JP2744446B2 - 車両用スノータイヤ - Google Patents
車両用スノータイヤInfo
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- JP2744446B2 JP2744446B2 JP63281481A JP28148188A JP2744446B2 JP 2744446 B2 JP2744446 B2 JP 2744446B2 JP 63281481 A JP63281481 A JP 63281481A JP 28148188 A JP28148188 A JP 28148188A JP 2744446 B2 JP2744446 B2 JP 2744446B2
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- Japan
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- tire
- block
- sipe
- tread
- equatorial plane
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、荷役を目的として使用されるライトトラ
ックその他に用いて好適な車両用スノータイヤに関する
ものであり、とくには、雪上および氷上性能と、すぐれ
た摩耗特性との両立をもたらすものである。
ックその他に用いて好適な車両用スノータイヤに関する
ものであり、とくには、雪上および氷上性能と、すぐれ
た摩耗特性との両立をもたらすものである。
(従来の技術) スパイクタイヤによって引起こされる粉塵問題が、近
年社会的に大きく取り上げられていることから、スパイ
クタイヤに代わるスタッドレスタイヤによって、降雪地
域の冬期走行を可能ならしめるべく、様々な研究がなさ
れている。
年社会的に大きく取り上げられていることから、スパイ
クタイヤに代わるスタッドレスタイヤによって、降雪地
域の冬期走行を可能ならしめるべく、様々な研究がなさ
れている。
第3図は、その一例を示すトレッドパターンであり、
これは、トレッド部21に六列のブロック列22〜27をそれ
ぞれ設け、これらの各ブロック列22〜27のそれぞれのブ
ロック22a〜27aに、タイヤ赤道面、いいかえれば、タイ
ヤ赤道線X−Xを含む面に対する交角が90度をなすサイ
プ22b〜27bを複数本づつ形成したものである。
これは、トレッド部21に六列のブロック列22〜27をそれ
ぞれ設け、これらの各ブロック列22〜27のそれぞれのブ
ロック22a〜27aに、タイヤ赤道面、いいかえれば、タイ
ヤ赤道線X−Xを含む面に対する交角が90度をなすサイ
プ22b〜27bを複数本づつ形成したものである。
この例によれば、各ブロック内に、それぞれのサイプ
22b〜27bによって画成された小ブロック22c〜27cの、タ
イヤ周方向の端縁が、タイヤの雪上もしくは氷上での負
荷転動に際し、その雪もしくは氷に喰込むことにより、
大きなトラクショッフォースをもたらすことができる。
22b〜27bによって画成された小ブロック22c〜27cの、タ
イヤ周方向の端縁が、タイヤの雪上もしくは氷上での負
荷転動に際し、その雪もしくは氷に喰込むことにより、
大きなトラクショッフォースをもたらすことができる。
また、第4図は、他の従来例を示すトレッドパターン
であり、これは、雪上および氷上での旋回性能を高める
とともに、摩耗特性の向上をもたらる目的の下で、前述
した従来例において、トレッド部内の最外側部分に位置
するブロック列26,27の各ブロック26a,27aに設けたそれ
ぞれのサイプ26b,27bの、タイヤ赤道面に対する交角を
零度としたものである。
であり、これは、雪上および氷上での旋回性能を高める
とともに、摩耗特性の向上をもたらる目的の下で、前述
した従来例において、トレッド部内の最外側部分に位置
するブロック列26,27の各ブロック26a,27aに設けたそれ
ぞれのサイプ26b,27bの、タイヤ赤道面に対する交角を
零度としたものである。
(発明が解決しようとする課題) ところで、通常のスタッドレスタイヤは、そのトレッ
ドゴムの、低温での柔軟性を確保する必要性から、常温
