JP3339595B2 - 高級α‐オレフィン系共重合体およびその製造方法 - Google Patents

高級α‐オレフィン系共重合体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規な高級α- オレフィ
ン系共重合体およびその製造方法に関し、さらに詳しく
は、耐動的疲労性(耐屈曲疲労性)、耐候性、耐オゾン
性、耐熱老化性、低温特性に優れるとともに、加工性、
スチレン・ブタジエンゴム(SBR)等の芳香環含有ポ
リマーとの相溶性および共加硫性にも優れ、各種ゴム製
品、樹脂改質剤などの用途に利用できる高級α- オレフ
ィン系共重合体およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】エチレン- プロピレン- ジエン系
共重合体は、その耐熱性、耐オゾン性が良好であるた
め、自動車工業部品、工業用ゴム製品、電気絶縁材、土
木建材用品、ゴム引布等のゴム製品、ポリプロピレン、
ポリスチレン等へのプラスチックブレンド用材料として
広く用いられている。しかしながら、このエチレン- プ
ロピレン- ジエン系共重合体は、耐動的疲労性に劣るた
め、特定の用途、たとえば防振ゴム、ゴムロール、ベル
ト、タイヤ、振動部のカバー材等には使用されていな
い。
【0003】一方、天然ゴムは耐動的疲労性に優れるも
のの、耐熱性、耐オゾン性に劣り、実用上問題があっ
た。また、高級α- オレフィンと非共役ジエンとの共重
合体に関して、米国特許第3,933,769号、第
4,064,335号および第4,340,705号の
明細書には、高級α- オレフィンと、メチル-1,4-ヘ
キサジエン、α,ω-ジエンとの共重合体が開示されてい
る。しかしながら、上記のメチル-1,4-ヘキサジエン
は、4- メチル-1,4-ヘキサジエンと5- メチル-
1,4-ヘキサジエンとの混合物であって、それぞれの
モノマーの反応率が異なるため、連続で重合を行なう場
合にモノマーを回収して用いることが困難であり、ま
た、高級α- オレフィンとの共重合反応性が、4- メチ
ル-1,4-ヘキサジエンと5- メチル-1,4-ヘキサジ
エンとでは異なるため、モノマー転化率が悪く効率がよ
くないという問題点があった。また、α,ω-ジエンを用
いた場合には、共重合体中にゲルが生じ、これが最終製
品での物性に悪影響を及ぼす場合があった。
【0004】さらに、これらの明細書で開示されている
高級α- オレフィン系共重合体の製造方法では、三塩化
チタン系触媒や四塩化チタンと有機アルミニウムとから
なる触媒を用いるため、触媒活性が十分に高くなく製造
コストが高くなるという不利益があった。
【0005】本発明者らは、耐動的疲労性(耐屈曲疲労
性)、耐候性、耐オゾン性、耐熱老化性、低温特性に優
れるとともに、加工性、SBR等の芳香環含有ポリマー
との相溶性および共加硫性にも優れた重合体を得るべく
鋭意研究し、特定のオレフィン重合用触媒の存在下に、
特定の高級α- オレフィンと、特定の非共役ジエンと、
特定の芳香環含有ビニルモノマーとを共重合させたとこ
ろ、上記特性に優れた高級α- オレフィン系共重合体が
得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、耐動的疲労性
(耐屈曲疲労性)、耐候性、耐オゾン性、耐熱老化性、
低温特性に優れるとともに、加工性、スチレン・ブタジ
エンゴム(SBR)などの芳香環含有ポリマーとの相溶
性および共加硫性にも優れた高級α- オレフィン系共重
合体、およびこのような高級α- オレフィン系共重合体
を効率よく、高収率で製造できる方法を提供することを
目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る高級α- オレフィン系共重
合体は、炭素原子数6〜20の高級α- オレフィンと、
下記一般式[I]で表わされる芳香環含有ビニルモノマ
ーと、下記一般式[II]で表わされる非共役ジエンと
の共重合体であって、(A)該高級α- オレフィンと芳
香環含有ビニルモノマーとのモル比が95/5〜30/
70であり、(B)該非共役ジエン含量が0.01〜3
0モル%であり、かつ、(C)135℃のデカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.1〜10dl/gである
ことを特徴としている。
【0008】
【化5】
【0009】上記の式[I]中、nは0〜5の整数であ
り、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子
または炭素原子数1〜8のアルキル基を表わす。
【0010】
【化6】
【0011】上記の式[II]中、nは1〜5の整数であ
り、R4は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、R5
およびR6は、水素原子または炭素原子数1〜8のアル
キル基を表わし、R5およびR6がともに水素原子である
ことはない。
【0012】また、本発明に係る高級α- オレフィン系
共重合体の製造方法は、(a)マグネシウム、チタン、
ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固
体チタン触媒成分、(b)有機アルミニウム化合物触媒
成分、および(c)電子供与体触媒成分から形成される
オレフィン重合用触媒の存在下に、炭素原子数6〜20
の高級α- オレフィンと、上記一般式[I]で示される
芳香環含有ビニルモノマーと、上記一般式[II]で表
わされる非共役ジエンとを共重合させることを特徴とし
ている。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る高級α- オレ
フィン系共重合体およびその製造方法について具体的に
説明する。
【0014】まず、本発明に係る高級α- オレフィン系
共重合体について説明する。本発明に係る高級α- オレ
フィン系共重合体は、特定の直鎖状の高級α- オレフィ
ンと、特定の芳香環含有ビニルモノマーと、特定の非共
役ジエンとが特定割合で存在してなる特定の共重合体で
ある。
【0015】高級α- オレフィン系共重合体 本発明で用いられる高級α- オレフィンは、炭素原子数
6〜20の高級α- オレフィンであり、たとえば、ヘキ
セン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、
デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセ
ン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサ
デセン−1、ヘプタデセン−1、ノナデセン−1、エイ
コセン−1、9−メチルデセン−1、11−メチルドデ
セン−1、12−エチルテトラデセン−1などが挙げら
れる。
【0016】本発明においては、上記のような高級α-
オレフィンを単独で用いてもよく、また2種以上の混合
物として用いてもよい。上記高級α- オレフィンのう
ち、特にヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1が好
ましく用いられる。
【0017】芳香環含有ビニルモノマー 本発明で用いられる芳香環含有ビニルモノマーは、下記
の一般式[I]で表わされる。
【0018】
【化7】
【0019】上記の一般式[I]において、nは0〜5
の整数であり、R1、R2およびR3は、それぞれ独立
に、水素原子または炭素原子数1〜8のアルキル基を表
わす。上記のような芳香環含有ビニルモノマーとして
は、たとえば、スチレン、アリルベンゼン、4−フェニ
ルブテン−1、3−フェニルブテン−1、4−(4−メ
チルフェニル)ブテン−1、4−(3−メチルフェニ
ル)ブテン−1、4−(2−メチルフェニル)ブテン−
1、4−(4−エチルフェニル)ブテン−1、4−(4
−ブチルフェニル)ブテン−1、5−フェニルペンテン
−1、4−フェニルペンテン−1、3−フェニルペンテ
ン−1、5−(4−メチルフェニル)ペンテン−1、4
−(2−メチルフェニル)ペンテン−1、3−(4−メ
チルフェニル)ペンテン−1、6−フェニルヘキセン−
1、5−フェニルヘキセン−1、4−フェニルヘキセン
−1、3−フェニルヘキセン−1、6−(4−メチルフ
ェニル)ヘキセン−1、5−(2−メチルフェニル)ヘ
キセン−1、4−(4−メチルフェニル)ヘキセン−
1、3−(2−メチルフェニル)ヘキセン−1、7−フ
ェニルヘプテン−1、6−フェニルヘプテン−1、5−
フェニルヘプテン−1、4−フェニルヘプテン−1、8
−フェニルオクテン−1、7−フェニルオクテン−1、
6−フェニルオクテン−1、5−フェニルオクテン−
1、4−フェニルオクテン−1、3−フェニルオクテン
−1、10−フェニルデセン−1などが挙げられる。
【0020】本発明においては、上記のような芳香環含
有ビニルモノマーを単独で用いてもよく、また2種以上
の混合物として用いてもよい。上記の芳香環含有ビニル
モノマーのうち、アリルベンゼン、4- フェニルブテン
- 1が好ましく、特に、4-フェニルブテン- 1が好ま
しく用いられる。
【0021】非共役ジエン 本発明で用いられる非共役ジエンは、下記の一般式[I
I]で表わされる。
【0022】
【化8】
【0023】上記の一般式[II]中、nは1〜5の整
数であり、R4は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わ
し、R5およびR6は、水素原子または炭素原子数1〜8
のアルキル基を表わし、R5およびR6がともに水素原子
であることはない。
【0024】上記のような非共役ジエンとしては、たと
えば、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル
−1,4−ヘキサジエン、4−エチル−1,4−ヘキサ
ジエン、5−メチル−1,4−ヘプタジエン、5−エチ
ル−1,4−ヘプタジエン、5−メチル−1,5−ヘプ
タジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、5−エ
チル−1,5−ヘプタジエン、4−メチル−1,4−オ
クタジエン、5−メチル−1,4−オクタジエン、4−
エチル−1,4−オクタジエン、5−エチル−1,4−
オクタジエン、5−メチル−1,5−オクタジエン、6
−メチル−1,5−オクタジエン、5−エチル−1,5
−オクタジエン、6−エチル−1,5−オクタジエン、
6−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,
6−オクタジエン、6−エチル−1,6−オクタジエ
ン、4−メチル−1,4−ノナジエン、5−メチル−
