これらの中では、特にトリアルキルアルミニウムおよ
び上記した2以上のアルミニウムが結合したアルキルア
ルミニウムが好ましい。
高級α−オレフィン系共重合体の重合に際しては、電
子供与体を触媒成分(i)および(ii)とともに使用す
ることが可能である。このような電子供与体としては、
例えば、アミン類、アミド類、エーテル類、ケトン類、
ニトリル類、ホスフィン類、スチビン類、アルシン類、
ホスホルアミド類、エステル類、チオエーテル類、チオ
エステル類、酸無水物類、酸ハライド類、アルデヒド
類、アルコレート類、アルコキシ(アリーロキシ)シラ
ン類、有機酸類および周期律表の第1族ないし第4族に
族する金属のアミド類および塩類などをあげることがで
きる。塩類は、有機酸と触媒成分(ii)として用いられ
る有機金属化合物との反応によって共重合体生成過程中
で形成されることもできる。
これらの電子供与体の具体例としては、例えばチタン
触媒成分(i)に含有されてもよい電子供与体として先
に例示したものから選ぶことができる。また、一般式Rn
Si(OR1)4-n(式中、R、R1は炭化水素基、0≦n<4)
で表わされるアルコキシ(アリーロキシ)シラン化合物
を重合に際して触媒成分(i)および(ii)と併用する
ことができる。より具体的には、トリメチルメトキシシ
ラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジ
メトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、
t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチル
ジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシ
ラン、ビス−o−トリルジメトキシシラン、ビス−m−
トリルジメトキシシラン、ビス−p−トリルジメトキシ
シラン、ビス−p−トリルジエトキシシラン、ビスエチ
ルフェニルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメト
キシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、
シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、エチルトリメ
トキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロ
ピルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、
デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルト
リエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、
n−ブチルトリエトキシシラン、iso−ブチルトリエト
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラ
ン、エチルトリトリイソプロポキシシラン、ビニルトリ
ブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、
シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナン
トリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシ
ラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ
酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフェノキシシラ
ン、メチルトリアリロキシシラン、ビニルトリス(β−
メトキシエトキシシラン)、ビニルアセトキシシラン、
ジメチルテトラエトキシジシロキサンなどがあげられ
る。
高級α−オレフィン系共重合体の重合に不活性炭化水
素溶媒を用いることができる。重合に用いられる不活性
炭化水素溶媒としては、プロパン、ブタン、n−ペンタ
ン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−
ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−デカン、
n−ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペン
タン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサンのような脂環式炭化水素;ベンゼン、ト
ルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、メチレンク
ロリド、エチルクロリド、エチレンクロリド、クロルベ
ンゼンのようなハロゲン化炭化水素などを例示すること
ができ、中でも脂肪族炭化水素、特に炭素数4〜12の脂
肪族炭化水素が好ましい。
重合温度は適宜に選択でき、好ましくは約20〜約200
℃、一層好ましくは約50〜約180℃程度、圧力も適宜に