では相当軟質のゴムにてトレッド部を構成することとし
ており、かかるトレッド部に形成されるそれぞれのブロ
ックは当然に低剛性となるため、摩耗に対して不利であ
ることに加え、高剛性ブロックを有する夏タイヤにおい
ては耐摩耗性の向上に有効に機能する、タイヤ赤道面と
直交する方向に向くサイプが、スタッドレスタイヤで
は、とくには、タイヤにスリップ角を付与して車両の旋
回を行う場合の、タイヤ回転力および横力によって、ブ
ロックの、一層早期の摩耗をもたらすことになるとい
う、スタッドレスタイヤに固有の特性を具える。
ドゴムの、低温での柔軟性を確保する必要性から、常温
では相当軟質のゴムにてトレッド部を構成することとし
ており、かかるトレッド部に形成されるそれぞれのブロ
ックは当然に低剛性となるため、摩耗に対して不利であ
ることに加え、高剛性ブロックを有する夏タイヤにおい
ては耐摩耗性の向上に有効に機能する、タイヤ赤道面と
直交する方向に向くサイプが、スタッドレスタイヤで
は、とくには、タイヤにスリップ角を付与して車両の旋
回を行う場合の、タイヤ回転力および横力によって、ブ
ロックの、一層早期の摩耗をもたらすことになるとい
う、スタッドレスタイヤに固有の特性を具える。
スタッドレスタイヤのかかる特性を前提として、前述
したそれぞれの従来技術をみると、第3図に示した従来
技術にあっては、そのタイヤを、比較的高い荷重の作用
下で使用する場合には、とくには旋回に際し、旋回の外
側に位置するタイヤの外側ブロック26a,27aによって、
非常に大きな横加速度を支持することが必要になるとこ
ろ、そのタイヤのサイプ26b,27bが、タイヤ赤道面に対
して90度の方向に向くことから、大きな横加速度に対抗
し得る剛性がなく、その外側ブロックの著しい摩耗が発
生して、通常の直進走行特性、パターンノイズなどに大
きな影響が生じることになる。また、そのタイヤを、大
きなトルクを有する車両に適用した場合には、そのタイ
ヤへの大トルクの負荷により、それぞれのサイプ22b〜2
7bによって区分された小ブロック22c〜27cの、タイヤ周
方向の端部に非常に大きな力が作用して、各小ブロック
22c〜27cの端部分に異常摩耗が発生し、この結果とし
て、前述の場合と同様、直進走行特性、パターンノイズ
に大きな影響が生じることになる。
したそれぞれの従来技術をみると、第3図に示した従来
技術にあっては、そのタイヤを、比較的高い荷重の作用
下で使用する場合には、とくには旋回に際し、旋回の外
側に位置するタイヤの外側ブロック26a,27aによって、
非常に大きな横加速度を支持することが必要になるとこ
ろ、そのタイヤのサイプ26b,27bが、タイヤ赤道面に対
して90度の方向に向くことから、大きな横加速度に対抗
し得る剛性がなく、その外側ブロックの著しい摩耗が発
生して、通常の直進走行特性、パターンノイズなどに大
きな影響が生じることになる。また、そのタイヤを、大
きなトルクを有する車両に適用した場合には、そのタイ
ヤへの大トルクの負荷により、それぞれのサイプ22b〜2
7bによって区分された小ブロック22c〜27cの、タイヤ周
方向の端部に非常に大きな力が作用して、各小ブロック
22c〜27cの端部分に異常摩耗が発生し、この結果とし
て、前述の場合と同様、直進走行特性、パターンノイズ
に大きな影響が生じることになる。
この一方において、第4図に示した従来タイヤにあっ
ては、タイヤの外側ブロック26a,27aの異常摩耗は改善
されるも、その中央領域のブロック22a〜25aには、タイ
ヤ赤道面と直交する方向のサイプ22b〜25bが形成されて
いることから、そのタイヤを、出力トルクの大きい車両
に適用した場合の、各小ブロック22c〜25cの異常摩耗を
回避することができず、しかも、このタイヤのサイプ
は、タイヤ周方向と幅方向との二方向へのみ延在するこ
とから、氷雪上の直進走行状態からの転舵に際し、スム
ーズな応答を得ることができない。
ては、タイヤの外側ブロック26a,27aの異常摩耗は改善
されるも、その中央領域のブロック22a〜25aには、タイ
ヤ赤道面と直交する方向のサイプ22b〜25bが形成されて
いることから、そのタイヤを、出力トルクの大きい車両