1,4−ノナジエン、4−エチル−1,4−ノナジエ
ン、5−エチル−1,4−ノナジエン、5−メチル−
1,5−ノナジエン、6−メチル−1,5−ノナジエ
ン、5−エチル−1,5−ノナジエン、6−エチル−
1,5−ノナジエン、6−メチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−
1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−
1,7−ノナジエン、7−エチル−1,7−ノナジエ
ン、5−メチル−1,4−デカジエン、5−エチル−
1,4−デカジエン、5−メチル−1,5−デカジエ
ン、6−メチル−1,5−デカジエン、5−エチル−
1,5−デカジエン、6−エチル−1,5−デカジエ
ン、6−メチル−1,6−デカジエン、7−メチル−
1,6−デカジエン、6−エチル−1,6−デカジエ
ン、7−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,7−デカジエ
ン、7−エチル−1,7−デカジエン、8−エチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,8−デカジエ
ン、9−メチル−1,8−デカジエン、8−エチル−
1,8−デカジエン、9−メチル−1,8−ウンデカジ
エンなどが挙げられる。
【0025】本発明においては、上記のような非共役ジ
エンを単独で用いてもよく、また2種以上の混合物とし
て用いてもよい。さらに、上記のような非共役ジエンの
他に、他の共重合可能なモノマー、たとえばエチレン、
プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1など
を、本発明の目的を損なわない範囲で用いてもよい。
【0026】本発明の高級α- オレフィン系共重合体を
構成する高級α- オレフィンから導かれる構成単位と芳
香環含有ビニルモノマーから導かれる構成単位とのモル
比(高級α- オレフィン/芳香環含有ビニルモノマー)
は、30/70〜95/5、好ましくは40/60〜9
0/10、さらに好ましくは50/50〜80/20の
範囲にある。上記モル比の値は、13C−NMR法で測定
して求めた値である。
【0027】本発明では、高級α- オレフィンに芳香環
含有ビニルモノマーを共重合させることにより高級α-
オレフィン系共重合体の加工性、SBR等の芳香環含有
ポリマーとの相溶性および共加硫性を改良することがで
きる。
【0028】本発明の高級α- オレフィン系共重合体を
構成する非共役ジエンの含有量は、0.01〜30モル
%、好ましくは0.05〜25モル%、特に好ましくは
0.1〜20モル%の範囲内にあり、ヨウ素価は、3〜
50、好ましくは5〜40の範囲内にある。この特性値
は、本発明の高級α- オレフィン系共重合体を硫黄ある
いは過酸化物を用いて加硫する場合の目安となる値であ
る。
【0029】本発明の高級α- オレフィン系共重合体の
135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]は、
0.1〜10.0dl/g、好ましくは1.0〜7.0
dl/gの範囲にある。この特性値は、本発明の高級α
- オレフィン系共重合体の分子量を示す尺度であり、他
の特性値と結合することにより、耐候性、耐オゾン性、
耐熱老化性、低温特性、耐動的疲労性などの性質に優れ
た共重合体を得るのに際して役立っている。
【0030】上記のような本発明に係る高級α−オレフ
ィン系共重合体は、以下の方法で製造することができ
る。本発明に係る高級α- オレフィン系共重合体は、オ
レフィン重合用触媒の存在下に、炭素原子数6〜20の
高級α- オレフィンと、上記一般式[I]で表わされる
芳香環含有ビニルモノマーと、上記一般式[II]で表
わされる非共役ジエンとを共重合させることにより得ら
れる。
【0031】本発明で用いられるオレフィン重合用触媒
は、固体チタン触媒成分(a)と、有機アルミニウム化
合物触媒成分(b)と、電子供与体触媒成分(c)とか
ら形成されている。
【0032】図1に本発明に係る高級α- オレフィン系
共重合体を製造する際に用いられるオレフィン重合用触
媒成分の調製方法のフローチャートの例を示す。本発明
で用いられる固体チタン触媒成分(a)は、マグネシウ
ム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分とし
て含有する高活性の触媒成分である。
【0033】このような固体チタン触媒成分(a)は、
下記のようなマグネシウム化合物、チタン化合物、およ
び電子供与体を接触させることにより調製される。本発
明において、固体チタン触媒成分(a)の調製に用いら
れるチタン化合物としては、たとえばTi(OR)g
4-g(Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子、0≦g≦
4)で示される4価のチタン化合物を挙げることができ
る。
【0034】より具体的には、TiCl4、TiBr4
TiI4などのテトラハロゲン化チタン;Ti(OC
3)Cl3、Ti(OC25)Cl3、Ti(O−n-
49)Cl3 、Ti(OC25)Br3、Ti(O−is
o-C49)Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタ
ン;Ti(OCH32Cl2、Ti(OC252
2、Ti(O−n- C492Cl2、Ti(OC
252Br2などのジハロゲン化ジアルコキシチタン;
Ti(OCH33Cl、Ti(OC253Cl、Ti
(O−n- C493 Cl、Ti(OC253Br な
どのモノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OC
34、Ti(OC254、Ti(O−n- C
494、Ti(O−iso-C494、Ti(O-2-エチ
ルヘキシル)4などのテトラアルコキシチタンなどを挙
げることができる。
【0035】これらの中で、ハロゲン含有チタン化合
物、特にテトラハロゲン化チタンが好ましい。中でも、
四塩化チタンが特に好ましく用いられる。これらチタン
化合物は単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わ
せて用いてもよい。さらに、これらのチタン化合物は、
炭化水素化合物あるいはハロゲン化炭化水素化合物など
に希釈されてもよい。
【0036】また、本発明では、3価のチタン化合物、
4価のチタン化合物が用いられるが、特に4価のチタン
化合物が好ましい。本発明において、固体チタン触媒成
分(a)の調製に用いられるマグネシウム化合物として
は、還元性を有するマグネシウム化合物および還元性を
有しないマグネシウム化合物を挙げることができる。
【0037】ここで、還元性を有するマグネシウム化合
物としては、たとえば、マグネシウム・炭素結合あるい
はマグネシウム・水素結合を有するマグネシウム化合物
を挙げることができる。このような還元性を有するマグ
ネシウム化合物の具体的な例としては、ジメチルマグネ
シウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウ
ム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジ
ヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、エチル
塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル
塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル
塩化マグネシウム、ブチルエトキシマグネシウム、エチ
ルブチルマグネシウム、オクチルブチルマグネシウム、
ブチルマグネシウムハライドなどを挙げることができ
る。これらのマグネシウム化合物は、単独で用いること
もできるし、後述する有機アルミニウム化合物と錯化合
物を形成していてもよい。また、これらのマグネシウム
化合物は、液体であっても固体であってもよい。
【0038】還元性を有しないマグネシウム化合物の具
体的な例としては、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、沃化マグネシウム、弗化マグネシウムなどのハロゲ
ン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキ
シ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウ
ム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネ
シウムなどのアルコキシマグネシウムハライド;フェノ
キシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシ
ウムなどのアルコキシマグネシウムハライド;エトキシ
マグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシ
マグネシウム、n-オクトキシマグネシウム、2ーエチルヘ
キソキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウム;
フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシ
ウムなどのアリロキシマギネシウム;ラウリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネシウム
のカルボン酸塩などを挙げることができる。
【0039】これら還元性を有しないマグネシウム化合
物は、上述した還元性を有するマグネシウム化合物から
誘導した化合物あるいは触媒成分の調製時に誘導した化
合物であってもよい。還元性を有しないマグネシウム化
合物を、還元性を有するマグネシウム化合物から誘導す
るには、たとえば、還元性を有するマグネシウム化合物
を、ポリシロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合
物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、エステル、アル
コールなどの化合物と接触させればよい。
【0040】なお、本発明において、マグネシウム化合
物は上記の還元性を有するマグネシウム化合物および還
元性を有しないマグネシウム化合物の他に、上記のマグ
ネシウム化合物と他の金属との錯化合物、複化合物ある
いは他の金属化合物との混合物であってもよい。さら
に、上記の化合物を2種以上組み合わせた混合物であっ