選択でき、大気圧ないし約100kg/cm2、好ましくは大気
圧ないし約50kg/cm2程度の加圧条件下で行うのが好まし
い。重合は回分式、反連続式、連続式のいずれの方法に
おいても行うことができる。
分子量の調節は、重合温度、触媒成分の使用割合など
の重合条件を変えることによってある程度調節できる
が、重合系中に水素を添加するのが最も効果的である。
上記の重合によって得られる高級α−オレフィン系共
重合体は耐動的疲労性、耐熱性、耐オゾン性、低温特性
等に優れたポリマーとして利用される。特に樹脂改質
材、各種ゴム製品へ応用した場合、その特性を最大限に
発揮する。
樹脂改質材としては、例えばポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリスチレン等の改質材として用いることがで
きる。これらの樹脂に高級α−オレフィン系共重合体を
添加すると、耐衝撃性、耐ストレスクラック性を飛躍的
に向上させることができる。
各種ゴム製品は一般に加硫状態で用いられるが、高級
α−オレフィン系共重合体も加硫状態で用いれば、さら
にその特性を発揮する。高級α−オレフィン系共重合体
を各種ゴム製品として用いる場合、加硫物は通常一般の
ゴムを加硫するときと同様に、未加硫の配合ゴムを一度
調製し、次いでこの配合ゴムを意図する形状に成形した
後に加硫を行うことにより製造される。
加硫方法としては、加硫剤を使用して加熱する方法、
および電子線を照射する方法のどちらを採用してもよ
い。
加硫の際に使用される加硫剤としては、イオウ系化合
物および有機過酸化物をあげることができる。イオウ系
化合物としては、イオウ、塩化イオウ、二塩化イオウ、
モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフ
ィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジ
チオカルバミン酸セレンなどを例示でき、なかでもイオ
ウの使用が好ましい。イオウ系化合物は高級α−オレフ
ィン系共重合体100重量部に対して0.1〜10重量部、好ま
しくは0.5〜5重量部の割合で使用される。有機過酸化
物としては、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサ
ン−3、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルペル
オキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、第三ブチ
ルヒドロペルオキシドなどを例示できるが、なかでもジ
クミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第
三ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ンの使用が好ましい。有機過酸化物は高級α−オレフィ
ン系共重合体100重量部に対して3×10-4〜5×10-2
ル部、好ましくは1×10-3〜3×10-2モル部使用する。
加硫剤としてイオウ系化合物を使用するときは加硫促
進剤の併用が好ましい。加硫促進剤としては、N−シウ
ロヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフェンアミ
ド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール−ス
ルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチ
アゾールスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチア
ゾール、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベ
ンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリ
ノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジスル
フィドなどのチアゾール系;ジフェニルグアニジン、ト
リフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、オ
ルソトリル・バイ・グアナイド、ジフェニルグアニジン
・フタレートなどのグアニジン系;アセトアルデヒド−
アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、
ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアンモニ
アなどのアルデヒドアミンまたはアルデヒド−アンモニ
ア系;2−メルカプトイミダゾリンなどのイミダゾリン
系;チオカルバニリド、ジエチルリオユリア、ジブチル
リオユリア、トリメチルリオユリア、ジオルソトリルチ
オユリアなどのチオユリア系;テトラメチルチウラムモ
ノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テ
トラエチルチウムジスルフィド、テトラブチルチラウム