に適用した場合の、各小ブロック22c〜25cの異常摩耗を
回避することができず、しかも、このタイヤのサイプ
は、タイヤ周方向と幅方向との二方向へのみ延在するこ
とから、氷雪上の直進走行状態からの転舵に際し、スム
ーズな応答を得ることができない。
この発明は、従来技術のかかる問題を有利に解決した
車両用スノータイヤを提供するものである。
車両用スノータイヤを提供するものである。
(課題を解決するための手段) この発明の車両用スノータイヤは、とくに、それぞれ
のブロック列のサイプの、タイヤ赤道面に対する交角
を、トレッド部の最外側部分に位置するブロック列か
ら、トレッド部の中央部分に位置するブロック列に向け
て次第に大きくしたものであり、ここで、トレッド部の
外側端部分から、タイヤサイド部のトレッド端への隣接
領域であるショルダー部に跨がって位置するブロックが
存在する場合には、旋回時の荷重変動により、路面から
の反力が大きくなり、それをショルダー部で主に受け持
つため、その事による異常摩耗を抑制する目的の下で、
そのブロックをノンサイプブロックとする。
のブロック列のサイプの、タイヤ赤道面に対する交角
を、トレッド部の最外側部分に位置するブロック列か
ら、トレッド部の中央部分に位置するブロック列に向け
て次第に大きくしたものであり、ここで、トレッド部の
外側端部分から、タイヤサイド部のトレッド端への隣接
領域であるショルダー部に跨がって位置するブロックが
存在する場合には、旋回時の荷重変動により、路面から
の反力が大きくなり、それをショルダー部で主に受け持
つため、その事による異常摩耗を抑制する目的の下で、
そのブロックをノンサイプブロックとする。
(作 用) この車両用タイヤではトレッドブロックの中央部分に
位置するブロック列のサイプの、タイヤ赤道線に対する
交角を最も大きい角度、たとえば45〜85度の範囲内の角
度とすることにより、タイヤの、氷雪上でのトラクショ
ン性能の十分なる発揮を担保することができる。すなわ
ち、タイヤのトレッド部の接地圧分布は、トレッド部の
中央部分にて最も高くなり、氷雪中へのタイヤの喰込み
力がそこにて最も大きくなることから、その中央部分に
形成されるサイプを、タイヤ赤道面に対して大きな交角
を有するものとすることによって、大きなトラクション
フォースをもたらすことができる。ところで、車両の旋
回時荷重変動による影響を最っとも受け易いのは、トレ
ッド部外側であり、直進時には低い接地圧が、旋回と共
にきわめて大きな接地圧(荷重)となる。これに比し
て、トレッド部中央は、トレッド部外側部分より接地圧
(荷重)の変動が少ないので、サイプの、タイヤ赤道面
に対する交角を大きくしても、中央部分のブロックに、
タイヤへのスリップ角の付与に起因する異常摩耗が発生
することはない。
位置するブロック列のサイプの、タイヤ赤道線に対する
交角を最も大きい角度、たとえば45〜85度の範囲内の角
度とすることにより、タイヤの、氷雪上でのトラクショ
ン性能の十分なる発揮を担保することができる。すなわ
ち、タイヤのトレッド部の接地圧分布は、トレッド部の
中央部分にて最も高くなり、氷雪中へのタイヤの喰込み
力がそこにて最も大きくなることから、その中央部分に
形成されるサイプを、タイヤ赤道面に対して大きな交角
を有するものとすることによって、大きなトラクション
フォースをもたらすことができる。ところで、車両の旋
回時荷重変動による影響を最っとも受け易いのは、トレ
ッド部外側であり、直進時には低い接地圧が、旋回と共
にきわめて大きな接地圧(荷重)となる。これに比し
て、トレッド部中央は、トレッド部外側部分より接地圧
(荷重)の変動が少ないので、サイプの、タイヤ赤道面
に対する交角を大きくしても、中央部分のブロックに、
タイヤへのスリップ角の付与に起因する異常摩耗が発生
することはない。
なおここで、サイプの、タイヤ赤道面に対する交角を
90度とした場合には、タイヤの駆動トルクを、サイプに
て区画された小ブロックの端縁にて直接的に伝達するこ
とになり、その小ブロック端縁に異常摩耗が発生するの
で、好ましくは、そのサイプ交角を90度より幾分小さい
ものとする。
90度とした場合には、タイヤの駆動トルクを、サイプに