てもよい。
【0041】本発明においては、これらの中でも、還元
性を有しないマグネシウム化合物が好ましく、特に好ま
しくはハロゲン含有マグネシウム化合物であり、さら
に、これらの中でも塩化マグネシウム、アルコキシ塩化
マグネシウム、アリロキシ塩化マグネシウムが好ましく
用いられる。
【0042】本発明において、固体チタン触媒成分
(a)の調製に用いられる電子供与体としては、後記す
る有機カルボン酸エステル、多価カルボン酸エステルが
挙げられ、具体的には、下記式で表わされる骨格を有す
る化合物が挙げられる。
【0043】
【化9】
【0044】上記した式中、R1は置換または非置換の
炭化水素基を表わし、R2、R5、R6は水素原子、置換
もしくは非置換の炭化水素基を表わし、R3、R4は水素
原子、置換もしくは非置換の炭化水素基を表わす。な
お、R3、R4は少なくとも一方が置換または非置換の炭
化水素基であることが好ましい。またR3とR4とは互い
に連結されて環状構造を形成していてもよい。置換の炭
化水素基としては、N、O、Sなどの異原子を含む置換
の炭化水素基が挙げられ、たとえば−C−O−C−、−
COOR、−COOH、−OH、−SO3H、−C−N
−C−、−NH2などの構造を有する置換の炭化水素基
が挙げられる。
【0045】これらの中では、R1、R2の少なくとも一
方が、炭素原子数が2以上のアルキル基であるジカルボ
ン酸から誘導されるジエステルが好ましい。上記多価カ
ルボン酸エステルの具体例としては、コハク酸ジエチ
ル、コハク酸ジブチル、メチルコハク酸ジエチル、αー
メチルグルタル酸ジイソブチル、マロン酸ジブチルメチ
ル、マロン酸ジエチル、エチルマロン酸ジエチル、イソ
プロピルマロン酸ジエチル、ブチルマロン酸ジエチル、
フェニルマロン酸ジエチル、ジエチルマロン酸ジエチ
ル、アリルマロン酸ジエチル、ジイソブチルマロン酸ジ
エチル、ジノルマルブチルマロン酸ジエチル、マレイン
酸ジメチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸ジイ
ソオクチル、マレイン酸ジイソブチル、ブチルマレイン
酸ジイソブチル、ブチルマレイン酸ジエチル、βー メチ
ルグルタル酸ジイソプロピル、エチルコハク酸ジアリ
ル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシル、イタコン酸ジエ
チル、イタコン酸ジイソブチル、シトラコン酸ジイソオ
クタチル、シトラコン酸ジメチルなどの脂肪酸ポリカル
ボン酸エステル;1,2−シクロヘキサンカルボン酸ジ
エチル、1,2−シクロヘキサンカルボン酸ジイソブチ
ル、テトラヒドロフタル酸ジエチル、ナジック酸ジエチ
ルのような脂環族ポリカルボン酸エステル;フタル酸モ
ノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、
フタル酸モノイソブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
エチルイソブチル、フタル酸モノノルマルブチル、フタ
ル酸エチルノルマルブチル、フタル酸ジ-n-プロピル、
フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ-n-ブチル、フタ
ル酸ジイソブチル、フタル酸ジ-n-ヘプチル、フタル酸
ジ-2-エチルヘキシル、フタル酸ジデシル、フタル酸ベ
ンジルブチル、フタル酸ジフェニル、ナフタリンジカル
ボン酸ジエチル、ナフタリンジカルボン酸ジブチル、ト
リメリット酸トリエチル、トリメリット酸ジブチルなど
の芳香族ポリカルボン酸エステル;3,4- フランジカ
ルボン酸などの異節環ポリカルボン酸から誘導されるエ
ステルなどを挙げることができる。
【0046】多価カルボン酸エステルの他の例として
は、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、セ
バシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ-n-ブチル、セ
バシン酸-n-オクチル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシ
ルなどの長鎖ジカルボン酸から誘導されるエステルを挙
げることができる。
【0047】これら多価カルボン酸エステルの中では、
前述した一般式で表わされる骨格を有する化合物が好ま
しく、さらに好ましくはフタル酸、マレイン酸、置換マ
ロン酸などと、炭素原子数2以上のアルコールとから誘
導されるエステルが好ましく、フタル酸と炭素原子数2
以上のアルコールとの反応により得られるジエステルが
特に好ましい。
【0048】これらの多価カルボン酸エステルとして
は、必ずしも出発原料として上記のような多価カルボン
酸エステルを使用する必要はなく、固体チタン触媒成分
(a)の調製過程でこれらの多価カルボン酸エステルを
誘導することができる化合物を用い、固体チタン触媒成
分(a)の調製段階で多価カルボン酸エステルを生成さ
せてもよい。
【0049】本発明において、固体チタン触媒成分
(a)を調製する際に使用することができる多価カルボ
ン酸以外の電子供与体としては、後述するような、アル
コール類、アミン類、アミド類、エーテル類、ケトン
類、ニトリル類、ホスフィン類、スチピン類、アルシン
類、ホスホルアミド類、エステル類、チオエーテル類、
チオエステル類、酸無水物、酸ハライド類、アルデヒド
類、アルコレート類、アルコキシ(アリーロキシ)シラ
ン類などの有機ケイ素化合物、有機酸類および周期律表
の第I族〜第IV族に属する金属のアミド類および塩類
などを挙げることができる。
【0050】本発明において、固体チタン触媒成分
(a)は、上記したようなマグネシウム化合物(もしく
は金属マグネシウム)、電子供与体およびチタン化合物
を接触させることにより製造することができる。固体チ
タン触媒成分(a)を製造するには、マグネシウム化合
物、チタン化合物、電子供与体から高活性チタン触媒成
分を調製する公知の方法を採用することができる。な
お、上記の成分は、たとえばケイ素、リン、アルミニウ
ムなどの他の反応試剤の存在下に接触させてもよい。
【0051】これらの固体チタン触媒成分(a)の製造
方法を数例挙げて以下に簡単に述べる。 (1)マグネシウム化合物、あるいはマグネシウム化合
物および電子供与体からなる錯化合物とチタン化合物と
を液相によって反応させる方法。この反応は、粉砕助剤
などの存在下に行ってもよい。また、上記のように反応
させる際に、固体状の化合物については、粉砕してもよ
い。さらにまた、上記のように反応させる際に、各成分
を電子供与体および/または有機アルミニウム化合物や
ハロゲン含有ケイ素化合物のような反応助剤で予備処理
してもよい。なお、この方法においては、上記電子供与
体を少なくとも一回は用いる。 (2)還元性を有しない液状のマグネシウム化合物と、
液状チタン化合物とを、電子供与体の存在下で反応させ
て固体状のチタン複合剤を析出させる方法。 (3)(2)で得られた反応生成物に、チタン化合物を
さらに反応させる方法。 (4)(1)あるいは(2)で得られる反応生成物に、
電子供与体およびチタン化合物をさらに反応させる方
法。 (5)マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化合物
と電子供与体とからなる錯化合物をチタン化合物の存在
下に粉砕して得られた固体状物を、ハロゲン、ハロゲン
化合物および芳香族炭化水素のいずれかで処理する方
法。なお、この方法においては、マグネシウム化合物あ
るいはマグネシウム化合物と電子供与体とからなる錯化
合物を、粉砕助剤などの存在下に粉砕してもよい。ま
た、マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化合物と
電子供与体とからなる錯化合物を、チタン化合物の存在
下に粉砕した後に、反応助剤で予備処理し、次いで、ハ
ロゲンなどで処理してもよい。なお、反応助剤として
は、有機アルミニウム化合物あるいはハロゲン含有ケイ
素化合物などが挙げられる。なお、この方法において
は、少なくとも一回は電子供与体を用いる。 (6)前記(1)〜(4)で得られる化合物を、ハロゲ
ンまたはハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理す
る方法。 (7)金属酸化合物、ジヒドロカルビルマグネシウムお
よびハロゲン含有アルコールとの接触反応物を、電子供
与体およびチタン化合物と接触させる方法。 (8)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウ
ム、アリーロキシマグネシウムなどのマグネシウム化合
物を、電子供与体、チタン化合物および/またはハロゲ
ン含有炭化水素と反応させる方法。
【0052】上記(1)〜(8)に挙げた固体チタン触
媒成分(a)の調製法の中では、触媒調製時において液
状のハロゲン化チタンを用いる方法あるいはチタン化合
物を用いた後、あるいはチタン化合物を用いる際にハロ
ゲン化炭化水素を用いる方法が好ましい。
【0053】固体チタン触媒成分(a)を調製する際に
用いられる上述したような各成分の使用量は、調製方法
によって異なり一概に規定できないが、たとえばマグネ
シウム化合物1モル当り、電子供与体は約0.01〜5
モル、好ましくは0.05〜2モルの量で、チタン化合
物は約0.01〜500モル、好ましくは0.05〜3
00モルの量で用いられる。
【0054】このようにして得られた固体チタン触媒成
分(a)は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電
子供与体を必須成分として含有している。この固体チタ
ン触媒成分(a)において、ハロゲン/チタン(原子
比)は約4〜200、好ましくは約5〜100であり、
前記電子供与体/チタン(モル比)は約0.1〜10、
好ましくは約0.2〜約6であり、マグネシウム/チタ
ン(原子比)は約1〜100、好ましくは約2〜50で
あることが望ましい。
【0055】この固体チタン触媒成分(a)は市販のハ
ロゲン化マグネシウムと比較すると、結晶サイズの小さ
いハロゲン化マグネシウムを含み、通常その比表面積が
約50m2/g以上、好ましくは約60〜1,000m2
/g、より好ましくは約100〜800m2/gであ
る。そして、この固体チタン触媒成分(a)は、上記の
成分が一体となって触媒成分を形成しているので、ヘキ
サン洗浄によって実質的にその組成が変わることがな
い。
【0056】このような固体チタン触媒成分(a)は、
単独で使用することもできるが、また、たとえばケイ素
化合物、アルミニウム化合物、ポリオレフィンなどの無