ジスフィド、ペンタメチレンチウムテトラトラスルフィ
ドなどのチウラム系;ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛、ジエチルチオルカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチル
ジオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ
メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオ
カルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テル
ルなどのジチオ酸塩系;ジブチルキサントゲン酸亜鉛な
どのサンテート系;その他亜鉛華などをあげることがで
きる。これら加硫促進剤は高級α−オレフィン系共重合
体100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜1
0重量部の割合で使用される。
加硫剤として有機過酸化物を使用するときは加硫助剤
の併用が好ましい。加硫助剤としては、硫黄、p−キノ
ンジオキシムなどのキノンジオキシム系;ポリエチレン
グリコールジメタクリレートなどのメタクリレート系;
ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレートなどのア
リル系;その他マレイミド系;ジビニルベンゼンなどが
例示される。このような加硫助剤は使用する有機過酸化
物1モルに対して1/2〜2モル、好ましくは約等モル使
用する。
加硫方法として加硫剤を使用せず、電子線を使用する
場合は、後述する成形された未加硫の配合ゴムに0.1〜1
0MeV(メガエレクトロンボルト)、好ましくは0.3〜2Me
Vのエネルギーを有する電子を吸引線量が0.5〜35Mrad
(メガラッド)、好ましくは0.5〜10Mradになるように
照射すればよい。このとき加硫剤としての有機過酸化物
と併用して加硫助剤を使用してもよく、その量は高級α
−オレフィン系共重合体100重量部に対して1×10-4
1×10-1モル部、好ましくは1×10-3〜3×10-2モル部
配合する。
未加硫の配合ゴムは次の方法で調製される。すなわち
バンバリーミキサーのようなミキサー類により高級α−
オレフィン系共重合体、充填剤、軟化剤を80〜170℃の
温度で3〜10分間混練した後、オーブンロールのような
ロール類を使用して、加硫剤、必要に応じて加硫促進剤
または加硫助剤を追加混合し、ロール温度40〜80℃で5
〜30分間混練した後、分出し、リボン状またはシート状
の配合ゴムを調製する。
このように調製された配合ゴムは押出成形機、カレン
ダーロール、またはプレスにより意図する形状に成形さ
れ、成形と同時にまたは成形物を加硫槽内に導入し、15
0〜270℃の温度で1〜30分間加熱するか、あるいは前記
した方法により電子線を照射することにより加硫物が得
られる。この加硫の段階は金型を用いてもよいし、また
金型を用いずに実施してもよい。金型を用いない場合は
成形、加硫の工程は通常連続的に実施される。加硫槽に
おける加熱方法としては熱空気、ガラスビーズ流動床UH
F(極超短波電磁波)、スチームなどの加熱槽を用いる
ことができる。
もちろん、電子線照射により加硫を行う場合は加硫剤
の配合されない配合ゴムを用いる。
以上のようにして製造されたゴム加硫物は、そのもの
自体で防振ゴム、タイヤ振動部のカバー材などの自動工
業部品、ゴムロール、ベルトなどの工業用ゴム製品、電
気絶縁材、土木建材用品、ゴム引布等として用いられ
る。また発泡剤を前記未加硫の配合ゴムに配合すれば発
泡材が製造され、断熱材、クッション材、シーリング材
などの用途に用いられる。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法によれば、耐動的疲労性、耐熱性、
耐オゾン性、耐候性、低温特性等に優れた高級α−オレ
フィン系共重合体を効率よく、高収率で製造することが
できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 〈チタン触媒成分の調製〉 市販の塩化マグネシウム(水分0.2%)95.3g、n−デ
カン488mlおよび2−エチルヘキサノール464.5mlを130
℃で2時間加熱反応を行い、均一溶液とした後、安息香
酸エチル22.88mlを添加する。この均一溶液を−20℃に
保持した四塩化チタン4lに20分で攪拌下滴下後、さらに
−20℃で1時間攪拌した。徐々に昇温し、80℃に到達
後、さらに安息香酸エチル48.6mlを加え、80℃で2時間
攪拌した。ろ過により固体物質を採取し、これを4lの四
塩化チタンに再び懸濁させ、90℃で2時間攪拌した後、
ろ過により固体物質を採取し、洗液中に遊離のチタン化
合物が検出されなくなるまで精製ヘキサンで十分洗浄し
た。チタン触媒成分中には、原子換算でチタン3.6重量
%、塩素59.0重量%、マグネシウム17.0重量%、安息香
酸エチル15.0重量%を含むものであった。
〈重合〉 攪拌翼を備えた4lガラス製重合器を用いて、連続的に
エチレン、ヘキセン−1、エチリデンノルボルネン(EN