て区画された小ブロックの端縁にて直接的に伝達するこ
とになり、その小ブロック端縁に異常摩耗が発生するの
で、好ましくは、そのサイプ交角を90度より幾分小さい
ものとする。
また、このタイヤでは、車両の旋回時の横加速度の影
響を受け易い、トレッド部の外側部分へ向けて、サイプ
の、赤道面に対する交角を次第に小さくすることによ
り、車両の旋回時における、トレッド部の外側ブロック
の異常摩耗を有効に防止することができるとともに、直
進走行から旋回走行に至る間の過渡特性を改善すること
ができる。これをいいかえれば、トレッド部の外側部分
は接地圧が低く、その部分にて大きなトラクション性能
をもたらすことはそもそも難しく、たとえば、大きなト
ラクション性能をもたらすべく、サイプ交角を大きくし
た場合にはむしろ、車両の旋回時の横加速度に基づく接
地圧の増加により、トレッド面への入力の増加に起因す
る異常摩耗が発生する他、車両旋回時の車両の横抜けを
抑制する成分が少なくなって、安定旋回性能が損われる
ことから、トラクション性能に占めるウエイトが次第に
低下する一方、旋回摩耗が激しくなる、トレッド部の中
央部分から外側部分へ向けて、サイプ交角を漸次減少さ
せるという事は旋回時に生ずるタイヤスリップアングル
は、車両の進行方向とタイヤ方向との差であり、サイプ
交角は実質的には旋回時には、このスリップアングルを
足したものとなる。従って少なからず、旋回性能に対し
て、サイプは影響を及ぼす事になる。この時、サイプ交
角が漸次減少している事により、サイプの機能が急激で
はなく、段階をもって発揮する事が可能になり、直進走
行から旋回走行への応答を極めて円滑ならしめる。
響を受け易い、トレッド部の外側部分へ向けて、サイプ
の、赤道面に対する交角を次第に小さくすることによ
り、車両の旋回時における、トレッド部の外側ブロック
の異常摩耗を有効に防止することができるとともに、直
進走行から旋回走行に至る間の過渡特性を改善すること
ができる。これをいいかえれば、トレッド部の外側部分
は接地圧が低く、その部分にて大きなトラクション性能
をもたらすことはそもそも難しく、たとえば、大きなト
ラクション性能をもたらすべく、サイプ交角を大きくし
た場合にはむしろ、車両の旋回時の横加速度に基づく接
地圧の増加により、トレッド面への入力の増加に起因す
る異常摩耗が発生する他、車両旋回時の車両の横抜けを
抑制する成分が少なくなって、安定旋回性能が損われる
ことから、トラクション性能に占めるウエイトが次第に
低下する一方、旋回摩耗が激しくなる、トレッド部の中
央部分から外側部分へ向けて、サイプ交角を漸次減少さ
せるという事は旋回時に生ずるタイヤスリップアングル
は、車両の進行方向とタイヤ方向との差であり、サイプ
交角は実質的には旋回時には、このスリップアングルを
足したものとなる。従って少なからず、旋回性能に対し
て、サイプは影響を及ぼす事になる。この時、サイプ交
角が漸次減少している事により、サイプの機能が急激で
はなく、段階をもって発揮する事が可能になり、直進走
行から旋回走行への応答を極めて円滑ならしめる。
(実施例) 以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
る。
第1図はこの発明の一実施例を示す図であり、タイヤ
の内部構造は、一般的なラジアルタイヤのそれとほぼ同
様であるので、ここではトレッドパターンだけを示す。
の内部構造は、一般的なラジアルタイヤのそれとほぼ同
様であるので、ここではトレッドパターンだけを示す。
図1はトレッド部、2〜7は、トレッド部内に形成し
た六列のブロック列であり、2a〜7aは、それそれのブロ
ック列内の各ブロックである。
た六列のブロック列であり、2a〜7aは、それそれのブロ
ック列内の各ブロックである。
この例では、ブロック2a,3aを、タイヤ赤道線X−X
を横切り乍ら、タイヤ周方向へジグザグ状に延在する一
本のジグザグ主溝8と、この主溝8の両側部に位置し
て、タイヤ赤道線X−Xと平行に延在する二本の直線主
溝9と、これらの両主溝8,9に、ジグザグ主溝8の一方
の折曲部とほぼ等しい傾斜角をもって斜めに連通する副
溝10とで画成し、また、ブロック4a,5aを、直線主溝9