機化合物または有機化合物で希釈して使用することもで
きる。なお、希釈剤を用いる場合には、上述した比表面
積より小さくても、高い触媒活性を示す。
【0057】このような高活性チタン触媒成分の調製法
等については、たとえば、特開昭50- 108385号公報、同
50- 126590号公報、同51ー20297号公報、同51-28189号公
報、同51-64586号公報、同51-92885号公報、同51- 1366
25号公報、同52-87489号公報、同52- 100596号公報、同
52- 147688号公報、同52- 104593号公報、同53- 2580号
公報、同53-40093号公報、同53-40094号公報、同53-430
94号公報、同55- 135102号公報、同55- 135103号公報、
同55- 152710号公報、同56-811号公報、同56-11908号公
報、同56-18606号公報、同58-83006号公報、同58- 1387
05号公報、同58- 138706号公報、同58- 138707号公報、
同58- 138708号公報、同58- 138709号公報、同58- 1387
10号公報、同58- 138715号公報、同60-23404号公報、同
61-21109号公報、同61-37802号公報、同61-37803号公
報、などに開示されている。
【0058】本発明で用いられる有機アルミニウム化合
物触媒成分(b)としては、少なくとも分子内に1個の
Al−炭素結合を有する化合物が利用できる。このよう
な化合物としては、たとえば、 (i)一般式(R1mAl(O(R2))npq (式中、R1およびR2は炭素原子を通常1〜15個、好
ましくは1〜4個含む炭化水素基であり、これらは互い
に同一でも異なってもよい。Xはハロゲン原子を表わ
し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<
3、qは0≦q<3を満たす数であって、しかも、m+
n+p+q=3である)で表わされる有機アルミニウム
化合物、 (ii)一般式(M1)Al(R14 (式中、M1はLi、Na、Kであり、R1は前記(i)
におけるR1と同じ)で表わされる第I属金属とアルミ
ニウムとの錯アルキル化物などを挙げることができる。
【0059】前記の(i)に属する有機アルミニウム化
合物としては、次のような化合物を例示できる。 一般式(R1 n Al(O(R2 ))3-m (式中、R1 およびR2 は前記(i)におけるR1 、R
2 と同じ。mは好ましくは1.5≦m≦3を満たす数で
ある)、 一般式(R1 m AlX3-m (式中、R1 は前記(i)におけるR1と同じ。Xはハ
ロゲン、mは好ましくは0<m<3を満たす数であ
る)、 一般式(R1 m AlH3-m (式中、R1 は前記(i)におけるR1 と同じ。mは好
ましくは2≦m<3を満たす数である)、 一般式(R1 m Al(OR2 n q (式中、R1 およびR2 は前記(i)におけるR1 、R
2 と同じ。Xはハロゲン、mは0<m≦3、nは0≦n
<3、qは0≦q<3を満たす数であって、m+n+q
=3である)で表わされる化合物などを挙げることがで
きる。
【0060】上記(i)に属するアルミニウム化合物と
しては、より具体的には、トリエチルアルミニウム、ト
リブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウ
ム;トリイソプレニルアルミニウムなどのトリアルケニ
ルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシド、ジ
ブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミ
ニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキ
シド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアル
キルアルミニウムセスキアルコキシド;(R1 2.5
l(O(R2 ))0.5 などで表わされる平均組成を有す
る部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウム
クロリド、ジエチルアルミニウムブロミドなどのジアル
キルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキ
クロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチル
アルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウ
ムセスキハライド;エチルアルミニウムジクロリド、プ
ロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジ
ブロミド等のアルキルアルミニウムジハライドのような
部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエ
チルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒド
リドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;エチルア
ルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリ
ド等のアルキルアルミニウムジヒドリドのような部分的
に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニ
ウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシク
ロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドのような
部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキル
アルミニウムを挙げることができる。
【0061】また上記(i)に属するアルミニウム化合
物に類似する化合物としては、酸素原子や窒素原子を介
して2以上のアルミニウムが結合した有機アルミニウム
化合物を挙げることができる。このような化合物として
は、たとえば、(C252AlOAl(C252
(C492AlOAl(C492 、(C252Al
N(C25)Al(C252、メチルアミノオキサン
などを挙げることができる。
【0062】前記(ii)に属する化合物としては、L
iAl(C254、LiAl(C7154などを挙げ
ることができる。これらの中では、特にトリアルキルア
ルミニウムあるいは上記した2種以上のアルミニウム化
合物が結合したアルキルアルミニウムを用いることが好
ましい。
【0063】電子供与体触媒成分(c)としては、アル
コール類、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボ
ン酸、有機酸または無機酸のエステル、エーテル、酸ア
ミド、酸無水物、アルコキシシラン等の含酸素電子供与
体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネート等
の含窒素電子供与体、あるいは上記のような多価カルボ
ン酸エステルなどを用いることができる。
【0064】より具体的には、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オク
タノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オ
レイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチ
ルアルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、イソプロピルベンジルアルコール等の炭素原子数
1〜18のアルコール類;フェノール、クレゾール、キ
シレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、
ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフトール等
の、低級アルキル基を有してもよい炭素原子数6〜20
のフェノール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノ
ン、ベンゾキノン等の炭素原子数3〜15のケトン類;
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフト
アルデヒド等の炭素原子数2〜15のアルデヒド類;ギ
酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸
プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピ
オン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸
メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、ク
ロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安
息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安
息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキ
シル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル
酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチ
ル安息香酸エチル、アニス酸メチル、マレイン酸-n-ブ
チル、メチルマロン酸ジイソブチル、シクロヘキセンカ
ルボン酸ジ-n-ヘキシル、ナジック酸ジエチル、テトラ
ヒドロフタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ-
n-ブチル、フタル酸ジ2- エチルヘキシル、γ- ブチ
ロラクトン、δ- バレロラクトン、クマリン、フタリ
ド、炭酸エチレン等の炭素原子数2〜30の有機酸エス
テル;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイ
ル酸クロリド、アニス酸クロリド等の炭素原子数2〜1
5の酸ハライド類;メチルエーテル、エチルエーテル、
イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエー
テル等の炭素原子数2〜20のエーテル類;酢酸アミ
ド、安息香酸アミド、トルイル酸アミド等の酸アミド
類;メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、ト
リブチルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、ア
ニリン、ピリジン、ピコリン、テトラメチレンジアミン
等のアミン類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、トル
ニトリル等のニトリル類;無水酢酸、無水フタル酸、無
水安息香酸等の酸無水物などが用いられる。
【0065】また、電子供与体(c)として、下記のよ
うな一般式[II]で示される有機ケイ素化合物を用い
ることもできる。 Rn Si(OR’)4-n ・・・[1] (式中、RおよびR’は炭化水素基であり、nは0<n
<4を満たす数である。) 上記のような一般式[1]で示される有機ケイ素化合物
としては、たとえば、トリメチルメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシ
ラン、t-ブチルメチルジメトキシシラン、t-ブチルメチ
ルジエトキシシラン、t-アミルメチルジエトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビス-ο-
トリルジメトキシシラン、ビス-m- トリルジメトキシ
シラン、ビス-p-トリルジメトキシシラン、ビス-p-ト
リルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシ
シラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘ
キシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチル
ジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチル
トリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、n- プロピルトリエトキシシラ
ン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、γ- クロルプロピ
ルトリメトキシシラン、メチルトルエトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
t-ブチルトリエトキシシラン、n- ブチルトリエトキシ
シラン、iso- ブチルトリエトキシシラン、フェニル
トリエトキシシラン、γ- アミノプロピルトリエトキシ
シラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプ
ロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、シクロヘ
キシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキ
シシラン、2- ノルボルナントリメトキシシラン、2-
ノルボルナントリエトキシシラン、2- ノルボルナンメ
チルジメトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、
トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシ
(allyloxy)シラン、ビニルトリス(β- メトキシエト
キシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチル
テトラエトキシジシロキサンなどが用いられる。
【0066】このうちエチルトリエトキシシラン、n-
プロピルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビス
-p-トリルジメトキシシラン、p- トリルメチルジメト
キシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン、2- ノルボルナン
トリエトキシシラン、2- ノルボルナンメチルジメトキ
シシラン、ジフェニルジエトキシシランが好ましい。
【0067】さらに、電子供与体触媒成分(c)とし
て、下記のような一般式[2]で示される有機ケイ素化
合物を用いることもできる。 SiR1 2 m (OR3 3-m ・・・[2] (式中、R1 はシクロペンチル基もしくはアルキル基を
有するシクロペンチル基であり、R2 はアルキル基、シ
クロペンチル基およびアルキル基を有するシクロペンチ
ル基からなる群より選ばれる基であり、R3 は炭化水素
基であり、mは0≦m≦2を満たす数である。) 上記式[2]において、R1 はシクロペンチル基もしく
はアルキル基を有するシクロペンチル基であり、シクロ
ペンチル基以外には、たとえば、2- メチルシクロペン
チル基、3- メチルシクロペンチル基、2- エチルシク
ロペンチル基、2,3- ジメチルシクロペンチル基など
のアルキル基を有するシクロペンチル基を挙げることが
できる。
【0068】また、上記式[2]において、R2 はアル
キル基、シクロペンチル基もしくはアルキル基を有する
シクロペンチル基のいずれかの基であり、R2 として
は、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基などのアリル基、また
はR1 として例示したシクロペンチル基およびアルキル
基を有するシクロペンチル基を同様に挙げることができ
る。
【0069】また、上記式[2]において、R3 は炭化
水素基であり、たとえば、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基などの炭化水素基を挙げ
ることができる。
【0070】これらのうちでは、R1 がシクロペンチル
基であり、R2 がアルキル基またはシクロペンチル基で
あり、R3 がアルキル基、特にメチル基またはエチル基
である有機ケイ素化合物を用いることが好ましい。
【0071】このような有機ケイ素化合物として、たと
えば、シクロペンチルトリメトキシシラン、2- メチル
シクロペンチルトリメトキシシラン、2,3- ジメチル
シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルト
リエトキシシラン等のトリアルコキシシラン類;ジシク
ロペンチルジメトキシシラン、ビス(2- メチルシクロ
ペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,3- ジメチル
シクロペンチル)ジメトキシシラン、ジシクロペンチル
ジエトキシシラン等のジアルコキシシラン類;トリシク
ロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンチルエトキ
シシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシラン、ジ
シクロペンチルエチルメトキシシラン、ジシクロペンチ
ルメチルエトキシシラン、シクロペンチルジメチルメト
キシシラン、シクロペンチルジエチルメトキシシラン、
シクロペンチルジメチルエトキシシラン等のモノアロコ
キシシラン類などを挙げることができる。これら電子供
与体のうち、有機カルボン酸エステル類あるいは有機ケ
イ素化合物類が好ましく、特に有機ケイ素化合物が好ま
しい。
【0072】本発明で用いられるオレフィン重合用触媒
は、上記のような固体チタン触媒成分(a)と、有機ア
ルミニウム化合物触媒成分(b)と、電子供与体触媒成
分(c)とから形成されており、本発明では、このオレ
フィン重合用触媒を用いて高級α- オレフィンと、芳香
環含有ビニルモノマーと、非共役ジエンとを重合させる
が、このオレフィン重合用触媒を用いてα- オレフィン
あるいは高級α- オレフィンを予備重合させた後、この
触媒を用いて高級α- オレフィンと、芳香環含有ビニル
モノマーと、非共役ジエンを重合(本重合)させること
もできる。予備重合の際、オレフィン重合用触媒1g当
り、0.1〜500g、好ましくは0.3〜300g、
特に好ましくは1〜100gの量でα- オレフィンある
いは高級α- オレフィンを予備重合させる。
【0073】予備重合では、本重合における系内の触媒
濃度よりもかなり高濃度の触媒を用いることができる。
予備重合における固体チタン触媒成分(a)の濃度は、
後述する不活性炭化水素媒体1リットル当り、チタン原
子換算で、通常約0.01〜200ミリモル、好ましく
は約0.1〜100ミリモル、特に好ましくは1〜50
ミリモルの範囲とすることが望ましい。
【0074】有機アルミニウム触媒成分(b)の量は、
固体チタン触媒成分(a)1g当り0.1〜500g、
好ましくは0.3〜300gの重合体が生成するような
量であればよく、固体チタン触媒成分(a)中のチタン
原子1モル当り、通常、約0.1〜100モル、好まし
くは約0.5〜50モル、特に好ましくは1〜20モル
の量であることが望ましい。
【0075】電子供与体触媒成分(c)は、固体チタン
触媒成分(a)中のチタン原子1モル当り、0.1〜5
0モル、好ましくは0.5〜30モル、特に好ましくは
1〜10モルの量で用いられることが好ましい。
【0076】予備重合は、不活性炭化水素媒体にオレフ
ィンあるいは高級α- オレフィンおよび上記の触媒成分
を加え、温和な条件下に行うことが好ましい。この際用
いられる不活性水素媒体としては、具体的には、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等
の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン等
のハロゲン化炭化水素;あるいはこれらの混合物などを
挙げることができる。これらの不活性炭化水素媒体のう
ちでは、特に脂肪族炭化水素を用いることが好ましい。
なお、オレフィンあるいは高級α- オレフィン自体を溶
媒中で予備重合を行なうこともできるし、実質的に溶媒
のない状態で予備重合することもできる。
【0077】予備重合で使用される高級α- オレフィン
は、後述する本重合で使用される高級α- オレフィンと
同一であっても、異なってもよい。予備重合の際の反応
温度は、通常約−20〜+100℃、好ましくは約−2
0〜+80℃、さらに好ましくは0〜+40℃の範囲で
あることが望ましい。
【0078】なお、予備重合においては、水素のような
分子量調節剤を用いることもできる。このような分子量
調節剤は、135℃のデカリン溶媒中で測定した、予備
重合により得られる重合体の極限粘度[η]が、約0.