B)の共重合を行った。すなわち、重合器上部からヘキ
セン−1を毎時1.4l、ENBを毎時0.5l、前記チタン触媒
成分のデカンスラリー溶液を、重合器内のチタン濃度が
0.15mmol/l、トリイソブチルアルミニウムを重合器内の
アルミニウム濃度が0.75mmol/lとなるように重合器内に
連続的に供給し、一方重合器下部から重合器内の重合液
が常に2lになるように連続的に抜きだした。
また、重合器上部からエチレンを毎時40l、水素を毎
時2lの速度で供給した。反応は、重合器外部に取り付け
られたジャケットに冷媒を循環させることにより50℃で
行った。上記条件で共重合体を行うとヘキセン−1・エ
チレン・ENB共重合体を含む重合反応混合物が得られ
た。
次に、重合器下部から抜きだした重合溶液にメタノー
ルを少量添加して重合反応を停止させ、大量のメタノー
ル中に投入して生成共重合体を析出させた。得られた共
重合体を100℃で一昼夜減圧乾燥した。共重合体は毎時2
05gの速度で得られた。
13C-NMRで測定した共重合体のエチレンとヘキセン−
1のモル比(エチレン/ヘキセン−1)は25/75、デカ
リン中135℃で測定した極限粘度〔η〕は2.1dl/g、ヨウ
素価(IV)は8.7であった。
実施例2〜5 実施例1と同様に、モノマーおよび重合条件を変えて
行った結果を表1に示す。
実施例6 実施例2で製造した共重合体を用いて、表2に従い、
8インチオーブンロールにより混練し、未加硫の配合ゴ
ムを得た。
この配合ゴムを160℃に加熱されたプレスにより30分
間加熱した加硫シートを作成した。このシートによりJI
S K 6301に従い、破断点応力(TB)および破断点伸び
(EB)を測定した。あわせて100℃、70時間の老化試験
を行い耐熱老化性を調べた。またJISの規定に従い、硬
度HS(JIS A)を測定した。さらにJIS K 6301に従って
屈曲試験を行い、2から17mm成長に達する屈曲回数を調
べた。それらの結果を表3に示す。
実施例7 実施例6において、実施例2で製造した共重合体の代
わりに実施例4で製造した共重合体を用いた以外は実施
例6と全く同様に行った。結果を表3に示す。
実施例8 実施例6において実施例2で製造した共重合体の代わ
りに実施例5で製造した共重合体を用いた以外は実施例
6と全く同様に行った。結果を表3に示す。
比較例1 実施例2で製造した共重合体の代わりにEPDM(三井EP
T 3045、三井石油化学工業(株)製、商標)を用いた以
外は実施例6と全く同様に行った。結果を表3に示す。
実施例9 ポリプロピレン(三井石油化学工業(株)製、ハイポ
ールJ 700、商標)80重量部、実施例2で製造した高級
α−オレフィン系共重合体20重量部、および2,6−ジタ
ーシャリ−ブチル−4−メチルフェノール0.1重量部を1
90℃で3分間、B型バンバリーミキサー(神戸製鋼所
製)により混練後、オーブンロールでシート出しした。
これを角ペレタイザー(朋来鉄工社製)でペレット化
し、射出成形に供し、150×120×2mmのシートを成形し
た。射出成形条件は以下の通りである。
射出一次圧 1000kg/cm2、サイクル5秒 保持二次圧 800kg/cm2、サイクル5秒 射出速度 40mm/sec 樹脂温度 230℃ このシートからJIS K 6758に規定する方法で降伏点応
力(YS)および破断点伸び(EL)を測定し、さらにASTM
D256に従い23℃の雰囲気下でアイゾット衝撃強度を測
定した。結果を表4に示す。
比較例2 実施例2で製造した高級α−オレフィン系共重合体を
使用する代わりに、ポリプロピレンをそのまま射出成形
に供した以外は、実施例9と全く同様に行った。結果を
表4に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−91511(JP,A) 特開 平2−51512(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 210/18 C08F 4/654 CA(CAS online)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)還元能を有しない液状のマグネシウ
    ム化合物と、液状のチタン化合物とを、電子供与体の存
    在下で反応させて固体状のチタン複合体を折出させる方
    法によって得られたマグネシウム、チタン、ハロゲンお
    よび電子供与体を必須成分として含有する固体チタン触
    媒成分、ならびに (ii)有機アルミニウム化合物触媒成分 から形成される触媒成分の存在下で、 エチレン、炭素数6〜20の高級α−オレフィンおよび非
    共役ポリエンを共重合させることにより、エチレン/α
    −オレフィン(モル比)が50/50〜5/95、ヨウ素価が2
    〜40、デカリン中135℃で測定した極限粘度(η)が1.0
    〜10dl/g、X線による結晶化度が5%以下の範囲にある
    高級α−オレフィン系共重合体を製造する高級α−オレ
    フィン系共重合体の製造方法。
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