と、これらの直線主溝9よりトレッド部1の外側に位置
して、タイヤ周方向へジグザグ状に延在する二本のジグ
ザグ主溝11と、これらの両主溝9,11に斜めに連通する副
溝12とで画成し、さらに、ブロック6a,7aを、ジグザグ
主溝11と、トレッド部1の両外側端部分に位置して、タ
イヤ周方向へ直線的に延在する二本の細溝13と、これら
の両溝11,13に斜めに連通する副溝14とで画成する。
を横切り乍ら、タイヤ周方向へジグザグ状に延在する一
本のジグザグ主溝8と、この主溝8の両側部に位置し
て、タイヤ赤道線X−Xと平行に延在する二本の直線主
溝9と、これらの両主溝8,9に、ジグザグ主溝8の一方
の折曲部とほぼ等しい傾斜角をもって斜めに連通する副
溝10とで画成し、また、ブロック4a,5aを、直線主溝9
と、これらの直線主溝9よりトレッド部1の外側に位置
して、タイヤ周方向へジグザグ状に延在する二本のジグ
ザグ主溝11と、これらの両主溝9,11に斜めに連通する副
溝12とで画成し、さらに、ブロック6a,7aを、ジグザグ
主溝11と、トレッド部1の両外側端部分に位置して、タ
イヤ周方向へ直線的に延在する二本の細溝13と、これら
の両溝11,13に斜めに連通する副溝14とで画成する。
ここにおいて、トレッド部1の中央部分に位置するブ
ロック列2,3のブロック2a,3aには、タイヤ赤道面に対す
る交角θ1が、45〜85度、好ましくは65〜80度の範囲内
の値となるサイプ2b,3bをそれぞれ三本づつ形成すると
ともに、トレッド部内の最外側部分に位置するブロック
列6,7のブロック6a,7aには、タイヤ赤道面に対する交角
が0〜20度、好ましくは0〜10度の範囲内の値となるサ
イプ6b,7bをそれぞれ二本づつ形成し、さらに、中央部
分ブロック列2,3と、最外側ブロック列6,7との間に位置
する少なくとも一列づつのブロック列、図では一列づつ
の、ブロック列4,5のそれぞれのブロック4a,5aに、タイ
ヤ赤道面に対するサイプ交角θ2が、そのブロック列4,
5の内側に隣接するブロック列2,3のサイプ交角より小さ
く、外側に隣接するブロック列6,7のサイプ交角より大
きいサイプ4b,5bを、ここでは四本づつ設ける。なお、
このことは、中央部分ブロック列2,3と最外側ブロック
列6,7との間に、それぞれ複数列のブロック列を設けた
場合にも同様である。
ロック列2,3のブロック2a,3aには、タイヤ赤道面に対す
る交角θ1が、45〜85度、好ましくは65〜80度の範囲内
の値となるサイプ2b,3bをそれぞれ三本づつ形成すると
ともに、トレッド部内の最外側部分に位置するブロック
列6,7のブロック6a,7aには、タイヤ赤道面に対する交角
が0〜20度、好ましくは0〜10度の範囲内の値となるサ
イプ6b,7bをそれぞれ二本づつ形成し、さらに、中央部
分ブロック列2,3と、最外側ブロック列6,7との間に位置
する少なくとも一列づつのブロック列、図では一列づつ
の、ブロック列4,5のそれぞれのブロック4a,5aに、タイ
ヤ赤道面に対するサイプ交角θ2が、そのブロック列4,
5の内側に隣接するブロック列2,3のサイプ交角より小さ
く、外側に隣接するブロック列6,7のサイプ交角より大
きいサイプ4b,5bを、ここでは四本づつ設ける。なお、
このことは、中央部分ブロック列2,3と最外側ブロック
列6,7との間に、それぞれ複数列のブロック列を設けた
場合にも同様である。
ここで、各ブロック内のサイプ本数は、一本以上の本
数内で、所要に応じて適宜に変更することができ、ま
た、各ブロック列内のサイプの、タイヤ赤道面に対する
交角は、上述した角度条件を満たす限りにおいて、ブロ
ック毎に変化させることもできる。
数内で、所要に応じて適宜に変更することができ、ま
た、各ブロック列内のサイプの、タイヤ赤道面に対する
交角は、上述した角度条件を満たす限りにおいて、ブロ
ック毎に変化させることもできる。
ちなみに、第1図に示すトレッドパターンは、トレッ
ド部1の中央部分に位置するブロック列3に、タイヤ赤
道面に対する交角θ1が50度をなす右上がりサイプ3b
を、トレッド部内の、図では右端部に位置するブロック
列7に、タイヤ赤道面に対する交角が零度をなすサイプ
7bをそれぞれ設けるとともに、これらの両ブロック列3,