2dl/g以上、好ましくは約0.5〜10dl/gに
なるような量で用いることが望ましい。
【0079】予備重合は、上記のように、固体チタン触
媒成分(a)1g当り約0.1〜500g、好ましくは
約0.3〜300g、特に好ましくは1〜100gの重
合体が生成するように行なうことが望ましい。予備重合
量をあまり多くすると、オレフィン重合体の生産効率が
低下することがある。
【0080】予備重合は回分式あるいは連続式で行なう
ことができる。固体チタン触媒成分(a)あるいは上記
のようにしてオレフィン重合用触媒に予備重合を行なっ
て得られた固体チタン触媒成分(a)と、有機アルミニ
ウム触媒成分(b)と、電子供与体触媒成分(c)とか
ら形成されるオレフィン重合用触媒の存在下に、高級α
- オレフィンと、芳香環含有ビニルモノマーと、非共役
ジエンとの共重合(本重合)を行なう。
【0081】高級α- オレフィンと、芳香環含有ビニル
モノマーと、非共役ジエンとの共重合(本重合)の際に
は、上記オレフィン重合用触媒に加えて、有機アルミニ
ウム化合物触媒成分として、オレフィン重合用触媒を製
造する際に用いられた有機アルミニウム化合物触媒成分
(b)と同様の成分を用いることができる。また高級α
- オレフィンと、芳香環含有ビニルモノマーと、非共役
ジエンとの共重合(本重合)の際には、電子供与体触媒
成分として、オレフィン重合用触媒を製造する際に用い
られた電子供与体触媒成分(c)と同様の成分を用いる
ことができる。なお、高級α- オレフィンと、芳香環含
有ビニルモノマーと、非共役ジエンとの共重合体(本重
合)の際に用いられる有機アルミニウム化合物および電
子供与体は、必ずしも上記のオレフィン重合用触媒を調
製する際に用いられた有機アルミニウム化合物および電
子供与体と同一である必要はない。
【0082】高級α- オレフィンと、芳香環含有ビニル
モノマーと、非共役ジエンとの共重合(本重合)は、通
常液相で行われる。本重合の反応媒体としては、上述の
不活性炭化水素媒体を用いることもできるし、反応温度
において液状のオレフィンを用いることもできる。
【0083】高級α- オレフィンと、芳香環含有ビニル
モノマーと、非共役ジエンとの共重合(本重合)におい
て、固体チタン触媒成分(a)は、重合容積1リットル
当りチタン原子に換算して、通常は約0.001〜約
1.0ミリモル、好ましくは約0.005〜0.5ミリ
モルの量で用いられる。また、有機アルミニウム触媒成
分(b)は、固体チタン触媒成分(a)中のチタン原子
1モルに対し、有機アルミニウム化合物触媒成分(b)
中の金属原子は、通常約1〜2,000モル、好ましく
は約5〜500モルとなるような量で用いられる。さら
に、電子供与体触媒成分(c)は、有機アルミニウム化
合物触媒成分(b)中の金属原子1モル当り、通常は約
0.001〜10モル、好ましくは0.01〜2モル、
特に好ましくは0.05〜1モルとなるような量で用い
られる。
【0084】本重合時に、水素を用いれば、得られる重
合体の分子量を調節することができる。本発明におい
て、高級α- オレフィンと、芳香環含有ビニルモノマー
と、非共役ジエンとの重合温度は、通常、約20〜20
0℃、好ましく約40〜100℃に、圧力は、通常、常
圧〜100kg/cm2、好ましくは常圧〜50kg/
cm2に設定される。高級α- オレフィンと、芳香環含
有ビニルモノマーと、非共役ジエンとの共重合(本重
合)においては、重合を、回分式、半連続式、連続式の
何れの方法においても行なうことができる。さらに重合
を、反応条件を変えて2段以上に分けて行なうこともで
きる。
【0085】上記の重合によって得られる本発明の高級
α- オレフィン系共重合体は、耐動的疲労性(耐屈曲疲
労性)、耐候性、耐オゾン性、耐熱老化性、低温特性に
優れるとともに、加工性、SBR等の芳香環含有ポリマ
ーとの相溶性および共加硫性にも優れたポリマ−として
利用される。特に樹脂改質剤、各種ゴム製品へ応用した
場合、その特性を最大限に発揮する。
【0086】樹脂改質材としては、たとえばポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリスチレン、エチ
レン・環状オレフィン共重合体などの改質材として用い
ることができる。これらの樹脂に本発明の高級α- オレ
フィン系共重合体を添加すると、耐衝撃性、耐ストレス
クラック性を飛躍的に向上させることができる。
【0087】各種ゴム製品は一般に加硫状態で用いられ
るが、本発明の高級α- オレフィン系共重合体も加硫状
態で用いれば、さらにその特性を発揮する。本発明の高
級α- オレフィン系共重合体を各種ゴム製品として用い
る場合、加硫物は、通常一般のゴムを加硫するときと同
様に、未加硫の配合ゴムを一度調製し、次にこの配合ゴ
ムを意図する形状に成形した後に加硫を行なうことによ
り製造される。
【0088】加硫方法としては、加硫剤を使用して加熱
する方法、および電子線を照射する方法のどちらを採用
してもよい。加硫の際に使用される加硫剤としては、イ
オウ系化合物及び有機過酸化物を挙げることができる。
【0089】イオウ系化合物としては、たとえば、イオ
ウ、塩化イオウ、二塩化イオウ、モルホリンジスルフィ
ド、アルキルフェノ−ルジスルフィド、テトラメチルチ
ウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレ
ンなどが挙げられる。なかでもイオウが好ましく用いら
れる。イオウ系化合物は本発明の高級α- オレフィン系
共重合体100重量部に対して0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜5重量部の量で用いられる。
【0090】有機過酸化物としては、通常ゴムの過酸化
物加硫に使用されるものであればよい。たとえば、ジク
ミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ
-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘ
キサン、t- ブチルヒドロパーオキサイド、t- ブチル
クミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、
2,5- ジメチル-2,5-ジ(t- ブチルパーオキシ
ン)ヘキシン- 3、2,5- ジメチル-2,5-ジ(ベン
ゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5- ジメチル-2,
5- モノ(t- ブチルパーオキシ)- ヘキサン、α,
α’- ビス(t- ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)
ベンゼンなどが挙げられる。なかでも、ジクミルパーオ
キサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ-t-ブチル
パーオキシ-3,3,5- トリメチルシクロヘキサンが
好ましく用いられる。これらの有機過酸化物は1種また
は2種以上で使用され、高級α- オレフィン系共重合体
100gに対して0.0003〜0.05モル、好まし
くは0.001〜0.03モルの範囲で使用されるが、
要求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが
望ましい。
【0091】また加硫剤としてイオウ化合物を使用する
ときは、加硫促進剤を併用することが好ましい。加硫促
進剤としては、たとえば、N- シクロヘキシル-2-ベン
ゾチアゾ−ルスルフェンアミド、N- オキシジエチレン
-2-ベンゾチアゾ−ルスルフェンアミド、N,N- ジイ
ソプロピル-2-ベンゾチアゾ−ルスルフェンアミド、2
- メルカプトベンゾチアゾ−ル、2-(2,4-ジニトロ
フェニル)メルカプトベンゾチアゾ−ル、2-(2,6-
ジエチル-4-モルホリノチオ)ベンゾチアゾ−ル、ジベ
ンゾチアジルジスルフィド等のチアゾ−ル系化合物;ジ
フェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジオル
ソニトリルグアニジン、オルソニトリルバイグアナイ
ド、ジフェニルグアニジンフタレ−ト等のグアニジン化
合物;アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアル
デヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、
アセトアルデヒドアンモニア等のアルデヒドアミンまた