7間に位置する一例のブロック列に、タイヤ赤道面に対
する交角θ2が25度をなす右下がりサイプ5bを設け、さ
らに、トレッド部1の右端部分からショルダー部に跨が
って位置するブロック15のブロック列にはサイプを設け
ないこととし、これらをタイヤ赤道線X−X上の所定点
に対して点対称に配置したものである。
ド部1の中央部分に位置するブロック列3に、タイヤ赤
道面に対する交角θ1が50度をなす右上がりサイプ3b
を、トレッド部内の、図では右端部に位置するブロック
列7に、タイヤ赤道面に対する交角が零度をなすサイプ
7bをそれぞれ設けるとともに、これらの両ブロック列3,
7間に位置する一例のブロック列に、タイヤ赤道面に対
する交角θ2が25度をなす右下がりサイプ5bを設け、さ
らに、トレッド部1の右端部分からショルダー部に跨が
って位置するブロック15のブロック列にはサイプを設け
ないこととし、これらをタイヤ赤道線X−X上の所定点
に対して点対称に配置したものである。
この列によれば、サイプ6b,7bの、タイヤ赤道面に対
する交角を小さくすることにより、車両の旋回に際して
外側ブロック列6,7に作用する横加速度を十分に支持す
ることが可能となり、それぞれのブロック6a,7aの異常
摩耗を有効に防止することができ、また、ブロック列2,
3のサイプ2b,3bの、タイヤ赤道面に対する交角を大きく
することにより、氷上および雪上での大きなトラクショ
ンフォースの発生を担保することができる。
する交角を小さくすることにより、車両の旋回に際して
外側ブロック列6,7に作用する横加速度を十分に支持す
ることが可能となり、それぞれのブロック6a,7aの異常
摩耗を有効に防止することができ、また、ブロック列2,
3のサイプ2b,3bの、タイヤ赤道面に対する交角を大きく
することにより、氷上および雪上での大きなトラクショ
ンフォースの発生を担保することができる。
ここで、サイプ2b,3bの、タイヤ赤道面に対する交角
を、前述したように、45〜85度の範囲内の値とすること
により、トラクションフォースの低減を有利に防止して
なお、タイヤの回転トルクの伝達に起因するブロック2
a,3aの異常摩耗を防止することができる。
を、前述したように、45〜85度の範囲内の値とすること
により、トラクションフォースの低減を有利に防止して
なお、タイヤの回転トルクの伝達に起因するブロック2
a,3aの異常摩耗を防止することができる。
しかも、ブロック列4,5のサイプ4b,5bの、タイヤ赤道
面に対する交角θ2を、サイプ6b,7bのそれより大きく
することにより、トラクションフォースの発生に有効に
寄与することができ、また、その交角θ2をサイプ2b,3
bの交角θ1より小さくすることにより、横加速度の作
用によるブロック4a,5aの異常摩耗を防止することがで
きる。
面に対する交角θ2を、サイプ6b,7bのそれより大きく
することにより、トラクションフォースの発生に有効に
寄与することができ、また、その交角θ2をサイプ2b,3
bの交角θ1より小さくすることにより、横加速度の作
用によるブロック4a,5aの異常摩耗を防止することがで
きる。
そしてさらには、サイプ交角が、トレッド部の中央部
分から外側部分へ向けて次第に変化することにより、直
進走行から旋回走行への遷移に際し、少なからず、旋回
性能に影響をもつ、サイプが階段的に機能する事にな
り、円滑なる、旋回性能が得られる。
分から外側部分へ向けて次第に変化することにより、直
進走行から旋回走行への遷移に際し、少なからず、旋回
性能に影響をもつ、サイプが階段的に機能する事にな
り、円滑なる、旋回性能が得られる。
第2図は、この発明の他の実施例を示す図であり、こ
れは、ブロック形状その他の基本構成は第1図に示すも
のと同様とし、サイプ形状をジグザグ状としたものであ
る。
れは、ブロック形状その他の基本構成は第1図に示すも
のと同様とし、サイプ形状をジグザグ状としたものであ
る。
ここにおけるそれぞれのサイプ2b〜7bの、タイヤ赤道
面に対する交角は、そのタイヤ赤道面に対する各サイプ
の平均傾き角とする。
面に対する交角は、そのタイヤ赤道面に対する各サイプ
の平均傾き角とする。