はアルデヒド−アンモニア系化合物;2- メルカプトイ
ミダゾリン等のイミダゾリン系化合物;チオカルバニリ
ド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメ
チルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア等のチオユ
リア系化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、
テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウ
ラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィ
ド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウ
ラム系化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエ
チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n-ブチルジチオカル
バミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜
鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバ
ミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル等の
ジチオ酸塩系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等の
ザンテート系化合物;亜鉛華等の化合物を挙げることが
できる。これらの加硫促進剤は高級α- オレフィン系共
重合体100重量部に対して0.1〜20重量部、好ま
しくは0.2〜10重量部の量で用いられる。
【0092】加硫剤として有機過酸化物を使用するとき
は、加硫助剤を併用することが好ましい。加硫助剤とし
ては、たとえば、硫黄;p- キノンジオキシム等のキノ
ンジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタ
クリレート等のメタクリレート系化合物;ジアリルフタ
レート、トリアリルシアヌレート等のアリル系化合物;
その他マレイミド系化合物;ジビニルベンゼンなどが挙
げられる。このような加硫助剤は、使用する有機過酸化
物1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは約等モル
の量で用いられる。
【0093】加硫方法として加硫剤を使用せず、電子線
を使用する場合は、後述する成形された未加硫配合ゴム
に0.1〜10MeV(メガエレクトロンボルト)、好
ましくは0.3〜2MeVのエネルギ−を有する電子
を、吸収線量が0.5〜35Mrad(メガラッド)、
好ましくは0.5〜10Mradになるように照射すれ
ばよい。
【0094】このとき加硫剤としての有機過酸化物と併
用して加硫助剤を使用してもよく、有機過酸化物の量
は、高級α- オレフィン系共重合体100gに対して
0.0001〜0.1モル、好ましくは0.001〜
0.03モルの割合で配合すればよい。
【0095】未加硫の配合ゴムは次の方法で調製され
る。すなわち、バンバリーミキサーのようなミキサー類
により高級α- オレフィン系共重合体、充填剤、軟化剤
を80〜170℃の温度で3〜10分間混練した後、オ
ープンロールのようなロール類を使用して、加硫剤、必
要に応じて加硫促進剤または加硫助剤を追加混合し、ロ
−ル温度40〜80℃で5〜30分間混練した後、分出
し、リボン状またはシート状の配合ゴムを調製する。こ
のように、本発明の高級α- オレフィン系共重合体を用
いる配合ゴム、すなわち加硫可能なゴム組成物は、通常
ゴム工業で使用されるロール、バンバリー、ニーダーな
どによりそれぞれの成分を混合して製造される。また、
通常ゴム工業で使用されるカーボンブラック、シリカな
どの補強剤、炭酸カルシウム、タルクなどの充填剤、ト
リアリルイソシアヌレート、トリメロールプロパントリ
アクリレート、m- フェニレンビスマレイミドなどの架
橋助剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤など種々の
薬剤を必要に応じて適宜混合使用できる。
【0096】上記のようにして調製された配合ゴムは、
押出成形機、カレンダーロールまたはプレスにより意図
する形状に成形され、成形と同時にまたは成形物を加硫
槽内に導入し、150〜270℃の温度で1〜30分間
加熱するか、あるいは前記した方法により電子線を照射
することにより加硫物が得られる。この加硫の段階は金
型を用いてもよいし、また金型を用いないで加硫を実施
してもよい。金型を用いない場合は成形、加硫の工程は
通常連続的に実施される。加硫槽における加熱方法とし
ては熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電
磁波)、スチームなどの加熱槽を用いることができる。
もちろん、電子線照射により加硫を行なう場合は、加硫
剤の配合されない配合ゴムを用いる。
【0097】以上のようにして製造されたゴム加硫物
は、そのもの自体で防振ゴム、タイヤ振動部のカバー材
などの自動車工業部品、ゴムロール、ベルトなどの工業
用ゴム製品、電気絶縁材、土木建材用品、ゴム引布など
の用途に用いることができる。また発泡剤を前記未加硫
ゴムに配合して加熱発泡させると発泡材を得ることがで
き、この発泡材を断熱材、クッション材、シーリング材
などの用途に用いることができる。
【0098】
【発明の効果】本発明に係る高級α- オレフィン系共重
合体は、特定の高級α- オレフィンと特定の芳香環含有
ビニルモノマーと特定の非共役ジエンとを特定の割合で
含み、特定の極限粘度[η]を有するので、耐候性、耐
オゾン性、耐熱老化性、低温特性、制振性、耐動的疲労
性、機械的強度、伸びに優れるとともに、加工性、SB
R等の芳香環含有ポリマーとの相溶性および共加硫性に
も優れるという効果がある。
【0099】また上記のような特性により、優れた加硫
物を得ることができる。さらに、本発明に係る高級α-
オレフィン系共重合体の製造方法によれば、上記のよう
な効果を有する高級α- オレフィン系共重合体を効率よ
く、高収率で製造することができる。
【0100】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0101】
【実施例1】 [固体チタン触媒成分(a)の調製]無水塩化マグネシ
ウム95.2g、デカン442mlおよび2- エチルヘ
キシルアルコ−ル390.6gを130℃で2時間加熱
反応を行なって均一溶液とした後、この溶液中に無水フ
タル酸21.3gを添加し、さらに130℃にて1時間
攪拌混合を行ない、無水フタル酸をこの均一溶液に溶解
させた。このようにして得られた均一溶液を室温に冷却
した後、75mlを−20℃に保持した四塩化チタン2
00ml中に1時間にわたって全量滴下装入した。装入
終了後、この混合液の温度を4時間かけて110℃に昇
温し、110℃に達したところでジイソブチルフタレー
ト5.22gを添加し、これより2時間同温度にて攪拌
下保持した。2時間の反応終了後、熱濾過して固体部を
採取し、この固体部を275mlの四塩化チタンにて再
懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行な
った。反応終了後、再び熱濾過して固体部を採取し、1
10℃デカンおよびヘキサンにて、洗液中に遊離のチタ
ン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した。以上の
操作によって調製したチタン触媒成分(a)はデカンス
ラリーとして保存したが、この内の一部を触媒組成を調
べる目的で乾燥した。このようにして得られた固体チタ
ン触媒成分(a)の組成はチタン2.5重量%、塩素6
5重量%、マグネシウム19重量%およびジイソブチル
フタレート13.5重量%であった。 [重 合]攪拌翼を備えた4リットルのガラス製重合
器を用いて、連続的に、ヘキセン-1と4- フェニルブ
テン- 1と7- メチル-1,6-オクタジエンとの共重合
反応を行なった。
【0102】すなわち、重合器上部からヘキセン- 1、
4- フェニルブテン- 1および7-メチル-1,6-オク
タジエンのヘキサン溶液を重合器内でのヘキセン- 1濃