この例によってもまた、それぞれのサイプ交角を、前
述の実施例と同様に特定することにより、その実施例と
同様の作用効果をもたらすことができる。
述の実施例と同様に特定することにより、その実施例と
同様の作用効果をもたらすことができる。
以下に、この発明に係るタイヤと、従来タイヤとの、
雪上および氷上でのトラクション性能および旋回性能な
らびに摩耗ダメージに関する比較試験について説明す
る。
雪上および氷上でのトラクション性能および旋回性能な
らびに摩耗ダメージに関する比較試験について説明す
る。
・タイヤサイズ 235/50R13.5の低床用ライトラックタイヤ内部構造は
ライトラック用の一般的構造である。
ライトラック用の一般的構造である。
・発明タイヤI 第1図に示すトレッドパターンを有するタイヤ ・発明タイヤII 第2図に示すトレッドパターンを有するタイヤ ・従来タイヤI 第3図に示すトレッドパターンを有するタイヤ ・従来タイヤII 第4図に示すトレッドパターンを有するタイヤ ・試験方法 雪上および氷上トラクション性能 それぞれの路面において、直進路を規定距離走行する
に要する最少タイムを測定した 雪上および氷上旋回性能 それぞれの路面において、定常円旋回を行なったとき
の最大横加速度を測定した 摩耗ダメージ 新品タイヤでドライ路面上を所定距離走行した後、ど
の程度の局所的ダメージを受けたかを、タイヤ半径方向
への減り量で比較した ・試験結果 上述したそれぞれのタイヤについてのそれぞれの試験
結果を、従来タイヤIの各試験結果を指数100として指
数評価すると下表の通りとなる。
に要する最少タイムを測定した 雪上および氷上旋回性能 それぞれの路面において、定常円旋回を行なったとき
の最大横加速度を測定した 摩耗ダメージ 新品タイヤでドライ路面上を所定距離走行した後、ど
の程度の局所的ダメージを受けたかを、タイヤ半径方向
への減り量で比較した ・試験結果 上述したそれぞれのタイヤについてのそれぞれの試験
結果を、従来タイヤIの各試験結果を指数100として指
数評価すると下表の通りとなる。
なおここでは、指数値が大きいほど優れた結果を示す
ものとする。
ものとする。
この表によれば、発明タイヤはいずれも、トレッド部
全体にわたる摩耗特性を大きく向上させ得ることが明ら
かであり、しかも、雪上および氷上での旋回性能をも向
上させ得ることが解かる。
全体にわたる摩耗特性を大きく向上させ得ることが明ら
かであり、しかも、雪上および氷上での旋回性能をも向
上させ得ることが解かる。
(発明の効果) かくして、この発明によれば、タイヤの耐摩耗性を大
きく向上させてなお、雪上および氷上でのそれぞれの所
要性能を十分に発揮させることが可能となる。
きく向上させてなお、雪上および氷上でのそれぞれの所
要性能を十分に発揮させることが可能となる。
第1,2図はそれぞれ、この発明の実施例を示すトレッド
パターン、 第3,4図はそれぞれ、従来例を示すトレッドパターンで
ある。 1……トレッド部、2〜7……ブロック列 2a〜7a,15……ブロック、2b〜7b……サイプ 8,11……ジグザグ主溝、9……直線主溝 10,12,14……副溝、13……細溝
パターン、 第3,4図はそれぞれ、従来例を示すトレッドパターンで
ある。 1……トレッド部、2〜7……ブロック列 2a〜7a,15……ブロック、2b〜7b……サイプ 8,11……ジグザグ主溝、9……直線主溝 10,12,14……副溝、13……細溝
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−292508(JP,A) 特開 昭61−1508(JP,A) 特開 昭61−222806(JP,A) 特開 昭63−305009(JP,A) 特開 平2−127106(JP,A) 特開 昭62−18305(JP,A) 実開 昭61−165205(JP,U) 特公 平5−9282(JP,B2) 特公 平3−69722(JP,B2) 米国特許2926715(US,A)
Claims (2)
- 【請求項1】トレッド部内に少なくとも五列のブロック
列を設けるとともに、各ブロック列のそれぞれのブロッ
クに、実質的に一定方向へ向く少なくとも一本のサイプ
を設けたブロックパターンを有する車両用スノータイヤ
において、 それぞれのブロック列のサイプの、タイヤ赤道面に対す
る交角を、トレッド部の最外側部分に位置するブロック
列から、トレッド部の中央部分に位置するブロック列に
向けて次第に大きくしてなる車両用スノータイヤ。 - 【請求項2】トレッド部の外側端部分からショルダー部
に跨がって位置するブロックをノンサンプブロックとし
てなる請求項1記載の車両用スノータイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63281481A JP2744446B2 (ja) | 1988-11-09 | 1988-11-09 | 車両用スノータイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63281481A JP2744446B2 (ja) | 1988-11-09 | 1988-11-09 | 車両用スノータイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02128907A JPH02128907A (ja) | 1990-05-17 |
JP2744446B2 true JP2744446B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=17639785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63281481A Expired - Lifetime JP2744446B2 (ja) | 1988-11-09 | 1988-11-09 | 車両用スノータイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2744446B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2532729Y2 (ja) * | 1990-09-10 | 1997-04-16 | オーツタイヤ株式会社 | スタッドレスタイヤのトレッド構造 |
DE69719128T2 (de) * | 1996-03-05 | 2003-10-23 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Luftreifen für personenkraftwagen |
BR0015989A (pt) * | 1999-11-30 | 2002-08-06 | Pirelli | Pneu multifunção para um veìculo a motor |
JP4369729B2 (ja) * | 2003-11-13 | 2009-11-25 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP4530407B2 (ja) * | 2004-07-20 | 2010-08-25 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP4631932B2 (ja) * | 2008-05-23 | 2011-02-16 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP5470118B2 (ja) * | 2010-03-17 | 2014-04-16 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP6521000B2 (ja) * | 2017-08-02 | 2019-05-29 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
1988
- 1988-11-09 JP JP63281481A patent/JP2744446B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02128907A (ja) | 1990-05-17 |
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