度が132g/リットル、4- フェニルブテン- 1濃度
が39g/リットル、7- メチル-1,6-オクタジエン
濃度が10g/リットルとなるように、毎時2.1リッ
トル、触媒として固体チタン触媒成分(a)のヘキサン
スラリー溶液を重合器内でのチタン濃度が0.04ミリ
モル/リットルとなるように、毎時0.4リットル、ト
リイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液を重合器内で
のアルミニウム濃度が4ミリモル/リットルとなるよう
に、毎時1リットル、トリメチルメトキシシランのヘキ
サン溶液を重合器内でのシラン濃度が1.3ミリモル/
リットルとなるように毎時0.5リットルの速度でそれ
ぞれ重合器中に、連続的に供給した。一方、重合器下部
から重合器中の重合溶液が常に2リットルとなるように
連続的に抜きだした。また、重合器上部から、水素を毎
時0.8リットル、窒素を毎時50リットルで供給し
た。共重合反応は、重合器外部に取り付けたジャケット
に温水を循環させることによって50℃で行なった。
【0103】次いで、重合器下部から抜きだした重合溶
液に、メタノ−ルを少量添加して共重合反応を停止さ
せ、この重合溶液を大量のメタノール中に投入して共重
合体を析出させた。共重合体をメタノールで十分洗浄し
た後、130℃で一昼夜減圧乾燥してヘキセン- 1・4
- フェニルブテン- 1・7- メチル-1,6-オクタジエ
ン共重合体が毎時122gの速度で得られた。
【0104】得られた共重合体を構成するヘキセン- 1
と4- フェニルブテン- 1とのモル比(ヘキセン- 1/
4- フェニルブテン- 1)は75/25であり、7−メ
チル−1,6−オクタジエンの含量は3.6モル%であ
り、ヨウ素価は9.4であった。135℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]は5.7dl/gであった。
【0105】
【実施例2〜6】実施例1において、表1に示すよう
に、高級α- オレフィンおよび重合条件を変えて、実施
例1と同様にして共重合を行なって表1に示すような共
重合体を得た。
【0106】
【表1】
【0107】
【実施例7】実施例1で製造されたヘキセン- 1・4-
フェニルブテン- 1・7- メチル-1,6- オクタジエ
ン共重合体を表2に従い、8インチオープンロールによ
り混練し、未加硫の配合ゴムを得た。その際の加工性を
評価し、その結果を表3に示した。
【0108】
【表2】
【0109】また、この配合ゴムを160℃に加熱され
たプレスにより20分間加熱して加硫シ−トを作製し、
下記の試験を行なった。試験項目は以下の通りである。 (試験項目)引張試験、硬さ試験、耐オゾン試験、屈曲
試験 (試験方法)引張試験、硬さ試験、耐オゾン試験、屈曲
試験は、JIS K 6301に従って測定した。
【0110】すなわち、引張試験では引張強度
(TB)、伸び(EB)、硬さ試験ではJISA硬度(H
S)を測定した。耐オゾン試験は、オゾン試験槽内で行
ない(オゾン濃度:50pphm、伸長率:20%、温
度:40℃、時間:200時間、静的試験)、表面の劣
化状態(亀裂発生の有無)を評価した。
【0111】屈曲試験は、デマッチャー試験機で亀裂成
長に対する抵抗性を調べた。すなわち、亀裂が15mm
になるまでの屈曲回数を測定した。その結果を表3に示
す。
【0112】
【実施例8】実施例7において、実施例1のヘキセン−
1・4−フェニルブテン−1・7−メチル−1,6−オ
クタジエン共重合体の代わりに、実施例2で製造された
ヘキセン−1・4−フェニルブテン−1・7−メチル−
1,6−オクタジエン共重合体を用いた以外は、実施例
7と同様に行なった。
【0113】結果を表3に示す。
【0114】
【比較例1】実施例1において、4- フェニルブテン-
1を用いないで表1に示した重合条件で実施例1と同様
にして共重合を行ない、ヘキセン−1・7−メチル−
1,6−オクタジエン共重合体を得た。次いで、実施例
7において、実施例1の共重合体の代わりに、上記のよ
うにして得られたヘキセン−1・7−メチル−1,6−
オクタジエン共重合体を用いた以外は実施例7と同様に
行なった。
【0115】結果を表3に示す。
【0116】
【表3】
【0117】
【実施例9〜11】実施例1で製造されたヘキセン- 1
・4- フェニルブテン- 1・7- メチル-1,6- オク
タジエン共重合体とSBR[日本ゼオン(株)製]とを
表4に従い、8インチオープンロールにより混練し、未
加硫の配合ゴムを得た。この配合ゴムを160℃に加熱
されたプレスにより20分間加熱し、作製した加硫シー
トの加硫物性を評価した。
【0118】結果を表5に示す。
【0119】
【表4】
【0120】
【比較例2〜4】実施例9〜11において用いた共重合
体の代わりに、比較例1のヘキセン−1・7−メチル−
1,6−オクタジエン共重合体を用いた以外は、実施例
9〜11と同様に行なった。
【0121】結果を表5に示す。
【0122】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る高級α- オレフィン系共重合体
を製造する際に用いられるオレフィン重合用触媒の調製
工程を示すフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 田 圭 司 千葉県市原市千種海岸三番地 三井石油 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−281011(JP,A) 特開 平2−258811(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 210/14 C08F 212/06 - 212/08 WPI/L(QUESTEL)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素原子数6〜20の高級α- オレフィン
    と、下記一般式[I]で表わされる芳香環含有ビニルモ
    ノマーと、下記一般式[II]で表わされる非共役ジエ
    ンとの共重合体であって、(A)該高級α- オレフィン
    と芳香環含有ビニルモノマーとのモル比が95/5〜3
    0/70であり、(B)該非共役ジエン含量が0.01
    〜30モル%であり、かつ、(C)135℃のデカリン
    中で測定した極限粘度[η]が0.1〜10dl/gで
    あることを特徴とする高級α- オレフィン系共重合体; 【化1】 [式中、nは0〜5の整数であり、R1、R2およびR3
    は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜8
    のアルキル基を表わす]、 【化2】 [式中、nは1〜5の整数であり、R4は炭素原子数1
    〜4のアルキル基を表わし、R5およびR6は、水素原子
    または炭素原子数1〜8のアルキル基を表わし、R5
    よびR6がともに水素原子であることはない]。
  2. 【請求項2】(a)マグネシウム、チタン、ハロゲンお
    よび電子供与体を必須成分として含有する固体チタン触
    媒成分、(b)有機アルミニウム化合物触媒成分、およ
    び(c)電子供与体触媒成分から形成されるオレフィン
    重合用触媒の存在下に、炭素原子数6〜20の高級α-
    オレフィンと、下記一般式[I]で示される芳香環含有
    ビニルモノマーと、下記一般式[II]で表わされる非
    共役ジエンとを共重合させることを特徴とする高級α-
    オレフィン系共重合体の製造方法; 【化3】 [式中、nは0〜5の整数であり、R1、R2およびR3
    は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜8
    のアルキル基を表わす]、 【化4】 [式中、nは1〜5の整数であり、R4は炭素原子数1
    〜4のアルキル基を表わし、R5およびR6は、水素原子
    または炭素原子数1〜8のアルキル基を表わし、R5
    よびR6がともに水素原子であることはない]。
JP17450193A 1993-07-14 1993-07-14 高級α‐オレフィン系共重合体およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3339595B2 (ja)

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